[第1実施形態]
図1には、エアタンクの排出圧を直接チップ部品に作用させて部品搬送を行う実施形態を示してある。図中の1はフレーム、2はホッパー、3はシュート管、4は部品ガイド、5はエアタンク、6はタンク保持部材、7は操作レバー、ANは部品取出用の吸着ノズルである。
ホッパー2は、貯蔵室2aと、貯蔵室2aの上端開口を開閉自在に覆う蓋2bと、貯蔵室2aの底面に貫通形成された孔2cとを備えており、フレーム1に着脱自在に取り付けられている。貯蔵室2a内には、角柱形状や円柱形状を有するチップ部品P、例えば、チップコンデンサやチップ抵抗器やチップインダクタ等で代表されるチップ部品Pの1種類がバルク状に多数個貯蔵されている。
シュート管3は、所定長さの金属パイプ材または硬質樹脂パイプ材から成る。このシュート管3は、部品ガイド4に下端を固着され、その上端が前記貫通孔2cの上端よりも僅かに高くなるような位置関係で、該貫通孔2cに縦向きに挿通配置されている。このシュート管3の厚みは、供給対象となるチップ部品Pの端面最大長よりも小さく、また、内孔の横断面形状は、供給対象となるチップ部品Pの端面形状と相似形で僅かに大きい。
部品ガイド4は、前記シュート管3の内孔と連通する湾曲通路4aと、該湾曲通路4aと連続する横向きの直線通路4bとを備えており、フレーム1に着脱自在に取り付けられている。この湾曲通路4aと直線通路4bの横断面形状はシュート管3の内孔の横断面形状と一致している。また、直線通路4bの前端には、該通路4bに沿って整列搬送されるチップ部品Pを停止させるストッパ部4cと、該ストッパ部4cで停止している先頭のチップ部品Pを露出させる部品取出口4dが設けられている。さらに、部品ガイド4の後部には、部品ガイド4の後壁から直線通路4bの後端に至る通気路4eが形成され、該通気路4eのガイド後壁部分にはチューブ接続具TCが取り付けられている。
エアタンク5は、図2にその外観斜視図を示すように、SBRやシリコン等の合成ゴムから成り、内部が中空で適度な弾性を有している。また、エアタンク5の右端部には排出口5aが形成され、排出口5aの外側には該排出口5aを開閉自在に覆う常閉の弁板VPが設けられている。さらに、エアタンク5の左端部には吸入口5bが形成され、吸入口5bの内側には該吸入口5bを開閉自在に覆う常閉の弁板VPが設けられている。各弁板VPは可撓性を有する樹脂薄板等から成り、その一部分をタンク5に止着され、揺動可能な他の部分で排出口5aと吸入口5bの開閉を行う。
タンク保持部材6は、金属または硬質樹脂から有底筒状に形成され、前記エアタンク5の排出口5aと吸入口5bにそれぞれ気密に嵌着されている。前記のエアタンク5は2つのタンク保持部材6が嵌着された状態で、部品ガイド4の上面に取り付けられている。また、各タンク保持部材6には、通気孔6aが形成されており、図示例のものでは、排出口5a側の通気孔6aにチューブ接続具TCが取り付けられている。このチューブ接続具TCと、前記部品ガイド4の通気路4eに設けたチューブ接続具TCとは、可撓性のエアチューブ(図示省略)によって接続されている。
操作レバー7は、一端を軸ピンAPを介してフレーム1に回動自在に取り付けられている。また、軸ピンAPには巻きバネSSが装着されており、操作レバー7は該巻きバネSSの付勢力によって時計回り方向に付勢され、水平状態を定常位置としている。さらに、操作レバー7には前記エアタンク5を押圧変形させるための球状の押圧部7aが設けられている。
以下に、図1に示した装置の動作を図3及び図4を引用して説明する。 図1に示すように、貯蔵室2a内のチップ部品Pは、振動発生器(図示省略)等からの振動を受けることにより、シュート管3の上端開口に長手向きで1個ずつ取り込まれ、同向きのままシュート管3内を自重移動して、下側の湾曲通路4aに入り込む。湾曲通路4a内に入り込んだチップ部品Pは、該湾曲通路4a内を通過する過程でその姿勢を縦向きから横向きに約90度変更され、そして、姿勢変更後のチップ部品Pが直線通路4bに入り込む。
この状態で、図3に示すように、操作レバー7の可動端を白抜き矢印方向に押圧すると、該操作レバー7が巻きバネSSの付勢力に抗して反時計回り方向に回動し、エアタンク5が該操作レバー7の押圧部7aによって押し潰される。これにより、エアタンク5の排出口5aからの排出圧によって弁板VPが開放し、排出されたエアがエアチューブ(図示省略)を通じて部品ガイド4の通気路4eに送り込まれる。通気路4eに送り込まれたエアは直線通路4bの後端から前方に向かって排出され、この排出圧(正圧)によって直線通路4b上のチップ部品Pが押されて前方に搬送される。整列状態で前方に搬送されるチップ部品Pはその先頭のチップ部品がストッパ部4cに当接したところで停止する。
この後、図4に示すように、操作レバー7の可動端に対する押圧を解くと、該操作レバー7が巻きバネSSの付勢力によって元の位置に復帰し、これと同時にエアタンク5が自らの弾性によって元の形状に復帰する。エアタンク5が元の形状に復帰する過程では、吸入口5bに生じる吸入圧によって弁板VPが開放し、エアタンク5内に外部からエアが入り込む。勿論、このときには排出口5a側の弁板VPは閉じているので、通気路4eの直線通路4b側の開口に吸入圧(負圧)が作用することはない。
