JP2004251305A - 相対変位機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】騒音や相対変位要素の損傷等を伴うことのない円滑な相対変位動作を実現することができる相対変位機構を提供する。
【解決手段】相対変位要素として、金属製の筒状部材(1)と、筒状部材(1)内に一体嵌合された中間部材(3)を介して筒状部材(1)の中心軸線上に位置されたシャフト(5)とを有し、これらの相対変位要素が中心軸線に沿った方向もしくは中心軸線を中心とする周方向に相対変位される相対変位機構である。中間部材(3)は、少なくとも周面の一部を筒状部材(1)の内周面に密に接合させた樹脂製の本体部(7)と、本体部(7)の接合部位の内方に固定配設され、筒状部材(1)の材料の線膨張係数と同一もしくはそれに近い線膨張係数を有した材料によって形成された芯部材(9)とを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、相対変位要素として、金属製の筒状部材と、該筒状部材内に一体嵌合された中間部材を介して上記筒状部材の軸線上に位置されたシャフトとを有し、これらの相対変位要素を上記軸線に沿った方向、あるいは、該方向および上記軸線を中心とした周方向に相対変位させる相対変位機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は、上記のような相対変位機構を用いたリニアアクチュエータの構成を例示している。このリニアアクチュエータは、ステータ巻線100aを有するステータ100と、このステータ100内に回転可能に固定配置された金属製の中空ロータ(筒状部材)101と、この中空ロータ101内に固定配設された金属製のボールネジナット(中間部材)102と、このボールネジナット102を貫通するボールネジシャフト103とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このリニアアクチュエータにおいては、上記ステータ巻線100aの通電に伴って中空ロータ101がボールネジナット102と共に回転する。それゆえ、上記ステータ100や中空ロータ101等が組み込まれたケース104を固定するとともに、ボールネジシャフト103を回転不可かつスラスト運動可能に支持すれば、該ボールネジシャフト103を図における左右方向に直線運動させることができる。また、ボールネジシャフト103を固定するとともに、ケース104を回転不可かつスラスト運動可能に支持すれば、該ケース104を左右方向に直線運動させることができる。
【0004】
上記リニアアクチュエータにおいて、中空ロータ101の加工精度や、ボールネジナット102の加工精度および取付け精度が低い場合、ボールネジナット102の周面と中空ロータ101の内周面との間に隙間が形成される。この隙間が形成された状態で中空ロータ101が回転すると、ボールネジシャフト103の軸線に対して中空ロータ101の軸線がずれるために、該ボールネジシャフト103の振動が発生する。そしてこの振動は、動作不良、ボールネジシャフト103の破損、動作寿命の短縮、騒音の発生等の不都合をもたらす。
【0005】
そこで、従来においては、中空ロータ101およびボールネジナット102を高精度に加工するとともに、このボールネジナット102を中空ロータ101にいわゆるインロー嵌合することによって、該ボールネジナット102の周面と中空ロータ101の内周面との間に隙間が形成されないようにしている。
【0006】
【特許文献】
実開平1−123474号
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、上記ボールネジナット102を滑り性の良好な樹脂で形成することが多くなっている。この樹脂製のボールネジナットを使用する場合には、たとえ中空ロータ101およびボールネジナット102の加工精度を高めても、上記のような不都合が発生するおそれがある。
なぜなら、樹脂系材料の線膨張係数は、金属系材料のそれの5〜20倍程度であることから、常温においてボールネジナット102と中空ロータ101間に隙間が存在していなくても、駆動に伴う発熱や環境による温度変化のために、ボールネジナット102と中空ロータ101間に隙間が形成されることになるからである。
【0007】
例えば、温度が上昇すると、中空ロータ101の内周面からの応力によって樹脂製ボールネジナット102が潰されるので、温度が常温に戻ったときにボールネジナット102と中空ロータ101間に隙間が形成される。また、低温下で使用した場合にも、上記線膨張係数の相違のため、ボールネジナット102と中空ロータ101間に隙間が形成される。そして、上記隙間が一定以上成長すると、ボールネジシャフト103が振動することになり、これは前記した動作寿命の短縮、騒音の発生等の不都合をもたらす。
