JP2004247550A - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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あゆみ 河内
誠司 ▲高▼木
Seiji Takagi
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Abstract

【課題】固体電解コンデンサにおいて一次粒子の平均粒子径が小さな弁金属粉末を多孔質体に用いることにより、充分な化成液および重合液の染み込みが得られなかった。このため化成被膜や固体電解質層の形成が難しく、静電容量を充分に引き出すことができなかった。
【解決手段】固体電解コンデンサを構成する多孔質体において、リード1となる弁金属箔の上に弁金属粉末からなる内層2が形成され、前記内層2の上に内層2に比べ一次粒子の平均粒子径が大きな弁金属粉末からなる外層3が形成された固体電解コンデンサとすることにより、焼結後の残留炭素量が少なく、かつ誘電体被膜6および固体電解質層7の形成が早く均一に進み、安価に製造できうる固体電解コンデンサとすることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は各種電子機器に用いられる固体電解コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電源回路の2次側やパーソナルコンピュータなどのCPU周りなどに使用される固体電解コンデンサは小型大容量化が強く望まれており、さらに高周波に対応したESR(等価直列抵抗)の低下が要求されている。
【0003】
図7はこの種の固体電解コンデンサ用の素子を示したものであり、多孔質体15にタンタル、ニオブ、などの弁作用を有する金属粉末を用いて所定の形状に成形するとともに、リード16としてタンタル、ニオブなどの弁金属のリードを埋設した構成となっている。これらを焼結電極体とし、化成液に浸し陽極酸化を行うことにより誘電体被膜17が形成され、さらにリード16と後に形成される固体電解質層18とは絶縁分離層20により短絡防止が図られ、これらにピロールやチオフェン等のモノマー液、p−トルエンスルホン酸第二鉄などの酸化液たる重合液を染み込ませて固体電解質層18を形成し、この固体電解質層18の上にカーボンや銀ペーストからなる集電体層19が形成され、固体電解コンデンサとなる。
【0004】
なお陽極であるリード16には外部陽極端子、集電体層には外部陰極端子が接続され、全体はエポキシ系樹脂などにてモールド成形されることとなる。また固体電解質層18は上記化学重合の他にも電解重合や、硝酸マンガン液による二酸化マンガン層で形成されるときもある。
【0005】
このような固体電解コンデンサを小型大容量化する取組みとして、弁作用金属の高CV値粉末の導入があげられる。Cはコンデンサ用粉末1gあたりのコンデンサの容量であり、Vは化成電圧である。つまり一次粒子の粒径を小さくして実効表面積を拡大させるものであり、単位体積あたりの静電容量を増加させるというものである。
【0006】
さらにこの静電容量を最大限に引き出すため、様々な工夫がなされている。例えば、タンタル金属粉末と、溶剤と、結着材とを含む分散液を凍結真空乾燥法により乾燥させて形成する多孔質体において、溶剤の仕込量を調整して空孔率を調整している。そしてこれにより、化成の際の化成液をすみやかに空孔に浸透させ、全てのタンタル粉末の表面への誘電体被膜の形成を試みている(例えば特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−134367号公報(第5ページ)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の取り組みにおいては、多孔質体の空孔率を制御するのみで、各空孔の大きさは同じように作られていたものであったので、充分な化成液の染み込みは得られるものではなかった。つまり誘電体被膜が形成されにくく、充分な静電容量を引き出せるものではなかった。この他にも、脱バインダーによりバインダーが抜けにくくなる結果漏れ電流が多くなるという問題や、固体電解質層を形成する溶液は外側より形成されるため、表面に重合膜が形成されると重合液が内部に浸透しにくくなり、固体電解質層が均一に形成できない、多孔質体の内部深くまで固体電解質層が形成できずにコンデンサの容量を充分に引き出せないという問題もいまだ多く残されている。
