JP2004253813A - プラズマ処理の終点検出方法およびその装置 - Google Patents

プラズマ処理の終点検出方法およびその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】プラズマ状態の変動を許容して正確に終点検出を行えるプラズマ処理の終点検出方法およびその装置を提供する。
【解決手段】被処理体へのプラズマ処理中に、指定期間に特定波長を有する2つの活性種の発光を逐次検出し、これら活性種の発光検出情報に基づいて、発光強度と時間との関係において2つの近似一次関係式を求め、これら近似一次関係式を用いて、両者の比および比の微分値を求め、比を横軸にとり、比の微分値を縦軸にとり、比の平均値と比の微分値の平均値との交点を原点としたグラフを作成し、指定期間以降の処理中における2つの活性種の発光検出情報を用いて比および比の微分値を求め、求められた比および比の微分値のグラフにおける位置が所定領域から外れたときをプラズマ処理の終点として判定する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、プラズマ処理の終点検出方法およびその装置に関する。
プラズマ処理装置、特に、エッチング装置は、従来から半導体製造工程あるいは液晶表示装置用基板の製造工程に広く適用されている。このようなエッチング装置は、例えば、互いに平行に配設された上部電極と下部電極とを備えており、上部電極と下部電極との間の放電によりエッチング用ガスからプラズマを発生させ、その活性種で被処理体としての上に酸化膜等の膜が形成された半導体ウェハの膜をエッチングするものである。このようなエッチング処理に際しては、エッチングの進捗状況を監視し、その終点をできるだけ正確に検出することにより、所定のパターン通りのエッチング処理を行うことが望まれている。
従来から、エッチングの終点を検出する方法には、質量分析、分光分析等の機器分析手法が用いられており、それらの中でも比較的簡易で高感度な分光分析が広く用いられている。エッチングの終点を検出する場合に分光分析法を用いるときは、具体的には、エッチング用ガス、その分解生成物もしくは反応生成物等のラジカル、またはイオン等の活性種のうち特定の種類の活性種を選択し、選択された活性種の発光の強度の時間に対する変化を測定している。この場合、選択する活性種は、エッチング用ガスの種類や被エッチング材により異なる。例えば、CF等のフルオロカーボン系のエッチング用ガスを用いてシリコン酸化膜をエッチングする場合には、その反応生成物であり、終点時に急激に発光強度が減少するCOを用いている。この場合、COからの時間に対する発光強度(219nmまたは483.5nmの波長を使用)のみ(一波長のみを使用)を測定し、その発光強度やその強度の一次微分値、二次微分値等の時間に対する変化量を比較することによりエッチングの終点を判定する方法と、特許文献1に開示されているように、COからの時間に対する発光強度と、2波長の基準光(特許文献1においては、ヘリウム等の原子の発光スペクトル強度が706.5nm並びに667.8nmの波長)の時間に対する発光強度を測定し、それぞれの発光強度比又はその比の一次微分値、二次微分値等の変化量を比較することによりエッチングの終点を判定する方法と、同じく2波長を利用する方法として、特許文献2に開示されているように、COからの時間に対する発光強度と上述の基準光の代わりに終点時に発光強度が急上昇するエッチングガスの分解物であるCFの時間に対する発光強度とをそれぞれ測定し、それぞれの発光強度の比又はその比の一次微分値、二次微分値等の時間に対する変化量を比較することによりエッチングの終点を判定する方法が知られている。
一波長を用いる従来の終点検出方法では、プラズマの揺らぎ等に起因する発光強度変動により、プラズマ処理の終点が不明確になり正確に終点を検出することができない。二波長を用いる従来の終点検出方法では、反応生成物の活性種であるCOの発光強度と基準光又は終点時に発光強度が急上昇するエッチングガスの分解物であるCFの発光強度の終点時間に対する変化量がプラズマの揺らぎやチャンバや電極やウエハの温度変化、チャンバ壁に付着したデポ物等が原因で夫々異なることを考慮せず、単純に両者の発光強度比をとり、その比を使って終点検出を行うため、やはり正確に終点検出を行うことが困難である。
特許文献3で、本発明者達は、2波長を使用して夫々の波長における発光強度比を使用してエッチングの終点を検出する際に、両者の発光強度について時間に対する変化量を一致させて(即ち、両者の時間に対する発光強度の変化曲線の傾きを一致させる)から両者の比をとる思想を開示している。確かに、単純に両者の比を監視するよりは、この特許文献3で開示されているように、事前に両者の変化曲線の傾きを一致させた後に、両者の比を監視したほうがより正確に終点を検出することが可能である。
特開昭63−81929号 米国特許No.5,322,590 米国特許No.5,565,114
しかしながら、この特許文献3で開示されている両者の傾きを一致させる方法は、終点前の指定区間における発光強度の変化曲線の平均値を求め、その指定区間での夫々の変化曲線について発光強度と平均値との差の絶対値の総和を求め、この総和を利用して(即ち、面積を計算して)いるために、ノイズに弱いという欠点がある。