なお、ボールネジナット102に代えて、滑りネジナット(ボールを用いない普通のネジナット)を使用する形式のアクチュエータにおいても、該滑りネジナットを樹脂で形成した場合に上記と同様の不都合が発生する。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、騒音や相対変位要素の損傷等を伴うことのない円滑な相対変位動作を実現することができる相対変位機構を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、相対変位要素として、金属製の筒状部材と、該筒状部材内に一体嵌合された中間部材を介して前記筒状部材の中心軸線上に位置されたシャフトとを有し、これらの相対変位要素を前記中心軸線に沿った方向、あるいは、該方向および前記軸線を中心とした周方向に相対変位させる相対変位機構であって、前記中間部材が、少なくとも周面の一部を前記筒状部材の内周面に密に接合させた樹脂製の本体部と、前記本体部の前記接合部位の内方に固定配設され、前記筒状部材の材料の線膨張係数と同一もしくはそれに近い線膨張係数を有した材料によって形成された芯部材と、を備えることを特徴としている。
【0010】
前記本体部の周面の一部は、該周面の両端部とすることができる。また、前記芯部材は、前記中心軸線に対して同心状に配置され、中心部に前記シャフトを貫通させる孔を備えることができる。
前記中間部材として滑りネジナットを用い、前記シャフトとして該滑りネジナットに螺合する滑りネジシャフトを用いることができる。また、前記中間部材としてブッシュを用い、前記シャフトを該ブッシュに対して摺動自在かつ回転不可に貫通させても良い。
更に、前記筒状部材として円筒体を用い、前記本体部の周面の一部を前記筒状部材に螺合させるようにしても良い。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る相対変位機構の第1の実施の形態を示す縦断面図である。また図2は、図1のA矢視図である。
図1に示す相対変位機構は、筒状部材としての中空シャフト1内に中間部材としての滑りネジナット(ボールを用いない普通のネジナット)3を一体嵌合させ、該滑りネジナット3の中心軸線上、つまり、中空シャフト1の中心線上に滑りネジシャフト(ボールを用いない普通のネジシャフト)5を位置させた構成を有する。
【0012】
中空シャフト1は、金属で形成された円筒体である。滑りネジナット3は、本体部7と、この本体部7に付設された一対の芯部材9とによって構成されている。上記本体部7は、滑り性の良好な樹脂で形成され、その中心部を貫通する上記滑りネジシャフト5と螺合している。この本体部7は、大径に形成されたその一端部および他端部が中空シャフト1の内周面にインロー嵌合され、かつ、接着等の適宜な手段で上記シャフト1に固定されている。
【0013】
芯部材9は、上記中空状回転シャフト1を構成する金属材料の線膨張係数と同一もしくはそれに近い線膨張係数を有した材料によってリング状に形成され、上記本体部7の端面に開口する凹部7a内に一体嵌合されている。この芯部材9は、本体部7の中心軸線に対して同心状に位置され、その中心部に設けた孔9aに滑りネジシャフト5を貫通させてある。
なお、芯部材9は、上記中空シャフト1を構成する金属材料と同一の材料で形成することが好ましいが、上記線膨張係数の条件が満たされるのであれば、別の金属材料あるいは非金属材料で形成しても良い。
【0014】
上記凹部7aの深さは、中空シャフト1の内周面に当接した上記本体部7の端部の幅の1/2程度に設定されているが、この深さよりも小さくあるいは大きく設定しても良い。また、この凹部7aの径は、該凹部7aによって形成された本体部7の薄肉周縁部7bが所定の肉厚を有するように設定されている。
一方、上記芯部材9は、その外周面が上記凹部7aの内周面に密接するように該凹部7a内に収納されている。なお、芯部材9は、上記本体部7の成形時に一体状に組み込んでも良く、また、本体部7の成形後に圧入等の手段で上記凹部7aに嵌合固定させても良い。
【0015】
この実施の形態に係る相対変位機構をリニアモーションのための運動変換要素として用いる場合には、例えば、滑りネジシャフト5を回転不可かつスラスト運動可能に支持した状態で、中空シャフト1と滑りネジナット3からなるブロックをその軸線を中心として一体回転させる。これにより、滑りネジナット3に螺合された滑りネジシャフト5が図1における左右方向にリニアモーションすることになる。
逆に、中空シャフト1を回転不可かつスラスト運動可能に支持した状態で、滑りネジシャフト5を回転させれば、中空シャフト1と滑りネジナット3からなるブロックが左右方向にリニアモーションする。
【0016】
