JP2006076104A - 平版印刷版用支持体の製造方法 - Google Patents
平版印刷版用支持体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006076104A JP2006076104A JP2004261966A JP2004261966A JP2006076104A JP 2006076104 A JP2006076104 A JP 2006076104A JP 2004261966 A JP2004261966 A JP 2004261966A JP 2004261966 A JP2004261966 A JP 2004261966A JP 2006076104 A JP2006076104 A JP 2006076104A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- treatment
- lithographic printing
- aluminum
- aluminum plate
- printing plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23F—NON-MECHANICAL REMOVAL OF METALLIC MATERIAL FROM SURFACE; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL; MULTI-STEP PROCESSES FOR SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL INVOLVING AT LEAST ONE PROCESS PROVIDED FOR IN CLASS C23 AND AT LEAST ONE PROCESS COVERED BY SUBCLASS C21D OR C22F OR CLASS C25
- C23F1/00—Etching metallic material by chemical means
- C23F1/10—Etching compositions
- C23F1/14—Aqueous compositions
- C23F1/32—Alkaline compositions
- C23F1/36—Alkaline compositions for etching aluminium or alloys thereof
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B24—GRINDING; POLISHING
- B24B—MACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
- B24B19/00—Single-purpose machines or devices for particular grinding operations not covered by any other main group
- B24B19/02—Single-purpose machines or devices for particular grinding operations not covered by any other main group for grinding grooves, e.g. on shafts, in casings, in tubes, homokinetic joint elements
- B24B19/028—Single-purpose machines or devices for particular grinding operations not covered by any other main group for grinding grooves, e.g. on shafts, in casings, in tubes, homokinetic joint elements for microgrooves or oil spots
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B24—GRINDING; POLISHING
- B24B—MACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
- B24B29/00—Machines or devices for polishing surfaces on work by means of tools made of soft or flexible material with or without the application of solid or liquid polishing agents
- B24B29/005—Machines or devices for polishing surfaces on work by means of tools made of soft or flexible material with or without the application of solid or liquid polishing agents using brushes
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B24—GRINDING; POLISHING
- B24B—MACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
- B24B37/00—Lapping machines or devices; Accessories
- B24B37/04—Lapping machines or devices; Accessories designed for working plane surfaces
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41N—PRINTING PLATES OR FOILS; MATERIALS FOR SURFACES USED IN PRINTING MACHINES FOR PRINTING, INKING, DAMPING, OR THE LIKE; PREPARING SUCH SURFACES FOR USE AND CONSERVING THEM
- B41N3/00—Preparing for use and conserving printing surfaces
- B41N3/03—Chemical or electrical pretreatment
- B41N3/034—Chemical or electrical pretreatment characterised by the electrochemical treatment of the aluminum support, e.g. anodisation, electro-graining; Sealing of the anodised layer; Treatment of the anodic layer with inorganic compounds; Colouring of the anodic layer
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41N—PRINTING PLATES OR FOILS; MATERIALS FOR SURFACES USED IN PRINTING MACHINES FOR PRINTING, INKING, DAMPING, OR THE LIKE; PREPARING SUCH SURFACES FOR USE AND CONSERVING THEM
- B41N3/00—Preparing for use and conserving printing surfaces
- B41N3/04—Graining or abrasion by mechanical means
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C25—ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
- C25D—PROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
- C25D11/00—Electrolytic coating by surface reaction, i.e. forming conversion layers
- C25D11/02—Anodisation
- C25D11/04—Anodisation of aluminium or alloys based thereon
- C25D11/16—Pretreatment, e.g. desmutting
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C25—ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
- C25F—PROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC REMOVAL OF MATERIALS FROM OBJECTS; APPARATUS THEREFOR
- C25F3/00—Electrolytic etching or polishing
- C25F3/02—Etching
- C25F3/04—Etching of light metals
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Electrochemistry (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
- Materials For Photolithography (AREA)
- Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
Abstract
【解決手段】アルミニウム板に、少なくとも、
ブラシと研磨剤を含有するスラリー液とを用いて、平均表面粗さが0.25μm以上0.40μm未満となるように機械的に粗面化する機械的粗面化処理、および、
