JP2004247102A - スイッチ構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数が削減された、スイッチノブを押すとオン/オフが切り替わるスイッチ構造を提供すること。
【解決手段】相手側部材に組み付けられ、ノブの押下により接点のオン及びオフが実現されるスイッチ構造が、回路基板上に配置された固定接点ユニットと、ノブの押下に応じて接点オン/オフ位置の間を固定接点ユニットに接しながら移動する可動接点部と、押下されたノブを元の位置に復帰させる付勢手段とを備えた可動接点ユニットと、回転可能に固定され、ノブを押下する力を可動接点ユニットを回転させる力に変換する回転力発生手段とを有し、ノブは、付勢手段によって付勢されたときに、相手側部材と当接し、ノブを元の位置に留めるためのストッパ部を有し、回転力発生手段は、ノブの1回の押下により可動接点が固定接点ユニット上の接点オン位置からオフ位置へ又はオフ位置からオン位置へ移動するように可動接点ユニットを回転させる。
【選択図】 図6
【解決手段】相手側部材に組み付けられ、ノブの押下により接点のオン及びオフが実現されるスイッチ構造が、回路基板上に配置された固定接点ユニットと、ノブの押下に応じて接点オン/オフ位置の間を固定接点ユニットに接しながら移動する可動接点部と、押下されたノブを元の位置に復帰させる付勢手段とを備えた可動接点ユニットと、回転可能に固定され、ノブを押下する力を可動接点ユニットを回転させる力に変換する回転力発生手段とを有し、ノブは、付勢手段によって付勢されたときに、相手側部材と当接し、ノブを元の位置に留めるためのストッパ部を有し、回転力発生手段は、ノブの1回の押下により可動接点が固定接点ユニット上の接点オン位置からオフ位置へ又はオフ位置からオン位置へ移動するように可動接点ユニットを回転させる。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、概して、スイッチノブを押すと可動接点が回転し、オン/オフが切り替わるスイッチ構造に係り、特に、組み付け相手側部材及び回路基板を構造の一部として利用するスイッチ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ノック式ボールペンに代表される機構を利用して、スイッチノブの押下により可動接点が回転し、オン/オフが切り替わるスイッチ構造が知られている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
【0003】
これら特許文献に開示されているスイッチ構造について図1を用いて簡単に説明する。図1(a)は組み付け前の様子を示しており、スイッチアッセンブリ100は、ハウジング101と、スイッチノブ102と、カム103と、バネ104と、可動接点部105と、固定接点部106と、端子107と、ハウジング101と嵌合して各要素を上下方向に押さえて保持し、スイッチアッセンブリ100の外観を形作るホルダ108と、から成る。
【0004】
これら各要素は1つのスイッチアッセンブリとして組み付けられ、図1(b)に示すように、基板109上に設置される。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第4,891,476号明細書
【0006】
【特許文献2】
特許第2779951号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のスイッチ構造は、それ自体が1つの製品(スイッチアッセンブリ)として完結しているため、部品点数の点でかならずしも有利でない。例えば、上記特許文献に開示されたスイッチアッセンブリは、基板を含めて数えれば、合計9点の部品から構成されている。
【0008】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、部品点数が削減された、スイッチノブを押すとオン/オフが切り替わるスイッチ構造を提供することを主たる目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の一態様は、相手側部材に組み付けられ、スイッチノブの押下によりスイッチ接点のオン及びオフが実現されるスイッチ構造であって、
回路基板上に配置された固定接点ユニットと、
上記スイッチノブの押下に応じて該固定接点ユニット上に設けられた接点オン位置と接点オフ位置との間を該固定接点ユニットに接しながら移動する可動接点部と、上記相手側部材側から上記固定接点ユニット側へ押下された上記スイッチノブを元の位置に復帰させる力を該スイッチノブに与える付勢手段とを備えた可動接点ユニットと、
上記回路基板及び上記固定接点ユニットに回転可能に固定され、上記スイッチノブを押下する力を上記可動接点ユニットを回転させる力に変換する回転力発生手段と、を有し、
上記スイッチノブは、上記付勢手段によって該スイッチノブが付勢されたときに、上記相手側部材と当接し、該スイッチノブを上記元の位置に留めるためのストッパ部を有し、
上記回転力発生手段は、上記スイッチノブの1回の押下により上記可動接点が上記固定接点ユニット上の接点オン位置から接点オフ位置へ又は接点オフ位置から接点オン位置へ移動するように上記可動接点ユニットを回転させる、ことを特徴とするスイッチ構造である。
【0010】
この態様によれば、スイッチを、組み付け先である相手側部材と回路基板との間に挟まれるように構成し、これら相手側部材及び回路基板をスイッチ構造の一部として利用することによって、スイッチ単体のアッセンブリとするためのハウジングやホルダなどを省く構造とすることができ、部品点数の削減が図られる。
【0011】
また、単体で、スイッチノブに対する付勢手段と、可動接点とを実現する可動接点ユニットにより、従来のノック式ボールペン類似の機構に比べて部品点数の削減が図れる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。なお、同じ要素には全図を通じて同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
