JP2004252035A - 蛍光顕微鏡および蛍光顕微鏡の照明装置 - Google Patents

蛍光顕微鏡および蛍光顕微鏡の照明装置 Download PDF

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Abstract

【課題】励起光の一部を利用することにより、フィルタ装着の作業性に優れた照明装置の提供。
【解決手段】光源光から励起フィルタ7により抽出した励起光L2の一部をダイクロイックミラー8で反射して観察試料に照射する照明装置3において、ダイクロイックミラー8を透過して観察光路外に導かれた励起光L4を受光し、受光した励起光L4に基づいて光路中に配置されたフィルタブロック31aの種類をフィルタ識別部7で識別する。フィルタ識別部37には励起フィルタ7と同一フィルタ部材で形成されたパネルが設けられており、励起光L4はパネルを透過する。その結果、励起フィルタ7とパネルが光って見えることにより、フィルタブロック31aの種類を容易に識別することができる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蛍光顕微鏡および蛍光顕微鏡に用いられる照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
蛍光顕微鏡は、蛍光物質を結合させた試薬で試料の特定の組織を染色し、試料へ励起光を照射して観察を行うものである。試料に励起光を照射すると、蛍光物質で染色された組織から蛍光が発せられ、その蛍光を顕微鏡で観察することにより組織の状態を知ることができる。
【0003】
試料に励起光を照射する照明装置は、光源、励起フィルタ、ダイクロイックミラーおよびバリアフィルタを備えている。励起フィルタ、ダイクロイックミラーおよびバリアフィルタは一組のフィルタセットを構成しており、このフィルタセットは、光源光から励起光のみを選択して試料に照射させ、試料から発せられた蛍光から必要な光のみを観察光として接眼光学系へと送る機能を有している。
【0004】
通常、フィルタセットは使用される試薬の特性毎に複数用意され、照明装置に設けられたフィルタセット切換装置によって観察目的に合わせて切り換えられる。フィルタセット切換装置には、例えば、ターレット方式のものがあり、複数のフィルタセットが装着されたターレットを回転することにより所望のフィルタセットを光路上に配設することができる(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−90630号公報
【0006】
上述したようなターレット方式のフィルタセット切換装置では、光路上に配置されたフィルタセットの種類が分かるように、フィルタ識別用銘板をターレットに貼付するようにしている。ターレットを回転して任意のフィルタセットを光路上に配置すると、それに対応した銘板が確認位置に位置決めされてフィルタセットの種類が分かるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、フィルタセットの装着の度にターレットを回転して対応する位置に銘板を貼付するのは煩わしい作業であり、特に蛍光顕微鏡の観察は暗室で行われるため、作業に慣れていてもセッティングに非常に手間がかかっていた。
【0008】
本発明は、試料に照射されない不要な迷光を利用することにより、フィルタ装着の作業性に優れた蛍光顕微鏡や蛍光顕微鏡に用いられる照明装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、光源光から励起フィルタにより抽出した励起光をダイクロイックミラーで反射して観察試料に照射し、その試料から発生する蛍光像を観察する蛍光顕微鏡に適用され、ダイクロイックミラーで反射されずにダイクロイックミラーを透過して進む励起光を受光し、受光した励起光に基づいて励起フィルタの種類を表示するフィルタ識別手段を備えたことを特徴とする。
請求項3の発明は、蛍光顕微鏡に装着され、光源光から励起フィルタにより抽出した励起光をダイクロイックミラーで反射して観察試料に照射する照明装置に適用され、ダイクロイックミラーで反射されずにダイクロイックミラーを透過して進む励起光を受光し、受光した励起光に基づいて励起フィルタの種類を表示するフィルタ識別手段を備えたことを特徴とする。
フィルタ識別手段に、ダイクロイックミラーで反射されずにダイクロイックミラーを透過した励起光が照射され、励起フィルタと同一部材で形成された光学部材を設け、光学部材を透過した光を観察することにより励起フィルタの種類を表示するようにしても良い。
