JP2004250644A - 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物 - Google Patents
光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004250644A JP2004250644A JP2003045047A JP2003045047A JP2004250644A JP 2004250644 A JP2004250644 A JP 2004250644A JP 2003045047 A JP2003045047 A JP 2003045047A JP 2003045047 A JP2003045047 A JP 2003045047A JP 2004250644 A JP2004250644 A JP 2004250644A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pigment
- coated
- glitter
- pigments
- silver
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Abstract
【課題】高隠蔽性で高光輝感を呈する塗膜を得ることができる光輝性塗料組成物、塗膜形成方法およびこの方法により塗装された塗装物を提供すること。
【解決手段】銀または銀合金を被覆したアルミニウムフレーク顔料とビヒクルとを含有する光輝性塗料組成物、この光輝性塗料組成物を基材に、ベースコート層として形成した後、クリヤー塗料を用いてトップコート層を形成する塗膜形成方法およびこの方法により塗装された塗装物。
【選択図】 なし
【解決手段】銀または銀合金を被覆したアルミニウムフレーク顔料とビヒクルとを含有する光輝性塗料組成物、この光輝性塗料組成物を基材に、ベースコート層として形成した後、クリヤー塗料を用いてトップコート層を形成する塗膜形成方法およびこの方法により塗装された塗装物。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光輝性塗料組成物、塗膜形成方法およびこの方法により塗装された塗装物に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車車体などの高い意匠性を必要とする分野においては、光輝性塗料が使用されるが、光輝性塗料に用いるシルバー色メタリック顔料としては、例えば特開平10−158540号公報に記載されている、耐候性、光輝性に優れ、色調を調整できる顔料が挙げられる。この顔料は、Al、Cr、Ni、Ti、Mgの1種又は2種以上を0.5〜10重量%含み、銀合金が物理蒸着法で、粉末状顔料基材の表面に被覆されている。(特許文献1を参照。)
【0003】
しかしながら、上記特許文献1は、顔料基材としてガラスフレーク又はマイカ顔料を使用するため、シルバーメタリック感は得られるものの、隠蔽性を有する塗膜が得られるとは言えなかった。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−158540号公報(特許請求の範囲)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、高隠蔽性で高光輝感を呈する塗膜を得ることができる光輝性塗料組成物、塗膜形成方法およびこの方法により塗装された塗装物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上述の課題に鑑み鋭意研究した結果、本発明に至った。
(1) 銀または銀合金を被覆したアルミニウムフレーク顔料(以下、「銀被覆アルミニウムフレーク顔料」ともいう。)と、ビヒクルと、を含有する光輝性塗料組成物。
(2) 上記銀被覆アルミニウムフレーク顔料を、PWC(塗料固形分中の顔料質量含有量)として0.001〜25%含有する上記の光輝性塗料組成物。
(3) 上記銀被覆アルミニウムフレーク顔料以外の、その他の光輝性顔料および/または着色顔料をさらに含有する上記の光輝性塗料組成物。
(4) 上記その他の光輝性顔料が、アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆アルミナフレーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、グラファイト顔料、干渉マイカ顔料、着色マイカ顔料、金属チタンフレーク顔料、ステンレスフレーク顔料、板状酸化鉄顔料、金属めっきガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆ガラスフレーク顔料、ホログラム顔料およびコレステリック液晶ポリマーからなるフレーク状顔料からなる群より選ばれた少なくとも一種の顔料である上記の光輝性塗料組成物。
(5) 基材に、上記の光輝性塗料組成物を用いてベースコート層を形成した後、クリヤー塗料を用いてトップコート層を形成する塗膜形成方法。
(6) 上記クリヤー塗料が、カルボキシル基含有ポリマーおよびエポキシ基含有ポリマーを含有する上記の塗膜形成方法。
(7) 上記の塗膜形成方法により塗装された塗装物。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について詳述する。
【0008】
[銀被覆アルミニウムフレーク顔料]
本発明の光輝性塗料組成物に含まれる銀被覆アルミニウムフレーク顔料は、銀または銀合金によりアルミニウムフレークが被覆されたものである。上記銀(以下、銀または銀合金を総称して「銀」という。)は、高光輝感を得るためにアルミニウムフレーク顔料の周囲を被覆するのに用いられており、銀または銀合金はアルミニウムフレークに対する被覆材である。
【0009】
上記銀により被覆される基材としてのアルミニウムフレークは、その粒径として、長径の平均粒度が5〜30μmであることが好ましく、厚みは、0.04〜3μmであることが好ましい。また、表面平滑性が高く、粒度分布がシャープであるものを用いた方が、反射した光の散乱が少なく好ましい。
【0010】
上記銀を上記アルミニウムフレークに被覆する方法としては、例えば、銀をガラスフレーク顔料にめっき被覆する常用の方法により行われる。上記アルミニウムフレークに被覆する銀の被覆質量を調整することで、所望の光輝感を呈する銀被覆アルミニウムフレーク顔料を得ることができる。
【0011】
被覆質量の好ましい範囲は、アルミニウムフレーク100質量部に対し、1〜300質量部であり、さらに好ましくは、2〜200質量部である。被覆質量が上記範囲内である場合には、従来のアルミニウムフレーク顔料では得られなかった高光輝感のある光輝性塗膜を得ることができる。
【0012】
本発明の銀被覆アルミニウムフレーク顔料の光輝性塗料組成物における含有量は、塗料固形分100質量部に対する顔料の固形分質量部割合であるPWCで、0.001%〜25%が好ましく、3〜20%がより好ましい。0.001%を下回ると高光輝感が低下し、25%を超えると塗膜外観が低下する。
【0013】
[その他の光輝性顔料]
