JP2004251571A - 燃焼板及びこの燃焼板を有する燃焼制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の燃焼制御装置では、熱電対の先端を火炎領域まで突出させて配置したので、火炎に曝される熱電対の面積が増減すると出力がばらつく。熱電対の出力がばらつかないように正確に位置決めして配置するのは困難であった。このため、バーナの燃焼板に無炎領域を形成し、この無炎領域に対向して熱電対を配置してもよいが、熱電対は、ガスバーナの火炎ではなく、燃焼ガスに曝されて加熱されるので出力の変化が遅くて応答性が悪い。
【解決手段】燃焼板22の外側から内側に向かって突出させて熱電対TCを配置したとき、熱電対の先端部と対向する個所に火炎が形成されない無炎領域224があり、この無炎領域の熱電対の根部側に熱電対加熱用火炎領域222があるようにする。
【選択図】 図4
【解決手段】燃焼板22の外側から内側に向かって突出させて熱電対TCを配置したとき、熱電対の先端部と対向する個所に火炎が形成されない無炎領域224があり、この無炎領域の熱電対の根部側に熱電対加熱用火炎領域222があるようにする。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼板及びこの燃焼板を有し、熱電対を利用して燃焼を制御する燃焼制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃焼制御装置は、例えばガス温風暖房器の筐体内に設けたガスバーナへの一次空気量を制御してガスバーナを低NOXで燃焼させるのに使用される。ガスバーナは、全一次空気による燃焼板式バーナであり、ガスノズルが臨む吸気口とこの吸気口に連通する混合管部とを設けたバーナボディを有し、このバーナボディの上面開口には、多数の炎口を開設し、表面で燃焼する火炎領域を設けたセラミックプレート等の燃焼板が装着される。この燃焼板には、火炎領域に対向して、この燃焼板の外側から内側に向かって突出するように熱電対が配置される。そして、バーナの燃焼時に、熱電対によって火炎温度を検出し、この熱電対からの出力に応じて吸気口に供給する一次空気量を調節する。
【0003】
この場合、図6(a)に示すように、熱電対TCを火炎領域の火炎Fに対向させて配置した場合、熱電対TCの突出量の違いにより火炎Fに曝される熱電対の面積(受熱面積)が変化し、熱電対の出力がばらつき、このばらつきがないように正確に位置決めして配置するのは困難であった。このため、図6(b)に示すように、燃焼板pに、炎口を開設しないことで火炎が形成されない無炎領域aを設け、この無炎領域aに対向して熱電対TCを配置し、この熱電対の突出量が変化しても、出力にばらつきが生じ難いようにしたものは知られている(特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
実用新案登録第1904343号公報(例えば、請求項の記載)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、無炎領域aに対向して熱電対を配置した場合、熱電対は、火炎ではなく、燃焼ガスに曝されることで加熱されるので、熱電対TCの出力の変化が遅く、その出力も高い値のものが得られない。
【0006】
そこで、本発明は、上記点に鑑み、熱電対の取付位置の影響を受けずに応答性がよく、高い出力値が得られるようにした燃焼板及びこの燃焼板を有する燃焼制御装置を提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の燃焼板は、多数の炎口を開設し、表面に火炎が形成される火炎領域を備えた燃焼板において、前記燃焼板の外側から内側に向かって突出させて熱電対を配置したとき、熱電対の先端部と対向する個所に火炎が形成されない無炎領域があり、この無炎領域の熱電対の根部側に熱電対加熱用火炎領域があるようにしたことを特徴とする。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、熱電対は、燃焼板の外側から内側に向かって突出させ、その先端部が無炎領域に対向するように配置される。この場合、熱電対は、無炎領域の熱電対の根部側にあ る熱電対加熱用火炎領域で加熱されるが、この火炎領域と対向する熱電対の受熱面積は、熱電対の突出方向の位置がずれても変化しないので熱電対の取付位置の影響を受けないようにできる。また、熱電対加熱用火炎領域で熱電対の一定の範囲が火炎に曝されるようになり、熱電対の出力の応答性がよく、その出力も高い値のものにできる。