本発明は、プラズマ状態の変動を許容して正確に終点検出を行うことができるプラズマ処理の終点検出方法およびその装置を提供することを目的とする
本発明の一態様に係わるプラズマ処理の終点検出方法は、
被処理体にプラズマを用いた処理を施す際に、前記プラズマ処理中の指定期間中及びこれ以降の、第1および第2の活性種の夫々特定波長を有する発光強度を検出し、この発光検出情報を出力する工程と、
これら発光検出情報に基づいて、発光強度と時間との関係において第1の活性種の近似関係式および第2の活性種の近似関係式を求める工程と、
前記第1の活性種の近似関係式および前記第2の活性種の近似関係式を用いて、第1の活性種の擬似近似関係式を求める工程と、
前記第1の活性種の近似関係式および前記第1の活性種の擬似近似関係式から、両者の比および前記比の微分値を求める工程と、
前記比および前記比の微分値に基づいて、プラズマ処理の終点を判定する工程と、
を具備することを特徴とする。
本発明の他の態様に係わるプラズマ処理の終点検出装置は、
被処理体にプラズマを用いた処理を施す際にプラズマにより発生した第1および第2の活性種の特定波長での発光強度を検出する光検出手段と、
指定期間内の前記光検出手段による発光検出情報に基づいて、発光強度と時間との関係において第1の活性種の近似関係式および第2の活性種の近似関係式を求め、
前記第1の活性種の近似関係式および前記第2の活性種の近似関係式を用いて、第1の活性種の擬似近似関係式を求め、
前記第1の活性種の近似関係式および前記第1の活性種の擬似近似関係式から、両者の比および前記比の微分値を求める演算手段と、
前記比および前記比の微分値に基づいて、プラズマ処理の終点を判定する判定手段と、
を具備することを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態のプラズマ処理の終点検出方法並びに装置を添付図面を参照して具体的に説明する。
プラズマ処理中、プラズマ状態は、印加電力、ガス流量、圧力、プラズマ温度等のさまざまな条件により影響を受けるので、不安定な状態である(プラズマの揺らぎ)。したがって、プラズマ処理の終点検出に使用する活性種の発光の強度も不安定である。
発光強度の変動には、図1に示すような周期的または単発のノイズ変動と、図2に示すような時間と共に徐々に増加または減少するドリフト変動の2つの要素がある。図1並びに図2において、縦軸は発光強度を、また横軸は時間を示す。このノイズ変動は、主に高周波電力、ガス流量、圧力のわずかな変動に起因するものであり、ドリフト変動は、主にプラズマ温度の時間変動に起因することが知られている。
ノイズ変動は、特許文献1並びに特許文献2に開示されているように、2波長を用いることにより、両波長の強度比を求めることで共通する変動成分を相殺でき、基本的に除去することができる。しかしながら、活性種からの発光と基準光又は他の活性種との比を単純にとり、その比を比較すると、ドリフト(全体的な波形の傾き)が異なる場合に、その変動成分を充分に除去することはできない。
本発明者らは、上記の点を鋭意検討し、特許文献3にて開示されているように波長の光の発光強度の微分値を時間的に合わせた状態で変化量を比較することにより、ドリフト変動を除去して正確な終点検出を行うことができることを見出した。しかしながら特許文献3にて開示されている2波長の光の発光強度の微分値を時間的に合わせる方法(即ち、2波長の夫々の発光強度変化曲線の傾きを一致させる)は、発明の背景で述べたように、面積計算を利用しているために、ノイズに弱いという欠点がある。そこで、本発明者達は、この欠点を考慮して、更に2波長の夫々の発光強度変化曲線の傾きを一致させる方法を改良し、ひいては、終点検出の精度向上を図ることとした。
次に、本発明の終点検出方法を具体的に説明する。
まず、被処理体にプラズマを用いた処理を施す際に、プラズマ処理中において指定期間(平均化時間)に、夫々特定波長(例えば、ピーク波長)を有する第1および第2の活性種の発光強度を光検出手段により逐次検出する。次いで、平均化時間内の第1および第2の活性種の発光検出情報(即ち、時間に対する発光強度の変化)に基づいて、発光強度と時間との関係における、第1の活性種の近似一次関係式Aおよび第2の活性種の近似一次関係式Bを夫々求める。すなわち、縦軸を発光強度、横軸を時間にとった図3に示すように、平均化時間内の、第1の活性種の発光強度の変化波形1および第2の活性種の発光強度の波形2を用いて最小二乗法から、それぞれ実験式を求める。この場合には、実験式として近似一次関係式AおよびB(式1および式2)を求める。
=a×X+b (A) …式1
=a×X+b (B) …式2
(式中、Y,Yは、それぞれ第1および第2の活性種の発光光量を表し、Xは経過時間を表し、a,aは一次係数を表し、b,bはY切片(Y−intercept)を表す)
次いで、第1の活性種の近似一次関係式Aおよび第2の活性種の近似一次関係式Bから、第1の活性種の擬似近似一次関係式A´を求める。すなわち、式1のXに式2のXを代入して擬似近似一次関係式A´(式3)を求める。
=(a/a)×(Y−b)+b (A´) …式3
