JP2004246861A - ポインティングデバイスおよびその製造方法 - Google Patents

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潤 遠藤
Akiyoshi Kohira
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Abstract

【課題】 品質ないしは特性の安定性に優れ、組立作業の能率化を図ることができる、ポインティングデバイスを提供する。
【解決手段】 弾性基板2に、ピン48〜50を挿入できる貫通孔または切欠き22〜24を設け、ピン48〜50を貫通孔または切欠き22〜24に挿入した状態で、端子電極14〜19を形成し、次いで歪み抵抗素子10〜13を形成することによって、端子電極14〜19と歪み抵抗素子10〜13との間の位置関係が製品間でばらつかないようにする。また、弾性基板2を基台上に搭載するとき、基台にも、ピンを受け入れることができる貫通孔または切欠きを設けておき、このピンを弾性基板2の切欠き22,23に挿入し、ピンをガイドとして弾性基板2を基台上に搭載する。弾性基板2はたとえばイットリア安定化ジルコニアからなることが好ましい。
【選択図】 図4

Description

この発明は、ポインティングデバイスおよびその製造方法に関するもので、特に、ポインティングデバイスの品質のばらつきを低減しかつ製造の能率を高めるための改良に関するものである。
ポインティングデバイスは、その1つの典型例がポインティングスティックと呼ばれるもので、ディスプレイ上に文字や画像を表示するパーソナルコンピュータやビデオゲーム機などの情報処理機器等に適用され、ディスプレイ上にてカーソル等の位置決めおよび動作を制御するために用いられている。
ポインティングデバイスは、一般的に、複数個の歪み抵抗素子および各歪み素子の各端部にそれぞれ電気的に接続される複数個の端子電極が下面上に設けられ、かつ、操作用ポストが上面の中央部から突出するように設けられた、弾性基板と、弾性基板を搭載するものであって、弾性基板の外周部を保持するとともに、弾性基板の下面に対して所定の間隔を隔てて対向するように配置されかつ各端子電極にそれぞれ電気的に接続される複数個の導電ランドを有する、基台とを備えている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2000−148383号公報
上述したポインティングデバイスを製造するため、弾性基板の下面上に端子電極および歪み抵抗素子を形成する工程が実施される。これらの工程では、通常、厚膜印刷が適用され、弾性基板を、まず、端子電極形成のための印刷ステーションに送り込み、ここで端子電極を厚膜印刷によって形成し、次いで、歪み抵抗素子形成のための印刷ステーションに送り込み、ここで歪み抵抗素子を厚膜印刷によって形成することが行なわれる。この場合、得られたポインティングデバイスの品質ないしは特性のばらつきを低減するためには、歪み抵抗素子と端子電極との位置関係がばらつかないことが重要である。
しかしながら、弾性基板の平面形状が回転対称形状であることが多く、そのため、次のような問題が引き起こされることがある。
弾性基板の下面上に設けられる複数個の歪み抵抗素子は、通常、回転対称形状のパターンをもって印刷される。そのため、端子電極を第1の印刷ステーションにおいて印刷した後、歪み抵抗素子を第2の印刷ステーションにおいて印刷しようとするとき、第1の印刷ステーションにおける弾性基板の方向と第2の印刷ステーションにおける弾性基板の方向とが異なっていても、歪み抵抗素子を一応適正な位置に印刷することができる。ところが、第1の印刷ステーションにある印刷装置が不可避的に有する誤差と第2の印刷ステーションにある印刷装置が不可避的に有する誤差のため、第1の印刷ステーションでの弾性基板の回転方向での位置と第2の印刷ステーションにおける弾性基板の回転方向での位置とが異なる場合、端子電極と歪み抵抗素子との間で微妙な位置ずれが生じてしまうことがある。このような位置ずれは、得られたポインティングデバイスの品質ないしは特性のばらつきを招く。