【0013】
図2は、本実施形態に係るスイッチ構造の組み付け前の様子を示す概略図である。図示するように、本実施形態に係るスイッチ構造200は、スイッチ構造200を組み付ける先の相手側部材201と、ユーザがスイッチをオン/オフする際に押下するスイッチノブ202と、押下されたスイッチノブ202を上方へ押し返すと共に、可動接点を備えたコンタクト203と、コンタクト203を搭載し、スイッチノブ202の押下により回転するコンタクトホルダ204と、固定接点が設けられたコンタクトガイドプレート205と、スイッチングの対象となる端子を含む回路基板206と、から構成される。
【0014】
すなわち、本実施形態に係るスイッチ構造200は、組み付け先である相手側部材201とスイッチングの対象である回路基板206とを含めて数えたとしても、全体で6点の部品によって構成可能な構造となっている。
【0015】
また、本実施形態に係るスイッチ構造200は、図2からも明らかなように、組み付け先である相手側部材201とスイッチングの対象であえる回路基板206との間に挟まれるように構成され、これら相手側部材201と回路基板206とを構造の一部として用いている。
【0016】
すなわち、スイッチ構造200は、単体でスイッチアッセンブリとして機能し得るものではなく、実際に適用される場面において初めてスイッチとして機能するように構成される。このように周囲の部材を構造の一部とすることによって、本実施形態に係るスイッチ構造200は部品点数が大幅に削減されている。
【0017】
以下、本実施形態に係るスイッチ構造200の形状・構成及び機能をより具体的に説明していく。
【0018】
相手側部材201は、スイッチ構造200を組み付けたい任意の装置又は部材の一部である。例えば、本実施形態に係るスイッチ構造200を車両の車室内上方に備えられた車室内ランプ(マップランプ)のオン/オフ切替スイッチに適用する場合、該車室内ランプのランプカバーの一部をこの相手側部材201として利用することができる。
【0019】
ここで、図2の相手側部材201について、それより上方をユーザ側、それより下方をスイッチ側と称するならば、相手側部材201には、スイッチノブ202の頭部をユーザ側へ露出させる開口部207が設けられている。ユーザは、この開口部207から露出したスイッチノブ202の頭部をスイッチ側へ押下することによってオン/オフを切り替える。
【0020】
スイッチノブ202は、ノブガイド208と、ノブストッパ209とを備える。ノブガイド207は、相手側部材201に設けられた縦長の溝210(図6参照)に嵌まり、上下に摺動することによってスイッチノブ202の上下方向の軸芯を保つ。ノブストッパ208は、押下されたスイッチノブ202がコンタクト203の復帰力用バネ212の付勢力によって上方へ押された時に相手側部材201下面と当接し、スイッチノブ202の頭部が開口部207を通じて相手側部材201を越えて必要以上にユーザ側へ行かないようにするストッパとして機能する。
【0021】
スイッチノブ202は、更に、軸回りに円筒状に設けられた縁部211を有する。この縁部211は、スイッチノブ202が押下された時に、コンタクト203の復帰力用バネ212と当接する。本実施形態において、復帰力用バネ212は4つ設けられており、縁部211は、それらすべてと当接することが望ましい。
【0022】
スイッチノブ202は、更に、底面に楔状の突起213を有する。この楔上突起213は、後述するコンタクトホルダ204の楔状突起214と斜面同士で当接することにより、スイッチノブ202の押下をコンタクトホルダ204の回転に変換する。また、楔状突起213は、回転し、隣りの楔状突起214と縦壁同士が接触することによって、スイッチノブ202押下に対するストッパとしても機能する。
【0023】
コンタクト203は、スイッチがオン状態の時に電流が流れるように導体から成ると共に、コンタクトホルダ204上に載せられるリング部分215と、リング部分215から上方へ延び、放射状に等間隔に配置された4つの復帰力用バネ212と、リング部分215に向かい合って配置され、下方へ延びる2つの脚部216と、脚部216の各先端に下方へ向けて配置された可動接点217と、を有する。コンタクト203の上面図を図3(a)に、側面図を図3(b)にそれぞれ示す。
【0024】
復帰力用バネ212は、ユーザによって押下されたスイッチノブをユーザ側へ押し返す付勢力を発生させる弾性構造であり、軸方向に挿入された物体によって所定位置から放射方向に広げられることで弾性力を蓄え、この弾性力で閉じながら該所定位置に戻る際に内側に受け入れた物体を軸方向上方へ搾り出すように押圧する。
【0025】
また、復帰力用バネ212には、スイッチノブ押下時に節度を出すための凸部218が設けられている。当然、凸部218は、縁部211に当たるように、内側に向かって凸状となっている。
【0026】
さらに、脚部216も、復帰力用バネ212と同様に、上方へ持ち上げられることで弾性力を蓄える弾性構造であり、可動接点217を回路基板206上に設けられた固定接点(端子227、228)へ押し付ける役割を果たす。これにより、接点間の接圧が確保され、接点接触の安定性が向上する。
【0027】
コンタクト203を搭載するコンタクトホルダ204は、楔状突起213と当接し、斜面同士が滑ることによって、スイッチノブ202の押下を回転に変える上述の楔状突起214の他に、台座219、突起220、脚221(図6参照)、及び回転軸222を有する。
【0028】