【0009】
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、多孔質体の内部にまで誘電体被膜や固体電解質層を形成させ、容量引き出し率を低下させずに固体電解コンデンサの大容量化を実現化するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明は、弁金属のリードと、このリード上に形成された弁金属粉末からなる多孔質体と、この多孔質体の上に形成された誘電体被膜と、この誘電体被膜の上に形成された固体電解質層とから構成され、前記多孔質体の表面の一部またはすべてには内部よりも一次粒子の平均粒子径が大きい弁金属粉末が配置された固体電解コンデンサとしたものである。この構成により、多孔質体の内部にまで誘電体被膜や固体電解質層を形成させ、容量引き出し率を低下させずに固体電解コンデンサの大容量化を実現する。
【0011】
【発明の実施の形態】
上記の目的を達成するために本発明は、弁金属のリードと、前記リード上に形成された弁金属粉末からなる多孔質体と、この多孔質体の上に形成された誘電体被膜と、この誘電体被膜の上に形成された固体電解質層とから構成され、前記多孔質体の表面の一部またはすべてには内部よりも一次粒子の平均粒子径が大きい弁金属粉末が配置された固体電解コンデンサとしたものである。この構成をとることにより、脱バインダーの際のバインダーの逃げ道を広く取ることができ、残留炭素量を抑制し得る。また、多孔質体の表面に形成されている空孔が内部よりも大きい構成となっているので、誘電体被膜および固体電解質層を形成するための溶液が多孔質体の内部まで素早く、均一に浸透し、緻密な誘電体被膜および固体電解質層を形成することができる。つまり大容量で漏れ電流の少ない固体電解コンデンサの提供が可能となる。
【0012】
また固体電解コンデンサを構成する多孔質体において、リードとなる弁金属箔の上に弁金属粉末からなる内層が形成され、前記内層の上に内層に比べ一次粒子の平均粒子径の大きな弁金属粉末からなる外層が形成された固体電解コンデンサとすることにより、焼結後の残留炭素量が少なく、かつ誘電体被膜および固体電解質層の形成が早く均一に進む多孔質体を、容易に製造できうる固体電解コンデンサとすることができる。
【0013】
また固体電解コンデンサを構成する多孔質体において、リードとなる弁金属の上に形成される弁金属粉末からなる内層と、その上に内層に比べ一次粒子の平均粒子径の大きな弁金属粉末からなる外層が形成され、前記内層が多孔質体の表面の一部に剥き出しになっている固体電解コンデンサとすることにより、高CV値の弁金属粉末の使用を調節し、小型低背で大容量の固体電解コンデンサの提供が可能となる。
【0014】
さらに内層は一次粒子の平均粒径が0.3μm以下の公称8万CV以上、外層は一次粒子の平均粒径が0.3μm以上の公称8万CV以下の弁金属粉末で形成された固体電解コンデンサとすることにより、安価で大容量の固体電解コンデンサの提供が可能となる。
【0015】
【実施例】
以下本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【0016】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における固体電解コンデンサの断面図である。図2は固体電解コンデンサの要部の拡大図である。リード1には弁金属であるタンタル箔を用い、その両面には同じくタンタル粉末からなる多孔質体が形成される。この多孔質体は内層2とそれを被う外層3から構成され、外層3には内層2よりも一次粒子の平均粒子径の大きなタンタル粉末が用いられている。
【0017】
リード1は厚み25μmのタンタル箔を、内層2の形成には一次粒子の平均粒子径が0.1μmの公称15万CVのタンタル粉末4を、外層3には平均粒子径0.5μmの公称4万CVのタンタル粉末5を用いた。