また、弾性基板を基台上に搭載する工程において、弾性基板の基台に対する位置合わせが適正に行なわれることが重要である。すなわち、この搭載工程では、弾性基板側の複数個の端子電極と基台側の複数個の導電ランドとをそれぞれ位置合わせされなければならない。しかしながら、弾性基板の下面上に設けられる端子電極と基台の上面上に設けられる導電ランドとを同時に目視することは実質的に不可能であるため、弾性基板を基台との位置合わせを正確に行なうことが比較的困難である。その結果、ポインティングデバイスの製造の歩留まりを低下させる原因となっている。また、この位置合わせには比較的長時間必要とする。
なお、弾性基板の搭載のために、弾性基板の搭載を自動機で行なえば、目視によらず正確な位置合わせが可能になるが、この場合には、高額な設備投資が必要である。
そこで、この発明の目的は、上述のような問題を解決し得る、ポインティングデバイスおよびその製造方法を提供しようとすることである。
この発明は、複数個の歪み抵抗素子および各歪み抵抗素子の各端部にそれぞれ電気的に接続される複数個の端子電極が下面上に設けられ、かつ操作用ポストが上面の中央部から突出するように設けられた、センサ部となる弾性基板と、弾性基板を搭載するものであって、弾性基板の外周部を保持するとともに、弾性基板の下面に対して所定の隙間を隔てて対向するように配置され、かつ各端子電極にそれぞれ電気的に接続される複数個の導電ランドを有する、基台とを備える、ポインティングデバイスにまず向けられる。
このようなポインティングデバイスにおいて、この発明では、上述した技術的課題を解決するため、弾性基板の少なくとも1箇所には、ピンを挿入できる貫通孔または切欠きが設けられ、かつ、弾性基板は回転対称形状ではない平面形状を有していることを特徴としている。このように、弾性基板の構成が選ばれることにより、貫通孔または切欠きにピンを挿入するとともに、弾性基板の平面形状を利用すれば、弾性基板の回転方向を一定に定めることができる。
上述したピンを挿入できる貫通孔または切欠きは、弾性基板の2箇所以上に設けられていることが好ましい。
また、基台には、所定の位置に搭載された弾性基板の貫通孔または切欠きにピンを挿入したとき、その位置で当該ピンを受け入れることができる貫通孔または切欠きが設けられていることが好ましい。
この発明に係るポインティングデバイスにおいて、基台の上面には凹部が設けられ、弾性基板はこの凹部上に搭載されることが好ましい。これによって、ポインティングデバイスの低背化を図ることができる。
この発明に係るポインティングデバイスにおいて、弾性基板は、ジルコニアまたはジルコニア系セラミックからなることが好ましい。
この発明は、また、上述のようなポインティングデバイスを製造する方法にも向けられる。
この発明に係るポインティングデバイスの製造方法は、弾性基板に設けられた貫通孔または切欠きにピンを挿入することによって、弾性基板を位置決めした状態で、前述の歪み抵抗素子および端子電極を形成する工程を備えることを特徴としている。
この発明において、前述したように、基台にもピンを受け入れることができる貫通孔または切欠きが設けられている場合、ポインティングデバイスを製造するとき、弾性基板に設けられた貫通孔または切欠きと基台に設けられた貫通孔または切欠きとに共通のピンを挿入することによって、弾性基板と基台とを位置合わせしながら、基台上に弾性基板を搭載する工程を実施することが好ましい。
この発明によれば、弾性基板の少なくとも1箇所には、ピンを挿入できる貫通孔または切欠きが設けられ、かつ、弾性基板は回転対称形状ではない平面形状を有しているので、貫通孔または切欠きにピンを挿入し、弾性基板の回転対称形状ではない平面形状を利用することにより、弾性基板を常に一定回転方向に位置決めすることができる。
したがって、上述のような弾性基板の位置決め状態において、歪み抵抗素子および端子電極を形成するようにすれば、歪み抵抗素子と端子電極との間に位置ずれが生じていても、この位置ずれの状態が一定するので、歪み抵抗素子と端子電極との位置関係が製品間でばらつくことがなく、安定した品質ないしは特性をもって、ポインティングデバイスを製造することができる。
上述のようなピンを挿入できる貫通孔または切欠きが2箇所以上に設けられていると、弾性基板をより確実に位置決めすることができるので、歪み抵抗素子と端子電極との一定の位置関係についての信頼性がより高められる。
また、基台にも、所定の位置に搭載された弾性基板の貫通孔または切欠きにピンを挿入したとき、その位置で当該ピンを受け入れることができる貫通孔または切欠きが設けられていると、弾性基板を搭載する際の基台との位置合わせを、ピンを利用することによって、容易かつ能率的に行なうことができる。したがって、高額な自動機を用いることなく、ポインティングデバイスの製造の歩留りを向上させることができるとともに、ポインティングデバイスの組立工程に要する時間の短縮を図ることができる。