本発明の光輝性塗料組成物では、上記銀被覆アルミニウムフレーク顔料以外に、その他の光輝性顔料として、例えば、アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆アルミナフレーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、グラファイト顔料、干渉マイカ顔料、着色マイカ顔料、金属チタンフレーク顔料、ステンレスフレーク顔料、板状酸化鉄顔料、金属めっきガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆ガラスフレーク顔料、ホログラム顔料およびコレステリック液晶ポリマーからなるフレーク状顔料からなる群より選ばれた少なくとも一種の顔料等を、上記銀被覆アルミニウムフレーク顔料の効果を妨げない範囲の任意の添加量で、含有することができる。干渉マイカ顔料には、例えば、酸化チタン被覆マイカ顔料のような金属酸化物被覆マイカ顔料が含まれる。
【0014】
上記その他の光輝性顔料を併用する場合の、銀被覆アルミニウムフレーク顔料/その他の光輝性顔料の質量比は、99/1〜30/70、好ましくは99/1〜50/50の範囲である。
【0015】
また、本発明の光輝性塗料組成物において、上記銀被覆アルミニウムフレーク顔料と上記その他の光輝性顔料とを併用した場合の顔料の総含有量(PWC%)は、25%未満に設定することが好ましく、20%未満がより好ましい。25%を超えると塗膜外観が低下する。
【0016】
[着色顔料]
本発明の光輝性塗料組成物は、さらに着色顔料を含有することができる。着色顔料としては、従来から塗料用として常用されているものが用いられ、有機顔料としては、例えば、アゾレーキ系顔料、フタロシアニン系顔料、インジコ系顔料、ベリレン系顔料、キノフタロン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属錯体顔料等が挙げられ、また、無機顔料としては、例えば、黄鉛、黄色酸化鉄、ベンガラ、二酸化チタン等が挙げられる。着色顔料を含む場合の添加量は、銀被覆アルミニウムフレーク顔料の効果を妨げない限り、色相に合わせて任意に設定できる。着色顔料を用いる場合の顔料の総含有量(PWC%)は、50%未満が好ましく、30%未満がより好ましい。50%を超えると塗膜外観が低下する。また、各種体質顔料等を併用することもできる。
【0017】
[ビヒクル]
本発明の光輝性塗料組成物に含まれるビヒクルは、先の銀被覆アルミニウムフレーク顔料を分散するものであって、塗膜形成用樹脂と必要に応じて架橋剤とから構成される。
【0018】
上記ビヒクルを構成する上記塗膜形成用樹脂としては、例えば、(a)アクリル樹脂、(b)ポリエステル樹脂、(c)アルキド樹脂、(d)フッ素樹脂、(e)エポキシ樹脂、(f)ポリウレタン樹脂、(g)ポリエーテル樹脂等が挙げられ、特に、アクリル樹脂およびポリエステル樹脂が好ましく用いられる。これらは、2種以上を組み合わせて使用することができる。また、上記塗膜形成用樹脂には、硬化性を有するタイプとラッカータイプがあるが、通常、硬化性を有するタイプのものが使用される。硬化性を有するタイプの場合には、アミノ樹脂、(ブロック)ポリイソシアネート化合物、アミン系、ポリアミド系、多価カルボン酸等の架橋剤と混合して使用に供され、加熱または常温で硬化反応を進行させることができる。また、硬化性を有しないタイプの塗膜形成用樹脂を、硬化性を有するタイプと併用することも可能である。
【0019】
(a)アクリル樹脂
上記アクリル樹脂としては、アクリル系モノマーと他のエチレン性不飽和モノマーとの共重合体を挙げることができる。上記共重合に使用し得るアクリル系モノマーとしては、アクリル酸またはメタクリル酸のメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、フェニル、ベンジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル等のエステル化物、アクリル酸またはメタクリル酸2−ヒドロキシエチルのカプロラクトンの開環付加物、アクリルアミド、メタクリルアミドおよびN−メチロールアクリルアミド、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステルなどがある。これらと共重合可能な上記他のエチレン性不飽和モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、イタコン酸、マレイン酸、酢酸ビニルなどがある。
【0020】
(b)ポリエステル樹脂
上記ポリエステル樹脂としては、飽和ポリエステル樹脂や不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられ、例えば、多塩基酸と多価アルコールを加熱縮合して得られた縮合物が挙げられる。多塩基酸としては、例えば、飽和多塩基酸、不飽和多塩基酸等が挙げられ、飽和多塩基酸としては、例えば、無水フタル酸、テレフタル酸、コハク酸等が挙げられ、不飽和多塩基酸としては、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。多価アルコールとしては、例えば、二価アルコール、三価アルコール等が挙げられ、二価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール等が挙げられ、三価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
【0021】
(c)アルキド樹脂
上記アルキド樹脂としては、上記多塩基酸と多価アルコールにさらに油脂・油脂脂肪酸(大豆油、アマニ油、ヤシ油、ステアリン酸等)、天然樹脂(ロジン、コハク等)等の変性剤を反応させて変性させて得られたアルキド樹脂を挙げることができる。
【0022】
(d)フッ素樹脂
上記フッ素樹脂としては、フッ化ビニリデン樹脂、四フッ化エチレン樹脂のいずれかまたはこれらの混合体、フルオロオレフィンとヒドロキシ基含有の重合性化合物およびその他の共重合可能なビニル系化合物からなる単量体を共重合させて得られる各種フッ素系共重合体からなる樹脂を挙げることができる。
【0023】
(e)エポキシ樹脂
上記エポキシ樹脂としては、ビスフェノールとエピクロルヒドリンの反応によって得られる樹脂等を挙げることができる。ビスフェノールとしては、例えば、ビスフェノールA、F等が挙げられる。上記ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、エピコート828、エピコート1001、エピコート1004、エピコート1007、エピコート1009(いずれも商品名、シェルケミカル社製)等が挙げられ、またこれらを適当な鎖延長剤を用いて鎖延長したものも用いることができる。これらのビスフェノール型エポキシ樹脂の中では、水性タイプの樹脂として用いる場合は、水分散性および乾燥性に優れる点から、エピコート1001およびエピコート1004(いずれも商品名、シェルケミカル社製)が好ましい。エポキシ樹脂は、単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用され、また、これらのエポキシ樹脂のエポキシ当量は特に制限されるものではない。
【0024】
(f)ポリウレタン樹脂
