JP2004255966A - ガラスホルダー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】留め具18の一端部の外周面から渦巻き片68を周方向に張出させ、爪部48の頂部に突き当て、留め具18の矢印A方向と反対方向への回転を規制する。また、渦巻き片68の根元付近に弾性部70を設け、この弾性片70の復元力によって、渦巻き片68の先端部と異なる爪部48を径方向へ向かって押す。これにより、留め具18の径方向のガタツキを防止する。また、留め具18の回転を規制するストッパを設けており、留め具16の他端部に形成されたキー部がストッパに当たることで、留め具18の矢印A方向への回転が規制される。以上のような構成により、留め具18の周方向及び径方向において、留め具18のガタツキを抑えることができる。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、昇降機構を有する車両用ドアガラス構造における、ドアガラスと昇降機構を連結するガラスホルダーに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のドアガラスは、ガラスホルダーを介してウインドゥレギュレータに連結され、ウインドゥレギュレータの昇降移動に連動して、昇降するようになっている。
【0003】
例えば、特許文献1では、図11に示すように、ドアガラス100の下部に孔部102が形成されている。一方、ガラスホルダー104は、ホルダー本体106と留め具108とで構成されており、留め具108がホルダー本体106に引っ掛かって留まるようになっている。
【0004】
ホルダー本体106には、略台形状をなす一対の側壁110、112が備えられており、側壁110と側壁112とで形成された挿入溝114内へドアガラス100が挿入可能となっている。側壁112には挿入孔115(図13参照)が形成されており、側壁110にはキー孔部118が形成されている。この挿入孔115およびキー孔部118は、挿入溝114内へドアガラス100を挿入させた状態で、孔部102の孔位置と一致するようになっている。
【0005】
ここで、留め具108の一端部には、キー孔部118を挿入可能なキー部120が形成されており、留め具108のキー部120を挿入孔、孔部102を経てキー孔部118へ挿入させる。そして、留め具108を回転させると、キー部120がキー孔部118の座ぐり部122に引っ掛かり、留め具108がホルダー本体106に留まる。
【0006】
一方、留め具108の他端側には、一対の摘み部126が凸状に設けられており、図12に示すように、留め具108の外周部における摘み部126と摘み部126の間には、切込み部128が形成され、この切込み部128によって弾性変形可能な爪部130が形成されている。
【0007】
ここで、爪部130は、図13に示すように、挿入孔115の座ぐり部116に設けられたカム溝136に嵌り込むようになっている。カム溝136は留め具108のロック解除位置では深く、ロック位置に向かって徐々に浅くなっている。
【0008】
このため、留め具108をロック解除位置に向かって回転させようとすると、爪部130の撓み量が大きくなり、カム溝136との摩擦抵抗が増加するため、留め具108がロック位置からロック解除位置に向かって逆転するのを防止することができる。
【0009】
このようにすることによって、例えば長期にわたる走行中の振動などによって留め具108の回転位置がロック解除位置になるのを防いでいる。
【0010】
ところで、留め具108にはそのロック位置において、多少のバックラッシュがあった。
【0011】
【特許文献1】
WO 01/98614 A1号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実を考慮し、ホルダー本体と留め棒との間でガタツキが生じないガラスホルダーを得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、昇降機構を有する車両用ドアガラス構造における、ドアガラスと昇降機構を連結するガラスホルダーであって、前記ドアガラスを保持可能な挿入溝が形成されたホルダー本体と、前記挿入溝の壁部に形成された挿入孔から前記ドアガラスの孔部へ挿入されドアガラスを固定する留め棒と、前記留め棒の一端側に形成され、一方の前記挿入孔に形成されたキー孔部の座ぐり部に引っ掛かるキー部と、前記留め棒の他端側に形成され、他方の前記挿入孔に形成されたラチェットの爪部に当たって周方向の回転が規制される渦巻き片と、を有するガラスホルダーにおいて、前記渦巻き片の根元付近に形成され、前記渦巻き片の先端部が突き当った爪部と異なる爪部に当たり、復元力によって該爪部を径方向へ向かって押す弾性片を有することを特徴としている。