また、フィルタ識別手段に、ダイクロイックミラーで反射されずにダイクロイックミラーを透過した励起光が照射され、励起光の照射により蛍光を発生する蛍光物質を含む光学部材を設け、その光学部材からの蛍光を観察することにより励起フィルタの種類を表示するようにしても良い。
請求項6の発明は、蛍光顕微鏡に装着され、光源光から励起フィルタにより抽出した励起光をダイクロイックミラーで反射して観察試料に照射する照明装置に適用され、励起フィルタで反射された光により照明され、励起フィルタの種類を表す標識と、標識からの光を照明装置外へ導く光学系とを備えたことを特徴とする。
また、励起フィルタとその励起フィルタに対応したダイクロイックミラーを含むフィルタセットを複数装着可能であって、複数のフィルタセットのいずれかを光路中に選択的に配置可能な装着部を設け、光路中に配置されフィルタセットの励起フィルタの種類を表示するようにしても良い。
さらに、フィルタ識別手段の識別表示部を、接眼側から視認可能な位置に設けるようにしても良い。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。
−第1の実施の形態−
図1,2は本発明による蛍光顕微鏡の第1の実施の形態を示す図である。図1は励起光が試料に照射されるまでの光路を示したものであり、図2は試料から発せられた蛍光が接眼光学系に導かれるまでの光路を示したものである。蛍光顕微鏡1には落射型の照明装置3が装着されている。照明装置3には水銀ランプLを有する光源22が接続されており、水銀ランプLを出射した光はコレクタレンズ2を通して照明装置3に平行光として入射する。
【0011】
照明装置3に入射した平行光束は、レンズ4により開口絞り位置5にいったん結像される。開口絞り位置5に結像された光束は、レンズ6および励起フィルタ7を通った後にダイクロイックミラー8で反射されて第一対物レンズ10の瞳位置9に結像し、第一対物レンズ10により試料11に平行光束として照射される。
【0012】
励起フィルタ7は、光源光L1から特定波長域の光を励起光L2として透過させるフィルタである。また、ダイクロイックミラー8は上記特定波長域以下の光を反射する特性を有しており、励起光L2はダイクロイックミラー8により反射される。試料11は予め複数の試薬によって染色されており、ダイクロイックミラー8で反射された励起光L2が試料11に入射すると、その励起光L2に反応する蛍光物質が蛍光L3(図2参照)を発生する。この蛍光L3の波長は、照射した励起光L2の波長よりも少しだけ長波長側にシフトしている。
【0013】
図2に示すように、試料11から発せられた蛍光L3は、第一対物レンズ10を通って平行光となった後にダイクロイックミラー8に入射する。蛍光L3は励起光L2よりも長波長側にシフトしているため、ダイクロイックミラー8を透過してバリアフィルタ12に入射する。なお、試料からの光には蛍光L3だけでなく励起光L2も含まれており、波長が上記特定波長域以下の光はダイクロイックミラー8により反射されて光源方向へと進む。
【0014】
バリアフィルタ12は蛍光L3を透過するフィルタである。バリアフィルタ12を透過した蛍光L3は第二対物レンズ13により収束し、プリズム14,15,16,17を通って接眼レンズ19の手前の結像位置18に集光される。この結像位置18に結像された蛍光像を、接眼鏡筒20に設けられた接眼レンズ19で観察する。励起フィルタ7,ダイクロイックミラー8およびバリアフィルタ12は、特定の蛍光L3を観察するためのフィルタセットを構成している。
【0015】
例えば、緑色の光(波長510nm〜560nm)を透過する励起フィルタ7の場合には、575nm以下の光を反射し波長575nmより長波長の光を透過するダイクロイックミラー8と、波長590nm以上の光を透過するバリアフィルタ12とでフィルタセットを構成する。水銀ランプLからは波長300nm〜800nmの光L1が発せられ、励起フィルタ7は波長510nm〜560nmの光を励起光L2として透過する。波長310nm〜510nmおよび560nm〜800nmの光は励起フィルタ7によりほとんどが反射され、一部が吸収される。
【0016】
ダイクロイックミラー8は波長575nm以下の光を反射するので、励起光L3(510nm〜560nm)は反射される。しかし、実際上は数%〜10%程度の光が透過するので、例えば、入射した励起光L2の10%が透過すると仮定すると、90%が試料方向に反射されることになる。反射された励起光L2が試料11に照射されると、試料中の蛍光物質からは長波長側にシフトした蛍光L3が発生する。ここでは、蛍光L3の波長を600nmとする。600nmの蛍光L3はダイクロイックミラー8およびバリアフィルタ12を透過して接眼光学系へと導かれる。
【0017】