上記ポリウレタン樹脂としては、アクリル、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート等の各種ポリオール成分とポリイソシアネート化合物とによって得られるウレタン結合を形成する樹脂を挙げることができる。上記ポリイソシアネート化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、およびその混合物(TDI)、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(4,4’−MDI)、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート(2,4’−MDI)、およびその混合物(MDI)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート(TODI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ジシクロへキシルメタン・ジイソシアネート(水素化HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、へキサメチレンジイソシアネート(HDI)、水素化キシリレンジイソシアネート(HXDI)等を挙げることができる。
【0025】
(g)ポリエーテル樹脂
上記ポリエーテル樹脂としては、エーテル結合を有する重合体または共重合体であり、ポリオキシエチレン系ポリエーテル、ポリオキシプロピレン系ポリエーテル、ポリオキシブチレン系ポリエーテルもしくはビスフェノールAあるいはビスフェノールFなどの芳香族ポリヒドロキシ化合物から誘導されるポリエーテル等の1分子当たりに少なくとも2個の水酸基を有するポリエーテル樹脂を、または上記ポリエーテル樹脂とコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等の多価カルボン酸類、あるいは、これらの酸無水物等の反応性誘導体とを反応させて得られるカルボキシル基含有ポリエーテル樹脂を挙げることができる。
【0026】
上記ビヒクルが架橋剤を含む場合、塗膜形成用樹脂と架橋剤との割合としては、固形分換算で塗膜形成用樹脂が90〜50質量%、架橋剤が10〜50質量%であり、好ましくは塗膜形成用樹脂が85〜60質量%であり、架橋剤が15〜40質量%である。架橋剤が10質量%未満では(塗膜形成用樹脂が90質量%を超えると)、塗膜中の架橋が十分でない。一方、架橋剤が50質量%を超えると(塗膜形成用樹脂が50質量%未満では)、塗料組成物の貯蔵安定性が低下するとともに硬化速度が大きくなるため、塗膜外観が悪くなる。
【0027】
[上記以外の成分]
本発明の光輝性塗料組成物は、上記成分の他に、脂肪族アミドの潤滑分散体であるポリアミドワックスや酸化ポリエチレンを主体としたコロイド状分散体であるポリエチレンワックスである沈降防止剤、硬化触媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、シリコーンや有機高分子等の表面調整剤、タレ止め剤、増粘剤、消泡剤、滑剤、架橋性重合体粒子(ミクロゲル)等を適宜添加して含有することができる。これらの添加剤は、通常、上記ビヒクル100質量部(固形分基準)に対して例えば、それぞれ15質量部以下の割合で配合することにより、塗料や塗膜の性能を改善することができる。
【0028】
本発明の光輝性塗料組成物は、上記構成成分を、通常、溶剤に溶解または分散した態様で提供される。溶剤としては、ビヒクルを溶解または分散するものであればよく、有機溶剤および/または水を使用し得る。有機溶剤としては、塗料分野において通常用いられるものを挙げることができる。例えば、トルエン、キシレン等の炭化水素類、アセトン、メチルエテルケトン等のケトン類、酢酸エチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブ等のエステル類、アルコール類等を例示できる。環境面の観点から有機溶剤の使用が規制されている場合には、水を用いることが好ましい。この場合、適量の親水性有機溶剤を含有させてもよい。
【0029】
[塗膜形成方法]
本発明の塗膜形成方法は、上記光輝性塗料組成物を基材上に塗布して、ベースコート層としての光輝性塗膜を形成した後、このようにして得られた光輝性塗膜上にトップコート層として少なくとも一層のクリヤー塗膜を形成するものである。
【0030】
上記基材としては、限定されるものではなく、鉄、アルミニウム、銅またはこれらの合金等の金属類;ガラス、セメント、コンクリート等の無機材料;ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂類や各種のFRP等のプラスチック材料;木材、繊維材料(紙、布等)等の天然または合成材料等が挙げられる。
【0031】
本発明の塗膜形成方法においては、上記基材に直接または下地塗膜を介して本発明の光輝性塗料組成物を塗装するが、本発明の塗膜形成方法により塗装された塗装物が自動車の車体および部品の場合は、予め上記基材に化成処理、電着塗装等による下塗り塗装、中塗り塗装等による下地塗装を施しておくのが好ましい。
【0032】
本発明の塗膜形成方法においては、まず、上記基材に上記光輝性塗料組成物をベースコート層として塗装する。上記基材が下塗り、中塗り塗料等により下地塗装をした物である場合には、下地塗膜の上にウェットオンウェット(W/W)法、またはウェットオンドライ(W/D)法により光輝性塗料組成物を塗装することができる。上記W/W法とは下地塗装をした後、風乾等により乾燥し、未硬化状態または半硬化状態の下地塗膜上に塗装する方法である。これに対して、上記W/D法とは下地塗膜を焼き付けて硬化させた後、その硬化した下地塗膜上に塗装する方法である。光輝性塗料組成物を基材上に塗装する方法は特に限定されないが、スプレー法、ロールコーター法等が好ましく、また、複数回塗装することも可能である。上記光輝性塗料組成物を塗装したベースコート層の乾燥膜厚は、1コートにつき5〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
【0033】
このようにして形成されたベースコート層上にトップコート層として、クリヤー塗膜を少なくとも1層形成する。上記ベースコート層中に光輝性顔料が多く含まれる場合に、クリヤー塗料を2層以上塗装すると、表面の光輝感を向上させることができる。
【0034】
本発明の塗膜形成方法で用いられる上記クリヤー塗料としては、上塗り用として一般に使用されているものを用いることができる。例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂およびこれらの変性樹脂等から選ばれた少なくとも1種の熱硬化性樹脂と前述の架橋剤とを混合したものを用いることができる。特公平8−19315号公報に記載されたカルボシキル基含有ポリマーおよびエポキシ基含有ポリマーを含有するクリヤー塗料が、耐酸性雨対策の観点、およびW/W法でベースコート層に塗装した際にベースコート層との溶解性の差を大きくし、ベースコート層における光輝性顔料の配向を乱さないという観点から好ましく用いられる。また、これらのクリヤー塗料は、必要に応じて、その透明性を損なわない範囲で、着色顔料、体質顔料、改質剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、分散剤、消泡剤等の添加剤を配合することが可能である。
【0035】