台座219からは、上方に楔状突起214(内側)及び突起220(外側)が延び、下方に脚221(外側)及び回転軸221(内側)が延びる。台座219は、コンタクト203と当接し、搭載する。台座219から上方へ延びる4本の突起220は、コンタクト203のリング部分215に設けられた4つの穴222にそれぞれ差し込まれ、中心軸回りの回転方向についてコンタクト203とコンタクトホルダ204との相対的動き(ずれ)を防止する。すなわち、突起220が穴222に差し込まれることにより、コンタクト203とコンタクトホルダ204は、中心軸回りに一体となって回転し得る。
【0029】
また、脚221は、コンタクトホルダ204とコンタクトガイドプレート205との接触面積を低減し、コンタクトホルダ204の回転を容易にする。
【0030】
コンタクトガイドプレート205には、コンタクト203の中心軸回りの回転により可動接点217が当接しながら移動するガイドレール224が設けられている。
【0031】
また、図4のコンタクトガイドプレート205の上面図に示すように、ガイドレール224上には90°間隔で1対の接点オン位置(固定接点)と1対の接点オフ位置がそれぞれ向かい合って設置されている。すなわち、可動接点217が接点オン位置(固定接点)にある時には基板206上のリード線225、226の端子227、228間が導通し、可動接点217が接点オフ位置にある時にはリード線225、226の端子227、228間が導通しない。
【0032】
また、ガイドレール224の接点オン/オフ位置以外の部分(以下、ガイド部229と称す)には、後に詳述するように、可動接点217を移動させるための傾斜が付けられている。
【0033】
コンタクトガイドプレート205の下面四隅には突起230が備えられ、基板206上の穴231に差し込まれ、コンタクトガイドプレート205を基板206上に固定する。
【0034】
また、コンタクトガイドプレート205及び基板206には、回転軸222を通すための穴232、233がそれぞれ設けられている。
【0035】
コンタクトガイドプレート205上にコンタクト203を載せた状態の上面図を図5に示す。図5は、可動接点217が接点オン位置にある場合を示す。図から明らかなように、コンタクト203が90°回転すると、可動接点217はちょうど接点オフ位置に移動し、同じ方向に更に90°回転すると再度接点がオンとなる。このように、コンタクト203は、コンタクトホルダ204によって同じ方向に回転させられながら固定接点とのオン/オフを交互に実現する。
【0036】
図6に、本実施形態に係るスイッチ構造200を組み上げた状態を示す。図6は、スイッチノブ202がユーザによって押下されていない非操作時の様子を示す側面図である。この図6に示す定常状態において、可動接点217は、ガイドレール224上の接点オン位置又は接点オフ位置のいずれかに位置する。
【0037】
また、図示するように、コンタクトホルダ204の回転軸222は、基板206の外側で例えば熱加工によりかしめられ、コンタクトガイドプレート205及び基板206に対して回転可能に固定される。
【0038】
すなわち、図2及び6から明らかなように、本実施形態に係るスイッチ構造200は、各要素に備えられた凸部分(202、220、222、230)を同じく備えられた凹部分(207、223、232、233)に差し込むだけでの組み合わせることができる簡易な構造である共に、回転軸222の先端をかしめるだけでコンタクト203及びコンタクトホルダ204の回転性を維持しながらスイッチ構造200全体の上下方向を規定することができる。
【0039】
次いで、図7及び8を用いて、本実施形態に係るスイッチ構造200がスイッチノブ202の押下により如何にオン/オフ制御を実現しているかを詳述する。
【0040】
まず、図7を用いて、本実施形態においてスイッチノブ202が押下された場合のコンタクト203の動きを説明する。
【0041】
図7(a)は、ユーザによりスイッチノブ202の頭部が押下された状態を示す。スイッチノブ202が押し下げられることにより、ノブガイド208及びノブストッパ209は、溝210及び相手側部材201の下面からそれぞれ離れる。
【0042】
また、スイッチノブ202が押し下げられることにより、縁部211が復帰力用バネ212と当接しながら下方へ押し下げられることになる。ここで、復帰力用バネ212は、図示するように上方へ向かって開いた状態で設置されている。したがって、図示するように、縁部211が下方へ押し下げられることによって、復帰力用バネ212は外側へ開く。
【0043】
また、縁部211は、復帰力用バネ212と当接しながら下方へ押し下げられるため、途中で各復帰力用バネ212の内側に設けられた凸部218を乗り越えることになる。これにより、節度を出すことができる。
【0044】
また、スイッチノブ202の押下により、楔状突起213及び214の斜面同士が当接する。コンタクトホルダ204は、その回転軸222の先端がかしめられることによって上下方向には移動しないように固定されているため、スイッチノブ202によって押圧されると、楔状突起213及び214の斜面によって下向きの力が横向きの力に変えられる。円周上に配置されたすべての(ここでは4つの)楔状突起213及び214のペアについてこの横向きの力が発生するため、コンタクトホルダ204は、図示する矢印方向へ回転する。
【0045】
コンタクトホルダ204が回転すると、コンタクト203も一緒に回転する。したがって、復帰力用バネ212は、縁部211と当接しながら、すなわち縁部211によって広げられたまま、回転する。また、接点オン位置又は接点オフ位置に当接していた可動接点217は、コンタクト203の回転に伴い、略円周状のガイドレール224上をその表面に接しながら移動する。
【0046】
次いで、図7(b)は、ユーザによってスイッチノブ202に掛けられていた下向きの力が解除された様子を示す。スイッチノブ202への押圧が止まれば、縁部211が復帰力用バネ212を押し広げる力も止まり、コンタクトホルダ203を回転させることもなく、逆に押し広げられていた復帰力用バネ212が元の位置へ閉じて戻る付勢力によって、スイッチノブ202が上方へ付勢される。
