JP2004247439A - ウェーハ研削装置の制御方法及びウェーハ研削装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】研削用工具が磨耗又膨潤等しても、ウェーハを略一定圧の押圧力で研削することができるウェーハ研削装置の制御方法及びウェーハ研削装置を提供することを課題とする。
【解決手段】スピンドル2に取り付けた研削用工具3を回転させて被加工物Sを研削加工する研削装置1において、研削用工具3をスピンドル2に支持した弾性部材15の伸縮量をセンサで検出する工程と、この検出した伸縮量を制御部17に入力する工程と、制御部17で伸縮量を予め設定した弾性部材15の基準伸縮量と比較して、スピンドル2の移動量を調節するための信号を発生する工程と、この信号に基づいてスピンドル2の移動量を調節する工程とを含むことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】スピンドル2に取り付けた研削用工具3を回転させて被加工物Sを研削加工する研削装置1において、研削用工具3をスピンドル2に支持した弾性部材15の伸縮量をセンサで検出する工程と、この検出した伸縮量を制御部17に入力する工程と、制御部17で伸縮量を予め設定した弾性部材15の基準伸縮量と比較して、スピンドル2の移動量を調節するための信号を発生する工程と、この信号に基づいてスピンドル2の移動量を調節する工程とを含むことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、IC(集積回路)を設けたウェーハの研削加工等に用いられるウェーハ研削装置の制御方法及びウェーハ研削装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のウェーハ研削装置は、例えば、ICチップを作り込む場合、鏡面ウェーハの片面にIC(集積回路)を作製した後に、その裏面加工としてウェーハの片面研削が行われる。この場合、まずウェーハの片面を粗砥石などで粗研削にする。粗砥石による粗研削が済んだら、その面を仕上げ砥石によって研削して仕上げ加工を行うものである(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−246557号公報(段落32〜36、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、実際の仕上げ加工の研削装置は、定寸加工機であるため、微量の切り込み量が切り込まれ、送りがかけられる。また、仕上げ加工用の砥石の砥粒も微細なため、研削というよりは押圧力をかけて研くような加工が行われる。そして、砥石の磨耗或いは膨潤等により最初は押圧力が大きいが、次第に小さく或いは最初よりもさらに大きくなるという現象を生じることがあった。しかしながら、ウェーハを押圧する押圧力が一定の値を維持するという制御をするのは難しく、そのため研削効果が低下し、形状精度の研削誤差が大きくなり、特に仕上げ砥石を使用して高精度な研削を行う場合の形状精度の研削誤差が大きくなるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、研削用工具が磨耗又膨潤はしても、ウェーハを略一定圧の押圧力で研削することができるウェーハ研削装置の制御方法及びウェーハ研削装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するための手段として、本発明に係る請求項1のウェーハ研削装置の制御方法は、スピンドルに取り付けた研削用工具を回転させてウェーハを研削加工するウェーハ研削装置において、前記研削用工具を前記スピンドルに支持した弾性部材の伸縮量をセンサで検出する工程と、この検出した伸縮量を制御部に入力する工程と、前記制御部で前記伸縮量を予め設定した前記弾性部材の基準伸縮量と比較して、前記スピンドルの移動量を調節するための信号を発生する工程と、この信号に基づいて前記スピンドルの移動量を調節する工程とを含むことを特徴とする。
【0007】
このような構成としたことにより、請求項1に記載の発明に係るウェーハ研削装置の制御方法では、IC(集積回路)が設けられた半導体等のウェーハの裏面を、スピンドルを回転させながら研削用工具により研削を行う。最初は粗砥石の研削用工具で粗研削を行い、次いで研削用工具を仕上げ砥石に交換して仕上げの研削を行う。そして、特に仕上げ砥石で高精度な仕上げの研削を行う場合、使うにつれて仕上げ砥石は磨り減っていったり、或いは膨潤したりするので、変化していく弾性部材の伸縮量をセンサで検出する。この弾性部材の伸縮量を制御部に入力して、研削の際、予め設定した弾性部材の基準伸縮量と比較する。そして、弾性部材の伸縮量が基準伸縮量よりも大きい或いは小さい場合は、押圧力が低下或いは増加するので、その増減分だけスピンドルが下方又は上方に移動するようにモータを回転させる。弾性部材の伸縮量が増減した分だけスピンドルを移動量を調節することで、弾性部材がウェーハを押圧する押圧力は、初期の磨り減っていない或いは膨潤していない状態の仕上げ砥石を使用した場合のウェーハを押圧する押圧力と略等しくなるから、弾性部材を介してスピンドルに固定された仕上げ砥石はウェーハを略一定の圧力で押圧することになる。こうして常に仕上げ砥石がウェーハを略一定の圧力で押圧するようにして、高精度な仕上げの研削を行うことができる。
【0008】
本発明に係わる請求項2のウェーハ研削装置は、スピンドルに取り付けた研削用工具を回転させてウェーハを研削加工するウェーハ研削装置において、前記スピンドルに弾性部材を介して前記研削用工具を支持したことを特徴とする。
【0009】
このような構成としたことにより、請求項2に記載の発明に係るウェーハ研削装置では、ウェーハを研削する際、研削用工具が磨耗又は膨潤等してウェーハを押圧する押圧力が変わっても、スピンドルをZ軸方向(スピンドルの回転軸方向)に移動させて研削用工具がウェーハを押圧する押圧力を元に戻し一定にすることが可能になる。
【0010】
本発明に係わる請求項3ウェーハ研削装置は、前記弾性部材の近傍に前記弾性部材の伸縮量を検出するためのセンサを設け、前記伸縮量を予め設定した前記弾性部材の基準伸縮量と比較して前記スピンドルの移動量を調節するための制御部を設けたことを特徴とする。
【0011】
このような構成としたことにより、請求項3に記載の発明に係るウェーハ研削装置では、弾性部材の基準伸縮量を、例えば、初期の研削用工具が磨り減っていない或いは膨潤していない正常状態のときの弾性部材の伸縮量とするとき、この基準伸縮量と研削時の伸縮量とを比較することで、研削用工具がウェーハを押圧する力を、磨り減っていない或いは膨潤していないときのそれに略等しくすることが可能になる。
【0012】
本発明に係わる請求項4のウェーハ研削装置は、前記研削用工具が仕上げ砥石であることを特徴とする。
【0013】
このような構成としたことにより、請求項4に記載の発明に係るウェーハ研削装置では、特に磨り減った或いは膨潤した仕上げ砥石をそのまま使用していると、研削の際、ウェーハを押圧する力が変わってしまい、ウェーハの高精度な仕上げができないので、これを防ぐことができる。
