JP2004251354A - 計器用モータ - Google Patents

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JP2004251354A JP2003041652A JP2003041652A JP2004251354A JP 2004251354 A JP2004251354 A JP 2004251354A JP 2003041652 A JP2003041652 A JP 2003041652A JP 2003041652 A JP2003041652 A JP 2003041652A JP 2004251354 A JP2004251354 A JP 2004251354A
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Naotarou Abe
尚太郎 阿部
Hideyuki Takahashi
英之 高橋
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Abstract

【課題】潤滑油が出力回転軸へ向かうことを確実に阻止し得る計器用モータを提供する。
【解決手段】ハウジング11と、該ハウジング内に収容され、ステータ13との相互作用により駆動回転されるロータ12および該ロータの回転を減速するための減速歯車列14とを備える計器用モータ10。減速歯車列14は、ハウジング11から一部を突出させて配置される出力回転軸28が中央に設けられまた歯部29が外周に設けられた出力歯車14dを有する。出力歯車14dには、歯部29から出力回転軸28へ向けての潤滑油の流れを阻止するための溝35が形成されている。溝35は出力回転軸28の回りの全周にわたって出力歯車14dの半径方向上に存在する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、計器用モータに関し、特に、車両用指示計器の駆動装置として用いるのに好適なステッピングモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用指示計器にその駆動源として組み込まれる小型のステッピングモータでは、該ステッピングモータのハウジング内に収容されたステータの界磁コイルに例えば車速に応じたパルス電流が供給されると、ハウジング内で回転可能に支持されたロータがこのパルス電流に応じて回転される。ロータの回転は、ハウジング内に収容された減速のための減速歯車列を経て、該減速歯車列の最終段歯車である出力歯車の出力回転軸に伝達される。出力回転軸のハウジングから突出する端部には、指針が固定されており、この指針によって、目盛表示板上の車速に応じた適正値が指し示される。
【0003】
前記したモータの出力歯車の歯部には、これに噛み合う他の歯車との円滑な噛合や消音のために潤滑油が施されている。減速歯車列の最終段歯車である出力歯車は、その歯部に適用された潤滑油に実質的な遠心力が作用するほどの高速で回転されることはない。そのため、ステッピングモータの取付姿勢すなわち出力歯車の配置姿勢によっては、出力歯車の歯部から該出力歯車の中央に位置する出力回転軸へ潤滑油が伝わり、この潤滑油が出力回転軸の案内作用によって該出力回転軸に固定された指針下の目盛表示板上に垂れ落ちることがある。
【0004】
この出力歯車の出力回転軸と歯部との領域で、その周方向の一部に弧状の溝を設けたものがある(例えば特許文献1参照。)。これによれば、出力歯車の全周のうち、溝が形成された領域では出力回転軸に向かう潤滑油が前記溝により捕獲される。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−22502号公報(図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記溝は出力歯車の全周にわたって形成されていないことから、モータの姿勢によっては、溝が設けられていない領域を経て歯部の潤滑油が出力回転軸に向かい、この潤滑油が出力回転軸を伝って計器の目盛表示板上に落ちることがあった。
【0007】
従って、本発明の目的は、潤滑油が出力回転軸へ向かうことを確実に阻止し得る計器用モータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る請求項1に記載の発明は、ハウジングと、該ハウジング内に収容され、ステータとの相互作用により駆動回転されるロータおよび該ロータの回転を減速するための減速歯車列とを備える計器用モータであって、この減速歯車列は、ハウジングから一部を突出させて配置される出力回転軸が中央に設けられまた歯部が外周に設けられた出力歯車を有し、該出力歯車には、その歯部から出力回転軸へ向けての潤滑油の流れを阻止するための溝が形成され、該溝は出力回転軸の回りの全周にわたって出力歯車の半径方向上に存在していることを特徴とする。