本発明の塗膜形成方法におけるクリヤー塗料の塗装は、上記ベースコート層を硬化させてから行うこともできるが、未硬化状態または半硬化状態の上記ベースコート層に対して行う、先のW/W方式を用いることが好ましい。また、クリヤー塗料を複数回塗装する場合には、最終のクリヤー塗料を塗装した後で同時に焼き付ければよく、初期にクリヤー塗料を塗装した段階では完全に硬化させなくてもよい。このようにクリヤー塗料を用いてW/W法により形成したトップコート層は、ベースコート層、および必要に応じて、下地塗膜とともに120〜160℃で所定時間焼き付けられ、塗膜を得ることができる。クリヤー塗料の塗装は、硬化状態の上記ベースコート層に対して、先のW/D方式で行ってもよい。なお、トップコート層の乾燥膜厚は1コートにつき10〜80μmが好ましく、20〜50μmがより好ましい。
【0036】
[塗装物]
本発明の塗装物は、上記塗膜形成方法により塗装されたものであり、上記光輝性塗料組成物によるベースコート層の上に、トップコート層として少なくとも一層のクリヤー塗膜が形成されている。
【0037】
【実施例】
次に、本発明を実施例および比較例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。なお、配合量は特に断りのないかぎり質量部を表す。
【0038】
[実施例1〜11、比較例1〜2]
[基材の調製]
ダル鋼板(長さ300mm、幅100mmおよび厚さ0.8mm)を燐酸亜鉛処理剤(商品名「サーフダインSD2000」、日本ペイント社製)を使用して化成処理した後、カチオン電着塗料(商品名「パワートップU−50」、日本ペイント社製)を乾燥膜厚が25μmとなるように電着塗装した。次いで、160℃で30分間焼き付けた後、中塗塗料(商品名「オルガS−90シーラーグレー」、日本ペイント社製)を乾燥膜厚が40μmとなるようにエアースプレー塗装し、140℃で30分間焼き付けて中塗塗膜を形成し、これを基材とした。
【0039】
[光輝性塗料組成物の調製]
アクリル樹脂(スチレン/メチルメタクリレート/エチルメタクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/メタクリル酸の共重合体、数平均分子量約20000、水酸基価45、酸価15、固形分50質量%)と、メラミン樹脂(商品名「ユーバン20SE」、三井化学社製、固形分60質量%)とを80:20の固形分質量比で配合して得たビヒクルに対し、表1に示す銀被覆アルミニウムフレーク顔料、必要により、その他の光輝性顔料および着色顔料を表1に示す割合で配合した。次いで、有機溶剤(トルエン/キシレン/酢酸エチル/酢酸ブチルの質量比=70/15/10/5)とともに攪拌機により塗装適正粘度になるように攪拌混合し、光輝性塗料組成物を調製した。
【0040】
[光輝性塗膜の形成]
基材の被塗面に、先に得た光輝性塗料組成物を乾燥膜厚が15μmになるように塗装した。塗装は静電塗装機(商品名「Auto REA」、ABBインダストリー社製)を用い、霧化圧2.8kg/cm2で行った。塗装中のブースの雰囲気は温度25℃、湿度75%に保持した。塗装後3分間セッティングし、クリヤー塗料を乾燥膜厚が35μmになるように塗装し、室温で10分間セッティングし、140℃の温度で30分間焼き付けた。得られた塗膜の光輝感を下記評価方法で評価した。なお、使用したクリヤー塗料は、アクリル/メラミン樹脂系クリヤー塗料1(商品名「スーパーラックO−130クリヤー」、日本ペイント社製)または、カルボキシル基含有ポリマーおよびエポキシ基含有ポリマーを含有するクリヤー塗料2(商品名「マックフローO−520クリヤー」、日本ペイント社製)の2種類である。評価結果を表1に示す。
【0041】
[評価方法]
光輝感:塗装形成後の試験片を、目視で評価した。
3...銀または銀合金を被覆していない、従来のアルミニウムフレーク顔料(以下、「従来アルミニウムフレーク顔料」という。)に比べて非常に強い光輝感を呈する。
2...従来アルミニウムフレーク顔料よりは、強い光輝感を呈する。
1...従来アルミニウムフレーク顔料と同等の光輝感を呈する。
隠蔽性:塗装形成後の隠蔽性を、目視で評価した。
3...下地の中塗り塗膜が、完全に隠蔽している。
2...下地の中塗り塗膜が、概ね隠蔽している。
1...下地の中塗り塗膜が、隠蔽していない。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】
本発明は、銀被覆アルミニウムフレーク顔料を使用することにより、高隠蔽性で高光輝感を発現する光輝性塗料組成物、塗膜形成方法およびこの方法により塗装された塗装物を提供可能にした。
【0044】
なお、本発明により得られる複層塗膜は上記光輝感を呈するため、自動車、二輪車等の乗物外板、自動車部品(ホイール、バンパー等)等の光輝性が要求される分野において好ましく使用される。
【発明の属する技術分野】
本発明は、光輝性塗料組成物、塗膜形成方法およびこの方法により塗装された塗装物に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車車体などの高い意匠性を必要とする分野においては、光輝性塗料が使用されるが、光輝性塗料に用いるシルバー色メタリック顔料としては、例えば特開平10−158540号公報に記載されている、耐候性、光輝性に優れ、色調を調整できる顔料が挙げられる。この顔料は、Al、Cr、Ni、Ti、Mgの1種又は2種以上を0.5〜10重量%含み、銀合金が物理蒸着法で、粉末状顔料基材の表面に被覆されている。(特許文献1を参照。)
【0003】
しかしながら、上記特許文献1は、顔料基材としてガラスフレーク又はマイカ顔料を使用するため、シルバーメタリック感は得られるものの、隠蔽性を有する塗膜が得られるとは言えなかった。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−158540号公報(特許請求の範囲)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、高隠蔽性で高光輝感を呈する塗膜を得ることができる光輝性塗料組成物、塗膜形成方法およびこの方法により塗装された塗装物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上述の課題に鑑み鋭意研究した結果、本発明に至った。
(1) 銀または銀合金を被覆したアルミニウムフレーク顔料(以下、「銀被覆アルミニウムフレーク顔料」ともいう。)と、ビヒクルと、を含有する光輝性塗料組成物。
(2) 上記銀被覆アルミニウムフレーク顔料を、PWC(塗料固形分中の顔料質量含有量)として0.001〜25%含有する上記の光輝性塗料組成物。
(3) 上記銀被覆アルミニウムフレーク顔料以外の、その他の光輝性顔料および/または着色顔料をさらに含有する上記の光輝性塗料組成物。
(4) 上記その他の光輝性顔料が、アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆アルミナフレーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、グラファイト顔料、干渉マイカ顔料、着色マイカ顔料、金属チタンフレーク顔料、ステンレスフレーク顔料、板状酸化鉄顔料、金属めっきガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆ガラスフレーク顔料、ホログラム顔料およびコレステリック液晶ポリマーからなるフレーク状顔料からなる群より選ばれた少なくとも一種の顔料である上記の光輝性塗料組成物。
