JP2004250966A - 建築物の基礎構造と、その施工方法 - Google Patents

建築物の基礎構造と、その施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アンカーボルトに生じる曲げ応力を抑制でき、基礎コンクリートには、特殊な加工を施す必要のない、建築物の基礎構造とその施工方法を提供することを目的としている。
【解決手段】基礎コンクリート1の上にスペーサー3を介して載置された建築構造物2を、上記スペーサー3を上下に貫通するアンカーボルト5によって基礎コンクリート1に固定するようにした建築物の基礎構造において、上記アンカーボルト5が貫通するスペーサー3の通孔31とアンカーボルト5との間に隙間を形成しておき、該隙間を埋める状態にて硬化性液状のグラウト7が注入硬化されていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、建築構造物を基礎コンクリートにスペーサーを介して固定するようにした建築物の基礎構造と、その施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、住宅等の建築物においては、基礎コンクリートと建築構造物との間にスペーサーを介在させることにより、基礎コンクリートと建築構造物との間に隙間を形成し、この隙間を用いて床下換気を行うようにしている。
上記のような基礎構造においては、スペーサーの貫通孔の内径がアンカーボルトの外径より大径であると、建築構造物(の土台)が地震、台風等により水平方向へ相対移動し、アンカーボルトの基礎コンクリートから突出した部分に大きな曲げ応力が作用するという問題があった。
【0003】
上記の問題に対処するために、スペーサーをアンカーボルトに水平方向へ移動不能に嵌合させたものが知られている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−59279号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載のもので、スペーサーも基礎コンクリートに水平方向に移動不能に連結するようにしたもの(特許文献1の図4参照)は、基礎にまで特殊な加工(凹部加工)を及ぼすため、コストと施工の上で問題がある。
また、スペーサーを基礎コンクリートに連結しないもの(特許文献1の図1〜図3参照)は、基礎コンクリートとスペーサーとの変位が完全には抑えられないので、効果が不十分である。この際、基礎コンクリートとスペーサーを接着することも考えられるが、スペーサーの一般的な材質であるポリプロピレン等は接着剤に対して十分な付着が得られない。
【0006】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、スペーサーを介在させたアンカーボルトに生じる曲げ応力を抑制でき、基礎コンクリートには、特殊な加工を施す必要のない、建築物の基礎構造とその施工方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、基礎コンクリートの上にスペーサーを介して載置された建築構造物を、上記スペーサーを上下に貫通するアンカーボルトによって基礎コンクリートに固定するようにした建築物の基礎構造において、
上記アンカーボルトが貫通するスペーサーの通孔とアンカーボルトとの間に隙間を形成しておき、該隙間を埋める状態にて硬化性液状充填剤からなるグラウトが注入硬化されていることを特徴とする。
【0008】
上記請求項1記載の本発明において、注入硬化されたグラウトの上面と建築構造物(の土台)の底面との間に隙間が生じないように、グラウトが注入硬化されているようにしてもよい。
このようにすると、スペーサーと建築構造物(の土台)の底面とがグラウトによって接着、接合され、建築構造物(の土台)とスペーサーとの相対的水平ズレを抑制する。この結果、アンカーボルトに作用する剪断力を減少できる。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の建築物の基礎構造において、前記グラウトは、エポキシ樹脂を主成分としてなることを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の基礎構造の施工方法であって、前記スペーサーを基礎コンクリートの天端に液密に取り付けた後、前記隙間にグラウトを注入することを特徴とする。
【0011】
(作用)