【0009】
請求項1に係る発明では、出力歯車の歯部からその出力回転軸へ向けての潤滑油の流れを阻止するための溝が出力軸の回りの全周にわたって出力歯車の半径上に存在することから、モータの取付姿勢に拘わらず、歯部から出力回転軸に向かう潤滑油が前記溝により確実に捕獲される。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、溝が出力歯車の厚さ寸法方向に貫通して形成されていることを特徴とする。この溝が出力歯車の厚さ寸法方向に貫通して形成されることにより、該溝が出力歯車の両面で開放することから、捕獲された潤滑油は溝から出力歯車の外部へ向けて落下するので、溝内に捕獲された潤滑油が溢れることはなく、このあふれ出た潤滑油が出力回転軸に向かうことを防止できる。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の発明において、溝が出力歯車上の異なる半径を有する複数の同心円のそれぞれに沿って形成された複数の弧状溝部からなり、ある1つの同心円に沿って形成された弧状溝部の端部と、他の1つの同心円に沿って形成された弧状溝部の端部とは、出力回転軸の回りのある角度領域で、出力回転軸の半径方向で見て重複して存在していることを特徴とする。このような弧状溝部を多重的に形成することにより、出力歯車の機械的強度の大きな低下を招くことなく、回転出力軸の回りの全周にわたって潤滑油の捕獲のための溝を出力歯車の半径上に存在させることができる。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の発明において、溝が渦巻き状に配置された複数の溝部から成ることを特徴とし、このような渦巻き配置によっても、出力歯車の機械的強度の大きな低下を招くことなく、回転出力軸の回りの全周にわたって潤滑油の捕獲のための溝を出力歯車の半径上に存在させることができる。
【0013】
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の発明において、出力歯車に、各溝部に対応する部分でハウジングの底部へ向けて屈曲するように形成された板ばね部が設けられていることを特徴とする。板ばね部はハウジングの底部に形成されたばね座上を摺動することにより、前記出力歯車の前記回転軸方向のがたつきを防止する。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、出力軸には指針が固定された計器用ステッピングモータであることを特徴とする。車両用指示計器には、車速を表示するスピードメータ、エンジンの回転数を表示するタコメータ、燃料残量を表示する燃料計あるいはエンジン冷却水温度を表示する水温計等があり、本発明をこれら指示計器のモータに適用することにより、指示計器の取付姿勢の如何に拘わらず、潤滑油による目盛表示板の汚れを防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の特徴を図示の実施の形態に沿って、詳細に説明する。
【0016】
〈実施の形態1〉
本発明に係るステッピングモータの実施の形態1についての要部は図1に示されているが、図1に沿っての説明に先立って、図2および図3の参照下でステッピングモータの全体的な構成を説明する。
【0017】
本発明に係る計器用ステッピングモータ10は、図2の分解斜視図で示されているように、ハウジング11(11a、11b)と、該ハウジング内に収容されるロータ12およびステータ13とを備え、さらに減速歯車列14(14a〜14d)がハウジング11内に組み込まれている。
【0018】
ハウジング11は、合成樹脂材料からなる上方ハウジング部11aおよび下方ハウジング部11bに分割可能である。両ハウジング部11a、11bは、上方ハウジング部11aに設けられた係止部15aを下方ハウジング部11bに設けられた突起部15bに係合させることにより、一体的に接合されてハウジング11を構成する。ハウジング11は、上方ハウジング部11aから下方ハウジング部11bの下方に伸長する一対の脚部16の先端に設けられたフック部16aを図示しない取付基板の取付孔の縁部に係止することにより、前記取付基板上に固定される。
【0019】