【0018】
図1、図2において、陽極体となる多孔質体の内層2を形成しているタンタル粉末4および外層3を形成しているタンタル粉末5の上に酸化被膜からなる誘電体被膜6を形成し、そして内層2、外層3のリード1の引き出し側の端面に、リード1の陽極部分と、後に形成される固体電解質層7や集電体層となるカーボン8および銀ペースト9との絶縁を図るため絶縁分離層10を形成した後、誘電体被膜6上に固体電解質層7が形成されている。さらにその上に集電体層として引き出すためのカーボン8および銀ペースト9が塗布される。
【0019】
このようなコンデンサ素子を積層し、外装11が形成される。その側面ではリード1と外部陽極端子12、銀ペースト9と外部陰極端子13が接続され、タンタルを用いた固体電解コンデンサが構成される。
【0020】
なおタンタル粉末4の間、タンタル粉末5の間およびタンタル粉末4とタンタル粉末5にあいた隙間のことを、空孔14と呼ぶこととする。上記のように内層2に平均粒子径0.1μmのタンタル粉末、外層3に0.5μmのタンタル粉末を用いているため、外層3における空孔14は内層2のそれと比べて大きい。
【0021】
以下固体電解コンデンサの構造および製造手順を説明する。
【0022】
まず内層2の形成のために一次粒子の平均粒子径が0.1μmのタンタル粉末をアクリル系の結合剤樹脂および溶媒中に混合分散させた塗料を作成する。これを4mm×3mmの穴の空いたメタルマスクを用いて厚み25μmのタンタル箔からなるリード1の上に上記内層2用の塗料を塗布、印刷し、乾燥させる。
【0023】
さらにその内層2用の塗料上に、タンタル粉末の一次粒子の平均粒子径が0.5μmである外層3用の塗料を内層2用のメタルマスクよりも大きな穴の空いたものを用いて塗布、印刷し、乾燥させ、多孔質体の素体が形成される。
【0024】
塗布方法としては、スクリーン印刷、ディスペンサー、ダイコート法などにより効率良く形成可能である。
【0025】
以上のような多孔質体の素体を400℃の窒素雰囲気下で脱脂を行い、1300℃の真空中で焼結を行なう。これら工程の際に多孔質体の素体に含まれていたバインダーが除去され、多孔質体の電極体となる。
【0026】
バインダー除去、焼結後はタンタル箔との境界部にシリコーンゴムなどの耐熱性樹脂で絶縁分離層10を設け、りん酸水溶液からなる化成液中で12Vの陽極酸化を実施して誘電体被膜6を形成する化成工程を行なった後、リード1の引き出し側の端面に絶縁分離層10を形成する。
【0027】
さらに化学酸化重合でポリピロールの固体電解質層7の形成のための重合工程を行なう。ポリピロールの重合膜を化学重合により形成するには、まず誘電体被膜6が形成され陽極体となったものをピロールの含まれたモノマー液に浸す。次にこの陽極体をモノマー液から取り出し、酸化液を含浸させ、化学酸化重合を行なう。重合後、この陽極体を洗浄し、誘電体被膜6の上に固体電解質層7が形成される。
【0028】
この固体電解質層7上にカーボン8の層、銀ペイント9の層を形成する。このようなコンデンサ素子を積層しリード1と外部陽極端子12を接合し、銀ペイント9の層と外部陰極端子13を接合した後、エポキシ樹脂にてモールドし、エージングを施し固体電解コンデンサを得る。
【0029】
次に、上記の構成とすることによる効果を説明する。
【0030】
本発明の実施例1の陽極体は内層2に平均粒子径0.1μmのタンタル粉末、外層3に0.5μmのタンタル粉末を用いているため、外層3における空孔14が内層2のそれと比べて大きい。
【0031】
焼結、バインダー除去の際については、バインダーはまず多孔質体の表面付近つまり外層3から抜けはじめ、跡には空孔14が形成される。そして内層2のバインダーは外層3に作られた空孔14を通り抜け、内層2の空孔が形成される。すなわち、本発明の実施例1においては開口部となる外層3の空孔14が大きくなる構成となっているので、効率の良いバインダー除去が可能となる。これにより、残留炭素量が抑制され、漏れ電流の少ない良質な固体電解コンデンサとすることができる。
【0032】