【0014】
請求項1に記載の発明では、留め棒の外周面から片持ち状の渦巻き片を周方向に張出させており、渦巻き片の先端部をラチェットの爪部の頂部に突き当てる。また、渦巻き片の根元付近に弾性片を形成させ、復元力によって先端部と異なる爪部を径方向へ向かって押す。
【0015】
このように、渦巻き片の先端部を爪部の頂部に突き当てることによって、渦巻き片の根元から先端部へ向かう方向の留め棒の回転を規制している。また、渦巻き片の根元付近に弾性片を形成させ、渦巻き片の先端部が突き当った爪部と異なる爪部に当て、弾性片の復元力によって、該爪部を径方向へ向かって押すことで、留め棒の径方向のガタツキを防止することができる。さらに、弾性片を留め棒の軸芯側へ向かって弾性変形させることで、渦巻き片の先端部から基部側へ向かう方向の留め棒の回転を許容している。
【0016】
請求項2に記載の発明では、留め棒をホルダー本体の剛性よりも低くし、キー部の根元と渦巻き片の根元との離間距離を、キー孔部の座ぐり部と挿入孔の座ぐり部との離間距離より短くしている。
【0017】
このように、留め棒をホルダー本体の剛性よりも低くすることで、留め棒をホルダー本体に引っ掛けて留めた状態で、キー孔部あるいは挿入孔の座ぐり部の周縁部を、キー部の根元あるいは渦巻き片の根元に食い込ませることができる。
【0018】
キー部の根元と渦巻き片の根元との離間距離を、キー孔部の座ぐり部と挿入孔の座ぐり部との離間距離より短くすることで、留め棒をホルダー本体に引っ掛けて留めた状態でキー孔部あるいは挿入孔の座ぐり部の周縁部をキー部の根元あるいは渦巻き片の根元に食い込ませることができるため、キー部とキー孔部の座ぐり部および渦巻き片と挿入孔の座ぐり部との間に隙間が生じないようにすることができる。したがって、留め棒の軸方向へのガタツキを防止することができる。
【0019】
請求項3に記載の発明では、キー部の根元にテーパ部を設け、このテーパ部にキー孔部の座ぐり部の周縁部を食い込ませるようにしている。このように、キー部の根元にテーパ部を設けることで、キー部をキー孔部の座ぐり部に引っ掛ける段階で、キー部に座ぐり部の周縁部を徐々に食い込ませることができる。
【0020】
請求項4に記載の発明では、キー孔部の座ぐり部に、キー部が当たり、留め棒の回転を規制するストッパを設けている。このため、キー部がストッパに当たった状態で、渦巻き片の先端部から基部側へ向かう方向の留め棒の回転は規制され、留め棒は回転不能となる。また、ストッパを設けることで、留め棒の回転角度を規制し、留め棒が一回転してキー部がキー孔部から抜けたりしないようにしている。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態に係るガラスホルダーについて説明する。
【0022】
図1および図2に示すように、車両のドアガラス10は、ガラスホルダー14によって保持されており、このガラスホルダー14をウインドゥレギュレータ12に固定して、ウインドゥレギュレータ12の昇降移動に連動して昇降するようになっている。
【0023】
ガラスホルダー14は正面視にて略台形状のホルダー本体16とリベット状の留め具18とで構成されている。ホルダー本体16はナイロン66等のポリアミドのガラス繊維入り(質量比33%)で成形されており、ホルダー本体16の底面からは、ホルダー本体16の幅よりも狭い略矩形状の取付片20が垂下し、取付片20の中央部には、取付孔22が形成されている。
【0024】
一方、ウインドゥレギュレータ12(図1参照)の取付部材24の上面には、取付片20が進入可能な切欠き部26が形成されており、この切欠き部26に対応する取付部材24の側壁には、孔部28が形成されている。
【0025】