このように、第1実施形態のチップ部品供給装置によれば、エアタンク5を押し潰したときの排出圧(正圧)を直線通路4b上のチップ部品Pに直接作用させて、該直線通路4bにおける部品搬送を行うことができる。即ち、エアタンク5に対して押圧力を付与するだけで、直線通路4bにおける部品搬送が行えるので、従来のような複雑なレバー機構を要せず、部品搬送機構をコンパクトに構成できる。また、エア配管が自由に行えるため、エアタンク5の存在が設計上の制約や支障となることはなく、設計面で高い設計自由度を確保できる。
尚、エアタンク5に設けた弁板VPは、バネ付勢の弁と弁座とから成る逆止弁のような弁構造で代用してもよい。
また、図5に示すように、ホッパー2の下面から貯蔵室2aの底面、好ましくはシュート管3の近傍に至る通気路2dを形成し、該通気路2dのホッパー下壁部分にチューブ接続具TCを取り付けて、該チューブ接続具TCとエアタンク5の排出口5a側の通気孔6aに設けたチューブ接続具TCとをエアチューブ(図示省略)で接続しておけば、操作レバー7によってエアタンク5を押し潰したときの排出圧(正圧)を貯蔵室2a内のチップ部品Pに直接作用させて貯蔵室2a内の部品撹拌を行って該貯蔵室2a内のチップ部品Pをシュート管3の上端開口に1個ずつ取り込むことができる。即ち、エアタンク5に対して押圧力を付与するだけで、貯蔵室2a内の部品撹拌を行ってチップ部品Pをシュート管3の上端開口に1個ずつ取り込めるので、従来のような複雑なレバー機構を要せず、部品取込機構をコンパクトに構成できる。また、エア配管が自由に行えるため、エアタンク5の存在が設計上の制約や支障となることはなく、設計面で高い設計自由度を確保できる。
さらに、図6(A)に示すように、先頭のチップ部品Pに対応する直線通路4bの側面部分に該先頭のチップ部品Pを取り込むための凹部4fを形成し、該凹部4fに通気路4gを設けてここにチューブ接続具TCを取り付けると共に、エアタンク5の吸入口5b側の通気孔6aにチューブ接続具(図示省略)を設けて、両チューブ接続具をエアチューブ(図示省略)で接続しておけば、エアタンク5が元の形状に復帰するときの吸入圧(負圧)を通気路4gの凹部4f側の開口に作用させて、ストッパ部4cで停止した先頭のチップ部品Pを凹部4f内に引き込んで、2番目のチップ部品Pから分離することができる。即ち、エアタンク5に対する押圧を解くだけで、取出対象となる先頭のチップ部品Pを後続のチップ部品Pから分離できるので、従来のような複雑なレバー機構を要せず、部品分離機構をコンパクトに構成できる。また、エア配管が自由に行えるため、エアタンク5の存在が設計上の制約や支障となることはなく、設計面で高い設計自由度を確保できる。
さらにまた、図6(B)に示すように、2番目のチップ部品Pに対応する直線通路4bの側面部分に通気路4hを設けてここにチューブ接続具TCを取り付けると共に、エアタンク5の吸入口5b側のタンク保持部材6にチューブ接続具(図示省略)を設けて、両チューブ接続具をエアチューブ(図示省略)で接続しておけば、エアタンク5が元の形状に復帰するときの吸入圧(負圧)を通気路4hの直線通路4b側の開口に作用させて、2番目のチップ部品Pを直線通路4bの側面に吸着して保持することができる。即ち、エアタンク5に対する押圧を解くだけで、2番目のチップ部品Pを同位置に保持できるので、吸着ノズルANによって先頭のチップ部品Pを取り出すときに、2番目のチップ部品Pが引きつられて傾いたりすることがない。また、同機構を図6(A)に示した部品分離機構と組み合わせて使用すれば、取出対象となるチップ部品Pを2番目のチップ部品Pと干渉せずに安定した状態で取り出すことができる。
さらにまた、図1の装置からエアタンク5及びタンク保持部材6を排除し、その代わりに、図7に示すようなエアシリンダ8を用いてもよい。このエアシリンダ8は、シリンダ筒8aに排出口8bと吸入口8cを備え、吸入口8cには、通気孔9aを有するキャップ9が気密に嵌着されている。排出口8cにはチューブ接続具TCが取り付けられ、また、キャップ9の通気孔9aの内側には該通気孔9aを開閉自在に覆う常閉の弁板VPが設けられている。このチューブ接続具TCと部品ガイド4の通気路4eに設けたチューブ接続具TCとはエアチューブ(図示省略)によって接続されている。さらに、シリンダ筒8a内には、ピストン8dが気密状態で移動可能に配置され、該ピストン8dには球状頭部を備えたロッド8eが連結されシリンダ筒8aから外部に突出している。さらにまた、シリンダ筒8a内には、ピストン8dを上方に付勢するコイルバネCSが配置されている。
図7に示すように、操作レバー7の可動端を白抜き矢印方向に押圧すると、該操作レバー7が巻きバネSSの付勢力に抗して反時計回り方向に回動し、エアシリンダ8のロッド8e及びピストン8dがコイルバネCSの付勢力に抗して下方に移動する。これにより、エアシリンダ8の排出口8bから排出されたエアがエアチューブ(図示省略)を通じて部品ガイド4の通気路4eに送り込まれる。通気路4eに送り込まれたエアは直線通路4bの後端から前方に向かって排出され、このときの排出圧(正圧)によって直線通路4b上のチップ部品Pが押されて前方に搬送される。