式(1)および式(3)はいずれも第1の活性種の発光光量Yを表すものであり、この比(A/A´)(図3中に参考のために符号3で示すカーブ)を求める。さらに、この比(A/A´)の微分値(d(A/A´)/dt)を求める。なお、この比(A/A´)は、2つの活性種が同じような発光強度変化の傾向 (特徴)を示す場合には、ほぼ1となり、傾向が異なるのに従って1より大きいか小さくなる。すなわち、2つの活性種が異なる傾向を示す場合には、図3に示すように、この比の値は、終点前(後述するスロープスタート:S.Sの前)で一定であり、終点で大きく変化(増加または減少)し、終点後(後述するスロープエンド:S.Eの後)は再び一定となる。ここで、便宜上“終点”という用語を使用したが、これは、瞬間を指すのではなく、一定の期間(S.SからS.Eまでの時間)を指していることは、図3並びに後述する説明から理解され得よう。
次いで、上記に示す結果に基づいて終点を判定する。
このように、比(A/A´)についての波形は、終点手前と終点以降でそれぞれ一定に安定する(時間経過で変化しない)。したがって、この2つの一定値 (終点手前と終点以降)間に閾値を設定することにより、この閾値検出で容易に終点の検出を行うことができる。ただし、このような終点の検出においては、比(A/A´)についての波形における変化の始めや終りの非常に近い位置に閾値を設定すると、安定して終点を検出することはできないことがある。このために閾値は、S.S.とS.E.との間で、両者から少し離れた期間に設定することが望ましい。
本発明においては、以下のように変化の始まり(スロープスタート:S.S.)と変化の終り(スロープエンド:S.E.)を精度良く検出して終点の判定を正確に行うことができる。
上記のようにして求めた発光強度の比(A/A´)およびその微分値、すなわち傾き(d(A/A´)/dt)の時間変化を図4に示す。図4から分かるように、比(A/A´)については、終点前で一定であり、終点で大きく減少し、終点後は再び一定となる。傾き(d(A/A´)/dt)については、終点前で一定であり、終点で大きく減少するピークを示し、終点後は終点前と同じように一定となる。
発光強度の比(A/A´)を横軸にとり、比の微分値(d(A/A´)/dt)を縦軸にとり、比(A/A´)の平均値と比の微分値(d(A/A´)/dt)の平均値との交点を原点とした2次元座標のグラフに値をプロットすると図5に示すようになる。時間の経過を曲線で示す図5から分かるように、終点以前は、座標中央に分布しており、終点付近で変化が始まると、座標の第1象限または第3象限(図5の場合には第3象限)に大きく飛び出してくる。そして、終点以降は横軸上に近付いてこの近くに分布する。このように、2次元座標上に表現することにより、比(A/A´)および比の微分値(d(A/A´)/dt)の関係やそれぞれについての波形の状態変化を可視化でき、例えば、プログラム処理して画像として見ることができる。
終点の判定においては、まず、平均化時間内の比(A/A´)および比の微分値(d(A/A´)/dt)のそれぞれの平均値および分散傾向を求める。平均化時間は、プラズマ処理の終点よりも前の期間で設定する。なお、平均化時間の開始点は、プラズマ処理開始時ではなく、プラズマが安定した時点に設定することが好ましい。
次いで、比(A/A´)および比の微分値(d(A/A´)/dt)の分散傾向の情報から算出した後述する所定値から、グラフにおける初期の変動範囲(所定領域)を求める。この変動範囲(所定領域)は、図6に示すように、指定期間(平均化時間)の分散傾向の情報から算出した比(A/A´)の所定値と比の微分値(d(A/A´)/dt)の所定値との二乗和の平方根rにより設定されることが好ましく、実際には、分散傾向の情報から算出した比(A/A´)および比の微分値(d(A/A´)/dt)の所定値の二乗和の平方根{√[(比の所定値)+(傾き(比の微分値)の所定値)]}(C)を求め、その値を半径とし、平均値を原点Oとする、点線Pで示す円形の範囲である。したがって、終点以前は、この円P内に多く分布し、終点付近の変化が始まると、この円から徐々に離れていく。ここで、分散傾向の情報から算出した比(A/A´)の所定値として比と比の平均値との間の差の最大値を用い、比の微分値(d(A/A´)/dt)の所定値として比の微分値と比の微分値の平均値との差の最大値を用いることができる。
上記の事実に基づいて、上記変動範囲を超えたときをスロープスタートとして判定する。ただし、変動範囲の近傍ではスロープスタートを正確に判定することができないので、例えば、グラフ上の変動範囲外で終点を判定する位置(値)を設定し、その位置から原点までの距離L1と、変動範囲の円の半径L2とを比較することによりスロープスタートを判定する。すなわち、平均化時間以降の処理中における第1および第2の活性種の発光検出情報を用いて比(A/A´)および比の微分値(d(A/A´)/dt)を求め、グラフ上の位置から原点までの
距離L1を求め、この距離と平均化時間内の発光検出情報で求められた変動範囲の半径L2とを比較する。
具体的には、終点を判定する位置に対応する比(A/A´)および比の微分値(d(A/A´)/dt)の値と、それぞれの平均値(原点)との差の二乗和の平方根{√[(比−比の平均値)+(傾き−傾きの平均値)]}(D)を求め、上記二乗和の平方根(C)との比(D/C)があらかじめ設定した閾値より大きくなったところをスロープスタートとして判定する。
