JP2004252301A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐熱性絶縁基板上に、被加熱材の通過方向と直角方向にパターン形成された発熱体を有する加熱手段と、該耐熱性絶縁基板の通紙方向下流側の耐熱性絶縁基板支持部材側面に該耐熱性絶縁基板の長手方向に沿って当接設置され、他端部が該支持部材の一部に当接し、他の残りの部分が空隙に対向する良熱伝導性部材と、該加熱手段に接触しながら摺動可能な耐熱性フィルムを有し、該被加熱材を該耐熱性フィルムの該加熱手段配置側と逆側の面に密着させながら該耐熱性フィルムと共に加熱領域を通過させて該被加熱材上の未定着画像を永久固着する加熱定着装置を有する画像形成装置において、支持部材の被加熱材通過方向下流側端部の局所的な昇温を抑制する。
【解決手段】ヒータ5の通紙方向下流側端部のフィルム接触面と逆面にヒータ5長手方向に沿って密着固定される良熱伝導性部材9のヒータ基板6との当接面粗さを良熱伝導性部材9の剛性に応じて任意の粗さにする。
【選択図】 図1
【解決手段】ヒータ5の通紙方向下流側端部のフィルム接触面と逆面にヒータ5長手方向に沿って密着固定される良熱伝導性部材9のヒータ基板6との当接面粗さを良熱伝導性部材9の剛性に応じて任意の粗さにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式等を用いたプリンターや複写機、あるいはファクシミリなどの画像形成装置、及び前記画像形成装置において記録材に形成担持された未定着トナーを加熱定着する加熱定着装置の加熱手段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式を用いたプリンター、複写機、ファクシミリなどの画像形成装置における記録材上の未定着画像を定着する定着装置は、近年では省エネルギー推進の観点から、熱伝達効率が高く、装置の立ち上がりも速い方式として、熱容量の小さなフィルムを介して加熱するフィルム加熱方式の定着装置が提案されている(下記、特許文献1〜16参照。)。
【0003】
フィルム加熱方式の定着装置の構成としては、フィルム搬送専用の搬送用ローラと従動ローラによりテンションを加えながら加圧ローラとの間でフィルムを搬送する構成と、円筒形フィルムを加圧ローラの搬送力で駆動させる構成があり、前者はフィルムの搬送性を高くできる利点を有し、後者は構成を簡略化して低コストの定着装置を実現できる利点がある。
【0004】
【特許文献1】
特開昭63−313182号公報
【特許文献2】
特開平2−157878号公報
【特許文献3】
特開平4−44075号公報
【特許文献4】
特開平4−44076号公報
【特許文献5】
特開平4−44077号公報
【特許文献6】
特開平4−44078号公報
【特許文献7】
特開平4−44079号公報
【特許文献8】
特開平4−44080号公報
【特許文献9】
特開平4−44081号公報
【特許文献10】
特開平4−44082号公報
【特許文献11】
特開平4−44083号公報
【特許文献12】
特開平4−204980号公報
【特許文献13】
特開平4−204981号公報
【特許文献14】
特開平4−204982号公報
【特許文献15】
特開平4−204983号公報
【特許文献16】
特開平4−204984号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし従来の方法では、プリント速度を高速化しようとすると、通紙部で単位時間当たりに記録材が奪う熱量が増大するため、その補償として発熱体への通電量を上げると共に、発熱体幅を拡げて供給熱量を増大させる必要があり、同時にヒータ基板の幅も拡げることになるため、フィルム加熱方式の定着器独自の問題として、ヒータホルダー下流側側端部の局所的な昇温が発生するといった問題がある。
【0006】
本発明は上記の問題点であるヒータホルダー下流側側端部の局所的な昇温に関する問題を解決するため、ヒータの通紙方向下流側端部のフィルム接触面と逆面にヒータ長手方向に沿って密着固定される良熱伝導性部材面粗さを任意の粗さにすることのできる画像形成装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、以下(1)〜(4)の構成を備える。
