JP2004251693A - 検知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】対象物確認手段と対象物高さ検知部における先端部の間隔を略同一に保つことができ、対象物高さ検知手段による対象物の高さの検知を適切に行うことができる。
【解決手段】液晶カラーフィルタ基板に沿って移動して、液晶カラーフィルタ基板における異物を確認するCCDカメラと、異物と接触して異物の高さを検知する異物高さ検知部2を有し、CCDカメラにより確認された異物の位置へ移動して、異物高さ検知部2により異物の高さを検知する異物高さ検知手段33と、を備え、異物高さ検知手段33は、測定子3における先端部4又は先端部4近傍を回転中心として、回動した状態で固定される。
【選択図】 図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶カラーフィルタ基板等の平板状の被検知部材に沿って移動して、被検知部材における、溶剤、ゴミ、手垢等の異物等である対象物を確認する対象物確認手段と、対象物確認手段により確認された対象物の位置へ移動して、対象物の高さを検知する対象物高さ検知手段と、を備えた検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、CCDカメラ等により照明し、基板表面上の異物を検知する装置が知られている。
【0003】
更に、従来から、異物高さ検知手段として、接触式の表面粗さ計が用いられている(例えば、特許文献1参照。)。または、非接触式のエアマイクロセンサー等が使用されている(例えば、特許文献2参照)。
異物確認手段(図示せず)により異物が確認された後、異物高さ検知手段によって異物の高さが検知される。検知された異物の高さ情報は、例えば、表示部(図示せず)に伝達されて操作者が異物の高さを確認したり、異物除去部(図示せず)に伝達されて、異物除去部が異物の高さ情報に基づき異物の除去を行ったりする。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−253818号公報(第3頁、図1)
【特許文献2】
特開平10−217089号公報(第2−3頁、図1)
【特許文献3】
特開平10−68618号公報(第1−3頁、図5)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、接触式の表面粗さ計の測定子は一般に被測定物と点接触するものであり、また、エアマイクロセンサーの場合は、被測定物に対する噴射エアーの背圧を基に異物の高さを検知しようとするものであるため、測定子が異物のどこの部分に接触するかによって、又は、異物の形状によっては、その異物の最高部の高さを正確に測定できない場合があった。
【0006】
そこで、これらの不具合を解消するために、図15におけるような、異物の水平方向の幅より充分に長い直線部分を有する先端部4のような形状の先端部を有する異物高さ検知手段51を備えた異物検知装置52が考えられる。この異物高さ検知部2により異物の高さを検知する異物検知装置52において、異物高さ検知部2における先端部4が被検査物と線接触する形状とすることにより、図16(a)におけるように傾斜している場合は異物の高さ検知が不正確となる問題があり、そのため、2本の調整ネジ55により調整することで異物高さ検知部2を回動した後に固定することで、図16(b)に示すように異物高さ検知部2における先端部4を水平状態とする必要があるが、この場合、異物高さ検知部2が回動する回転中心は、異物高さ検知部2の上方に位置する硬球56が設けられている部分であるため、異物高さ検知部2の回動により、異物高さ検知部2における先端部4が長さaだけ位置変更した状態で固定されてしまい、異物確認手段により異物が確認された後、予め決められた距離だけ異物高さ検知部2が移動しても、その位置に異物がなかったり、異物の端部を検知したりして、異物の高さを正確に検知できなかった。また、この際、異物の高さを再検知するため、再度、2本の調整ネジ55を調整することにより異物高さ検知部2を回動した後に固定し、異物を検知し直すという動作を行わねばならない問題があり、それでも、正確に異物を検知できない場合、予め、記憶されている異物確認手段と異物高さ検知部2間の間隔に関する情報を記憶し直す問題がある。
尚、この問題点は、図15におけるように、支持部31と先端部4とで逆T字状を形成しているものの他にも、異物等の高さを触針により測定する測定器において、触針用の針の先端部形状を走査方向に一定の平坦な直線部分の幅を有する形状とした技術においても、同様に存在する(例えば、前記特許文献3参照)。