【0014】
本発明に係わる請求項5のウェーハ研削装置は、前記弾性部材が板バネであることを特徴とする。
【0015】
このような構成としたことにより、請求項5に記載の発明に係るウェーハ研削装置では、板バネのような導電性の金属製の弾性部材を使用することにより、例えば、うず電流を利用したセンサを使用することが可能になる。
【0016】
本発明に係わる請求項6のウェーハ研削装置は、前記弾性部材が空気バネであることを特徴とする。
【0017】
このような構成としたことにより、請求項6に記載の発明に係るウェーハ研削装置では、空気バネの上下の部分が導電性の金具で締め付けられているので、例えば、うず電流を利用したセンサによって空気バネの伸縮量の検出が可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るウェーハ研削装置の制御方法及びウェーハ研削装置の実施の形態を、図面を参照しながら、具体的に説明する。
最初に、ウェーハ研削装置の制御方法の前提となるウェーハ研削装置について説明する。
本発明に係るウェーハ研削装置は、スピンドルに取り付けた研削用工具を回転させてウェーハを研削加工する装置であって、自動工具交換装置(以下、ATC(=Automatic Tool Changer)という)によって研削用工具を交換できるようにしたものである。
【0019】
図1は本発明に係る第1の実施の形態のウェーハ研削装置を模式的に示す要部縦断面図、図2は図1に示すA−A線断面図である。
図1、図2に示すように、本発明に係るウェーハ研削装置1は、主軸ヘッド13内に砥石回転用のスピンドル2を有しており、スピンドル2には本発明の特定の研削用工具であるリング状仕上げ砥石3のリング状の砥石台3Aが六角孔付ボルトB,B…によって固定されている。この砥石台3Aには、中空円筒状の仕上げ砥石3が、例えば、金属等の導電性の部材を備えたサラバネ、コイルバネ、板バネ、空気バネのような弾性部材15を介して固着されている。
【0020】
弾性部材(例えば、空気バネ)15,15…の近傍、例えば外側には、研削の際、仕上げ砥石3が半導体等のウェーハSを押圧しているときの弾性部材15の伸縮量を検出するために、例えば、うず電流を利用した非接触のセンサ16が保持されている。
うず電流を利用したセンサ16は、交流電圧を加えたコイルから高周波磁界を発生させると、このセンサ16の近傍の弾性部材15(金属等の導電性部材を備えているもの)内にこの磁界を打ち消す方向にうず電流が発生するが、このうず電流による磁界の減衰量を検出し、この検出信号から弾性部材15との距離を算出するものである。
【0021】
センサ16で検出された弾性部材15の伸縮量を元に、スピンドル2の移動量を調節するための制御部17を設ける。弾性部材15の伸縮量は、制御部17から信号としてモータ18に送られ、スピンドル2の移動量、つまり弾性部材15の伸縮量を調節する。尚、弾性部材15の伸縮量の調節については後で詳しく説明する。
また、符号14A,14Bはモータ18の駆動力をスピンドル2に伝達するプーリ、符号14Cはプーリ14A,14B間に掛け渡したベルトである。
【0022】
仕上げ砥石3としては、メッシュサイズが♯2000程度の細かい砥石が用いられる。また、砥石台3Aには、仕上げ砥石3より内側において開口する複数の研削液供給孔3B,3Bが形成され、スピンドル2側において保持されたノズル11から研削液供給孔3B,3Bを通して、仕上げ砥石3に向かって研削液を噴射できるようになっている。
【0023】
また、スピンドル2には、仕上げ砥石3と同心状で、側面視テーパ形状を有する取付け孔からなるテーパ穴4が形成されている。このテーパ穴4の上方位置には、ドローバ4Aおよびボール4B,4B…からなる周知のプルスタッドクランプ機構が設けられている。
そして、スピンドル2は、Z軸方向(スピンドルの回転軸の方向で、図1の上下方向)に送り移動可能であるとともに、後に説明する回転テーブル9に対して水平方向に相対的に送り移動可能となるように構成されている。
【0024】
テーパ穴4には、粗砥石ホルダ5が取り付けられている。この粗砥石ホルダ5は、テーパ穴4に嵌合するテーパ状のシャンク部5Aを有しており、シャンク部5Aの下方に把持溝5Bが形成されている。この把持溝5Bのさらに下方には、中空円筒形状の粗砥石5Cが固定されている。この粗砥石5Cとしては、たとえばメッシュサイズが♯600程度の粗い砥石が用いられる。
さらに、シャンク部5Aの上方には、プルスタッド5Dが設けられている。そして、粗砥石ホルダ5をテーパ穴4に嵌合させて取り付けた際には、プルスタッド5Dがドローバ4Aにボール4B,4B…を挟んで引っ張られて粗砥石ホルダ5がスピンドル2にクランプされて定位置に装着される。
また、後述する工具交換アーム6が粗砥石ホルダ5の把持溝5Bに装着されると、シリンダ19がONになり、ドローバ4Aを押し出す。すると、サラバネ12が撓み、ドローバ4Aが押し下げられ、プルスタッド5Dと係合しているボール4B、4Bが外れて粗砥石ホルダ5がアンクランプされる。
【0025】
図4は粗砥石ホルダを他の粗砥石ホルダと交換する状態を示す縦断面図である。
図4に示すように、スピンドル2の側方には、ATCである工具交換アーム6が設けられている。この工具交換アーム6としては、マシニングセンタなどで通常用いられているものを用いることができる。そして、この工具交換アーム6によって、粗砥石ホルダ5を図示しない砥石ストッカに収納された複数の粗砥石ホルダのうちの1つの粗砥石ホルダ5′と交換することができるようになっている。
【0026】
交換される粗砥石ホルダ5′も、使用済の粗砥石ホルダ5と同様に、シャンク部5A′、把持溝5B′、粗砥石5C′およびプルスタッド5D′を有している。ここで用いられる粗砥石5C′としては、たとえばメッシュサイズが♯1200程度の中程度の粗さの砥石が用いられる。
【0027】
粗砥石ホルダ5,5′の交換を行う際には、使用していた粗砥石ホルダ5の把持溝5Bを工具交換アーム6の第1把持部6Aで把持し、新しい粗砥石ホルダ5′の把持溝5B′を工具交換アーム6の第2把持部6Bで把持する。その後、スピンドル2は粗砥石ホルダ5をアンクランプし、所定量上昇して、粗砥石ホルダ5から離れる。或いは、工具交換アーム6側が軸方向に移動してスピンドル2から粗砥石ホルダ5を抜き取るようにしてもよい。そして、駆動モータ18によって工具交換アーム6をZ軸方向に延在する回転軸6C回りに180°回転させて、粗砥石ホルダ5,5′を交換する。テーパ穴4に粗砥石ホルダが取り付けられていない状態であれば、砥石ストッカに収納されている粗砥石ホルダ5の把持溝5Bを工具交換アーム6の第2把持部6Bによって把持し、工具交換アーム6を180°回転させて、新しい粗砥石ホルダ5′をテーパ穴4に取り付けることができる。
【0028】
図1に戻って、スピンドル2の下方には、ウェーハSを真空吸着する真空チャック7が配設されている。真空チャック7は、回転テーブル8上に設けられており、回転テーブル8は、スピンドル2に対して相対移動可能な回転テーブル9に回転自在に取り付けられている。この回転テーブル8は、図示しないモータによって回転駆動されるようになっている。そして、真空チャック7の斜め上の部分には、研削加工を行う際にウェーハSの上、またはウェーハSと砥石との接触位置に水などの研削液を供給するためのノズル10が配設されている。