【0008】
(1)耐熱性絶縁基板上に、被加熱材の通過方向と直角方向にパターン形成された発熱体を有する加熱手段と、該耐熱性絶縁基板の通紙方向下流側の耐熱性絶縁基板支持部材側面に該耐熱性絶縁基板の長手方向に沿って当接設置され、他端部が該支持部材の一部に当接し、他の残りの部分が空隙に対向する良熱伝導性部材と、該加熱手段に接触しながら摺動可能な耐熱性フィルムを有し、該被加熱材を該耐熱性フィルムの該加熱手段配置側と逆側の面に密着させながら該耐熱性フィルムと共に加熱領域を通過させて該被加熱材上の未定着画像を永久固着する加熱定着装置を有する画像形成装置において、
該良熱伝導部材の剛性に応じて該耐熱性絶縁基板と当接する該良熱伝導部材面の粗さを任意に変更することを特徴とする画像形成装置。
【0009】
(2)前記良熱伝導性部材が前記該耐熱性絶縁基板より剛性が同じもしくは高い場合は、前記耐熱性絶縁基板と当接する前記良熱伝導部材面の粗さを前記良熱伝導部材面と当接する前記耐熱性絶縁基板の粗さより大きくし、前記良熱伝導性部材が前記該耐熱性絶縁基板より剛性が低い場合は、前記耐熱性絶縁基板と当接する前記良熱伝導部材面の粗さを前記良熱伝導部材面と当接する前記耐熱性絶縁基板の粗さより小さくすることを特徴とする上記(1)記載の画像形成装置。
【0010】
(3)前記良熱伝導性部材はセラミック材あるいはアルミニウム材であることを特徴とする上記(2)記載の画像形成装置。
【0011】
(4)前記良熱伝導性部材は、前記耐熱性絶縁基板を挟んで前記発熱体のパターン形成部分と重ならないように配置したことを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれか記載の画像形成装置。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、実施例に基づいて図面を参照しながら説明する。
【0013】
図1は実施例1,2および従来例2(比較例2,3)の実施形態である加圧ローラ駆動型フィルム加熱方式の定着器を示す図である。実施例1,2の定着器は、図2および図3に示す従来の定着器と概略同様な構成を有している。
【0014】
定着器は耐熱製のゴムからなる加圧ローラ3と、加圧ローラ3の回転と共にフィルムガイド部材を兼ねるヒータホルダー10に沿って回転搬送される円筒形定着フィルム4とを有し、記録材1上に形成されたトナー2による画像は、加圧ローラ3と定着フィルム4とのニップ部で定着フィルム4を介して加熱手段であるヒータ5によって加熱加圧される。ヒータ5はセラミック等の耐熱性絶縁材からなるヒータ基板6上に発熱体8がパターン形成され、表面は耐熱性ガラスで保護されており、ヒータ基板6の裏面には温度検知素子7が配置され、定着器の温度制御をこの基板裏面の温度検知によって行なう構成とされている。
【0015】
更にヒータ5は、ヒータ基板6とヒータホルダー(加熱手段支持部材)10との間に良熱伝導性部材9が、各々に接触しながら挿入されており、なおかつ良熱伝導性部材9の残りの面は空隙に対向させている。
【0016】
更に説明すると、良熱伝導性部材9は一端部がヒータ基板6の発熱体8と逆側の面にヒータ基板6の長手方向に沿って密着固定され、他端部がヒータホルダー10に当接している。また、ヒータ基板6の裏面に追加する良熱伝導性部材9の設定位置を、発熱体8の形成領域後端の裏面相当位置と追加良熱伝導性部材9の先端間に少なくとも0.5mm以上、より好ましくは1mm以上の幅dを設ける。
【0017】
図2は従来例1(比較例1)の加圧ローラ駆動型フィルム加熱方式の定着器を示した図である。
【0018】
記録材101上に形成されたトナー102による画像は、耐熱性のゴムからなる加圧ローラ103と、加圧ローラ103との間で総圧4〜15kgf程度に加圧され摩擦力により加圧ローラ103の回転と共にフィルムガイド部材を兼ねるヒータホルダー110に沿って回転搬送される円筒形定着フィルム104とのニップ部に搬送され、定着フィルム104を介してヒータ105によって加熱加圧されていく。
【0019】
加熱手段であるヒータ105はセラミック等の耐熱性絶縁材からなるヒータ基板106上に発熱体108がパターン形成され、表面は耐熱性ガラスで保護されており、ヒータ基板106の裏面には温度検知素子107が配置され、定着器の温度制御をこの基板裏面の温度検知によって行なう構成となっている。