図8に示すように、操作レバー7の可動端に対する押圧を解くと、該操作レバー7が巻きバネSSの付勢力によって元の位置に復帰し、これと同時にエアシリンダ8のロッド8e及びピストン8dがコイルバネCSの付勢力によって元の位置に復帰する。ピストン8dが元の位置に復帰する過程では、吸入口8cに生じる吸入圧によって弁板VPが開放し、シリンダ筒8a内に外部からエアが入り込む。図示例のものでは、排出口8bに取り付けたチューブ接続具TCの口径が吸入口8cの口径よりも小さいため、ピストン8dが元の位置に復帰する過程で通気路4eの直線通路4b側の開口に大きな吸入圧(負圧)が作用することはない。勿論、排出口8b側に同様の弁板VPを設け、キャップを介してチューブ接続具を取り付けるようにすれば、ピストン8dが元の位置に復帰する過程で、通気路4eの直線通路4b側の開口に吸入圧(負圧)が作用することを防止できる。
[第2実施形態]
図9には、エアタンクの吸入圧を直接チップ部品に作用させて部品搬送を行う実施形態を示してある。図中の11はフレーム、12はホッパー、13はシュート管、14は部品ガイド、15はエアタンク、16はタンク保持部材、17は操作レバー、ANは部品取出用の吸着ノズルである。
ホッパー12は、貯蔵室12aと、貯蔵室12aの上端開口を開閉自在に覆う蓋12bと、貯蔵室12aの底面に貫通形成された孔12cとを備えており、フレーム11に着脱自在に取り付けられている。貯蔵室12a内には、角柱形状や円柱形状を有するチップ部品P、例えば、チップコンデンサやチップ抵抗器やチップインダクタ等で代表されるチップ部品Pの1種類がバルク状に多数個貯蔵されている。
シュート管13は、所定長さの金属パイプ材または硬質樹脂パイプ材から成る。このシュート管13は、部品ガイド14に下端を固着され、その上端が前記貫通孔12cの上端よりも僅かに高くなるような位置関係で、該貫通孔12cに縦向きに挿通配置されている。このシュート管13の厚みは、供給対象となるチップ部品Pの端面最大長よりも小さく、また、内孔の横断面形状は、供給対象となるチップ部品Pの端面形状と相似形で僅かに大きい。
部品ガイド14は、前記シュート管13の内孔と連通する湾曲通路14aと、該湾曲通路14aと連続する横向きの直線通路14bとを備えており、フレーム11に着脱自在に取り付けられている。この湾曲通路14aと直線通路14bの横断面形状はシュート管13の内孔の横断面形状と一致している。また、直線通路14bの前端には、該通路14bに沿って整列搬送されるチップ部品Pを停止させるストッパ部14cと、該ストッパ部14cで停止している先頭のチップ部品Pを露出させる部品取出口14dが設けられている。さらに、ストッパ部14cには、部品ガイド14の前壁から直線通路14bの前端に至る通気路14eが形成され、該通気路14eのガイド前壁部分にはチューブ接続具TCが取り付けられている。
エアタンク15は、図2に示したものと同様に、SBRやシリコン等の合成ゴムから成り、内部が中空で適度な弾性を有している。また、エアタンク15の右端部には排出口15aが形成され、排出口15aの外側には該排出口15aを開閉自在に覆う常閉の弁板VPが設けられている。さらに、エアタンク15の左端部には吸入口15bが形成され、吸入口15bの内側には該吸入口15bを開閉自在に覆う常閉の弁板VPが設けられている。各弁板VPは可撓性を有する樹脂薄板等から成り、その一部分をタンク15に止着され、揺動可能な他の部分で排出口15aと吸入口15bの開閉を行う。
タンク保持部材16は、金属または硬質樹脂から有底筒状に形成され、前記エアタンク15の排出口15aと吸入口15bにそれぞれ気密に嵌着されている。前記のエアタンク15は2つのタンク保持部材16が嵌着された状態で、部品ガイド14の上面に取り付けられている。また、各タンク保持部材16には、通気孔16aが形成されており、図示例のものでは、吸入口15b側の通気孔16aにチューブ接続具TCが取り付けられている。このチューブ接続具TCと、前記部品ガイド14の通気路14eに設けたチューブ接続具TCとは、可撓性のエアチューブ(図示省略)によって接続されている。
操作レバー17は、一端を軸ピンAPを介してフレーム11に回動自在に取り付けられている。また、軸ピンAPには巻きバネSSが装着されており、操作レバー17は該巻きバネSSの付勢力によって時計回り方向に付勢され、水平状態を定常位置としている。さらに、操作レバー17には前記エアタンク15を押圧変形させるための球状の押圧部17aが設けられている。
以下に、図9に示した装置の動作を図10及び図11を引用して説明する。 図9に示すように、貯蔵室2a内のチップ部品Pは、振動発生器(図示省略)等からの振動を受けることにより、シュート管13の上端開口に長手向きで1個ずつ取り込まれ、同向きのままシュート管13内を自重移動して、下側の湾曲通路14aに入り込む。湾曲通路14a内に入り込んだチップ部品Pは、該湾曲通路14a内を通過する過程でその姿勢を縦向きから横向きに約90度変更され、そして、姿勢変更後のチップ部品Pが直線通路14bに入り込む。
