JP2004251404A - ソレノイドバルブ - Google Patents

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Abstract

【課題】ドレンポートから排出される流体の流量の低減を図り、また、これによりソレノイドバルブが適用される装置におけるエネルギー損失の低減を可能とするソレノイドバルブを提供する。
【解決手段】供給ポート12aと制御ポート13bとの間の弁を、ポペット弁PVによって構成することで、コイル1に電流を流していない状態では、排出流量を略0とすることができ、また、通電する電流量が小さい間の排出流量についても低減できる。また、制御ポート13bとドレンポート13aとの間の弁を、スプール弁SVによって構成することで、制御中はスプール弁SVを閉弁状態とするため、排出流量はスプール弁SVのクリアランス部分からの漏れ量のみに抑えることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧制御等の流体圧力の制御を行うソレノイドバルブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子制御自動変速機のクラッチ油圧制御などにおいては、ソレノイドコイルへの通電量と制御圧が比例する、いわゆるリニアソレノイドバルブが好適に利用されている。そして、このようなリニアソレノイドバルブにおいては、少なくともソレノイドによる推力とソレノイドの推力に抗する抗力とを含む力の釣り合い(バランス)によってプランジャ及びプランジャに固定されたロッドのストローク位置をコントロールする方式が好適に採用されている。このような従来技術に係るソレノイドバルブについて図6を参照して説明する。図6は従来技術に係るソレノイドバルブの模式的断面図である。
【0003】
従来技術に係るソレノイドバルブ200は、ソレノイド部200Aとバルブ部200Bとから構成される。ソレノイド部200Aにおいては、電磁力を利用してロッド201の駆動を行っている。ロッド201はバルブ部200Bにおけるバルブスリーブ207の内部まで伸びる構成である。このロッド201は、ソレノイド部200A側の大径部201aと、これに隣接する小径部201bと、これに隣接する最も先端側の大径部201cとを備えている。このような構成により、ロッド201のバルブ部200B側は、大径部201a,201cがバルブスリーブ207の内周面に摺動可能に構成されたスプールとして機能する。
【0004】
そして、ロッド201の先端側には、ロッド201を、ソレノイドの推力が作用する方向(図中左方向)に抗する方向(図中右側)に付勢するスプリング202が設けられている。また、バルブ部200Bの先端には、スプリング202の端部を固定すると共に、スプリング202の位置を調整するアジャストスクリュ208が設けられている。
【0005】
そして、バルブスリーブ207には、先端側から順に、供給ポート204,制御ポート205,ドレンポート206が設けられ、また、アジャストスクリュ208にもドレンポート203が設けられている。入力側となる供給ポート204は、供給圧力Poの流体が供給される開口部であり、出力側となる制御ポート205は、出力側の流体圧力を制御圧力Pcに制御するために、流体を出力側に供給する開口部である。ドレンポート203,206は、余分な流体Drを排出するための開口部である。
【0006】
ここで、ソレノイドによる推力をFsol,スプリング202による付勢力をFsp,スプールとして機能するロッド201における大径部201aと大径部201cの受圧面積の差をSとすると、力の釣り合いによって、
Pc=(Fsol−Fsp)/S
の釣り合い式(バランス式)が成立する。
【0007】
この釣り合い式から、制御圧力Pcはソレノイド推力Fsolによって制御できることが分かる。また、ソレノイド推力Fsolはソレノイドのコイルに流す電流に比例し、また、スプリング202の付勢力Fspは縮み量に比例することから、釣り合い式が成立する範囲においては、コイルに流す電流量と制御圧力Pcは比例する関係にある。図4は従来技術に係るソレノイドバルブと以下に説明する本発明の実施の形態に係るソレノイドバルブにおける制御圧特性と、ドレンポートから排出される排出流量についての一例を示したグラフである。図4において実線Aがコイルに流す電流(ソレノイド制御電流)と制御圧力Pcとの関係を示しており、図中傾きを持った直線部分(おおよそ電流量が0.3A〜0.95Aの部分)が、釣り合い式が成立する部分である。