【0009】
尚、前記無炎領域は、例えば火炎領域内に設けた島状部とすればよい。
【0010】
また、前記熱電対加熱用火炎領域は、例えば無炎領域内に設けた島状部とすればよい。
【0011】
この場合、前記火炎領域と熱電対加熱用火炎領域とを火移りし得るように連続させておくのがよい。
【0012】
さらに、前記熱電対加熱用火炎領域の熱電対の突出方向の距離を、この熱電対の突出方向に交差する方向において略同一としておけば、熱電対の突出方向に交差する方向に熱電対の位置がずれても受熱面積は変化しない。
【0013】
請求項6記載の燃焼制御装置は、ガスノズルが臨む吸気口を有するバーナボディの上面開口に装着された請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の燃焼板の外側から内側に向かって突出させて配置した熱電対を備え、この熱電対で火炎温度を検出し、この熱電対からの出力に応じて吸気口に供給する空気量を調節するようにした燃焼制御装置であって、熱電対の先端部を無炎領域に対向させ、熱電対加熱用火炎領域で熱電対を加熱するようにしたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1及び図2を参照して、1は、本発明の燃焼板を有するガスバーナ及び燃焼制御装置を備えた温風暖房器である。この温風暖房器1は箱状の筐体11を有する。筐体11の前面には、吹出口12が、筐体11の後面に吸気口13が設けられている。また、筐体11には、ガスバーナ2と、ガスバーナ2の下方に配置されこのガスバーナ2に燃焼用空気を供給すると共に、このガスバーナ2からの燃焼ガスと吸気口13から筐体11に吸込まれた空気とを混合して室内に吹出す送風ファン3とが内蔵されている。
【0015】
ガスバーナ2は、全一次空気による燃焼板式バーナであり、上面を開口した箱状に絞り加工されたバーナボディ21とこの上面の開口に配置されたセラミックス製の燃焼板22とから構成されている。バーナボディ21の長手方向の一端面には、筐体11内に配置した電磁安全弁、比例制御弁(図示せず)が介在されたガス管(図示せず)の先端に装着されたガスノズルNが臨む燃料ガス/一次空気の吸気口211が形成され、この吸気口211は、バーナボディ21の長手方向の略中央部まで延びる混合管部212の入口部となっている。
【0016】
図2及び図3に示すように、燃焼板22の上面は、表面に凹凸が施され、多数の炎口221が開設され、表面で燃焼する火炎領域222が形成されている。尚、外周縁部223は、凹凸がなく平坦であると共に炎口を形成していない。この外周縁部223は、燃焼板22の取扱時の保護部や燃焼板22のバーナボディ21への取付時の取付部となる。この燃焼板22の下側には、この燃焼板22の外形と略一致し、複数の孔241が穿設された分布板24が配置されている。このガスバーナ2は燃焼筐4に収納されている。尚、吸気口211は燃焼筐4の外に臨んでいる。
【0017】
燃焼筐4は、上筐部41と下筐部42とから構成され、吸気口13に通じる入口43と、送風ファン3に通じる出口44とを有する。上筐部41は、送風ファン3の作動により吸気口13から筐体11内に吸込まれた空気とガスバーナ2からの燃焼ガスとを所定の距離だけ流れるまで区画する分流板の役割を果たす。この上筐部41を覆うと共に上筐部41との間で送風ファン3に通じる空気通路5が形成されるように隔壁6が筐体11内に設けられている。
【0018】
送風ファン3は、吹出口12に通じる送風ダクト31aが形成されたハウジング31を有する。ハウジング31内には、回転数の制御が可能なモータ(図示せず)に接続されたクロスフロー式回転羽根32が配置されている。この場合、出口44とハウジング31の内部空間とは、ハウジング31の上面開口31bを介して連通している。そして、モータを駆動して回転羽根32を回転させると、筐体11内に吸気口13から室内の空気が吸い込まれ、燃焼筐4内で燃焼板22の上方が負圧になり、これに伴ってバーナ本体21の吸気口211に空気が吸込まれる。