切欠き部26に取付片20を進入させた状態で、切欠き部26の対面する周縁部には、ホルダー本体16の両端部が載置可能となっており、ホルダー本体16の両端部を切欠き部26の周縁部に載置させた状態で、取付片20の取付孔22と取付部材24の孔部28の孔位置が一致するようにしている。この状態で、図示しないボルトによって取付片20を取付部材24に固定し、ホルダー本体16をウインドゥレギュレータ12に固定する。
【0026】
ところで、図2および図3に示すように、ホルダー本体16には、一対の側壁30、32が備えられており、側壁30、32の表面には、複数のリブ34が形成されている。このように、リブ34を設けることで、ホルダー本体16を強化すると共に、ホルダー本体16の変形を防止して、寸法精度を向上させている。
【0027】
また、側壁30と側壁32とで形成された挿入溝36内には、ドアガラス10が挿入可能となっている。ここで、側壁32には挿入孔38が形成されており、側壁30には挿入孔38に対向してキー孔部40が形成されている。
【0028】
一方、ドアガラス10の下部には、孔部42が形成されており、ドアガラス10が挿入溝36内に挿入された状態で、挿入孔38と孔部42とキー孔部40との孔位置が一致するようになっている。この挿入孔38、孔部42、およびキー孔部40を、リベット状をなす留め具18の軸体44が挿入可能となっている。
【0029】
また、側壁32に形成された挿入孔38の座ぐり部46の周壁には、図5に示すように、周方向に沿って複数の爪部48が30°毎に形成されたラチェット49が設けられており、留め具18の頭部18Aが引っ掛かるようになっている。
【0030】
ここで、留め具18について説明する。
【0031】
図2に示すように、留め具18はジュラコン(ポリプラスチック社の登録商標)等のポリアセタールで成形されており、留め具18の軸体44は、略円筒状をなし、小径部52と大径部54とで構成されている。
【0032】
軸体44の一端側に位置する小径部52の端部には、キー部56が形成されており、このキー部56には、径方向へ向かって張り出す一対の引っ掛かり片56A、56Bが設けられている。
【0033】
この引っ掛かり片56Aと引っ掛かり片56Bの長さは異なっており、引っ掛かり片56Aと比較して引っ掛かり片56Bの方が短くなっている。このようなキー部56の形状に合わせてキー孔部40は形成されており、図8に示すように、キー部56をキー孔部40へ挿入させた後、キー部56を回転させると、図9に示すように、引っ掛かり片56A、56Bがキー孔部40の座ぐり部58に当たり、抜け止めされた状態で引っ掛かる。
【0034】
キー孔部40の座ぐり部58の周壁には、ストッパ60が軸芯側へ向かって凸状に設けられており、キー部56の引っ掛かり片56Aが当たるようになっている。この引っ掛かり片56Aがストッパ60に当たった状態で、キー部56は矢印A方向の回転が規制される。
【0035】
ところで、図2および図4に示すように、小径部52と大径部54との径方向の寸法差によって設けられた段部62は、引っ掛かり片56A、56Bがキー孔部40の座ぐり部58に引っ掛かった状態で、座ぐり部58の裏面58Aに面接触可能となっている。
【0036】
ここで、引っ掛かり片56A、56Bの、キー孔部40の座ぐり部58に接触する側の根元には、テーパ部64(図10参照)が形成されており、テーパ部64と段部62との離間距離は、座ぐり部58の肉厚のよりも短くなっている。
【0037】
ホルダー本体16はガラス繊維入りのナイロン66で成形され、留め具18はジュラコンで成形されているため、ホルダー本体16は留め具18よりも剛性が高い。このため、キー部56をキー孔部40へ挿入させ、キー部56を回転させるときに、座ぐり部58の周縁部をテーパ部64に食い込ませることができる。
【0038】
一方、大径部54の外径寸法は、ドアガラス10の孔部42の内径寸法よりも小さく設定しているので、留め具18の軸体44が挿入孔38、孔部42、およびキー孔部40を挿入した状態で、大径部54の外周面と孔部42の内縁部との間には隙間が生じる。
【0039】
これにより、ドアガラス10をホルダー本体16の挿入溝36内へ挿入し、ホルダー本体16の挿入溝36の底部36Aに、ドアガラス10の端面を面接触させた状態で保持し、留め具18にはドアガラス10の重みが掛からないようにしている。
【0040】