【0020】
図3はヒータ105の発熱体形成面の正面図であり、発熱体108は1本の帯状に形成されている。発熱体108はその材質が銀パラジウム(Ag/Pd)、RuO2、Ta2N等の通電発電体であり、ヒータ基板106の面上に形成された通電電極111からの通電により発熱する。また、定着フィルム104は、熱容量を小さくしてクイックスタート性を向上させるために、膜厚を100μm以下、より好ましくは40μm以下20μm以上の耐熱性、離型性、耐久性を兼ねたPTFE、PFA、PPSの単層フィルムまたはポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES等のフィルム表面にPTFE、PFA、EEPを離型性層としてコーティングした複合層フィルムである。
【0021】
【実施例1】
600W出力のヒータを用いた。ヒータ基盤6にはセラミックを用いた。良熱伝導性部材9に厚さ1.5mmのアルミニウム板を用いた。アルミニウム板の剛性はヒータ基盤6より小さい。ヒータ基盤6のアルミニウム板との密着面は面粗さRa=5.4μmとした。アルミニウム板のヒータ基盤6との密着面は面粗さRa=0.8μmとした。またアルミニウム板のヒータホルダー10との密着面にはシリコーングリスを塗布し、アルミニウム板とヒータホルダー10間の熱伝導性を向上した。アルミニウム板の設定位置を、発熱体の形成領域後端の裏面相当位置とアルミニウム板の幅dを1mmとした。また定着フィルム4は外径25mmのものを使用した。
【0022】
以上の条件で定着フィルム4の回転速度100mm/secで15秒間加熱した結果、アルミニウム板と密着するヒータホルダー10の下流側端部昇温は171℃となった。
【0023】
【実施例2】
600W出力のヒータを用いた。ヒータ基盤6にはセラミックを用いた。良熱伝導性部材9に厚さ1.5mmのセラミック板を用いた。セラミック板の剛性はヒータ基盤6より大きい。ヒータ基盤6のセラミック板との密着面は面粗さRa=5.4μmとした。セラミック板のヒータ基盤6との密着面は面粗さRa=20.2μmとした。また、セラミック板のヒータホルダー10との密着面にはシリコーングリスを塗布しセラミック板とヒータホルダー10間の熱伝導性を向上した。セラミック板の設定位置を、発熱体の形成領域後端の裏面相当位置とセラミック板の幅dを1mmとした。また定着フィルム4は外径25mmのものを使用した。
【0024】
以上の条件で定着フィルム4の回転速度100mm/secで15秒間加熱した結果、セラミック板と密着するヒータホルダー10の下流側端部昇温は158℃となった。
【0025】
【比較例1】
600W出力のヒータを用いた。また定着フィルム104は外径25mmのものを使用した。
【0026】
以上の条件で定着フィルム104の回転速度100mm/secで15秒間加熱した結果、ヒータ基盤106と密着するヒータホルダー110の下流側端部昇温は186℃となった。
【0027】
【比較例2】
600W出力のヒータを用いた。ヒータ基盤6にはセラミックを用いた。良熱伝導性部材9に厚さ1.5mmのアルミニウム板を用いた。アルミニウム板の剛性はヒータ基盤6より小さい。ヒータ基盤6のアルミニウム板との密着面は面粗さRa=5.4μmとした。アルミニウム板のヒータ基盤6との密着面は面粗さRa=14.6μmとした。またアルミニウム板のヒータホルダー10との密着面にはシリコーングリスを塗布しアルミニウム板とヒータホルダー10間の熱伝導性を向上した。アルミニウム板の設定位置を、発熱体8の形成領域後端の裏面相当位置とアルミニウム板の幅dを1mmとした。また定着フィルム4は外径25mmのものを使用した。
【0028】
以上の条件で定着フィルム4の回転速度100mm/secで15秒間加熱した結果、アルミニウム板と密着するヒータホルダー10の下流側端部昇温は177℃となった。
【0029】
【比較例3】
600W出力のヒータを用いた。ヒータ基盤6にはセラミックを用いた。良熱伝導性部材9に厚さ1.5mmのセラミック板を用いた。セラミック板の剛性はヒータ基盤6より大きい。ヒータ基盤6のセラミック板との密着面は面粗さRa=5.4μmとした。セラミック板のヒータ基盤6との密着面は面粗さRa=0.9μmとした。また、セラミック板のヒータホルダー10との密着面にはシリコーングリスを塗布しセラミック板とヒータホルダー10間の熱伝導性を向上した。セラミック板の設定位置を、発熱体8の形成領域後端の裏面相当位置とセラミック板の幅dを1mmとした。また定着フィルム4は外径25mmのものを使用した。