(5) 基材に、上記の光輝性塗料組成物を用いてベースコート層を形成した後、クリヤー塗料を用いてトップコート層を形成する塗膜形成方法。
(6) 上記クリヤー塗料が、カルボキシル基含有ポリマーおよびエポキシ基含有ポリマーを含有する上記の塗膜形成方法。
(7) 上記の塗膜形成方法により塗装された塗装物。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について詳述する。
【0008】
[銀被覆アルミニウムフレーク顔料]
本発明の光輝性塗料組成物に含まれる銀被覆アルミニウムフレーク顔料は、銀または銀合金によりアルミニウムフレークが被覆されたものである。上記銀(以下、銀または銀合金を総称して「銀」という。)は、高光輝感を得るためにアルミニウムフレーク顔料の周囲を被覆するのに用いられており、銀または銀合金はアルミニウムフレークに対する被覆材である。
【0009】
上記銀により被覆される基材としてのアルミニウムフレークは、その粒径として、長径の平均粒度が5〜30μmであることが好ましく、厚みは、0.04〜3μmであることが好ましい。また、表面平滑性が高く、粒度分布がシャープであるものを用いた方が、反射した光の散乱が少なく好ましい。
【0010】
上記銀を上記アルミニウムフレークに被覆する方法としては、例えば、銀をガラスフレーク顔料にめっき被覆する常用の方法により行われる。上記アルミニウムフレークに被覆する銀の被覆質量を調整することで、所望の光輝感を呈する銀被覆アルミニウムフレーク顔料を得ることができる。
【0011】
被覆質量の好ましい範囲は、アルミニウムフレーク100質量部に対し、1〜300質量部であり、さらに好ましくは、2〜200質量部である。被覆質量が上記範囲内である場合には、従来のアルミニウムフレーク顔料では得られなかった高光輝感のある光輝性塗膜を得ることができる。
【0012】
本発明の銀被覆アルミニウムフレーク顔料の光輝性塗料組成物における含有量は、塗料固形分100質量部に対する顔料の固形分質量部割合であるPWCで、0.001%〜25%が好ましく、3〜20%がより好ましい。0.001%を下回ると高光輝感が低下し、25%を超えると塗膜外観が低下する。
【0013】
[その他の光輝性顔料]
本発明の光輝性塗料組成物では、上記銀被覆アルミニウムフレーク顔料以外に、その他の光輝性顔料として、例えば、アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆アルミナフレーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、グラファイト顔料、干渉マイカ顔料、着色マイカ顔料、金属チタンフレーク顔料、ステンレスフレーク顔料、板状酸化鉄顔料、金属めっきガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆ガラスフレーク顔料、ホログラム顔料およびコレステリック液晶ポリマーからなるフレーク状顔料からなる群より選ばれた少なくとも一種の顔料等を、上記銀被覆アルミニウムフレーク顔料の効果を妨げない範囲の任意の添加量で、含有することができる。干渉マイカ顔料には、例えば、酸化チタン被覆マイカ顔料のような金属酸化物被覆マイカ顔料が含まれる。
【0014】
上記その他の光輝性顔料を併用する場合の、銀被覆アルミニウムフレーク顔料/その他の光輝性顔料の質量比は、99/1〜30/70、好ましくは99/1〜50/50の範囲である。
【0015】
また、本発明の光輝性塗料組成物において、上記銀被覆アルミニウムフレーク顔料と上記その他の光輝性顔料とを併用した場合の顔料の総含有量(PWC%)は、25%未満に設定することが好ましく、20%未満がより好ましい。25%を超えると塗膜外観が低下する。
【0016】
[着色顔料]
本発明の光輝性塗料組成物は、さらに着色顔料を含有することができる。着色顔料としては、従来から塗料用として常用されているものが用いられ、有機顔料としては、例えば、アゾレーキ系顔料、フタロシアニン系顔料、インジコ系顔料、ベリレン系顔料、キノフタロン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属錯体顔料等が挙げられ、また、無機顔料としては、例えば、黄鉛、黄色酸化鉄、ベンガラ、二酸化チタン等が挙げられる。着色顔料を含む場合の添加量は、銀被覆アルミニウムフレーク顔料の効果を妨げない限り、色相に合わせて任意に設定できる。着色顔料を用いる場合の顔料の総含有量(PWC%)は、50%未満が好ましく、30%未満がより好ましい。50%を超えると塗膜外観が低下する。また、各種体質顔料等を併用することもできる。
【0017】
[ビヒクル]
本発明の光輝性塗料組成物に含まれるビヒクルは、先の銀被覆アルミニウムフレーク顔料を分散するものであって、塗膜形成用樹脂と必要に応じて架橋剤とから構成される。
【0018】
上記ビヒクルを構成する上記塗膜形成用樹脂としては、例えば、(a)アクリル樹脂、(b)ポリエステル樹脂、(c)アルキド樹脂、(d)フッ素樹脂、(e)エポキシ樹脂、(f)ポリウレタン樹脂、(g)ポリエーテル樹脂等が挙げられ、特に、アクリル樹脂およびポリエステル樹脂が好ましく用いられる。これらは、2種以上を組み合わせて使用することができる。また、上記塗膜形成用樹脂には、硬化性を有するタイプとラッカータイプがあるが、通常、硬化性を有するタイプのものが使用される。硬化性を有するタイプの場合には、アミノ樹脂、(ブロック)ポリイソシアネート化合物、アミン系、ポリアミド系、多価カルボン酸等の架橋剤と混合して使用に供され、加熱または常温で硬化反応を進行させることができる。また、硬化性を有しないタイプの塗膜形成用樹脂を、硬化性を有するタイプと併用することも可能である。
【0019】
(a)アクリル樹脂
上記アクリル樹脂としては、アクリル系モノマーと他のエチレン性不飽和モノマーとの共重合体を挙げることができる。上記共重合に使用し得るアクリル系モノマーとしては、アクリル酸またはメタクリル酸のメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、フェニル、ベンジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル等のエステル化物、アクリル酸またはメタクリル酸2−ヒドロキシエチルのカプロラクトンの開環付加物、アクリルアミド、メタクリルアミドおよびN−メチロールアクリルアミド、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステルなどがある。これらと共重合可能な上記他のエチレン性不飽和モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、イタコン酸、マレイン酸、酢酸ビニルなどがある。
【0020】
(b)ポリエステル樹脂
上記ポリエステル樹脂としては、飽和ポリエステル樹脂や不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられ、例えば、多塩基酸と多価アルコールを加熱縮合して得られた縮合物が挙げられる。多塩基酸としては、例えば、飽和多塩基酸、不飽和多塩基酸等が挙げられ、飽和多塩基酸としては、例えば、無水フタル酸、テレフタル酸、コハク酸等が挙げられ、不飽和多塩基酸としては、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。多価アルコールとしては、例えば、二価アルコール、三価アルコール等が挙げられ、二価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール等が挙げられ、三価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