この状態で、図10に示すように、操作レバー17の可動端を白抜き矢印方向に押圧すると、該操作レバー17が巻きバネSSの付勢力に抗して反時計回り方向に回動し、エアタンク15が該操作レバー17の押圧部17aによって押し潰される。このとき、エアタンク5の排出口5aからの排出圧によって弁板VPが開放し、排出エアは外部に放出される。
この後、図11に示すように、操作レバー17の可動端に対する押圧を解くと、該操作レバー17が巻きバネSSの付勢力によって元の位置に復帰し、これと同時にエアタンク15が自らの弾性によって元の形状に復帰する。エアタンク15が元の形状に復帰する過程では、吸入口15bに生じる吸入圧(負圧)によって弁板VPが開放し、同様の吸入圧(負圧)が通気路14eの直線通路14b側の開口に作用し、この吸入圧(負圧)によって直線通路14b上のチップ部品Pが引き寄せられて前方に搬送される。整列状態で前方に搬送されるチップ部品Pはその先頭のチップ部品がストッパ部14cに当接したところで停止する。
このように、第2実施形態のチップ部品供給装置によれば、エアタンク15が元の形状に復帰するときの吸入圧(負圧)を直線通路14b上のチップ部品Pに直接作用させて、該直線通路14bにおける部品搬送を行うことができる。即ち、エアタンク15に対する押圧力を解くだけで、直線通路14bにおける部品搬送が行えるので、従来のような複雑なレバー機構を要せず、部品搬送機構をコンパクトに構成できる。また、エア配管が自由に行えるため、エアタンク15の存在が設計上の制約や支障となることはなく、設計面で高い設計自由度を確保できる。
尚、エアタンク15に設けた弁板VPは、バネ付勢の弁と弁座とから成る逆止弁のような弁構造で代用してもよい。
また、図12に示すように、ホッパー12の下面から貯蔵室12aの底面、好ましくはシュート管13の近傍に至る通気路12dを形成し、該通気路12dのホッパー下壁部分にチューブ接続具TCを取り付けると共に、エアタンク15の排出口15a側の通気孔16aにチューブ接続具TCを取り付けて、両チューブ接続具TCをエアチューブ(図示省略)で接続しておけば、操作レバー17によってエアタンク15を押し潰したときの排出圧(正圧)を貯蔵室12a内のチップ部品Pに直接作用させて貯蔵室12a内の部品撹拌を行って該貯蔵室12a内のチップ部品Pをシュート管13の上端開口に1個ずつ取り込むことができる。即ち、エアタンク15に対して押圧力を付与するだけで、貯蔵室12a内の部品撹拌を行ってチップ部品Pをシュート管13の上端開口に1個ずつ取り込めるので、従来のような複雑なレバー機構を要せず、部品取込機構をコンパクトに構成できる。また、エア配管が自由に行えるため、エアタンク15の存在が設計上の制約や支障となることはなく、設計面で高い設計自由度を確保できる。
さらに、図13(A)に示すように、先頭のチップ部品Pに対応する直線通路14bの側面部分に該先頭のチップ部品Pを取り込むための凹部14fを形成し、該凹部14fと対向する部分に通気路14gを設けてここにチューブ接続具TCを取り付けると共に、エアタンク15の排出口15a側の通気孔16aにチューブ接続具(図示省略)を設けて、両チューブ接続具をエアチューブ(図示省略)で接続しておけば、エアタンク15が押し潰されるときの排出圧(正圧)を通気路14gの凹部14f側の開口に作用させて、ストッパ部14cで停止した先頭のチップ部品Pを凹部14f内に押し込んで、2番目のチップ部品Pから分離することができる。即ち、エアタンク15に対して押圧力を付与するだけで、取出対象となる先頭のチップ部品Pを後続のチップ部品Pから分離できるので、従来のような複雑なレバー機構を要せず、部品分離機構をコンパクトに構成できる。また、エア配管が自由に行えるため、エアタンク15の存在が設計上の制約や支障となることはなく、設計面で高い設計自由度を確保できる。
さらにまた、図13(B)に示すように、2番目のチップ部品Pに対応する直線通路14bの側面部分に通気路14hを設けてここにチューブ接続具TCを取り付けると共に、エアタンク15の吸入口15b側の通気孔16aにチューブ接続具(図示省略)を設けて、両チューブ接続具をエアチューブ(図示省略)で接続しておけば、エアタンク15が押し潰されるときの排出圧(正圧)を通気路14hの直線通路14b側の開口に作用させて、2番目のチップ部品Pを直線通路14bの側面に押し付けて保持することができる。即ち、エアタンク15に対して押圧力を付与するだけで、2番目のチップ部品Pを同位置に保持できるので、吸着ノズルANによって先頭のチップ部品Pを取り出すときに、2番目のチップ部品Pが引きつられて傾いたりすることがない。また、同機構を図13(A)に示した部品分離機構と組み合わせて使用すれば、取出対象となるチップ部品Pを2番目のチップ部品Pと干渉せずに安定した状態で取り出すことができる。