一方、スロープエンドは、比の微分値(d(A/A´)/dt)、すなわち傾きが再び横軸に近付く(傾きの変動範囲に近付く)ことにより判定する。すなわち、終点を判定する傾きとその分散傾向から求められた所定値とを比較して、これから得られた((傾き−傾きの平均値)/所定値)を求め、この値があらかじめ設定した閾値より小さくなったところをスロープエンドとして判定する。なお、分散傾向から求められる所定値は、上述したようにして算出する。
スロープエンドを終点検出に使用する場合、指定期間以降の処理中における第1および第2の活性種の発光検出情報を用いて求められた比(A/A´)および比の微分値(d(A/A´)/dt)のグラフにおける位置が原点から外れて再び横軸に近接するときをプラズマ処理の終点として判定する。
この場合、スロープスタートを終点検出に使用する場合と同様に、変動範囲を設定して、指定期間以降の処理中における第1および第2の活性種の発光検出情報を用いて比および比の微分値を求め、求められた比および比の微分値のグラフにおける位置が変動範囲(所定領域)内に入ったときをプラズマ処理の他の終点として判定しても良い。なお、変動範囲の設定は、スロープスタートを終点検出に使用する場合と同様である。
スロープエンドを終点検出に使用する場合においても、スロープスタートを終点検出に使用する場合と同様に、順次新たな原点や変動範囲を設定して、複数回の終点検出を行っても良い。
このように、終点の判定において、閾値との直接比較を行わず、プラズマ処理の平均化時間内の情報から得られた所定値を終点の判定に利用することにより、2波長を用いた従来の終点検出方法で除去できないドリフト変動を充分に除去することができる。したがって、S/N(シグナル・ノイズ)が悪い状態であっても正確に終点を検出することができる。なお、実際のプラズマ処理の終点は、スロープスタートの位置としても良く、スロープエンドの位置としても良い。この選定はプラズマ処理の目的や条件等により適宜行う。
本発明の終点検出方法においては、図7の(A)に示すように、発光強度の比の時間変化の波形が終点近傍で上昇する形状である場合にも、図7の(B)に示すように、上記と同様にしてスロープスタートとスロープエンドを判定することができる。この場合には、結果の曲線が座標の第1象限に大きく飛び出してくることが認識できよう。
異なる種類の2つの膜をエッチングしてホールを形成する場合、例えば、図8に示すように、シリコン基板4上にSiO膜5とSi膜6とを順次形成したものをエッチングする場合には、図9の(A)に示すように、発光強度の比の時間変化の波形が1回目、即ち、1段目の終点近傍で上昇し、2回目、即ち、2段目の終点近傍で下降する形状となる。この場合には、図9の(B)に示すように、上記のようにして1回目の終点を検出した後、求められた比(A/A´)および比の微分値(d(A/A´)/dt)のグラフにおける位置がグラフの横軸と再び交わる点を新たな原点Oとし、分散傾向の情報から算出された比(A/A´)の所定値および比の微分値(d(A/A´)/dt)の所定値から他の所定領域(変動範囲)Rを設定し、第1および第2の活性種の発光検出情報を用いて比(A/A´)および比の微分値(d(A/A´)/dt)を求め、求められた比(A/A´)および比の微分値(d(A/A´)/dt)のグラフにおける位置が他の所定領域Rから外れたときをプラズマ処理の2回目の終点(スロープスタート)として判定する。なお、図9の(B)中、Oは1回目の終点検出の際の原点であり、Rは1回目の終点検出の際の変動範囲である。また、2回目のスロープスタートおよびスロープエンドの判定方法は上記と同様に行う。
この結果、Si膜6にホールを形成するためのエッチングの最終点と、これに続くSiO膜5にホールを形成するためのエッチングの最終点とを夫々認識することができる。
このような原点移動を行ってスロープスタートおよびスロープエンドの判定を繰り返す技術は、図10に示すような、段差がある基板7上に形成された部分的に厚さが異なるSiO膜5にアスペクト比が異なる穴8a〜8cを形成する場合にも適用できる。この場合においても、図11の(A)および図11の(B)に示すように、上記と同様に原点移動を行うことにより、複数回のスロープスタートおよびスロープエンドの判定を行うことができ、正確に各ステップのエッチング処理の終点検出を行うことができる。なお、図11の(B)中、Oは1回目、即ち、1段目の終点検出の際の原点、Oは2回目、即ち、段目の終点検出の際の原点、Oは3回目、即ち、3段目の終点検出の際の原点を夫々示し、Rは1回目の終点検出の際の変動範囲、Rは2回目の終点検出の際の変動範囲、Rは3回目の終点検出の際の変動範囲を、夫々示す。
次に、本発明のプラズマ処理の終点検出方法の効果を明確にするために行った実施例について説明する。
図12は本発明に係る終点検出装置を備えたプラズマ処理装置、例えば、プラズマエッチング装置、の構成を概略的に示す図である。プラズマ処理装置10は、例えばアルミニウム等の導電性材料からなる処理室11と、この処理室11内に配設されかつ被処理体である半導体ウェハWを載置する載置台を兼ねた下部電極12と、この下部電極12の上方に下部電極12と離隔して配設された上部電極13とを備え、これら電極間にプラズマ発生領域が規定されている。