【0030】
以上の条件で定着フィルム4の回転速度100mm/secで15秒間加熱した結果、セラミック板と密着するヒータホルダー10の下流側端部昇温は165℃となった。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、加熱手段及び前記加熱手段を支持する支持部材の被加熱材通過方向下流側端部の温度上昇を抑制する昇温防止手段を有することにより、フィルム加熱方式の定着器においても定着器周辺の異常昇温を招くことなく定着速度の高速化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1,2および従来例2(比較例2,3)の実施形態である加圧ローラ駆動型フィルム加熱方式の定着器を示す図
【図2】従来例1(比較例1)の加圧ローラ駆動型フィルム加熱方式の定着器を示した図
【図3】ヒータ105の発熱体形成面の正面図
【符号の説明】
1 記録材
2 トナー
3 加圧ローラ
4 定着フィルム
5 ヒータ
6 ヒータ基盤
7 温度検知素子
8 発熱体
9 良熱伝導性部材
10 ヒータホルダー
101 記録材
102 トナー
103 加圧ローラ
104 定着フィルム
105 ヒータ
106 ヒータ基盤
107 温度検知素子
108 発熱体
109 良熱伝導性部材
110 ヒータホルダー
111 通電電極
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式等を用いたプリンターや複写機、あるいはファクシミリなどの画像形成装置、及び前記画像形成装置において記録材に形成担持された未定着トナーを加熱定着する加熱定着装置の加熱手段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式を用いたプリンター、複写機、ファクシミリなどの画像形成装置における記録材上の未定着画像を定着する定着装置は、近年では省エネルギー推進の観点から、熱伝達効率が高く、装置の立ち上がりも速い方式として、熱容量の小さなフィルムを介して加熱するフィルム加熱方式の定着装置が提案されている(下記、特許文献1〜16参照。)。
【0003】
フィルム加熱方式の定着装置の構成としては、フィルム搬送専用の搬送用ローラと従動ローラによりテンションを加えながら加圧ローラとの間でフィルムを搬送する構成と、円筒形フィルムを加圧ローラの搬送力で駆動させる構成があり、前者はフィルムの搬送性を高くできる利点を有し、後者は構成を簡略化して低コストの定着装置を実現できる利点がある。
【0004】
【特許文献1】
特開昭63−313182号公報
【特許文献2】
特開平2−157878号公報
【特許文献3】
特開平4−44075号公報
【特許文献4】
特開平4−44076号公報
【特許文献5】
特開平4−44077号公報
【特許文献6】
特開平4−44078号公報
【特許文献7】
特開平4−44079号公報
【特許文献8】
特開平4−44080号公報
【特許文献9】
特開平4−44081号公報
【特許文献10】
特開平4−44082号公報
【特許文献11】
特開平4−44083号公報
【特許文献12】
特開平4−204980号公報
【特許文献13】
特開平4−204981号公報
【特許文献14】
特開平4−204982号公報
【特許文献15】
特開平4−204983号公報
【特許文献16】
特開平4−204984号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし従来の方法では、プリント速度を高速化しようとすると、通紙部で単位時間当たりに記録材が奪う熱量が増大するため、その補償として発熱体への通電量を上げると共に、発熱体幅を拡げて供給熱量を増大させる必要があり、同時にヒータ基板の幅も拡げることになるため、フィルム加熱方式の定着器独自の問題として、ヒータホルダー下流側側端部の局所的な昇温が発生するといった問題がある。
【0006】
