JP2004255506A - クランクシャフトの組付治具 - Google Patents
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Abstract
【効果】各部品の構造は簡単で且つ部品点数も少なく、構成を簡素にすることができる。一人でクランクシャフトの組み付け作業を行うことができ、生産コストを削減することができる。組付治具をシリンダブロックの合わせ面に対して着脱するだけでよく、無駄な時間はほとんど発生せず、生産効率の向上を図ることができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はV型複数気筒エンジンのクランクシャフトをシリンダブロックならびにコネクティングロッド(以下「コンロッド」と略記する。)に組み付けるときに用いるクランクシャフトの組付治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のクランクシャフト組付装置は、バックアップ機構20と、アーム移動機構30と、コンロッド待機機構40と、シャフトクランプ機構50と、コンロッドガイド機構60をその都度作動させてクランクシャフトを組み付ける(例えば、特許文献1参照。)。
また、クランクシャフトに対してガイド棒を追随させてクランクシャフトを組み付けるものもある(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特許第3341600号公報 (第3−7頁、図1)
【特許文献2】
特開昭63−169235号公報 (第3頁、第1図)
【0004】
上記特許文献2を、図面を参照の上、詳しく説明する。
図9(f),(g)は従来のクランクシャフト組付装置の説明図である(特許文献2の図1(f),(g)を写したもの。)。
従来のクランクシャフト組付装置は、クランクシャフト9を下降させるクランクシャフト降下手段(クランクシャフト搬送機構他)と、コンロッド1に取り付けるガイド棒13と、ガイド棒付勢手段(アーム14、エアシリンダ15他)を有し、クランクシャフト9を下降させてゆくときに、ガイド棒付勢手段によってガイド棒13をクランクシャフト9に押し付ける。その結果、クランクシャフト9に対してコンロッド1が角度を変えながら追随し、コンロッド1の取り付け位置が種々の位置にあっても、干渉せず、作業が容易になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1のクランクシャフト組付装置は、バックアップ機構20と、アーム移動機構30と、コンロッド待機機構40と、シャフトクランプ機構50と、コンロッドガイド機構60とを必要とし、装置構成が複雑になり、設備費が嵩む。
【0006】
上記図9に示す特許文献2のクランクシャフト組付装置は、クランクシャフト降下手段(クランクシャフト搬送機構6他)と、ガイド棒13と、ガイド棒付勢手段(アーム14、エアシリンダ15他)とを備える必要があり、部品点数が多く、設備費が嵩む。
仮に、クランクシャフト搬送機構6を人に替えてクランクシャフトを下降させても、ガイド棒付勢手段(アーム14、エアシリンダ15他)が必要で、設備費を削減し難い。さらに、全てを人に替えると、二人作業となり、生産コストを削減し難く、且つ生産効率は低下する。
【0007】
そこで、本発明の目的は、構成を簡素にし、生産コストを削減し、生産効率の向上を図るクランクシャフトの組付治具を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1では、コンロッド付きのピストンを各気筒へ挿入したV型複数気筒エンジンのシリンダブロックをオイルパンとの合わせ面が上になるようにし、揺動自在のコンロッドを治具で仮受けし、仮受けした複数のコンロッドの大端部にクランクシャフトを嵌合する際に用いる治具において、この治具は、オイルパンとの合わせ面に載置するとともにクランクシャフトの長手方向に延びる2本の長尺部材と、重力作用で倒れるコンロッドを支えているときはたわむことなく、位置決め固定し、クランクシャフトを組み付けるときにクランクシャフトの荷重が大端部を介して作用すると弾性的にたわみ始めるように長尺部材から延ばした舌片部材とからなることを特徴とする。
【0009】