ハウジング11内に収容されるロータ12は、周方向に交互に異磁極の磁極面が配列された円形の磁石板12aを備える。磁石板12aは、両ハウジング部11aおよび11bによりそれぞれの端部を支持された支持軸17により、該支持軸の回りに回転可能に支承されている。磁石板12aの一方の面には、該磁石板と同軸的にピニオン14aが固定されており、ピニオン14aは磁石板12aと一体的に回転する。
【0020】
ロータ12すなわち磁石板12aに磁気作用を及ぼすためのステータ13は、ハウジング11内で磁石板12aを取り巻いて配置されるヨーク13aと、該ヨークに設けられる界磁コイル13bとを備える。ヨーク13aは継鉄の積層板からなる。ヨーク13aには、磁石板12aから間隔をおいて該磁石板を取り巻く枠体部18と、該枠体部から磁石板12aへ向けて伸長する2つの主ヨーク部19と、複数の補助ヨーク部20とが設けられている。2つの主ヨーク部19は磁石板12aの回りで互いに直角な角度関係で該磁石板に向けて伸びるように配置され、主ヨーク部19および補助ヨーク部20は、磁石板12aの周面に近接するそれぞれの先端面が該磁石板の周方向へ等間隔で配列されるように、形成されている。
【0021】
界磁コイル13bはそれぞれの主ヨーク部19に設けられる。各界磁コイル13bは、電気絶縁体からなるボビン21と、該ボビンに巻回される巻き線22とを備える。ボビン21にはヨーク13aの対応する主ヨーク部19を受け入れる貫通孔23が形成されている。巻き線22は、一対のフランジ部21a間でボビン21に巻き付けられ、一方のフランジ部21aをその板厚方向と直角な方向へ貫通する一対の接続端子24を経て、給電される。
【0022】
各界磁コイル13bは、それぞれの接続端子24が主ヨーク部19の基部側に位置しかつ接続端子24が下方へ向けて伸長するように、対応する主ヨーク部19に、ボビン21の貫通孔23で圧入される。
【0023】
各界磁コイル13bが対応する主ヨーク部19に圧入されたヨーク13aは、図3に示すように、下方ハウジング部11bに設けられた切り欠き部25に一部が受け入れられて、下方ハウジング部11b内に配置される。これにより、ヨーク部19および補助ヨーク部20のそれぞれの伸長する端面で構成される磁極面が磁石板12aの周面に近接して配置され、また各主ヨーク部19に挿入された界磁コイル13bの接続端子24は、下方ハウジング部11bの底部26に形成された案内孔27を経て、下方ハウジング部11bの外部に突出する。
【0024】
各界磁コイル13bには、それぞれの接続端子24を経て位相をずらせたパルス電流が供給されると、従来よく知られているように、ヨーク13aの各ヨーク部19、20の先端面である磁極面と磁石板12aの磁極面との間に、磁気的吸引力および磁気的排斥力が作用する。この磁気作用力により、各界磁コイル13bへのパルス電流の給電に応じて、磁石板12aが支持軸17の回りに回転する。
【0025】
この磁石板12aの回転すなわちロータ12の回転を出力軸27に減速して伝えるために、磁石板12aに設けられたピニオン14aを含む減速歯車列14が組み込まれている。
【0026】
減速歯車列14は、図3に示すように、磁石板12aに固定されたピニオン14aに噛合する中間歯車14bと、該中間歯車に同軸的かつ一体的に回転するピニオン14cに噛合する外歯29が設けられた出力歯車14dとを備える。中間歯車14bおよび該中間歯車に同軸的に固定されたピニオン14cは、両ハウジング部11aおよび11bに支持された回転軸30の回りに回転可能である。ピニオン14cに外歯29で噛合する出力歯車14dは、例えば合成樹脂材料からなり、該出力歯車の中央からこれと直角に伸びる出力軸28に固定的に結合されている。この減速歯車列14の噛合関係により、磁石板12aの回転すなわちロータ12の回転は、減速されて出力軸29の回転として出力される。
【0027】
ヨーク13aの前記した下方ハウジング部11bへの組込後に、これら減速歯車列14が組み込まれ、その後、図2に示すように、下方ハウジング部11bに設けられた一対の位置決め用ボス部31を上方ハウジング部11aに設けられた位置決め用穴32に嵌合させることにより、両ハウジング部11aおよび11bを相互の適正位置に合わせることができる。この位置合わせ後、前記したように上方ハウジング部11aに設けられた係止部15aを下方ハウジング部11bに設けられた突起部15bに係合させることにより、ステッピングモータ10の組み立てが終了する。
【0028】
このステッピングモータ10の組み立てにより、出力軸29は上方ハウジング部11aに設けられたボス部33から突出する。ボス部33から突出する出力軸29の先端には、車両用計器の表示板目盛板(図示せず)を指すための指針34(図2参照)が固定される。