【0007】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、対象物高さ検知手段の位置を変更しても、対象物高さ検知部における先端部の位置は変更せず、対象物確認手段と対象物高さ検知部における先端部の間隔を略同一に保つことができ、対象物高さ検知手段による対象物の高さの検知を適切に行うことができる検知装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上の目的のため、本発明は、被検知部材に沿って相対移動して、被検知部材における対象物を確認する対象物確認手段と、対象物と接触して対象物の高さを検知する対象物高さ検知部を有し、前記対象物確認手段により確認された対象物の位置へ相対移動して、前記対象物高さ検知部により対象物の高さを検知する対象物高さ検知手段と、を備え、前記対象物高さ検知部は、該対象物高さ検知部における先端部又は該先端部近傍を回転中心として回動可能としたことを特徴とする検知装置である。
【0009】
本発明によれば、対象物高さ検知部は、対象物高さ検知部における先端部又は先端部近傍を回転中心として、回動可能であるので、対象物と対象物高さ検知部における先端部の角度を適切にするため対象物高さ検知部の位置を回動させても、対象物高さ検知部における先端部の位置は変更せず、対象物確認手段と対象物高さ検知部における先端部の間隔を略同一に保つことができ、対象物高さ検知部による対象物の高さの検知を適切に行うことができる。
【0010】
更に、本発明は、前記対象物高さ検知部における前記先端部が対象物と線接触するので、従来の先端部が対象物と点接触するものに比べ、対象物の形状に拘らず、対象物の高さを正確に測定することができる。
【0011】
更に、本発明は、前記対象物確認手段と前記対象物高さ検知手段とは、一体として被検知部材に沿って移動するので、対象物を確認した後で、対象物の高さを検知する際、複雑な制御を行うことなしに、対象物高さ検知手段の移動量にずれが生じることを防止でき、適切に対象物の高さを検知できる。
【0012】
更に、本発明は、前記対象物高さ検知手段により高さを検知された対象物を除去する対象物除去手段を備え、該対象物除去手段は、前記対象物確認手段及び前記対象物高さ検知手段と一体として被検知部材に沿って移動するので、対象物の高さを検知した後で、対象物を除去する際、複雑な制御を行うことなしに、対象物除去手段の移動量にずれが生じることを防止でき、適切に対象物を除去できる。
【0013】
更に、本発明は、前記対象物高さ検知手段は、前記先端部又は前記先端部近傍を回転中心として回動する回動部を有するゴニオステージを備え、前記回動部に対し前記対象物高さ検知部を固定したので、簡単な構成により、対象物確認手段と対象物高さ検知部における先端部の間隔を略同一に保つことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態による検知装置1を、図面にそって説明する。
まず始めに、図1〜図3を参照して、異物の高さを検知すると共に、検知した異物の高さ情報を出力する機能を有する異物(対象物)高さ検知部(電気マイクロ)2において、測定子3における先端部4が異物との接触する先端部4の下面5を角度調整する方法につき、説明する。
【0015】
図1〜図3は、異物との接触する先端部4の下面5の角度と異物高さ測定結果との関係を示す図である。この測定は、ガラス板6の表面にエッチングにより高さ3μmの半球状の突起7を形成した基準突起プレート8を使用し、突起7の高さを、測定子3を備えた異物高さ検知部2で検知することにより実施している。
【0016】
図1(a)におけるように、測定子3の先端部4の下面5の左側が上方へ向いて傾斜している場合、検知部2を矢印Aの方向に一定間隔ずつ移動させて、その位置での突起高さを測定し、順次、測定を繰り返すと、図1(b)におけるように、左方の計測位置において突起高さの測定結果が大きくなるという歪んだ測定結果となる。
図2(a)におけるように、上記と同様の測定を行うと、測定子3の先端部4の下面5の右側が上方へ向いて傾斜している場合、図2(b)におけるように、右方の計測位置において突起高さの測定結果が大きくなるという歪んだ測定結果となる。
【0017】
これに対し、図3(a)におけるように、測定子3の先端部4の下面5が水平である適切な状態の場合、上記と同様の測定を行うと、図3(b)におけるように、左右対称で中央部が平坦な測定結果となる。
【0018】
そこで、測定子3の先端部分5を水平にして、図3(b)におけるような測定結果を得るためには、図1(a)における場合は、図4におけるように、異物高さ検知部2を左方へ回動して固定する必要があり、図2(a)における場合は、図5におけるように、異物高さ検知部2を右方へ回動して固定する必要がある。