本発明は上記の問題点であるヒータホルダー下流側側端部の局所的な昇温に関する問題を解決するため、ヒータの通紙方向下流側端部のフィルム接触面と逆面にヒータ長手方向に沿って密着固定される良熱伝導性部材面粗さを任意の粗さにすることのできる画像形成装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、以下(1)〜(4)の構成を備える。
【0008】
(1)耐熱性絶縁基板上に、被加熱材の通過方向と直角方向にパターン形成された発熱体を有する加熱手段と、該耐熱性絶縁基板の通紙方向下流側の耐熱性絶縁基板支持部材側面に該耐熱性絶縁基板の長手方向に沿って当接設置され、他端部が該支持部材の一部に当接し、他の残りの部分が空隙に対向する良熱伝導性部材と、該加熱手段に接触しながら摺動可能な耐熱性フィルムを有し、該被加熱材を該耐熱性フィルムの該加熱手段配置側と逆側の面に密着させながら該耐熱性フィルムと共に加熱領域を通過させて該被加熱材上の未定着画像を永久固着する加熱定着装置を有する画像形成装置において、
該良熱伝導部材の剛性に応じて該耐熱性絶縁基板と当接する該良熱伝導部材面の粗さを任意に変更することを特徴とする画像形成装置。
【0009】
(2)前記良熱伝導性部材が前記該耐熱性絶縁基板より剛性が同じもしくは高い場合は、前記耐熱性絶縁基板と当接する前記良熱伝導部材面の粗さを前記良熱伝導部材面と当接する前記耐熱性絶縁基板の粗さより大きくし、前記良熱伝導性部材が前記該耐熱性絶縁基板より剛性が低い場合は、前記耐熱性絶縁基板と当接する前記良熱伝導部材面の粗さを前記良熱伝導部材面と当接する前記耐熱性絶縁基板の粗さより小さくすることを特徴とする上記(1)記載の画像形成装置。
【0010】
(3)前記良熱伝導性部材はセラミック材あるいはアルミニウム材であることを特徴とする上記(2)記載の画像形成装置。
【0011】
(4)前記良熱伝導性部材は、前記耐熱性絶縁基板を挟んで前記発熱体のパターン形成部分と重ならないように配置したことを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれか記載の画像形成装置。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、実施例に基づいて図面を参照しながら説明する。
【0013】
図1は実施例1,2および従来例2(比較例2,3)の実施形態である加圧ローラ駆動型フィルム加熱方式の定着器を示す図である。実施例1,2の定着器は、図2および図3に示す従来の定着器と概略同様な構成を有している。
【0014】
定着器は耐熱製のゴムからなる加圧ローラ3と、加圧ローラ3の回転と共にフィルムガイド部材を兼ねるヒータホルダー10に沿って回転搬送される円筒形定着フィルム4とを有し、記録材1上に形成されたトナー2による画像は、加圧ローラ3と定着フィルム4とのニップ部で定着フィルム4を介して加熱手段であるヒータ5によって加熱加圧される。ヒータ5はセラミック等の耐熱性絶縁材からなるヒータ基板6上に発熱体8がパターン形成され、表面は耐熱性ガラスで保護されており、ヒータ基板6の裏面には温度検知素子7が配置され、定着器の温度制御をこの基板裏面の温度検知によって行なう構成とされている。
【0015】
更にヒータ5は、ヒータ基板6とヒータホルダー(加熱手段支持部材)10との間に良熱伝導性部材9が、各々に接触しながら挿入されており、なおかつ良熱伝導性部材9の残りの面は空隙に対向させている。
【0016】
更に説明すると、良熱伝導性部材9は一端部がヒータ基板6の発熱体8と逆側の面にヒータ基板6の長手方向に沿って密着固定され、他端部がヒータホルダー10に当接している。また、ヒータ基板6の裏面に追加する良熱伝導性部材9の設定位置を、発熱体8の形成領域後端の裏面相当位置と追加良熱伝導性部材9の先端間に少なくとも0.5mm以上、より好ましくは1mm以上の幅dを設ける。
【0017】
図2は従来例1(比較例1)の加圧ローラ駆動型フィルム加熱方式の定着器を示した図である。
【0018】
記録材101上に形成されたトナー102による画像は、耐熱性のゴムからなる加圧ローラ103と、加圧ローラ103との間で総圧4〜15kgf程度に加圧され摩擦力により加圧ローラ103の回転と共にフィルムガイド部材を兼ねるヒータホルダー110に沿って回転搬送される円筒形定着フィルム104とのニップ部に搬送され、定着フィルム104を介してヒータ105によって加熱加圧されていく。