【0021】
(c)アルキド樹脂
上記アルキド樹脂としては、上記多塩基酸と多価アルコールにさらに油脂・油脂脂肪酸(大豆油、アマニ油、ヤシ油、ステアリン酸等)、天然樹脂(ロジン、コハク等)等の変性剤を反応させて変性させて得られたアルキド樹脂を挙げることができる。
【0022】
(d)フッ素樹脂
上記フッ素樹脂としては、フッ化ビニリデン樹脂、四フッ化エチレン樹脂のいずれかまたはこれらの混合体、フルオロオレフィンとヒドロキシ基含有の重合性化合物およびその他の共重合可能なビニル系化合物からなる単量体を共重合させて得られる各種フッ素系共重合体からなる樹脂を挙げることができる。
【0023】
(e)エポキシ樹脂
上記エポキシ樹脂としては、ビスフェノールとエピクロルヒドリンの反応によって得られる樹脂等を挙げることができる。ビスフェノールとしては、例えば、ビスフェノールA、F等が挙げられる。上記ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、エピコート828、エピコート1001、エピコート1004、エピコート1007、エピコート1009(いずれも商品名、シェルケミカル社製)等が挙げられ、またこれらを適当な鎖延長剤を用いて鎖延長したものも用いることができる。これらのビスフェノール型エポキシ樹脂の中では、水性タイプの樹脂として用いる場合は、水分散性および乾燥性に優れる点から、エピコート1001およびエピコート1004(いずれも商品名、シェルケミカル社製)が好ましい。エポキシ樹脂は、単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用され、また、これらのエポキシ樹脂のエポキシ当量は特に制限されるものではない。
【0024】
(f)ポリウレタン樹脂
上記ポリウレタン樹脂としては、アクリル、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネート等の各種ポリオール成分とポリイソシアネート化合物とによって得られるウレタン結合を形成する樹脂を挙げることができる。上記ポリイソシアネート化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、およびその混合物(TDI)、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(4,4’−MDI)、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート(2,4’−MDI)、およびその混合物(MDI)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート(TODI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ジシクロへキシルメタン・ジイソシアネート(水素化HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、へキサメチレンジイソシアネート(HDI)、水素化キシリレンジイソシアネート(HXDI)等を挙げることができる。
【0025】
(g)ポリエーテル樹脂
上記ポリエーテル樹脂としては、エーテル結合を有する重合体または共重合体であり、ポリオキシエチレン系ポリエーテル、ポリオキシプロピレン系ポリエーテル、ポリオキシブチレン系ポリエーテルもしくはビスフェノールAあるいはビスフェノールFなどの芳香族ポリヒドロキシ化合物から誘導されるポリエーテル等の1分子当たりに少なくとも2個の水酸基を有するポリエーテル樹脂を、または上記ポリエーテル樹脂とコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等の多価カルボン酸類、あるいは、これらの酸無水物等の反応性誘導体とを反応させて得られるカルボキシル基含有ポリエーテル樹脂を挙げることができる。
【0026】
上記ビヒクルが架橋剤を含む場合、塗膜形成用樹脂と架橋剤との割合としては、固形分換算で塗膜形成用樹脂が90〜50質量%、架橋剤が10〜50質量%であり、好ましくは塗膜形成用樹脂が85〜60質量%であり、架橋剤が15〜40質量%である。架橋剤が10質量%未満では(塗膜形成用樹脂が90質量%を超えると)、塗膜中の架橋が十分でない。一方、架橋剤が50質量%を超えると(塗膜形成用樹脂が50質量%未満では)、塗料組成物の貯蔵安定性が低下するとともに硬化速度が大きくなるため、塗膜外観が悪くなる。
【0027】
[上記以外の成分]
本発明の光輝性塗料組成物は、上記成分の他に、脂肪族アミドの潤滑分散体であるポリアミドワックスや酸化ポリエチレンを主体としたコロイド状分散体であるポリエチレンワックスである沈降防止剤、硬化触媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、シリコーンや有機高分子等の表面調整剤、タレ止め剤、増粘剤、消泡剤、滑剤、架橋性重合体粒子(ミクロゲル)等を適宜添加して含有することができる。これらの添加剤は、通常、上記ビヒクル100質量部(固形分基準)に対して例えば、それぞれ15質量部以下の割合で配合することにより、塗料や塗膜の性能を改善することができる。
【0028】
本発明の光輝性塗料組成物は、上記構成成分を、通常、溶剤に溶解または分散した態様で提供される。溶剤としては、ビヒクルを溶解または分散するものであればよく、有機溶剤および/または水を使用し得る。有機溶剤としては、塗料分野において通常用いられるものを挙げることができる。例えば、トルエン、キシレン等の炭化水素類、アセトン、メチルエテルケトン等のケトン類、酢酸エチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブ等のエステル類、アルコール類等を例示できる。環境面の観点から有機溶剤の使用が規制されている場合には、水を用いることが好ましい。この場合、適量の親水性有機溶剤を含有させてもよい。
【0029】
[塗膜形成方法]
本発明の塗膜形成方法は、上記光輝性塗料組成物を基材上に塗布して、ベースコート層としての光輝性塗膜を形成した後、このようにして得られた光輝性塗膜上にトップコート層として少なくとも一層のクリヤー塗膜を形成するものである。
【0030】
上記基材としては、限定されるものではなく、鉄、アルミニウム、銅またはこれらの合金等の金属類;ガラス、セメント、コンクリート等の無機材料;ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂類や各種のFRP等のプラスチック材料;木材、繊維材料(紙、布等)等の天然または合成材料等が挙げられる。
【0031】
本発明の塗膜形成方法においては、上記基材に直接または下地塗膜を介して本発明の光輝性塗料組成物を塗装するが、本発明の塗膜形成方法により塗装された塗装物が自動車の車体および部品の場合は、予め上記基材に化成処理、電着塗装等による下塗り塗装、中塗り塗装等による下地塗装を施しておくのが好ましい。