処理室11の上部には、処理ガス、例えば、CF等のフルオロカーボン系のエッチング用ガスを導入するためのガス導入管14が接続されている。処理室11の側壁には、生成ガスを排出するための排気管15が接続されている。下部電極12は接地されており常時グランド電位に保たれている。また、上部電極13は高周波電源16に接続されており、高周波電源16から高周波電圧を印加して下部電極12と上部電極13との間で放電させることにより、エッチング用ガスを活性化してラジカル種、イオン種等の活性種からなるプラズマPをプラズマ発生領域に発生させる。
処理室11の側壁には、石英ガラス等の透明体からなる監視用窓17が取り付けられており、この窓17からプラズマPの発光スペクトルを透過させ、この透過光を分析することによりエッチングの進捗状況を監視する。窓17の外部には、透過光を集光するためのレンズ21が配設され、さらにレンズ21の後段には、レンズ21によって集光された光を検出して光電変換する光検出器22が配設されている。この光検出器22は、例えば、1対の干渉フィルタまたは分光器と、1対のフォトマルまたはフォトダイオードとから構成されており、2つの特定波長の光を干渉フィルタまたは分光器で夫々分光した後、分光した特定波長の光を夫々光電変換して、時間に対しての発光強度の変化を表す電気信号として送信する。この光検出器22から送信される発光強度の時間に対する変化に対応した2つの電気信号に基づいて後述の演算装置30でエッチングの終点を検出し、終点を検出した時点で制御信号を制御装置40に送信し、この制御装置40を介してプラズマ処理装置10を制御して、即ち、高周波電源16の発信を停止させてエッチングを終了させる。
ここで、レンズ21の位置は、レンズ移動手段(図示せず)により適宜垂直方向に移動することができる。例えば、半導体基板上に形成された膜をホール形成のためにプラズマエッチングする場合において、特定波長を有する発光スペクトルを検出するとき、膜の上面から反射した光と、膜の下面(半導体基板と膜との界面)から反射した光とが干渉して光検出器22に入ると、正確に発光スペクトルの発光強度を検出することができなくなる可能性がある。このような干渉光が入射しないように、この実施の形態では、レンズ移動手段によりレンズの焦点位置をずらせることができる。
次に、本発明に係る終点検出を行う演算装置30について説明する。演算装置30は、図13に示すように、光検出器22からの入力信号、すなわち第1の特定波長の光の発光強度の変化を表す信号と、第2の特定波長の光の発光強度の変化を表す信号の夫々の情報を演算して、両発光強度の変化の比およびこの比の微分値(傾き)を抽出する、即ち、計算する要素抽出器31と、発光強度の比(A/A´)を横軸にとり、比の微分値(d(A/A´)/dt)、即ち、傾きを縦軸にとり、比(A/A´)の平均値と比の微分値(d(A/A´)/dt)の平均値との交点を原点としたグラフに、上記比と比の微分値の時間に対する変化をプロットして、図5に示すようなグラフを作成するグラフ化器32と、作成されたグラフからスロープスタートを判定するスロープスタート判定器33と、作成されたグラフからスロープエンドを判定するスロープエンド判定器34とにより構成されている。この好ましい実施の形態においては、前述した積層膜や段差を有する基板上の膜の処理の際に作成されたグラフにおける原点を移動する原点移動器35が、判定器33,34の出力側に設けられている。これら原点移動器は、上述したような原点を移動させる場合にのみ駆動されるものであり、要素抽出器31に、同様の操作を繰り返すように指令する。
さらに詳しくは、要素抽出器31においては、次の演算処理が行われる。
(1)指定期間(平均化時間)内の第1および第2の活性種の発光検出情報に基づいて、発光強度と時間との関係において第1の活性種の近似一次関係式Aおよび第2の活性種の近似一次関係式Bを求める。
(2)第1の活性種の近似一次関係式Aおよび第2の活性種の近似一次関係式Bを用いて、即ち、第2の活性種の近似一次関係式Bの時間経過成分を第1の活性種の近似一次関係式Aの時間経過成分に代入して、第1の活性種の擬似近似一次関係式A´を求める。
(3)第1の活性種の近似一次関係式Aおよび第1の活性種の擬似近似一次関係式A´から、両者の比(A/A´)および比の微分値(d(A/A´)/dt)を求める。
(4)平均化時間内の比(A/A´)および比の微分値(d(A/A´)/dt)のそれぞれの平均値および分散値を求める。
グラフ化器32、スロープスタート判定器33、およびスロープエンド判定器34では、それぞれ上述したような処理を行って、それぞれグラフ作成、スロープスタート判定、およびスロープエンド判定を行う。
スロープスタート判定およびスロープエンド判定の判定結果は、制御装置40へ送信され、その判定結果の信号に基づいて制御装置40を介して高周波電源16等を制御することによりエッチング処理を制御する。なお、スロープエンド判定の判定結果は、必要に応じて原点移動器35に送られ、その原点移動がなされた結果の信号もまた制御装置40に送られる。