【0019】
加熱手段であるヒータ105はセラミック等の耐熱性絶縁材からなるヒータ基板106上に発熱体108がパターン形成され、表面は耐熱性ガラスで保護されており、ヒータ基板106の裏面には温度検知素子107が配置され、定着器の温度制御をこの基板裏面の温度検知によって行なう構成となっている。
【0020】
図3はヒータ105の発熱体形成面の正面図であり、発熱体108は1本の帯状に形成されている。発熱体108はその材質が銀パラジウム(Ag/Pd)、RuO2、Ta2N等の通電発電体であり、ヒータ基板106の面上に形成された通電電極111からの通電により発熱する。また、定着フィルム104は、熱容量を小さくしてクイックスタート性を向上させるために、膜厚を100μm以下、より好ましくは40μm以下20μm以上の耐熱性、離型性、耐久性を兼ねたPTFE、PFA、PPSの単層フィルムまたはポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES等のフィルム表面にPTFE、PFA、EEPを離型性層としてコーティングした複合層フィルムである。
【0021】
【実施例1】
600W出力のヒータを用いた。ヒータ基盤6にはセラミックを用いた。良熱伝導性部材9に厚さ1.5mmのアルミニウム板を用いた。アルミニウム板の剛性はヒータ基盤6より小さい。ヒータ基盤6のアルミニウム板との密着面は面粗さRa=5.4μmとした。アルミニウム板のヒータ基盤6との密着面は面粗さRa=0.8μmとした。またアルミニウム板のヒータホルダー10との密着面にはシリコーングリスを塗布し、アルミニウム板とヒータホルダー10間の熱伝導性を向上した。アルミニウム板の設定位置を、発熱体の形成領域後端の裏面相当位置とアルミニウム板の幅dを1mmとした。また定着フィルム4は外径25mmのものを使用した。
【0022】
以上の条件で定着フィルム4の回転速度100mm/secで15秒間加熱した結果、アルミニウム板と密着するヒータホルダー10の下流側端部昇温は171℃となった。
【0023】
【実施例2】
600W出力のヒータを用いた。ヒータ基盤6にはセラミックを用いた。良熱伝導性部材9に厚さ1.5mmのセラミック板を用いた。セラミック板の剛性はヒータ基盤6より大きい。ヒータ基盤6のセラミック板との密着面は面粗さRa=5.4μmとした。セラミック板のヒータ基盤6との密着面は面粗さRa=20.2μmとした。また、セラミック板のヒータホルダー10との密着面にはシリコーングリスを塗布しセラミック板とヒータホルダー10間の熱伝導性を向上した。セラミック板の設定位置を、発熱体の形成領域後端の裏面相当位置とセラミック板の幅dを1mmとした。また定着フィルム4は外径25mmのものを使用した。
【0024】
以上の条件で定着フィルム4の回転速度100mm/secで15秒間加熱した結果、セラミック板と密着するヒータホルダー10の下流側端部昇温は158℃となった。
【0025】
【比較例1】
600W出力のヒータを用いた。また定着フィルム104は外径25mmのものを使用した。
【0026】
以上の条件で定着フィルム104の回転速度100mm/secで15秒間加熱した結果、ヒータ基盤106と密着するヒータホルダー110の下流側端部昇温は186℃となった。
【0027】
【比較例2】
600W出力のヒータを用いた。ヒータ基盤6にはセラミックを用いた。良熱伝導性部材9に厚さ1.5mmのアルミニウム板を用いた。アルミニウム板の剛性はヒータ基盤6より小さい。ヒータ基盤6のアルミニウム板との密着面は面粗さRa=5.4μmとした。アルミニウム板のヒータ基盤6との密着面は面粗さRa=14.6μmとした。またアルミニウム板のヒータホルダー10との密着面にはシリコーングリスを塗布しアルミニウム板とヒータホルダー10間の熱伝導性を向上した。アルミニウム板の設定位置を、発熱体8の形成領域後端の裏面相当位置とアルミニウム板の幅dを1mmとした。また定着フィルム4は外径25mmのものを使用した。
【0028】
以上の条件で定着フィルム4の回転速度100mm/secで15秒間加熱した結果、アルミニウム板と密着するヒータホルダー10の下流側端部昇温は177℃となった。