【0029】
ハウジング11内に収容された減速歯車列14の円滑な回転のために、それらのかみ合い部に潤滑油が塗布されている。歯車が回転することにより、この歯車に塗布された潤滑油に、その重力よりも大きな遠心力が作用すると、この潤滑油は歯車の径方向外方へ向けての作用力を受けることから、歯車の回転軸に向けて潤滑油が移動することはない。
【0030】
しかしながら、減速歯車列14の最終減速段である出力歯車14dは、このような強い遠心力が作用するほどに高速で回転されることはない。そのため、出力歯車14dでは、その外周に形成された外歯29と、該外歯が噛合するピニオン14cとの間に適用された潤滑油が、出力歯車14dの配置姿勢によっては、出力歯車14dの表面に沿って、その中央に設けられた出力軸28に伝わる虞がある。
【0031】
この潤滑油の外歯29から出力軸28へ向けての流れを阻止するために、出力歯車14dには、図1に拡大して示すように、複数の弧状溝部35a〜35cからなる溝35が形成されている。
【0032】
図1に示すように、出力歯車14dの出力軸28と外歯29との間の領域には、半径を互に異にする仮想同心円36a、36bおよび36c上のそれぞれに、一対の弧状溝部35a(35a1、35a2)、35b(35b1、35b2)、35c(35c1、35c2)が形成されている。
【0033】
各弧状溝部35a、35b、35cは、出力歯車14dの表面すなわち指針34が設けられる側に位置する一方の面上に形成されており、図示の例では、出力歯車14dを板厚方向に貫通することはない。
【0034】
最小半径の仮想同心円36a上には、一対の弧状溝部35a(35a1および35a2)が、互いに間隔をおいて対向して配置されている。中間半径の仮想同心円36b上には、一対の弧状溝部35b(35b1および35b2)が、互いに間隔をおいて対向して配置されている。また、最大半径の仮想同心円36c上には、一対の弧状溝部35c(35c1および35c2)が、互いに間隔をおいて対向して配置されている。
【0035】
中間半径上の弧状溝部35b1、35b2を除く一対の弧状溝部35a1、35a2および一対の弧状溝部35c1、35c2は、それらの両端が出力歯車14dの半径方向で見て整列するように、同一角度範囲に形成されている。他方、中間半径上の弧状溝部35b1、35b2は、各弧状溝部35a(35a1、35a2)、35c(35c1、35c2)の角度範囲外に形成されかつその両端が該角度範囲内に伸びるように、形成されている。この周方向へのずれをもった配置により、仮想同心円36a上の弧状溝部35a2および仮想同心円36c上の弧状溝部35c2の各一端部と、仮想同心円36b上の弧状溝部35b1の一端部とは、出力軸28の周方向における角度領域θ1で、出力軸28の半径方向すなわち出力歯車14dの半径方向で見て、相互に重複して存在している。
【0036】
これと同様な関係により、仮想同心円36a上の弧状溝部35a2および仮想同心円36c上の弧状溝部径35c2の各他端部と、仮想同心円36b上の弧状溝部35b2の一端部とは角度領域θ4で相互に重複して存在し、また、仮想同心円36a上の弧状溝部35a1および仮想同心円36c上の弧状溝部35c1の各端部と仮想同心円36b上の弧状溝部35b2または35b1の各端部とは、角度領域θ2、θ3でそれぞれ相互に重複する。
【0037】
従って、これら仮想同心円36a、36bおよび36c上の弧状溝部35a(35a1、35a2)、35b(35b1、35b2)、35c(35c1、35c2)のいずれかが、出力軸28の回りの全周にわたって出力歯車14dの半径方向に存在することとなる。
【0038】
本発明に係るステッピングモータ10では、この弧状溝部35a、35bおよび35cの溝群からなる溝35が出力軸28の回りの全周にわたって出力歯車14dの半径方向に存在する。そのため、例えば図1に符号37で示す破線の矢印方向に重力でもって潤滑油が出力歯車14dの表面に沿って外歯29から出力軸28に向けて移動しようとすると、その移動経路中に存在する溝35に捕獲され、その結果、出力軸28への移動が阻止される。この溝35は、出力軸28の回りの全周にわたって出力歯車14dの半径方向に存在することから、出力軸28へ向けてのいずれの方向からの潤滑油をも確実に捕獲する。
【0039】
従って、ステッピングモータ10の取付姿勢の如何に拘わらず、出力歯車14dの外歯29から出力軸28への潤滑油の移動を防止することができ、これにより出力軸28を潤滑油が伝わることを防止し、この潤滑油の前記目盛表示板上への落下を防止することができる。