【0019】
この場合、吸気口211を介して燃料ガスと空気とがバーナボディ21内に供給されてガスバーナ2が所定の空燃比で燃焼する。燃焼筐4からの燃焼ガスが出口44を通って送風ファン3方向に吸引される。空気通路5には吸気口13から吸引された空気が流れ、上筐部41を介して熱交換された後、この上筐部41の下流端、即ち出口44で燃焼ガスと空気とが混合されて温度低下し、開口31bを介してハウジング31内に流入する。そして、温風が吹出口12を介して室内に放出される。
【0020】
ここで、上記バーナ2を安定燃焼させるための一次空気量は、送風ファン3の回転数を制御して燃料ガスの供給量に見合ったものに調節される。この一次空気量を調節するのに燃焼制御装置が設けられている。燃焼制御装置は、燃焼板22の上面に接するように配置した熱電対TC(図2参照)と、筐体11内に設けた温風暖房器1の作動を制御するマイコン(図示せず)とから構成される。この場合、マイコンには、燃料ガス供給量に見合った量の一次空気を供給したときのバーナ2の適正火炎温度に応じた熱電対TCの出力が予め測定して記憶されている。そして、バーナ2の燃焼時に熱電対TCによって火炎温度を検出し、熱電対TCからの出力に応じてモータの回転数を調節する。
【0021】
ところで、熱電対TCを火炎領域222に突出させて配置すると、熱電対TCの突出量により火炎に曝される熱電対TCの面積(受熱面積)が増減して熱電対TCの出力がばらつき、このばらつきがないように正確に位置決めして配置するのは困難である。
【0022】
図3及び図4を参照して、本実施の形態では、燃焼板22の外側から内側に向かって突出させて熱電対TCを配置したとき、熱電対TCの先端部Tと対向する個所に、炎口221を設けないことで火炎が形成されない無炎領域224を火炎領域222内に島状に形成した。これにより、熱電対TCの先端部Tと対向する個所に無炎領域224があり、無炎領域224の熱電対TCの根部側に熱電対加熱用火炎領域222aがある。この熱電対加熱用火炎領域222aの熱電対TCの突出方向の距離Dは、この熱電対TCの突出方向に交差する方向Yにおいて略同一としている。
【0023】
熱電対TCは、その先端部Tが無炎領域224に対向するように配置され、無炎領域224と、熱電対TCの根部側にある外周縁部223との間の熱電対加熱用火炎領域222aで熱電対TCは加熱されるようになる。これにより、この熱電対加熱用火炎領域222aと対向する熱電対TCの受熱面積は、熱電対TCの突出方向に位置が多少ずれても変化しないので、熱電対TCの出力がばらつかず、熱電対加熱用火炎領域222aでの火炎Fに曝されることで出力の応答性もよく、その出力値も高くなる。
【0024】
尚、本実施の形態では、燃焼板22の全面に設けた火炎領域222内に島状に無炎領域224を設けた場合について説明したが、図5に示すように、外周縁部223に、炎口のない面積を大きくとり、無炎領域内に島状に熱電対加熱用火炎領域222bを形成し、熱電対TCの先端部Tと対向する個所に無炎領域があり、無炎領域の熱電対TCの根部側に熱電対加熱用火炎領域222bがあるようにしてもよい。熱電対TCは、その先端部Tが無炎領域に対向するように配置され、熱電対加熱用火炎領域222bで加熱されるようになる。この場合、火炎領域222と熱電対加熱用火炎領域222bとが火移りし得るように、火炎領域222と熱電対加熱用火炎領域222bとを火移り用火炎領域222cで繋いで連続させている。
【0025】
本実施の形態では、燃焼板22に炎口を設けずに無炎領域224を形成したが、燃焼板22の表面または裏面で金属板により炎口を塞いで無炎領域を形成してもよく、また、燃焼板はセラミックスに限らず、金属板でもよく、金網によるメッシュ状炎口としてもよい。さらに、本実施の形態では、温風暖房器1の例で説明したが、給湯器等にも適用できる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の燃焼板及びこの燃焼板を有する燃焼制御装置では、熱電対の取付位置の影響を受けずに応答性がよく、高い出力値が得られ、バーナの火炎温度を精度良く測定できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃焼制御装置を有する温風暖房器の断面図