塩酸を含有する水溶液中で、平均表面粗さが0.40〜0.55μmとなるように電気化学的に粗面化する電気化学的粗面化処理
をこの順に施して、平版印刷版用支持体を得る、平版印刷版用支持体の製造方法。
【選択図】なし
Description
中でも、機械的粗面化処理は、平版印刷版の耐刷性を向上させるために有効である。機械的粗面化処理としては、回転するナイロンブラシとアルミニウム板との間に研磨剤のスラリーを吹き付ける方法が一般的に知られている。また、ナイロンブラシと研磨剤とを用いる機械的粗面化処理に、電解粗面化処理を組み合せた方法も知られている(例えば、特許文献1参照。)。
具体的には、特許文献1に記載の製造方法では、得られる支持体を用いた平版印刷版原版が、耐刷性には優れるものの、現像性(感度)が劣り、また耐汚れ性も劣るという問題があり、ユーザの要求に十分に応えられる平版印刷版原版を得るまでには至っていない。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(3)を提供する。
ブラシと研磨剤を含有するスラリー液とを用いて、平均表面粗さRaが0.25μm以上0.40μm未満となるように機械的に粗面化する機械的粗面化処理、および、
塩酸を含有する水溶液中で、平均表面粗さRaが0.40〜0.55μmとなるように電気化学的に粗面化する電気化学的粗面化処理(第1塩酸電解)
をこの順に施して、平版印刷版用支持体を得る、平版印刷版用支持体の製造方法。
ブラシと研磨剤を含有するスラリー液とを用いて、平均表面粗さRaが0.25μm以上0.40μm未満となるように機械的に粗面化する機械的粗面化処理、
アルカリ水溶液中でのエッチング処理(第1アルカリエッチング処理)、
塩酸を含有する水溶液中で、平均表面粗さRaが0.40〜0.55μmとなるように電気化学的に粗面化する電気化学的粗面化処理(第1塩酸電解)、
アルカリ水溶液中でのエッチング処理(第2アルカリエッチング処理)、
塩酸を含有する水溶液中での電気化学的粗面化処理(第2塩酸電解)、
アルカリ水溶液中でのエッチング処理(第3アルカリエッチング処理)、および、
陽極酸化処理
をこの順に施して、平版印刷版用支持体を得る、平版印刷版用支持体の製造方法。
特に、アルカリエッチング処理および第2塩酸電解を施すことにより、感度ならびに平版印刷版としたときの耐汚れ性および耐刷性がより向上し、更に平版印刷版としたときの耐クリーナ性にも優れる平版印刷版を製造することができる。
[平版印刷版用支持体の製造方法]
<アルミニウム板(圧延アルミ)>
本発明の平版印刷版用支持体の製造方法には公知のアルミニウム板を用いることができる。本発明に用いられるアルミニウム板は、寸度的に安定なアルミニウムを主成分とする金属であり、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる。純アルミニウム板のほか、アルミニウムを主成分とし微量の異元素を含む合金板を用いることもできる。
また、使用済みアルミニウム飲料缶を溶解させたUBC(Used Beverage Can)地金を圧延して得られるアルミニウム板を用いることもできる。
このアルミニウム板において、Cu含有量は、0.00質量%以上であるのが好ましく、さらには0.01質量%以上、0.02質量%以上であるのがより好ましく、また、0.15質量%以下であるのが好ましく、さらには0.11質量%以下であるのが好ましく、0.03質量%以下であるのがより好ましい。特に好ましいのは、Si:0.07〜0.09質量%、Fe:0.20〜0.29質量%、Cu:0.03質量%以下、Mn:0.01質量%以下、Mg:0.01質量%以下、Cr:0.01質量%以下、Zn:0.01質量%以下、Ti:0.02質量%以下、Al:99.5質量%以上であるアルミニウム板である。
DC鋳造においては、冷却速度が0.5〜30℃/秒の範囲で凝固する。1℃未満であると粗大な金属間化合物が多数形成されることがある。DC鋳造を行った場合、板厚300〜800mmの鋳塊を製造することができる。その鋳塊を、常法に従い、必要に応じて面削を行い、通常、表層の1〜30mm、好ましくは1〜10mmを切削する。その前後において、必要に応じて、均熱化処理を行う。均熱化処理を行う場合、金属間化合物が粗大化しないように、450〜620℃で1〜48時間の熱処理を行う。熱処理が1時間より短い場合には、均熱化処理の効果が不十分となることがある。なお、均熱処理を行わない場合には、コストを低減させることができるという利点がある。
アルミニウム板の強度は、平版印刷版用支持体として必要な腰の強さを得るため、0.2%耐力が120MPa以上であるのが好ましい。また、バーニング処理を行った場合にもある程度の腰の強さを得るためには、270℃で3〜10分間加熱処理した後の0.2%耐力が80MPa以上であるのが好ましく、100MPa以上であるのがより好ましい。特に、アルミニウム板に腰の強さを求める場合は、MgやMnを添加したアルミニウム材料を採用することができるが、腰を強くすると印刷機の版胴へのフィットしやすさが劣ってくるため、用途に応じて、材質および微量成分の添加量が適宜選択される。これらに関して、本願出願人によって提案された技術が、特開平7−126820号公報、特開昭62−140894号公報等に記載されている。
また、アルミニウム板は、引張強度が160±15N/mm2、0.2%耐力が140±15MPa、JIS Z2241およびZ2201に規定される伸びが1〜10%であるのがより好ましい。
アルミニウム板の表面のキズは平版印刷版用支持体に加工した場合に欠陥となる可能性があるため、平版印刷版用支持体とする表面処理工程の前の段階でのキズの発生は可能な限り抑制する必要がある。そのためには安定した形態で運搬時に傷付きにくい荷姿であることが好ましい。
アルミニウムウェブの場合、アルミニウムの荷姿としては、例えば、鉄製パレットにハードボードとフェルトとを敷き、製品両端に段ボールドーナツ板を当て、ポリチュ−ブで全体を包み、コイル内径部に木製ドーナツを挿入し、コイル外周部にフェルトを当て、帯鉄で絞め、その外周部に表示を行う。また、包装材としては、ポリエチレンフィルム、緩衝材としては、ニードルフェルト、ハードボードを用いることができる。この他にもいろいろな形態があるが、安定して、キズも付かず運送等が可能であればこの方法に限るものではない。
本発明の平版印刷版用支持体の製造方法は、上述したアルミニウム板に、少なくとも、ブラシと研磨剤を含有するスラリー液とを用いて平均表面粗さRaが0.25μm以上0.40μm未満となるように機械的に粗面化する機械的粗面化処理、および、塩酸を含有する水溶液中で、平均表面粗さRaが0.40〜0.55μmとなるように電気化学的に粗面化する電気化学的粗面化処理(第1塩酸電解)をこの順に施して、平版印刷版用支持体を得るものである。
また、上記各アルカリ水溶液中でのエッチング処理の少なくとも一つの後に、酸性水溶液中でデスマット処理する方法が好ましく、更に、上記陽極酸化処理の後に、親水化処理する方法が好ましい。
以下、上記で例示した表面処理の各工程について、詳細に説明する。
本発明においては、ブラシと研磨剤を含有するスラリー液とを用いて、上述したアルミニウム板の平均表面粗さRaが0.25μm以上0.40μm未満、好ましくは0.28〜0.37μm、より好ましくは0.30〜0.35μmとなるように機械的に粗面化する機械的粗面化処理を施す。
機械的粗面化処理により平均表面粗さRaを上述の範囲にすれば、第1塩酸電解で必要なエネルギーも節約できることは勿論、上述したように局所的に発生する深い凹部の形成を防ぐことができることから、感度に優れた平版印刷版原版を得ることができる。
また、ブラシグレイン法は、一般に、円柱状の胴の表面に、ナイロン(登録商標)、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂などの合成樹脂からなる合成樹脂毛;動物毛;スチールワイヤ;等のブラシ毛(材)を、ローラ状の台部に均一な毛長および植毛分布をもって植え込んだもの、台部に小穴を開けブラシ毛束を植込んだもの;チャンネルローラ型のもの;等のローラ状ブラシ(ブラシロール)を用い、回転するローラ状ブラシに研磨剤を含有するスラリー液を吹き付けながら、上述したアルミニウム板の表面の一方または両方を擦ることにより行う。
このような特性を十分に満足するブラシ毛の材質としては、ナイロンが好ましく、具体的には、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10等を用いることができる。中でも、引っ張り強さ、耐摩耗性、吸水による寸法安定性、曲げ強さ、耐熱性、回復性などの観点からナイロン6・10を用いるのが特に好ましい。
また、ブラシ毛の毛径は、0.24〜0.83mmであるのが好ましい。毛径がこの範囲であれば、所望の平均表面粗さ(Ra=0.25μm以上0.40μm未満)を確保しやすくなり、ブランケット上の耐汚れ性も良好となる。
また、ブラシ毛の断面形状は円形が好ましい。
また、ブラシ(例えば、ローラ状ブラシ)は、特開平6−135175号公報に記載されているように、毛径の異なる2種以上のブラシを組み合わせて用いてもよく、その場合、毛径の異なるそれぞれのブラシを数本(例えば、2〜3本)ずつ用いることもできる。なお、2種以上のブラシを用いる場合、通常、ブラシグレインにおいて初めに用いるブラシを第1ブラシと呼び、最終に用いるブラシを第2ブラシと呼ぶ。
ローラ状ブラシの回転方向は、図1にも示すようにアルミニウム板の搬送方向に順転に行うのが好ましいが、ローラ状ブラシが多数本の場合は一部のローラ状ブラシを逆転としてもよい。また、ローラ状ブラシの押し込み量は、ローラ状ブラシの回転駆動モーターの負荷で管理するのが好ましく、具体的には、回転駆動モータの消費電力が1.0〜15kwであるのが好ましい。なお、支持ローラはゴムあるいは金属面を有し真直度のよく保たれたものが用いられる。
また、研磨スラリー液には、研磨剤のほかに、増粘剤、分散剤(例えば、界面活性剤)、防腐剤等を含有させることができる。
ブラシの回転数:150〜250rpm、
ブラシの本数:1〜3本、
ブラシの回転方向:アルミニウム板の移動方向と同じ、
ブラシの毛径:0.24〜0.3mm、
ブラシの毛長:30〜100mm、
ブラシローラの直径:300〜600mm、
研磨剤の種類:水酸化アルミニウム、または、珪砂を分級したもの、または、軽石を粉砕し分級したもの、
研磨剤の粒度:平均粒径20〜40μm、
研磨剤の比重:1.05〜1.18、