また上記構成とすることにより、化成工程での誘電体被膜6の形成を多孔質体の内部にまで緻密に素早く行なうことができる。化成工程では、化成液中で電圧を印加することで酸化被膜を多孔質体の表面に形成する。本発明の実施例1におけるサイズの異なるタンタル粉末の位置構成によると、陽極体の表面付近の空孔14は大きくなっており、化成液は陽極体への入り口となる空孔14へと含浸する。化成液はそれに続いて内層2の狭い空孔14へと自然に流入するので、化成液が空孔14にくまなく浸透することとなる。したがって、ほぼ全てのタンタル粉末の表面には電圧が平均してかかり、均一な誘電体被膜6が途切れることなく素早く形成される。
【0033】
さらにこの誘電体被膜6の上へ化学重合により固体電解質層7を形成する際にも、重合液がくまなく浸透するという効果が得られる。
【0034】
従来から化学重合は反応性が良く、多孔質体の表面付近の空孔の入り口付近で重合膜を形成し、目詰まりを起こすという問題を伴っていた。さらに陽極体の表面の空孔が狭いと、この重合液の目詰まりが起こりやすく、内部に重合液が浸透しにくくなるので、固体電解質層7の点在、浮き、など誘電体被膜6を完全に被っていない状態となりがちであった。
【0035】
本発明の実施例1の構成によれば多孔質体の表面に大きな空孔14が形成されているので、重合液は速やかに多孔質体の内部へと浸透し、固体電解質層7を誘電体被膜6の上に形成することができる。
【0036】
また、本発明の実施例1の固体電解コンデンサは、多孔質体の奥深くの空孔14にも充分に重合液を含浸させることができる。そのため、静電容量を高くするために弁金属粉末の使用量を増やし、多孔質体の厚みが厚くなってしまうものについても充分にその静電容量を引き出すことが可能となる。
【0037】
なお、固体電解質層7は化学重合や電解重合によるポリピロールやポリチオフェンなどの導電性高分子層や、硝酸マンガン溶液を含浸させて熱分解することによる二酸化マンガン層でも同様の効果を得ることができる。
【0038】
また、本発明の実施例1では内層2に一次粒子の平均粒子径が0.1μmのもの、外層3に0.5μmのタンタル粉末を用いたが、外層3に内層2よりも平均粒子径の大きな弁金属粉末を用いれば良い。さらに弁金属粉末は必ずしもタンタルのみではなく、ニオブおよびこれらの混合物を用いても同様の効果が得られるものである。
【0039】
なお、上記のようにマスクを用いる場合は、その厚みによって各層の厚みを調節できる。この層の厚みは、図3のように多孔質体の両面や端面が異なる厚さとなるよう調節しても良い。また、本実施例1においては各層を形成する際のマスクの穴は同サイズとし、同じ位置に用いて内層と外層が重なるように用いても同等の効果を得ることができる。
【0040】
また、本発明の実施例1の多孔質体は、表面部分の弁金属粉末の一次粒子径の平均粒子径が内部よりも大きい2層の構造となっていたが、上記効果を得るためには2層に限らず、多層構造、もしくは多孔質体の表面付近に近づくにつれて弁金属粉末の平均粒子径が徐々に大きくなっていく構成としても良い。
【0041】
(実施例2)
図4は本発明の実施例2における固体電解コンデンサの電極体の断面図である。リード1には弁金属であるタンタル箔を用い、その両面には同じくタンタル粉末からなる多孔質体が形成されている。この多孔質体は内層2とその両面を挟む外層3から構成され、リード1の引き出し面、およびその面に対向する端面に関しては内層2が多孔質体の表面に表出する形となっている。外層3には内層2よりも一次粒子の平均粒子径の大きなタンタル粉末が用いられている。
【0042】
タンタル金属箔のリード1は厚み25μmのタンタル箔を用いた。内層2と外層3は、平均粒子径が0.5μmの公称4万CVを境にしてそれよりも一次粒子の平均粒子径の小さいものと大きいものを用いた。
【0043】
以下固体電解コンデンサの電極体の構造および製造手順を説明する。
【0044】
まず内層2の形成のために内層用のタンタル粉末をアクリル系の結合剤樹脂および溶媒中に混合分散させた塗料を作成する。これを鉄系の金属などで作成された鋳型の凹み部分に所望の量だけ流入し、乾燥させる。次に外層用のタンタル粉末を用いた塗料を、鋳型の凹み部分の中で乾燥した内層用の塗料の上に流入し、乾燥させる。このように鋳型内にできた多孔質体をリード1の両面にこの鋳型の凹み部分を合わせ挟み込んで圧着させる。