【0029】
以上の構成を有するウェーハ研削装置1によって、ウェーハSの研削を行う手順について図4および図5を参照して説明する。
最初に、図5(a)の状態から図5(b)に示すように、粗砥石5Cの幅中心が回転テーブル8の回転中心に略一致するまでスピンドル2、または回転テーブル9を移動させる。この状態でスピンドル2によって砥石台3AをZ軸回りに回転させるとともに、ウェーハSを保持する回転テーブル8も回転させる。その後、スピンドル2をウェーハSに近づく方向に早送りして加工させ、所定高さ位置から加工送りに変えて、図5(b)に示すように、粗研削を開始する。粗研削を行っている間は、ノズル10から研削液を噴射し続ける。
このように粗研削が行われているとき、粗砥石ホルダ5はテーパ穴4に取り付けられているので、あまり高くない精度で研削が行われているが、粗研削にはあまり高い精度を要求されることはない。
【0030】
こうして粗研削が終了したら、次に仕上げ研削を行う。仕上げ研削を行うためには、テーパ穴4の先に取り付けられている粗砥石ホルダ5をテーパ穴4から取り外す必要がある。この手順を説明すると、粗砥石ホルダ5を取り外すために、図5(c)に示すように、スピンドル2を上昇させるとともに、スピンドル2、または回転テーブル9を移動させて、スピンドル2を粗研削前の位置に戻す。
【0031】
続いて、工具交換アーム6を図4に示す位置に戻し、工具交換アーム6の第1把持部6Aで、テーパ穴4に取り付けられていた粗砥石ホルダ5の把持溝5Bを把持する。その後スピンドル2が粗砥石ホルダ5をアンクランプし、所定量上昇することで、粗砥石ホルダ5から離れる。或いは、工具交換アーム6側が軸方向に移動してスピンドル2から粗砥石ホルダ5を抜き取るようにしてもよい。
一方、工具交換アーム6の第2把持部6Bでは何も把持しない。次いで図示せぬ駆動モータを駆動して、工具交換アーム6を回転軸6Cの回りに180°回転さ
せる。すると、テーパ穴4には何も取り付けられていない状態となる。
【0032】
この状態で、工具交換アーム6を退避させる。そして、スピンドル2を早送りで下降させるとともにスピンドル2を回転させ、所定高さ位置から仕上げ用の切込み量を与える。図6に示すように、スピンドル2及び回転テーブル9を回転させて、仕上げ砥石3によってウェーハSの片面の仕上げ研削が行われる。仕上げ研削を行っている間は、ノズル11から水などの研削液が研削液供給孔3Bを通って仕上げ砥石3およびウェーハSに向かって噴射される。こうして、ウェーハSの研削工程が終了する。
【0033】
尚、仕上げ研削時には、スピンドル2のテーパ穴4に、図6に示すようなキャップ状のカバー部材Cを取り付け、その開口部を閉塞しておく。これにより、テーパ穴4の内面に加工による切粉などが付着するのを防止することができる。
また、砥石取付け部には、あまり高い取付け精度を必要とされない研磨布、研磨パッドによるポリッシング加工用工具を仕上げ研削後に砥石取付け部に取り付けることにより、継続してポリッシング加工を行うこともできる。
【0034】
本発明に係る第2の実施の形態のウェーハ研削装置について図3を参照して説明する。尚、第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第2の実施の形態のウェーハ研削装置では、第1の実施の形態における仕上げ砥石3のための砥石台3A(図1参照)がなく、シャンク部25A、及び把持溝25Bを備えた砥石ホルダ25の下部に弾性部材15として空気バネを固定し、弾性部材(空気バネ)15の下部に粗砥石、又は仕上げ砥石3を固着したものである。そして上述の工具交換アーム6を使用して砥石ホルダ25を交換することにより、粗砥石、又は仕上げ砥石3に交換するものである。
尚、弾性部材15は、サラバネ、コイルバネ、板バネ等であってもよい。
【0035】
次に本発明のウェーハ研削装置の制御方法について、図7、図8を参照して説明する。
この制御方法は、精度を要求される仕上げ砥石3によるウェーハSの研削の場合に特に有効なので、この場合について説明する。
仕上げ砥石3は使用するにつれて磨り減るので、この弾性部材15の伸縮量、即ちこの場合、伸長量は次第に大きな値になり、仕上げ砥石3がウェーハSを押圧する力が弱くなってしまうから、結果として高精度の仕上げ研削を行うことができなくなってしまう。これを本発明のウェーハ研削装置の制御方法によって補正する。
【0036】
仕上げ砥石3によるウェーハS(図1参照)の研削が始まると、仕上げ砥石3がウェーハSを押圧するので、サラバネ、コイルバネ、板バネ、空気バネのような金属部分(導電性のバネであれば金属でなくてもよい)を備えた弾性部材15が圧縮される。この弾性部材15の伸長量(磨り減っていない仕上げ砥石3を使用した場合の基準の圧縮量と比べた伸びた量)を、うず電流を利用したセンサ16によって検出し(S1)、制御部17のデータ入力部20に入力する(S2)。うず電流を利用したセンサ16を使用することによって、弾性部材15の伸長量がごく小さくても、μ単位で検出することができる。
【0037】
データ入力部20に入力された弾性部材15の伸長量のデータは、データ比較部21に送られる。データ比較部21では、例えば、磨り減っていない初期の正常な状態の仕上げ砥石3がウェーハSを押圧する際の弾性部材15の伸長量を予め基準伸長量(基準伸縮量)として設定しておき、この基準伸長量のデータと入力した伸長量のデータとを比較する(S3)。
入力した伸長量のデータが基準伸長量のデータよりも大きい場合(弾性部材15が伸びた状態)、制御信号発生部22がモータ回転量増大信号を発生させて(S4)、モータ18の回転量を上げる(S5)。モータ18の回転量を上げることによって、入力した伸長量のデータが基準伸長量のデータよりも大きい値だけスピンドル2の送り量を増大し(S6)、弾性部材15を仕上げ砥石3が磨り減っていなかったときの圧縮量まで圧縮する。
その結果、弾性部材15が圧縮されて仕上げ砥石3がウェーハSを押圧する力が、磨り減っていない状態の仕上げ砥石3がウェーハSを押圧する力と略同じになり、常に略一定の押圧力でウェーハSを研削することが可能になる。これによって、仕上げ砥石3が磨り減ってきても、高精度の仕上げ研削を維持することができる。
一方、S3で、入力した伸長量のデータが基準伸長量のデータよりも大きくない場合、基準伸長量(基準伸縮量)のデータと入力した伸長量のデータとを比較する(S7)。
入力した伸長量のデータが基準伸長量のデータよりも小さい場合(弾性部材15が縮んだ状態)、制御信号発生部22がモータ回転量減少信号を発生させて(S8)、モータ18の回転量を下げる(S9)。モータ18の回転量を下げることによって、入力した伸長量のデータが基準伸長量のデータよりも小さい値だけスピンドル2の送り量を減少し(S10)、弾性部材15を仕上げ砥石3が膨潤していなかったときの圧縮量まで戻す。