この発明に係るポインティングデバイスにおいて、基台の上面に凹部が設けられ、弾性基板がこの凹部上に搭載されていると、凹部の深さ分だけ、ポインティングスティックの低背化を図ることができる。また、このように、基台の上面に凹部が設けられていると、凹部内の導電ランドがより目視しにくくなるので、前述したような弾性基板を搭載する際の基台との位置合わせが容易かつ能率的になる効果は、一層意義深いものとなる。
この発明に係るポインティングデバイスにおいて、弾性基板がジルコニアまたはジルコニア系セラミックから構成されると、ジルコニアまたはジルコニア系セラミックがアルミナよりも曲げ強度が高いため、弾性基板をより薄くしても割れにくくすることができるとともに、ヤング率が低いため、弾性基板を撓みやすくすることができる。したがって、ポインティングデバイスの小型化・低背化に寄与させることができるとともに、ポインティングデバイスの感度を高めることができる。
図1は、この発明の一実施形態によるポインティングデバイス1の外観を示す斜視図である。図2は、図1に示したポインティングデバイス1に備える要素を分解して示す斜視図である。
ポインティングデバイス1は、図2からよくわかるように、大きくとらえると、弾性基板2と、弾性基板2に取り付けられる操作用ポスト3と、基台4を構成する金属板5およびフレキシブル配線基板6とを備えている。
図3は、センサ部となる、操作用ポスト3が取り付けられた弾性基板2を示す斜視図であり、図4は、弾性基板2の下面図である。
操作用ポスト3は、弾性基板2の上面の中央部から突出するように設けられる。操作用ポスト3は、弾性基板2に対して接着によって固定される。この固定状態の信頼性を高めるため、操作用ポスト3の下端部には、図4に示すように、四角柱状の突出部7が設けられ、他方、弾性基板2の中央部には、四角形状の穴8が設けられ、突出部7を穴8に嵌合させることが行なわれる。このような構成を採用することにより、特別な位置決め装置を用いなくても、弾性基板2の中心に操作用ポスト3を位置合わせすることが容易であり、また、操作用ポスト3に対するX−Y方向への操作に対する機械的強度を向上させることができる。
弾性基板2は、低ノイズを重視するならば、セラミックから構成され、他方、コストを重視するならば、金属から構成される。
弾性基板2が金属から構成される場合、図4に示すように、弾性基板2の下面上には、まず、ガラスペーストを焼き付けることによって電気絶縁膜9が形成される。
他方、弾性基板2がセラミックから構成される場合には、電気絶縁膜9は形成される必要はない。弾性基板2がセラミックから構成される場合、セラミックとして、ジルコニアまたはジルコニア系セラミック、特にイットリア安定化ジルコニアが用いられることが好ましい。なぜなら、ジルコニアまたはジルコニア系セラミックは、高い曲げ強度を有していて、弾性基板2をより薄くしても割れにくくすることができるからである。特にイットリア安定化ジルコニアは、アルミナの約3倍といった高い曲げ強度を有している。また、ジルコニアまたはジルコニア系セラミックは、低いヤング率を有していて、弾性基板を撓みやすくすることができるからである。特にイットリア安定化ジルコニアは、アルミナの約2/3倍といった低いヤング率を有している。したがって、弾性基板2がジルコニアまたはジルコニア系セラミックから構成されると、より好ましくは、イットリア安定化ジルコニアから構成されると、ポインティングデバイス1の小型化・低背化に可能となり、ポインティングデバイス1の感度を高めることができる。
弾性基板2の下面上には、複数個、たとえば4個の歪み抵抗素子10、11、12および13が、それぞれ、抵抗体からなる膜をもって形成される。これら歪み抵抗素子10〜13は、操作用ポスト3が取り付けられる穴8を中心として90度の角度間隔をもって配置される。
また、弾性基板2の下面上には、歪み抵抗素子10〜13の各端部にそれぞれ電気的に接続される複数個、たとえば6個の端子電極14、15、16、17、18および19が、それぞれ、導体膜をもって形成される。
弾性基板2の少なくとも1箇所には、ピン20または21(図5参照)を挿入できる貫通孔または切欠きが設けられ、かつ、弾性基板2は回転対称形状ではない平面形状を有している。この実施形態では、上述した貫通孔または切欠きとして、弾性基板2の周囲の3箇所に切欠き22、23および24が設けられている。