【0047】
この復帰力用バネ212によるスイッチノブ202の上方への付勢は、ノブストッパ209が相手側部材201の下面と当接することによって停止する。
【0048】
次いで、図7(c)は、コンタクト203の回転が終了した状態、すなわちスイッチノブ202押下前の状態からちょうど90°回転した状態で静止した様子を示す。
【0049】
可動接点217が接点オン又はオフ位置から接点オフ又はオン位置へ移動する際、図示するような傾斜が付けられたガイド部229上を通過する。したがって、図7(b)に示すように、楔状突起213が楔状突起214を押圧することによって生じる回転が終了した後、可動接点217はガイド部229上の(回転方向について)下り斜面に位置するため、脚部216による下方への付勢力により、可動接点217は、ガイド部229上を当接しながら斜面を下り、接点オン/オフ位置へ落ちていく。
【0050】
この可動接点217の移動により、コンタクト203自体も引き続き回転することになる。この回転は、可動接点217がガイド部229から落ち、接点オン/オフ位置に到達した時点で終了する。すなわち、本実施形態に係るコンタクト203の回転は、楔状突起213及び214が斜面同士で接触することに起因するものと、可動接点217とガイド部229とが接触することに起因するものとを含んでいる。
【0051】
次に、この可動接点217の動きについて、図8を用いて、詳述する。図8は、一接点オン位置から一接点オフ位置まで可動接点217が移動する際の楔状突起213及び214の状態、及び可動接点217とガイド部229との関係の遷移を示す展開図である。
【0052】
まず、可動接点217が、図8(a)に示すように、接点オン位置にあるものとする。この時、楔状突起214の回転方向について前端となる縦壁は接点オン位置(0°)と一致する。
【0053】
ここで、スイッチノブ202が操作されることによって楔状突起213及び214が当接すると、図8(b)に示すように、可動接点217がガイド部229に乗り上げ、ガイド部229の斜面を上り始める。ガイド部229が可動接点217を上方へ持ち上げることにより、板バネとして機能し得る脚部216に弾性力が蓄積される。
【0054】
また、可動接点217が接点オン位置からガイド部229上へ最初に乗り上げる際には、図示するように、可動接点217の接触面全体が接点オン位置から直ちに離れるように(換言すれば、両者間に直ちにエアギャップが生じるように)段差が設けられている。これにより、アーク発生が低減される。
【0055】
図8(c)に示すように、可動接点217は、スイッチノブ202の押圧が続いている間にガイド部229の頂点に達する。そして、図8(d)に示すように、楔状突起214の縦壁が斜面同士が接触していた楔状突起213の隣りの突起213の縦壁と当接し、コンタクト203の回転が終わった時点では、可動接点217は既に下り斜面に入っている。
【0056】
そして、スイッチノブ202の押下が終わり、復帰力用バネ212による上方への付勢が終わると、図8(e)に示すように、今度は脚部216による下向きの付勢により、可動接点217がガイド部229の斜面を下る。そして、これは、図8(f)に示すように、可動接点217が接点オフ位置に到達したときに終了する。
【0057】
このように、図8(a)〜(f)の遷移を経て、コンタクト203の90°の回転が達成される。すなわち、スイッチのオン/オフの切り替えが実現される。
【0058】
このように、本実施形態によれば、主として、共にバネ板として機能する復帰力用バネ212及び脚部216を備えた可動接点側回転部材(コンタクト203)と、傾斜が付いた可動接点用ガイドレール224を備えた固定接点側部材(コンタクトガイドプレート205)と、を備えることによって、組み付け先相手側部材及び回路基板をハウジングの一部として用いた部品点数の少ない簡易なスイッチ構造を実現することができる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、部品点数が削減された、スイッチノブを押すとオン/オフが切り替わるスイッチ構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 従来のスイッチアッセンブリの組み立て前の様子を示す概略図である。
(b) 組み立てられた従来のスイッチアッセンブリを基板上に設置した様子を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るスイッチ構造の組み付け前の様子を示す概略図である。
【図3】(a) 本発明の一実施形態に係るコンタクト203の上面図である。
(b) 本発明の一実施形態に係るコンタクト203の側面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るコンタクトガイドプレート205の上面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るコンタクトガイドプレート205上にコンタクト203を載せた状態の上面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るスイッチ構造200を組み上げた状態を示す概略図である。
【図7】本発明の一実施形態においてスイッチノブ202が押下された場合のコンタクト203の動きを示す状態遷移図である。
【図8】本発明の一実施形態においてスイッチノブ202が押下された場合の可動接点217の動きを示す状態遷移図である。
【符号の説明】
200 スイッチ構造
201 組み付け相手側部材
202 スイッチノブ
203 コンタクト
204 コンタクトホルダ
205 コンタクトガイドプレート
206 回路基板
207 開口部
208 ノブガイド
209 ノブストッパ
210 溝
211 縁部
212 復帰力用バネ