【0029】
【比較例3】
600W出力のヒータを用いた。ヒータ基盤6にはセラミックを用いた。良熱伝導性部材9に厚さ1.5mmのセラミック板を用いた。セラミック板の剛性はヒータ基盤6より大きい。ヒータ基盤6のセラミック板との密着面は面粗さRa=5.4μmとした。セラミック板のヒータ基盤6との密着面は面粗さRa=0.9μmとした。また、セラミック板のヒータホルダー10との密着面にはシリコーングリスを塗布しセラミック板とヒータホルダー10間の熱伝導性を向上した。セラミック板の設定位置を、発熱体8の形成領域後端の裏面相当位置とセラミック板の幅dを1mmとした。また定着フィルム4は外径25mmのものを使用した。
【0030】
以上の条件で定着フィルム4の回転速度100mm/secで15秒間加熱した結果、セラミック板と密着するヒータホルダー10の下流側端部昇温は165℃となった。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、加熱手段及び前記加熱手段を支持する支持部材の被加熱材通過方向下流側端部の温度上昇を抑制する昇温防止手段を有することにより、フィルム加熱方式の定着器においても定着器周辺の異常昇温を招くことなく定着速度の高速化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1,2および従来例2(比較例2,3)の実施形態である加圧ローラ駆動型フィルム加熱方式の定着器を示す図
【図2】従来例1(比較例1)の加圧ローラ駆動型フィルム加熱方式の定着器を示した図
【図3】ヒータ105の発熱体形成面の正面図
【符号の説明】
1 記録材
2 トナー
3 加圧ローラ
4 定着フィルム
5 ヒータ
6 ヒータ基盤
7 温度検知素子
8 発熱体
9 良熱伝導性部材
10 ヒータホルダー
101 記録材
102 トナー
103 加圧ローラ
104 定着フィルム
105 ヒータ
106 ヒータ基盤
107 温度検知素子
108 発熱体
109 良熱伝導性部材
110 ヒータホルダー
111 通電電極
Claims (4)
- 耐熱性絶縁基板上に、被加熱材の通過方向と直角方向にパターン形成された発熱体を有する加熱手段と、該耐熱性絶縁基板の通紙方向下流側の耐熱性絶縁基板支持部材側面に該耐熱性絶縁基板の長手方向に沿って当接設置され、他端部が該支持部材の一部に当接し、他の残りの部分が空隙に対向する良熱伝導性部材と、該加熱手段に接触しながら摺動可能な耐熱性フィルムを有し、該被加熱材を該耐熱性フィルムの該加熱手段配置側と逆側の面に密着させながら該耐熱性フィルムと共に加熱領域を通過させて該被加熱材上の未定着画像を永久固着する加熱定着装置を有する画像形成装置において、
該良熱伝導部材の剛性に応じて該耐熱性絶縁基板と当接する該良熱伝導部材面の粗さを任意に変更することを特徴とする画像形成装置。 - 前記良熱伝導性部材が前記該耐熱性絶縁基板より剛性が同じもしくは高い場合は、前記耐熱性絶縁基板と当接する前記良熱伝導部材面の粗さを前記良熱伝導部材面と当接する前記耐熱性絶縁基板の粗さより大きくし、前記良熱伝導性部材が前記該耐熱性絶縁基板より剛性が低い場合は、前記耐熱性絶縁基板と当接する前記良熱伝導部材面の粗さを前記良熱伝導部材面と当接する前記耐熱性絶縁基板の粗さより小さくすることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記良熱伝導性部材はセラミック材あるいはアルミニウム材であることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
- 前記良熱伝導性部材は、前記耐熱性絶縁基板を挟んで前記発熱体のパターン形成部分と重ならないように配置したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の画像形成装置。
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- 2003-02-21 JP JP2003044276A patent/JP2004252301A/ja not_active Withdrawn
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