アルミニウム板の移動速度:30〜300m/min
図1は、本発明の平版印刷版用支持体の製造方法におけるブラシグレイニングの工程の概念を示す側面図である。
図1に示すように、アルミニウム板1を挟むように、ローラ状ブラシ2および4と、それぞれを支持する2本の支持ローラ5、6および7、8を配置され、2本の支持ローラ5、6および7、8は、外面の最短距離がローラ状ブラシ2および4の外径より小さいものを配置される。アルミニウム板1がローラ状ブラシ2および4により加圧され、2本の支持ローラ5、6および7、8の間に押し入れられる様な状態でアルミニウム板を一定速度で搬送し、研磨スラリー液3をアルミニウム板上に供給してローラ状ブラシを回転させることによりアルミニウム板1の表面がブラシ研磨される。
2次元粗さ測定の条件を以下に示す。
<測定条件>
カットオフ値0.8mm、傾斜補正FLAT−ML、測定長3mm、縦倍率10000倍、走査速度0.3mm/sec、触針先端径2μm
表面の凹部の数は、同様に電子顕微鏡を用いてアルミニウム板の表面を真上から撮影することにより求めることができる。
本発明においては、ブラシと研磨剤を含有するスラリー液とを用いて機械的粗面化処理を施した後に、アルミニウム板の表面をアルカリ水溶液中でエッチング処理する第1アルカリエッチング処理を施すのが好ましい。
この第1アルカリエッチング処理は、上述したアルミニウム板をアルカリ溶液に接触させることにより表層を溶解する処理であり、機械的粗面化処理によってアルミニウム板表面に生成した凹凸のエッジ部分や自然酸化皮膜を溶解し、アルミニウム板表面に食い込んだ研磨剤、アルミニウム屑等を除去し、その後に施される第1塩酸電解で均一な凹部を効果的に形成させることを目的として行われる。
また、アルカリ溶液は、アルミニウムイオンを含有しているのが好ましい。アルミニウムイオン濃度は、1g/L以上であるのが好ましく、3g/L以上であるのがより好ましく、また、200g/L以下であるのが好ましく、150g/L以下であるのがより好ましい。このようなアルカリ溶液は、例えば、水と48質量%カセイソーダ水溶液とアルミン酸ソーダとを用いて調製することができる。
第1アルカリエッチング処理においては、処理時間は、1秒以上であるのが好ましく、2秒以上であるのがより好ましく、また、30秒以下であるのが好ましく、15秒以下であるのがより好ましい。
即ち、カセイソーダ濃度とアルミニウムイオン濃度とのマトリクスに対応する、電導度と比重と温度とのマトリクス、または、電導度と超音波伝搬速度と温度とのマトリクスをあらかじめ作成しておき、電導度と比重と温度、または、電導度と超音波伝搬速度と温度によって液組成を測定し、液組成の制御目標値になるようにカセイソーダと水とを添加する。そして、カセイソーダと水とを添加することによって増加したエッチング液を、循環タンクからオーバーフローさせることにより、その液量を一定に保つ。添加するカセイソーダとしては、工業用の40〜60質量%のものを用いることができる。
電導度計および比重計としては、それぞれ温度補償されているものを用いるのが好ましい。比重計としては、差圧式のものを用いるのが好ましい。
水洗処理は、自由落下カーテン状の液膜により水洗処理する装置を用いて水洗し、更に、スプレー管を用いて水洗するのが好ましい。
装置100においては、給水タンク104に給水筒106から水102が供給され、水102が給水タンク104からオーバーフローする際に、整流部108により整流され、自由落下カーテン状の液膜がアルミニウム板101に供給される。装置100を用いる場合、液量は10〜100L/minであるのが好ましい。また、装置100とアルミニウム板101との間の水102が自由落下カーテン状の液膜として存在する距離Lは、20〜50mmであるのが好ましい。また、アルミニウム板の角度αは、水平方向に対して30〜80°であるのが好ましい。
自由落下カーテン状の液膜により水洗処理する具体的な装置としては、例えば、特開2003−96584号公報に記載されている装置が好適に挙げられる。
第1アルカリエッチング処理を行った後、表面に残留する汚れ(スマット)を除去するために酸洗い(第1デスマット処理)を行うのが好ましい。デスマット処理は、アルミニウム板を酸性溶液に接触させることにより行う。
中でも、酸性溶液をアルミニウム板の表面に噴きかける方法が好ましい。具体的には、φ2〜5mmの孔を10〜50mmピッチで有するスプレー管から、スプレー管1本あたり、10〜100L/minの量でエッチング液を吹き付ける方法が好ましい。スプレー管は複数本設けるのが好ましい。
水洗処理は、アルカリエッチング処理の後の水洗処理と同様である。ただし、スプレーチップ1本あたりの液量は1〜20L/minであるのが好ましい。
本発明においては、機械的粗面化処理またはその後の第1アルカリエッチング処理もしくは第1デスマット処理の後に、塩酸を含有する水溶液中で、平均表面粗さRaが0.40〜0.55μm、好ましくは0.43〜0.52μmとなるように電気化学的に粗面化する第1塩酸電解を施す。
第1塩酸電解により平均表面粗さRaを上述の範囲にすれば、形の揃った均一な凹凸を有する表面となることから、平版印刷版としたときの耐汚れ性および耐刷性がいずれも良好な平版印刷版原版を得ることができる。
塩酸を含有する水溶液中には、鉄、銅、マンガン、ニッケル、チタン、マグネシウム、シリカ等のアルミニウム合金中に含まれる金属が溶解していてもよい。また、次亜塩素酸や過酸化水素を1〜100g/L添加してもよい。
塩酸を含有する水溶液中への添加物、装置、電源、電流密度、流速、温度としては公知の電気化学的な粗面化に使用するものが用いることができる。電気化学的な粗面化に用いる電源は交流または直流が用いられるが、交流が特に好ましい。
なお、後述するように、電解槽を主電解槽および補助陽極槽に分割して電解粗面化処理を施す場合は、各電解槽での電気量は10〜250C/dm2であることが好ましく、各電解槽で処理した電気量を合計値が、100〜500C/dm2となるようにするのが好ましい。また、各電解槽の流速、電流密度、電気量等の条件は、同一であっても異なっていてもよく、求める粗面化形状に応じて適時選択することができる。
また、特開昭52−58602号、特開昭52−152302号、特開昭53−12738号、特開昭53−12739号、特開昭53−32821号、特開昭53−32822号、特開昭53−32833号、特開昭53−32824号、特開昭53−32825号、特開昭54−85802号、特開昭55−122896号、特開昭55−132884号、特公昭48−28123号、特公昭51−7081号、特開昭52−133838号、特開昭52−133840号、特開昭52−133844号、特開昭52−133845号、特開昭53−149135号、特開昭54−146234号の各公報等に記載されているもの等も用いることができる。
即ち、塩酸濃度とアルミニウムイオン濃度とのマトリクスに対応する、電導度と比重と温度とのマトリクス、または、電導度と超音波伝搬速度と温度とのマトリクスをあらかじめ作成しておき、電導度と比重と温度、または、電導度と超音波伝搬速度と温度によって液組成を測定し、液組成の制御目標値になるように塩酸と水とを添加する。そして、塩酸と水とを添加することによって増加した電解液を、循環タンクからオーバーフローさせることにより、その液量を一定に保つ。添加する塩酸としては、工業用の30〜70質量%のものを用いることができる。
電導度計および比重計としては、それぞれ温度補償されているものを用いるのが好ましい。比重計としては、差圧式のものを用いるのが好ましい。
液組成の測定に用いるために電解液から採取されたサンプルは、電解液とは別の熱交換機を用いて、一定温度(例えば、40±0.5℃)に制御した後に、測定に用いるのが、測定の精度が高くなる点で好ましい。
台形波交流の周波数は0.1〜120Hzのものを用いることが可能であるが、50〜70Hzが設備上好ましい。50Hzよりも低いと、主極のカーボン電極が溶解しやすくなり、また、70Hzよりも高いと、電源回路上のインダクタンス成分の影響を受けやすくなり、電源コストが高くなる。
また、電源装置としては、例えば、商用交流をサイリスタにより位相角制御したもの、商用交流を過飽和リアクトル制御したもの、インバータ制御電源、PWM制御電源等を用いることができ、コストと制御性の点で、PWM制御電源を用いるのが好ましい。
電解槽には1個以上の交流電源を接続することができる。主極に対向するアルミニウム板に加わる交流の陽極と陰極との電流比をコントロールし、均一な砂目立てを行うことと、主極のカーボンを溶解することとを目的として、図4に示したように、補助陽極を設置し、交流電流の一部を分流させることが好ましい。図4において、11はアルミニウム板であり、12はラジアルドラムローラであり、13aおよび13bは主極であり、14は電解処理液であり、15は電解液供給口であり、16はスリットであり、17は電解液通路であり、18は補助陽極であり、19aおよび19bはサイリスタであり、20は交流電源であり、21は主電解槽であり、22は補助陽極槽である。整流素子またはスイッチング素子を介して電流値の一部を二つの主電極とは別の槽に設けた補助陽極に直流電流として分流させることにより、主極に対向するアルミニウム板上で作用するアノード反応にあずかる電流値と、カソード反応にあずかる電流値との比を制御することができる。主極に対向するアルミニウム板上で、陽極反応と陰極反応とにあずかる電気量の比(陰極時電気量/陽極時電気量)は、0.3〜0.95であるのが好ましい。
直流を用いた電気化学的粗面化処理は、回分法、半連続法および連続法のいずれでも行うことができるが、連続法で行うのが好ましい。
水洗処理は、スプレー管を用いて水洗するのが好ましい。水洗処理に用いられるスプレー管としては、例えば、扇状に噴射水が広がるスプレーチップをアルミニウム板の幅方向に複数個有するスプレー管を用いることができる。スプレーチップの間隔は20〜100mmであるのが好ましく、また、スプレーチップ1本あたりの液量は1〜20L/minであるのが好ましい。スプレー管は複数本用いるのが好ましい。
また、測定のバラツキを抑制するために、市販の画像解析ソフトによる等価円直径測定を行うこともできる。この場合、上記電子顕微鏡写真をスキャナーで取り込んでデジタル化し、ソフトウェアにより二値化した後、等価円直径を求める。
本発明者が測定したところ、目視測定の結果とデジタル処理の結果とは、ほぼ同じ値を示した。