図2に戻って、21は、カメラやCCD撮像装置等が装着される撮像鏡筒である。プリズム14は、第二対物レンズ13からの蛍光L3を接眼鏡筒20および撮像鏡筒21のいずれかに振り分ける光路切り換え部としても機能している。すなわち、図2に示すようにプリズム14を蛍光L3の光路中に挿入すると、蛍光L3はプリズム14を通って接眼鏡筒20のプリズム14へと導かれる。一方、プリズム14を蛍光L3の光路外へ退避させると、第二対物レンズ13を出射した蛍光L3は撮像鏡筒21へと進み、撮像鏡筒21に装着されたカメラ等により蛍光像が撮像される。
【0018】
図3は照明装置3のフィルタセット装着部分の拡大図であり、図4は装着部分に収納された複数のフィルタセットを示す平面図である。一組のフィルタセットを構成する励起フィルタ7,ダイクロイックミラー8およびバリアフィルタ12は共通のフィルタブロック31aに取り付けられており、それらはフィルタブロック単位で照明装置3のターレット30に装着される。ターレット30は、軸受32を介して中空の固定軸33に回転自在に取り付けられている。
【0019】
ターレット30には複数のフィルタブロックが装着可能であって、図4に示す例では4つのフィルタブロック31a〜31dがターレット30に装着されている。各フィルタブロック31a〜31dにはそれぞれ透過特性の異なる励起フィルタ7が装着されており、光路中に配置されるフィルタブロックを切り換えることにより、励起光L2の波長域を切り換えることができる。
【0020】
各フィルタブロック31a〜31dには励起フィルタ7の透過特性に対応したダイクロイックミラー8およびバリアフィルタ12が各々設けられている。ターレット30を回転することによりフィルタブロックの切換を行うことができ、例えば、図4に示す状態からターレット30を右回りに90度回転すると、フィルタブロック31bが光路中に配設される。
【0021】
図3に戻って、各フィルタブロック31a〜31dには、ダイクロイックミラー8を挟んで励起フィルタ7と対向する位置に開口300が形成されている。さらに、固定軸32は、光路中に配置されたフィルタブロック31aの開口300と対向する部分に、固定軸32の中空部分に貫通する孔35が形成されている。上述したように、ダイクロイックミラー8に入射した励起光L2の一部はダイクロイックミラー8を透過するが、その透過励起光L4は開口300および孔35を通って固定軸中空部に45度の角度で設けられた反射ミラー34により図示上方へと導かれる。
【0022】
ダイクロイックミラー8を透過した励起光L4がフィルタブロック31a内で反射・散乱されると、その光が接眼レンズ19まで達して試料観察の障害となる。そこで、本実施の形態では、透過励起光L4を開口300および孔35を通して観察光路外へ逃がし、反射ミラー34でターレット30の上方に導くようにしている。ターレット30の上方に導かれた励起光L4は、さらに反射ミラー36によって図示左方向の観察者側に反射されてフィルタ識別部37に入射する。
【0023】
図5はフィルタ認識部37を示す図であり、(a)は観察者側から見た図であり、(b)はフィルタ認識部37の拡大図である。フィルタ認識部37には複数のフィルタ認識用パネルP1〜P9が設けられており、反射ミラー34で反射された透過励起光L4はこれらのパネルP1〜P9に照射される。各パネルP1〜P9には、透過励起光L4の波長を示す数字がそれぞれ記されている。そして、各パネルP1〜P9は、記されている数字に対応した波長の光を透過するフィルタ部材で形成されている。
【0024】
例えば「500−」と記されたパネルP5は、波長500nm〜550nmの光を透過するフィルタ部材からなる。そのため、透過励起光L4の波長が500nm〜550nmの範囲であればパネルP1を透過し、暗室内で観察している観察者によって視認される。すなわち、パネルP5が透過励起光L4の色に光り、、数字の部分だけ黒く見えることになる。
【0025】
その他のパネルについても同様で、パネルP1は波長300nm〜350nmの光を、パネルP2は波長350nm〜400nmの光を、パネルP3は波長400nm〜450nmの光を、パネルP4は波長450nm〜500nmの光を、パネルP6は波長550nm〜600nmの光を、パネルP7は波長600nm〜650nmの光を、パネルP8は波長650nm〜700nmの光を、パネルP9は波長700nm以上の光を透過する。
【0026】
このように、上述した実施の形態では、光って見えるパネルP1〜P9の数字から、使用しているフィルタブロックの波長域を容易に認識できる。さらに、透過励起光L4を利用しているため、光路中のフィルタブロックの種類を間違うことがない。また、透過励起光L4の波長はフィルタブロック31a〜31dの種類によって異なるので、認識した波長域から光路中に挿入されたフィルタブロックの種類を推定することができる。