シリンダブロックの合わせ面に長尺部材を嵌めると、気筒数と同数の舌片部材の各々の位置決めを行うことができ、これらの舌片部材はたわむことなく各コンロッドの位置決めを行う。位置決めした各コンロッドに向けてクランクシャフトを下降させることで、クランクシャフトを組み付けることができる。その際に、クランクシャフトのクランクの位相によって一番上方に位置するコンロッドを押し下げることになるが、その一番上方に位置するコンロッドを支える舌片部材はクランクシャフトの荷重が大端部を介して作用すると弾性的にたわみ始めるので、クランクシャフトをさらに下方に位置する残りのコンロッドに嵌めることができる。
【0010】
クランクシャフトの組付治具は、2本の長尺部材と、気筒数と同数の舌片部材とからなるので、各部品の構造は簡単で且つ部品点数も少なく、構成は簡素になる。
【0011】
組付治具では、シリンダブロックの合わせ面に長尺部材をセットすると、クランクシャフトのそれぞれのクランクピンに対応した位置にコンロッドが止まるように舌片部材を配置することができる。その結果、作業者は、コンロッドから手を離してクランクシャフトを下降させるだけでよく、一人でクランクシャフトの組み付け作業を行うことができ、生産コストの削減を図れる。
【0012】
また、組付治具をシリンダブロックの合わせ面に対して着脱するだけでよく、無駄な時間はほとんど発生せず、生産効率の向上を図れる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係るクランクシャフトの組付治具の使用状態を示す斜視図である。
V型6気筒エンジン11のシリンダブロック12にクランクシャフトの組付治具14を取り付け、コンロッド15・・・(・・・は複数を示す。以下同様。)に向けてクランクシャフト16を下降させる。
【0014】
組付治具14は、クランクシャフト16の長手方向に延びる第1治具21と、第2治具22とからなり、第1治具21で3個のコンロッド15・・・を支持し、第2治具22で残りの3個のコンロッド15・・・を支持する。具体的には後述する。
【0015】
ここで、図下方の軸は、座標軸であり、Xは合わせ面37(図2参照)に平行な水平な軸、YはXに直交する鉛直軸、ZはX,Yに直交する軸、CはZ軸の周りの軸である。
【0016】
図2は本発明に係る組付治具を用いるシリンダブロックの斜視図であり、シリンダブロック12は、第1〜第6シリンダ(気筒)31〜36と、オイルパン(図に示していない)との合わせ面37,37と、軸受け部38,38を有する。Oはクランク受け部38,38にクランクシャフトを取り付けたときのクランクシャフトの中心位置、θはVバンク角を示す。
コンロッド15は、大端部41を有し、ここでは、大端部41を2分割して形成したキャップを取り外して、コンロッドメタル42を嵌めた状態である。
【0017】
図2はまた、V型6気筒エンジン11のシリンダブロック12をオイルパンとの合わせ面37,37が上向きになるように配置し、コンロッド15付きのピストン43・・・を第1〜第6シリンダ(気筒)31〜36にそれぞれ上から挿入し、組付治具14(図1参照)をセットする状態を示す。
【0018】
図3は本発明に係る組付治具で組み付けるクランクシャフトの斜視図であり、クランクシャフト16は、図右から長手方向に第1〜第6クランク部51〜56を順に設けたもので、第1〜第6クランク部51〜56はそれぞれクランクピン58を有する。59・・・はジャーナルを示す。なお、クランクの位相は120°である。
【0019】
図4は本発明に係るクランクシャフトの組付治具の斜視図であり、組付治具14の第1治具21および第2治具22を示す。
第1治具21は、クランクシャフトの長手方向に延びる長尺部材61と、長尺部材61から延ばした舌片部材62,63,64とからなる。
【0020】
長尺部材61は、フラットバー71,71に内位置決め片72および外位置決め片73を形成し、この外位置決め片73に長手位置決め部74(図5参照)を形成したものである。
【0021】
舌片部材62は、重力作用で倒れるコンロッド15(図2参照)を支えているときはたわむことなく、コンロッドを位置決め固定し、クランクシャフト16(図3参照)を組み付けるときにクランクシャフトの荷重が大端部41(図2参照)を介して作用すると弾性的にたわみ始めるものである。
舌片部材62の材質は、鋼製であり、板厚を所望の弾性が得られる厚さとし、例えば、板厚は0.5mm程度が望ましく、0.5mmのすきまゲージを目安にしてもよい。
舌片部材63,64は舌片部材62と同様であり説明を省略する。
舌片部材63,64の材質は舌片部材62と同様である。
【0022】