213、214 楔状突起
215 リング部分
216 脚部
217 可動接点
218 凸部
219 台座
220、230 突起
221 脚
222 回転軸
223、231、232、233 穴
224 ガイドレール
225、226 リード線
227、228 端子
229 ガイド部
【発明の属する技術分野】
本発明は、概して、スイッチノブを押すと可動接点が回転し、オン/オフが切り替わるスイッチ構造に係り、特に、組み付け相手側部材及び回路基板を構造の一部として利用するスイッチ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ノック式ボールペンに代表される機構を利用して、スイッチノブの押下により可動接点が回転し、オン/オフが切り替わるスイッチ構造が知られている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
【0003】
これら特許文献に開示されているスイッチ構造について図1を用いて簡単に説明する。図1(a)は組み付け前の様子を示しており、スイッチアッセンブリ100は、ハウジング101と、スイッチノブ102と、カム103と、バネ104と、可動接点部105と、固定接点部106と、端子107と、ハウジング101と嵌合して各要素を上下方向に押さえて保持し、スイッチアッセンブリ100の外観を形作るホルダ108と、から成る。
【0004】
これら各要素は1つのスイッチアッセンブリとして組み付けられ、図1(b)に示すように、基板109上に設置される。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第4,891,476号明細書
【0006】
【特許文献2】
特許第2779951号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のスイッチ構造は、それ自体が1つの製品(スイッチアッセンブリ)として完結しているため、部品点数の点でかならずしも有利でない。例えば、上記特許文献に開示されたスイッチアッセンブリは、基板を含めて数えれば、合計9点の部品から構成されている。
【0008】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、部品点数が削減された、スイッチノブを押すとオン/オフが切り替わるスイッチ構造を提供することを主たる目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の一態様は、相手側部材に組み付けられ、スイッチノブの押下によりスイッチ接点のオン及びオフが実現されるスイッチ構造であって、
回路基板上に配置された固定接点ユニットと、
上記スイッチノブの押下に応じて該固定接点ユニット上に設けられた接点オン位置と接点オフ位置との間を該固定接点ユニットに接しながら移動する可動接点部と、上記相手側部材側から上記固定接点ユニット側へ押下された上記スイッチノブを元の位置に復帰させる力を該スイッチノブに与える付勢手段とを備えた可動接点ユニットと、
上記回路基板及び上記固定接点ユニットに回転可能に固定され、上記スイッチノブを押下する力を上記可動接点ユニットを回転させる力に変換する回転力発生手段と、を有し、
上記スイッチノブは、上記付勢手段によって該スイッチノブが付勢されたときに、上記相手側部材と当接し、該スイッチノブを上記元の位置に留めるためのストッパ部を有し、
上記回転力発生手段は、上記スイッチノブの1回の押下により上記可動接点が上記固定接点ユニット上の接点オン位置から接点オフ位置へ又は接点オフ位置から接点オン位置へ移動するように上記可動接点ユニットを回転させる、ことを特徴とするスイッチ構造である。
【0010】
この態様によれば、スイッチを、組み付け先である相手側部材と回路基板との間に挟まれるように構成し、これら相手側部材及び回路基板をスイッチ構造の一部として利用することによって、スイッチ単体のアッセンブリとするためのハウジングやホルダなどを省く構造とすることができ、部品点数の削減が図られる。
【0011】
また、単体で、スイッチノブに対する付勢手段と、可動接点とを実現する可動接点ユニットにより、従来のノック式ボールペン類似の機構に比べて部品点数の削減が図れる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。なお、同じ要素には全図を通じて同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
【0013】
図2は、本実施形態に係るスイッチ構造の組み付け前の様子を示す概略図である。図示するように、本実施形態に係るスイッチ構造200は、スイッチ構造200を組み付ける先の相手側部材201と、ユーザがスイッチをオン/オフする際に押下するスイッチノブ202と、押下されたスイッチノブ202を上方へ押し返すと共に、可動接点を備えたコンタクト203と、コンタクト203を搭載し、スイッチノブ202の押下により回転するコンタクトホルダ204と、固定接点が設けられたコンタクトガイドプレート205と、スイッチングの対象となる端子を含む回路基板206と、から構成される。
【0014】
すなわち、本実施形態に係るスイッチ構造200は、組み付け先である相手側部材201とスイッチングの対象である回路基板206とを含めて数えたとしても、全体で6点の部品によって構成可能な構造となっている。
【0015】
また、本実施形態に係るスイッチ構造200は、図2からも明らかなように、組み付け先である相手側部材201とスイッチングの対象であえる回路基板206との間に挟まれるように構成され、これら相手側部材201と回路基板206とを構造の一部として用いている。
【0016】
すなわち、スイッチ構造200は、単体でスイッチアッセンブリとして機能し得るものではなく、実際に適用される場面において初めてスイッチとして機能するように構成される。このように周囲の部材を構造の一部とすることによって、本実施形態に係るスイッチ構造200は部品点数が大幅に削減されている。