【0027】
フィルタブロック31a〜31dをターレット30に装着する場合にも、従来のように銘板の貼付位置とフィルタブロック31a〜31dの装着位置とを一々確認して装着する必要がなく、作業性が向上する。さらに、フィルタ認識部37を接眼鏡筒20の下方であって、接眼側の観察者から見やすい位置に設けているため、観察作業中でも接眼部から眼を少しずらすだけで容易にフィルタ確認をすることができる。
【0028】
[第1変形例]
図6は上述した蛍光顕微鏡の第1の変形例を示す図である。フィルタ認識部37にはフィルタブロックの種類に対応したパネル37a〜37hが填め込まれている。例えば、パネル37a〜37dがフィルタブロック31a〜31dに対応するパネルである。パネル37dはフィルタブロック31dに組み込まれている励起フィルタ7と同一フィルタ部材で形成されており、励起フィルタ7を透過する励起光L2の色を表すアルファベットが印字されている。
【0029】
フィルタブロック31dの励起フィルタ7を透過する励起光L2の波長域は青色の光に対応し、対応するパネル37dには励起光L2の色を表す「B」の文字が印字されている。すなわち、フィルタブロック31dを用いて観察を行っているときにはパネル37dが光って見えるため、フィルタブロックの種類を直接に識別することができる。パネル37a〜37hは各々取り外して交換できるような構成となっており、予め使用予定のフィルタブロックに合わせてパネルを装着すれば良い。
【0030】
なお、フィルタブロック31aによる励起光L2は紫外光(UV)であって、パネル37aにはUVの文字が印字されている。しかし、紫外光を視認することはできないので、パネル37aの部材に紫外光が照射されると発光する蛍光物質を含有させ、その蛍光によりパネル37aが光るのを確認する。このような蛍光物質を含有させる処理は、紫外光のように見えない光に限らず、可視光を励起光L2として用いるフィルタブロックのパネルに関しても適用することができる。
【0031】
[第2変形例]
図7は上述した蛍光顕微鏡の第2の変形例を示す図である。図7は照明装置3のフィルタブロック装着部分を示す図であり、(a)は図3と同様の断面図、(b)は平面図である。なお、上述した実施の形態と同様に部分には同一の符号を付した。ターレット30の固定軸32には、励起光L4の光路に沿って孔40,41が形成されている。ダイクロイックミラー8を透過した励起光L4は、フィルタブロック31aの開口300および固定軸32の孔40,41を通ってフィルタ認識部37に入射する。なお、他のフィルタブロック31a〜31eにも同様の開口300が形成されている。
【0032】
フィルタ認識部37は図5および図6に示したものと同一構成であり、励起光L4に対応するパネルP1〜P9,37a〜37hを通して励起光L4の色を観察することができる。その結果、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができるとともに、反射ミラー33,35を省略することができる。
【0033】
−第2の実施の形態−
図8は本発明による蛍光顕微鏡の第2の実施の形態を示す図である。図8は蛍光顕微鏡の照明装置3のフィルタブロック収納部分を説明する図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)はフィルタブロック単体を示す。なお、平面図および側面図とも一部を破断面で示した。励起フィルタ7は、上述したように特定波長域の光のみを励起光として透過し、特定波長域外の光に関してはほとんどが反射される。
【0034】
例えば、フィルタブロック31aの励起光が緑色の光(波長510nm〜560nm)であった場合、波長300nm〜800nmの光源光L1に含まれる波長510nm〜560nmの光は励起光L2として励起フィルタ7を透過し、残りの波長310nm〜510nmおよび560nm〜800nmの光L5のほとんどが励起フィルタ7により反射される。
【0035】
この反射光L5は励起フィルタ7とレンズ5との間で多重反射され、その多重反射光L5によってフィルタブロック31aに貼付された銘板44が照明される。図8(b),(c)に示すように、フィルタブロック31aの励起フィルタ側の面には、フィルタブロック識別用符号が印字された銘板44が貼付されている。
【0036】
照明された銘板からの光L6は、図8(a)に示すように、銘板44と対向する位置に設けられた反射ミラー45により反射され、照明装置3に設けられた窓46から外部に漏れ出る。そのため、観察者は窓46を覗くことにより、光路上にあるフィルタブロック31aの種類を識別することができる。銘板44を、光を反射しやすい部材で形成したり、蛍光物質を含んだ部材で形成したりすることにより、多重反射光L5で照明されたときの視認性が向上する。本実施の形態の場合も、第1の実施の形態と同様に光路中に配置されたフィルタブロックの種類を容易に識別することができる。
