JP2004249728A - 平版印刷版用支持体および平版印刷版 - Google Patents

平版印刷版用支持体および平版印刷版 Download PDF

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Abstract

【課題】きわめて均一で微細なピットを表面に有し、平版印刷版としたときの印刷性に優れる平版印刷版用支持体を提供する。
【解決手段】アルミニウム基体に、粗面化処理を施して得られる平版印刷版用支持体であって、該アルミニウム基体表面のピット径の標準偏差σがσ≦0.99であることを特徴とする平版印刷版用支持体およびこれを用いた平版印刷版原版。
【選択図】なし

Description

本発明は、平版印刷版用支持体およびこれを用いた平版印刷版原版に関する。詳しくはきわめて均一で微細なピットを表面に有するために、平版印刷版としたときの印刷性に優れる平版印刷版用支持体に関する。特に、特定のピット群のピット径の標準偏差が小さく、単分散な砂目を持ち、さらにピットの平均径と密度が制御されていることを特徴とする平版印刷版用支持体に関する。
電気化学的粗面化処理を行う場合、支持体の表面に微小なピットが生成する。電解粗面化ピットの平均径や径の平均密度が、印刷性能に大きな影響力をもつので、適切な範囲などについて注目され、種々の試みがなされている。
従来技術では、粗面化することにより形成されるピットが、直径1μm以下のピットの占める上部投影面積比が0.5以上、平均開口径が160〜300nmの範囲にあり、見かけの単位面積当たりの個数が1.5×107個/mm2以上である平版印刷版用支持体は、調子再現性に優れ、汚れにくく、且つブランケット汚れ抑制性が良好であると記載されている(特許文献1)。
また、酸性水溶液中で直流電圧を用いて電気化学的に粗面化を行ない、平均直径が0.5〜10μmのハニカムピットを10000〜100000個/mm2の密度で形成するとともに、平均直径が0.5μm未満のハニカムピットが形成されるか又はハニカムピットが形成されていないプラトーな部分が表面の15〜60%になるようにし、酸性またはアルカリ水溶液中で化学的なエッチング処理を行ない、プラトーな部分を10%以下にし、酸性水溶液中で直流または交流を用いて電気化学的な粗面化を行ない平均直径0.1〜2μmのハニカムピットを形成する方法が、インキが絡み難く、かつブラン汚れ性能を向上させることが記載されている(特許文献2)。
さらに、ブラシ研磨により表面を粗面化処理し、塩酸電解により更に粗面化処理し、好ましくは塩酸電解による粗面化処理により直径が0.2〜2.0μmの半球状のピットを密度が50〜1000個/μm2になるように生成させ、陽極酸化処理し、親水化処理したアルミニウム表面にジアゾ樹脂とアルカリ可溶性ウレタン樹脂を含有する感光性組成物層を設けた感光性平版印刷版は、水性アルカリ現像液に対する現像性と耐刷性のバランスが高度に保たれ、かつ汚れにくいことが記載される(特許文献3)。
一方平版印刷版用支持体に用いられるAl材の組成を制御して、印刷性能を上げようとする試みも公知であり、特許文献4では、印刷版用アルミニウム合金板は、Fe:0.20乃至0.6重量%、Si:0.03乃至0.15重量%、Ti:0.005乃至0.05重量%、Ni:0.005乃至0.20重量%、Ga:0.005乃至0.05重量%及びV:0.005乃至0.020重量%を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなる。この場合に、Ti、Ga及びVの含有量(重量%)を、夫々、[Ti]、[Ga]及び[V]とすると、1≦([Ti]+[Ga])/[V]≦15を満たすAl材を用いると、短時間の電解粗面化処理であっても、粗面化ピットが均一に形成される平版印刷版用支持体が記載されている(特許文献4)。
また、Si含有量が0.02〜0.15wt%、Fe含有量が0.1〜0.5wt%、不純物としてのCu含有量が0.003wt%以下、残部Alと不可避的不純物からなるオフセット印刷用アルミニウム素板が、疎面化処理により均一な凹凸面を生成して感光膜との密着性を向上し、平版印刷版とした場合に非画像部の汚れを防止し、画像部の調子再現性および色調が良好で十分な耐久力を有することが記載されている(特許文献5)。
さらに、Fe:0.05〜0.5wt%、Si:0.03〜0.15wt%、Cu:0.006〜0.03wt%、Ti:0.010〜0.040wt%、及びLi,Na,K,Rb,Cs,Ca,Sr,Ba,Sc,Y,Nb,Ta,Mo,W,Tc,Re,Ru,Os,Co,Rh,Ir,Pd,Pt,Ag,Au,C,Ge,P,As,S,Se,Te,Poから選ばれる少なくとも1種の元素を1〜100ppm含有し、残部が不可避不純物とAlとからなり、かつAl純度が99.0wt%以上である板材の表面を、電気化学的粗面化を含む粗面化処理して得られる平版印刷版用支持体は、粗面化効率に優れ、かつピットが均一であり、さらに平版印刷版とした時の印刷機への装着性や密着性にも優れた安価な平版印刷版用支持体であることが記載されている(特許文献6)。
特開平08−310146号公報 特開平08−067078号公報 特開平11−153856号公報 特開平09−279274号公報 特公平1−047545号公報 特開2000−037965号公報
印刷版の印刷性能を評価する上できわめて重要な『耐刷性と汚れ』は、平均ピット径や その平均密度を制御するだけでは抜け出すことのできないトレードオフの関係にある。径が小さくて深さの浅いピットが分布している表面の一部に径の大きな深いピットが存在してしまうとその部分が汚れの原因となってしまい、逆に、径が大きくて深いピットが分布している表面の一部に径が小さくて浅いピットが存在してしまうと、感光層もしくは感熱層などの画像記録層との密着不良を起こしてしまい、耐刷性が悪くなる。本発明はこのトレードオフの関係を抜け出した平版印刷版の提供を目的とする。また、このような優れた印刷性能の平版印刷版の作製を可能にする平版印刷版用支持体の提供を目的とする。
本発明者は、平版印刷版用支持体に用いられるアルミニウム板に含有される特定の合金成分の含有量を制御した時に、電気化学的粗面化処理で得られるピットの平均径や平均密度だけでなく単分散性も変化させることができることを見出した。ピットの単分散性をピット径の標準偏差を用いることによって評価した結果、Al材中に含まれるAl以外の金属微量成分によって単分散性に大きな違いがあらわれることを見出した。
例えば、特定の電気化学的粗面化処理をする場合で、Al材中のCu含有量を0.025質量%から0.001質量%に減らした場合、標準偏差が0.99から0.43まで下がった。またCu以外の他の微量金属を添加することによっても、例えば標準偏差が0.44まで下がることも確認され、Sn、Pb、Be、InおよびNi等の金属微量成分がピットの径のばらつきを少なくする上で大きな効果をもつことを見出した。また、従来の印刷版は、ピットの標準偏差が0.90より大きな分散を持つことがわかった。
このような単分散性の支持体から得られた印刷版の印刷性能の評価を行ったところ、耐刷性と汚れのトレードオフを脱却した印刷版が得られることを見出し、本発明を発明した。さらに進めてAl材中の金属微量成分によらずに特定の粗面化方法で単分散性のピットを支持体表面に形成すれば、得られる印刷版は同様に印刷性能が優れることを知見し本発明を完成した。
本発明の平版印刷版用支持体は、ピットが単分散であるため耐刷性に優れ、さらには、局所的に大きなピットが存在するようなことがないのでポツ状汚れの発生も防止できる。そのため、優れた印刷性能を持つ印刷版用支持体を提供できる。
すなわち本発明は以下の各発明を提供する。
(1)アルミニウム基体に粗面化処理を施して得られる平版印刷版用支持体であって、該アルミニウム基体表面のピット径の標準偏差σがσ≦0.99である平版印刷版用支持体。
(2)上記1のアルミニウム基体が、Feを0.1〜0.5質量%、Siを0.02〜0.10質量%、Tiを0.00〜0.05質量%、Cuを0.000〜0.050質量%含有し、残部がAlの不可避不純物からなり、表面のピットの平均径が1.0μm以上であり、ピットの平均密度が5.0×102〜5.0×105個/mm2である上記1に記載の平版印刷版用支持体。
(3)上記2のアルミニウム基体が、Sn、Pb、Be、InおよびNiからなる群から選択される少なくとも1種を1〜200ppmの範囲で、さらに含有する上記2に記載の平版印刷版用支持体。
(4)上記1〜3のいずれかに記載の平版印刷版用支持体上に画像記録層を有する平版印刷版原版。
本発明の平版印刷版用支持体は、アルミニウム基体に粗面化処理を施して得られるアルミニウム基体表面のピット径の標準偏差σがσ≦0.99である。印刷性能の評価結果から、平版印刷版用支持体のピット径の標準偏差σが、従来よりも単分散性な(バラツキの少ない)σ≦0.99の範囲であれば印刷性能の優れた平版印刷版が得られることがわかった。ピット径の分散は小さい程よいことから、より好ましくは標準偏差σがσ≦0.50の範囲にすることが効果的である。