【0017】
以下、本実施形態に係るスイッチ構造200の形状・構成及び機能をより具体的に説明していく。
【0018】
相手側部材201は、スイッチ構造200を組み付けたい任意の装置又は部材の一部である。例えば、本実施形態に係るスイッチ構造200を車両の車室内上方に備えられた車室内ランプ(マップランプ)のオン/オフ切替スイッチに適用する場合、該車室内ランプのランプカバーの一部をこの相手側部材201として利用することができる。
【0019】
ここで、図2の相手側部材201について、それより上方をユーザ側、それより下方をスイッチ側と称するならば、相手側部材201には、スイッチノブ202の頭部をユーザ側へ露出させる開口部207が設けられている。ユーザは、この開口部207から露出したスイッチノブ202の頭部をスイッチ側へ押下することによってオン/オフを切り替える。
【0020】
スイッチノブ202は、ノブガイド208と、ノブストッパ209とを備える。ノブガイド207は、相手側部材201に設けられた縦長の溝210(図6参照)に嵌まり、上下に摺動することによってスイッチノブ202の上下方向の軸芯を保つ。ノブストッパ208は、押下されたスイッチノブ202がコンタクト203の復帰力用バネ212の付勢力によって上方へ押された時に相手側部材201下面と当接し、スイッチノブ202の頭部が開口部207を通じて相手側部材201を越えて必要以上にユーザ側へ行かないようにするストッパとして機能する。
【0021】
スイッチノブ202は、更に、軸回りに円筒状に設けられた縁部211を有する。この縁部211は、スイッチノブ202が押下された時に、コンタクト203の復帰力用バネ212と当接する。本実施形態において、復帰力用バネ212は4つ設けられており、縁部211は、それらすべてと当接することが望ましい。
【0022】
スイッチノブ202は、更に、底面に楔状の突起213を有する。この楔上突起213は、後述するコンタクトホルダ204の楔状突起214と斜面同士で当接することにより、スイッチノブ202の押下をコンタクトホルダ204の回転に変換する。また、楔状突起213は、回転し、隣りの楔状突起214と縦壁同士が接触することによって、スイッチノブ202押下に対するストッパとしても機能する。
【0023】
コンタクト203は、スイッチがオン状態の時に電流が流れるように導体から成ると共に、コンタクトホルダ204上に載せられるリング部分215と、リング部分215から上方へ延び、放射状に等間隔に配置された4つの復帰力用バネ212と、リング部分215に向かい合って配置され、下方へ延びる2つの脚部216と、脚部216の各先端に下方へ向けて配置された可動接点217と、を有する。コンタクト203の上面図を図3(a)に、側面図を図3(b)にそれぞれ示す。
【0024】
復帰力用バネ212は、ユーザによって押下されたスイッチノブをユーザ側へ押し返す付勢力を発生させる弾性構造であり、軸方向に挿入された物体によって所定位置から放射方向に広げられることで弾性力を蓄え、この弾性力で閉じながら該所定位置に戻る際に内側に受け入れた物体を軸方向上方へ搾り出すように押圧する。
【0025】
また、復帰力用バネ212には、スイッチノブ押下時に節度を出すための凸部218が設けられている。当然、凸部218は、縁部211に当たるように、内側に向かって凸状となっている。
【0026】
さらに、脚部216も、復帰力用バネ212と同様に、上方へ持ち上げられることで弾性力を蓄える弾性構造であり、可動接点217を回路基板206上に設けられた固定接点(端子227、228)へ押し付ける役割を果たす。これにより、接点間の接圧が確保され、接点接触の安定性が向上する。
【0027】
コンタクト203を搭載するコンタクトホルダ204は、楔状突起213と当接し、斜面同士が滑ることによって、スイッチノブ202の押下を回転に変える上述の楔状突起214の他に、台座219、突起220、脚221(図6参照)、及び回転軸222を有する。
【0028】
台座219からは、上方に楔状突起214(内側)及び突起220(外側)が延び、下方に脚221(外側)及び回転軸221(内側)が延びる。台座219は、コンタクト203と当接し、搭載する。台座219から上方へ延びる4本の突起220は、コンタクト203のリング部分215に設けられた4つの穴222にそれぞれ差し込まれ、中心軸回りの回転方向についてコンタクト203とコンタクトホルダ204との相対的動き(ずれ)を防止する。すなわち、突起220が穴222に差し込まれることにより、コンタクト203とコンタクトホルダ204は、中心軸回りに一体となって回転し得る。
【0029】
また、脚221は、コンタクトホルダ204とコンタクトガイドプレート205との接触面積を低減し、コンタクトホルダ204の回転を容易にする。
【0030】
コンタクトガイドプレート205には、コンタクト203の中心軸回りの回転により可動接点217が当接しながら移動するガイドレール224が設けられている。
【0031】
また、図4のコンタクトガイドプレート205の上面図に示すように、ガイドレール224上には90°間隔で1対の接点オン位置(固定接点)と1対の接点オフ位置がそれぞれ向かい合って設置されている。すなわち、可動接点217が接点オン位置(固定接点)にある時には基板206上のリード線225、226の端子227、228間が導通し、可動接点217が接点オフ位置にある時にはリード線225、226の端子227、228間が導通しない。
【0032】
また、ガイドレール224の接点オン/オフ位置以外の部分(以下、ガイド部229と称す)には、後に詳述するように、可動接点217を移動させるための傾斜が付けられている。
【0033】
コンタクトガイドプレート205の下面四隅には突起230が備えられ、基板206上の穴231に差し込まれ、コンタクトガイドプレート205を基板206上に固定する。