請求項1記載の発明によると、アンカーボルトが貫通するスペーサーの通孔とアンカーボルトとの間に隙間を形成しておき、該隙間を埋める状態にて硬化性液状充填剤からなるグラウトが注入硬化されているので、スペーサーを介在させたアンカーボルトの周りに筒状の補強体が形成される。この結果、地震や台風等の水平力によってアンカーボルトに生じる曲げ応力が抑制される。
この際、基礎コンクリートには、凹部加工等の特殊な加工を施す必要はなく、コスト、施工性にすぐれる。
【0012】
請求項2記載の発明によると、さらに、前記グラウトは、エポキシ樹脂を主成分としてなるので、硬化後の強度にすぐれるとともに、基礎コンクリートへの接着強度が高い。この結果、地震や台風等の水平力によるスペーサーの水平移動を抑制し、アンカーボルトに作用する剪断力を減少できる。
【0013】
請求項3記載の発明によると、スペーサーを基礎コンクリートの天端に液密に取り付けた後、前記隙間にグラウトを注入するので、注入したグラウトが周囲に流れ出て、曲げ応力の抑制効果を損なうことを防止できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態について図1〜図4を参照して説明する。
図1は、図2のX−X線における基礎構造の断面図であり、図2はこの発明に係る建築物の一例を示す一部省略正面図である。
図3は、スペーサーの説明図であって、(イ)は斜視図、(ロ)は背面図、(ハ)は(イ)のA−A線における断面図である。
図4は、基礎構造の施工方法を示す説明図である。
【0015】
(建築物の基礎構造)
本実施の形態の建築物の基礎構造においては、図2に示すように、基礎コンクリート1の上に間隔を開けて複数個のスペーサー3,3,・・・が設置されている。このスペーサー3を介して建築構造物2が基礎コンクリート1の上に載置され、基礎コンクリート1と建築構造物2との間に通気口となる隙間を形成し、この隙間を用いて床下換気を行うようにしている。
【0016】
上記建築物の基礎構造においては、図1に示すように、基礎コンクリート1の天端11からアンカーボルト5を上方に突出させ、上記スペーサー3と土台2aを上下に貫通させ、建築構造物2の土台2aを、上記スペーサー3を介してアンカーボルト5とナット6によって基礎コンクリート1に固定するようにしたものである。
なお、図1において、2bは建築構造物2の外壁であり、この外壁2bの下端部は土台2aの屋外側側面を覆うように取り付けられている。
【0017】
スペーサー3は、図3(イ)に示すように、板面の中心部に円形の通孔31が形成された正方形の厚肉板状体で、材質はポリプロピレンである。
スペーサー3の裏面には、図3(ロ)、(ハ)に示すように、4本のリブ32にて区画された中グリ部33が形成されている。
上記アンカーボルト5が貫通するスペーサー3の通孔31は、アンカーボルト5の外径より数倍大きい直径になされている。これによって、通孔31の内周面とアンカーボルト5の軸部外周面との間には、大きな隙間が形成されるようになっている。
そして、上記隙間にエポキシ樹脂からなるグラウト7が注入硬化され、グラウト7の硬化体で上記隙間を埋める状態になされる。
【0018】
(基礎構造の施工方法)
つぎに、上記構成になされた建築構造物2の基礎構造を構築する施工方法を、図4を参照して、説明する。
(1) 基礎コンクリート1の天端11のスペーサー3設置部で、レイタンス(どろ状物質)が形成されている場合は、予め、ワイヤーブラシ等でレイタンスを取り除き、汚れを洗い落とし、余分な水分は拭き取るようにする。
(2) スペーサー3を、基礎コンクリート1の天端11の所定の位置に、裏面を上にして仮置きする(図4(イ)参照)。
(3) スペーサー3の裏面にカートリッジ81にて接着剤8を塗布し、表を向けて基礎コンクリート1の天端11に接着する。
この際、アンカーボルト5部に設置するスペーサー3では、通孔31の周縁部に接着剤8を塗布し(図4の(ロ)参照)、通孔31の周縁部を基礎コンクリート1の天端11に対して液密に接着する。
アンカーボルト5部以外に設置するスペーサー3では、接着剤8の塗布量は棟上げ時にスペーサー3がずれない程度とし、四隅の2点塗布を目安とする(図4の(ハ)参照)。
(4) その後、主剤と硬化剤とを混合した2液硬化性のエポキシ樹脂からなるグラウト7を、通孔31とアンカーボルト5の隙間に注入して充填する(図4の(ニ)参照)。
注入したグラウト7の硬化時間は、常温(20℃)の場合、18〜24時間であるから、一昼夜放置して硬化させる。
【0019】