そのため、図1(a)における場合や図2(a)における場合は、図3(b)におけるような測定結果を得るまで、異物高さ検知部2を回動して測定するという動作を繰り返す必要があった。
【0019】
尚、測定子3の先端部4の下面5を水平にしなければならない理由は、以下の通りである。
即ち、図6におけるように、異物高さ検知部2における測定子3の先端部4は、液晶カラーフィルタ基板24上をY軸方向の一方向へ移動し、それから、測定子3の先端部4の幅の長さ部だけX軸方向へ位置移動し、それから、Y軸方向の一方向とは逆方向へ移動し、それから又、測定子3の先端部4の幅の長さ部だけX軸方向へ位置移動し、それから又、Y軸方向の一方向へ移動する、との動作を繰返すことにより、液晶カラーフィルタ基板24上の異物高さを検知する。
【0020】
この際、異物高さ検知部2がY軸方向に移動している際、測定子3の先端部4が異物に接触すると、先端部4は異物の乗り越えつつY軸方向へ移動するが、先端部4が異物を乗り越えた際の先端部4の移動量を計測することにより、異物の高さを測定している。
【0021】
もし、図7におけるように、測定子3の先端部4が水平状態にあれば、先端部4の下面5の何れの部分が異物に接触しても正確な測定結果を得られる。しかし、図8おけるように、測定子3の先端部4が傾斜している場合、液晶カラーフィルタ基板24上には測定子3の先端部4の一端部のみ接触することとなり、先端部4の一端部に対し反対側の端部は、液晶カラーフィルタ基板24から浮いた状態となる。この反対側の端部が異物に接触すると、元々、この反対側の端部は浮いた状態であるため、液晶カラーフィルタ基板24と接触している部分が異物を乗り越えるより、少ない先端部4の移動量により異物を乗り越えることができてしまう。
【0022】
このように、測定子3の先端部4が傾斜している場合、先端部4の何れの部分が異物と接触するかによって、現実の異物の高さよりも小さい異物の高さと計測してしまうこととなる。
以上の理由により、測定子3の先端部4の下面5を水平にしなければならないものである。
【0023】
図9を参照として、本発明の実施の形態による検知装置1を説明する。
床面には、架台9が載置されており、架台9には、定盤10が固定されている。
定盤10の両端部の各々には、Y軸方向(図6における紙面に対して直交する方向)に平行に延びる2本のY軸ガイド11が固定されている。2本のY軸ガイド11の各々には、2本のY軸スライダー12がY軸リニアモータ60によりY軸摺動面14に沿ってスライド可能に設けられている。
【0024】
2本のY軸スライダー12上に亘って、X軸方向に延びる長方形状のX軸ビーム15が固定されている。X軸ビーム15には、X軸スライダー16がX軸リニアモータ(図示せず)によりスライド可能に設けられている。
【0025】
X軸スライダー16には、異物確認手段32としのCCDカメラ17と、異物高さ検知部2における測定子3を備えた異物高さ検知手段33と、異物除去手段としての研磨ヘッド18と、が一体として取り付けられており、それぞれは図示しない移動手段によってz軸方向に移動する。
また、CCDカメラ17、異物高さ検知手段33、及び研磨ヘッド18は、一体として、X軸方向及びY軸方向に移動する。
【0026】
定盤10には、長方形状のテーブル23が固定されており、テーブル23には、ワーク(被検知部材)としての液晶カラーフィルタ基板24が載置されている。
CCDカメラ17は、該カメラ17の近傍に取付けられた投光照明部19Aと、X軸スライダー16と同期して移動する透過照明部19Bからの光線がフィルタ基板24を透過して顕微鏡20を介して入力されることにより、異物を確認する。
【0027】
異物高さ検知手段33については、後述する。
研磨ヘッド18は、研磨フィルムの送り出しリール18Aと巻取りリール18Bとを備え、巻取りリール18Bは図示しないモーターによって回動される。また、移動しつつ異物を研磨して除去する研磨フィルム21と、直線運動をする駆動手段22Bによって研磨フィルム21を異物に押し当てる押し当て部22Aと、送り出しリール18Aと押し当て部22Aとの間および押し当て部22Aと巻取りリール18Bとの間に設けられており、研磨フィルム21を掛け渡すアイドラー22C、22Dと、を備えている。
【0028】
次に、図10、図11を参照にして、本発明の実施の形態による検知装置1における異物高さ検知手段33について説明する。
この異物高さ検知手段33は、ゴニオステージ25と異物高さ検知部(電気マイクロ)2を備えており、異物高さ検知部2は測定子3を備えている。
【0029】
ゴニオステージ25とは、ステージの幅方向中央に対して法線s上にある一点hを回転中心として、弧を描くような方向jへ回動するステージ(支持台)である。ゴニオステージ25は、下方に固定面27としての曲面を有し、基台となる固定部28と、固定部28における固定面27に対して回動する回動面29としての曲面を有する回動部30と、を備えている。