【0040】
仮想同心円36a上の弧状溝部35aまたは仮想同心円36c上の弧状溝部35cのいずれか一方の一対の溝部を不要とすることができる。しかしながら、より確実に潤滑油を溝35で捕獲するために、図示のとおり、弧状溝部35bに加えて、両弧状溝部35aおよび35cを設けることが望ましい。
【0041】
また、必要に応じて一つの同心円上の弧状溝部の数が奇数個あるいは偶数個となるように増減することができ、さらに多数の同心円上に、前記した重複関係にある弧状溝部を形成することができる。
【0042】
〈実施の形態2〉
図4に示すように、樹脂材料からなる出力歯車14dに形成される溝35を渦巻き状に配置された溝部35′で構成することができる。図示の例では、各溝部35′は、出力歯車14dの表面にU字状を描くスリット38によって規定されている。U字状の各スリット38は、出力歯車14dをその板厚方向に貫通して形成されており、また、各溝部35′に対応して出力歯車14dの本体部に一体に形成される細長い板ばね部39を規定する。この板ばね部39は、図5に示すように、出力歯車14dから下方ハウジング部11bの底壁26に形成された環状のばね座40に向けて伸長する屈曲部39aを備える。
【0043】
屈曲部39aの先端は、樹脂材料から成る板ばね部39の弾性力により、ばね座40に押し付けられた状態で出力歯車14dと一体的にばね座40上を摺動する。
【0044】
渦巻き状に配置された溝部35′からなる溝35は、実施の形態1におけると同様に、渦巻き状に配置された溝部溝35′が出力軸28の周方向における角度領域θ1、θ2、θ3、θ4のそれぞれで、出力軸28の半径方向すなわち出力歯車14dの半径方向で見て、相互に重複して存在する。そのため、溝35は、出力軸28へ向けてのいずれの方向からの潤滑油をも溝35により確実に捕獲する。
【0045】
しかも、各溝部35′は、板ばね部39に対応するくり抜き空所で形成されていることから、出力歯車14dの板厚方向に貫通して形成されている。そのため、各溝部35′で捕獲された潤滑油は、該溝部から自重によりハウジング11内に適宜排出されるので、各溝部溝35′が捕獲した潤滑油で溢れることはなく、溢れ出る潤滑油が再び出力軸28に向かうことはない。
【0046】
従って、ステッピングモータ10の取付姿勢の如何に拘わらず、出力歯車14dの外歯29から出力軸28への潤滑油の移動をより確実に防止することができ、これにより出力軸28を潤滑油が伝わることをより確実に防止し、この潤滑油の前記目盛表示板上への落下を防止することができる。
【0047】
さらに、実施の形態2によれば、出力歯車14dの回転時に該出力歯車と一体的に回転する板ばね部39は、その屈曲部39aの先端がばね座40上を摺動することから、この板ばね部39のばね力により、出力歯車14dの回転出力軸28の方向へのがたつきが防止される。
【0048】
出力歯車14dは、樹脂材料に限らず、適度な弾性を示す金属材料で形成することができる。また、出力歯車14dを含む減速歯車列14として、中間歯車14bを有する例を示したが、これに代えて、出力歯車14dをロータ12のピニオン14aに直接噛合させることができる。
【0049】
〈実施の形態3〉
実施の形態1および2では、出力歯車14dに、複数の弧状溝部35a、35b、35cまたは複数の溝部35′を組み合わせてそれぞれ溝35を形成した例を示したが、図6に示すように、外歯29から出力軸28に向かう潤滑油の流れを阻止するための溝35を出力歯車14dの出力軸28の近傍から出力歯車14dの外歯29へ向けて連続する渦巻き状の連続溝部35′′で形成することができる。この連続溝部35′′は、その一端41aと他端41bとが所定の角度領域θ5で相互に重複する限り、図6に示す方向あるいはこれと逆方向の渦巻き状とすることができる。また、連続溝部35′′は、その一端41aから他端41bへ均一な幅寸法tを有するが、この幅寸法tを溝35′′の伸長方向へ漸減あるいは漸増させることができる。
【0050】
また、前記したところでは、ステッピングモータの例を示したが、ステッピングモータに限らず、ブラシ付きあるいはブラシレスの直流モータおよび同期モータのような交流モータ等の電動モータの他、種々のモータに本発明を適用することができる。