しかし、標準偏差を0.00とすることは実質上全てのピット径を同一にすることであり、工業生産上コストがかかり実際的でないことから、0.30<σ≦0.99の範囲が好ましく、より好ましくは0.30<σ≦0.50の範囲にすることが効果的である。
本発明のアルミニウム基体表面のピット径の標準偏差σは、以下のように算出する。走査型電子顕微鏡により、粗面化処理後のアルミニウム表面のピットの写真撮影を行い、得られたデータの特定面積範囲の、重畳して存在する場合も含めて全てのピットをピットの稜線が囲む部分と同じ面積をもつ円(等価円)として扱った場合の直径をピット径としてそれぞれのピット径のピットの数を求め、ピット径の分布を計算する。
得られるピット径に対するピット数の分布には、アルミニウム基体の表面処理工程に応じていくつかのピークにまとめられるピット群が存在してもよい。本発明の標準偏差はこのようなピット群の少なくとも1つについて計算する。ピット群の選択方法は特に限定されないが、例えば0.5μm以上の径を持つピットを選択する群であり、例えば5μm以下の径を持つピットを選択する群であり、好ましくは0.5〜5μmの範囲の径を持つピットを選択する群における標準偏差を算出する。計算は、各ピット群毎にそれぞれの平均ピット径を求め、各ピットの平均ピット径からの距離の2乗とそれぞれのピットの数の確率変数の積の全体の和を求め、平方根をとれば特定のピット群の標準偏差σが得られる。
本発明は、アルミニウム基体に電気化学的粗面化処理を施して得られるピット群を有するものであり、好ましいピット群としては、その平均ピット径が1.0μm以上の1つのピット群であり、特に1.0μm〜3.0μmが好ましい。この範囲であると、均一で微細なピットが得られやすく、耐刷性と耐汚れ性の相反する要求に共に優れる印刷版が得られやすいからである。
本発明の特定のピット群が特定範囲の標準偏差を有する平版印刷版用支持体に用いられるアルミニウム基体の組成は限定されないが、以下の組成のアルミニウム板を用いると、特定範囲の標準偏差を持つピット群が、再現性良く形成できる。
[平版印刷版用支持体]
<アルミニウム基体>
本発明の平版印刷版用支持体に用いられるアルミニウム基体は、寸度的に安定なアルミニウムを主成分とする金属板であり、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる。 純アルミニウム板のほか、アルミニウムを主成分とし微量の異元素を含む合金板や、アルミニウムまたはアルミニウム合金がラミネートされまたは蒸着されたプラスチックフィルムまたは紙を用いることもできる。更に、特公昭48−18327号公報に記載されているようなポリエチレンテレフタレートフィルム上にアルミニウムシートが結合された複合体シートを用いることもできる。
本発明に用いられるアルミニウム板は、特に限定されないので、純アルミニウム板を用いてもよい。完全に純粋なアルミニウムは精練技術上、製造が困難であるので、わずかに異元素を含有するものを用いてもよい。例えば、アルミニウムハンドブック第4版(軽金属協会(1990))に記載の公知の素材のもの、具体的には、JIS1050材、JIS1100材、JIS3003材、JIS3103材、JIS3005材等を用いることができる。
また、Feを0.1〜0.5質量%、Siを0.02〜0.10質量%、Tiを0.00〜0.05質量%、Cuを0.000〜0.050質量%含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなるアルミニウム材であるのが好ましい。
Feは、アルミニウム合金の機械的強度を高める作用があり、支持体の強度に大きく影響を与える。強度が低すぎると、印刷機の版胴に取り付ける際、または印刷中に版切れを起こしやすくなってしまう。逆に強すぎても、印刷機の版胴に取り付ける際のフィットネス性に劣り版切れを起こしやすくなる。より好ましくは0.2〜0.4質量%である。
Siは不可避化合物であり、製造過程の加熱によって単体Siとして析出することがある。この量が過剰の場合、耐過酷インキ汚れ性が低下するためよくない。逆に材料差のばらつきをなくすためには0.02質量%以上の含有が望ましい。そこで、0.02〜0.1質量%の含有が好ましい。より好ましくは、0.04〜0.08質量%である。
Tiは、以前より鋳造時の結晶組織を微細にするために結晶微細化材として、通常0.01〜0.04質量%含有されている。Tiが過剰に含有されると、電気化学的粗面化処理において裏面酸化被膜の抵抗が過小となるため、均一なピットが形成されないことがある。そこで、0.05質量%までの範囲が効果的である。より好ましくは0.005〜0.03質量%である。
Cuは電気化学的粗面化に大きな影響を与える非常に重要な元素である。Cu量が多すぎるとピットが深くなりすぎるためにベタ画像部の着肉性が悪くなる場合があり、上限を0.050質量%に規定することが効果的である。
Mgは電気化学的粗面化処理を制御する上で重要な元素であるとともに平版印刷版の耐熱軟化性および強度を向上させる効果がある。Mnはアルミニウム板の機械的強度を向上させるとともに電気化学的粗面化に影響を及ぼす。Znはアルミニウム中に固溶しやすく、電気化学的粗面化に影響を及ぼす。
本発明の平版印刷版用支持体は、上述のアルミニウム材が、Sn、Pb、Be、InおよびNiからなる群から選択される少なくとも1種の金属微量成分を1〜200ppmの範囲で、さらに含有するのが好ましい。Sn、Pb、Be、InおよびNiからなる群から選択される金属微量成分の少なくとも1種を1〜200ppmの範囲で含有すれば、ピットの分散性がより単分散性になりやすい。
<平版印刷版用支持体の製造方法>
本発明に用いられるアルミニウム基体は、上記原材料を用いて常法で鋳造したものに、適宜圧延処理や熱処理を施し、厚さを例えば、0.1〜0.7mmとし、必要に応じて平面性矯正処理を施して製造される。この厚さは、印刷機の大きさ、印刷板の大きさおよびユーザーの希望により、適宜変更することができる。
なお、上記アルミニウム基体(以下アルミニウム板で例示して記載する)の製造方法としては、例えば、DC鋳造法、DC鋳造法から均熱処理および/または焼鈍処理を省略した方法、ならびに、連続鋳造法を用いることができる。
本発明の平版印刷版用支持体は、上記基体に粗面化処理を施して得られるが、本発明の平版印刷版用支持体の製造工程には、粗面化処理以外の各種の工程が含まれていてもよい。以下、金属基体としてアルミニウム板を用いる場合を例に挙げて、本発明の平版印刷版用支持体の製造方法について説明する。
アルミニウム板は、付着している圧延油を除く脱脂工程、アルミニウム板の表面のスマットを溶解するデスマット処理工程、アルミニウム板の表面を粗面化する粗面化処理工程、アルミニウム板の表面を酸化皮膜で覆う陽極酸化処理工程等を経て、支持体とされるのが好ましい。
また、本発明の平版印刷版用支持体の製造工程は、粗面化処理として、機械的粗面化処理、電気化学的粗面化処理、酸またはアルカリ水溶液中での化学的エッチング処理等を組み合わせたアルミニウム板の表面処理工程を含んでもよい。本発明の平版印刷版用支持体の粗面化処理等の製造工程は、連続法でも断続法でもよいが、工業的には連続法を用いるのが好ましい。更に、必要に応じて、ポアワイド処理(酸処理またはアルカリ処理)、封孔処理、親水化処理、親水性表面処理を経て、支持体が形成される。更に、必要に応じて支持体形成後に、下塗層を設けてもよい。
<粗面化処理(砂目立て処理)>
まず、粗面化処理について説明する。
アルミニウム板は、より好ましい形状に砂目立て処理されてもよい。砂目立て処理方法は、特開昭56−28893号公報に記載されているような機械的砂目立て(機械的粗面化処理)、化学的エッチング、電解グレイン等がある。更に、塩酸電解液中または硝酸電解液中で電気化学的に砂目立てする電気化学的砂目立て法(電気化学的粗面化処理、電解粗面化処理)や、アルミニウム表面を金属ワイヤーでひっかくワイヤーブラシグレイン法、研磨球と研磨剤でアルミニウム表面を砂目立てするボールグレイン法、ナイロンブラシと研磨剤で表面を砂目立てするブラシグレイン法等の機械的砂目立て法(機械的粗面化処理)を用いることができる。これらの砂目立て法は、単独でまたは組み合わせて用いることができる。例えば、ナイロンブラシと研磨剤とによる機械的粗面化処理と、塩酸電解液または硝酸電解液による電解粗面化処理との組み合わせや、複数の電解粗面化処理の組み合わせが挙げられる。中でも、電気化学的粗面化処理が好ましい。また、機械的粗面化処理と電気化学的粗面化処理とを組み合わせて行うのも好ましく、特に、機械的粗面化処理の後に電気化学的粗面化処理を行うのが好ましい。
機械的粗面化処理は、ブラシ等を使用してアルミニウム板表面を機械的に粗面化する処理であり、上述した電気化学的粗面化処理の前に行われるのが好ましい。
好適な機械的粗面化処理においては、毛径が0.07〜0.57mmである回転するナイロンブラシロールと、アルミニウム板表面に供給される研磨剤のスラリー液とで処理する。
ナイロンブラシは吸水率が低いものが好ましく、例えば、東レ社製のナイロンブリッスル200T(6,10−ナイロン、軟化点:180℃、融点:212〜214℃、比重:1.08〜1.09、水分率:20℃・相対湿度65%において1.4〜1.8、20℃・相対湿度100%において2.2〜2.8、乾引っ張り強度:4.5〜6g/d、乾引っ張り伸度:20〜35%、沸騰水収縮率:1〜4%、乾引っ張り抵抗度:39〜45g/d、ヤング率(乾):380〜440kg/mm2 )が好ましい。