【0008】
従って、この釣り合い式が成立する範囲において、電流量を調整することによって、所望の制御圧力Pcに制御することができる。
【0009】
ところで、上記の通り、スプール弁は、スプールがバルブスリーブの内周面を摺動する構成である。そのため、スプールが好適に摺動するためには、スプールの外周面とバルブスリーブの内周面との間にクリアランスが必要となる。従って、スプール弁の場合には、一般的に、閉弁状態であってもクリアランスの部分から流体が漏れてしまうという特性を有する。上述したソレノイドバルブ200においては、コイルへの非通電時においては、供給ポート204側は閉弁状態にあり、また、コイルへの通電が行われて、上記釣り合い式が保たれている間も供給ポート204側は略閉弁状態にあるが、上記クリアランスからの流体の漏れは避けられない。図4における点線Yは、従来技術に係るソレノイドバルブにおけるコイルに流す電流量と排出流量の関係を示したものである。図から、コイルに電流を流していない状態でも流体が排出されており、通電する電流量が小さい間でも、比較的多くの流体が排出されていることが分かる。
【0010】
このように、ドレンポート203,206から排出される流体は、圧力制御に寄与されなかった余分な流量であるため、結果的にエネルギー損失となる。例えば、上記のソレノイドを、電子制御自動変速機のクラッチ油圧制御に適用した場合を例にして説明する。この場合、ポンプによって供給ポート203に対して、供給圧力Poである油を供給することになるが、ドレンポート203,206から排出された分の油は、無駄な油の供給となるため、無駄な油の供給分に費やしたポンプの駆動エネルギーがエネルギー損失となる。従って、この場合には、自動車の燃費がこのエネルギー損失分だけ悪化することになる。
【0011】
ここで、流体圧力の制御を行うソレノイドバルブとしては、スプール弁を用いたものの他にもポペット弁を用いたものがある。しかし、ポペット弁を用いたソレノイドバルブの場合には、通常、圧力制御を行っている間は、ドレンポートから流体を多量に排出する構成であるので、エネルギー損失が大きくなってしまう。これに対して、スプール弁を用いたソレノイドバルブの場合には、圧力制御中は、ドレンポート側の弁は閉じているため、上述したようにクリアランスからの漏れのみが排出されるため、ポペット弁を用いたソレノイドバルブに比べれば、エネルギー損失は小さい。
【0012】
なお、油圧制御に関する従来技術としては、例えば、特許文献1,2がある。
【0013】
【特許文献1】
特開2002−286152号公報
【特許文献2】
特開平10−220598号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的の一つとして、ドレンポートから排出される流体の流量の低減を図ることが挙げられる。また、本発明の目的の一つとして、排出流量の低減により、ソレノイドバルブが適用される装置におけるエネルギー損失の低減を可能とすることが挙げられる。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
【0016】
本発明は、いわゆるバランス制御を利用したリニアソレノイドである。そして、本発明は、供給ポートと制御ポートとドレンポートの3方向制御ソレノイドにおいて、スプール弁とポペット弁を併用する構成を採用した。そして、供給ポートと制御ポートとの間の弁をポペット弁として、制御ポートとドレンポートとの間の弁をスプール弁とした。これにより、供給ポートと制御ポートとの間の弁がポペット弁であることから、この間の弁が閉じた状態においては、流体の排出量を、スプール弁を利用した場合に比べて極めて削減することができた。また、流体圧力の制御を行っている間は、制御ポートとドレンポートとの間のスプール弁を閉じた状態とすることによって、制御中のドレンポートからの排出量を、スプールを摺動させるために設けられたクリアランス(隙間)からの漏れ量のみに抑えることができる。
【0017】
より具体的な本発明のソレノイドバルブの構成としては、少なくともソレノイドによる推力と該ソレノイドの推力に抗する抗力とを含む力の釣り合いによって、ソレノイドに設けられたプランジャのストローク位置を調整して、弁の開閉状態を調整し、出力側の流体圧力の制御を行うソレノイドバルブであって、
ソレノイドに設けられたコイルへの通電量と制御圧が比例する領域内で流体圧力の制御を行うソレノイドバルブにおいて、