本発明においては、第1塩酸電解後に、アルミニウム板の表面をアルカリ水溶液中でエッチング処理する第2アルカリエッチング処理を施すのが好ましい。
第1塩酸電解と第2塩酸電解との間に行われる第2アルカリエッチング処理は、第1塩酸電解で生成したスマットを溶解させること、および、第1塩酸電解により形成されたピットのエッジ部分を溶解させることを目的として行われる。これにより、第1塩酸電解によって形成された大きなピットのエッジ部分が溶解して表面が滑らかになり、インキを該エッジ部分にひっかかりにくくするため、耐汚れ性に優れる平版印刷版原版を得ることができる。
第2アルカリエッチング処理は、基本的に第1アルカリエッチング処理と同様であるので、異なる点のみ以下に説明する。
また、アルカリ溶液は、アルミニウムイオンを含有しているのが好ましい。アルミニウムイオン濃度は、1g/L以上であるのが好ましく、3g/L以上であるのがより好ましく、また、200g/L以下であるのが好ましく、150g/L以下であるのがより好ましい。このようなアルカリ溶液は、例えば、水と48質量%カセイソーダ水溶液とアルミン酸ソーダとを用いて調製することができる。
第2アルカリエッチング処理を行った後、表面に残留する汚れ(スマット)を除去するために酸洗い(第2デスマット処理)を行うのが好ましい。第2デスマット処理は、第1デスマット処理と同様の方法で行うことができる。
第2デスマット処理においては、1〜400g/Lの酸および0.5〜8g/Lのアルミニウムイオンを含有する酸性溶液を用いるのが好ましい。
硫酸を用いる場合は、具体的には、硫酸濃度100〜350g/Lの硫酸水溶液に、硫酸アルミニウムを溶解させてアルミニウムイオン濃度を0.1〜5g/Lとなるように調整した液を用いることができる。また、後述する陽極酸化処理に用いられる電解液のオーバーフロー廃液を用いこともできる。
第2デスマット処理においては、処理時間は、1秒以上であるのが好ましく、4秒以上であるのがより好ましく、また、60秒以下であるのが好ましく、20秒以下であるのがより好ましい。
第2デスマット処理においては、酸水溶液の温度は、20℃以上であるのが好ましく、30℃以上であるのがより好ましく、また、70℃以下であるのが好ましく、60℃以下であるのがより好ましい。
本発明においては、第2アルカリエッチング処理もしくは第2デスマット処理の後に、塩酸を含有する水溶液中で、電気化学的に粗面化する第2塩酸電解を施すのが好ましい。
第2塩酸電解は、塩酸を含有する水溶液中での交流または直流を用いた電気化学的粗面化処理である。本発明においては、上述した第1塩酸電解と、この第2塩酸電解とを組み合わせることにより、均一性の高い複雑な凹凸構造を重畳した砂目形状をアルミニウム板の表面に形成させることができ、耐汚れ性および耐刷性がより向上し、更に耐クリーナ性が優れたものとなる。
また、第2塩酸電解は、第2アルカリエッチングで滑らかにしたアルミニウム表面に平均開口径0.01〜0.4μmのピットを生成させることができるため、それによって、耐刷性を高めることができる。
第2塩酸電解における塩酸を含有する水溶液は、第1塩酸電解と同様、通常の直流または交流を用いた電気化学的な粗面化処理に用いるものを使用できるが、1〜30g/L、好ましくは3〜20g/L、より好ましくは6〜15g/Lの塩酸水溶液を用いるのが望ましい。また、硫酸イオンもしくは硝酸イオンを0.1〜10g/L含有していてもよい。
また、第2塩酸電解における塩酸を含有する水溶液中での電気化学的な粗面化でアルミニウム板が陽極反応にあずかる電気量の総和は、電気化学的な粗面化処理が終了した時点で、10〜300C/dm2であるのが好ましく、30〜150C/dm2であるのがより好ましく、50〜100C/dm2であるのが更に好ましい。
本発明においては、第2塩酸電解後に、アルミニウム板の表面をアルカリ水溶液中でエッチング処理する第3アルカリエッチング処理を施すのが好ましい。
第2塩酸電解の後に行われる第3アルカリエッチング処理は、第2塩酸電解で生成したスマットを溶解させること、および、第2塩酸電解により形成されたピットのエッジ部分を溶解させることを目的として行われる。第3アルカリエッチング処理は、基本的に第1アルカリエッチング処理と同様であるので、異なる点のみ以下に説明する。
また、アルカリ溶液は、アルミニウムイオンを含有しているのが好ましい。アルミニウムイオン濃度は、1g/L以上であるのが好ましく、3g/L以上であるのがより好ましく、また、50g/L以下であるのが好ましく、8g/L以下であるのがより好ましい。このようなアルカリ溶液は、例えば、水と48質量%カセイソーダ水溶液とアルミン酸ソーダとを用いて調製することができる。
第3アルカリエッチング処理においては、処理時間は、1秒以上であるのが好ましく、2秒以上であるのがより好ましく、また、30秒以下であるのが好ましく、10秒以下であるのがより好ましい。
第3アルカリエッチング処理を行った後、表面に残留する汚れ(スマット)を除去するために酸洗い(第3デスマット処理)を行うのが好ましい。第3デスマット処理は、基本的に第1デスマット処理と同様であるので、異なる点のみ以下に説明する。
第3デスマット処理においては、引き続き行われる陽極酸化処理に用いられる電解液(例えば、硫酸)と同じ種類の液を用いるのが、第3デスマット処理と陽極酸化処理との間の水洗工程を省略することができる点で好ましい。
第3デスマット処理においては、5〜400g/Lの酸および0.5〜8g/Lのアルミニウムイオンを含有する酸性溶液を用いるのが好ましい。硫酸を用いる場合は、具体的には、硫酸濃度100〜350g/Lの硫酸水溶液に、硫酸アルミニウムを溶解させてアルミニウムイオン濃度を1〜5g/Lとなるように調整した液が好ましい。
第3デスマット処理においては、処理時間は、1秒以上であるのが好ましく、4秒以上であるのがより好ましく、また、60秒以下であるのが好ましく、15秒以下であるのがより好ましい。
第3デスマット処理において、デスマット処理液として、引き続き行われる陽極酸化処理に用いられる電解液と同じ種類の液を用いる場合には、デスマット処理後にニップローラによる液切りおよび水洗処理を省略することができる。
以上のように処理されたアルミニウム板には、更に、陽極酸化処理が施される。陽極酸化処理はこの分野で従来行われている方法で行うことができる。この場合、例えば、硫酸濃度50〜300g/Lで、アルミニウム濃度5質量%以下の溶液中で、アルミニウム板を陽極として通電して陽極酸化皮膜を形成させることができる。陽極酸化処理に用いられる溶液としては、硫酸、リン酸、クロム酸、シュウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸、アミドスルホン酸等を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
アルミニウム板に直流を印加する場合においては、電流密度は、1〜60A/dm2であるのが好ましく、5〜40A/dm2であるのがより好ましい。
連続的に陽極酸化処理を行う場合には、アルミニウム板の一部に電流が集中していわゆる「焼け」(皮膜が周囲より厚くなる部分)が生じないように、陽極酸化処理の開始当初は、5〜10A/m2の低電流密度で電流を流し、陽極酸化処理が進行するにつれ、30〜50A/dm2またはそれ以上に電流密度を増加させるのが好ましい。
具体的には、直流電源の電流配分を、下流側の直流電源の電流が上流側の直流電源の電流以上にするのが好ましい。このような電流配分とすることにより、いわゆる焼けが生じにくくなり、その結果、高速での陽極酸化処理が可能となる。
このような条件で陽極酸化処理を行うことによりポア(マイクロポア)と呼ばれる孔を多数有する多孔質皮膜が得られるが、通常、その平均ポア径は5〜50nm程度であり、平均ポア密度は300〜800個/μm2程度である。
中でも、図5に示す装置が好適に用いられる。図5は、アルミニウム板の表面を陽極酸化処理する装置の一例を示す概略図である。
アルミニウム板416と陰極430の間隔は50〜200mmであるのが好ましい。陰極430としてはアルミニウムが用いられる。陰極430としては、アノード反応により発生する水素ガスが系から抜けやすくなるようにするために、広い面積を有する電極でなく、アルミニウム板416の進行方向に複数個に分割した電極であるのが好ましい。
本発明においては、必要に応じて陽極酸化皮膜に存在するマイクロポアを封じる封孔処理を行ってもよい。封孔処理を行うことにより、平版印刷版原版の現像性(感度)を向上させることができる。
陽極酸化皮膜が、皮膜面にほぼ垂直な方向にポアと称する細孔を有する多孔質皮膜であることはよく知られている。本発明においては、陽極酸化処理に高封孔率の封孔処理を施すのが好ましい。封孔率は50%以上であるのが好ましく、70%以上であるのがより好ましく、90%以上であるのが更に好ましい。ここで、「封孔率」は、下記式により定義される。
アルカリ金属ケイ酸塩水溶液の濃度は、0.01〜10質量%であるのが好ましく、0.05〜5.0質量%であるのがより好ましい。
フッ化ジルコン酸塩溶液は、リン酸二水素ナトリウムを含有するのが好ましい。リン酸二水素ナトリウムの濃度は、0.01〜3質量%であるのが好ましく、0.1〜0.3質量%であるのがより好ましい。
フッ化ジルコン酸塩溶液は、アルミニウムイオンを含有していてもよい。その場合、フッ化ジルコン酸塩溶液のアルミニウムイオン濃度は、1〜500mg/Lであるのが好ましい。
封孔処理の時間(溶液中への浸せき時間)は、1〜20秒であるのが好ましく、5〜15秒であるのがより好ましい。
陽極酸化処理後または封孔処理後、親水化処理を行ってもよい。親水化処理としては、例えば、米国特許第2,946,638号明細書に記載されているフッ化ジルコニウム酸カリウム処理、米国特許第3,201,247号明細書に記載されているホスホモリブデート処理、英国特許第1,108,559号に記載されているアルキルチタネート処理、独国特許第1,091,433号明細書に記載されているポリアクリル酸処理、独国特許第1,134,093号明細書および英国特許第1,230,447号明細書に記載されているポリビニルホスホン酸処理、特公昭44−6409号公報に記載されているホスホン酸処理、米国特許第3,307,951号明細書に記載されているフィチン酸処理、特開昭58−16893号公報および特開昭58−18291号公報に記載されている親油性有機高分子化合物と2価の金属との塩による処理、米国特許第3,860,426号明細書に記載されているように、水溶性金属塩(例えば、酢酸亜鉛)を含む親水性セルロース(例えば、カルボキシメチルセルロース)の下塗層を設ける処理、特開昭59−101651号公報に記載されているスルホ基を有する水溶性重合体を下塗りする処理が挙げられる。