その結果、弾性部材15が伸長されて仕上げ砥石3がウェーハSを押圧する力が、膨潤していない状態の仕上げ砥石3がウェーハSを押圧する力と略同じになり、常に略一定の押圧力でウェーハSを研削することが可能になる。これによって、仕上げ砥石3が膨潤しても、高精度の仕上げ研削を維持することができる。
【0038】
また、S7で、入力した伸長量のデータが基準伸長量のデータよりも小さくない場合、即ち、入力した伸長量のデータと基準伸長量のデータが等しい場合(仕上げ砥石3が磨り減っていない場合)は、スピンドル2の移動量を調節することなく、そのまま仕上げ砥石3によるウェーハSの研削を続行する。
尚、第2の実施の形態では、砥石ホルダ25のシャンク部25Aが、回転部分であるスピンドル2に係合しており、精度的には不利であるが、弾性部材15の圧縮量を調整することによって、仕上げ砥石3がウェーハSを研削する際、仕上げ砥石3が略一定の押圧力でウェーハSを押圧することが可能になる。
又、上記実施の形態では仕上げ砥石3を使用した場合についてその顕著な作用、効果について説明してきたが、粗砥石5Cに対しても充分な効果を発揮することは勿論である。
【0039】
以上詳しく説明したように、第1の実施の形態でも、第2の実施の形態でも、仕上げ砥石3でウェーハSに高精度な仕上げの研削を行う場合、使うにつれて仕上げ砥石3は磨り減ってゆくが、センサ16で検出した弾性部材(空気バネ等)15の伸長量を予め設定した弾性部材(空気バネ等)15の基準伸長量と比較し、弾性部材(空気バネ等)15の伸長量が基準伸長量よりも大きい場合は、押圧力が低下するのでスピンドル2が下方へ送り移動されるようにモータ18を回転させることによって、弾性部材(空気バネ等)15がウェーハSを押圧する力は、磨り減っていない状態の仕上げ砥石3を使用した場合のウェーハSを押圧する押圧力と略等しくなるから、弾性部材(空気バネ等)15を介してスピンドル2に固定された仕上げ砥石3はウェーハSを略一定の圧力で押圧することになり、常に仕上げ砥石3がウェーハSを略一定の圧力で押圧するようにして、高精度な仕上げの研削を行うことができる。
一方、S3で、入力した伸長量のデータが基準伸長量のデータよりも小さい場合、基準伸長量(基準伸縮量)のデータと入力した伸長量のデータとを比較する(S7)。
入力した伸長量のデータが基準伸長量のデータよりも小さい場合(弾性部材15が縮んだ状態)、制御信号発生部22がモータ回転量減少信号を発生させて(S8)、モータ18の回転量を下げる(S9)。モータ18の回転量を下げることによって、入力した伸長量のデータが基準伸長量のデータよりも小さい値だけスピンドル2の送り量を減少し(S10)、弾性部材15を仕上げ砥石3が膨潤していなかったときの圧縮量まで戻す。
その結果、弾性部材15が伸長されて仕上げ砥石3がウェーハSを押圧する力が、膨潤していない状態の仕上げ砥石3がウェーハSを押圧する力と略同じになり、常に略一定の押圧力でウェーハSを研削することが可能になる。これによって、仕上げ砥石3が膨潤しても、高精度の仕上げ研削を維持することができる。
【0040】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明に係るウェーハ研削装置の制御方法では、研削用工具でウェーハに高精度な仕上げの研削を行う場合、使うにつれて研削用工具は磨り減っていったり、或いは膨潤したりするが、センサで検出した弾性部材の伸縮量を予め設定した弾性部材の基準伸縮量と比較し、弾性部材の伸縮量が基準伸縮量よりも大きい或いは小さい場合は、押圧力が低下或いは増加するのでその増減分だけスピンドルが下方或いは上方へ移動するようにモータを回転させることによって、弾性部材がウェーハを押圧する力は、初期の磨り減っていない或いは膨潤していない状態の研削用工具を使用した場合のウェーハを押圧する押圧力と略等しくなるから、弾性部材を介してスピンドルに固定された研削用工具はウェーハを略一定の圧力で押圧することになり、常に研削用工具がウェーハを略一定の圧力で押圧するようにして、高精度な仕上げの研削を行うことができる。
【0041】
請求項2に記載の発明に係るウェーハ研削装置では、ウェーハを研削する際、研削用工具が磨耗又は膨潤等してウェーハを押圧する押圧力が変わっても、スピンドルをZ軸方向に移動させて研削用工具がウェーハを押圧する押圧力を元に戻し一定にすることが可能になる。
【0042】
請求項3に記載の発明に係るウェーハ研削装置では、弾性部材の基準伸縮量を、例えば、初期の磨り減っていない或いは膨潤していない正常状態の研削用工具で研削したときの弾性部材の伸縮量とするとき、この基準伸縮量と研削時の伸縮量とを比較することで、研削用工具がウェーハを押圧する力を、磨り減っていない或いは膨潤していないときのそれに略等しくすることが可能になる。
【0043】
請求項4に記載の発明に係るウェーハ研削装置では、磨り減った或いは膨潤した研削用工具をそのまま使用していると、研削の際、ウェーハを押圧する力が低圧に変わってしまい、ウェーハの高精度な仕上げができないので、これを防ぐことができる。
【0044】
請求項5に記載の発明に係るウェーハ研削装置では、板バネのような金属製の弾性部材を使用することにより、例えば、うず電流を利用したセンサを使用することが可能になり、弾性部材が高速で伸縮しても追随して検出することができる。
【0045】
請求項6に記載の発明に係るウェーハ研削装置では、空気バネの上下の部分が金具で締め付けられているので、例えば、うず電流を利用したセンサによって空気バネの伸縮量の検出が可能になり、弾性部材が高速で伸縮しても追随して検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のウェーハ研削装置を模式的に示す要部縦断面図である。
【図2】図1に示すA−A線断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態のウェーハ研削装置を模式的に示す要部縦断面図である。
【図4】粗砥石ホルダを他の粗砥石ホルダと交換する状態を示す縦断面図である。
【図5】本発明に係るウェーハ研削装置によってウェーハを粗研削する工程を示す工程図である。
【図6】本発明に係るウェーハ研削装置によってウェーハを仕上げ研削する工程を示す図である。
【図7】本発明のウェーハ研削装置の制御手段のブロック図である。
【図8】本発明のウェーハ研削装置を使用した半導体ウェーハの研削作業を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 :ウェーハ研削装置
2 :スピンドル
3 :仕上げ砥石(研削用工具)
5 :粗砥石ホルダ
5C :粗砥石
6 :工具交換アーム(ATC)
15 :弾性部材
16 :センサ
17 :制御部
18 :駆動モータ(モータ)
【発明の属する技術分野】