【図2】燃焼板式バーナを説明する断面図
【図3】
燃焼板の上面図
【図4】
(a)及び(b)は、燃焼板に対する熱電対の配置を説明する上面図及び断面図
【図5】
他の変形例にかかる燃焼板を説明する上面図
【図6】
(a)及び(b)は、従来技術を説明する図
【符号の説明】
22 燃焼板
221 炎口
222 火炎領域
222a 熱電対加熱用火炎領域
223 外周縁部
224 無炎領域
TC 熱電対
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼板及びこの燃焼板を有し、熱電対を利用して燃焼を制御する燃焼制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃焼制御装置は、例えばガス温風暖房器の筐体内に設けたガスバーナへの一次空気量を制御してガスバーナを低NOXで燃焼させるのに使用される。ガスバーナは、全一次空気による燃焼板式バーナであり、ガスノズルが臨む吸気口とこの吸気口に連通する混合管部とを設けたバーナボディを有し、このバーナボディの上面開口には、多数の炎口を開設し、表面で燃焼する火炎領域を設けたセラミックプレート等の燃焼板が装着される。この燃焼板には、火炎領域に対向して、この燃焼板の外側から内側に向かって突出するように熱電対が配置される。そして、バーナの燃焼時に、熱電対によって火炎温度を検出し、この熱電対からの出力に応じて吸気口に供給する一次空気量を調節する。
【0003】
この場合、図6(a)に示すように、熱電対TCを火炎領域の火炎Fに対向させて配置した場合、熱電対TCの突出量の違いにより火炎Fに曝される熱電対の面積(受熱面積)が変化し、熱電対の出力がばらつき、このばらつきがないように正確に位置決めして配置するのは困難であった。このため、図6(b)に示すように、燃焼板pに、炎口を開設しないことで火炎が形成されない無炎領域aを設け、この無炎領域aに対向して熱電対TCを配置し、この熱電対の突出量が変化しても、出力にばらつきが生じ難いようにしたものは知られている(特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
実用新案登録第1904343号公報(例えば、請求項の記載)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、無炎領域aに対向して熱電対を配置した場合、熱電対は、火炎ではなく、燃焼ガスに曝されることで加熱されるので、熱電対TCの出力の変化が遅く、その出力も高い値のものが得られない。
【0006】
そこで、本発明は、上記点に鑑み、熱電対の取付位置の影響を受けずに応答性がよく、高い出力値が得られるようにした燃焼板及びこの燃焼板を有する燃焼制御装置を提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の燃焼板は、多数の炎口を開設し、表面に火炎が形成される火炎領域を備えた燃焼板において、前記燃焼板の外側から内側に向かって突出させて熱電対を配置したとき、熱電対の先端部と対向する個所に火炎が形成されない無炎領域があり、この無炎領域の熱電対の根部側に熱電対加熱用火炎領域があるようにしたことを特徴とする。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、熱電対は、燃焼板の外側から内側に向かって突出させ、その先端部が無炎領域に対向するように配置される。この場合、熱電対は、無炎領域の熱電対の根部側にあ る熱電対加熱用火炎領域で加熱されるが、この火炎領域と対向する熱電対の受熱面積は、熱電対の突出方向の位置がずれても変化しないので熱電対の取付位置の影響を受けないようにできる。また、熱電対加熱用火炎領域で熱電対の一定の範囲が火炎に曝されるようになり、熱電対の出力の応答性がよく、その出力も高い値のものにできる。
【0009】
尚、前記無炎領域は、例えば火炎領域内に設けた島状部とすればよい。
【0010】
また、前記熱電対加熱用火炎領域は、例えば無炎領域内に設けた島状部とすればよい。
【0011】