【0032】
本発明の塗膜形成方法においては、まず、上記基材に上記光輝性塗料組成物をベースコート層として塗装する。上記基材が下塗り、中塗り塗料等により下地塗装をした物である場合には、下地塗膜の上にウェットオンウェット(W/W)法、またはウェットオンドライ(W/D)法により光輝性塗料組成物を塗装することができる。上記W/W法とは下地塗装をした後、風乾等により乾燥し、未硬化状態または半硬化状態の下地塗膜上に塗装する方法である。これに対して、上記W/D法とは下地塗膜を焼き付けて硬化させた後、その硬化した下地塗膜上に塗装する方法である。光輝性塗料組成物を基材上に塗装する方法は特に限定されないが、スプレー法、ロールコーター法等が好ましく、また、複数回塗装することも可能である。上記光輝性塗料組成物を塗装したベースコート層の乾燥膜厚は、1コートにつき5〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
【0033】
このようにして形成されたベースコート層上にトップコート層として、クリヤー塗膜を少なくとも1層形成する。上記ベースコート層中に光輝性顔料が多く含まれる場合に、クリヤー塗料を2層以上塗装すると、表面の光輝感を向上させることができる。
【0034】
本発明の塗膜形成方法で用いられる上記クリヤー塗料としては、上塗り用として一般に使用されているものを用いることができる。例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂およびこれらの変性樹脂等から選ばれた少なくとも1種の熱硬化性樹脂と前述の架橋剤とを混合したものを用いることができる。特公平8−19315号公報に記載されたカルボシキル基含有ポリマーおよびエポキシ基含有ポリマーを含有するクリヤー塗料が、耐酸性雨対策の観点、およびW/W法でベースコート層に塗装した際にベースコート層との溶解性の差を大きくし、ベースコート層における光輝性顔料の配向を乱さないという観点から好ましく用いられる。また、これらのクリヤー塗料は、必要に応じて、その透明性を損なわない範囲で、着色顔料、体質顔料、改質剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、分散剤、消泡剤等の添加剤を配合することが可能である。
【0035】
本発明の塗膜形成方法におけるクリヤー塗料の塗装は、上記ベースコート層を硬化させてから行うこともできるが、未硬化状態または半硬化状態の上記ベースコート層に対して行う、先のW/W方式を用いることが好ましい。また、クリヤー塗料を複数回塗装する場合には、最終のクリヤー塗料を塗装した後で同時に焼き付ければよく、初期にクリヤー塗料を塗装した段階では完全に硬化させなくてもよい。このようにクリヤー塗料を用いてW/W法により形成したトップコート層は、ベースコート層、および必要に応じて、下地塗膜とともに120〜160℃で所定時間焼き付けられ、塗膜を得ることができる。クリヤー塗料の塗装は、硬化状態の上記ベースコート層に対して、先のW/D方式で行ってもよい。なお、トップコート層の乾燥膜厚は1コートにつき10〜80μmが好ましく、20〜50μmがより好ましい。
【0036】
[塗装物]
本発明の塗装物は、上記塗膜形成方法により塗装されたものであり、上記光輝性塗料組成物によるベースコート層の上に、トップコート層として少なくとも一層のクリヤー塗膜が形成されている。
【0037】
【実施例】
次に、本発明を実施例および比較例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。なお、配合量は特に断りのないかぎり質量部を表す。
【0038】
[実施例1〜11、比較例1〜2]
[基材の調製]
ダル鋼板(長さ300mm、幅100mmおよび厚さ0.8mm)を燐酸亜鉛処理剤(商品名「サーフダインSD2000」、日本ペイント社製)を使用して化成処理した後、カチオン電着塗料(商品名「パワートップU−50」、日本ペイント社製)を乾燥膜厚が25μmとなるように電着塗装した。次いで、160℃で30分間焼き付けた後、中塗塗料(商品名「オルガS−90シーラーグレー」、日本ペイント社製)を乾燥膜厚が40μmとなるようにエアースプレー塗装し、140℃で30分間焼き付けて中塗塗膜を形成し、これを基材とした。
【0039】
[光輝性塗料組成物の調製]
アクリル樹脂(スチレン/メチルメタクリレート/エチルメタクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/メタクリル酸の共重合体、数平均分子量約20000、水酸基価45、酸価15、固形分50質量%)と、メラミン樹脂(商品名「ユーバン20SE」、三井化学社製、固形分60質量%)とを80:20の固形分質量比で配合して得たビヒクルに対し、表1に示す銀被覆アルミニウムフレーク顔料、必要により、その他の光輝性顔料および着色顔料を表1に示す割合で配合した。次いで、有機溶剤(トルエン/キシレン/酢酸エチル/酢酸ブチルの質量比=70/15/10/5)とともに攪拌機により塗装適正粘度になるように攪拌混合し、光輝性塗料組成物を調製した。
【0040】
[光輝性塗膜の形成]
基材の被塗面に、先に得た光輝性塗料組成物を乾燥膜厚が15μmになるように塗装した。塗装は静電塗装機(商品名「Auto REA」、ABBインダストリー社製)を用い、霧化圧2.8kg/cm2で行った。塗装中のブースの雰囲気は温度25℃、湿度75%に保持した。塗装後3分間セッティングし、クリヤー塗料を乾燥膜厚が35μmになるように塗装し、室温で10分間セッティングし、140℃の温度で30分間焼き付けた。得られた塗膜の光輝感を下記評価方法で評価した。なお、使用したクリヤー塗料は、アクリル/メラミン樹脂系クリヤー塗料1(商品名「スーパーラックO−130クリヤー」、日本ペイント社製)または、カルボキシル基含有ポリマーおよびエポキシ基含有ポリマーを含有するクリヤー塗料2(商品名「マックフローO−520クリヤー」、日本ペイント社製)の2種類である。評価結果を表1に示す。
【0041】
[評価方法]
光輝感:塗装形成後の試験片を、目視で評価した。
3...銀または銀合金を被覆していない、従来のアルミニウムフレーク顔料(以下、「従来アルミニウムフレーク顔料」という。)に比べて非常に強い光輝感を呈する。
2...従来アルミニウムフレーク顔料よりは、強い光輝感を呈する。
1...従来アルミニウムフレーク顔料と同等の光輝感を呈する。
隠蔽性:塗装形成後の隠蔽性を、目視で評価した。
3...下地の中塗り塗膜が、完全に隠蔽している。
2...下地の中塗り塗膜が、概ね隠蔽している。
1...下地の中塗り塗膜が、隠蔽していない。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】
本発明は、銀被覆アルミニウムフレーク顔料を使用することにより、高隠蔽性で高光輝感を発現する光輝性塗料組成物、塗膜形成方法およびこの方法により塗装された塗装物を提供可能にした。
【0044】
なお、本発明により得られる複層塗膜は上記光輝感を呈するため、自動車、二輪車等の乗物外板、自動車部品(ホイール、バンパー等)等の光輝性が要求される分野において好ましく使用される。
Claims (7)
- 銀または銀合金を被覆したアルミニウムフレーク顔料と、ビヒクルと、を含有する光輝性塗料組成物。
- 前記銀または銀合金を被覆したアルミニウムフレーク顔料を、PWCとして0.001〜25%含有する請求項1に記載の光輝性塗料組成物。