この実施の形態に係る相対変位機構は、滑りネジナット3の本体部7の両端部に上記芯部材9が設けられているので、これらの芯部材9と中空シャフト1間に樹脂製本体部7の薄肉周縁部7bのみが介在することになる。前記したように、上芯部材9は、中空状回転シャフト1を構成する金属材料の線膨張係数と同一もしくはそれに近い線膨張係数を有する。それゆえ、樹脂の線膨張係数が金属のそれの5〜20倍程度であるにもかかわらず、上記芯部材9を含む本体部7の端部の線膨張係数は、実質的に中空シャフト1の線膨張係数に近い値を示すことになる。
【0017】
この結果、この実施の形態に係る相対変位機構によれば、駆動に伴う発熱や環境による温度変化が生じても、中空シャフト1と滑りネジナット本体部7との間における隙間の発生が抑制される。つまり、中空シャフト1と滑りネジナット本体部7とのインロー結合が維持される。インロー結合が維持されれば、上記滑りネジシャフト5の軸心のずれがなくなるので、該滑りネジシャフト5等の振動や損傷を防止することができるとともに、中空シャフト1および滑りネジナット3からなるブロックと滑りネジシャフト5とを円滑に相対変位させることができる。
【0018】
上記インロー結合の維持性は、上記本体部7の薄肉周縁部7bの厚さが小さいほど向上する。樹脂によっては、厚みと弾性変形との関係を計算または実験から導き出すことができる。そこで、この関係を勘案しながら、上記薄肉周縁部7bの厚さが可能な限り低減されるように芯部材9の大きさを設定することが望ましい。
なお、上記中空シャフト1は円筒体で形成してあるが、この中空シャフト1を、多角形の筒体(三角筒、四角筒等)で形成しても良い。もちろん、この場合には、滑りネジナット本体部7および芯部材9に中空シャフト1の形状に対応する形状を持たせることになる。
【0019】
図3は、上記相対変位機構の変形例を示している。この相対変位機構は、上記中空シャフト1、滑りネジナット3、滑りネジシャフト5および芯部材9にそれぞれ対応する中空シャフト11、滑りネジナット13、滑りネジシャフト15および芯部材19を有する。
中空シャフト11は、内周面にネジ山11aを設けてある。また、滑りネジナット13は、本体部17の両端部外周に上記ネジ山11aに螺合させるネジ山17cを形成してある。
この相対変位機構では、中空シャフト11に対して滑りネジナット13が螺合される。したがって、中空シャフト11内での滑りネジナット13の位置調整を該滑りネジナット13の回転操作によって精度良く行うことができる。
【0020】
図4は、更に別の変形例を示している。この相対変位機構も、上記中空シャフト1、滑りネジナット3、滑りネジシャフト5および芯部材9にそれぞれ対応する中空シャフト21、滑りネジナット23、滑りネジシャフト25および芯部材29を有する。
中空シャフト21は、例えば基準位置よりも右方側の区域のみにネジ山21aを形成し、また、滑りネジナット23は、上記ネジ山21aに螺合させるネジ山27cを本体部27の右端部外周にのみ形成してある。
【0021】
この相対変位機構においても、中空シャフト21内での滑りネジナット23の位置調整を該滑りネジナット13の回転操作によって行うことができる。なお、本体部27の左端部外周面は、中空シャフト21の内周面におけるネジ山21の不在部位にインロー嵌合される。
なお、図3および図4の例では、中空シャフト11および21として円筒体を使用する必要がある。
【0022】
上記実施の形態においては、芯部材9(19,29)を滑りネジ本体部7(17,27)の両端部に設けているが、該本体部7(17,27)の一端部のみにこの芯部材9(19,29)を設けるようにしても実用上充分である。
【0023】
図5は、本発明に係る相対変位機構の第2の実施の形態を示した縦断面図である。また図6は、図5のB矢視図である。
この相対変位機構は、図1に示す中空シャフト1に対応する中空シャフト31内に中間部材としてのブッシュ33を一体嵌合させ、該ブッシュ33の中心軸線上、つまり、中空シャフト31の中心線上にシャフト35を位置させた構成を有する。
【0024】
ブッシュ33は、図1に示す滑りネジナット3と同一の外形を有し、滑り性の良好な樹脂からなる本体部37と、図1に示す芯部材9に対応した芯部材39とによって構成されている。
上記ブッシュ33の本体部37は、その中心部に図6に示すような正六角形状の孔37dを有し、この孔37dに正六角形状の周面形状を有した上記シャフト35を摺動可能に貫通させてある。したがって、上記ブッシュ33とシャフト35は、それらの共通軸線を中心として一体回転することができる。
【0025】
この相対変位機構は、リニアガイドとして使用することができる。すなわち、例えば、シャフト35をスラスト運動不可に支持すれば、中空シャフト31とブッシュ33からなるブロックをシャフト35でガイドしながら左右方向に直線移動させることができる。そして、上記ブロックを所望の位置まで移動させた状態で、シャフト35をその中心軸線回りに回転させれば、上記ブロックをこのシャフト35と共に回転させることができる。