本発明は、IC(集積回路)を設けたウェーハの研削加工等に用いられるウェーハ研削装置の制御方法及びウェーハ研削装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のウェーハ研削装置は、例えば、ICチップを作り込む場合、鏡面ウェーハの片面にIC(集積回路)を作製した後に、その裏面加工としてウェーハの片面研削が行われる。この場合、まずウェーハの片面を粗砥石などで粗研削にする。粗砥石による粗研削が済んだら、その面を仕上げ砥石によって研削して仕上げ加工を行うものである(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−246557号公報(段落32〜36、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、実際の仕上げ加工の研削装置は、定寸加工機であるため、微量の切り込み量が切り込まれ、送りがかけられる。また、仕上げ加工用の砥石の砥粒も微細なため、研削というよりは押圧力をかけて研くような加工が行われる。そして、砥石の磨耗或いは膨潤等により最初は押圧力が大きいが、次第に小さく或いは最初よりもさらに大きくなるという現象を生じることがあった。しかしながら、ウェーハを押圧する押圧力が一定の値を維持するという制御をするのは難しく、そのため研削効果が低下し、形状精度の研削誤差が大きくなり、特に仕上げ砥石を使用して高精度な研削を行う場合の形状精度の研削誤差が大きくなるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、研削用工具が磨耗又膨潤はしても、ウェーハを略一定圧の押圧力で研削することができるウェーハ研削装置の制御方法及びウェーハ研削装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するための手段として、本発明に係る請求項1のウェーハ研削装置の制御方法は、スピンドルに取り付けた研削用工具を回転させてウェーハを研削加工するウェーハ研削装置において、前記研削用工具を前記スピンドルに支持した弾性部材の伸縮量をセンサで検出する工程と、この検出した伸縮量を制御部に入力する工程と、前記制御部で前記伸縮量を予め設定した前記弾性部材の基準伸縮量と比較して、前記スピンドルの移動量を調節するための信号を発生する工程と、この信号に基づいて前記スピンドルの移動量を調節する工程とを含むことを特徴とする。
【0007】
このような構成としたことにより、請求項1に記載の発明に係るウェーハ研削装置の制御方法では、IC(集積回路)が設けられた半導体等のウェーハの裏面を、スピンドルを回転させながら研削用工具により研削を行う。最初は粗砥石の研削用工具で粗研削を行い、次いで研削用工具を仕上げ砥石に交換して仕上げの研削を行う。そして、特に仕上げ砥石で高精度な仕上げの研削を行う場合、使うにつれて仕上げ砥石は磨り減っていったり、或いは膨潤したりするので、変化していく弾性部材の伸縮量をセンサで検出する。この弾性部材の伸縮量を制御部に入力して、研削の際、予め設定した弾性部材の基準伸縮量と比較する。そして、弾性部材の伸縮量が基準伸縮量よりも大きい或いは小さい場合は、押圧力が低下或いは増加するので、その増減分だけスピンドルが下方又は上方に移動するようにモータを回転させる。弾性部材の伸縮量が増減した分だけスピンドルを移動量を調節することで、弾性部材がウェーハを押圧する押圧力は、初期の磨り減っていない或いは膨潤していない状態の仕上げ砥石を使用した場合のウェーハを押圧する押圧力と略等しくなるから、弾性部材を介してスピンドルに固定された仕上げ砥石はウェーハを略一定の圧力で押圧することになる。こうして常に仕上げ砥石がウェーハを略一定の圧力で押圧するようにして、高精度な仕上げの研削を行うことができる。
【0008】
本発明に係わる請求項2のウェーハ研削装置は、スピンドルに取り付けた研削用工具を回転させてウェーハを研削加工するウェーハ研削装置において、前記スピンドルに弾性部材を介して前記研削用工具を支持したことを特徴とする。
【0009】
このような構成としたことにより、請求項2に記載の発明に係るウェーハ研削装置では、ウェーハを研削する際、研削用工具が磨耗又は膨潤等してウェーハを押圧する押圧力が変わっても、スピンドルをZ軸方向(スピンドルの回転軸方向)に移動させて研削用工具がウェーハを押圧する押圧力を元に戻し一定にすることが可能になる。
【0010】
本発明に係わる請求項3ウェーハ研削装置は、前記弾性部材の近傍に前記弾性部材の伸縮量を検出するためのセンサを設け、前記伸縮量を予め設定した前記弾性部材の基準伸縮量と比較して前記スピンドルの移動量を調節するための制御部を設けたことを特徴とする。
【0011】
このような構成としたことにより、請求項3に記載の発明に係るウェーハ研削装置では、弾性部材の基準伸縮量を、例えば、初期の研削用工具が磨り減っていない或いは膨潤していない正常状態のときの弾性部材の伸縮量とするとき、この基準伸縮量と研削時の伸縮量とを比較することで、研削用工具がウェーハを押圧する力を、磨り減っていない或いは膨潤していないときのそれに略等しくすることが可能になる。
【0012】
本発明に係わる請求項4のウェーハ研削装置は、前記研削用工具が仕上げ砥石であることを特徴とする。
【0013】
このような構成としたことにより、請求項4に記載の発明に係るウェーハ研削装置では、特に磨り減った或いは膨潤した仕上げ砥石をそのまま使用していると、研削の際、ウェーハを押圧する力が変わってしまい、ウェーハの高精度な仕上げができないので、これを防ぐことができる。
【0014】
本発明に係わる請求項5のウェーハ研削装置は、前記弾性部材が板バネであることを特徴とする。
【0015】
このような構成としたことにより、請求項5に記載の発明に係るウェーハ研削装置では、板バネのような導電性の金属製の弾性部材を使用することにより、例えば、うず電流を利用したセンサを使用することが可能になる。
【0016】
本発明に係わる請求項6のウェーハ研削装置は、前記弾性部材が空気バネであることを特徴とする。
【0017】
このような構成としたことにより、請求項6に記載の発明に係るウェーハ研削装置では、空気バネの上下の部分が導電性の金具で締め付けられているので、例えば、うず電流を利用したセンサによって空気バネの伸縮量の検出が可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るウェーハ研削装置の制御方法及びウェーハ研削装置の実施の形態を、図面を参照しながら、具体的に説明する。
最初に、ウェーハ研削装置の制御方法の前提となるウェーハ研削装置について説明する。
本発明に係るウェーハ研削装置は、スピンドルに取り付けた研削用工具を回転させてウェーハを研削加工する装置であって、自動工具交換装置(以下、ATC(=Automatic Tool Changer)という)によって研削用工具を交換できるようにしたものである。
【0019】
図1は本発明に係る第1の実施の形態のウェーハ研削装置を模式的に示す要部縦断面図、図2は図1に示すA−A線断面図である。
図1、図2に示すように、本発明に係るウェーハ研削装置1は、主軸ヘッド13内に砥石回転用のスピンドル2を有しており、スピンドル2には本発明の特定の研削用工具であるリング状仕上げ砥石3のリング状の砥石台3Aが六角孔付ボルトB,B…によって固定されている。この砥石台3Aには、中空円筒状の仕上げ砥石3が、例えば、金属等の導電性の部材を備えたサラバネ、コイルバネ、板バネ、空気バネのような弾性部材15を介して固着されている。