【0034】
また、コンタクトガイドプレート205及び基板206には、回転軸222を通すための穴232、233がそれぞれ設けられている。
【0035】
コンタクトガイドプレート205上にコンタクト203を載せた状態の上面図を図5に示す。図5は、可動接点217が接点オン位置にある場合を示す。図から明らかなように、コンタクト203が90°回転すると、可動接点217はちょうど接点オフ位置に移動し、同じ方向に更に90°回転すると再度接点がオンとなる。このように、コンタクト203は、コンタクトホルダ204によって同じ方向に回転させられながら固定接点とのオン/オフを交互に実現する。
【0036】
図6に、本実施形態に係るスイッチ構造200を組み上げた状態を示す。図6は、スイッチノブ202がユーザによって押下されていない非操作時の様子を示す側面図である。この図6に示す定常状態において、可動接点217は、ガイドレール224上の接点オン位置又は接点オフ位置のいずれかに位置する。
【0037】
また、図示するように、コンタクトホルダ204の回転軸222は、基板206の外側で例えば熱加工によりかしめられ、コンタクトガイドプレート205及び基板206に対して回転可能に固定される。
【0038】
すなわち、図2及び6から明らかなように、本実施形態に係るスイッチ構造200は、各要素に備えられた凸部分(202、220、222、230)を同じく備えられた凹部分(207、223、232、233)に差し込むだけでの組み合わせることができる簡易な構造である共に、回転軸222の先端をかしめるだけでコンタクト203及びコンタクトホルダ204の回転性を維持しながらスイッチ構造200全体の上下方向を規定することができる。
【0039】
次いで、図7及び8を用いて、本実施形態に係るスイッチ構造200がスイッチノブ202の押下により如何にオン/オフ制御を実現しているかを詳述する。
【0040】
まず、図7を用いて、本実施形態においてスイッチノブ202が押下された場合のコンタクト203の動きを説明する。
【0041】
図7(a)は、ユーザによりスイッチノブ202の頭部が押下された状態を示す。スイッチノブ202が押し下げられることにより、ノブガイド208及びノブストッパ209は、溝210及び相手側部材201の下面からそれぞれ離れる。
【0042】
また、スイッチノブ202が押し下げられることにより、縁部211が復帰力用バネ212と当接しながら下方へ押し下げられることになる。ここで、復帰力用バネ212は、図示するように上方へ向かって開いた状態で設置されている。したがって、図示するように、縁部211が下方へ押し下げられることによって、復帰力用バネ212は外側へ開く。
【0043】
また、縁部211は、復帰力用バネ212と当接しながら下方へ押し下げられるため、途中で各復帰力用バネ212の内側に設けられた凸部218を乗り越えることになる。これにより、節度を出すことができる。
【0044】
また、スイッチノブ202の押下により、楔状突起213及び214の斜面同士が当接する。コンタクトホルダ204は、その回転軸222の先端がかしめられることによって上下方向には移動しないように固定されているため、スイッチノブ202によって押圧されると、楔状突起213及び214の斜面によって下向きの力が横向きの力に変えられる。円周上に配置されたすべての(ここでは4つの)楔状突起213及び214のペアについてこの横向きの力が発生するため、コンタクトホルダ204は、図示する矢印方向へ回転する。
【0045】
コンタクトホルダ204が回転すると、コンタクト203も一緒に回転する。したがって、復帰力用バネ212は、縁部211と当接しながら、すなわち縁部211によって広げられたまま、回転する。また、接点オン位置又は接点オフ位置に当接していた可動接点217は、コンタクト203の回転に伴い、略円周状のガイドレール224上をその表面に接しながら移動する。
【0046】
次いで、図7(b)は、ユーザによってスイッチノブ202に掛けられていた下向きの力が解除された様子を示す。スイッチノブ202への押圧が止まれば、縁部211が復帰力用バネ212を押し広げる力も止まり、コンタクトホルダ203を回転させることもなく、逆に押し広げられていた復帰力用バネ212が元の位置へ閉じて戻る付勢力によって、スイッチノブ202が上方へ付勢される。
【0047】
この復帰力用バネ212によるスイッチノブ202の上方への付勢は、ノブストッパ209が相手側部材201の下面と当接することによって停止する。
【0048】
次いで、図7(c)は、コンタクト203の回転が終了した状態、すなわちスイッチノブ202押下前の状態からちょうど90°回転した状態で静止した様子を示す。
【0049】
可動接点217が接点オン又はオフ位置から接点オフ又はオン位置へ移動する際、図示するような傾斜が付けられたガイド部229上を通過する。したがって、図7(b)に示すように、楔状突起213が楔状突起214を押圧することによって生じる回転が終了した後、可動接点217はガイド部229上の(回転方向について)下り斜面に位置するため、脚部216による下方への付勢力により、可動接点217は、ガイド部229上を当接しながら斜面を下り、接点オン/オフ位置へ落ちていく。
【0050】
この可動接点217の移動により、コンタクト203自体も引き続き回転することになる。この回転は、可動接点217がガイド部229から落ち、接点オン/オフ位置に到達した時点で終了する。すなわち、本実施形態に係るコンタクト203の回転は、楔状突起213及び214が斜面同士で接触することに起因するものと、可動接点217とガイド部229とが接触することに起因するものとを含んでいる。
【0051】
次に、この可動接点217の動きについて、図8を用いて、詳述する。図8は、一接点オン位置から一接点オフ位置まで可動接点217が移動する際の楔状突起213及び214の状態、及び可動接点217とガイド部229との関係の遷移を示す展開図である。