更に、特開昭60−64352号公報に記載されている酸性染料による着色を行うこともできる。
アルカリ金属ケイ酸塩としては、例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸リチウムが挙げられる。アルカリ金属ケイ酸塩の水溶液は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等を適当量含有してもよい。
また、アルカリ金属ケイ酸塩の水溶液は、アルカリ土類金属塩または4族(第IVA族)金属塩を含有してもよい。アルカリ土類金属塩としては、例えば、硝酸カルシウム、硝酸ストロンチウム、硝酸マグネシウム、硝酸バリウム等の硝酸塩;硫酸塩;塩酸塩;リン酸塩;酢酸塩;シュウ酸塩;ホウ酸塩が挙げられる。4族(第IVA族)金属塩としては、例えば、四塩化チタン、三塩化チタン、フッ化チタンカリウム、シュウ酸チタンカリウム、硫酸チタン、四ヨウ化チタン、塩化酸化ジルコニウム、二酸化ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウム、四塩化ジルコニウムが挙げられる。これらのアルカリ土類金属塩および4族(第IVA族)金属塩は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
このアルカリ金属ケイ酸塩処理により、平版印刷版用支持体の表面のアルカリ現像液に対する耐溶解性向上の効果が得られ、アルミニウム成分の現像液中への溶出が抑制されて、現像液の疲労に起因する現像カスの発生を低減することができる。
この方法に用いられる親水性ビニルポリマーとしては、例えば、ポリビニルスルホン酸、スルホ基を有するp−スチレンスルホン酸等のスルホ基含有ビニル重合性化合物と(メタ)アクリル酸アルキルエステル等の通常のビニル重合性化合物との共重合体が挙げられる。また、この方法に用いられる親水性化合物としては、例えば、−NH2基、−COOH基およびスルホ基からなる群から選ばれる少なくとも一つを有する化合物が挙げられる。
上述したようにして平版印刷版用支持体を得た後、画像記録層を設ける前に、平版印刷版用支持体の表面を乾燥させるのが好ましい。乾燥は、表面処理の最後の処理の後、水洗処理およびニップローラで液切りしてから行うのが好ましい。
乾燥温度は、70℃以上であるのが好ましく、80℃以上であるのがより好ましく、また、110℃以下であるのが好ましく、100℃以下であるのがより好ましい。
乾燥時間は、1秒以上であるのが好ましく、2秒以上であるのがより好ましく、また20秒以下であるのが好ましく、15秒であるのがより好ましい。
本発明においては、上述した表面処理に用いられる各種の処理液の組成を、特開2001−121837号公報に記載されている方法で管理するのが好ましい。また、イオンクロマト法、キャピラリー電気泳動法等により液組成を測定することが可能である。
なお、電解粗面化処理および陽極酸化処理に用いられる各電解液は、Cu濃度が100ppm以下であるのが好ましい。Cu濃度が高すぎると、ラインを停止するとアルミニウム板上にCuが析出し、ラインを再度稼動した際に析出したCuがパスロールに転写されて、処理ムラの原因となる場合がある。
本発明により得られる平版印刷版用支持体には、画像記録層を設けて平版印刷版原版とすることができる。画像記録層には、感光性組成物が用いられる。
本発明に好適に用いられる感光性組成物としては、例えば、アルカリ可溶性高分子化合物と光熱変換物質とを含有するサーマルポジ型感光性組成物(以下、この組成物およびこれを用いた画像記録層について、「サーマルポジタイプ」という。)、硬化性化合物と光熱変換物質とを含有するサーマルネガ型感光性組成物(以下、同様に「サーマルネガタイプ」という。)、光重合型感光性組成物(以下、同様に「フォトポリマータイプ」という。)、ジアゾ樹脂または光架橋樹脂を含有するネガ型感光性組成物(以下、同様に「コンベンショナルネガタイプ」という。)、キノンジアジド化合物を含有するポジ型感光性組成物(以下、同様に「コンベンショナルポジタイプ」という。)、特別な現像工程を必要としない感光性組成物(以下、同様に「無処理タイプ」という。)が挙げられ、特に、サーマルポジタイプ、サーマルネガタイプ、無処理タイプが好ましい。以下、これらの好適な感光性組成物について説明する。
<感光層>
サーマルポジタイプの感光性組成物は、アルカリ可溶性高分子化合物と光熱変換物質とを含有する。サーマルポジタイプの画像記録層においては、光熱変換物質が赤外線レーザ等の光のエネルギーを熱に変換し、その熱がアルカリ可溶性高分子化合物のアルカリ溶解性を低下させている相互作用を効率よく解除する。
とりわけ、赤外線レーザ等の光による露光での画像形成性に優れる点で、フェノール性ヒドロキシ基を有する樹脂が好ましく、例えば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、p−クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、m−/p−混合クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、フェノール/クレゾール(m−、p−およびm−/p−混合のいずれでもよい)混合−ホルムアルデヒド樹脂(フェノール−クレゾール−ホルムアルデヒド共縮合樹脂)等のノボラック樹脂が好適に挙げられる。
更に、特開2001−305722号公報(特に[0023]〜[0042])に記載されている高分子化合物、特開2001−215693号公報に記載されている一般式(1)で表される繰り返し単位を含む高分子化合物、特開2002−311570号公報(特に[0107])に記載されている高分子化合物も好適に挙げられる。
また、サーマルポジタイプの感光性組成物中には、添加剤として、感度調節剤、露光による加熱後直ちに可視像を得るための焼出し剤、画像着色剤としての染料等の化合物、塗布性および処理安定性を向上させるための界面活性剤を含有させるのが好ましい。これらについては、特開2001−305722号公報の[0056]〜[0060]に記載されているような化合物が好ましい。
上記以外の点でも、特開2001−305722号公報に詳細に記載されている感光性組成物が好ましく用いられる。
2層構造の画像記録層(重層系の画像記録層)としては、支持体に近い側に耐刷性および耐溶剤性に優れる下層(以下「A層」という。)を設け、その上にポジ画像形成性に優れる層(以下「B層」という。)を設けたタイプが好適に挙げられる。このタイプは感度が高く、広い現像ラチチュードを実現することができる。B層は、一般に、光熱変換物質を含有する。光熱変換物質としては、上述した染料が好適に挙げられる。
A層に用いられる樹脂としては、スルホンアミド基、活性イミノ基、フェノール性ヒドロキシ基等を有するモノマーを共重合成分として有するポリマーが耐刷性および耐溶剤性に優れている点で好適に挙げられる。B層に用いられる樹脂としては、フェノール性ヒドロキシ基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂が好適に挙げられる。
A層およびB層に用いられる組成物には、上記樹脂のほかに、必要に応じて、種々の添加剤を含有させることができる。具体的には、特開2002−3233769号公報の[0062]〜[0085]に記載されているような種々の添加剤が好適に用いられる。また、上述した特開2001−305722号公報の[0053]〜[0060]に記載されている添加剤も好適に用いられる。
A層およびB層を構成する各成分およびその含有量については、特開平11−218914号公報に記載されているようにするのが好ましい。
サーマルポジタイプの画像記録層と支持体との間には、中間層を設けるのが好ましい。中間層に含有される成分としては、特開2001−305722号公報の[0068]に記載されている種々の有機化合物が好適に挙げられる。
サーマルポジタイプの画像記録層の製造方法および製版方法については、特開2001−305722号公報に詳細に記載されている方法を用いることができる。
サーマルネガタイプの感光性組成物は、硬化性化合物と光熱変換物質とを含有する。サーマルネガタイプの画像記録層は、赤外線レーザ等の光で照射された部分が硬化して画像部を形成するネガ型の感光層である。
<重合層>
サーマルネガタイプの画像記録層の一つとして、重合型の画像記録層(重合層)が好適に挙げられる。重合層は、光熱変換物質と、ラジカル発生剤と、硬化性化合物であるラジカル重合性化合物と、バインダーポリマーとを含有する。重合層においては、光熱変換物質が吸収した赤外線を熱に変換し、この熱によりラジカル発生剤が分解してラジカルが発生し、発生したラジカルによりラジカル重合性化合物が連鎖的に重合し、硬化する。
ラジカル発生剤としては、オニウム塩が好適に挙げられる。特に、特開2001−133969号公報の[0030]〜[0033]に記載されているオニウム塩が好ましい。
ラジカル重合性化合物としては、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物が挙げられる。
バインダーポリマーとしては、線状有機ポリマーが好適に挙げられる。水または弱アルカリ水に対して可溶性または膨潤性である線状有機ポリマーが好適に挙げられる。中でも、アリル基、アクリロイル基等の不飽和基またはベンジル基と、カルボキシ基とを側鎖に有する(メタ)アクリル樹脂が、膜強度、感度および現像性のバランスに優れている点で好適である。
ラジカル重合性化合物およびバインダーポリマーについては、特開2001−133969号公報の[0036]〜[0060]に詳細に記載されているものを用いることができる。
また、サーマルネガタイプの画像記録層の一つとして、酸架橋型の画像記録層(酸架橋層)も好適に挙げられる。酸架橋層は、光熱変換物質と、熱酸発生剤と、硬化性化合物である酸により架橋する化合物(架橋剤)と、酸の存在下で架橋剤と反応しうるアルカリ可溶性高分子化合物とを含有する。酸架橋層においては、光熱変換物質が吸収した赤外線を熱に変換し、この熱により熱酸発生剤が分解して酸が発生し、発生した酸により架橋剤とアルカリ可溶性高分子化合物とが反応し、硬化する。