第2治具22は、クランクシャフトの長手方向に延びる長尺部材76と、長尺部材76から延ばした舌片部材77,78,79とからなる。
【0023】
長尺部材76は、フラットバー81,81に内位置決め片82および外位置決め片83を形成し、この外位置決め片83に長手位置決め部84(図5参照)を形成したものである。
舌片部材77,78,79は舌片部材62と同様であり説明を省略する。
舌片部材77,78,79の材質は舌片部材62と同様である。
【0024】
図5は本発明に係るクランクシャフトの組付治具の平面図であり、第1治具21の舌片部材62,63,64、第2治具22の舌片部材77,78,79を示す。
第1治具21の外位置決め片73に形成した長手位置決め部74をシリンダブロック12に当てて長手方向の基準にしたときに、舌片部材62は第1シリンダ31に対応し、舌片部材63は第2シリンダ32、舌片部材64は第4シリンダ34に対応する。
【0025】
第2治具22の外位置決め片83に形成した長手位置決め部84をシリンダブロック12に当てて長手方向の基準にしたときに、舌片部材77は第3シリンダ33に対応し、舌片部材78は第5シリンダ35、舌片部材79は第6シリンダ36に対応する。
【0026】
以上に述べたクランクシャフトの組付治具の作用を次に説明する。
図1に示すように、シリンダブロック12の第1〜第6シリンダ31〜36にコンロッド15付きのピストン43・・・を挿入し、組付治具14の第1治具21を第1・第2・第4シリンダ31,32,34に使用し、第2治具22を第3・第5・第6シリンダ33,35,36に使用する。その次に、クランクシャフト16をシリンダブロック12の軸受け部38,38を基準にして軸受け部38,38の真上から下降させると、まず、第1・第6シリンダ31,36側にほぼ同時に嵌合し、さらに下降させると、残りのシリンダ側および軸受け部38,38にほぼ同時に嵌合する。具体的に図6〜図8で説明する。
【0027】
図6は本発明に係るクランクシャフトの組付治具の作用図(その1)であり、組付治具14の第1治具21を示す。
第1治具21は、内位置決め片72および外位置決め片73を形成し、この外位置決め片73に長手位置決め部74(図5参照)を形成したので、シリンダブロック12の合わせ面37に嵌めると、舌片部材62,63,64の3軸(X軸、Y軸、Z軸(図1参照))の位置決めを行うことができる。
【0028】
舌片部材62は位置決めされた位置で、第1シリンダ31にて重力作用で倒れる(矢印▲1▼の方向)コンロッド15を支えて位置決め固定する。より詳しくは、第1シリンダ31の下端91にピストンリングの押圧によってピストン43を一旦止めた状態とし、このピストン43に連結したコンロッド15の大端部41を座標X3,Y3の位置で支える。
【0029】
舌片部材63は位置決めされた位置で、第2シリンダ32にて重力作用で倒れる(矢印▲1▼の方向)コンロッド15を支えて位置決め固定する。より詳しくは、第2シリンダ32の下端91にピストンリングの押圧によってピストン43を一旦止めた状態とし、このピストン43に連結したコンロッド15の大端部41を支える。
【0030】
舌片部材64は位置決めされた位置で、第4シリンダ34にて重力作用で倒れる(矢印▲1▼の方向)コンロッド15を支えて位置決め固定する。より詳しくは、第4シリンダ34の中途(舌片部材63を基準)にピストンリングの押圧によってピストン43を一旦止めた状態とし、このピストン43に連結したコンロッド15の大端部41(X1,Y1の位置で)を支える。この結果、作業者はコンロッドから手を離して次の作業に着手することができる。
【0031】
次に、作業者は、クランクシャフト16の第1クランク部51(クランクピン58)を水平位置(0°位置)にし、第2クランク部52を上(60°の位置)にし、第4クランク部54を下(300°の位置)にした状態でクランクシャフト16を矢印▲2▼の如く距離B1だけ下降させると、第1クランク部51のクランクピン58は第1シリンダ31のコンロッド15の大端部41に二点鎖線で示すように嵌る。
【0032】
引き続き、クランクシャフト16をさらに下降させつつ、第1シリンダ31内のピストン43を矢印▲3▼の如く距離S1だけ押し下げるとともに、クランクシャフト16を距離B2だけ下降させる。その際、クランクシャフト16を組み付けるときにクランクシャフト16の荷重が大端部41を介して作用すると、舌片部材62は弾性的にたわみ始める。つまり、コンロッド15はコンロッド15を支える舌片部材62を矢印▲4▼の如くたわませ、干渉することなく下がり続ける。