上記構成を有するプラズマ処理装置(プラズマエッチング装置)を用いてシリコン基板上に形成されたSiO膜をCFガスを用いて実際にエッチングする場合について説明する。ここでは、第1の活性種としてSiOのエッチングにより生成するCO分子を用い、第2の活性種としてイオン化されたエッチャントであるCF 分子を用いる。また、CO分子はスペクトロスコープで分析し、CF 分子はオプトフィルタでフィルタリングした。なお、CO分子の使用発光波長は約219nmであり、CF 分子の使用発光波長は約260nmである。
まず、光検出器22により検出され、フィルタリングされた光信号を、光電変換器(図示せず)により電気信号に変換し、その電気信号はプリアンプ(図示せず)により増幅する。
次いで、CO分子の電気信号のプリアンプの増幅率を調節してCF 分子と同じレベルにCO分子の電気信号を増幅する。この段階で両電気信号はアナログ信号である。
次いで、サンプリングサイクルの2倍以上の周波数、この場合20Hz以上を有するノイズ成分をフィルタでカットする。その後、両電気信号を0.1秒のサイクルでサンプリングし、A/D変換器によりデジタル化する。
次いで、デジタル化された両電気信号を動的な平均化方法により平滑化する。これは、いわゆるローパスフィルタの効果を有し、高周波数ノイズ(すなわちランダムノイズ)を含まない比較的平滑な信号が得られる。
次いで、要素抽出器31において、CO分子の近似一次関係式AおよびCF 分子の近似一次関係式Bを求める。これらの発光強度の時間変化及び一次関係式を示す直線を図14に示す。また、これらを用いてCF 分子の近似一次関係式BからCO分子の擬似近似一次関係式A´を求める。このこれら関係式A,B,A´に対応する発光強度の時間変化を図15に示す。
近似一次関係式Aおよび擬似近似一次関係式A´は、いずれもCO分子の発光光量(強度)を表すものであり、その比(A/A´)および比の微分値(d(A/A´)/dt)を求める。比(A/A´)の時間変化を図16に示す。図16には、比較のために、CO分子の近似一次関係式AおよびCF 分子の近似一次関係式Bの単なる比(A/B)の時間変化を併記した。図16から明らかなように、本発明の方法によれば、終点前後において波形が平坦であるので、終点検出を正確に行うことができる。一方、単なる比(A/B)の場合には、波形が安定せず、ドリフト変動により終点を正確に検出することができない。
次いで、比(A/A´)を横軸とし、比の微分値(d(A/A´)/dt)を縦軸とし、指定期間(平均化時間)内の情報から算出した比および比の微分値の平均値を原点としたグラフを作成する。グラフ上に比および比の微分値をプロットすると、図17に示すようになる。
さらに、グラフ上において、平均化時間内に求められた分散傾向の情報から算出された比(A/A´)および比の微分値(d(A/A´)/dt)の所定値から、グラフにおける初期の変動範囲を求める。
次いで、グラフ上の変動範囲外で終点を判定する位置(値)を設定し、その位置から原点までの距離と、変動範囲の円の半径とを比較することにより、スロープスタート判定器33においてスロープスタートを判定する。すなわち、平均化時間以降の処理中におけるCO分子およびCF の発光検出情報を用いて比(A/A´)および比の微分値(d(A/A´)/dt)を求め、グラフ上の位置から原点までの距離を求め、この距離と平均化時間内の発光検出情報で求められた変動範囲の半径とを比較する。
具体的には、終点を判定する位置に対応する比および比の微分値の値と、それぞれの平均値(原点)との差の二乗和の平方根(D)を求め、上記円の半径(C)との比(D/C)があらかじめ設定した閾値より大きくなったところをスロープスタートとして判定する。
一方、スロープエンドは、比の微分値、すなわち傾きが再び横軸に近付くことにより判定する。すなわち、終点を判定する傾きとその分散傾向に基づく所定値とを比較して、これから得られた((傾き−傾きの平均値)/所定値)を求め、この値があらかじめ設定した閾値より小さくなったところをスロープエンド判定器34によりスロープエンドとして判定する。
上述した本発明の終点検出方法によれば、発光光量(開口率)を従来に比べて3倍(1%から3%)に向上させることができる。
上記実施例では、第1の活性種としてCO分子を用い、第2の活性種としてCF 分子を用いた場合について説明しているが、本発明は、第1の活性種および第2の活性種として他の活性種を用いた場合にも適用することができる。
上記実施形態においては、プラズマ処理がエッチングである場合について説明しているが、本発明はプラズマ処理がCVD(Chemical Vapor Deposition )やPVD(Physical Vapor Deposition )等のプラズマを使用した処理の場合についても同様に適用することができる。
上記実施の形態では、第1の活性種および第2の活性種の特定波長での発光スペクトルの発光強度の時間に対する変化に近似する実験式を近似一次関係式を使用したが、実験式は、これに限定されることはないことは、当業者にとって自明であろう。例えば、時間に対する変化が、楕円もしくは双曲線の一部に沿うように変化する場合には、これら二次関係式を使用することができる。即ち、本発明においては、発光強度の変化に最も近似した実験式を使用することが、より精度の良い測定をするために好ましい。