さらにまた、図9の装置からエアタンク15及びタンク保持部材16を排除し、その代わりに、図14に示すようなエアシリンダ18を用いてもよい。このエアシリンダ18は、シリンダ筒18aに排出口18bと吸入口18cを備え、吸入口18cには通気孔19aを有するキャップ19が気密に嵌着され、該通気孔19aにはチューブ接続具TCが取り付けられている。このチューブ接続具TCと部品ガイド14の通気路14eに設けたチューブ接続具TCとはエアチューブ(図示省略)によって接続されている。また、キャップ19の通気孔19aの内側には該通気孔19aを開閉自在に覆う常閉の弁板VPが設けられ、排出口18bには該排出口18bを開閉自在に覆う常閉の弁板VPが設けられている。さらに、シリンダ筒18a内には、ピストン18dが気密状態で移動可能に配置され、該ピストン18dには球状頭部を備えたロッド18eが連結されシリンダ筒18aから外部に突出している。さらにまた、シリンダ筒18a内には、ピストン18dを上方に付勢するコイルバネCSが配置されている。
図14に示すように、操作レバー17の可動端を白抜き矢印方向に押圧すると、該操作レバー17が巻きバネSSの付勢力に抗して反時計回り方向に回動し、エアシリンダ18のロッド18e及びピストン18dがコイルバネCSの付勢力に抗して下方に移動する。このとき、エアシリンダ18の排出口18bからの排出圧によって弁板VPが開放し、排出エアは外部に放出される。
この後、図15に示すように、操作レバー17の可動端に対する押圧を解くと、該操作レバー17が巻きバネSSの付勢力によって元の位置に復帰し、これと同時にエアシリンダ18のロッド18e及びピストン18dがコイルバネCSの付勢力によって元の位置に復帰する。ピストン18dが元の位置に復帰する過程では、吸入口18cに生じる吸入圧によって弁板VPが開放し、同様の吸入圧(負圧)が通気路14eの直線通路14b側の開口に作用し、このときの吸入圧(負圧)によって直線通路14b上のチップ部品Pが引き寄せられて前方に搬送される。
[第3実施形態]
図16には、エアタンクの排出圧によりエアアクチュエータを介して搬送部材を動作させることによって部品搬送を行う実施形態を示してある。図中の21はフレーム、22はホッパー、23はシュート管、24は撹拌部材、25は部品ガイド、26はエアタンク、27はタンク保持部材、28は部品搬送用のエアシリンダ、29は部品撹拌用のエアシリンダ、30は操作レバー、ANは部品取出用の吸着ノズルである。
ホッパー22は、貯蔵室22aと、貯蔵室22aの上端開口を開閉自在に覆う蓋22bと、貯蔵室22aの底面に貫通形成された孔22cとを備えており、フレーム21に着脱自在に取り付けられている。貯蔵室22a内には、角柱形状や円柱形状を有するチップ部品P、例えば、チップコンデンサやチップ抵抗器やチップインダクタ等で代表されるチップ部品Pの1種類がバルク状に多数個貯蔵されている。
シュート管23は、所定長さの金属パイプ材または硬質樹脂パイプ材から成る。このシュート管23は、部品ガイド24に下端を固着され、その上端が前記貫通孔22cの上端よりも僅かに高くなるような位置関係で、該貫通孔22cの中心に縦向きに挿通配置されている。このシュート管23の厚みは、供給対象となるチップ部品Pの端面最大長よりも小さく、また、内孔の横断面形状は、供給対象となるチップ部品Pの端面形状と相似形で僅かに大きい。
撹拌部材24は、前記貫通孔22cよりも僅かに小さな外形と前記シュート管22よりも僅かに大きな内形を備えた所定長さの金属パイプ材または硬質樹脂パイプ材から成る。この撹拌部材24は、下降状態においてその上端が貫通孔22cの上端よりも僅かに低くなるような位置関係で、貫通孔22cとシュート管23との間に上下動可能に配置されている。この撹拌部材24の厚みは、供給対象となるチップ部品Pの端面最大長よりも大きい。また、撹拌部材24の上端には、中心に向かって下向きに傾斜するすり鉢状の案内面24aが設けられている。さらに、撹拌部材24の下端には鍔24bが設けられ、該鍔24bとホッパー22の下面との間にはコイルバネCSが張設されている。
部品ガイド25は、前記シュート管23の内孔と連通する湾曲通路25aと、該湾曲通路25aと連続する横向きの直線通路25bとを備えており、フレーム21に着脱自在に取り付けられている。この湾曲通路25aと直線通路25bの横断面形状はシュート管23の内孔の横断面形状と一致している。また、直線通路25bの前端には、該通路25bに沿って整列搬送されるチップ部品Pを停止させるストッパ部25cと、該ストッパ部25cで停止している先頭のチップ部品Pを露出させる部品取出口25dが設けられている。さらに、部品ガイド25の後部には、その後壁から直線通路25bの後端に至る貫通孔25eが形成されている。
エアタンク26は、図17にその外観斜視図を示すように、SBRやシリコン等の合成ゴムから成り、内部が中空で適度な弾性を有している。また、エアタンク26の右端部には吸入・排出共用の通気口26aが形成されている。このエアタンク26は自らの圧縮変形と弾性復帰によってエアの吸入と排気を行うが、弾性復帰によるエア吸入を補助するためのバネ材を内部に設けてもよい。