【0026】
一方、中空シャフト31とブッシュ33からなるブロックをスラスト運動不可に支持すれば、シャフト35をブッシュ33でガイドしながら左右方向に直線移動させることができる。そして、上記中空シャフト31とブッシュ33からなるブロックをその中心軸線回りに回転させれば、該ブロックと共にシャフト35を回転させることができる。
【0027】
この実施の形態に係る相対変位機構は、上記ブッシュ33に芯部材39を配設してあるので、中空シャフト31とブッシュ本体部37との線膨張係数の相違に基づくブッシュ33の軸線位置のずれを抑制して、円滑な相対変位を実現することができる。
【0028】
なお、この実施の形態においても、芯部材39をブッシュ本体部37の両端部に設けているが、該本体部37の一端部のみに設けるようにしても良い。
また、回り止めのためのシャフト35の外周形状は、上記した正六角形状に限定されず、例えば、図7(a)〜(c)に示すような形状を採用しても良い。図7(a)は円の一部を直線なラインに沿って切除した形状を、同図(b)は正八角形状を、同図(c)は正方形状をそれぞれ示している。また、同図(d)に示すように、円形の外周を有するシャフト35を使用し、このシャフト35と前記ブッシュ本体部37とをキー35aで結合するようにしてもよい。
【0029】
図8は、図1に示す相対変位機構を応用したリニアアクチュエータの構造を示している。
この図8において、モータ部41は、中空状の回転シャフト43と、該回転シャフト43の外周面に取付けたロータ45と、このロータ45の周囲に設けたステータ47とを備えている。
【0030】
回転シャフト43は、上記ロータ45が取付けられた小径部43aと、モータ部41の側方に突出する大径部43b(図1に示す中空シャフト1に対応している)とを有する。ベアリング49は、上記大径部43bを回転可能に支持するために設けられている。
【0031】
モータ部41は、上記のような構成を有するので、ステータ47に設けられた図示していないステータ巻線を励磁することによって、ロータ45および中空回転シャフト43が一体回転する。なお、ロータ45は、回転シャフト43の一部に一体形成することも可能である。
【0032】
回転シャフト43の大径部43b内には、滑りネジナット51(図1に示す滑りネジナット3に対応している)が嵌合されている。また、回転シャフト43内には、上記滑りネジナット51に螺合する滑りネジシャフト53(図1に示す滑りネジシャフト5に対応している)が同軸状に配設されている。
【0033】
滑りネジナット51は、滑り性の良好な樹脂によって形成された本体部55(図1に示す本体部7に対応している)と、この本体部55に付設された芯部材57(図1に示す芯部材9に対応している)とによって構成されている。
上記本体部55は、一端部および他端部の径が中間部の径よりも大きくなるように形成され、この両端部の周面が上記回転シャフト43の大径部43bの内周面に密に当接するように、該シャフト43内にインロー嵌合されている。また、本体部55は、上記大径部43bの開口端から径外方向に突出するフランジ部55aを有し、このフランジ部55aをボルト59で上記大径部43bに締着してある。
【0034】
芯部材57は、図1に示した芯部材9に対応するものである。この芯部材57は、上記回転シャフト43を構成する金属材料の線膨張係数と同一もしくはそれに近い線膨張係数を有した材料を用いてリング状に形成され、上記本体部55の一端部および他端部の内の少なくとも一方の端部、例えば、モータ部41側に位置した端部の内方に同心状に配設されている。
芯部材57は、上記中空状回転シャフト43を構成する金属材料と同一の材料で形成することが好ましいが、上記線膨張係数の条件が満たされるのであれば、別の金属材料あるいは非金属材料で形成しても良い。
【0035】
なお、この例では、芯部材57を上記本体部55の成形加工時に樹脂材料中に組み込むようにしているが、成型加工後に圧入等の他の手段を用いて組み込んでも良い。いずれにしても、芯部材57は、その外周面が本体部55に充分密着接合するように設けられる。
【0036】
上記構成のリニアアクチュエータは、前記モータ部41のロータ45の回転に伴って中空回転シャフト43と滑りネジナット51が一体回転する。したがって、滑りネジシャフト53を回転不可、かつスラスト運動可能に支持しておけば、滑りネジシャフト53が図における左右方向にリニアモーションすることになる。
また、モータ部41のステータ47等が固定されたケーシング61を回転不可かつスラスト運動可能に支持するとともに、滑りネジシャフト53を回転不可かつスラスト運動不可に支持しておけば、ケーシング61が左右方向にリニアモーションする。