また、図示しないが、歪み抵抗素子10〜13を覆いかつ端子電極14〜19の主要部を覆わない状態でガラスペーストの焼き付けによるオーバーコート膜が形成されることが好ましい。
図2を参照して、基台4の主要部を構成する金属板5は、たとえば鉄または鉄合金から構成され、全体としてT字状の平面形状を有している。金属板5が、このように、鉄等から構成されるとき、金属板5の表面には防錆処理が施されることが好ましい。金属板5の3個の張り出した部分には、取付け穴25、26および27がそれぞれ設けられる。これら取付け穴25〜27のうち、取付け穴25および26は長手の形状とされ、また、取付け穴25の長手方向と取付け穴26の長手方向とは互いに直交するようにされる。
金属板5の上面であって、その中央部には、凹部28が設けられる。凹部28は、金属板5を板金加工により形成されるため、金属板5の下面側には、凹部28が設けられた部分に対応する位置に凸部29が形成される。凹部28の面積は、弾性基板2を受け入れることが可能な範囲で任意に選ぶことができる。また、凹部28の深さについては、弾性基板2の厚み方向寸法の少なくとも一部を受け入れることが可能なように選ばれ、また、凸部29の突出寸法は、後述するポインティングデバイス1の取付け状態において、金属板5を、その下面側から支持するための支持部材30(図6参照)の厚み方向寸法に合わせて設定されることが好ましい。
金属板5の凹部28が設けられた部分であって、前述の弾性基板2に設けられた切欠き22および23の各位置に対応する位置には、ピン20および21(図5参照)を受け入れることができる貫通孔または切欠きが設けられる。この貫通孔または切欠きとして、この実施形態では、貫通孔31および32が設けられている。
フレキシブル配線基板6は、基台4の一部を構成するように、金属板5の上面上に配置され、たとえば接着剤または粘着剤によって、金属板5に固定される。フレキシブル配線基板6は、また、金属板5の凹部28に沿って延びるように屈曲される。また、フレキシブル配線基板6には、金属板5に設けられた貫通孔31および32にそれぞれ対応して一連の貫通孔を形成する貫通孔33および34が設けられている。
フレキシブル配線基板6には、弾性基板2に設けられた端子電極14〜19にそれぞれ電気的に接続される複数個の導電ランド35、36、37、38、39および40を形成している。また、導電ランド35〜40の各々には、導体ライン41、42、43、44、45および46がそれぞれ接続される。なお、導電ランド35〜40および導体ライン41〜46は、図1および図5では、図示が省略されている。
弾性基板2は、図1によく示されているように、フレキシブル配線基板6を介して、金属板5の凹部28上に搭載される。より詳細には、弾性基板2は、そこに設けられた端子電極14〜19の各々がフレキシブル配線基板6上に設けられた導電ランド35〜40にそれぞれ電気的に接続されるように半田または導電性接着剤が付与され、それによって、フレキシブル配線基板5すなわち基台4に固定される。このとき、端子電極14〜19は、弾性基板2の外周部に位置しているので、弾性基板2は、その外周部が基台4によって保持される。
また、上述した半田または導電性接着剤ならびに端子電極14〜19の各々が有する厚みの結果、弾性基板2の下面と基台4の上面すなわちフレキシブル配線基板6の上面との間には、所定の隙間47(図6参照)が形成される。
以上のような構成を有するポインティングデバイス1において、力点となる操作用ポスト3に傾倒動作を加えると、端子電極14〜19のいずれかに付与されている半田または導電性接着剤の部分が支点となりながら、操作用ポスト3と弾性基板2との交点部が作用点となり、隙間47の存在のために弾性的に撓み可能とされている弾性基板2が変形する。
上述の弾性基板2の変形に応じて、歪み抵抗素子10〜13のいずれかが変形して歪みが生じる。そして、歪み抵抗素子10〜13のうち、歪みが生じたものは、その抵抗値を変化させる。歪み抵抗素子10〜13のいずれが変形するかについては、操作用ポスト3への傾倒操作の方向による。