入力側の供給ポートと出力側の制御ポートとの間の弁が、前記プランジャに固定されたロッドによって駆動される弁体を有するポペット弁によって構成されると共に、
前記制御ポートと余分な流体を排出するドレンポートとの間の弁が、ロッドをスプールとするスプール弁によって構成されることを特徴とするものが挙げられる。
【0018】
そして、前記コイルへの通電を行っておらずソレノイドの推力が発生していない間は、前記ポペット弁は閉弁状態にあり、かつ前記スプール弁は開弁状態にあり、
前記コイルへの通電が行われてソレノイドの推力が発生し、かつ流体圧力が制御されるまでの間は、前記ポペット弁は開弁状態にあり、かつ前記スプール弁は閉弁状態にあり、
前記コイルへの通電が行われてソレノイドの推力が発生し、かつ流体圧力が制御されている間は、前記ポペット弁は閉弁状態にあり、かつ前記スプール弁は閉弁状態にあると好適である。
【0019】
このように構成すれば、コイルに対して通電を行っていない間は、供給ポートと制御ポートとの間がポペット弁により閉弁状態とされるため、ドレンポートから排出される流量は極めて削減される。また、コイルに対して通電を行っている間は、制御ポートとドレンポートとの間がスプール弁により閉弁状態とされるため、ドレンポートから排出される流量は、スプールが好適に摺動できるように設けられたクリアランス(隙間)からの漏れ量のみとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0021】
(第1の実施の形態)
図1〜図4を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドバルブについて説明する。図1〜3は本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドバルブの模式的断面図であり、図1は非通電時の状態を示し、図2は通電直後の釣り合いが保たれる前の状態を示し、図3は通電後の釣り合いが保たれている状態を示している。また、図4は従来技術に係るソレノイドバルブと本発明の実施の形態に係るソレノイドバルブにおける制御圧特性と、ドレンポートから排出される排出流量についての一例を示したグラフである。
【0022】
本実施の形態に係るソレノイドバルブ100は、ソレノイド部100Aとバルブ部100Bから構成される。ソレノイド部100Aは、通電により磁界を発生する励磁手段となるコイル1と、コイル1によって発生した磁界により磁気回路が形成されることでセンターポスト3に磁気的に吸引されるプランジャ2と、プランジャ2の軸受部を有すると共に磁気回路の一部となるアッパープレート5と、プランジャ2に固定されたロッド4と、ロッド4の軸受8と、各部材を収容するためのケース6と、コイル1に通電するために外部電源と電気的接続を行うリード線7などを備えている。
【0023】
プランジャ2と軸受8には、プランジャ2の応答性を高めるべく、流体圧力の抵抗を解消するために、それぞれ流体の流路となる溝21,81が設けられている。また、プランジャ2のセンターポスト3側の端部には、非通電時にセンターポスト3にプランジャ2が吸着されてしまうことを防止するためのシム14が設けられている。ロッド4はバルブ部100B側にまで伸びた構成であり、プランジャ2の挿通孔内に挿通されて固定された大径部41と、その先端側に同軸上に設けられている中径部42と、その先端側に同軸上に設けられている小径部43とから構成されている。
【0024】
バルブ部100Bは、ケース6に固定されたバルブスリーブ13と、鋼球で構成された弁体9と、ロッド4の先端の小径部43を挿通自在とする貫通孔を有する弁座11と、弁体9を弁座11方向に付勢するスプリング10と、バルブスリーブ13の先端部分にストローク調整可能に取り付けられてスプリング10の位置を調整するアジャストスクリュ12とを備えている。弁座11に設けられた貫通孔の弁体9側の開口端は、ソレノイド部100A側に向かって縮径するテーパ面11aが形成されている。そして、弁体9が、このテーパ面11aに着座することによって弁を閉じる仕組みとなっている。このように、これらの弁体9と弁座11によってポペット弁PVを構成している。
【0025】