前記第1の活性種と第2の活性種として、これの発光強度が、指定期間以後のプラズマ処理の終点において、図4に示すように弱くなる活性種と、図7の(A)に示すように強くなる活性種とが使用されることが、感度を高めるために好ましい。
以上説明したように本発明によれば、閾値との直接比較を行わず、プラズマ処理の指定期間内の分散傾向の情報から得られた所定値を終点の判定に利用しているので、2波長を用いた従来の終点検出方法で除去できないドリフト変動を充分に除去することができる。したがって、S/Nが悪い状態であっても正確に終点を検出することができる。このように、正確にプラズマの終端を検出できるので、発光光量(開口率)を従来に比べて3倍に向上させることができる。
プラズマ発光強度のノイズ変動を説明するための図。 プラズマ発光強度のドリフト変動を説明するための図。 第1および第2の活性種の近似一次関係式並びに第1の活性種の擬似近似一次関係式を説明するための図。 発光強度(比)と傾き(微分値)との時間変化を示す特性図。 発光強度(比)を横軸とし、傾き(微分値)を縦軸としたときの、図4に示す値をプロットしたグラフ。 スロープスタートを説明するための図。 (A)は発光強度(比)および傾き(微分値)の時間変化の他の例を示す特性図、そして、(B)は発光強度(比)を横軸とし、傾き(微分値)を縦軸とした、(A)に示す値をプロットしたグラフ。 被エッチング体の一例を示す図。 (A)は、発光強度(比)および傾き(微分値)の時間変化の他の例を示す、図7の(A)と同様の特性図、そして、(B)は発光強度(比)を横軸とし、傾き(微分値)を縦軸とした、(A)に示す値をプロットしたグラフ。 被エッチング体の他の例を示す断面図。 (A)は、は発光強度(比)および傾き(微分値)の時間変化の他の例を示す特性図、そして、(B)は発光強度(比)を横軸とし、傾き(微分値)を縦軸とした、(A)に示す値をプロットしたグラフ。 本発明の終点検出装置を有するプラズマエッチング装置を概略的に示す図。 図12に示すプラズマエッチング装置における終点検出装置を説明するための図。 CO分子とCF の発光強度の時間変化を示す特性図。 演算後のCO分子とCF の発光強度の時間変化を示す特性図。 CO分子とCF の発光強度の変化率(比)の時間変化を示す特性図。 CO分子とCF の発光強度の変化率(比)を横軸とし、その傾き(微分値)を縦軸としたときのグラフ。
符号の説明
10…プラズマ処理装置、22…光検出器、30…演算装置、31…要素抽出器、32…グラフ化器、33…スロープスタート判定器、34…スロープエンド判定器、35…原点移動器、40…制御装置。

Claims (20)

  1. 被処理体にプラズマを用いた処理を施す際に、前記プラズマ処理中の指定期間中及びこれ以降の、第1および第2の活性種の夫々特定波長を有する発光強度を検出し、この発光検出情報を出力する工程と、
    これら発光検出情報に基づいて、発光強度と時間との関係において第1の活性種の近似関係式および第2の活性種の近似関係式を求める工程と、
    前記第1の活性種の近似関係式および前記第2の活性種の近似関係式を用いて、第1の活性種の擬似近似関係式を求める工程と、
    前記第1の活性種の近似関係式および前記第1の活性種の擬似近似関係式から、両者の比および前記比の微分値を求める工程と、
    前記比および前記比の微分値に基づいて、プラズマ処理の終点を判定する工程と、
    を具備することを特徴とするプラズマ処理の終点検出方法。
  2. 前記指定期間以降の処理中における前記第1および第2の活性種の発光検出情報を用いて、前記比および前記比の微分値を求め、
    前記比及び前記比の微分値の変化量に基づいて、前記プラズマ処理の終点を判定することを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理の終点検出方法。
  3. 前記指定期間内の前記比および前記比の微分値のそれぞれの平均値を求める工程を具備することを特徴とする請求項2に記載のプラズマ処理の終点検出方法。
  4. 前記プラズマ処理の終点を判定する工程は、
    前記比を横軸にとり、前記比の微分値を縦軸にとり、前記指定期間内の前記比の平均値と前記比の微分値の平均値との交点を原点としたグラフを作成し、
    前記指定期間以降の処理中における前記比及び前記比の微分値の前記グラフにおける位置が前記原点から外れて再び横軸に近接するときをプラズマ処理の終点として判定することを特徴とする請求項3に記載のプラズマ処理の終点検出方法。
  5. 前記プラズマ処理の終点を判定する工程は、
    前記比を横軸にとり、前記比の微分値を縦軸にとり、前記指定期間内の前記比の平均値と前記比の微分値の平均値との交点を原点としたグラフを作成し、
    前記指定期間以降の処理中における前記比および前記比の微分値の前記グラフにおける位置が所定領域から外れたときをプラズマ処理の終点として判定することを特徴とする請求項3に記載のプラズマ処理の終点検出方法。
  6. 前記指定期間内の前記比および前記比の微分値のそれぞれの分散傾向を求める工程を具備し、
    前記プラズマ処理の終点を判定する工程は、
    前記分散傾向の情報から算出した前記比の所定値および前記比の微分値の所定値から前記所定領域を設定する工程を有することを特徴とする請求項5に記載のプラズマ処理の終点検出方法。