【0051】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、出力歯車の歯部からその出力回転軸へ向けての潤滑油の流れを阻止するための溝が出力軸の回りの全周にわたって出力歯車の半径上に存在することから、モータの取付姿勢に拘わらず、歯部から出力回転軸に向かう潤滑油が前記溝により確実に捕獲されるので、潤滑油が出力回転軸へ向かうことを確実に阻止することができ、従って、この潤滑油による目盛表示板の汚れを確実に防止することができる。
【0052】
請求項2に記載の発明によれば、出力歯車に設けられ該出力歯車の両面で開放する溝に捕獲された潤滑油は、溝から出力歯車の外部へ向けて落下するので、溝内に捕獲された潤滑油が溢れることはなく、潤滑油を確実に捕獲してこの潤滑油が出力回転軸へ向かうことを阻止することができる。
【0053】
請求項3に記載の発明によれば、潤滑油捕獲用の溝を多重的に形成された弧状溝部で構成することにより、出力歯車の機械的強度の大きな低下を招くことなく、回転出力軸の回りの全周にわたって潤滑油の捕獲のための溝を出力歯車の半径上に存在させることができ、これにより潤滑油が出力回転軸へ向かうことを確実に阻止することができる。
【0054】
請求項4に記載の発明によれば、潤滑油捕獲用の溝を渦巻き状に配置された溝部で構成することができ、これにより、出力歯車の機械的強度の大きな低下を招くことなく、回転出力軸の回りの全周にわたって潤滑油の捕獲のための溝を出力歯車の半径上に存在させることができる。
【0055】
請求項5に記載の発明によれば、溝による潤滑油の捕獲作用により、潤滑油による目盛表示板の汚れを防止できることに加えて、溝を構成する各溝部に関連して形成される板ばね部のばね作用により、出力歯車のがたつきを防止することができる。
【0056】
請求項6に記載の発明によれば、スピードメータ、タコメータ、燃料計あるいは水温計等の車両用指示計器の取付姿勢の如何に拘わらず、これら計器の目盛表示板の潤滑油による汚れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るステッピングモータの実施の形態1の要部を拡大して示す平面図である。
【図2】本発明に係るステッピングモータを分解して示す斜視図である。
【図3】本発明に係るステッピングモータを上部ハウジング部を取り外して示す平面図である。
【図4】本発明に係るステッピングモータの実施の形態2の要部を拡大して示す平面図である。
【図5】図4に示す線V−Vに沿って得られた断面図である。
【図6】本発明に係るステッピングモータの実施の形態3の要部を拡大して示す図1と同様な図面である。
【符号の説明】
10 ステッピングモータ
11 ハウジング
12 ロータ
13 ステータ
14 減速歯車列
14d 出力歯車
28 (回転)出力軸
29 (歯部)外歯
35 溝
35a、35b、35c、35′、35′′ 溝部
39 板ばね部
39a 屈曲部
40 ばね座

Claims (6)

  1. ハウジングと、該ハウジング内に収容され、ステータとの相互作用により駆動回転されるロータおよび該ロータの回転を減速するための減速歯車列とを備える計器用モータであって、前記減速歯車列は、前記ハウジングから一部を突出させて配置される出力回転軸が中央に設けられまた歯部が外周に設けられた出力歯車を有し、該出力歯車には、前記歯部から前記出力回転軸へ向けての潤滑油の流れを阻止するための溝が形成され、該溝は前記出力回転軸の回りの全周にわたって前記出力歯車の半径方向上に存在していることを特徴とする計器用モータ。
  2. 前記溝は前記出力歯車の厚さ寸法方向に貫通して形成されていることを特徴とする請求項1記載の計器用モータ。
  3. 前記溝は、前記出力歯車上の異なる半径を有する複数の同心円のそれぞれに沿って形成された複数の弧状溝部からなり、ある1つの前記同心円に沿って形成された前記弧状溝部の端部と、他の1つの前記同心円に沿って形成された前記弧状溝部の端部とは、前記出力回転軸の回りのある角度領域で、前記出力回転軸の半径方向で見て重複して存在していることを特徴とする請求項1記載の計器用モータ。
  4. 前記溝は、渦巻き状に配置された複数の溝部から成る請求項1記載の計器用モータ。
  5. 前記出力歯車には、前記各溝部に対応する部分で前記ハウジングの底部へ向けて屈曲するように形成された板ばね部が設けられ、該板ばね部が前記ハウジングの前記底部に形成されたばね座上を摺動することにより、前記出力歯車の前記回転軸方向のがたつきを防止することを特徴とする請求項4記載の計器用モータ。
  6. 前記出力軸には指針が固定された計器用ステッピングモータである請求項1記載の計器用モータ。
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