【0037】
−第3の実施の形態−
図9は本発明による蛍光顕微鏡の第3の実施の形態を示す図である。図9は、顕微鏡の撮像鏡筒21(図1参照)にCCDカメラ50を装着して観察する場合を示している。バリアフィルタ12を透過した蛍光L3は、第二対物レンズ13(図2参照)によってCCDカメラ50内のCCD撮像素子51上に結像される。撮像信号はコントローラ52に送られ、その信号に基づいて種々のデータ処理が行われる。観察画像等のデータ処理結果はモニタ53に表示される。
【0038】
一方、ダイクロイックミラー8を透過した励起光L4は、開口300,孔35を通って反射ミラー34により図示上方に反射され、CCDカメラ50に設けられたフォトダイオードアレイ54によって受光される。その結果、励起光L4の波長を認識することができ、その波長から光路中に配置されたフィルタブロック31aの種類を識別することができる。識別結果はモニタ53に表示され、観察者はモニタ53上の表示内容からフィルタブロック31aの種類を容易に知ることができる。
【0039】
また、ターレット30をモータ等により回転駆動してフィルタブロックの切換を行う構成の蛍光顕微鏡の場合には、コントローラ52にフィルタブロックの種類を入力するだけで、指定のフィルタブロックを自動的に光路中に配置するような構成が可能となる。すなわち、フォトダイオードアレイ54で透過励起光L4を常に検出しているので、モータを駆動してターレット30を回転し、透過励起光L4の波長が指定のフィルタブロックのものと認識されたならばモータを停止して、そのフィルタブロックを光路中に位置決めすれば良い。
【0040】
図9に示す例では、CCDカメラ50にフォトダイオードアレイ54を設けたが、図10に示すように照明装置3内にフォトダイオードアレイ54を設け、その検出結果によりパネルP1〜P9の背後に設けられたLED56を点灯するようにしても良い。フォトダイオードアレイ54の検出信号に基づくLED56の点灯切換は、表示制御回路55によって行われる。
【0041】
−第4の実施の形態−
上述した実施の形態では、回転自在なターレット30に複数のフィルタブロックを装着して、フィルタブロックの切り換えを行うターレット式の蛍光顕微鏡を例に説明したが、スライダ方式の蛍光顕微鏡についても同様に適用することができる。図11はスライダ方式の蛍光顕微鏡の一例を示す図であり、(a)は照明装置3の断面を示す図であり、(b)は照明装置3を接眼側から見た図である。なお、図11(b)では照明装置3の一部を破断面とした。
【0042】
照明装置3に設けられたスライダ収納部60内には、複数のフィルタブロック31a,31b,31cを一列に並べて装着するスライダ61が設けられている。スライダ61は、レール62上に図11(a)の左右方向に移動可能に載置されている。そして、ノブ63を持って左または右に引っ張るとスライダ61がレール62上を左右方向に移動し、光路中に配置されるフィルタブロックを切り換えることができる。上述した実施の形態と同様に、各フィルタブロック31a〜31cには、ダイクロイックミラー8の透過励起光L4を逃がすための開口300が形成されている。また、スライダ61にも、各フィルタブロック31a〜31cの開口300と対向する位置に開口64がそれぞれ形成されている。
【0043】
開口300,64を通過した励起光L4は照明装置3に設けられたフィルタ認識部37に入射する。フィルタ認識部37の構成は上述した第1の実施の形態と同様であるので説明を省略するが、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0044】
以上説明した実施の形態では、例えば、フィルタ認識部37や図8のフィルタ認識部37はフィルタ識別手段を、パネル37a〜37h,P1〜P9は識別表示部を、銘板44は標識を、反射ミラー45および窓46は光学系を、ターレット30,スライダ61およびレール62は装着部を、パネル37a〜37h,P1〜P9およびモニタ53は表示部をそれぞれ実施している。しかし、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ダイクロイックミラーで反射されずにダイクロイックミラーを透過してしまった励起光をフィルタ識別手段に導き、その励起光に基づいて励起フィルタの種類を識別するようにしたので、容易にかつ正確に励起フィルタの種類を識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による蛍光顕微鏡の第1の実施の形態を示す図である。