【0020】
弾性部材(例えば、空気バネ)15,15…の近傍、例えば外側には、研削の際、仕上げ砥石3が半導体等のウェーハSを押圧しているときの弾性部材15の伸縮量を検出するために、例えば、うず電流を利用した非接触のセンサ16が保持されている。
うず電流を利用したセンサ16は、交流電圧を加えたコイルから高周波磁界を発生させると、このセンサ16の近傍の弾性部材15(金属等の導電性部材を備えているもの)内にこの磁界を打ち消す方向にうず電流が発生するが、このうず電流による磁界の減衰量を検出し、この検出信号から弾性部材15との距離を算出するものである。
【0021】
センサ16で検出された弾性部材15の伸縮量を元に、スピンドル2の移動量を調節するための制御部17を設ける。弾性部材15の伸縮量は、制御部17から信号としてモータ18に送られ、スピンドル2の移動量、つまり弾性部材15の伸縮量を調節する。尚、弾性部材15の伸縮量の調節については後で詳しく説明する。
また、符号14A,14Bはモータ18の駆動力をスピンドル2に伝達するプーリ、符号14Cはプーリ14A,14B間に掛け渡したベルトである。
【0022】
仕上げ砥石3としては、メッシュサイズが♯2000程度の細かい砥石が用いられる。また、砥石台3Aには、仕上げ砥石3より内側において開口する複数の研削液供給孔3B,3Bが形成され、スピンドル2側において保持されたノズル11から研削液供給孔3B,3Bを通して、仕上げ砥石3に向かって研削液を噴射できるようになっている。
【0023】
また、スピンドル2には、仕上げ砥石3と同心状で、側面視テーパ形状を有する取付け孔からなるテーパ穴4が形成されている。このテーパ穴4の上方位置には、ドローバ4Aおよびボール4B,4B…からなる周知のプルスタッドクランプ機構が設けられている。
そして、スピンドル2は、Z軸方向(スピンドルの回転軸の方向で、図1の上下方向)に送り移動可能であるとともに、後に説明する回転テーブル9に対して水平方向に相対的に送り移動可能となるように構成されている。
【0024】
テーパ穴4には、粗砥石ホルダ5が取り付けられている。この粗砥石ホルダ5は、テーパ穴4に嵌合するテーパ状のシャンク部5Aを有しており、シャンク部5Aの下方に把持溝5Bが形成されている。この把持溝5Bのさらに下方には、中空円筒形状の粗砥石5Cが固定されている。この粗砥石5Cとしては、たとえばメッシュサイズが♯600程度の粗い砥石が用いられる。
さらに、シャンク部5Aの上方には、プルスタッド5Dが設けられている。そして、粗砥石ホルダ5をテーパ穴4に嵌合させて取り付けた際には、プルスタッド5Dがドローバ4Aにボール4B,4B…を挟んで引っ張られて粗砥石ホルダ5がスピンドル2にクランプされて定位置に装着される。
また、後述する工具交換アーム6が粗砥石ホルダ5の把持溝5Bに装着されると、シリンダ19がONになり、ドローバ4Aを押し出す。すると、サラバネ12が撓み、ドローバ4Aが押し下げられ、プルスタッド5Dと係合しているボール4B、4Bが外れて粗砥石ホルダ5がアンクランプされる。
【0025】
図4は粗砥石ホルダを他の粗砥石ホルダと交換する状態を示す縦断面図である。
図4に示すように、スピンドル2の側方には、ATCである工具交換アーム6が設けられている。この工具交換アーム6としては、マシニングセンタなどで通常用いられているものを用いることができる。そして、この工具交換アーム6によって、粗砥石ホルダ5を図示しない砥石ストッカに収納された複数の粗砥石ホルダのうちの1つの粗砥石ホルダ5′と交換することができるようになっている。
【0026】
交換される粗砥石ホルダ5′も、使用済の粗砥石ホルダ5と同様に、シャンク部5A′、把持溝5B′、粗砥石5C′およびプルスタッド5D′を有している。ここで用いられる粗砥石5C′としては、たとえばメッシュサイズが♯1200程度の中程度の粗さの砥石が用いられる。
【0027】
粗砥石ホルダ5,5′の交換を行う際には、使用していた粗砥石ホルダ5の把持溝5Bを工具交換アーム6の第1把持部6Aで把持し、新しい粗砥石ホルダ5′の把持溝5B′を工具交換アーム6の第2把持部6Bで把持する。その後、スピンドル2は粗砥石ホルダ5をアンクランプし、所定量上昇して、粗砥石ホルダ5から離れる。或いは、工具交換アーム6側が軸方向に移動してスピンドル2から粗砥石ホルダ5を抜き取るようにしてもよい。そして、駆動モータ18によって工具交換アーム6をZ軸方向に延在する回転軸6C回りに180°回転させて、粗砥石ホルダ5,5′を交換する。テーパ穴4に粗砥石ホルダが取り付けられていない状態であれば、砥石ストッカに収納されている粗砥石ホルダ5の把持溝5Bを工具交換アーム6の第2把持部6Bによって把持し、工具交換アーム6を180°回転させて、新しい粗砥石ホルダ5′をテーパ穴4に取り付けることができる。
【0028】
図1に戻って、スピンドル2の下方には、ウェーハSを真空吸着する真空チャック7が配設されている。真空チャック7は、回転テーブル8上に設けられており、回転テーブル8は、スピンドル2に対して相対移動可能な回転テーブル9に回転自在に取り付けられている。この回転テーブル8は、図示しないモータによって回転駆動されるようになっている。そして、真空チャック7の斜め上の部分には、研削加工を行う際にウェーハSの上、またはウェーハSと砥石との接触位置に水などの研削液を供給するためのノズル10が配設されている。
【0029】
以上の構成を有するウェーハ研削装置1によって、ウェーハSの研削を行う手順について図4および図5を参照して説明する。
最初に、図5(a)の状態から図5(b)に示すように、粗砥石5Cの幅中心が回転テーブル8の回転中心に略一致するまでスピンドル2、または回転テーブル9を移動させる。この状態でスピンドル2によって砥石台3AをZ軸回りに回転させるとともに、ウェーハSを保持する回転テーブル8も回転させる。その後、スピンドル2をウェーハSに近づく方向に早送りして加工させ、所定高さ位置から加工送りに変えて、図5(b)に示すように、粗研削を開始する。粗研削を行っている間は、ノズル10から研削液を噴射し続ける。
このように粗研削が行われているとき、粗砥石ホルダ5はテーパ穴4に取り付けられているので、あまり高くない精度で研削が行われているが、粗研削にはあまり高い精度を要求されることはない。
【0030】
こうして粗研削が終了したら、次に仕上げ研削を行う。仕上げ研削を行うためには、テーパ穴4の先に取り付けられている粗砥石ホルダ5をテーパ穴4から取り外す必要がある。この手順を説明すると、粗砥石ホルダ5を取り外すために、図5(c)に示すように、スピンドル2を上昇させるとともに、スピンドル2、または回転テーブル9を移動させて、スピンドル2を粗研削前の位置に戻す。
【0031】
続いて、工具交換アーム6を図4に示す位置に戻し、工具交換アーム6の第1把持部6Aで、テーパ穴4に取り付けられていた粗砥石ホルダ5の把持溝5Bを把持する。その後スピンドル2が粗砥石ホルダ5をアンクランプし、所定量上昇することで、粗砥石ホルダ5から離れる。或いは、工具交換アーム6側が軸方向に移動してスピンドル2から粗砥石ホルダ5を抜き取るようにしてもよい。