タンク保持部材27は、金属または硬質樹脂から有底筒状に形成され、前記エアタンク26の両端部に嵌着されている。前記のエアタンク26は2つのタンク保持部材27が嵌着された状態で、部品ガイド25の上面に取り付けられている。また、通気口26a側のタンク保持部材27には、通気孔27aが形成されており、該通気孔27aにはチューブ接続具TCが取り付けられている。このチューブ接続具TCと、後述する部品搬送用のエアシリンダ28と部品撹拌用のエアシリンダ29のそれぞれに設けられたチューブ接続具TCとは、可撓性のエアチューブ(図示省略)によって接続されている。
部品搬送用のエアシリンダ28は、2つの通気口28aを有するシリンダ筒28bと、シリンダ筒28b内に気密状態で移動可能に配置されたピストン28cと、ピストン28cに連結されたロッド28dとを備えており、右側の通気口28aにはチューブ接続具TCが取り付けられている。このエアシリンダ28は、ロッド28dを部品ガイド25の貫通孔25eに挿入された状態で該部品ガイド25に取り付けられている。ちなみに、図示例のものではロッド28dそれ自体が部品搬送部材として用いられる。
部品撹拌用のエアシリンダ29は、2つの通気口29aを有するシリンダ筒29bと、シリンダ筒29b内に気密状態で移動可能に配置されたピストン29cと、ピストン29cに連結されたロッド29dとを備えており、下側の通気口29aにはチューブ接続具TCが取り付けられている。このエアシリンダ29は部品ガイド25に取り付けられ、ロッド29dの先端を撹拌部材24の下面に接している。
操作レバー30は、一端を軸ピンAPを介してフレーム21に回動自在に取り付けられている。また、軸ピンAPには巻きバネSSが装着されており、操作レバー30は該巻きバネSSの付勢力によって時計回り方向に付勢され、水平状態を定常位置としている。さらに、操作レバー30には前記エアタンク26を押圧変形させるための球状の押圧部30aが設けられている。
以下に、図16に示した装置の動作を図18及び図19を引用して説明する。 図18に示すように、操作レバー30の可動端を白抜き矢印方向に押圧すると、該操作レバー30が巻きバネSSの付勢力に抗して反時計回り方向に回動し、エアタンク26が該操作レバー30の押圧部30aによって押し潰される。これにより、エアタンク26の通気口26aから排出されたエアがエアチューブ(図示省略)を通じて部品搬送用のエアシリンダ28と部品撹拌用のエアシリンダ29のそれぞれに送り込まれる。
部品撹拌用のエアシリンダ29にエアが送り込まれると、ピストン29c及びロッド29dが上方に移動し、該ロッド29による押し上げによって撹拌部材24がコイルバネCSの付勢力に抗して上昇する。これにより、撹拌部材24の上端が貯蔵室22a内に進入してチップ部品Pが撹拌されると共に、該部品撹拌によって貯蔵室22a内のチップ部品Pがシュート管23の上端開口に長手向きで1個ずつ取り込まれ、同向きのままシュート管23内を自重移動して、下側の湾曲通路25aに入り込む。湾曲通路25a内に入り込んだチップ部品Pは、該湾曲通路25a内を通過する過程でその姿勢を縦向きから横向きに約90度変更され、そして、姿勢変更後のチップ部品Pが直線通路25bに入り込む。
一方、部品搬送用のエアシリンダ28にエアが送り込まれると、ピストン28c及びロッド28dが左方向に移動する。これにより、ロッド28dの先端が直線通路25b内に突出し、直線通路25bに入り込んだチップ部品Pがロッド28dによる押圧を受けて前方に搬送される。
この後、図19に示すように、操作レバー30の可動端に対する押圧を解くと、該操作レバー30が巻きバネSSの付勢力によって元の位置に復帰し、これと同時にエアタンク26が自らの弾性によって元の形状に復帰する。エアタンク26が元の形状に復帰する過程では、通気口26aに生じる吸入圧(負圧)がエアチューブを通じて部品撹拌用のエアシリンダ29に作用し、ピストン29c及びロッド29dが該吸入圧(負圧)によって元の位置に復帰して、撹拌部材24がコイルバネCSの付勢力により下降して元の位置に復帰する。これと同様に、通気口26aに生じる吸入圧(負圧)がエアチューブを通じて部品搬送用のエアシリンダ28にも作用し、ピストン28c及びロッド28dが該吸入圧(負圧)によって元の位置に復帰する。
つまり、先頭のチップ部品Pを部品取出口25dを通じて吸着ノズルANによって取り出した直後に、操作レバー30の押圧部30aによってエアタンク26を押し潰せば、貯蔵室22a内のチップ部品Pが撹拌部材24によって撹拌されてシュート管23に所定向きで1個ずつ取り込まれると共に、シュート管23を通じて直線通路26bに送り込まれたチップ部品Pがロッド28による押圧によって前方に搬送されることになる。整列状態で前方に搬送されるチップ部品Pはその先頭のチップ部品Pがストッパ部25cに当接したところで停止する。
このように、第3実施形態のチップ部品供給装置によれば、エアタンク26を押し潰したときの排出圧(正圧)によって部品搬送用のエアシリンダ28のロッド28d(部品搬送部材)を動作させて、直線通路25bにおける部品搬送を行うことができる。即ち、エアタンク26に対して押圧力を付与するだけで、直線通路25bにおける部品搬送が行えるので、従来のような複雑なレバー機構を要せず、部品搬送機構をコンパクトに構成できる。また、エア配管が自由に行えるため、エアタンク26の存在が設計上の制約や支障となることはなく、設計面で高い設計自由度を確保できる。