たとえば、操作用ポスト3に対する傾倒操作を歪み抵抗素子10側に向けて行なうと、この歪み抵抗素子10が凸面となり、これに対向する歪み抵抗素子12は凹面となるように変形する。この変形によって、歪み抵抗素子10の抵抗値は大きくなるように変化し、他方、歪み抵抗素子12の抵抗値は小さくなるように変化する。このとき、残りの歪み抵抗素子11および13については、それらを流れる電流方向に対してねじれ応力が加えられるだけであるので、無視できる程度の抵抗値変化しか生じない。
このようなポインティングデバイス1は、4個の歪み抵抗素子10〜13によってブリッジ回路を構成するように、端子電極14〜19、導電ランド35〜40ならびに導体ライン41〜46を介して配線されている。ブリッジ回路の所定の2端子間に電圧を印加しておけば、上述のように、歪みが生じた歪み抵抗素子10および12の抵抗値変化を他の2端子間の電圧変化として検出することができる。
操作用ポスト3を他の方向に向けて傾倒操作した場合にも、同様の原理に従って、その傾倒操作の方向および強さを電気信号として取り出すことができる。また、操作用ポスト3に対して、その軸線方向に向く操作力を加えた場合には、歪み抵抗素子10〜13のすべてが同じ方向に歪むことから、この軸線方向の操作およびその強さを電気信号として取り出すことができる。
次に、ポインティングデバイス1の製造方法について説明する。
まず、図2に示すような各要素、すなわち、弾性基板2、操作用ポスト3、金属板5およびフレキシブル配線基板6が用意される。
上述の弾性基板2を用意するにあたって、図4に示すように、弾性基板2の下面上に、必要に応じて電気絶縁膜9を形成する工程、端子電極14〜19を形成する工程、歪み抵抗素子10〜13を形成する工程、ならびに、図示しないが、歪み抵抗素子10〜13を覆いかつ端子電極14〜19の主要部を覆わない状態でガラスペーストの焼き付けによるオーバーコート膜を形成する工程がそれぞれ実施される。
これらの工程は、通常、弾性基板2を、順次、異なる印刷ステーションに送り込み、各ステーションにおいて、所定の厚膜印刷を実施することによって進められる。この場合、電気絶縁膜9、歪み抵抗素子10〜13、端子電極14〜19ならびにオーバーコート膜が互いに位置合わせされなければならず、特に、歪み抵抗素子10〜13と端子電極14〜19との間での適正な位置合わせが重要である。
そのため、この実施形態では、各印刷ステーションにおいて、弾性基板2は、図4において破線で示すように、切欠き22、23および24に、それぞれ、ピン48、49および50を挿通させて、弾性基板2を位置決めすることが行なわれる。切欠き22と切欠き23とは、弾性基板2の180度方向に対向しているが、切欠き24は、これに対向するものがなく、すなわち、弾性基板2は回転対称形状ではない平面形状を有している。
したがって、上述のようなピン48〜50による位置決めを行なえば、弾性基板2は、各印刷ステーション間において、平面方向での位置だけでなく、回転方向での位置も一定にすることができる。そのため、各印刷ステーションにおける弾性基板2の回転方向での位置の違いによる印刷ずれを防止することができ、歪み抵抗素子10〜13と端子電極14〜19とが常に一定の位置合わせ状態で形成されることができ、得られたポインティングデバイス1の品質ないしは特性を安定させることができる。
次に、前述したような方法によって、弾性基板2に操作用ポスト3が取り付けられる。
次に、弾性基板2が、基台4に備える金属板5の凹部28上に搭載される。この弾性基板2の搭載にあたって、まず、端子電極14〜19と導電ランド35〜40とを電気的に接続する半田ペーストまたは導電性接着剤が付与されるが、このような半田ペーストまたは導電性接着剤の印刷による付与は、凹部28内の導電ランド35〜40に対して行なうことは比較的困難であるので、弾性基板2の端子電極14〜19に対して行なうようにすることが好ましい。
次に、弾性基板2が凹部28上の所定の位置に載置される。このとき、弾性基板2の下面上にある端子電極14〜19とフレキシブル配線基板6の上面上にある導電ランド35〜40とを位置合わせする必要があるが、これら両者を同時に目視することは実質的に不可能である。
そのため、図5に示すように、基台4に設けられた一連の貫通孔31および33(図1または図2参照)には、ピン20が挿入され、また、一連の貫通孔32および34には、ピン21が挿入される。そして、これらピン20および21を弾性基板2の切欠き22および23内にそれぞれ位置させながら、ピン20および21をガイドとして、弾性基板2が基台4の凹部28上に載置される。