ここで、図5に示すように、軸体44(図3参照)の他端側に位置する大径部54の端面の中央部には、十字状の嵌合溝66が形成されており、図示しない回転用治具を嵌め込み、留め具18を回転可能としている。また、大径部54の縁部からは、大径部54の外周面から周方向に4本の片持ち状の渦巻き片68を等間隔で張り出させている。
【0041】
この渦巻き片68は、図9に示すように、キー部56が、キー孔部40に挿入、あるいはキー孔部40の座ぐり部58に引っ掛かった状態で、図5に示すように、先端部をラチェット49の爪部48の頂部に突き当て可能となっており、渦巻き片68の先端部が爪部48の頂部に突き当たった状態で、留め具18の矢印A方向と反対方向の回転が規制される。
【0042】
また、渦巻き片68の根元付近は、大径部54の径方向に円弧状の弾性部70を張り出させており、大径部54の外周面との間に円弧孔72を形成し、径方向に弾性変形可能としている。
【0043】
この弾性部70の頂部は、図7(A)に示すように、渦巻き片68の先端部が突き当たる爪部48Aとは異なる爪部48Bと爪部48Cとの間に位置し、爪部48B、48Cの頂部に接触可能となっている(なお、ここでは、渦巻き片68の接触する位置によって、爪部48A、48B、48Cとして説明する)。この状態で、弾性部70には弾性力が蓄積されており、爪部48Bと爪部48Cを径方向へ向かってそれぞれ押している。
【0044】
また、図7(B)に示すように、弾性部70の頂部が爪部48Cの頂部を通過するときは、弾性部70が大径部54の軸芯側へ向かって弾性変形可能となっている。
【0045】
次に、本発明の実施の形態に係るガラスホルダー14の取付け方法について説明する。
【0046】
図3および図4に示すように、ホルダー本体16に形成された挿入溝36内にドアガラス10を挿入し、ドアガラス10に形成された孔部42の孔位置を挿入孔38およびキー孔部40の孔位置に一致させる。
【0047】
この状態で、キー孔部40の形状とキー部56の形状とが一致する方向に留め具18を合わせた状態で留め具18を挿入孔38側から挿入し、留め具18の段部62を座ぐり部58の裏面58Aに面接触させる。
【0048】
このとき、図7(A)に示すように、渦巻き片68の先端部は、ラチェット49の爪部48Aの頂部に突き当たり、渦巻き片68の弾性部70は爪部48B、48Cの頂部に接触している。
【0049】
この状態で、留め具18を矢印A方向へ30°回転させると、弾性部70が弾性変形して、爪部48Cの頂部を越え、渦巻き片68の先端部が、爪部48Bの頂部に突き当たり、弾性部70が爪部48A、48Bの頂部に接触する。
【0050】
留め具18を約150°回転させると、図9に示すように、キー部56の引っ掛かり片56Aがストッパ60に当たり、これにより、留め具18は矢印A方向への回転が規制される。また、この状態では、留め具18の渦巻き片68の先端部が爪部48Aの頂部に突き当たっているため、矢印A方向と反対方向への回転も規制され、留め具18は回転不能となる。
【0051】
また、図7(A)に示すように、爪部48B、48Cの頂部には、弾性部70が接触しており、復元力によって爪部48B、48Cを径方向へ押している。これにより、留め具18は径方向のガタツキが防止される。
【0052】
以上のようにして、ホルダー本体16にドアガラス10を保持させた状態で留め具18をホルダー本体16に固定し、留め具18を介してドアガラス10をホルダー本体16に固定する。そして、図1に示すように、ホルダー本体16をウインドゥレギュレータ12の取付部材24に固定して、ウインドゥレギュレータ12の昇降移動に連動してドアガラス10を昇降可能とする。
【0053】
なお、ここでは、ドアガラス10をホルダー本体16に固定させた後、ホルダー本体16をウインドゥレギュレータ12の取付部材24に固定したが、ホルダー本体16をウインドゥレギュレータ12に固定させた後、ホルダー本体16にドアガラス10を固定させてもよい。
【0054】
次に、本発明の実施の形態に係るガラスホルダーの作用について説明する。
【0055】
図5及び図7(A)に示すように、留め具18の大径部54の外周面から渦巻き片68を周方向に張出させ、爪部48Aの頂部に突き当てている。これによって、留め具18の矢印A方向と反対方向への回転を規制することができる。