研磨剤としては公知のものを用いることができるが、特開平6−135175号公報および特公昭50−40047号公報に記載されているケイ砂、石英、水酸化アルミニウム、またはこれらの混合物を用いるのが好ましい。
スラリー液としては、比重が1.05〜1.3の範囲内にあるものが好ましい。スラリー液をアルミニウム板表面に供給する方法としては、例えば、スラリー液を吹き付ける方法、ワイヤーブラシを用いる方法、凹凸を付けた圧延ロールの表面形状をアルミニウム板に転写する方法が挙げられる。また、特開昭55−074898号公報、同61−162351号公報、同63−104889号公報に記載されている方法が挙げられる。更に、特表平9−509108号公報に記載されているように、アルミナおよび石英からなる粒子の混合物を95:5〜5:95の範囲の質量比で含んでなる水性スラリー中で、アルミニウム板表面をブラシ研磨する方法も挙げられる。このときの上記混合物の平均粒子径は、1〜40μm、特に1〜20μmの範囲内であるのが好ましい。
電気化学的粗面化処理は、好ましくは酸性水溶液中で、アルミニウム板を電極として交流電流を通じ、該アルミニウム板の表面を電気化学的に粗面化する工程であり、機械的粗面化処理とは異なる。酸性水溶液としては、硝酸、塩酸の水溶液が例示できる。
本発明においては、上記電気化学的粗面化処理において、アルミニウム板が陰極となるときにおける電気量、即ち、陰極時電気量QC と、陽極となるときにおける電気量、即ち、陽極時電気量QAとの比QC/QAを、例えば、0.90〜2.5の範囲内とすることで、アルミニウム板の表面に均一なハニカムピットを生成することができる。QC/QAが0.95未満であると、不均一なハニカムピットとなりやすく、また、2.5を超えても、不均一なハニカムピットとなりやすい。QC /QA は、1.5〜2.0の範囲内とするのが好ましい。
電気化学的粗面化処理に用いられる交流電流の波形としては、サイン波、矩形波、三角波、台形波等が挙げられる。中でも、矩形波または台形波が好ましい。また、交流電流の周波数は、電源装置を製作するコストの観点から、30〜200Hzであるのが好ましく、40〜120Hzであるのがより好ましい。
また、電気化学的粗面化処理に用いられる交流電流のdutyは、アルミニウム板表面を均一に粗面化する点から0.25〜0.5の範囲内とするのが好ましく、0.3〜0.4の範囲内とするのがより好ましい。本発明でいうdutyとは、交流電流の周期Tにおいて、アルミニウム板の陽極反応が持続している時間(アノード反応時間)をtaとしたときのta/Tをいう。特に、カソード反応時のアルミニウム板表面には、水酸化アルミニウムを主体とするスマット成分の生成に加え、酸化皮膜の溶解や破壊が発生し、次のアルミニウム板のアノード反応時におけるピッティング反応の開始点となるため、交流電流のdutyの選択は均一な粗面化に与える効果が大きい。
交流電流の電流密度は、台形波または矩形波の場合、アノードサイクル側のピーク時の電流密度Iapおよびカソードサイクル側のピーク時の電流密度Icpがそれぞれ10〜200A/dm2となるのが好ましい。また、Icp/Iapは、0.9〜1.5の範囲内にあるのが好ましい。
電気化学的粗面化処理において、電気化学的粗面化処理が終了した時点でのアルミニウム板のアノード反応に用いた電気量の総和は、50〜1000C/dm2であるのが好ましい。電気化学的粗面化処理の時間は、1秒〜30分であるのが好ましい。
電気化学的粗面化処理に用いられる酸性水溶液としては、通常の直流電流または交流電流を用いた電気化学的粗面化処理に用いるものを用いることができ、その中でも硝酸を主体とする酸性水溶液または塩酸を主体とする酸性水溶液を用いることが好ましい。ここで、「主体とする」とは、水溶液中に主体となる成分が、成分全体に対して、30質量%以上、好ましくは50質量%以上含まれていることをいう。以下、他の成分においても同様である。
硝酸を主体とする酸性水溶液としては、上述したように、通常の直流電流または交流電流を用いた電気化学的粗面化処理に用いるものを用いることができる。例えば、硝酸アルミニウム、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム等の硝酸化合物のうち一つ以上を、0.01g/Lから飽和に達するまでの濃度で、硝酸濃度5〜15g/Lの硝酸水溶液に添加して使用することができる。硝酸を主体とする酸性水溶液中には、鉄、銅、マンガン、ニッケル、チタン、マグネシウム、ケイ素等のアルミニウム合金中に含まれる金属等が溶解されていてもよい。
硝酸を主体とする酸性水溶液としては、中でも、硝酸と、アルミニウム塩と、硝酸塩とを含有し、かつ、アルミニウムイオンが1〜15g/L、好ましくは1〜10g/L、アンモニウムイオンが10〜300ppmとなるように、硝酸濃度5〜15g/Lの硝酸水溶液中に硝酸アルミニウムおよび硝酸アンモニウムを添加して得られたものを用いるのが好ましい。なお、上記アルミニウムイオンおよびアンモニウムイオンは、電気化学的粗面化処理を行っている間に自然発生的に増加していく。また、この際の液温は10〜95℃であるのが好ましく、20〜90℃であるのがより好ましく、40〜80℃であるのが特に好ましい。
電気化学的粗面化処理においては、縦型、フラット型、ラジアル型等の公知の電解装置を用いることができるが、特開平5−195300号公報に記載されているようなラジアル型電解装置が特に好ましい。
図1は、本発明に好適に用いられるラジアル型電解装置の概略図である。図1において、ラジアル型電解装置は、アルミニウム板11が主電解槽21中に配置されたラジアルドラムローラ12に巻装され、搬送過程で交流電源20に接続された主極13aおよび13bによって電解処理される。酸性水溶液14は、溶液供給口15からスリット16を通じてラジアルドラムローラ12と主極13aおよび13bとの間にある溶液通路17に供給される。
ついで、主電解槽21で処理されたアルミニウム板11は、補助陽極槽22で電解処理される。この補助陽極槽22には補助陽極18がアルミニウム板11と対向配置されており、酸性水溶液14は、補助陽極18とアルミニウム板11との間を流れるように供給される。なお、補助電極に流す電流は、サイリスタ19aおよび19bにより制御される。
主極13aおよび13bは、カーボン、白金、チタン、ニオブ、ジルコニウム、ステンレス、燃料電池用陰極に用いる電極等から選定することができるが、カーボンが特に好ましい。カーボンとしては、一般に市販されている化学装置用不浸透性黒鉛や、樹脂含芯黒鉛等を用いることができる。
補助陽極18は、フェライト、酸化イリジウム、白金、または、白金をチタン、ニオブ、ジルコニウム等のバルブ金属にクラッドもしくはメッキしたもの等公知の酸素発生用電極から選定することができる。
主電解槽21および補助陽極槽22内を通過する酸性水溶液の供給方向はアルミニウム板11の進行とパラレルでもカウンターでもよい。アルミニウム板に対する酸性水溶液の相対流速は、10〜1000cm/secであるのが好ましい。アルミニウム板11の搬送方向は、図1の矢印と逆方向であってもよい。
一つの電解装置には1個以上の交流電源を接続することができる。また、2個以上の電解装置を使用してもよく、各装置における電解条件は同一であってもよいし異なっていてもよい。
また、電解処理が終了した後には、処理液を次工程に持ち出さないためにニップローラによる液切りとスプレーによる水洗とを行うのが好ましい。
上記電解装置を用いる場合においては、電解装置中のアルミニウム板がアノード反応する酸性水溶液の通電量に比例して、例えば、(i)酸性水溶液の導電率と(ii)超音波の伝搬速度と(iii)温度とから求めた硝酸およびアルミニウムイオン濃度をもとに、硝酸と水の添加量を調節しながら添加し、硝酸と水の添加容積と同量の酸性水溶液を逐次電解装置からオーバーフローさせて排出することで、上記酸性水溶液の濃度を一定に保つのが好ましい。
つぎに、酸性水溶液中またはアルカリ水溶液中での化学的エッチング処理、デスマット処理等の表面処理について順を追って説明する。上記表面処理は、それぞれ上記電気化学的粗面化処理の前、または、上記電気化学的粗面化処理の後であって後述する陽極酸化処理の前において行われる。ただし、以下の各表面処理の説明は例示であり、本発明は、以下の各表面処理の内容に限定されるものではない。また、上記表面処理を初めとする以下の各処理は任意で施される。
<アルカリエッチング処理>
アルカリエッチング処理は、アルカリ水溶液中でアルミニウム板表面を化学的にエッチングする処理であり、上記電気化学的粗面化処理の前と後のそれぞれにおいて行うのが好ましい。また、電気化学的粗面化処理の前に機械的粗面化処理を行う場合には、機械的粗面化処理の後に行うのが好ましい。アルカリエッチング処理は、短時間で微細構造を破壊することができるので、後述する酸性エッチング処理よりも有利である。