また、アジャストスクリュ12には供給ポート12aが設けられている。そして、バルブスリーブ13には、先端側から順に、制御ポート13bとドレンポート13aが設けられている。なお、ドレンポート13aには、ソレノイド部100A内部と連通する連通孔13cが設けられている。入力側となる供給ポート12aは、供給圧力Poの流体が供給される開口部であり、出力側となる制御ポート13bは、出力側の流体圧力を制御圧力Pcに制御するために、流体を出力側に供給する開口部である。ドレンポート13aは、余分な流体Drを排出するための開口部である。
【0026】
バルブスリーブ13における制御ポート13bとドレンポート13aとの間の領域における内周面13dの内径は、ロッド4の大径部41の外径に対してクリアランス分だけ大きく設定されている。これにより、コイル1に対して通電することで、プランジャ2がセンターポスト3側に移動して、これに伴ってロッド4も移動すると、ロッド4の大径部41は、上記内周面13d内に摺動自在に入り込む。このようにロッド4の大径部41が内周面13dに入り込むと、制御ポート13bとドレンポート13a間は閉弁状態となる。すなわち、ロッド4とバルブスリーブ13の内周面13dによってスプール弁SVを構成している。なお、ロッド4の大径部41がバルブスリーブ13の内周面13dに入り込む量(オーバーラップ量)は0.01mm〜2mm程度、望ましくは0.1mm〜0.3mm程度に設定すると好適である。このように設定すれば、プランジャ2及びロッド4のストローク量を抑制しつつ、弁の開閉を適切に行うことができる。
【0027】
次に、本実施の形態に係るソレノイドバルブ100の動作について説明する。
【0028】
プランジャ2は、コイル1に通電していない状態では、センターポスト3から離間する方向に位置する構成となっている。すなわち、本実施の形態では、ロッド4の大径部41が流体圧力を受けることによって、プランジャ2がセンターポスト3から離間する方向に位置するように構成されている。ただし、流体圧力だけでは不十分な場合には、スプリング等を設けて、プランジャ2をセンターポスト3から離間させる構成とすることもできる。
【0029】
図1はコイル1に通電していない状態を示している。図示のように、プランジャ2はセンターポスト3から離間している。この状態においては、ロッド4の小径部43の先端は、弁体9から離れた位置にある。従って、弁体9はスプリング10に押圧されて、弁体9は弁座11のテーパ面11aに着座しており、ポペット弁PVは閉弁状態にある。一方、ロッド4の大径部41は、バルブスリーブ13の内周面13dには入り込んでおらず、スプール弁SVは開弁状態にある。
【0030】
そして、コイル1に通電することによって、コイル1の周りのアッパープレート5,プランジャ2,センターポスト3,ケース6などを通る磁気回路が形成され、プランジャ2はセンターポスト3に磁気的に吸引される。
【0031】
図2はコイル1への通電開始直後の状態(釣り合いが保たれる前の状態)を示している。
【0032】
プランジャ2がセンターポスト3に磁気的に吸引されると、これに伴って、ロッド4も移動し、ロッド4の小径部43の先端が、弁体9をスプリング10の付勢力に抗して押圧して、弁体9を弁座11から離間させる。従って、ポペット弁PVは開弁状態となる。一方、ロッド4の大径部41は、バルブスリーブ13の内周面13dには入り込み、スプール弁SVは閉弁状態となる。
【0033】
そして、ポペット弁PVが開弁状態となることで、供給ポート12aから流体が供給されて制御ポート13bへと流体は流れていく。これにより、出力側の流体圧力が高まり、所望の制御圧に近付くにつれて、ロッド4の大径部41が受ける圧力が高くなっていき、ロッド4は徐々にソレノイド推力に抗して、プランジャ2がセンターポスト3から離れていく方向に移動していく。
【0034】
図3はコイル1に通電した後に、出力側の流体圧力が所望の制御圧力になった状態(釣り合いが保たれた状態)を示している。
【0035】
この状態においては、ポペット弁PVは閉弁状態であり、かつ、スプール弁SVも閉弁状態となる。実際には、供給圧力Poや制御圧力Pc等の圧力変動に応じてロッド4や弁体9は適宜移動し、一定の通電量の下では制御圧力Pcが常時一定となるようにポペット弁PVは弁の開閉を繰り返している。つまり、制御圧力Pcが所望の圧力である間は、ポペット弁PVの弁は閉じた状態となり、圧力変動が生じると、ポペット弁PVの弁が開いて圧力を修正することになる。
【0036】
ここで、ソレノイドによる推力をFsol,スプリング10による付勢力をFsp,弁体9の受圧面積をS1,ロッド4の大径部41の受圧面積をS2(S2>S1),供給圧力Po,制御圧力Pcとすると、力の釣り合いによって、