【0056】
また、渦巻き片68の根元付近に弾性部70を設け、渦巻き片68の先端部が突き当たる爪部48Aと異なる爪部48B、48Cに接触させ、弾性部70の復元力によって、爪部48B、48Cを径方向へ向かって押すことで、留め具18の径方向のガタツキを防止することができる。
【0057】
また、留め具18を矢印A方向へ回転させようとすると、弾性部70が大径部54の軸芯側へ向かって弾性変形する。このように、弾性部70を弾性変形させることで、留め具18の矢印A方向への回転を許容することができる。
【0058】
ここで、図9に示すように、キー孔部40の座ぐり部58に、キー部56が当たるストッパ60を設けている。キー部56の引っ掛かり片56Aがこのストッパ60に当たると、矢印A方向への回転は規制され、留め具18は回転不能となる。
【0059】
ところで、ホルダー本体16をガラス繊維入りのナイロン66で成形し、留め具18をジュラコンで成形して、留め具18をホルダー本体16の剛性よりも低くしている。また、図10に示すように、引っ掛かり片56A、56Bの、キー孔部40の座ぐり部58に接触する側の根元に、テーパ部64を設け、テーパ部64と段部62との離間距離を座ぐり部58(図4参照)の肉厚のよりも短くしている。
【0060】
これらにより、図4に示すように、キー部56をキー孔部40へ挿入させ、キー部56を回転させるときに、座ぐり部58の周縁部をテーパ部64(図10参照)に食い込ませることができ、留め具18をホルダー本体16に留めた状態で、キー部56とキー孔部40の座ぐり部58との間に隙間が生じないようにすることができる。このため、留め具18の軸方向へのガタツキを防止することができる。
【0061】
以上のように、留め具18の周方向、径方向および軸方向において、留め具18のガタツキを抑えることができる。
【0062】
ここで、キー部56の根元をテーパ部64とすることで、キー部56をキー孔部40の座ぐり部58に引っ掛ける段階で、キー部56に座ぐり部58の周縁部を徐々に食い込ませることができる。
【0063】
また、キー孔部40の座ぐり部58に、キー部56が当たり留め具18の回転を規制するストッパ60を設けることで、留め具18の回転角度を規制し、留め具18が一回転してキー部56がキー孔部40から抜けないようにすることができる。
【0064】
なお、ここでは、キー部56の座ぐり部58に接触する側の根元に、テーパ部64を設け、テーパ部64と段部62との離間距離よりも座ぐり部58の肉厚のよりも短くしたが、留め具18の軸方向へのガタツキを防止することができればよいため、これに限るものではない。
【0065】
例えば、留め具18の頭部18Aの根元にテーパ部(図示省略)を設け、引っ掛かり片56A、56Bと頭部18Aとの離間距離を、キー孔部40の座ぐり部58と挿入孔38の座ぐり部46との離間距離よりも短くして、該テーパ部に座ぐり部46の周縁部を食い込ませるようにしてもよい。
【0066】
また、ホルダー本体16をガラス繊維入りのナイロン66で成形し、留め具18をジュラコンで成形したが、留め具18をホルダー本体16の剛性よりも低くすることができればよいため、ホルダー本体16あるいは留め具18の材料はこれに限定されるものではない。
【0067】
【発明の効果】
本発明は上記構成としたので、請求項1に記載の発明では、渦巻き片の先端部を爪部の頂部に突き当てることによって、渦巻き片の根元から先端部へ向かう方向の留め棒の回転を規制している。また、渦巻き片の根元付近に弾性片を形成させ、渦巻き片の先端部が突き当った爪部と異なる爪部に当て、弾性片の復元力によって、該爪部を径方向へ向かって押すことで、留め棒の径方向のガタツキを防止することができる。さらに、弾性片を留め棒の軸芯側へ向かって弾性変形させることで、渦巻き片の先端部から基部側へ向かう方向の留め棒の回転を許容している。
【0068】
請求項2に記載の発明では、留め棒をホルダー本体に引っ掛けて留めた状態でキー孔部あるいは挿入孔の座ぐり部の周縁部をキー部の根元あるいは渦巻き片の根元に食い込ませることができるため、キー部とキー孔部の座ぐり部および渦巻き片と挿入孔の座ぐり部との間に隙間が生じないようにすることができる。したがって、留め棒の軸方向へのガタツキを防止することができる。
【0069】