アルカリエッチング処理に用いられるアルカリ水溶液としては、カセイソーダ、炭酸ソーダ、アルミン酸ソーダ、メタケイ酸ソーダ、リン酸ソーダ、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の1種または2種以上を含有する水溶液が挙げられる。特に、水酸化ナトリウム(カセイソーダ)を主体とする水溶液が好ましい。アルカリ水溶液は、アルミニウムはもちろん、アルミニウム板中に含有される合金成分を0.5〜10質量%を含有していてもよい。
アルカリ水溶液の濃度は、1〜50質量%であるのが好ましく、1〜30質量%であるのがより好ましい。
アルカリエッチング処理は、アルカリ水溶液の液温を20〜100℃、好ましくは40〜80℃の間とし、1〜120秒間、好ましくは2〜60秒間処理することにより行うのが好ましい。アルミニウムの溶解量は、機械的粗面化処理の後に行う場合は5〜20g/m2であるのが好ましく、電気化学的粗面化処理の後に行う場合は0.01〜20g/m2であるのが好ましい。最初にアルカリ水溶液中で化学的なエッチング液をミキシングするときには、液体水酸化ナトリウム(カセイソーダ)とアルミン酸ナトリウム(アルミン酸ソーダ)とを用いて処理液を調製することが好ましい。
また、アルカリエッチング処理が終了した後には、処理液を次工程に持ち出さないために、ニップローラによる液切りとスプレーによる水洗とを行うのが好ましい。
アルカリエッチング処理を電気化学的粗面化処理の後に行う場合、電気化学的粗面化処理により生じたスマットを除去することができる。このようなアルカリエッチング処理としては、例えば、特開昭53−12739号公報に記載されているような50〜90℃の温度の15〜65質量%の硫酸と接触させる方法および特公昭48−28123号公報に記載されているアルカリエッチングする方法が好適に挙げられる。
<酸性エッチング処理>
酸性エッチング処理は、酸性水溶液中でアルミニウム板を化学的にエッチングする処理であり、上記電気化学的粗面化処理の後に行うのが好ましい。また、上記電気化学的粗面化処理の前および/または後に上記アルカリエッチング処理を行う場合は、アルカリエッチング処理の後に酸性エッチング処理を行うのも好ましい。
アルミニウム板に上記アルカリエッチング処理を施した後に、上記酸性エッチング処理を施すと、アルミニウム板表面のシリカを含む金属間化合物または単体Siを除去することができ、その後の陽極酸化処理において生成する陽極酸化皮膜の欠陥をなくすことができる。その結果、印刷時にチリ状汚れと称される非画像部に点状のインクが付着するトラブルを防止することができる。
酸性エッチング処理に用いられる酸性水溶液としては、リン酸、硝酸、硫酸、クロム酸、塩酸、またはこれらの2種以上の混酸を含有する水溶液が挙げられる。中でも、硫酸水溶液が好ましい。酸性水溶液の濃度は、50〜500g/Lであるのが好ましい。酸性水溶液は、アルミニウムはもちろん、アルミニウム板中に含有される合金成分を含有していてもよい。
酸性エッチング処理は、液温を60〜90℃、好ましくは70〜80℃とし、1〜10秒間処理することにより行うのが好ましい。このときのアルミニウム板の溶解量は0.001〜0.2g/m2であるのが好ましい。また、酸濃度、例えば、硫酸濃度とアルミニウムイオン濃度は、常温で晶出しない範囲から選択することが好ましい。好ましいアルミニウムイオン濃度は0.1〜50g/Lであり、特に好ましくは5〜15g/Lである。
また、酸性エッチング処理が終了した後には、処理液を次工程に持ち出さないために、ニップローラによる液切りとスプレーによる水洗とを行うのが好ましい。
<デスマット処理>
上記電気化学的粗面化処理の前および/または後に上記アルカリエッチング処理を行う場合は、アルカリエッチング処理により、一般にアルミニウム板の表面にスマットが生成するので、リン酸、硝酸、硫酸、クロム酸、塩酸、フッ酸、ホウフッ化水素酸、またはこれらの2種以上の混酸を含有する酸性溶液中で上記スマットを溶解する、いわゆるデスマット処理をアルカリエッチング処理の後に行うのが好ましい。なお、アルカリエッチング処理の後には、酸性エッチング処理およびデスマット処理のうち、いずれか一方を行えば十分である。
酸性溶液の濃度は、1〜500g/Lであるのが好ましい。酸性溶液中にはアルミニウムはもちろん、アルミニウム板中に含有される合金成分が0.001〜50g/L溶解していてもよい。
酸性溶液の液温は、20℃〜95℃であるのが好ましく、30〜70℃であるのがより好ましい。また、処理時間は1〜120秒であるのが好ましく、2〜60秒であるのがより好ましい。
また、デスマット処理液(酸性溶液)としては、上記電気化学的粗面化処理で用いた酸性水溶液の廃液を用いるのが、廃液量削減の上で好ましい。
デスマット処理が終了した後には、処理液を次工程に持ち出さないためにニップローラによる液切りとスプレーによる水洗とを行うのが好ましい。
これらの表面処理の組み合わせとして、好ましい態様を以下に示す。
まず、機械的粗面化処理および/またはアルカリエッチング処理を行い、その後、デスマット処理を行う。つぎに、電気化学的粗面化処理を行い、その後、・酸性エッチング処理、・アルカリエッチング処理およびそれに引き続くデスマット処理、・アルカリエッチング処理およびそれに引き続く酸性エッチング処理のいずれかを行う。
<陽極酸化処理>
以上のように処理されたアルミニウム板には、更に、陽極酸化処理が施される。陽極酸化処理はこの分野で従来行われている方法で行うことができる。この場合、例えば、硫酸濃度50〜300g/Lで、アルミニウム濃度5質量%以下の溶液中で、アルミニウム板を陽極として通電して陽極酸化皮膜を形成させることができる。陽極酸化処理に用いられる溶液としては、硫酸、リン酸、クロム酸、シュウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸、アミドスルホン酸等を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
この際、少なくともアルミニウム板、電極、水道水、地下水等に通常含まれる成分が電解液中に含まれていても構わない。更には、第2、第3の成分が添加されていても構わない。ここでいう第2、第3の成分としては、例えば、Na、K、Mg、Li、Ca、Ti、Al、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn等の金属のイオン;アンモニウムイオン等の陽イオン;硝酸イオン、炭酸イオン、塩化物イオン、リン酸イオン、フッ化物イオン、亜硫酸イオン、チタン酸イオン、ケイ酸イオン、ホウ酸イオン等の陰イオンが挙げられ、0〜10000ppm程度の濃度で含まれていてもよい。
陽極酸化処理の条件は、使用される電解液によって種々変化するので一概に決定され得ないが、一般的には電解液濃度1〜80質量%、液温5〜70℃、電流密度0.5〜60A/dm2 、電圧1〜100V、電解時間15秒〜50分であるのが適当であり、所望の陽極酸化皮膜量となるように調整される。
また、特開昭54−81133号、特開昭57−47894号、特開昭57−51289号、特開昭57−51290号、特開昭57−54300号、特開昭57−136596号、特開昭58−107498号、特開昭60−200256号、特開昭62−136596号、特開昭63−176494号、特開平4−176897号、特開平4−280997号、特開平6−207299号、特開平5−24377号、特開平5−32083号、特開平5−125597号、特開平5−195291号の各公報等に記載されている方法を使用することもできる。
中でも、特開昭54−12853号公報および特開昭48−45303号公報に記載されているように、電解液として硫酸溶液を用いるのが好ましい。電解液中の硫酸濃度は、10〜300g/L(1〜30質量%)であるのが好ましく、また、アルミニウムイオン濃度は、1〜25g/L(0.1〜2.5質量%)であるのが好ましく、2〜10g/L(0.2〜1質量%)であるのがより好ましい。このような電解液は、例えば、硫酸濃度が50〜200g/Lである希硫酸に硫酸アルミニウム等を添加することにより調製することができる。
硫酸を含有する電解液中で陽極酸化処理を行う場合には、アルミニウム板と対極との間に直流を印加してもよく、交流を印加してもよい。
アルミニウム板に直流を印加する場合においては、電流密度は、1〜60A/dm2であるのが好ましく、5〜40A/dm2であるのがより好ましい。
連続的に陽極酸化処理を行う場合には、アルミニウム板の一部に電流が集中していわゆる「焼け」が生じないように、陽極酸化処理の開始当初は、5〜10A/m2の低電流密度で電流を流し、陽極酸化処理が進行するにつれ、30〜50A/dm2またはそれ以上に電流密度を増加させるのが好ましい。
連続的に陽極酸化処理を行う場合には、アルミニウム板に、電解液を介して給電する液給電方式により行うのが好ましい。
このような条件で陽極酸化処理を行うことによりポア(マイクロポア)と呼ばれる孔を多数有する多孔質皮膜が得られるが、通常、その平均ポア径は5〜50nm程度であり、平均ポア密度は300〜800個/μm2程度である。
陽極酸化皮膜の量は1〜5g/m2であるのが好ましい。1g/m2未満であると版に傷が入りやすくなり、一方、5g/m2を超えると製造に多大な電力が必要となり、経済的に不利となる。陽極酸化皮膜の量は、1.5〜4g/m2であるのがより好ましい。また、アルミニウム板の中央部と縁部近傍との間の陽極酸化皮膜量の差が1g/m2以下になるように行うのが好ましい。