【0033】
クランクシャフト16を距離B2だけ下降させると、クランクシャフト16は取り付け中心位置Oに達し、ほぼ同時に、第2クランク部52のクランクピン58は第2シリンダ32のコンロッド15の大端部41に二点鎖線で示すように嵌り、一方、第4クランク部54のクランクピン58は第4シリンダ34のコンロッド15の大端部41に二点鎖線で示すように嵌る。
【0034】
なお、第4シリンダ34のコンロッド15の大端部41を座標X1,Y1の位置で支えたが、この位置以外で支えてもよい。例えば、X1,Y2の位置で支えて、第1シリンダ31と同様に押し下げてもよく、X1,Y1〜Y2の位置で支えてもよい。
【0035】
ここでは、クランクピン58のX軸方向の位置と大端部41のX軸方向の位置とが一致する状態でコンロッド15を支えたが、大端部41のX軸方向の位置がずれた状態で支えられることもある。次にコンロッド15の位置がずれた場合について説明する。
【0036】
図7(a),(b)は本発明に係るクランクシャフトの組付治具の作用図(その2)であり、コンロッド15の位置がずれた場合の作用を示す。
(a)において、第1シリンダ31のコンロッド15の大端部41を、正規の位置(座標)X3,Y3に対して、距離Eだけ図左側にずれた状態(座標X2,Y3の位置で)で支えた場合、クランクピン58を下降させると、クランクピン58は大端部41の内角92に干渉して大端部41を矢印▲5▼の如く押すと同時に、舌片部材62を押す。
【0037】
(b)において、クランクシャフト16を組み付けるときにクランクシャフト16の荷重が大端部41を介して作用すると、舌片部材62は弾性的にたわみ始める。すなわち、クランクピン58(大端部41)で舌片部材62を矢印▲5▼の如く押すと、舌片部材62は弾性的に矢印▲6▼の如くたわむので、コンロッド15を正規の位置(X3,Y3)まで旋回(矢印▲5▼の方向)させることができ、コンロッド15の位置がずれていても、自動的に調整されてコンロッド15にクランクピン58を組み付けることができる。
【0038】
クランクシャフト16を図6(および図8)に示すように組み付けた後、第1治具21(および第2治具22(図8参照))をシリンダブロック12の合わせ面37から取り外す。その際、舌片部材63,64はたわむので、コンロッド15を支えた状態から干渉することなく第1治具21を取り外すことができる。従って、一人でクランクシャフトの組み付け作業を行うことができ、生産コストを削減することができる。
【0039】
また、組付治具14をシリンダブロック12の合わせ面37に対して着脱するだけでよく、無駄な時間はほとんど発生せず、生産効率の向上を図ることができる。
また、クランクシャフト16を搬送装置など他の装置のところへ運搬する必要がなく無駄な時間が発生しない。従って、生産効率の向上を図ることができる。
次に第2治具22(図8参照)の作用を説明する。第2治具22の作用・効果は第1治具21と同様であり、簡単に説明する。
【0040】
図8は本発明に係るクランクシャフトの組付治具の作用図(その3)であり、第2治具22を示す。
第2治具22は、内位置決め片82および外位置決め片83を形成し、この外位置決め片83に長手位置決め部84(図5参照)を形成したので、シリンダブロック12の合わせ面37に嵌めると、舌片部材77,78,79の3軸(X軸、Y軸、Z軸(図1参照))の位置決めを行うことができる。
【0041】
舌片部材77は位置決めされた位置で、第3シリンダ33にて重力作用で倒れる(矢印▲1▼の方向)コンロッド15を支えて位置決め固定する。
【0042】
舌片部材78は位置決めされた位置で、第5シリンダ35にて重力作用で倒れる(矢印▲1▼の方向)コンロッド15を支えて位置決め固定する。
【0043】
舌片部材79は位置決めされた位置で、第6シリンダ36にて重力作用で倒れる(矢印▲1▼の方向)コンロッド15を支えて位置決め固定する。
【0044】
次に、クランクシャフト16を矢印▲2▼の如く距離B1だけ下降させると、第6クランク部56のクランクピン58は第6シリンダ36のコンロッド15の大端部41に二点鎖線で示すように嵌る。
【0045】