【0037】
このリニアアクチュエータによれば、滑りネジナット51に設けられた芯部材57の作用によって回転シャフト43の大径部43bと滑りネジナット51の本体部55との間における隙間の発生が抑制される。したがって、滑りネジナット51と滑りネジシャフト53とを騒音や損傷を伴うことなく円滑かつ安定に相対変位させることができる。
なお、上記リニアアクチュエータでは、滑りネジナット本体部55の一端部側のみに芯部材57を設けてあるが、該本体部55の他端部側にも芯部材57を設けることができる。
【0038】
上記リニアアクチュエータは、図1に示す相対変位機構の構成を適用しているが、これに代えて図5に示す相対変位機構の構成を適用することも可能である。この場合、モータ部41の回転力によってケーシング61とシャフト(図5のシャフト35)とが相対回転することになる。
なお、図1、図3、図4および図8に示す樹脂製滑りネジナット3、13、23および55に代えて、樹脂製ボールネジナットを使用しても良い(もちろん、この場合、滑りネジシャフト5,15,25、および53に代えてボールネジシャフトが使用される)。
【0039】
【発明の効果】
本発明に係る相対変位機構によれば、金属製の筒状部材と樹脂製の中間部材の線膨張係数の相違による影響が除去されて、両者の結合が常に良好に維持されるので、騒音や相対変位要素の損傷等を伴うことのない円滑かつ安定な相対変位動作を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る相対変位機構の実施の形態を示す縦断面図である。
【図2】図1のA矢視図である。
【図3】図1の相対変位機構の変形例を示す縦断面図である。
【図4】図1の相対変位機構の他の変形例を示す縦断面図である。
【図5】本発明に係る相対変位機構の他の実施の形態を示す縦断面図である。
【図6】図5のB矢視図である。
【図7】シャフトの外周形状を例示した端面図である。
【図8】本発明に係る相対変位機構を備えたリニアアクチュエータの構成例を示す縦断面図である。
【図9】相対変位機構を備えた従来のリニアアクチュエータ構成例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1,11,21,31 中空シャフト
3,13,23,51 ボールネジナット
5,15,25,53 ボールネジシャフト
7,17,27,55 ネジナット本体部
9,19,29,39,57 芯部材
33 ブッシュ
35 シャフト
37 ブッシュ本体部
41 モータ部
43 回転シャフト
43a 小径部
43b 大径部
45 ロータ
47 ステータ
7b 薄肉周縁部
55a フランジ部

Claims (6)

  1. 相対変位要素として、金属製の筒状部材と、該筒状部材内に一体嵌合された中間部材を介して前記筒状部材の中心軸線上に位置されたシャフトとを有し、これらの相対変位要素を前記中心軸線に沿った方向、あるいは、該方向および前記軸線を中心とした周方向に相対変位させる相対変位機構であって、前記中間部材が、
    少なくとも周面の一部を前記筒状部材の内周面に密に接合させた樹脂製の本体部と、
    前記本体部の前記接合部位の内方に固定配設され、前記筒状部材の材料の線膨張係数と同一もしくはそれに近い線膨張係数を有した材料によって形成された芯部材と、
    を備えることを特徴とする相対変位機構。
  2. 前記本体部の周面の一部は、該周面の両端部であることを特徴とする請求項1に記載の相対変位機構。
  3. 前記芯部材は、前記中心軸線に対して同心状に配置され、中心部に前記シャフトを貫通させる孔を備えることを特徴とする請求項1に記載の相対変位機構。
  4. 前記中間部材として滑りネジナットを用い、前記シャフトとして該滑りネジナットに螺合する滑りネジシャフトを用いたことを特徴とする請求項1に記載の相対変位機構。
  5. 前記中間部材としてブッシュを用い、前記シャフトを該ブッシュに対して摺動自在かつ回転不可に貫通させたことを特徴とする請求項1に記載の相対変位機構。
  6. 前記筒状部材として円筒体を用い、前記本体部の周面の一部を前記筒状部材に螺合させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の相対変位機構。
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JP2015086931A (ja) * 2013-10-30 2015-05-07 オリエンタルモーター株式会社 リニアアクチュエータ

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