陽極酸化処理に用いられる電解装置としては、特開昭48−26638号、特開昭47−18739号、特公昭58−24517号の各公報等に記載されているものを用いることができる。
中でも、図2に示す装置が好適に用いられる。図2は、アルミニウム板の表面を陽極酸化処理する装置の一例を示す概略図である。陽極酸化処理装置410において、アルミニウム板416は、図2中矢印で示すように搬送される。電解液418が貯溜された給電槽412にてアルミニウム板416は給電電極420によって(+)に荷電される。そして、アルミニウム板416は、給電槽412においてローラ422によって上方に搬送され、ニップローラ424によって下方に方向変換された後、電解液426が貯溜された電解処理槽414に向けて搬送され、ローラ428によって水平方向に方向転換される。ついで、アルミニウム板416は、電解電極430によって(−)に荷電されることにより、その表面に陽極酸化皮膜が形成され、電解処理槽414を出たアルミニウム板416は後工程に搬送される。前記陽極酸化処理装置410において、ローラ422、ニップローラ424およびローラ428によって方向転換手段が構成され、アルミニウム板416は、給電槽412と電解処理槽414との槽間部において、前記ローラ422、424および428により、山型および逆U字型に搬送される。給電電極420と電解電極430とは、直流電源434に接続されている。
図2の陽極酸化処理装置410の特徴は、給電槽412と電解処理槽414とを1枚の槽壁432で仕切り、アルミニウム板416を槽間部において山型および逆U字型に搬送したことにある。これによって、槽間部におけるアルミニウム板416の長さを最短にすることができる。よって、陽極酸化処理装置410の全体長を短くできるので、設備費を低減することができる。また、アルミニウム板416を山型および逆U字型に搬送することによって、各槽412および414の槽壁にアルミニウム板416を通過させるための開口部を形成する必要がなくなる。よって、各槽412および414内の液面高さを必要レベルに維持するのに要する送液量を抑えることができるので、稼働費を低減することができる。
[平版印刷版原版]
本発明の平版印刷版用支持体には、画像記録層を設けて本発明の平版印刷版原版とすることができる。画像記録層には、感光性組成物が用いられる。
本発明に好適に用いられる感光性組成物としては、例えば、アルカリ可溶性高分子化合物と光熱変換物質とを含むサーマルポジ型感光性組成物(以下、この組成物およびこれを用いた画像記録層について、「サーマルポジタイプ」という。)、硬化性化合物と光熱変換物質とを含有するサーマルネガ型感光性組成物(以下、同様に「サーマルネガタイプ」という。)、光重合型感光性組成物(以下、同様に「フォトポリマータイプ」という。)、ジアゾ樹脂または光架橋樹脂を含有するネガ型感光性組成物(以下、同様に「コンベンショナルネガタイプ」という。)、キノンジアジド化合物を含有するポジ型樹脂感光性組成物(以下、同様に「コンベンショナルポジタイプ」という。)、特別な現像工程を必要としない感光性組成物(以下、同様に、「無処理タイプ」という。)が挙げられる。以下、これらの好適な感光性組成物について説明する。
<サーマルポジタイプ>
(感光層)
サーマルポジタイプの感光層は、アルカリ可溶性高分子化合物と光熱変換物質とを含有する。サーマルポジタイプの画像記録層においては、光熱変換物質が赤外線レーザ等の光のエネルギーを熱に変換し、その熱がアルカリ可溶性高分子化合物のアルカリ溶解性を低下させている相互作用を効率よく解除する。
アルカリ可溶性高分子化合物としては、分子中に酸性基を含有する樹脂およびその2種以上の混合物が挙げられる。特に、フェノール性ヒドロキシ基やスルホンアミド基(−SO2NH−R(式中、Rは炭化水素基を表す。))、活性イミノ基(−SO2NHCOR、−SO2NHSO2R、−CONHSO2R(各式中、Rは上記と同様の意味である。))等の酸性基を有する樹脂がアルカリ現像液に対する溶解性の点で好ましい。
とりわけ、赤外線レーザ等の光による露光での画像形成性に優れる点で、フェノール性ヒドロキシ基を有する樹脂が好ましく、例えば、フェノールホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、p−クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、m−/p−混合クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、フェノール/クレゾール(m−、p−およびm−/p−混合のいずれでもよい)混合−ホルムアルデヒド樹脂等のノボラック樹脂が好ましく挙げられる。
さらに、特開2001−305722号公報(特に[0023]〜[0042])に記載されている高分子化合物、特開2001−215693号公報に示された一般式(1)で表される繰り返しを含む高分子化合物、特開2002−311570号公報(特に[0107])に記載されている高分子化合物も好適に挙げられる。
光熱変換物質としては、記録感度の点で、波長700〜1200nmの赤外域に光吸収域がある顔料または染料が好適に挙げられる。染料としては、例えば、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、ナフトキノン染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料、スクワリリウム色素、ピリリウム塩、金属チオレート錯体(例えば、ニッケルチオレート錯体)が挙げられる。中でもシアニン染料が好ましく、とりわけ特開2001−305722号公報に記載されている一般式(I)で表されるシアニン染料が好ましい。
サーマルポジタイプの組成物中には、さらに溶解阻止剤を加えることができる。溶解阻止剤としては、例えば、特開2001−305722号公報の[0053]〜[0055]で示されているような溶解阻止剤が挙げられる。
また、サーマルポジタイプの感光性組成物中には、添加剤として、感度調節剤、露光による加熱後直ちに可視像を得るための焼出し剤、画像着色剤としての染料等の化合物、塗布性および処理安定性を向上させるための界面活性剤を含有させるのが好ましい。これらについては、特開2001−305722号公報の[0056]〜[0060]で記載されているような化合物が好ましい。
上記以外の点でも、特開2001−305722号公報に詳細に記載されている感光性組成物が好ましく用いられる。
またサーマルポジタイプの画像記録層は、単層に限らず、2層構造であってもよい。
2層構造の画像記録層(重層系の画像記録層)としては、支持体に近い側に耐刷性および耐溶剤性に優れる下層(以下「A層」という。)を設け、その上にポジ画像形成性に優れる層(以下「B層」という。)を設けたタイプが好適に挙げられる。このタイプは感度が高く、広い現像ラチチュードを実現することができる。B層は、一般に、光熱変換物質を含有する。光熱変換物質としては、上述した染料が好適に挙げられる。
上記A層に用いられる樹脂としては、スルホンアミド基、活性イミノ基、フェノール性ヒドロキシ基等を有するモノマーを共重合成分として有するポリマーが耐刷性および耐溶剤性に優れている点で好適に挙げられる。B層に用いられる樹脂としては、フェノール性ヒドロキシ基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂が好適に挙げられる。
A層およびB層に用いられる組成物には、上記樹脂のほかに、必要に応じて、種々の添加剤を含有させることができる。具体的には、特開2002−3233769号公報の[0062]〜[0085]に記載されているような種々の添加剤が好適に用いられる。また、上述した特開2001−305722号公報の[0053]〜[0060]に記載されている添加剤も好適に用いられる。
A層およびB層を構成する各成分およびその含有量については、特開平11−218914号公報に記載されているものを記載の含有量で用いるのが好ましい。
<中間層>
サーマルポジタイプの画像記録層と支持体との間には、中間層を設けるのが好ましい。中間層に含有される成分としては、特開2001−305722号公報の[0068]に記載されている種々の有機化合物が挙げられる。特願9−264309号出願の[0020]〜[0042]に記載のような酸基とオニウム基を含む共重合ポリマーとその形成方法も好適に用いることができる。
<その他>
サーマルポジタイプの画像記録層の製造方法および製版方法については、特開2001−305722号公報に詳細に記載されている方法を用いることができる。
<サーマルネガタイプ>
サーマルネガタイプの感光性組成物は、硬化性化合物と光熱変換物質とを含有する。サーマルネガタイプの画像記録層は、赤外線レーザ等の光で照射された部分が硬化して画像部を形成するネガ型の感光層である。
<重合層>