引き続き、クランクシャフト16をさらに下降させつつ、第6シリンダ36内のピストン43を矢印▲3▼の如く距離S1だけ押し下げるとともに、クランクシャフト16を距離B2だけ下降させる。その際、クランクシャフト16を組み付けるときにクランクシャフト16の荷重が大端部41を介して作用すると、舌片部材79は弾性的にたわみ始める。つまり、コンロッド15はコンロッド15を支える舌片部材79を矢印▲4▼の如くたわませ、干渉することなく下がり続ける。
【0046】
クランクシャフト16を距離B2だけ下降させると、クランクシャフト16は取り付け中心位置Oに達し、ほぼ同時に、第3クランク部53のクランクピン58は第3シリンダ33のコンロッド15の大端部41に二点鎖線で示すように嵌り、一方、第5クランク部55のクランクピン58は第5シリンダ35のコンロッド15の大端部41に二点鎖線で示すように嵌る。従って、コンロッド15およびシリンダブロック12にクランクシャフト16を組み付けることができる。
【0047】
このように、クランクシャフト16を取り付けることができるクランクシャフトの組付治具14は、2本の長尺部材と、6枚の舌片部材とからなるので、各部品の構造は簡単で且つ部品点数も少なく、構成を簡素にすることができる。
【0048】
尚、本発明の実施の形態に示した長尺部材の形状は一例であり、合わせ面の形状によって変更してもよい。
舌片部材自身をたわませるようにしたが、舌片部材をたわませる構成は任意であり、例えば、ヒンジを組み合わせることも可能である。
Vバンク角θの値は任意である。
【0049】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1では、組付治具は、シリンダブロックのオイルパンとの合わせ面に載置するとともにクランクシャフトの長手方向に延びる2本の長尺部材と、重力作用で倒れるコンロッドを支えているときはたわむことなく、位置決め固定し、クランクシャフトを組み付けるときにクランクシャフトの荷重が大端部を介して作用すると弾性的にたわみ始めるように長尺部材から延ばした舌片部材とからなるので、各部品の構造は簡単で且つ部品点数も少なく、構成を簡素にすることができる。
【0050】
組付治具では、シリンダブロックの合わせ面に長尺部材をセットすると、クランクシャフトのそれぞれのクランクピンに対応した位置にコンロッドが止まるように舌片部材を配置することができる。その結果、作業者は、コンロッドから手を離してクランクシャフトを下降させるだけでよく、一人でクランクシャフトの組み付け作業を行うことができ、生産コストを削減することができる。
【0051】
また、組付治具をシリンダブロックの合わせ面に対して着脱するだけでよく、無駄な時間はほとんど発生せず、生産効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクランクシャフトの組付治具の使用状態を示す斜視図
【図2】本発明に係る組付治具を用いるシリンダブロックの斜視図
【図3】本発明に係る組付治具で組み付けるクランクシャフトの斜視図
【図4】本発明に係るクランクシャフトの組付治具の斜視図
【図5】本発明に係るクランクシャフトの組付治具の平面図
【図6】本発明に係るクランクシャフトの組付治具の作用図(その1)
【図7】本発明に係るクランクシャフトの組付治具の作用図(その2)
【図8】本発明に係るクランクシャフトの組付治具の作用図(その3)
【図9】従来のクランクシャフト組付装置の説明図
【符号の説明】
11…V型複数気筒エンジン(V型6気筒エンジン)、12…シリンダブロック、15…コンロッド、16…クランクシャフト、31〜36…気筒(第1〜第6シリンダ)、37…合わせ面、41…大端部、43…ピストン、61,76…長尺部材、62〜64,77〜79…舌片部材。
Claims (1)
- コンロッド付きのピストンを各気筒へ挿入したV型複数気筒エンジンのシリンダブロックをオイルパンとの合わせ面が上になるようにし、揺動自在のコンロッドを治具で仮受けし、仮受けした複数のコンロッドの大端部にクランクシャフトを嵌合する際に用いる前記治具において、
この治具は、オイルパンとの合わせ面に載置するとともにクランクシャフトの長手方向に延びる2本の長尺部材と、重力作用で倒れるコンロッドを支えているときはたわむことなく、位置決め固定し、クランクシャフトを組み付けるときにクランクシャフトの荷重が大端部を介して作用すると弾性的にたわみ始めるように前記長尺部材から延ばした舌片部材とからなることを特徴とするクランクシャフトの組付治具。
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