熱酸発生剤としては、例えば、光重合の光開始剤、色素類の光変色剤、マイクロレジスト等に使用されている酸発生剤等の熱分解化合物が挙げられる。
架橋剤としては、例えば、ヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル基で置換された芳香族化合物;N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル基またはN−アシルオキシメチル基を有する化合物;エポキシ化合物が挙げられる。
アルカリ可溶性高分子化合物としては、例えば、ノボラック樹脂、側鎖にヒドロキシアリール基を有するポリマーが挙げられる。
光重合型感光性組成物は、付加重合性化合物と、光重合開始剤と、高分子結合剤とを含有する。
付加重合性化合物としては、付加重合可能なエチレン性不飽和結合含有化合物が好適に挙げられる。エチレン性不飽和結合含有化合物は、末端エチレン性不飽和結合を有する化合物である。具体的には、例えば、モノマー、プレポリマー、これらの混合物等の化学的形態を有する。モノマーの例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸)と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミドが挙げられる。
また、付加重合性化合物としては、ウレタン系付加重合性化合物も好適に挙げられる。
高分子結合剤は、光重合型感光性組成物の皮膜形成剤として機能するだけでなく、画像記録層をアルカリ現像液に溶解させる必要があるため、アルカリ水に対して可溶性または膨潤性である有機高分子重合体が用いられる。そのような有機高分子重合体としては、特開2001−22079号公報の[0036]〜[0063]に記載されているものが好適に挙げられる。
更に、特開2001−228608号公報の[0124]〜[0165]に記載されているような中間層または接着層を設けるのも好ましい。
コンベンショナルネガタイプの感光性組成物は、ジアゾ樹脂または光架橋樹脂を含有する。中でも、ジアゾ樹脂とアルカリ可溶性または膨潤性の高分子化合物(結合剤)とを含有する感光性組成物が好適に挙げられる。
ジアゾ樹脂としては、例えば、芳香族ジアゾニウム塩とホルムアルデヒド等の活性カルボニル基含有化合物との縮合物;p−ジアゾフェニルアミン類とホルムアルデヒドとの縮合物とヘキサフルオロリン酸塩またはテトラフルオロホウ酸塩との反応生成物である有機溶媒可溶性ジアゾ樹脂無機塩が挙げられる。特に、特開昭59−78340号公報に記載されている6量体以上を20モル%以上含んでいる高分子量ジアゾ化合物が好ましい。
結合剤としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸またはマレイン酸を必須成分として含む共重合体が挙げられる。具体的には、特開昭50−118802号公報に記載されているような2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸等のモノマーの多元共重合体、特開昭56−4144号公報に記載されているようなアルキルアクリレート、(メタ)アクリロニトリルおよび不飽和カルボン酸からなる多元共重合体が挙げられる。
コンベンショナルポジタイプの感光性組成物は、キノンジアジド化合物を含有する。中でも、o−キノンジアジド化合物とアルカリ可溶性高分子化合物とを含有する感光性組成物が好適に挙げられる。
o−キノンジアジド化合物としては、例えば、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロライドとフェノール−ホルムアルデヒド樹脂またはクレゾール−ホルムアルデヒド樹脂とのエステル、米国特許第3,635,709号明細書に記載されている1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロライドとピロガロール−アセトン樹脂とのエステルが挙げられる。
アルカリ可溶性高分子化合物としては、例えば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、フェノール−クレゾール−ホルムアルデヒド共縮合樹脂、ポリヒドロキシスチレン、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミドの共重合体、特開平7−36184号公報に記載されているカルボキシ基含有ポリマー、特開昭51−34711号公報に記載されているようなフェノール性ヒドロキシ基を含有するアクリル系樹脂、特開平2−866号公報に記載されているスルホンアミド基を有するアクリル系樹脂、ウレタン系の樹脂が挙げられる。
無処理タイプの感光性組成物には、熱可塑性微粒子ポリマー型、マイクロカプセル型、スルホン酸発生ポリマー含有型等が挙げられる。これらはいずれも光熱変換物質を含有する感熱型である。光熱変換物質は、上述したサーマルポジタイプに用いられるのと同様の染料が好ましい。
微粒子ポリマーとしては、微粒子同士が熱により溶融合体するものが好ましく、表面が親水性で、湿し水等の親水性成分に分散しうるものがより好ましい。具体的には、Reseach Disclosure No.33303(1992年1月)、特開平9−123387号、同9−131850号、同9−171249号および同9−171250号の各公報、欧州特許出願公開第931,647号明細書等に記載されている熱可塑性微粒子ポリマーが好適に挙げられる。中でも、ポリスチレンおよびポリメタクリル酸メチルが好ましい。親水性表面を有する微粒子ポリマーとしては、例えば、ポリマー自体が親水性であるもの;ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等の親水性化合物を微粒子ポリマー表面に吸着させて表面を親水性化したものが挙げられる。
微粒子ポリマーは、反応性官能基を有するのが好ましい。
このようにして、本発明により得られる平版印刷版用支持体上に各種の画像記録層を設けて得られる平版印刷版原版の裏面には、必要に応じて、重ねた場合における画像記録層の傷付きを防止するために、有機高分子化合物からなる被覆層を設けることができる。
本発明により得られる平版印刷版用支持体を用いた平版印刷版原版は、画像記録層に応じた種々の処理方法により、平版印刷版とされる。
像露光に用いられる活性光線の光源としては、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプが挙げられる。レーザビームとしては、例えば、ヘリウム−ネオンレーザ(He−Neレーザ)、アルゴンレーザ、クリプトンレーザ、ヘリウム−カドミウムレーザ、KrFエキシマーレーザ、半導体レーザ、YAGレーザ、YAG−SHGレーザが挙げられる。
現像液は、アルカリ現像液であるのが好ましく、有機溶剤を実質的に含有しないアルカリ性の水溶液であるのがより好ましい。
また、アルカリ金属ケイ酸塩を実質的に含有しない現像液も好ましい。アルカリ金属ケイ酸塩を実質的に含有しない現像液を用いて現像する方法としては、特開平11−109637号公報に詳細に記載されている方法を用いることができる。
また、アルカリ金属ケイ酸塩を含有する現像液を用いることもできる。
(実施例1〜20、比較例1)
1.平版印刷版用支持体の作成
以下に示すアルミニウム板1〜3に、以下に示す表面処理を施して、平版印刷版用支持体を得た。
下記第1表に示す割合(質量%)で各種金属を含有する(残部はAlと不可避不純物とからなる)アルミニウム合金(アルミニウム1〜3)を用いて溶湯を調製し、溶湯処理およびろ過を行った上で、厚さ500mm、幅1200mmの鋳塊をDC鋳造法で作成した。表面を平均10mmの厚さで面削機により削り取った後、550℃で、約5時間均熱保持し、温度400℃に下がったところで、熱間圧延機を用いて厚さ2.7mmの圧延板とした。更に、連続焼鈍機を用いて熱処理を500℃で行った後、冷間圧延で、厚さ0.24mmに仕上げ、更に、幅1030mmのアルミニウム板1〜3を得た。
表面処理は、以下の(a)〜(k)の各種処理を連続的に行うことにより行った。
軽石を粉砕し、その中に含まれる粒子の平均粒径が30μmとなるように分級した研磨材と水の懸濁液(比重1.12)を研磨スラリー液として、図1に模式的に示したような装置を使って、スプレー管にてアルミニウム板の表面に供給しながら、回転するローラー状ナイロンブラシにより機械的な粗面化を行った。
研磨材のモース硬度は5であり、研磨剤として、SiO2を73質量%、Al2O3を14質量%、Fe2O3を1.2質量%、CaOを1.34質量%、MgOを0.3質量%、K2Oを2.6質量%、Na2Oを2.7質量%含むものを用いた。
ナイロンブラシとして、材質6・10ナイロン、毛長50mm(植毛前)、毛径0.295mmの3号ブラシをφ300mmのステンレス製の筒に穴をあけて密になるように植毛したものを、3本使用した。
ナイロンブラシ下部の2本の支持ローラ(φ200mm)の距離を300mmとし、ナイロンブラシの回転方向をアルミニウム板の移動方向と同じ方向とした。
ナイロンブラシの押し込み量は、ナイロンブラシを回転させる駆動モータの負荷を管理することで調節した。
この機械的粗面化処理は、処理後のアルミニウム板の平均表面粗さRaが0.25μm以上0.40μm未満となるように、研磨剤の流量、ブラシの回転数、アルミニウム板の移動速度等を適宜調節して行った。第2表に機械的粗面化処理後のアルミニウム板の平均表面粗さRaを示す。
なお、比較例1においては、平均粒径が60μmの軽石を粉砕した研磨剤と水の懸濁液(比重1.12)を研磨スラリー液として用い、平均表面粗さRaを0.7μmの表面とした。
2次元粗さ測定の条件を以下に示す。
<測定条件>
カットオフ値0.8mm、傾斜補正FLAT−ML、測定長3mm、縦倍率10000倍、走査速度0.3mm/sec、触針先端径2μm
アルミニウム板に、カセイソーダ濃度370g/L、アルミニウムイオン濃度100g/L、温度60℃の水溶液をスプレー管から吹き付けて、エッチング処理を行った。第2表に、アルミニウム板の後に第1塩酸電解を施す面のエッチング量を示す。
その後、ニップローラで液切りし、更に、後述する水洗処理を行った後、ニップローラで液切りした。水洗処理は、自由落下カーテン状の液膜により水洗処理する装置を用いて水洗し、更に、扇状に噴射水が広がるスプレーチップを80mm間隔で有する構造を有するスプレー管を用いて5秒間水洗処理した。