サーマルネガタイプの画像記録層の一つとして、重合型の画像記録層(重合層)が好適に挙げられる。重合層は、光熱変換物質と、ラジカル発生剤と、硬化性化合物であるラジカル重合性化合物と、バインダーポリマーとを含有する。重合層においては、光熱変換物質が吸収した赤外線を熱に変換し、この熱によりラジカル発生剤が分解してラジカルが発生し、発生したラジカルによりラジカル重合性化合物が、連鎖的に重合し、硬化する。
光熱変換物質としては、例えば、上述したサーマルポジタイプに用いられる光熱変換物質が挙げられる。特に好ましいシアニン色素の具体例としては、特開2001−133969号公報の[0017]〜[0019]に記載されているものが挙げられる。
ラジカル発生剤としては、オニウム塩が好適に挙げられる。特に、特開2001−133969号公報[0030]〜[0033]に記載されているオニウム塩が好ましい。
ラジカル重合性化合物としては、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物が挙げられる。
バインダーポリマーとしては、線状有機ポリマーが好適に挙げられる。水または弱アルカリ水に対して可溶性または膨潤性である線状有機ポリマーが好適に挙げられる。中でも、アリル基、アクリロイル基等の不飽和基またはベンジル基と、カルボキシ基とを側鎖に有する(メタ)アクリル樹脂が、膜強度、感度および現像性のバランスに優れている点で好適である。
ラジカル重合性化合物およびバインダーポリマーについては、特開2001−133969号公報の[0036]〜[0060]に詳細に記載されているものを用いることができる。
サーマルネガタイプの感光性組成物中には、特開2001−133969号公報の[0061]〜[0068]に記載されている添加剤(例えば、塗布性を向上させるための界面活性剤)を含有させるのが好ましい。
重合層の製造方法および製版方法については、特開特開2001−133969号公報に詳細に記載されている方法を用いることができる。
<酸架橋層>
また、サーマルネガタイプの画像記録層の一つとして、酸架橋型の画像記録層(酸架橋層)も好適に挙げられる。酸架橋層は、光熱変換物質と、熱酸発生剤と、硬化性化合物である酸により架橋する化合物(架橋剤)および酸の存在下で架橋剤と反応しうるアルカリ可溶性高分子化合物を含有する。酸架橋層においては、光熱変換物質が吸収した赤外線を熱に変換し、この熱により熱酸発生剤が分解して酸が発生し、発生した酸により架橋剤とアルカリ可溶性高分子化合物とが反応し、硬化する。
光熱変換物質としては、重合層に用いられるのと同様のものが挙げられる。
熱酸発生剤としては、例えば、光重合の光開始剤、色素類の光変色剤、マイクロレジスト等に使用されている酸発生剤等の熱分解化合物が挙げられる。
架橋剤としては、例えば、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換された芳香族化合物;N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル基またはN−アシルオキシメチル基を有する化合物;エポキシ化合物が挙げられる。
アルカリ可溶性高分子化合物としては、例えば、ノボラック樹脂、側鎖にヒドロキシアリール基を有するポリマーが挙げられる。
<フォトポリマータイプ>
光重合型感光性組成物は、付加重合性化合物と、光重合開始剤と、高分子結合剤とを含有する。
付加重合性化合物としては、付加重合可能なエチレン性不飽和結合含有化合物が好適に挙げられる。例えば、エチレン性不飽和結合含有化合物は、末端エチレン性不飽和結合を有する化合物である。具体的には、例えば、モノマー、プレポリマー、これらの混合物等の化学的形態を有する。モノマーの例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸)と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミドが挙げられる。また付加重合性化合物としては、ウレタン系付加重合性化合物も好適に挙げられる。
光重合開始剤としては、種々の光重合開始剤または2種以上の光重合開始剤の併用系(光開始系)を、使用する光源の波長により適宜選択して用いることができる。例えば、特開2001−22079号公報の[0021]〜[0023]に記載されている開始系が好適に挙げられる。
高分子結合剤は、光重合型感光性組成物の皮膜形成剤として機能するだけでなく、画像記録層をアルカリ現像液に溶解させる必要があるため、アルカリ水に対して可溶性または膨潤性である有機高分子重合体が用いられる。そのような有機高分子重合体としては、特開2001−22079号公報の[0036]〜[0063]に記載されているものが好適に挙げられる。
フォトポリマータイプの光重合型感光性組成物中には、特開2001−22079号公報の[0079]〜[0088]で記載されている添加剤(例えば塗布性を向上させるための界面活性剤、着色剤、可塑剤、熱重合禁止剤) を含有させるのが好ましい。
また、フォトポリマータイプの画像記録層の上に、酸素の重合禁止作用を防止するために酸素遮断性保護層を設けることが好ましい。酸素遮断性保護層に含有される重合体としては、例えば、ポリビニルアルコール、その他の共重合体が挙げられる。
さらに、特開2001−228608号公報の[0124]〜[0165]に記載されているような中間層もしくは接着層を設けるのも好ましい。
<コンベンショナルネガタイプ>
コンベンショナルネガタイプの感光性組成物は、ジアゾ樹脂または光架橋性樹脂を含有する。中でも、ジアゾ樹脂とアルカリ可溶性または膨潤性の高分子化合物(結合剤)とを含有する感光性組成物が好適に挙げられる。
ジアゾ樹脂としては、例えば、芳香族ジアゾニウム塩とホルムアルデヒド等の活性カルボニル基含有化合物との縮合物;p−ジアゾフェニルアミン類とホルムアルデヒドとの縮合物とヘキサフルオロリン酸塩またはテトラフルオロホウ酸塩との反応生成物である有機溶媒可溶性ジアゾ樹脂無機塩が挙げられる。特に、特開昭59−78340号公報に記載されている6量体以上を20モル%以上含んでいる高分子量ジアゾ化合物が好ましい。
結合剤としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸またはマレイン酸を必須成分として含む共重合体が挙げられる。具体的には、特開昭50−118802号公報に記載されているような2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸等のモノマーの多元共重合体、特開昭56−4144号公報に記載されているようなアルキルアクリレート、(メタ)アクリロニトリルおよび不飽和カルボン酸からなる多元共重合体が挙げられる。
コンベンショナルネガタイプの感光性組成物には、添加剤として、特開平7−281425号公報の[0014]〜[0015]に記載されている焼出し剤、染料、塗膜に柔軟性や耐摩耗性を付与するための可塑剤、現像促進剤等の化合物、塗布性を向上させるための界面活性剤を含有させるのが好ましい。
コンベンショナルネガタイプの画像記録層の下には、特開2000−105462号公報に記載されている、酸基を有する構成成分とオニウム基を有する構成成分とを有する高分子化号物を含有する中間層を設けるのが好ましい。
<コンベンショナルポジタイプ>
コンベンショナルポジタイプの感光性組成物は、キノンジアジド化合物を含有する。中でも、o−キノンジアジド化合物とアルカリ可溶性高分子化合物とを含有する感光性組成物が好適に挙げられる。
o−キノンジアジド化合物としては、例えば、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロライドとフェノール−ホルムアルデヒド樹脂またはクレゾール−ホルムアルデヒド樹脂とのエステルや、米国特許第3,635,709号明細書に記載されている1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロライドとピロガロール−アセトン樹脂とのエステルが挙げられる。
アルカリ可溶性高分子化合物としては、例えば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、フェノール−クレゾール−ホルムアルデヒド共縮合樹脂、ポリヒドロキシスチレン、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミドの共重合体、特開平7−36184号公報に記載されているカルボキシ基含有ポリマー、特開昭51−34711号公報に記載されているようなフェノール性ヒドロキシ基を含有するアクリル系樹脂、特開平2−866号公報に記載されているスルホンアミド基を有するアクリル系樹脂や、ウレタン系の樹脂が挙げられる。
コンベンショナルポジタイプの感光性組成物には、添加剤として、特開平7−92660号公報の[0024]〜[0027]に記載されている感度調節剤、焼出剤、染料等の化合物や、特開平7−92660号公報の[0031]に記載されているような塗布性を向上させるための界面活性剤を含有させるのが好ましい。
コンベンショナルポジタイプの感光層の下には、上述したコンベンショナルネガタイプに好適に用いられる中間層と同様の中間層を設けるのが好ましい。
<無処理タイプ>