一方、工具交換アーム6の第2把持部6Bでは何も把持しない。次いで図示せぬ駆動モータを駆動して、工具交換アーム6を回転軸6Cの回りに180°回転さ
せる。すると、テーパ穴4には何も取り付けられていない状態となる。
【0032】
この状態で、工具交換アーム6を退避させる。そして、スピンドル2を早送りで下降させるとともにスピンドル2を回転させ、所定高さ位置から仕上げ用の切込み量を与える。図6に示すように、スピンドル2及び回転テーブル9を回転させて、仕上げ砥石3によってウェーハSの片面の仕上げ研削が行われる。仕上げ研削を行っている間は、ノズル11から水などの研削液が研削液供給孔3Bを通って仕上げ砥石3およびウェーハSに向かって噴射される。こうして、ウェーハSの研削工程が終了する。
【0033】
尚、仕上げ研削時には、スピンドル2のテーパ穴4に、図6に示すようなキャップ状のカバー部材Cを取り付け、その開口部を閉塞しておく。これにより、テーパ穴4の内面に加工による切粉などが付着するのを防止することができる。
また、砥石取付け部には、あまり高い取付け精度を必要とされない研磨布、研磨パッドによるポリッシング加工用工具を仕上げ研削後に砥石取付け部に取り付けることにより、継続してポリッシング加工を行うこともできる。
【0034】
本発明に係る第2の実施の形態のウェーハ研削装置について図3を参照して説明する。尚、第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第2の実施の形態のウェーハ研削装置では、第1の実施の形態における仕上げ砥石3のための砥石台3A(図1参照)がなく、シャンク部25A、及び把持溝25Bを備えた砥石ホルダ25の下部に弾性部材15として空気バネを固定し、弾性部材(空気バネ)15の下部に粗砥石、又は仕上げ砥石3を固着したものである。そして上述の工具交換アーム6を使用して砥石ホルダ25を交換することにより、粗砥石、又は仕上げ砥石3に交換するものである。
尚、弾性部材15は、サラバネ、コイルバネ、板バネ等であってもよい。
【0035】
次に本発明のウェーハ研削装置の制御方法について、図7、図8を参照して説明する。
この制御方法は、精度を要求される仕上げ砥石3によるウェーハSの研削の場合に特に有効なので、この場合について説明する。
仕上げ砥石3は使用するにつれて磨り減るので、この弾性部材15の伸縮量、即ちこの場合、伸長量は次第に大きな値になり、仕上げ砥石3がウェーハSを押圧する力が弱くなってしまうから、結果として高精度の仕上げ研削を行うことができなくなってしまう。これを本発明のウェーハ研削装置の制御方法によって補正する。
【0036】
仕上げ砥石3によるウェーハS(図1参照)の研削が始まると、仕上げ砥石3がウェーハSを押圧するので、サラバネ、コイルバネ、板バネ、空気バネのような金属部分(導電性のバネであれば金属でなくてもよい)を備えた弾性部材15が圧縮される。この弾性部材15の伸長量(磨り減っていない仕上げ砥石3を使用した場合の基準の圧縮量と比べた伸びた量)を、うず電流を利用したセンサ16によって検出し(S1)、制御部17のデータ入力部20に入力する(S2)。うず電流を利用したセンサ16を使用することによって、弾性部材15の伸長量がごく小さくても、μ単位で検出することができる。
【0037】
データ入力部20に入力された弾性部材15の伸長量のデータは、データ比較部21に送られる。データ比較部21では、例えば、磨り減っていない初期の正常な状態の仕上げ砥石3がウェーハSを押圧する際の弾性部材15の伸長量を予め基準伸長量(基準伸縮量)として設定しておき、この基準伸長量のデータと入力した伸長量のデータとを比較する(S3)。
入力した伸長量のデータが基準伸長量のデータよりも大きい場合(弾性部材15が伸びた状態)、制御信号発生部22がモータ回転量増大信号を発生させて(S4)、モータ18の回転量を上げる(S5)。モータ18の回転量を上げることによって、入力した伸長量のデータが基準伸長量のデータよりも大きい値だけスピンドル2の送り量を増大し(S6)、弾性部材15を仕上げ砥石3が磨り減っていなかったときの圧縮量まで圧縮する。
その結果、弾性部材15が圧縮されて仕上げ砥石3がウェーハSを押圧する力が、磨り減っていない状態の仕上げ砥石3がウェーハSを押圧する力と略同じになり、常に略一定の押圧力でウェーハSを研削することが可能になる。これによって、仕上げ砥石3が磨り減ってきても、高精度の仕上げ研削を維持することができる。
一方、S3で、入力した伸長量のデータが基準伸長量のデータよりも大きくない場合、基準伸長量(基準伸縮量)のデータと入力した伸長量のデータとを比較する(S7)。
入力した伸長量のデータが基準伸長量のデータよりも小さい場合(弾性部材15が縮んだ状態)、制御信号発生部22がモータ回転量減少信号を発生させて(S8)、モータ18の回転量を下げる(S9)。モータ18の回転量を下げることによって、入力した伸長量のデータが基準伸長量のデータよりも小さい値だけスピンドル2の送り量を減少し(S10)、弾性部材15を仕上げ砥石3が膨潤していなかったときの圧縮量まで戻す。
その結果、弾性部材15が伸長されて仕上げ砥石3がウェーハSを押圧する力が、膨潤していない状態の仕上げ砥石3がウェーハSを押圧する力と略同じになり、常に略一定の押圧力でウェーハSを研削することが可能になる。これによって、仕上げ砥石3が膨潤しても、高精度の仕上げ研削を維持することができる。
【0038】
また、S7で、入力した伸長量のデータが基準伸長量のデータよりも小さくない場合、即ち、入力した伸長量のデータと基準伸長量のデータが等しい場合(仕上げ砥石3が磨り減っていない場合)は、スピンドル2の移動量を調節することなく、そのまま仕上げ砥石3によるウェーハSの研削を続行する。
尚、第2の実施の形態では、砥石ホルダ25のシャンク部25Aが、回転部分であるスピンドル2に係合しており、精度的には不利であるが、弾性部材15の圧縮量を調整することによって、仕上げ砥石3がウェーハSを研削する際、仕上げ砥石3が略一定の押圧力でウェーハSを押圧することが可能になる。
又、上記実施の形態では仕上げ砥石3を使用した場合についてその顕著な作用、効果について説明してきたが、粗砥石5Cに対しても充分な効果を発揮することは勿論である。
【0039】
以上詳しく説明したように、第1の実施の形態でも、第2の実施の形態でも、仕上げ砥石3でウェーハSに高精度な仕上げの研削を行う場合、使うにつれて仕上げ砥石3は磨り減ってゆくが、センサ16で検出した弾性部材(空気バネ等)15の伸長量を予め設定した弾性部材(空気バネ等)15の基準伸長量と比較し、弾性部材(空気バネ等)15の伸長量が基準伸長量よりも大きい場合は、押圧力が低下するのでスピンドル2が下方へ送り移動されるようにモータ18を回転させることによって、弾性部材(空気バネ等)15がウェーハSを押圧する力は、磨り減っていない状態の仕上げ砥石3を使用した場合のウェーハSを押圧する押圧力と略等しくなるから、弾性部材(空気バネ等)15を介してスピンドル2に固定された仕上げ砥石3はウェーハSを略一定の圧力で押圧することになり、常に仕上げ砥石3がウェーハSを略一定の圧力で押圧するようにして、高精度な仕上げの研削を行うことができる。