次に、デスマット処理を行った。デスマット処理に用いる酸性水溶液は、陽極酸化処理工程で発生した廃液(硫酸170g/L水溶液中にアルミニウムイオン5g/L溶解)を用いた。デスマット処理は、かかる酸性水溶液(液温50℃)をスプレー管から5秒間吹き付けて行った。
その後、ニップローラで液切りし、更に、上記(b)の水洗処理に用いたのと同様の構造のスプレー管を用いて水洗処理を行った後、ニップローラで液切りした。
第2表に示す塩酸濃度、アルミニウムイオン濃度、硫酸濃度および液温の電解液を用いた。アルミニウムイオン濃度は、第2表に示す塩酸濃度の水溶液に塩化アルミニウムを溶解させて調整した。
IGBT素子を用いたインバータ制御を用いて電流制御する、任意波形の交流電流を発生する電源を用いて電気化学的な粗面化処理を行った。発生させた交流電源波形は図6(A)に示した正弦波形であり、正弦波交流電流の周波数は60Hz、duty比(ta/T)0.5であった。
カーボン電極を対極として用いた。補助アノードにはフェライトを用いた。電解槽は図4に示すものを1槽使用した。
交流のピーク時におけるアルミニウム板のアノード反応時の電流密度、電気量(アルミニウム板のアノード反応時の電気量の総和)は第2表に示す通りであり、アルミニウム板のアノード反応時の電気量の総和とカソード反応時の電気量の総和との比は0.95であった。補助陽極には電源から流れる電流の5%を分流させた。アルミニウム板と電解液の相対速度は、電解槽内の平均で1m/secであった。
第1塩酸電解後の平均表面粗さRaは、濃度300g/Lの硫酸水溶液中に60秒間浸せきさせ、生成したスマット成分を除去した後のアルミニウム板で測定した。なお、平均表面粗さRaの測定は、上記(a)と同様の測定方法および測定条件で行った。
その後、ニップローラで液切りし、更に、上記(b)の水洗処理に用いたのと同様の構造のスプレー管を用いて水洗処理を行った後、ニップローラで液切りした。
アルミニウム板を、カセイソーダ濃度50g/L、アルミニウムイオン濃度5g/L、温度35℃の水溶液をスプレー管から吹き付けて、エッチング処理を行った。第2表に、アルミニウム板の後に第2塩酸電解を施す面のエッチング量を示す。
その後、ニップローラで液切りし、更に、上記(b)の水洗処理に用いたのと同様の構造のスプレー管を用いて水洗処理を行った後、ニップローラで液切りした。
なお、実施例20では、第2アルカリエッチング処理を行わなかったため、第2表中「−」と表記した。
次に、デスマット処理を行った。デスマット処理に用いる酸性水溶液は、陽極酸化処理工程で発生した廃液(硫酸170g/L水溶液中にアルミニウムイオン5g/L溶解)を用いた。デスマット処理は、かかる酸性水溶液(液温50℃)をスプレー管から5秒間吹き付けて行った。
その後、ニップローラで液切りし、更に、上記(b)の水洗処理に用いたのと同様の構造のスプレー管を用いて水洗処理を行った後、ニップローラで液切りした。
なお、実施例20では、第2デスマット処理を行わなかった。
第2表に示す塩酸濃度、アルミニウムイオン濃度(アルミイオン濃度)、硫酸濃度および液温の電解液を用いた。アルミニウムイオン濃度は、第2表に示す塩酸濃度の水溶液に塩化アルミニウムを溶解させて調整した。
IGBT素子を用いたインバータ制御を用いて電流制御する、任意波形の交流電流を発生する電源を用いて電気化学的な粗面化処理を行った。発生させた交流電源波形は図6(A)に示した正弦波形または図6(B)に示した台形波形であり、台形波交流電流の周波数は60Hz、電流値がゼロからピークに達するまでの時間TPは0.8msec、duty比(ta/T)0.5であった。
カーボン電極を対極として用いた。補助アノードにはフェライトを用いた。電解槽は図4に示すものを1槽使用した。
交流のピーク時におけるアルミニウム板のアノード反応時の電流密度、電気量(アルミニウム板のアノード反応時の電気量の総和)は第2表に示す通りであり、アルミニウム板のアノード反応時の電気量の総和とカソード反応時の電気量の総和との比は0.95であった。補助陽極には電源から流れる電流の5%を分流させた。アルミニウム板と電解液の相対速度は、電解槽内の平均で1m/secであった。
その後、ニップローラで液切りし、更に、上記(b)の水洗処理に用いたのと同様の構造のスプレー管を用いて水洗処理を行った後、ニップローラで液切りした。
なお、実施例20では、第2塩酸電解を行わなかったため、第2表中「−」と表記した。
アルミニウム板を、カセイソーダ濃度50g/L、アルミニウムイオン濃度5g/L、温度35℃の水溶液をスプレー管から吹き付けて、エッチング処理を行った。第2表に、アルミニウム板の後に第2塩酸電解を施す面のエッチング量を示す。
その後、ニップローラで液切りし、更に、上記(b)の水洗処理に用いたのと同様の構造のスプレー管を用いて水洗処理を行った後、ニップローラで液切りした。
次に、デスマット処理を行った。デスマット処理に用いる酸性水溶液は、陽極酸化処理工程で発生した廃液(硫酸170g/L水溶液中にアルミニウムイオン5g/L溶解)を用いた。デスマット処理は、かかる酸性水溶液(液温50℃)をスプレー管から5秒間吹き付けて行った。
その後、ニップローラで液切りした。ニップローラで液きり後、陽極酸化するまでの間では水洗処理は行わなかった。
図5に示される陽極酸化処理装置を用いて陽極酸化処理を行った。
電解液としては、170g/L硫酸水溶液に硫酸アルミニウムを溶解させてアルミニウムイオン濃度を5g/Lとした電解液(温度50℃)を用いた。陽極酸化処理は、アルミニウム板がアノード反応する間の平均電流密度が15A/dm2となるように行い、最終的な酸化皮膜量は2.7g/m2であった。
その後、ニップローラで液切りし、更に、上記(b)の水洗処理に用いたのと同様の構造のスプレー管を用いて水洗処理を行った後、ニップローラで液切りした。
アルミニウム板をケイ酸ソーダ1.0質量%水溶液(液温20℃)に10秒間浸せきさせた。蛍光X線分析装置で測定したアルミニウム板表面のSi量は、3.5mg/m2であった。
その後、ニップローラで液切りし、更に、上記(b)の水洗処理に用いたのと同様の構造のスプレー管を用いて水洗処理を行った後、ニップローラで液切りした。その後、90℃の風を10秒間吹き付けて乾燥させて平版印刷版用支持体を得た。
実施例1〜20で得られた平版印刷版用支持体の表面形状を走査型電子顕微鏡(JSM−5500、日本電子社製。以下同じ。)で倍率50000倍で観察したところ、その表面に直径0.1〜0.2μmの微細な凹凸が均一かつ緻密に生成していた。また、走査型電子顕微鏡で倍率2000倍で観察したところ、これらの平版印刷版用支持体の表面には直径1〜5μmの凹凸が生成していた。この直径0.1〜0.2μmの微細な凹凸は直径1〜5μmの凹凸に重畳して生成していた。
これに対して、比較例1で得られた平版印刷版用支持体の表面形状を同様にして観察したところ、その表面に直径0.1〜0.2μmの微細な凹凸および直径1〜5μmの凹凸が生成していたが、局所的に深い凹凸が生成していた。
上記で得られた各平版印刷版用支持体に、以下のようにしてサーマルポジタイプの画像記録層を設けて平版印刷版原版を得た。なお、画像記録層を設ける前には、後述するように下塗層を設けた。
・下記高分子化合物 0.3g
・メタノール 100g
・水 1g
・ノボラック樹脂(m−クレゾール/p−クレゾール=60/40、重量平均分子量7,000、未反応クレゾール0.5質量%含有) 0.90g
・メタクリル酸エチル/メタクリル酸イソブチル/メタクリル酸共重合体(モル比35/35/30) 0.10g
・下記構造式で表されるシアニン染料A 0.1g
・テトラヒドロ無水フタル酸 0.05g
・p−トルエンスルホン酸 0.002g
・エチルバイオレットの対イオンを6−ヒドロキシ−β−ナフタレンスルホン酸にしたもの 0.02g
・フッ素系界面活性剤(メガファックF−780F、大日本インキ化学工業社製、固形分30質量%) 0.0045g(固形分換算)
・フッ素系界面活性剤(メガファックF−781F、大日本インキ化学工業社製、固形分100質量%) 0.035g
・メチルエチルケトン 12g
平版印刷版原版の感度、平版印刷版とした時の耐汚れ性、耐刷性、および耐クリーナ性(耐薬品性)を下記の方法で評価した。
得られた平版印刷版原版をCreo社製TrendSetterを用いてドラム回転速度150rpm、レーザ出力を1Wきざみで変えながら画像状に描き込みを行った。
その後、下記組成のアルカリ現像液を仕込んだ富士写真フイルム(株)製PSプロセッサー940Hを用い、液温を30℃に保ち、現像時間20秒で現像し、平版印刷版を得た。
・D−ソルビット 2.5質量%
・水酸化ナトリウム 0.85質量%
・ポリエチレングリコールラウリルエーテル(重量平均分子量1,000)
0.5 質量%
・水 96.15質量%
得られた平版印刷版を用い、三菱ダイヤ型F2印刷機(三菱重工業社製)で、DIC−GEOS(s)紅のインキを用いて印刷し、1万枚印刷した後におけるブランケットの汚れを目視で評価した。
結果を第3表に示す。第3表中、ブランケットがほとんど汚れていないものをA、ブランケットが汚れているが許容範囲内のものをB、ブランケットが汚れており印刷物が明らかに汚れているものをCとした。
得られた平版印刷版を、小森コーポレーション社製のリスロン印刷機で、大日本インキ化学工業社製のDIC−GEOS(N)墨のインキを用いて印刷し、ベタ画像の濃度が薄くなり始めたと目視で認められた時点の印刷枚数により、耐刷性を評価した。
結果を第3表に示す。第3表中、印刷枚数が、30,000枚以上をA、同様に20,000枚以上30,000枚未満をBとした。
印刷時に5000枚毎に富士写真フイルム(株)製マルチクリーナーを画像記録層の表面に1分間付着させてから水で拭き取るという作業を行った以外は、上記(1)の耐刷性の評価と同様にして、インキ濃度(反射濃度)が印刷開始時よりも0.1低下したときの印刷枚数により、耐クリーナ性を評価した。
結果を第3表に示す。第3表中、印刷枚数が、10,000枚以上をA、同様に6,000枚以上10,000枚未満をA−B、同様に3,000枚以上6,000枚未満をBとした。
これに対して、ブラシグレインによる機械的粗面化処理後の平均表面粗さRaが0.70μmである比較例1により得られた平版印刷版用支持体を用いた平版印刷版原版は、感度ならびに耐汚れ性が十分ではなかった。
また、本発明の平版印刷版用支持体の製造方法(実施例1〜20)により得られた平版印刷版用支持体、特に、第1および第2塩酸電解の塩酸濃度を高くした実施例13〜18で得られた平版印刷版用支持体を用いた平版印刷版は、いずれも耐クリーナ性に優れていることが分かった。