ゴニオステージ25の固定部28の下方の固定面27は、測定子3における先端部4の中心位置hを回転中心として、先端部4の長手方向の傾きを是正するように、液晶カラーフィルタ基板24に対し直交し、かつ先端部4の長手方向を含む面で、弧を描くような曲面形状とされている。
【0030】
ゴニオステージ25の固定部28に対する回動部30の位置変更は、手動により、又は、スイッチ(図示せず)の操作により電動で、行われる。
ゴニオステージ25の回動部30には、異物高さ検知部2が一体として固定されている。
【0031】
異物高さ検知部2の下端中央部には、測定子3が存在している。測定子3は、下方に延びる支持部31と、支持部31の下端部に一体として固定され異物と接触する、下面5が被検知部材と線接触するように、一定の長さを持ち、且つ下方に突出する略かまぼこ状の先端部4と、を備えている。
【0032】
図10におけるように、下面5は、正面から見て、水平であることが望ましい。しかしながら、実際には、図11(a)におけるように、下面5が水平方向に対し傾斜していることがある。この場合、図11(b)におけるように、ゴニオステージ25の固定部28の固定面27に対して回動部30の回動面29を回動させた状態で固定することにより、測定子3の先端部4の下面5を水平にすることができる。しかも、測定子3の先端部4内における支持部31の延長線上に、ゴニオステージ25の回動部30が回動する回転中心hを設けたため、回動に際して先端部4の中心の位置が移動することを防止できる。
【0033】
図12は、本発明の実施の形態による測定子3を示す他の実施例である。
図12(a)は測定子3を示す側面図であり、図12(b)は測定子3の下端部分を示す正面図である。
図10における測定子3が支持部31に対し先端部4が水平方向に延びて、支持部31と先端部4とで逆T字状を形成しているのに対し、この実施例では、支持部31が太い棒状となっており、先端部4は支持部31よりも水平方向の面積が小さくなっている。尚、この実施例においても、先端部4の下面5がかまぼこ状となっている点は、図10におけるものと同様である。
【0034】
図13は、本発明の実施の形態による異物高さ検知手段33の他の実施例である。
この実施例において、ステージの幅方向中央から幅方向に対して離れた位置にゴニオステージ25の固定部28と回動部30を設け、ゴニオステージ25の固定部28の固定面27に対して回動部30の回動面29を回動させている。
このため、ゴニオステージ25の固定部28と回動部30をステージの幅方向中央に設けた場合に比べ、異物高さ検知手段33の法線s方向の長さを短くでき、異物高さ検知手段33の小型化、省スペース化を図ることができる。
【0035】
図14は、本発明の実施の形態による異物高さ検知手段33において、固定部28に対する回動部30の位置変更を、手動により行なうための操作を示す図である。
図14において、まず、固定ネジ61を回転させることにより、固定ネジ61が回動部30を固定部28に対して固定する状態から、回動部30を固定部28に対して回動可能な状態に変更する。
それから、調整ネジ62を回転させることにより、回動部30の固定部28に対する位置を変更する。調整ネジ62を時計周りに回転させることにより、回動部30は向かって右方向へ移動し、調整ネジ62を反時計周りに回転させることにより、回動部30は向かって左方向へ移動する。
回動部30の位置を変更した後、固定ネジ61を前記回転方向と逆方向へ回転させることにより、固定ネジ61が回動部30を固定部28に対して固定する状態となる。
以上により、固定部28に対する回動部30の位置変更が終了する。
【0036】
次に、本発明の実施の形態による検知装置1の動作につき、説明する。
図1〜図3におけるように、テーブル23上に、基準突起プレート8を載せ、この基準突起プレート8における突起7に対し、異物高さ検知部2における測定子3を接触させることにより突起高さを測定し、その結果により、測定子3における先端部4の下面5が水平か否かを確認する。
【0037】
もし、測定子3における先端部4の下面5が水平でない場合、図11(b)におけるように、ゴニオステージ25の固定部28の固定面27に対して回動部30の回動面29を回動させた状態で固定し、再度、突起高さを測定して、測定子3における先端部4の下面5が水平か否かを確認する。この動作を、測定子3における先端部4の下面5が水平であると確認できるまで繰り返す。
【0038】
この際、測定子3における先端部4を回転中心として、ゴニオステージ25の回動部30の回動面29が固定部28の固定面27に沿って回動しているため、測定子3における先端部4の位置に変動はない。