また、エアタンク26を押し潰したときの排出圧(正圧)によって部品撹拌用のエアシリンダ28を介して撹拌部材24を動作させて、貯蔵室22a内の部品撹拌を行って該貯蔵室22a内のチップ部品Pをシュート管23の上端開口に1個ずつ取り込むことができる。即ち、エアタンク25に対して押圧力を付与するだけで、貯蔵室22a内の部品撹拌を行ってチップ部品Pをシュート管23の上端開口に1個ずつ取り込めるので、従来のような複雑なレバー機構を要せず、部品取込機構をコンパクトに構成できる。また、エア配管が自由に行えるため、エアタンク26の存在が設計上の制約や支障となることはなく、設計面で高い設計自由度を確保できる。
さらに、単一の通気口26aを有するエアタンク26を使用できるので、図2に示したエアタンク5のような弁板VPが不要であり、エアタンク自体の構成を簡略化できる。しかも、エアタンク26と2つのエアシリンダ28,29とを閉回路にて構成できるので、エア以外の気体は勿論のこと、水等の液体を動力伝達媒体として使用することができる。勿論、このエアタンク26の代わりに密閉型シリンダを用いても前記同様の動作を実現できることは言うまでもない。
尚、図16の装置から部品撹拌用のエアシリンダ29と部品搬送用のエアシリンダ28を排除し、その代わりに、図20に示すような部品撹拌用のエアモータ31と部品搬送用のエアモータ33を用いてもよい。両エアモータ31,33は吸入口にエアを送り込むことによって所定方向の回動を可能としている。
部品撹拌用のエアモータ31の吸入口にはチューブ接続具TCが取り付けられ、エアモータ31の回転軸31aには偏心カム32が撹拌部材24の下面と接するように取り付けられている。つまり、エアタンク26を押し潰したときの排出圧(正圧)を利用してエアモータ31の回転軸31aを所定角度回動させれば、これと同期して回動する偏心カム32によって撹拌部材24を下降位置から上昇させることができる。
一方、部品搬送用のエアモータ33は、ベルト34が巻き付けられた前後一対のプーリ35の一方にその回転軸(図示省略)を連結されている。この場合の部品ガイド25は、直線通路25bの下面を開口させて該開口をベルト34で塞ぐようにし、チップ部品Pの搬送を該ベルト33を用いて行えるようにする。つまり、エアタンク26を押し潰したときの排出圧(正圧)を利用してエアモータ33の回転軸を所定角度回動させれば、これと同期して回動するプーリ35によってベルト33を回転移動させて、該ベルト33上のチップ部品Pを前方に搬送することができる。
[他の実施形態]
図21乃至図25は、先頭のチップ部品を後続のチップ部品から分離させる部品分離機構の変形態様をそれぞれ示してある。
図21に示した部品分離機構は、部品ガイド41の直線通路41aの前端を開放し、その前側に可動式の部品ストッパ42を設けてある。この部品ストッパ42は、自らの長穴42aと部品ガイド41側のガイドピン41bによる前後動を可能としており、コイルバネCSよって後方に付勢されてその後面を直線通路41aの前端に当接している。また、部品ストッパ42の先頭のチップ部品Pと向き合う部分には、希土類永久磁石等から成る磁石Mを埋設してある。さらに、部品ガイド41の側面には、エアタンクまたはエアシリンダの排出圧(正圧)によって動作するエアシリンダ43を取り付けてある。このエアシリンダ43は、2つの通気口43aを有するシリンダ筒43bと、シリンダ筒43b内に気密状態で移動可能に配置されたピストン43cと、ピストン43cに連結されたロッド43dとを備え、右側の通気口43aにチューブ接続具TCを取り付けられ、ロッド43dの先端を部品ストッパ42の後面に接している。図21(A)の状態でエアタンクまたはエアシリンダの排出圧(正圧)をエアシリンダ43の右側の通気口43aに作用させると、図21(B)に示すように、ピストン43c及びロッド43dが左方向に移動し、該ロッド43dによる押圧によって部品ストッパ42が左方向に移動して、磁石Mに吸着されている先頭のチップ部品Pが部品ストッパ42と一緒に前方に移動して2番目のチップ部品Pから分離する。
図22に示した部品分離機構は、図21に示した部品分離機構と部品ストッパの構成を異にしている。この部品ストッパ44は、一端を中心として回動できるように部品ガイド41の前端に取り付けられており、コイルバネCSよって後方に付勢されてその後面を直線通路41aの前端に当接している。エアタンクまたはエアシリンダの排出圧(正圧)をエアシリンダ43の右側の通気口43aに作用させると、ピストン43c及びロッド43dが左方向に移動し、該ロッド43dによる押圧によって部品ストッパ44が左方向に回動して、磁石Mに吸着されている先頭のチップ部品Pが部品ストッパ44と一緒に前方に移動して2番目のチップ部品Pから分離する。