2、4 ローラ状ブラシ
3 研磨スラリー液
5、6、7、8 支持ローラ
11 アルミニウム板
12 ラジアルドラムローラ
13a、13b 主極
14 電解処理液
15 電解液供給口
16 スリット
17 電解液通路
18 補助陽極
19a、19b サイリスタ
20 交流電源
21 主電解槽
22 補助陽極槽
100 自由落下カーテン状の液膜により水洗処理する装置
101 アルミニウム板
102 水
104 貯水タンク
106 給水筒
108 整流部
410 陽極酸化処理装置
412 給電槽
413 中間槽
414 陽極酸化処理槽
416 アルミニウム板
418、426 電解液
420 陽極
422、428 パスローラ
424 ニップローラ
430 陰極
434 直流電源
436、438 給液ノズル
440 しゃへい板
442 排液口
Claims (3)
- アルミニウム板に、少なくとも、
ブラシと研磨剤を含有するスラリー液とを用いて、平均表面粗さが0.25μm以上0.40μm未満となるように機械的に粗面化する機械的粗面化処理、および、
塩酸を含有する水溶液中で、平均表面粗さが0.40〜0.55μmとなるように電気化学的に粗面化する電気化学的粗面化処理
をこの順に施して、平版印刷版用支持体を得る、平版印刷版用支持体の製造方法。 - アルミニウム板に、少なくとも、
ブラシと研磨剤を含有するスラリー液とを用いて、平均表面粗さが0.25μm以上0.40μm未満となるように機械的に粗面化する機械的粗面化処理、
アルカリ水溶液中でのエッチング処理、
塩酸を含有する水溶液中で、平均表面粗さが0.40〜0.55μmとなるように電気化学的に粗面化する電気化学的粗面化処理、
アルカリ水溶液中でのエッチング処理、
塩酸を含有する水溶液中での電気化学的粗面化処理、
アルカリ水溶液中でのエッチング処理、および、
陽極酸化処理
をこの順に施して、平版印刷版用支持体を得る、平版印刷版用支持体の製造方法。 - 前記各アルカリ水溶液中でのエッチング処理の少なくとも一つの後に、酸性水溶液中でデスマット処理する請求項2に記載の平版印刷版用支持体の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004261966A JP2006076104A (ja) | 2004-09-09 | 2004-09-09 | 平版印刷版用支持体の製造方法 |
US11/221,720 US20060049037A1 (en) | 2004-09-09 | 2005-09-09 | Method of manufacturing lithographic printing plate support |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004261966A JP2006076104A (ja) | 2004-09-09 | 2004-09-09 | 平版印刷版用支持体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006076104A true JP2006076104A (ja) | 2006-03-23 |
Family
ID=35995097
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004261966A Pending JP2006076104A (ja) | 2004-09-09 | 2004-09-09 | 平版印刷版用支持体の製造方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20060049037A1 (ja) |
JP (1) | JP2006076104A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ATE441534T1 (de) * | 2007-03-19 | 2009-09-15 | Agfa Graphics Nv | Verfahren zur herstellung eines lithographischen druckplattenträgers |
CN104032340B (zh) * | 2013-03-06 | 2018-02-06 | 中国人民解放军装甲兵工程学院 | 金属零部件电刷镀系统及方法 |
KR20150002176A (ko) * | 2013-06-28 | 2015-01-07 | 삼성디스플레이 주식회사 | 기판 표면 연마 장치 |
CN105734640A (zh) * | 2014-12-12 | 2016-07-06 | 富泰华工业(深圳)有限公司 | 铝合金件阳极氧化和表面处理方法,及其阳极氧化处理液 |
US20190169752A1 (en) * | 2016-08-12 | 2019-06-06 | Prc-Desoto International, Inc. | Systems and Methods for Treating a Metal Substrate |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5628893A (en) * | 1979-08-16 | 1981-03-23 | Fuji Photo Film Co Ltd | Carrier for lithography plate and manufacture of said carrier |
US6596150B2 (en) * | 1998-05-28 | 2003-07-22 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Production method for an aluminum support for a lithographic printing plate |
JP4056682B2 (ja) * | 2000-07-11 | 2008-03-05 | 富士フイルム株式会社 | 平版印刷版用支持体 |
ATE404383T1 (de) * | 2000-09-14 | 2008-08-15 | Fujifilm Corp | Aluminiumträger für flachdruchplatte, verfahren zu seiner herstellung und originalflachdruckplatte |
-
2004
- 2004-09-09 JP JP2004261966A patent/JP2006076104A/ja active Pending
-
2005
- 2005-09-09 US US11/221,720 patent/US20060049037A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20060049037A1 (en) | 2006-03-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4410714B2 (ja) | 平版印刷版用支持体の製造方法 | |
JP4516761B2 (ja) | アルミニウム板エンボス加工用ロール | |
JP2008111142A (ja) | 平版印刷版用アルミニウム合金板および平版印刷版用支持体 | |
JP4250490B2 (ja) | 平版印刷版用アルミニウム合金素板および平版印刷版用支持体 | |
JP2006076104A (ja) | 平版印刷版用支持体の製造方法 | |
JP2008201038A (ja) | 平版印刷版用支持体の粗面化方法および平版印刷版用支持体の製造方法 | |
JP4445762B2 (ja) | 平版印刷版用支持体の製造方法 | |
JP2007055231A (ja) | 平版印刷版用支持体の製造方法 | |
JP2006082387A (ja) | 平版印刷版用支持体の製造方法 | |
JP2007125872A (ja) | 平版印刷版用支持体の製造方法 | |
JP4268542B2 (ja) | 平版印刷版用支持体の製造方法 | |
JP2005035034A (ja) | 平版印刷版用支持体の製造方法 | |
JP2006240116A (ja) | 平版印刷版用支持体およびその製造方法 | |
JP4510570B2 (ja) | 平版印刷版用支持体の製造方法 | |
JP2004243633A (ja) | 平版印刷版用支持体の製造方法 | |
JP2005088224A (ja) | 平版印刷版用アルミニウム板および平版印刷版用支持体 | |
JP2005001356A (ja) | 平版印刷版用支持体の製造方法 | |
JP2006056030A (ja) | 平版印刷版用支持体および平版印刷版原版 | |
JP2005146299A (ja) | アルミニウム板エンボス加工用ロール | |
JP2006076105A (ja) | 平版印刷版用支持体の製造方法 | |
JP2005035098A (ja) | 平版印刷版用支持体の製造方法 | |
JP2005007751A (ja) | 平版印刷版用支持体の製造方法 | |
JP2008114404A (ja) | 平版印刷版用支持体の製造方法 | |
JP2006044263A (ja) | 平版印刷版用支持体の製造方法 | |
JP2006289854A (ja) | 平版印刷版用支持体の製造方法および支持体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20061211 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070129 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20080715 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090424 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090512 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090707 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20091006 |