Pc=(Fsol−Fsp−Po・S1)/(S2−S1)
の釣り合い式(バランス式)が成立する。
【0037】
この釣り合い式から、制御圧力Pcはソレノイド推力Fsolによって制御できることが分かる。ただし、本実施の形態に係るソレノイドバルブ100においては、この釣り合い式から分かるように、制御圧力Pcは供給圧力Poの影響を受ける。そのため、供給圧力Poの変動に応じて、ソレノイド推力Fsolを調整して、つまりコイル1への通電量を調整して、制御圧力Pcをコントロールする必要がある。従って、本実施の形態においても、供給圧力Poの変動に応じて、コイルへの通電量を適宜調整する必要は生じるものの、従来技術に係るリニア方式のソレノイドバルブと同様に、釣り合い式が成立する範囲においては、コイルに流す電流量と制御圧力Pcは比例する関係にある。従来技術に係るソレノイドバルブと同様に、図4において実線Aがコイルに流す電流(ソレノイド制御電流)と制御圧力Pcとの関係を示しており、図中傾きを持った直線部分(おおよそ電流量が0.3A〜0.95Aの部分)が、釣り合い式が成立する部分である。
【0038】
従って、この釣り合い式が成立する範囲において、電流量を調整することによって、所望の制御圧力Pcに制御することができる。ただし、本実施の形態では、上記の通り、供給圧力Poが制御圧力Pcに影響するため、供給圧力Poの変動に応じて、コイルへの通電量を適宜調整する必要がある。このように、本実施の形態では、供給圧力Poの変動に応じて、コイルへの通電量を調整する必要があることから、従来技術に係るスプール弁を採用したリニアソレノイドバルブにおいて、その一部を単にポペット弁に変更しただけでは、リニアソレノイドバルブの機能は発揮されない。
【0039】
例えば、電子制御自動変速機のクラッチ油圧制御に、従来技術に係るスプール弁を採用したリニアソレノイドバルブを適用する場合には、ポンプによって一定の供給圧力で油を供給しておき(図4に示す例の場合には、供給圧力は0.6MPaである)、この供給圧力は特に監視しなくても、出力側を所望の制御圧力に制御することができる。これに対して、本実施の形態に係るソレノイドバルブを適用する場合には、ポンプによって一定の供給圧力を供給する場合においても、周囲の環境条件等によって供給圧力は多少変動する。従って、常時供給圧力を圧力検知センサ等によって監視しておき、供給圧力の変動に応じて、コイル1に流す電流量を調整する必要がある。
【0040】
以上のように、本実施の形態の場合には、供給ポート12aと制御ポート13bとの間の弁を、ポペット弁PVによって構成した。ここで、ポペット弁は弁体と弁座が密着して閉弁する構成であり、クリアランスを有するスプール弁に比べてシール性に優れるという一般的特性を有する。従って、本実施の形態に係るソレノイドバルブ100は、従来技術に係るスプール弁を採用したリニアソレノイドバルブに比べて、ポペット弁PVが閉弁状態にあるときのシール性が優れており、排出流量を低減することが可能となる。図4における実線Xは、本実施の形態に係るソレノイドバルブにおけるコイルに流す電流量と排出流量の関係を示したものである。図から、コイル1に電流を流していない状態では、排出流量を略0とすることができ、また、通電する電流量が小さい間の排出流量についても低減できることが分かる。
【0041】
また、本実施の形態の場合には、制御ポート13bとドレンポート13aとの間の弁を、スプール弁SVによって構成した。そして、制御中はスプール弁SVを閉弁状態とするため、排出流量はスプール弁SVのクリアランス部分からの漏れ量のみに抑えることができる。従って、従来技術に係るポペット弁によるデューティ制御を採用したソレノイドバルブのように、制御中はドレンポート側の弁を開放させる構成に比べて、本実施の形態に係るソレノイドバルブにおける制御中の排出流量は少ない。
【0042】
以上のことから、例えば自動車の電子制御自動変速機のクラッチ油圧制御に適用した場合には、コイル1に電流を流していない状態(例えば、アイドリング時等の変速が不要な状態)及び通電量が小さい状態における無駄な油の排出流量を削減でき、燃費を向上させることができる。
【0043】
(第2の実施の形態)
図5には、本発明の第2の実施の形態が示されている。本実施の形態では、ポペット弁の構成が上記第1の実施の形態の構成とは異なるものを示す。その他の構成および作用については第1の実施の形態と同一なので、同一の構成部分については、その説明は省略する。図5は本発明の第2の実施の形態に係るソレノイドバルブの模式的断面図である。