この場合、前記火炎領域と熱電対加熱用火炎領域とを火移りし得るように連続させておくのがよい。
【0012】
さらに、前記熱電対加熱用火炎領域の熱電対の突出方向の距離を、この熱電対の突出方向に交差する方向において略同一としておけば、熱電対の突出方向に交差する方向に熱電対の位置がずれても受熱面積は変化しない。
【0013】
請求項6記載の燃焼制御装置は、ガスノズルが臨む吸気口を有するバーナボディの上面開口に装着された請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の燃焼板の外側から内側に向かって突出させて配置した熱電対を備え、この熱電対で火炎温度を検出し、この熱電対からの出力に応じて吸気口に供給する空気量を調節するようにした燃焼制御装置であって、熱電対の先端部を無炎領域に対向させ、熱電対加熱用火炎領域で熱電対を加熱するようにしたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1及び図2を参照して、1は、本発明の燃焼板を有するガスバーナ及び燃焼制御装置を備えた温風暖房器である。この温風暖房器1は箱状の筐体11を有する。筐体11の前面には、吹出口12が、筐体11の後面に吸気口13が設けられている。また、筐体11には、ガスバーナ2と、ガスバーナ2の下方に配置されこのガスバーナ2に燃焼用空気を供給すると共に、このガスバーナ2からの燃焼ガスと吸気口13から筐体11に吸込まれた空気とを混合して室内に吹出す送風ファン3とが内蔵されている。
【0015】
ガスバーナ2は、全一次空気による燃焼板式バーナであり、上面を開口した箱状に絞り加工されたバーナボディ21とこの上面の開口に配置されたセラミックス製の燃焼板22とから構成されている。バーナボディ21の長手方向の一端面には、筐体11内に配置した電磁安全弁、比例制御弁(図示せず)が介在されたガス管(図示せず)の先端に装着されたガスノズルNが臨む燃料ガス/一次空気の吸気口211が形成され、この吸気口211は、バーナボディ21の長手方向の略中央部まで延びる混合管部212の入口部となっている。
【0016】
図2及び図3に示すように、燃焼板22の上面は、表面に凹凸が施され、多数の炎口221が開設され、表面で燃焼する火炎領域222が形成されている。尚、外周縁部223は、凹凸がなく平坦であると共に炎口を形成していない。この外周縁部223は、燃焼板22の取扱時の保護部や燃焼板22のバーナボディ21への取付時の取付部となる。この燃焼板22の下側には、この燃焼板22の外形と略一致し、複数の孔241が穿設された分布板24が配置されている。このガスバーナ2は燃焼筐4に収納されている。尚、吸気口211は燃焼筐4の外に臨んでいる。
【0017】
燃焼筐4は、上筐部41と下筐部42とから構成され、吸気口13に通じる入口43と、送風ファン3に通じる出口44とを有する。上筐部41は、送風ファン3の作動により吸気口13から筐体11内に吸込まれた空気とガスバーナ2からの燃焼ガスとを所定の距離だけ流れるまで区画する分流板の役割を果たす。この上筐部41を覆うと共に上筐部41との間で送風ファン3に通じる空気通路5が形成されるように隔壁6が筐体11内に設けられている。
【0018】
送風ファン3は、吹出口12に通じる送風ダクト31aが形成されたハウジング31を有する。ハウジング31内には、回転数の制御が可能なモータ(図示せず)に接続されたクロスフロー式回転羽根32が配置されている。この場合、出口44とハウジング31の内部空間とは、ハウジング31の上面開口31bを介して連通している。そして、モータを駆動して回転羽根32を回転させると、筐体11内に吸気口13から室内の空気が吸い込まれ、燃焼筐4内で燃焼板22の上方が負圧になり、これに伴ってバーナ本体21の吸気口211に空気が吸込まれる。
【0019】
この場合、吸気口211を介して燃料ガスと空気とがバーナボディ21内に供給されてガスバーナ2が所定の空燃比で燃焼する。燃焼筐4からの燃焼ガスが出口44を通って送風ファン3方向に吸引される。空気通路5には吸気口13から吸引された空気が流れ、上筐部41を介して熱交換された後、この上筐部41の下流端、即ち出口44で燃焼ガスと空気とが混合されて温度低下し、開口31bを介してハウジング31内に流入する。そして、温風が吹出口12を介して室内に放出される。