図23に示した部品分離機構は、図21に示した部品分離機構とエアシリンダの構成を異にしている。このエアシリンダ45は、2つの通気口45aを有するシリンダ筒45bと、シリンダ筒45b内に気密状態で移動可能に配置されたピストン45cと、ピストン45cに連結されたロッド45dとを備え、左側の通気口45aにチューブ接続具TCを取り付けられ、ロッド45dの先端を部品ストッパ42の後面に接している。図23(A)の状態でエアタンクまたはエアシリンダの吸入圧(負圧)をエアシリンダ43の左側の通気口45aに作用させると、図23(B)に示すように、ピストン45c及びロッド45dがコイルバネCSの付勢力に抗して左方向に移動し、該ロッド45dによる押圧によって部品ストッパ42が左方向に移動して、磁石Mに吸着されている先頭のチップ部品Pが部品ストッパ42と一緒に前方に移動して2番目のチップ部品Pから分離する。
図24に示した部品分離機構は、図21に示した部品分離機構に2番目のチップ部品Pを保持するためのエアシリンダを設けたものである。このエアシリンダ46は、2つの通気口46aを有するシリンダ筒46bと、シリンダ筒46b内に気密状態で移動可能に配置されたピストン46cと、ピストン46cに連結されたロッド46dとを備え、上側の通気口46aにチューブ接続具TCを取り付けられている。また、部品ガイド41の2番目のチップ部品Pに対応する直線通路41aの側面部分に貫通孔(符号なし)を設けて、該貫通孔にロッド46dを挿入してある。図24(A)の状態でエアタンクまたはエアシリンダの排出圧(正圧)をエアシリンダ43の右側の通気口43aとエアシリンダ46の上側の通気口46aに排出圧(正圧)に作用させると、図24(B)に示すように、ピストン43c及びロッド43dが左方向に移動し、該ロッド43dによる押圧によって部品ストッパ42が左方向に移動して、磁石Mに吸着されている先頭のチップ部品Pが部品ストッパ42と一緒に前方に移動して2番目のチップ部品Pから分離する。これと同時に、ピストン46c及びロッド46dが下方向に移動し、直線通路41a内に突出するロッド46dによって、2番目のチップ部品Pが直線通路41aの側面に押し付けられて保持される。
図25に示した部品分離機構は、図23に示した部品分離機構に2番目のチップ部品Pを保持するためのエアシリンダを設けたものである。このエアシリンダ47は、2つの通気口47aを有するシリンダ筒47bと、シリンダ筒47b内に気密状態で移動可能に配置されたピストン47cと、ピストン47cに連結されたロッド47dとを備え、下側の通気口47aにチューブ接続具TCを取り付けられている。また、部品ガイド41の2番目のチップ部品Pに対応する直線通路41aの側面部分に貫通孔(符号なし)を設けて、該貫通孔にロッド46dを挿入してある。図25(A)の状態でエアタンクまたはエアシリンダの吸入圧(負圧)をエアシリンダ45の左側の通気口45aとエアシリンダ47の下側の通気口46aに作用させると、図25(B)に示すように、ピストン45c及びロッド45dが左方向に移動し、該ロッド45dによる押圧によって部品ストッパ42が左方向に移動して、磁石Mに吸着されている先頭のチップ部品Pが部品ストッパ42と一緒に前方に移動して2番目のチップ部品Pから分離する。これと同時に、ピストン47c及びロッド47dが下方向に移動し、直線通路41a内に突出するロッド47dによって、2番目のチップ部品Pが直線通路41aの側面に押し付けられて保持される。
図26及び図27は、2以上のエア器具を用いる場合の構造例をそれぞれ示してある。図26に示したものは、部品ガイド51上に第1実施形態と同様のエアタンク5を2つ配置する一方、一端を軸として回動する操作レバー52に各エアタンク5に対応する押圧部52aを2つ設けてある。各押圧部52aの長さ寸法を図のように変えておけば、操作レバー52の可動端を下向きに押圧したときに、各エアタンク5が押し潰されるタイミングを異ならせることができる。また、図28に示したものは、部品ガイド51上に第1実施形態と同様のエアタンク5を2つ配置する一方、中央を軸として回動する操作レバー53の両端に各エアタンク5に対応する押圧部53aを2つ設けてある。勿論、エアタンク5の代わりに図17に示したエアタンク26やエアシリンダを用いても同様のタイミング制御を行うことができる。
つまり、エアタンクやエアシリンダ等のエア器具を2以上用いれば、各エア器具を利用して、先に述べた部品搬送や部品取込や部品分離等の動作タイミングを任意に異ならせ、所望の動作を的確に得ることができる。
P…チップ部品、AN…吸着ノズル、1…フレーム、2…ホッパー、3…シュート管、4…部品ガイド、5…エアタンク、6…タンク保持部材、7…操作レバー、8…エアシリンダ、11…フレーム、12…ホッパー、13…シュート管、14…部品ガイド、15…エアタンク、16…タンク保持部材、17…操作レバー、18…エアシリンダ、21…フレーム、22…ホッパー、23…シュート管、24…撹拌部材、25…部品ガイド、26…エアタンク、27…タンク保持部材、28…部品搬送用のエアシリンダ、29…部品撹拌用のエアシリンダ、30…操作レバー、31,33…エアモータ、34…ベルト、35…プーリ、41…部品ガイド、42,44…部品ストッパ、M…磁石、43,45…部品ストッパ作動用のエアシリンダ、46,47……2番目部品保持用のエアシリンダ、51…部品ガイド、52,53…操作レバー。