一方、S3で、入力した伸長量のデータが基準伸長量のデータよりも小さい場合、基準伸長量(基準伸縮量)のデータと入力した伸長量のデータとを比較する(S7)。
入力した伸長量のデータが基準伸長量のデータよりも小さい場合(弾性部材15が縮んだ状態)、制御信号発生部22がモータ回転量減少信号を発生させて(S8)、モータ18の回転量を下げる(S9)。モータ18の回転量を下げることによって、入力した伸長量のデータが基準伸長量のデータよりも小さい値だけスピンドル2の送り量を減少し(S10)、弾性部材15を仕上げ砥石3が膨潤していなかったときの圧縮量まで戻す。
その結果、弾性部材15が伸長されて仕上げ砥石3がウェーハSを押圧する力が、膨潤していない状態の仕上げ砥石3がウェーハSを押圧する力と略同じになり、常に略一定の押圧力でウェーハSを研削することが可能になる。これによって、仕上げ砥石3が膨潤しても、高精度の仕上げ研削を維持することができる。
【0040】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明に係るウェーハ研削装置の制御方法では、研削用工具でウェーハに高精度な仕上げの研削を行う場合、使うにつれて研削用工具は磨り減っていったり、或いは膨潤したりするが、センサで検出した弾性部材の伸縮量を予め設定した弾性部材の基準伸縮量と比較し、弾性部材の伸縮量が基準伸縮量よりも大きい或いは小さい場合は、押圧力が低下或いは増加するのでその増減分だけスピンドルが下方或いは上方へ移動するようにモータを回転させることによって、弾性部材がウェーハを押圧する力は、初期の磨り減っていない或いは膨潤していない状態の研削用工具を使用した場合のウェーハを押圧する押圧力と略等しくなるから、弾性部材を介してスピンドルに固定された研削用工具はウェーハを略一定の圧力で押圧することになり、常に研削用工具がウェーハを略一定の圧力で押圧するようにして、高精度な仕上げの研削を行うことができる。
【0041】
請求項2に記載の発明に係るウェーハ研削装置では、ウェーハを研削する際、研削用工具が磨耗又は膨潤等してウェーハを押圧する押圧力が変わっても、スピンドルをZ軸方向に移動させて研削用工具がウェーハを押圧する押圧力を元に戻し一定にすることが可能になる。
【0042】
請求項3に記載の発明に係るウェーハ研削装置では、弾性部材の基準伸縮量を、例えば、初期の磨り減っていない或いは膨潤していない正常状態の研削用工具で研削したときの弾性部材の伸縮量とするとき、この基準伸縮量と研削時の伸縮量とを比較することで、研削用工具がウェーハを押圧する力を、磨り減っていない或いは膨潤していないときのそれに略等しくすることが可能になる。
【0043】
請求項4に記載の発明に係るウェーハ研削装置では、磨り減った或いは膨潤した研削用工具をそのまま使用していると、研削の際、ウェーハを押圧する力が低圧に変わってしまい、ウェーハの高精度な仕上げができないので、これを防ぐことができる。
【0044】
請求項5に記載の発明に係るウェーハ研削装置では、板バネのような金属製の弾性部材を使用することにより、例えば、うず電流を利用したセンサを使用することが可能になり、弾性部材が高速で伸縮しても追随して検出することができる。
【0045】
請求項6に記載の発明に係るウェーハ研削装置では、空気バネの上下の部分が金具で締め付けられているので、例えば、うず電流を利用したセンサによって空気バネの伸縮量の検出が可能になり、弾性部材が高速で伸縮しても追随して検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のウェーハ研削装置を模式的に示す要部縦断面図である。
【図2】図1に示すA−A線断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態のウェーハ研削装置を模式的に示す要部縦断面図である。
【図4】粗砥石ホルダを他の粗砥石ホルダと交換する状態を示す縦断面図である。
【図5】本発明に係るウェーハ研削装置によってウェーハを粗研削する工程を示す工程図である。
【図6】本発明に係るウェーハ研削装置によってウェーハを仕上げ研削する工程を示す図である。
【図7】本発明のウェーハ研削装置の制御手段のブロック図である。
【図8】本発明のウェーハ研削装置を使用した半導体ウェーハの研削作業を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 :ウェーハ研削装置
2 :スピンドル
3 :仕上げ砥石(研削用工具)
5 :粗砥石ホルダ
5C :粗砥石
6 :工具交換アーム(ATC)
15 :弾性部材
16 :センサ
17 :制御部
18 :駆動モータ(モータ)
Claims (6)
- スピンドルに取り付けた研削用工具を回転させてウェーハを研削加工するウェーハ研削装置において、
前記研削用工具を前記スピンドルに支持した弾性部材の伸縮量をセンサで検出する工程と、
この検出した伸縮量を制御部に入力する工程と、
前記制御部で前記伸縮量を予め設定した前記弾性部材の基準伸縮量と比較して、前記スピンドルの移動量を調節するための信号を発生する工程と、
この信号に基づいて前記スピンドルの移動量を調節する工程と、を含むことを特徴とするウェーハ研削装置の制御方法。 - スピンドルに取り付けた研削用工具を回転させてウェーハを研削加工するウェーハ研削装置において、
前記スピンドルに弾性部材を介して前記研削用工具を支持した、ことを特徴とするウェーハ研削装置。 - 前記弾性部材の近傍に前記弾性部材の伸縮量を検出するためのセンサを設け、
前記伸縮量を予め設定した前記弾性部材の基準伸縮量と比較して前記スピンドルの移動量を調節するための制御部を設けた、ことを特徴とする請求項2記載のウェーハ研削装置。 - 前記研削用工具は仕上げ砥石であることを特徴とする請求項2または請求項3記載のウェーハ研削装置。
- 前記弾性部材は板バネであることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載のウェーハ研削装置。
- 前記弾性部材は空気バネであることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載のウェーハ研削装置。
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JP2003034461A JP2004247439A (ja) | 2003-02-13 | 2003-02-13 | ウェーハ研削装置の制御方法及びウェーハ研削装置 |
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- 2003-02-13 JP JP2003034461A patent/JP2004247439A/ja active Pending
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