  7. 前記所定領域は、前記指定期間の前記分散傾向の情報から算出した前記比の所定値および前記比の微分値の所定値の二乗和の平方根により設定されることを特徴とする請求項6に記載のプラズマ処理の終点検出方法。
  8. 前記分散傾向の情報から算出した前記比の所定値として前記比と前記比の平均値との間の差の最大値を用い、前記比の微分値の所定値として前記比の微分値と前記比の微分値の平均値との差の最大値を用いることを特徴とする請求項6に記載のプラズマ処理の終点検出方法。
  9. 前記プラズマ処理の終点を判定する工程は、
    前記指定期間の前記分散傾向の情報から算出した前記比の所定値および前記比の微分値の所定値の二乗和の平方根と、前記比および前記比の微分値の前記グラフにおける位置と前記原点との距離とを比較し、前記距離が前記分散の二乗和の平方根よりも大きくなったときをプラズマ処理の終点を判定する工程を含むことを特徴とする請求項6に記載のプラズマ処理の終点検出方法。
  10. 前記プラズマ処理の終点を判定する工程は、
    前記指定期間の前記分散傾向の情報から算出した前記比の所定値および前記比の微分値の所定値の二乗和の平方根を算出し、前記グラフにおける座標の横軸成分と縦軸成分の値がいずれも前記所定値の二乗和の平方根よりも大きくなったときをプラズマ処理の終点を判定する工程を含むことを特徴とする請求項6に記載のプラズマ処理の終点検出方法。
  11. 前記比および前記比の微分値の前記グラフにおける位置が前記グラフの横軸と再び交わる点を原点とし、
    前記比の所定値および前記比の微分値の所定値から他の所定領域を設定し、
    前記指定期間以降の処理中における前記比および前記比の微分値を求め、前記比および前記比の微分値の前記グラフにおける位置が前記他の所定領域から外れたときをプラズマ処理の他の終点として判定する工程をさらに具備することを特徴とする請求項5または6に記載のプラズマ処理の終点検出方法。
  12. 前記第1の活性種及び第2の活性種は、指定期間以後のプラズマ処理の終点において、発光強度が弱くなる活性種及び強くなる活性種であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか一項に記載のプラズマ処理の終点検出方法。
  13. 請求項1ないし12のいずれか一項に記載のプラズマ処理の終点検出方法を用いて、プラズマ処理を行うことを特徴とするプラズマ処理方法。
  14. 被処理体にプラズマを用いた処理を施す際にプラズマにより発生した第1および第2の活性種の特定波長での発光強度を検出する光検出手段と、
    指定期間内の前記光検出手段による発光検出情報に基づいて、発光強度と時間との関係において第1の活性種の近似関係式および第2の活性種の近似関係式を求め、
    前記第1の活性種の近似関係式および前記第2の活性種の近似関係式を用いて、第1の活性種の擬似近似関係式を求め、
    前記第1の活性種の近似関係式および前記第1の活性種の擬似近似関係式から、両者の比および前記比の微分値を求める演算手段と、
    前記比および前記比の微分値に基づいて、プラズマ処理の終点を判定する判定手段と、
    を具備することを特徴とするプラズマ処理の終点検出装置。
  15. 前記演算手段は、前記指定期間以降の処理中における前記第1および第2の活性種の発光検出情報を用いて、前記比および前記比の微分値を求め、
    前記判定手段は、前記比及び前記比の微分値の変化量に基づいて、前記プラズマ処理の終点を判定することを特徴とする請求項14に記載のプラズマ処理の終点検出装置。
  16. 前記演算手段は、前記指定期間内の前記比および前記比の微分値のそれぞれの平均値を求めることを特徴とする請求項15に記載のプラズマ処理の終点検出装置。
  17. 前記比を横軸にとり、前記比の微分値を縦軸にとり、前記比の平均値と前記比の微分値の平均値との交点を原点としたグラフを作成するグラフ化手段を有し、
    前記判定手段は、前記指定期間以降の処理中における前記比及び前記比の微分値の前記グラフにおける位置が前記原点から外れて再び横軸に近接するときをプラズマ処理の終点として判定することを特徴とする請求項16に記載のプラズマ処理の終点検出装置。
  18. 前記比を横軸にとり、前記比の微分値を縦軸にとり、前記比の平均値と前記比の微分値の平均値との交点を原点としたグラフを作成するグラフ化手段を有し、
    前記判定手段は、前記指定期間以降の処理中における前記比及び前記比の微分値の前記グラフにおける位置が所定領域から外れたときをプラズマ処理の終点として判定することを特徴とする請求項16に記載のプラズマ処理の終点検出装置。
  19. 前記演算手段は、前記指定期間内の前記比および前記比の微分値のそれぞれの分散傾向を求め、
    前記判定手段は、前記分散傾向の情報から算出した前記比の所定値および前記比の微分値の所定値から前記所定領域を設定することを特徴とする請求項18に記載のプラズマ処理の終点検出装置。
  20. 請求項14ないし9のいずれか一項に記載のプラズマ処理の終点検出装置を備えたことを特徴とするプラズマ処理装置。
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