【0020】
ここで、上記バーナ2を安定燃焼させるための一次空気量は、送風ファン3の回転数を制御して燃料ガスの供給量に見合ったものに調節される。この一次空気量を調節するのに燃焼制御装置が設けられている。燃焼制御装置は、燃焼板22の上面に接するように配置した熱電対TC(図2参照)と、筐体11内に設けた温風暖房器1の作動を制御するマイコン(図示せず)とから構成される。この場合、マイコンには、燃料ガス供給量に見合った量の一次空気を供給したときのバーナ2の適正火炎温度に応じた熱電対TCの出力が予め測定して記憶されている。そして、バーナ2の燃焼時に熱電対TCによって火炎温度を検出し、熱電対TCからの出力に応じてモータの回転数を調節する。
【0021】
ところで、熱電対TCを火炎領域222に突出させて配置すると、熱電対TCの突出量により火炎に曝される熱電対TCの面積(受熱面積)が増減して熱電対TCの出力がばらつき、このばらつきがないように正確に位置決めして配置するのは困難である。
【0022】
図3及び図4を参照して、本実施の形態では、燃焼板22の外側から内側に向かって突出させて熱電対TCを配置したとき、熱電対TCの先端部Tと対向する個所に、炎口221を設けないことで火炎が形成されない無炎領域224を火炎領域222内に島状に形成した。これにより、熱電対TCの先端部Tと対向する個所に無炎領域224があり、無炎領域224の熱電対TCの根部側に熱電対加熱用火炎領域222aがある。この熱電対加熱用火炎領域222aの熱電対TCの突出方向の距離Dは、この熱電対TCの突出方向に交差する方向Yにおいて略同一としている。
【0023】
熱電対TCは、その先端部Tが無炎領域224に対向するように配置され、無炎領域224と、熱電対TCの根部側にある外周縁部223との間の熱電対加熱用火炎領域222aで熱電対TCは加熱されるようになる。これにより、この熱電対加熱用火炎領域222aと対向する熱電対TCの受熱面積は、熱電対TCの突出方向に位置が多少ずれても変化しないので、熱電対TCの出力がばらつかず、熱電対加熱用火炎領域222aでの火炎Fに曝されることで出力の応答性もよく、その出力値も高くなる。
【0024】
尚、本実施の形態では、燃焼板22の全面に設けた火炎領域222内に島状に無炎領域224を設けた場合について説明したが、図5に示すように、外周縁部223に、炎口のない面積を大きくとり、無炎領域内に島状に熱電対加熱用火炎領域222bを形成し、熱電対TCの先端部Tと対向する個所に無炎領域があり、無炎領域の熱電対TCの根部側に熱電対加熱用火炎領域222bがあるようにしてもよい。熱電対TCは、その先端部Tが無炎領域に対向するように配置され、熱電対加熱用火炎領域222bで加熱されるようになる。この場合、火炎領域222と熱電対加熱用火炎領域222bとが火移りし得るように、火炎領域222と熱電対加熱用火炎領域222bとを火移り用火炎領域222cで繋いで連続させている。
【0025】
本実施の形態では、燃焼板22に炎口を設けずに無炎領域224を形成したが、燃焼板22の表面または裏面で金属板により炎口を塞いで無炎領域を形成してもよく、また、燃焼板はセラミックスに限らず、金属板でもよく、金網によるメッシュ状炎口としてもよい。さらに、本実施の形態では、温風暖房器1の例で説明したが、給湯器等にも適用できる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の燃焼板及びこの燃焼板を有する燃焼制御装置では、熱電対の取付位置の影響を受けずに応答性がよく、高い出力値が得られ、バーナの火炎温度を精度良く測定できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃焼制御装置を有する温風暖房器の断面図
【図2】燃焼板式バーナを説明する断面図
【図3】
燃焼板の上面図
【図4】
(a)及び(b)は、燃焼板に対する熱電対の配置を説明する上面図及び断面図
【図5】
他の変形例にかかる燃焼板を説明する上面図
【図6】
(a)及び(b)は、従来技術を説明する図
【符号の説明】
22 燃焼板
221 炎口
222 火炎領域
222a 熱電対加熱用火炎領域
223 外周縁部
224 無炎領域