この状態で、基準突起プレート8を取り去り、被検知部材としてのフィルタ基板24をテーブル23に載置する。
【0039】
それから、操作部(図示せず)におけるスタートボタンを押す。すると、前工程(図示せず)で確認された突起位置のデータ−に基づいて、異物確認手段32が下方の検知位置に移動すると共に、投光照明部19A、透過照明部19Bによる照明が行われる。
そして、X軸ビーム15に沿ってX軸スライダー16が、図示されないX軸リニアモータによって移動し始めると共に、Y軸ガイド11に沿ってY軸スライダー12もY軸リニアモータ60によって移動し始め、異物を確認する。これにより、異物確認手段32は、X軸方向及びY軸方向に移動して、異物を確認できる。異物高さ検知手段33及び研磨ヘッド18も、異物確認手段32と一体に移動する。
【0040】
異物確認手段32により異物が確認されると、異物高さ検知手段33が異物の位置の上方に移動する。この際、例えば、異物確認手段32と異物高さ検知手段33における先端部4との間隔はX軸方向に対し300mmと定められていれば、異物高さ検知手段33がX軸方向へ300mm移動することとなる。
異物高さ検知手段33は、図示しない移動手段によって、測定子3の先端部4の下面5が異物に接触するまで下方に移動し、カラーフィルタ基板24に当接した後、リニアモータ60によってY軸方向に移動することにより、異物の高さを測定し、その情報を、研磨ヘッド18へ伝達する。
【0041】
研磨ヘッド18は、図示しないX軸リニアモータ及びY軸リニアモータ60によって、異物の上方に移動し、伝達された異物の高さ情報により所定の高さまで、押し当て部22により研磨部21を異物に押し当てつつ、研磨部21を下方に移動して異物を除去する。
異物の除去が終了した場合、研磨ヘッド18における押し当て部22は初期位置へ戻ると共に、研磨部21の移動は停止する。
それから、再度、異物の個数分、上記動作を繰返す。
【0042】
本発明の実施の形態による検知装置1によれば、フィルタ基板24に沿って移動して、フィルタ基板24における異物を確認するCCDカメラ17と、異物と接触して異物の高さを検知する異物高さ検知部2を有し、CCDカメラ17により確認された異物の位置へ移動して、異物高さ検知部2により異物の高さを検知する異物高さ検知手段33と、を備え、異物高さ検知部2は、測定子3の先端部4又は先端部4近傍を回転中心として、回動可能とされる。
【0043】
これにより、異物高さ検知部2は、測定子3の先端部4又は先端部4近傍を回転中心として、所定の回動した状態で固定されるので、異物と先端部4の下面5の角度を適切にするため異物高さ検知部2の位置を変更しても、測定子3の先端部4の中心位置は変化せず、CCDカメラ17と測定子3の先端部4の中心部の間隔を略同一に保つことができ、異物高さ検知部2による異物の高さの検知を適切に行うことができる。
【0044】
更に、本発明は、CCDカメラ17と異物高さ検知手段33とは、一体としてフィルタ基板24に沿って移動するので、異物を確認した後で、異物の高さを検知する際、複雑な制御を行うことなしに、異物高さ検知手段33の移動量にずれが生じることを防止でき、適切に異物の高さを検知できる。
【0045】
更に、本発明は、異物高さ検知手段33により高さを検知された異物を除去する研磨ヘッド18を備え、研磨ヘッド18は、CCDカメラ17及び異物高さ検知手段33と一体としてフィルタ基板24に沿って移動するので、異物の高さを検知した後で、異物を除去する際、複雑な制御を行うことなしに、研磨ヘッド18の移動量にずれが生じることを防止でき、適切に異物を除去できる。
【0046】
更に、本発明は、異物高さ検知手段33が、先端部4の中心を回転中心として回動する回動部30を有するゴニオステージ25を備え、回動部30に対し異物高さ検知部2を固定したので、簡単な構成により、CCDカメラ17と測定子3における先端部4の中心との間隔を略同一に保つことができる。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、対象物高さ検知部は、対象物高さ検知部における先端部又は該先端部近傍を回転中心として、回動可能としたので、対象物と対象物高さ検知部における先端部の角度を適切にするため対象物高さ検知部の位置を変更しても、対象物高さ検知部における先端部の位置は変更せず、対象物確認手段と対象物高さ検知部における先端部の間隔を略同一に保つことができ、対象物高さ検知部による対象物の高さの検知を適切に行うことができる。
【0048】
更に、本発明は、前記対象物高さ検知部における前記先端部が対象物と線接触するので、従来の先端部が対象物と点接触するものに比べ、対象物の形状に拘らず、対象物の高さを正確に測定することができる。
【0049】