【0052】
まず、可動接点217が、図8(a)に示すように、接点オン位置にあるものとする。この時、楔状突起214の回転方向について前端となる縦壁は接点オン位置(0°)と一致する。
【0053】
ここで、スイッチノブ202が操作されることによって楔状突起213及び214が当接すると、図8(b)に示すように、可動接点217がガイド部229に乗り上げ、ガイド部229の斜面を上り始める。ガイド部229が可動接点217を上方へ持ち上げることにより、板バネとして機能し得る脚部216に弾性力が蓄積される。
【0054】
また、可動接点217が接点オン位置からガイド部229上へ最初に乗り上げる際には、図示するように、可動接点217の接触面全体が接点オン位置から直ちに離れるように(換言すれば、両者間に直ちにエアギャップが生じるように)段差が設けられている。これにより、アーク発生が低減される。
【0055】
図8(c)に示すように、可動接点217は、スイッチノブ202の押圧が続いている間にガイド部229の頂点に達する。そして、図8(d)に示すように、楔状突起214の縦壁が斜面同士が接触していた楔状突起213の隣りの突起213の縦壁と当接し、コンタクト203の回転が終わった時点では、可動接点217は既に下り斜面に入っている。
【0056】
そして、スイッチノブ202の押下が終わり、復帰力用バネ212による上方への付勢が終わると、図8(e)に示すように、今度は脚部216による下向きの付勢により、可動接点217がガイド部229の斜面を下る。そして、これは、図8(f)に示すように、可動接点217が接点オフ位置に到達したときに終了する。
【0057】
このように、図8(a)〜(f)の遷移を経て、コンタクト203の90°の回転が達成される。すなわち、スイッチのオン/オフの切り替えが実現される。
【0058】
このように、本実施形態によれば、主として、共にバネ板として機能する復帰力用バネ212及び脚部216を備えた可動接点側回転部材(コンタクト203)と、傾斜が付いた可動接点用ガイドレール224を備えた固定接点側部材(コンタクトガイドプレート205)と、を備えることによって、組み付け先相手側部材及び回路基板をハウジングの一部として用いた部品点数の少ない簡易なスイッチ構造を実現することができる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、部品点数が削減された、スイッチノブを押すとオン/オフが切り替わるスイッチ構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 従来のスイッチアッセンブリの組み立て前の様子を示す概略図である。
(b) 組み立てられた従来のスイッチアッセンブリを基板上に設置した様子を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るスイッチ構造の組み付け前の様子を示す概略図である。
【図3】(a) 本発明の一実施形態に係るコンタクト203の上面図である。
(b) 本発明の一実施形態に係るコンタクト203の側面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るコンタクトガイドプレート205の上面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るコンタクトガイドプレート205上にコンタクト203を載せた状態の上面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るスイッチ構造200を組み上げた状態を示す概略図である。
【図7】本発明の一実施形態においてスイッチノブ202が押下された場合のコンタクト203の動きを示す状態遷移図である。
【図8】本発明の一実施形態においてスイッチノブ202が押下された場合の可動接点217の動きを示す状態遷移図である。
【符号の説明】
200 スイッチ構造
201 組み付け相手側部材
202 スイッチノブ
203 コンタクト
204 コンタクトホルダ
205 コンタクトガイドプレート
206 回路基板
207 開口部
208 ノブガイド
209 ノブストッパ
210 溝
211 縁部
212 復帰力用バネ
213、214 楔状突起
215 リング部分
216 脚部
217 可動接点
218 凸部
219 台座
220、230 突起
221 脚
222 回転軸
223、231、232、233 穴
224 ガイドレール
225、226 リード線
227、228 端子
229 ガイド部
Claims (1)
- 相手側部材に組み付けられ、スイッチノブの押下によりスイッチ接点のオン及びオフが実現されるスイッチ構造であって、
回路基板上に配置された固定接点ユニットと、
前記スイッチノブの押下に応じて該固定接点ユニット上に設けられた接点オン位置と接点オフ位置との間を該固定接点ユニットに接しながら移動する可動接点部と、前記相手側部材側から前記固定接点ユニット側へ押下された前記スイッチノブを元の位置に復帰させる力を該スイッチノブに与える付勢手段とを備えた可動接点ユニットと、
前記回路基板及び前記固定接点ユニットに回転可能に固定され、前記スイッチノブを押下する力を前記可動接点ユニットを回転させる力に変換する回転力発生手段と、を有し、
前記スイッチノブは、前記付勢手段によって該スイッチノブが付勢されたときに、前記相手側部材と当接し、該スイッチノブを前記元の位置に留めるためのストッパ部を有し、
前記回転力発生手段は、前記スイッチノブの1回の押下により前記可動接点が前記固定接点ユニット上の接点オン位置から接点オフ位置へ又は接点オフ位置から接点オン位置へ移動するように前記可動接点ユニットを回転させる、ことを特徴とするスイッチ構造。
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