上記建築物の基礎構造と、その施工方法においては、図1に示すように、注入硬化されたグラウト7の上面と土台2aの底面との間に隙間があるが、このような隙間が生じないように、グラウト7を注入し、グラウト7が硬化する前に土台2aを設置し、設置後にグラウト7が硬化されるようにしてもよい。
このようにすると、スペーサー3と土台2aの底面とが、エポキシ樹脂からなるグラウト7によって接着、接合され、土台2aとスペーサー3との相対的水平ズレを抑制する。この結果、アンカーボルト5に作用する剪断力を減少できる。
【0020】
(実施の形態の作用)
本実施の形態の建築物の基礎構造によると、アンカーボルト5が貫通するスペーサー3の通孔31とアンカーボルト5との間に隙間を形成しておき、該隙間を埋める状態にて硬化性液状エポキシ樹脂からなるグラウト7が注入硬化されているので、スペーサー3を介在させたアンカーボルト5の周りに筒状の補強体が形成される。この結果、地震や台風等の水平力によってアンカーボルト5に生じる曲げ応力が抑制される。
この際、基礎コンクリート1には、凹部加工等の特殊な加工を施す必要はなく、コスト、施工性にすぐれる。
【0021】
上記グラウト7は、エポキシ樹脂からなるので、硬化後の強度にすぐれるとともに、基礎コンクリート1への接着強度が高い。この結果、地震や台風等の水平力によるスペーサー3の水平移動を抑制し、アンカーボルト5に作用する剪断力を減少できる。
【0022】
本実施の形態の基礎構造の施工方法によると、スペーサー3を基礎コンクリート1の天端11に液密に取り付けた後、前記隙間にグラウト7を注入するので、注入したグラウト7がスペーサー3の裏面と基礎天端11の隙間から周囲に流れ出て、曲げ応力の抑制効果を損なうことを防止できる。
【0023】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によると、地震や台風等の水平力によってアンカーボルトに大きな曲げ応力が作用するのを防止できるという効果がある。
この際、基礎コンクリートには、凹部加工等の特殊な加工を施す必要はなく、コスト、施工性にすぐれる。
【0024】
請求項2記載の発明によると、さらに、硬化後の強度にすぐれるとともに、基礎コンクリートへの接着強度が高く、アンカーボルトに作用する剪断力を減少できる。
【0025】
請求項3記載の発明によると、注入したグラウトが周囲に流れ出て、曲げ応力の抑制効果を損なうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のX−X線における基礎構造の断面図である。
【図2】この発明に係る建築物の一例を示す一部省略正面図である。
【図3】スペーサーの説明図であって、(イ)は斜視図、(ロ)は背面図、(ハ)は(イ)のA−A線における断面図である。
【図4】基礎構造の施工方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 基礎コンクリート
11 天端
2 建築構造物
2a (建築構造物の)土台
3 スペーサー
31 通孔
5 アンカーボルト
7 グラウト

Claims (3)

  1. 基礎コンクリートの上にスペーサーを介して載置された建築構造物を、上記スペーサーを上下に貫通するアンカーボルトによって基礎コンクリートに固定するようにした建築物の基礎構造において、
    上記アンカーボルトが貫通するスペーサーの通孔とアンカーボルトとの間に隙間を形成しておき、該隙間を埋める状態にて硬化性液状充填剤からなるグラウトが注入硬化されていることを特徴とする建築物の基礎構造。
  2. 前記グラウトは、エポキシ樹脂を主成分としてなることを特徴とする請求項1記載の建築物の基礎構造。
  3. 前記スペーサーを基礎コンクリートの天端に液密に取り付けた後、前記隙間にグラウトを注入することを特徴とする請求項1または2記載の基礎構造の施工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006316478A (ja) * 2005-05-12 2006-11-24 Sekisui Chem Co Ltd 建物ユニットの基礎への接合構造
JP2010084352A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Renaissance:Kk 建物基礎構造

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