更に、本発明は、前記対象物確認手段と前記対象物高さ検知手段とは、一体として被検知部材に沿って移動するので、対象物を確認した後で、対象物の高さを検知する際、複雑な制御を行うことなしに、対象物高さ検知手段の移動量にずれが生じることを防止でき、適切に対象物の高さを検知できる。
【0050】
更に、本発明は、前記対象物高さ検知手段により高さを検知された対象物を除去する対象物除去手段を備え、該対象物除去手段は、前記対象物確認手段及び前記対象物高さ検知手段と一体として被検知部材に沿って移動するので、対象物の高さを検知した後で、対象物を除去する際、複雑な制御を行うことなしに、対象物除去手段の移動量にずれが生じることを防止でき、適切に対象物を除去できる。
【0051】
更に、本発明は、前記対象物高さ検知手段は、前記先端部の中心又は前記先端部の中心の近傍を回転中心として回動する回動部を有するゴニオステージを備え、前記回動部に対し前記対象物高さ検知部を固定したので、簡単な構成により、対象物確認手段と対象物高さ検知部における先端部の間隔を略同一に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による測定子の先端部の角度と異物との関係を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態による測定子の先端部の角度と異物との関係を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態による測定子の先端部の移動方向を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態による測定子の下面の角度と突起高さの計測結果との関係である。
【図5】本発明の実施の形態による測定子の下面の角度と突起高さの計測結果との関係である。
【図6】本発明の実施の形態による測定子の下面の角度と突起高さの計測結果との関係である。
【図7】本発明の実施の形態による測定子の下面の角度を調整した状態の正面図である。
【図8】本発明の実施の形態による測定子の下面の角度を調整した状態の正面図である。
【図9】本発明の実施の形態による検知装置を示す全体図である。
【図10】本発明の実施の形態による異物高さ検知手段を示す正面図である。
【図11】本発明の実施の形態による異物高さ検知手段を示す正面図である。
【図12】本発明の実施の形態による測定子の他の実施例を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態による異物高さ検知手段の他の実施例を示す正面図である。
【図14】本発明の実施の形態において、異物高さ検知部の位置変更を行なうための構成を示す図である。
【図15】従来技術による異物高さ検知手段を示す図である。
【図16】従来技術による異物高さ検知手段を示す図である。
【符号の説明】
1 検知装置
2 異物高さ検知部(対象物高さ検知部)
3 測定子
4 先端部
5 下面
17 CCDカメラ
18 研磨ヘッド
19B 透過照明部
20 顕微鏡
24 液晶カラーフィルタ基板
25 ゴニオステージ
27 固定面
28 固定部
29 回動面
30 回動部
32 異物確認手段(対象物確認手段)
33 異物高さ検知手段(対象物高さ検知手段)
h 回転中心

Claims (5)

  1. 被検知部材に沿って相対移動して、被検知部材における対象物を確認する対象物確認手段と、
    対象物と接触して対象物の高さを検知する対象物高さ検知部を有し、前記対象物確認手段により確認された対象物の位置へ相対移動して、前記対象物高さ検知部により対象物の高さを検知する対象物高さ検知手段と、を備え、
    前記対象物高さ検知部は、該対象物高さ検知部における先端部又は該先端部近傍を回転中心として回動可能としたことを特徴とする検知装置。
  2. 前記対象物高さ検知部における前記先端部が対象物と線接触することを特徴とする請求項1に記載の検知装置。
  3. 前記対象物確認手段と前記対象物高さ検知手段とは、一体として被検知部材に沿って移動することを特徴とする請求項1又は2に記載の検知装置。
  4. 前記対象物高さ検知手段により高さを検知された対象物を除去する対象物除去手段を備え、該対象物除去手段は、前記対象物確認手段及び前記対象物高さ検知手段と一体として被検知部材に沿って移動することを特徴とする請求項3に記載の検知装置。
  5. 前記対象物高さ検知手段は、前記先端部又は前記先端部近傍を回転中心として回動する回動部を有するゴニオステージを備え、前記回動部に対し前記対象物高さ検知部を固定したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の検知装置。
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