- 前記銀または銀合金を被覆したアルミニウムフレーク顔料以外の、その他の光輝性顔料および/または着色顔料をさらに含有する請求項1または2に記載の光輝性塗料組成物。
- 前記その他の光輝性顔料が、アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆アルミナフレーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、グラファイト顔料、干渉マイカ顔料、着色マイカ顔料、金属チタンフレーク顔料、ステンレスフレーク顔料、板状酸化鉄顔料、金属めっきガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆ガラスフレーク顔料、ホログラム顔料およびコレステリック液晶ポリマーからなるフレーク状顔料からなる群より選ばれた少なくとも一種の顔料である請求項3に記載の光輝性塗料組成物。
- 基材に、請求項1から4いずれか1項に記載の光輝性塗料組成物を用いてベースコート層を形成した後、クリヤー塗料を用いてトップコート層を形成する塗膜形成方法。
- 前記クリヤー塗料が、カルボキシル基含有ポリマーおよびエポキシ基含有ポリマーを含有する請求項5に記載の塗膜形成方法。
- 請求項5または6に記載の塗膜形成方法により塗装された塗装物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003045047A JP2004250644A (ja) | 2003-02-21 | 2003-02-21 | 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003045047A JP2004250644A (ja) | 2003-02-21 | 2003-02-21 | 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004250644A true JP2004250644A (ja) | 2004-09-09 |
Family
ID=33027569
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003045047A Withdrawn JP2004250644A (ja) | 2003-02-21 | 2003-02-21 | 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004250644A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009044861A1 (ja) * | 2007-10-05 | 2009-04-09 | Nippon Sheet Glass Company, Limited | 車両用電磁波透過性塗装樹脂部品 |
JP4981033B2 (ja) * | 2006-04-07 | 2012-07-18 | 日本板硝子株式会社 | 光輝性顔料およびその製造方法、該光輝性顔料を含む化粧料、塗料、インク、または樹脂組成物 |
-
2003
- 2003-02-21 JP JP2003045047A patent/JP2004250644A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4981033B2 (ja) * | 2006-04-07 | 2012-07-18 | 日本板硝子株式会社 | 光輝性顔料およびその製造方法、該光輝性顔料を含む化粧料、塗料、インク、または樹脂組成物 |
WO2009044861A1 (ja) * | 2007-10-05 | 2009-04-09 | Nippon Sheet Glass Company, Limited | 車両用電磁波透過性塗装樹脂部品 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2001164191A (ja) | 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物 | |
JP2002273332A (ja) | 光輝性塗膜形成方法および塗装物 | |
JP4896299B2 (ja) | 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物 | |
JP2003073621A (ja) | 光輝性塗料組成物、光輝性塗膜形成方法および塗装物 | |
JP2002275421A (ja) | 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物 | |
JP2001232283A (ja) | 光輝性塗膜形成方法および塗装物 | |
JP2001232285A (ja) | 光輝性複層塗膜の形成方法および塗装物 | |
JP2001072933A (ja) | 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法及び複層塗膜 | |
JP2003073620A (ja) | 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物 | |
JP2006218340A (ja) | 光輝性塗膜形成方法および光輝性塗装物 | |
JP2006297183A (ja) | 光輝性塗膜形成方法および光輝性塗装物 | |
JP2002273329A (ja) | 光輝性塗膜形成方法および塗装物 | |
JP2001179176A (ja) | 漆黒複層塗膜の形成方法および漆黒塗装物 | |
JP2002121493A (ja) | 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物 | |
JP4436597B2 (ja) | 光輝性塗膜形成方法および塗装物 | |
JP2002233815A (ja) | 光輝性塗膜形成方法および塗装物 | |
JP2002285094A (ja) | 光輝性塗料組成物、フリップフロップ性の調整方法および塗装物 | |
JP2004250644A (ja) | 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物 | |
JP2001232282A (ja) | 光輝性塗膜形成方法および塗装物 | |
JP3908008B2 (ja) | 光輝性塗料組成物、光輝性塗膜形成方法および塗装物 | |
JP2001003001A (ja) | 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物 | |
JP2009142822A (ja) | 光輝性塗膜形成方法および塗装物 | |
JP2001164197A (ja) | 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および塗装物 | |
JP2001179171A (ja) | 光輝性塗膜形成方法および塗装物 | |
JP2005270896A (ja) | 光輝性塗膜形成方法および光輝性塗装物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060509 |