無処理タイプの感光性組成物には、熱可塑性微粒子ポリマー型、マイクロカプセル型、スルホン酸発生ポリマーを含有する型等が挙げられる。これらはいずれも光熱変換物質を含有する感熱型である。光熱変換物質は、上述したサーマルポジタイプに用いられるのと同様の染料が好ましい。
熱可塑性微粒子ポリマー型の感光性組成物は、疎水性かつ熱溶融性の微粒子ポリマーが親水性高分子マトリックス中に分散されたものである。熱可塑性微粒子ポリマー型の画像記録層においては、露光により発生する熱により疎水性の微粒子ポリマーが溶融し、互いに融着して疎水性領域、即ち、画像部を形成する。
微粒子ポリマーとしては、微粒子同士が熱により溶融合体するものが好ましく、表面が親水性で、湿し水等の親水性成分に分散しうるものがより好ましい。具体的には、Reseach Disclosure No.33303(1992年1月)、特開平9−123387号、同9−131850号、同9−171249号および同9−171250号の各公報、欧州特許出願公開第931,647号明細書等に記載されている熱可塑性微粒子ポリマーが好適に挙げられる。中でも、ポリスチレンおよびポリメタクリル酸メチルが好ましい。親水性表面を有する微粒子ポリマーとしては、例えば、ポリマー自体が親水性であるもの;ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等の親水性化合物を微粒子ポリマー表面に吸着させて表面を親水性化したものがある。
微粒子ポリマーは、反応性官能基を有するのが好ましい。
マイクロカプセル型の感光性組成物としては、特開2000−118160号公報に記載されているもの、特開2001−277740号公報に記載されているような熱反応性官能基を有する化合物を内包するマイクロカプセル型が好適に挙げられる。
スルホン酸発生ポリマー含有型の感光性組成物に用いられるスルホン酸発生ポリマーとしては、例えば、特開平10−282672号公報に記載されているスルホン酸エステル基、ジスルホン基またはsec−またはtert−スルホンアミド基を側鎖に有するポリマー等を挙げられる。
無処理タイプの感光性組成物に、親水性樹脂を含有させることにより、機上現像性が良好となるばかりか、感光層自体の皮膜強度も向上する。親水性樹脂としては、例えば、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、アミノ基、アミノエチル基、アミノプロピル基、カルボキシメチル基等の親水基を有するもの、親水性のゾルゲル変換系結着樹脂が好ましい。
無処理タイプの画像記録層は、特別な現像工程を必要とせず、印刷機上で現像することができる。無処理タイプの画像記録層の製造方法および製版印刷方法については、特開特開2002−178655号公報に詳細に記載されている方法を用いることができる。
<バックコート>
このようにして、本発明の平版印刷版用支持体上に各種の画像記録層を設けて得られる本発明の平版印刷版原版の裏面には、必要に応じて、重ねた場合における画像記録層の傷付きを防止するために、有機高分子化合物からなる被覆層を設けることができる。
[製版方法(平版印刷版の製造方法)]
本発明の平版印刷版用支持体を用いた平版印刷版原版は、画像記録層に応じた種々の処理方法により、平版印刷版とされる。
像露光に用いられる活性光線の光源としては、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプが挙げられる。レーザビームとしては、例えば、ヘリウム−ネオンレーザ(He−Neレーザ)、アルゴンレーザ、クリプトンレーザ、ヘリウム−カドミウムレーザ、KrFエキシマレーザ、半導体レーザ、YAGレーザ、YAG−SHGレーザが挙げられる。
上記露光の後、画像記録層がサーマルポジタイプ、サーマルネガタイプ、コンベンショナルネガタイプ、コンベンショナルポジタイプおよびフォトポリマータイプのいずれかである場合は、露光した後、現像液を用いて現像して平版印刷版を得るのが好ましい。
現像液は、アルカリ現像液であるのが好ましく、有機溶剤を実質的に含有しないアルカリ性の水溶液であるのが好ましい。
また、アルカリ金属ケイ酸塩を実質的に含有しない現像液も好ましい。アルカリ金属ケイ酸塩を実質的に含有しない現像液を用いて現像する方法としては、特開平11−109637号公報に詳細に記載されている方法を用いることができる。
また、アルカリ金属ケイ酸塩を含有する現像液を用いることもできる。
以下に、本発明の実施例について詳細に説明するが、本発明はこれらの具体例に限定されない。
粗面化処理である砂目立ての工業的な応用を考えた場合、機械的、化学的、電気的なエッチングが実績もあり現実的である。そこで、従来の処理方法を用いて作製される砂目について注目した実験を行った。さらに、現在のところは工業的な実用化は、コストや生産性の面で事実上困難であるが、優れた印刷性能を持つと考えられる理想の単分散砂目を作製するために、レジストを用いたエッチング実験を行った。作製した平版印刷版用支持体に、下記の感熱層を塗布した後に印刷性能の評価を行った。
[アルミニウム板]
厚さが0.24mmであり、表1に示すFeを0.3質量%、Siを0.08質量%、Tiを0.01質量%、Cuを0.001〜0.025または0.1質量%含み、その他の不可避不純物成分およびアルミニウムからなるアルミニウム(No.1〜4)板を用いて下記の処理を連続的に行った。
Figure 2004249728
別に、表2に示すアルミニウム材を用いて、上記と同様のアルミニウム板とした。99.9%(他は不可避不純物)のAl材に、Be;2ppm添加したもの、Sn、In,Pb,Niそれぞれ;100ppm添加したAlを用いて、以下で示す実施例1と同様の処理条件(a)〜(k)の処理を行った。ただし、(b)においては、5質量%のアルミニウムを含有する26質量%苛性ソーダー水溶液 (溶液温度70℃)に12秒浸漬でアルミ溶解量は5g/m2とし、(e)においては、5質量%のアルミニウムを含有する26質量%苛性ソーダー水溶液(溶液温度70℃)に5秒浸漬でアルミ溶解量は1.2g/m2とした。その後、同様にピット直径を計算した。その中から、(d−1)の処理によって生成したピットのみを抽出したときの平均径、ピット密度、標準偏差を算出し、表2に示した。99.9%Al材、またはこれに微量成分を添加したAl材を用いた本発明の平版印刷版用支持体は、非常に標準偏差の小さいピットの分散を示した。
Figure 2004249728
[アルミニウム板の処理条件板]
前記のアルミニウム板を用いて、(a)機械的粗面化、(b)アルカリエッチング、(c)デスマット、(d)電気化学的粗面化もしくはレジストを利用した粗面化、(e)アルカリエッチング、(f)デスマット、(g)電気化学的粗面化、(h)アルカリエッチング、(i)デスマット処理、(j)陽極酸化処理、(k)シリケート処理の順に表面処理を行った。各々の処理の液条件や処理条件は実施例の表にまとめてある。また、各々の処理工程の間では、必要に応じて水洗処理を行った。
(a)機械的粗面化処理
比重1.12の研磨剤(ケイ砂)と水との懸濁液を研磨スラリー液としてアルミニウム板の表面に供給しながら、回転するローラ状ナイロンブラシにより機械的な粗面化を行った。
(b)アルカリエッチング
表1のアルミニウム板を、表3に示すE−1の条件で、5質量%のアルミニウムを含有する26質量%苛性ソーダ水溶液(溶液温度70℃)に25秒間浸漬させてエッチング処理を行った。アルミニウム板の溶解量は表3に示した。アルミニウム板の溶解によって、これ以後の処理において再現性のよいアルミニウム表面を表出させた。
Figure 2004249728
(c)デスマット処理
アルカリエッチング後のアルミニウム板を、表4に示すD−1の条件で、0.05質量%のアルミニウムを含有する26wt%硫酸水溶液(60℃)に10sec間浸漬させてデスマット処理を行った。これによって、エッチング時に生成した不要物を取り除いた。
Figure 2004249728
(d−1)電気化学的粗面化
デスマット後のアルミニウム板を、0.5質量%のアルミニウムを含有する1質量%の硝酸水溶液(50℃)中で表5で示す電解粗面化を行った。電解には交流電源を用い、波形は対称矩形波で、電流密度を25A/dm2、アノード反応時の電気量とカソード反応時の電気量の総和の比を0.95として周波数60Hzで4秒間の電解処理により粗面化した。このとき、アルミニウム板に加わる電気量は、アノード反応時の総和が100C/dm2であった。
Figure 2004249728
(d−2)レジストを利用した粗面化
アルミニウム板に、前記の(a)機械的粗面化処理と(b)アルカリエッチングと(c)デスマット処理を施した後、コンベンショナルネガタイプPS版用感光層を塗布し、その上に1μmの円を隙間なく描いたシート状のマスクを被せて露光・現像処理を行った。これによって、アルミニウムを円形に露出させた。この露出部を表6に示す条件でアルカリによってエッチングすることで径が1μmに揃った単分散な砂目を形成した。
Figure 2004249728
(e)アルカリエッチング
アルミニウム板を、5質量%のアルミニウムを含有する26質量%苛性ソーダ水溶液(溶液温度70℃)に浸漬させて表3のE−2〜E−4のエッチング処理を行った。アルミニウム板の溶解量は表3に示す通りである。これによって、電気化学的粗面化の際に形成されてしまう急な凹凸を適度になだらかにした。