TC 熱電対
Claims (6)
- 多数の炎口を開設し、表面に火炎が形成される火炎領域を備えた燃焼板において、
前記燃焼板の外側から内側に向かって突出させて熱電対を配置したとき、熱電対の先端部と対向する個所に火炎が形成されない無炎領域があり、この無炎領域の熱電対の根部側に熱電対加熱用火炎領域があるようにしたことを特徴とする燃焼板。 - 前記無炎領域は、火炎領域内に設けた島状部であることを特徴とする請求項1記載の燃焼板。
- 前記熱電対加熱用火炎領域は、無炎領域内に設けた島状部であることを特徴とする請求項1記載の燃焼板。
- 前記火炎領域と熱電対加熱用火炎領域とを火移りし得るように連続させたことを特徴とする請求項3記載の燃焼板。
- 前記熱電対加熱用火炎領域の熱電対の突出方向の距離を、この熱電対の突出方向に交差する方向において略同一としたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の燃焼板。
- ガスノズルが臨む吸気口を有するバーナボディの上面開口に装着された請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の燃焼板の外側から内側に向かって突出させて配置した熱電対を備え、この熱電対で火炎温度を検出し、この熱電対からの出力に応じて吸気口に供給する空気量を調節するようにした燃焼制御装置であって、熱電対の先端部を無炎領域に対向させ、熱電対加熱用火炎領域で熱電対を加熱するようにしたことを特徴とする燃焼制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003043890A JP2004251571A (ja) | 2003-02-21 | 2003-02-21 | 燃焼板及びこの燃焼板を有する燃焼制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003043890A JP2004251571A (ja) | 2003-02-21 | 2003-02-21 | 燃焼板及びこの燃焼板を有する燃焼制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004251571A true JP2004251571A (ja) | 2004-09-09 |
Family
ID=33026759
Family Applications (1)
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JP2003043890A Withdrawn JP2004251571A (ja) | 2003-02-21 | 2003-02-21 | 燃焼板及びこの燃焼板を有する燃焼制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013050245A (ja) * | 2011-08-30 | 2013-03-14 | Rinnai Corp | 燃焼装置 |
JP2013050244A (ja) * | 2011-08-30 | 2013-03-14 | Rinnai Corp | 燃焼装置 |
KR101402412B1 (ko) * | 2013-01-25 | 2014-06-03 | 린나이가부시기가이샤 | 연소장치 |
-
2003
- 2003-02-21 JP JP2003043890A patent/JP2004251571A/ja not_active Withdrawn
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JP2013050245A (ja) * | 2011-08-30 | 2013-03-14 | Rinnai Corp | 燃焼装置 |
JP2013050244A (ja) * | 2011-08-30 | 2013-03-14 | Rinnai Corp | 燃焼装置 |
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Legal Events
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