【図2】試料から発せられた蛍光が顕微鏡の接眼光学系に導かれるまでの光路を示す図である。
【図3】照明装置3のフィルタブロック装着部分の拡大図である。
【図4】照明装置3に装着された複数のフィルタブロック31a〜31dを示す図である。
【図5】フィルタ認識部37を示す図であり、(a)は観察者側から見た図であり、(b)はフィルタ認識部37の拡大図である。
【図6】蛍光顕微鏡の第1変形例を示す図である。
【図7】蛍光顕微鏡の第2変形例を示す図であり、(a)はフィルタブロック装着部分の断面図、(b)は平面図である。
【図8】第2の実施の形態の蛍光顕微鏡における照明装置3のフィルタブロック収納部分を説明する図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)はフィルタブロック単体を示す。
【図9】本発明による蛍光顕微鏡の第3の実施の形態を示す図である。
【図10】図9の装置の変形例を示す図である。
【図11】本発明による蛍光顕微鏡の第4の実施の形態を示す図であり、(a)は照明装置3の断面を示す図であり、(b)は照明装置3を接眼側から見た図である。
【符号の説明】
1 蛍光顕微鏡
3 照明装置
7 励起フィルタ
8 ダイクロイックミラー
10 第一対物レンズ
11 試料
12 バリアフィルタ
13 第二対物レンズ
19 接眼レンズ
20 接眼鏡筒
21 撮像鏡筒
22 光源
31a〜31e フィルタブロック
33 固定軸
34,36,45 反射ミラー
35,40,41 孔
37 フィルタ識別部
37a〜37h,P1〜P9 パネル
44 銘板
46 窓
50 CCDカメラ
51 CCD撮像素子
53 モニタ
54 フォトダイオードアレイ
61 スライダ
62 レール
64,300 開口
L1 光源光
L2,L4 励起光
L3 蛍光

Claims (8)

  1. 光源光から励起フィルタにより抽出した励起光をダイクロイックミラーで反射して観察試料に照射し、その試料から発生する蛍光像を観察する蛍光顕微鏡において、
    前記ダイクロイックミラーで反射されずに前記ダイクロイックミラーを透過して進む励起光を受光し、受光した励起光に基づいて前記励起フィルタの種類を表示するフィルタ識別手段を備えたことを特徴とする蛍光顕微鏡。
  2. 請求項1に記載の蛍光顕微鏡において、
    前記フィルタ識別手段の識別表示部を、接眼側から視認可能な位置に設けたことを特徴とする蛍光顕微鏡。
  3. 蛍光顕微鏡に装着され、光源光から励起フィルタにより抽出した励起光をダイクロイックミラーで反射して観察試料に照射する照明装置において、
    前記ダイクロイックミラーで反射されずに前記ダイクロイックミラーを透過して進む励起光を受光し、受光した励起光に基づいて前記励起フィルタの種類を表示するフィルタ識別手段を備えたことを特徴とする照明装置。
  4. 請求項3に記載の照明装置において、
    前記フィルタ識別手段は、前記ダイクロイックミラーで反射されずに前記ダイクロイックミラーを透過した励起光が照射され、前記励起フィルタと同一部材で形成された光学部材を備え、
    前記光学部材を透過した光を観察することにより前記励起フィルタの種類を表示することを特徴とする照明装置。
  5. 請求項3に記載の照明装置において、
    前記フィルタ識別手段は、前記ダイクロイックミラーで反射されずに前記ダイクロイックミラーを透過した励起光が照射され、前記励起光の照射により蛍光を発生する蛍光物質を含む光学部材を備え、
    前記光学部材からの蛍光を観察することにより前記励起フィルタの種類を表示することを特徴とする照明装置。
  6. 蛍光顕微鏡に装着され、光源光から励起フィルタにより抽出した励起光をダイクロイックミラーで反射して観察試料に照射する照明装置において、
    前記励起フィルタで反射された光により照明され、前記励起フィルタの種類を表す標識と、
    前記標識からの光を照明装置外へ導く光学系とを備えたことを特徴とする照明装置。
  7. 請求項3〜6のいずれかに記載の照明装置において、
    励起フィルタとその励起フィルタに対応したダイクロイックミラーを含むフィルタセットを複数装着可能であって、前記複数のフィルタセットのいずれかを光路中に選択的に配置可能な装着部を備え、
    前記フィルタ識別手段は、光路中に配置されフィルタセットの励起フィルタの種類を表示することを特徴とする照明装置。
  8. 請求項3〜7のいずれかに記載の照明装置において、
    前記フィルタ識別手段の識別表示部を、装着された蛍光顕微鏡の接眼側から視認可能な位置に設けたことを特徴とする照明装置。
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