(f)デスマット処理
アルカリエッチング後のアルミニウム板を、表4のD−2の条件で、0.05質量%のアルミニウムを含有する26質量%硫酸水溶液(60℃)に40sec間浸漬させてデスマット処理を行った。これによって、アルカリエッチングの際に生成した不要物を取り除いた。
(g)電気化学的粗面化
デスマット後のアルミニウム板を、0.5質量%のアルミニウムを含有する1質量%の塩酸水溶液(35℃)中で電解粗面化を行った。電解には交流電源を用い、波形は対称矩形波で、電流密度を25A/dm2、アノード反応時の電気量とカソード反応時の電気量の総和の比を0.95として周波数60Hzで2secの電解処理により粗面化した。このとき、アルミニウム板に加わる電気量は、アノード反応時の総和が50C/dm2であった。
(h)アルカリエッチング
アルミニウム板を、0.5質量%のアルミニウムを含有する5.0質量%苛性ソーダ水溶液(溶液温度70℃)に2秒間浸漬させてエッチング処理を行った。アルミニウム板の溶解量は0.1g/m2である。これによって、電気化学的粗面化の際に形成されてしまう急な凹凸を適度になだらかにした。
(i)デスマット処理
アルカリエッチング後のアルミニウム板を、4.5質量%のアルミニウムを含有する26質量%硫酸水溶液(60℃)に40sec間浸漬させてデスマット処理を行った。
(j)陽極酸化処理
二段給電電解処理法(図2参照)の陽極酸化装置を用いて陽極酸化処理を行った。電解部に供給した電解液としては、硫酸を用いた。最終的な酸化皮膜量は2.7g/m2であった。
(k)シリケート処理
陽極酸化処理されたアルミニウム支持体を、温度30℃の3号ケイ酸ソーダの1質量%水溶液の処理層中へ、10秒間、浸せきすることでアルカリ金属ケイ酸塩処理(シリケート処理)を行った。
[表面形状撮影および画像処理]
JEOL社製の走査型電子顕微鏡(型式JSM−5500)により、粗面化処理後のアルミニウム板表面のピットを写真撮影した。倍率は2000倍、撮影範囲は40×50μmであった。その後、旭ハイテック(株)の画像解析ソフト“ImageFactory”を用いて画像の二値化処理(白黒二階調化処理)を行い、全てのピットを等価円として扱った場合の直径を計算した。その中から、(d−1)および(d−2)の処理によって生成した径0.5〜5μmのピットのみを抽出したときの平均径、ピット密度、標準偏差を算出した。その結果、Cuの含有量が少ないAl材を選ぶほど標準偏差が小さく単分散な砂目が得られた。さらに、実施例8のレジストを利用したエッチングにおいては、微量金属成分を添加した表2に示すAlと比較して、はるかに単分散である砂目が作製された。
Figure 2004249728
中間層として以下の下塗り液を塗布した。
下塗り液1を塗布し、塗膜を80℃で15秒間乾燥し基板を得た。乾燥後の塗膜の被膜量は15mg/m2であった。
[下塗り液1]
・分子量2.8万の下記共重合体 0.3g
・メタノール 100g
・水 1g
Figure 2004249728
[画像記録層の塗布および印刷性能の評価]
本実施例では、以下のような重層系の構造を有するサーマルポジタイプの感熱層を塗布して平版印刷版原版とし、露光・現像の後に印刷性能の評価を行った。
下塗り液1を塗布した本発明の支持体に、以下の下層用塗布液1を、塗布量0.85g/m2になるよう塗布したのち、TABAI社製、PERFECT OVEN PH200にてWind Controlを7に設定して110℃で50秒間乾燥し、その後、上部感熱層用塗布液1を塗布量が0.30g/m2 になるよう塗布したのち、120度で1分間乾燥し、平版印刷版原版を得た。
[下層用塗布液1]
・N−(4−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド/
アクリロニトリル/メタクリル酸メチル
(36/34/30:重量平均分子量50000 、酸価2.65) 2.133g
・シアニン染料A(下記構造) 0.109g
・4,4’−ビスヒドロキシフェニルスルホン 0.126g
・無水テトラヒドロフタル酸 0.190g
・p−トルエンスルホン酸 0.008g
・3−メトキシ−4−ジアゾジフェニルアミン
ヘキサフルオロホスフェート 0.030g
・エチルバイオレットの対イオンを
6−ヒイドロキシナフタレンスルホンに変えたもの 0.100g
・メガファックF176、大日本インキ工業(株)社製
( 塗布面状改良フッ素系界面活性剤) 0.035g
・メチルエチルケトン 25.38g
・1−メトキシ−2−プロパノール 13.0g
・γ−ブチロラクトン 13.2g
Figure 2004249728
[上部感熱層用塗布液1]
・m,p−クレゾールノボラック(m/p比=6/4、重量平均分子量
4500、未反応クレゾール0.8重量%含有) 0.3478g
・シアニン染料A 0.0192g
・特願平2001−398047号出願、実施例2で用いられている
アンモニウム化合物 0.0115g
・メガファックF176(20%)、大日本インキ化学工業(株)製
( 面状改良界面活性剤) 0.022g
・メチルエチルケトン 13.07g
・1−メトキシ−2−プロパノール 6.79g
本発明の平版印刷版用支持体に適用される画像記録層は、先述のように実施例のものに限られるわけではなく、種々のタイプの画像記録層が適用できる。例えば、重層タイプとしては特表2002−518715号公報,欧州特許公報EP864420B1などに記載の画像記録層を適用することも優れた印刷性能を達成する上で効果的である。
[露光および現像]
得られた平版印刷版にCreo社製Trendsetter3244VXを用いてビーム強度9W,ドラム回転速度150rpmの条件でテストパターン画像の書き込みを行った。次に富士写真フイルム(株)製自動現像機LP−940Hを用いて現像液温30℃、現像時間12秒の条件にて現像処理を行った。なお現像液は富士写真フイルム(株)製DT−2(1:8で水道水希釈したもの)を用い、ガム液としてFP−2W(1:1で水道水希釈したもの)を用いた。こうして得られた平版印刷版を用いて、以下のようにして印刷評価を行った。
[耐刷性の評価]
小森コーポレーション(株)製リスロン40印刷機で、インキとして、大日本インキ化学工業(株)製のValues−G墨N。湿し水成分として、富士写真フイルム(株)製IF−102を4%使用して印刷を行なった。5000枚毎に印刷物を抜き取り、正常な印刷物が得られる枚数で耐刷性の評価とした。耐刷性の数値は、比較例1の耐刷性を100とした場合の相対値を計算して表8に示した。
[耐汚れ性の評価]
上記で得られた平版印刷版を用い、三菱ダイヤ型F2印刷機(三菱重工業社製)で、DIC製GEOS(s)紅インキを用いて印刷し、1万枚印刷した後におけるブランケットの汚れを一旦セロハンテープに転写させ、これを白い紙に貼り付けて、セロハンテープに転写されたインキの量を目視で評価した。ブランケットの汚れの少なかったものから多かったものまでを順に、◎(1)、○(2)、○△(3)、△(4)、△×(5)、として表8に示した。
Figure 2004249728
本発明の平版印刷版用支持体の作成における交流を用いた電気化学的粗面化処理におけるラジアル型セルの一例を示す側面図である。 本発明の平版印刷版用支持体の作成における陽極酸化処理に用いられる陽極酸化処理装置の概略図である。
符号の説明
11 アルミニウム板
12 ラジアルドラムローラ
13a、13b 主極
14 電解処理液
15 電解液供給口
16 スリット
17 電解液通路
18 補助陽極
19a、19b サイリスタ
20 交流電源
21 主電解槽
22 補助陽極槽
410 陽極酸化処理装置
412 給電槽
414 電解処理槽
416 アルミニウム板
418、426 電解液
420 給電電極
422、428 ローラ
424 ニップローラ
430 電解電極
432 槽壁
434 直流電源

Claims (4)

  1. アルミニウム基体に、粗面化処理を施して得られる平版印刷版用支持体であって、該アルミニウム基体表面のピット径の標準偏差σがσ≦0.99であることを特徴とする平版印刷版用支持体。
  2. 前記アルミニウム基体が、Feを0.1〜0.5質量%、Siを0.02〜0.10質量%、Tiを0.00〜0.05質量%、Cuを0.000〜0.050質量%含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなり、表面のピットの平均径が1.0μm以上であり、ピットの平均密度が5×102〜5.0×105個/mm2であることを特徴とする請求項1に記載の平版印刷版用支持体。
  3. 前記アルミニウム基体が、Sn、Pb、Be、InおよびNiからなる群から選択される少なくとも1種を1〜200ppmの範囲で、さらに含有することを特徴とする、請求項2に記載の平版印刷版用支持体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の平版印刷版用支持体上に画像記録層を有する平版印刷版原版。
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