請求項3に記載の発明では、キー部をキー孔部の座ぐり部に引っ掛ける段階で、キー部に座ぐり部の周縁部を徐々に食い込ませることができる。請求項4に記載の発明では、留め棒の回転角度を規制し、留め棒が一回転してキー部がキー孔部から抜けたりしないようにしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るガラスホルダーおよびウインドゥレギュレータを示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るガラスホルダーの分解斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るガラスホルダーの断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るガラスホルダーの取付状態を示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るガラスホルダーを構成するホルダー本体のラチェットと留め具の渦巻き片との関係を示す側面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るガラスホルダーを構成するホルダー本体のラチェットと留め具の渦巻き片との関係を示す側面図である。
【図7】(A)、(B)は、本発明の実施の形態に係るガラスホルダーを構成するホルダー本体のラチェットと留め具の渦巻き片との関係を示す部分拡大図である。
【図8】本発明の実施の形態に係るガラスホルダーを構成するホルダー本体のキー孔部と留め具のキー部との関係を示す側面図である。
【図9】本発明の実施の形態に係るガラスホルダーを構成するホルダー本体のキー孔部と留め具のキー部との関係を示す側面図である。
【図10】本発明の実施の形態に係るガラスホルダーを構成する留め具のキー部の根元に形成されたテーパ部を示す拡大図である。
【図11】従来のガラスホルダーの分解斜視図である。
【図12】従来のガラスホルダーを構成する留め具の頭部の平面図である。
【図13】従来のガラスホルダーを構成するホルダー本体のカム溝と留め具の爪部との関係を示す側面図である。
【符号の説明】
14 ガラスホルダー
16 ホルダー本体
18 留め具(留め棒)
56 キー部(留め棒)
60 ストッパ
64 テーパ部
68 渦巻き片(留め棒)
70 弾性部(弾性片、留め棒)
Claims (4)
- 昇降機構を有する車両用ドアガラス構造における、ドアガラスと昇降機構を連結するガラスホルダーであって、
前記ドアガラスを保持可能な挿入溝が形成されたホルダー本体と、
前記挿入溝の壁部に形成された挿入孔から前記ドアガラスの孔部へ挿入されドアガラスを固定する留め棒と、
前記留め棒の一端側に形成され、一方の前記挿入孔に形成されたキー孔部の座ぐり部に引っ掛かるキー部と、
前記留め棒の他端側に形成され、他方の前記挿入孔に形成されたラチェットの爪部に当たって周方向の回転が規制される渦巻き片と、
を有するガラスホルダーにおいて、
前記渦巻き片の根元付近に形成され、前記渦巻き片の先端部が突き当った爪部と異なる爪部に当たり、復元力によって該爪部を径方向へ向かって押す弾性片を有することを特徴とするガラスホルダー。 - 前記留め棒が前記ホルダー本体の剛性よりも低く、前記キー部の根元と前記渦巻き片の根元との離間距離が、前記キー孔部の座ぐり部と前記挿入孔の座ぐり部との離間距離より短いことを特徴とする請求項1に記載のガラスホルダー。
- 前記キー部の根元にテーパ部が設けられ、前記テーパ部に前記キー孔部の周縁部が食い込むことを特徴とする請求項2に記載のガラスホルダー。
- 前記キー孔部の座ぐり部に、前記キー部が当たり前記留め棒の回転を規制するストッパが設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガラスホルダー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003047588A JP3953966B2 (ja) | 2003-02-25 | 2003-02-25 | ガラスホルダー |
Applications Claiming Priority (1)
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