JPH0424278Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は熱電対を用いて空燃比制御を行なう燃
焼制御装置に関する。

（従来の技術） 従来この種装置として、全一次空気燃焼式バー
ナに送風機からの空気とガス供給からのガスとの
混合気を供給すると共に該バーナに熱電対を臨ま
せ、該熱電対からの出力により該混合気の空燃比
を制御するようにしたものは知られる。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、上記従来のものでは冷接点に燃
焼ガスからの熱影響が無いように送風通路内に該
冷接点を配置する必要があるため、熱電対の取付
場所や取付方法が制限される。すなわち、燃焼室
壁外部から熱電対の温接点側を該燃焼室内部に挿
入し冷接点側が外部になるように取り付けなけれ
ばならない。従つて、温接点部をバーナ上部へと
長く張出さなければならないうえに、燃焼室壁か
らの熱伝導により上記冷接点に対する冷却性が損
なわれるという不具合がある。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記不具合を解決すべく、全一次空気
式バーナの燃焼プレートの裏面に臨む冷接点を有
する熱電対を備え、該熱電対にて検知される燃焼
プレートの燃焼面の温度に基づき上記バーナの燃
焼状態を制御する燃焼制御装置において、上記熱
電対の温接点部に連結された受熱プレートと上記
冷接点側を挟持する１対の弾性舌片を有する係止
部材とにより上記燃焼プレートを挟み、上記熱電
対を該燃焼プレートに設けられた貫通口に挿入保
持することを特徴とする。

（作用） 本考案は上記構成によるものなので、これによ
れば、燃焼面と直接接触し該燃焼面と同一温度に
なる受熱プレートと温接点とが連結されているの
で該温接点部を短尺に形成することができ、かつ
該熱電対に伝導される熱は該受熱プレートと温接
点との連結部が主となるため冷接点に対する冷却
性が向上する。

（実施例） 次に本考案を全一次空気燃焼式バーナを有する
ガス給湯器に適用した場合の実施例を図面に基づ
いて説明する。

第１図及び第２図において、１は前面下部に排
気口２を有し内部に燃焼筐３を有する給湯器本体
であつて、該燃焼筐３内には、その中間部に下向
きに炎が形成されるバーナ４と該バーナ４により
加熱される熱交換器５とが設けられ、その上部に
該バーナ４へ燃焼用空気を供給する送風機６が設
けられ、その下部に燃焼排気を集中させる空間７
が形成される。

図中、８は先端のノズル部８ａを該送風機６の
吸込口６−１に臨ませたガス供給路を示し、該ガ
ス供給路８には電磁比例弁９と電磁開閉弁１０と
が介設される。

上記した給湯器は、点火操作に伴う各種の制御
装置（図示せず）の駆動により送風機６が回転し
てバーナ４へ所望量の混合気が送られ、該バーナ
４が点火されて、熱交換器５の上流側の給水管１
１から送られてくる水を該熱交換器５内で暖め、
該熱交換器５の下流側の出湯管１２から所定温度
の湯を供給すると共に燃焼筐３内の空間７に集ま
る燃焼排気を給湯器本体１の排気口２から外部に
放出する。

上記全一次空気燃焼式バーナ４は、インプレツ
トの変動等により混合気の空燃比が適正値からず
れ、正常燃焼が得られなくなることがあるため、
このような変動にも空燃比が適正値に維持される
ように制御する必要がある。

この空燃比制御は燃焼ガスの温度と空燃比とガ
ス反比例する関係にあることを利用して行なうも
ので、燃焼ガスの温度を該バーナ４に臨ませた熱
電対１３により検知し、これを従来公知の燃焼制
御装置１４に入力して、該バーナ４に供給される
一次空気とガスとからなる混合気の空燃比が常に
適正値になるように、前記送風機６の回転数や前
記電磁比例弁９の開度を補正して行なう。

ここで本考案では該熱電対１３は該バーナ４の
燃焼プレート４ａを貫通し、その温接点部１３ａ
すなわち燃焼ガス雰囲気に晒される部分を該バー
ナ４の燃焼面４ａ−１に臨ませると共にその冷接
点部１３ｂを送風機６の吐出口６−２に臨ませる
ものとし、該冷接点部１３ｂを該送風機６により
強制冷却して該冷接点部１３ｂを該熱電対１３か
ら高精度の検知出力が得られる略一定温度に保持
するようにした。

尚、図示の実施例では、熱電対１３の先端の受
熱プレート１５と、第３図に示すように１対の弾
性舌片を有し、燃焼プレート４ａの上方から該熱
電対１３の冷接点部１３ｂに嵌め込む係止部材で
あるいわゆるスピードナツト１６とで該燃焼プレ
ート４ａを挟むようにして、該熱電対１３を該燃
焼プレート４ａに固定した。該構成により受熱プ
レートは燃焼面４ａ−１と同一の温度になり、温
接点部１３ａは該受熱プレートと連結されている
ので該温接点部を短尺に形成することができ、か
つ該連結部からのみ熱電対へと熱伝導されるので
該温接点部から離れた位置に設けられている冷接
点部に対する冷却性が向上する。

（考案の効果） このように本考案によるときは、燃焼面の温度
を検知する熱電対の温接点部を短尺に形成するこ
とができ、かつ冷接点部に対する冷却性を向上さ
せることができる。更に、本考案における係止部
材は熱電対に対して容易にかつ短時間にて装着す
ることができるので熱電対装着に要する工数を削
減することができるという効果も奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案をガス給湯器に適用した場合の
実施例の１例を示す截断正面図、第２図は第１図
の要部を示す截断正面図、第３図は熱電対を固定
する際に用いる部品の斜視図である。 ４……全一次空気燃焼式バーナ、４ａ−１……
燃焼面、６……送風機、６−２……吐出口、８…
…ガス供給路、１３……熱電対、１３ａ……温接
点部、１３ｂ……冷接点部、１５……受熱プレー
ト、１６……スピードナツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 全一次空気式バーナの燃焼プレートの裏面に臨
   む冷接点を有する熱電対を備え、該熱電対にて検
   知される燃焼プレートの燃焼面の温度に基づき上
   記バーナの燃焼状態を制御する燃焼制御装置にお
   いて、上記熱電対の温接点部に連結された受熱プ
   レートと上記冷接点側を挟持する１対の弾性舌片
   を有する係止部材とにより上記燃焼プレートを挟
   み、上記熱電対を該燃焼プレートに設けられた貫
   通口に挿入保持することを特徴とする燃焼制御装
   置。