【0045】
鋳型の凹み部分の幅はリード1の幅よりも広く、かつ乾燥した多孔質体はある程度の粘性を保つので、圧着したあとはリード1の上下面だけではなく側面も多孔質体で被われることとなる。鋳型から多孔質体を取り外し、焼結を行なって電極体となる。
【0046】
固体電解コンデンサの構造は実施例1と同様である。
【0047】
以下本発明の実施例2における効果を説明する。
【0048】
この構造をとることにより、バインダー除去の際のバインダーは多孔質体の両面の空孔14が広くなっている面から取り除かれ、残留炭素量の抑制が可能となる。また、誘電体被膜6、固体電解質層7の緻密な形成に関しても本発明の実施例1で述べたとおりである。
【0049】
さらにリード1の引き出し面および端面に位置する多孔質体は内層2と同じ一次粒子の平均粒子径のタンタル粉末が配置されている。つまりタンタル粉末を塗料化して用いることで異なるCV値からなる電極体を容易に形成することができ、且つ誘電体被膜6や固体電解質層7の緻密な形成が可能な構造で、同サイズでは実施例1の電極体より高容量にすることができる。このような構造とすることで、弁金属粉末の平均粒子径の小さいものを用いて潜在的な静電容量を高める電極体とし、それを最大限に引き出せる固体電解コンデンサとすることができる。
【0050】
なお、本発明の実施例2のようにリード1の引き出し面、および端面の内層2を表出させた構造に限らず、図5、図6のように端面を一層のみ、またはリード1の引き出し面一層を表出させた構造としてもよく、上記以外にも所望の形とすることができ、同様の効果が得られるものである。
【0051】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、弁金属のリードと、このリード上に形成された弁金属粉末からなる多孔質体と、この多孔質体の上に形成された誘電体被膜と、この誘電体被膜の上に形成された固体電解質層とから構成され、前記多孔質体の表面の一部またはすべてには内部よりも一次粒子の平均粒子径が大きい弁金属粉末が配置された固体電解コンデンサとしたものである。この構成により、多孔質体の内部にまで誘電体被膜および固体電解質層を形成させ、容量引き出し率を低下させずに固体電解コンデンサの大容量化を実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体電解コンデンサの断面図
【図2】本発明の固体電解コンデンサの電極体の拡大図
【図3】本発明のその他の固体電解コンデンサの電極体の断面図
【図4】本発明のその他の固体電解コンデンサの電極体の断面図
【図5】本発明のその他の固体電解コンデンサの電極体の断面図
【図6】本発明のその他の固体電解コンデンサの電極体の断面図
【図7】従来の固体電解コンデンサの断面図
【符号の説明】
1 リード
2 内層
3 外層
4 タンタル粉末
5 タンタル粉末
6 誘電体被膜
7 固体電解質層
8 カーボン
9 銀ペースト
10 絶縁分離層
11 外装
12 外部陽極端子
13 外部陰極端子
14 空孔

Claims (4)

  1. 弁金属のリードと、このリード上に形成された弁金属粉末からなる多孔質体と、この多孔質体の上に形成された誘電体被膜と、この誘電体被膜の上に形成された固体電解質層とから構成され、前記多孔質体の表面の一部またはすべてには内部よりも一次粒子の平均粒子径の大きい弁金属粉末が配置された固体電解コンデンサ。
  2. 多孔質体において、弁金属のリードの上に弁金属粉末からなる内層が形成され、前記内層の上に内層に比べ一次粒子の平均粒子径の大きな弁金属粉末からなる外層が形成された請求項1記載の固体電解コンデンサ。
  3. 内層が多孔質体の表面の一部に剥き出しになっている請求項2記載の固体電解コンデンサ。
  4. 内層は一次粒子の平均粒径が0.3μm以下の公称8万CV以上、外層は一次粒子の平均粒径が0.3μm以上の公称8万CV以下の弁金属粉末で形成された請求項2記載の固体電解コンデンサ。
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