【0044】
本実施の形態に係るソレノイドバルブ100aにおけるポペット弁PVは、ソレノイド部に向かって縮径するテーパ面を有する円錐台部を備えた弁体15と、ロッドの先端を挿通自在とする貫通孔を有する弁座16とから構成されている。そして、弁座16に設けられた貫通孔の弁体15側の開口端部に弁体15が着座することによって弁を閉じる仕組みとなっている。本実施の形態においても、弁体15が弁座16に密着してシールするため、シール性に優れている。
【0045】
以上より、本実施の形態においても、上記第1の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができることは言うまでもない。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ドレンポートから排出される流体の流量の低減を図ることができる。また、これにより、ソレノイドバルブが適用される装置におけるエネルギー損失の低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドバルブの模式的断面図(非通電時の状態)である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドバルブの模式的断面図(通電直後の釣り合いが保たれる前の状態)である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドバルブの模式的断面図(通電後の釣り合いが保たれている状態)である。
【図4】従来技術に係るソレノイドバルブと本発明の実施の形態に係るソレノイドバルブにおける制御圧特性と、ドレンポートから排出される排出流量についての一例を示したグラフである。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るソレノイドバルブの模式的断面図である。
【図6】従来技術に係るソレノイドバルブの模式的断面図である。
【符号の説明】
1 コイル
2 プランジャ
21 溝
3 センターポスト
4 ロッド
41 大径部
42 中径部
43 小径部
5 アッパープレート
6 ケース
7 コネクタ
8 軸受
81 溝
9 弁体
10 スプリング
11 弁座
11a テーパ面
12 アジャストスクリュ
12a 供給ポート
13 バルブスリーブ
13a ドレンポート
13b 制御ポート
13c 連通孔
13d 内周面
14 シム
15 弁体
16 弁座
100,100a ソレノイドバルブ
100A ソレノイド部
100B バルブ部
Po 供給圧力
Pc 制御圧力
PV ポペット弁
SV スプール弁

Claims (2)

  1. 少なくともソレノイドによる推力と該ソレノイドの推力に抗する抗力とを含む力の釣り合いによって、ソレノイドに設けられたプランジャのストローク位置を調整して、弁の開閉状態を調整し、出力側の流体圧力の制御を行うソレノイドバルブであって、
    ソレノイドに設けられたコイルへの通電量と制御圧が比例する領域内で流体圧力の制御を行うソレノイドバルブにおいて、
    入力側の供給ポートと出力側の制御ポートとの間の弁が、前記プランジャに固定されたロッドによって駆動される弁体を有するポペット弁によって構成されると共に、
    前記制御ポートと余分な流体を排出するドレンポートとの間の弁が、ロッドをスプールとするスプール弁によって構成されることを特徴とするソレノイドバルブ。
  2. 前記コイルへの通電を行っておらずソレノイドの推力が発生していない間は、前記ポペット弁は閉弁状態にあり、かつ前記スプール弁は開弁状態にあり、
    前記コイルへの通電が行われてソレノイドの推力が発生し、かつ流体圧力が制御されるまでの間は、前記ポペット弁は開弁状態にあり、かつ前記スプール弁は閉弁状態にあり、
    前記コイルへの通電が行われてソレノイドの推力が発生し、かつ流体圧力が制御されている間は、前記ポペット弁は閉弁状態にあり、かつ前記スプール弁は閉弁状態にあることを特徴とする請求項1に記載のソレノイドバルブ。
JP2003043721A 2003-02-21 2003-02-21 ソレノイドバルブ Expired - Lifetime JP4151430B2 (ja)

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