上述のような方法を採用することにより、弾性基板2の端子電極14〜19とフレキシブル配線基板6の導電ランド35〜40との各位置を目視で確認しなくても、弾性基板2とフレキシブル配線基板6とを正確に位置合わせすることができる。
次に、端子電極14〜19と導電ランド35〜40とを電気的に接続しかつ機械的に固定するため、半田ペーストをリフローする工程または導電性接着剤を硬化させる工程が実施される。
上述のようにして製造されたポインティングスティック1は、図6に示すように、たとえばキーボード側のシャーシのような支持部材30に取り付けられる。このとき、金属板5に設けられた取付け穴25〜26を利用して、支持部材30にかしめまたはねじ固定される。なお、取付け穴25および26は、互いに直交する長手方向を有しているので、この取り付けに際してのかしめ部またはねじの位置の誤差を有利に吸収することができる。
また、支持部材30には、金属板5の凸部29を受け入れるための穴51が設けられている。穴51に代えて、凹部が設けられてもよい。したがって、金属板5における凸部29の存在による取付け状態での厚みが増すことはない。しかも、金属板5に設けられた凹部28の存在により、金属板5の強度を維持しながら、ポインティングデバイス1の低背化を図ることができる。
この発明の一実施形態によるポインティングデバイス1の外観を示す斜視図である。 図1に示したポインティングデバイス1に備える弾性基板2、操作用ポスト3、金属板5およびフレキシブル配線基板6を互いに分離して示す斜視図である。 図1に示したポインティングデバイス1に備える操作用ポスト3が取り付けられた弾性基板2を拡大して示す斜視図である。 図3に示した弾性基板2の下面図である。 弾性基板2を基台4上に搭載する工程を説明するための斜視図である。 ポインティングデバイス1を支持部材30に取り付けた状態を一部断面で示す正面図である。
符号の説明
1 ポインティングデバイス
2 弾性基板
3 操作用ポスト
4 基台
5 金属板
6 フレキシブル配線基板
10〜13 歪み抵抗素子
14〜19 端子電極
20,21,48〜50 ピン
22〜24 切欠き
28 凹部
29 凸部
30 支持部材
31〜34 貫通孔
35〜40 導電ランド
47 隙間

Claims (7)

  1. 複数個の歪み抵抗素子および各前記歪み抵抗素子の各端部にそれぞれ電気的に接続される複数個の端子電極が下面上に設けられ、かつ、操作用ポストが上面の中央部から突出するように設けられた、弾性基板と、
    前記弾性基板を搭載するものであって、前記弾性基板の外周部を保持するとともに、前記弾性基板の下面に対して所定の隙間を隔てて対向するように搭載され、かつ各前記端子電極にそれぞれ電気的に接続される複数個の導電ランドを有する、基台と
    を備え、
    前記弾性基板の少なくとも1箇所には、ピンを挿入できる貫通孔または切欠きが設けられ、かつ、前記弾性基板は回転対称形状ではない平面形状を有する、ポインティングデバイス。
  2. 前記弾性基板の2箇所以上に、前記ピンを挿入できる貫通孔または切欠きが設けられている、請求項1に記載のポインティングデバイス。
  3. 前記基台には、所定の位置に搭載された前記弾性基板の前記貫通孔または切欠きにピンを挿入したとき、その位置で当該ピンを受け入れることができる貫通孔または切欠きが設けられている、請求項1または2に記載のポインティングデバイス。
  4. 前記基台の上面には凹部が設けられ、前記弾性基板は前記凹部上に搭載されている、請求項1ないし3のいずれかに記載のポインティングデバイス。
  5. 前記弾性基板は、ジルコニアまたはジルコニア系セラミックからなる、請求項1ないし4のいずれかに記載のポインティングデバイス。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のポインティングデバイスを製造する方法であって、
    前記弾性基板に設けられた前記貫通孔または切欠きにピンを挿入することによって、前記弾性基板を位置決めした状態で、前記歪み抵抗素子および前記端子電極を形成する工程を備える、ポインティングデバイスの製造方法。
  7. 請求項3に記載のポインティングデバイスを製造する方法であって、
    前記弾性基板に設けられた前記貫通孔または切欠きと前記基台に設けられた前記貫通孔または切欠きとに共通のピンを挿入することによって、前記弾性基板と前記基台とを位置合わせしながら、前記基台上に前記弾性基板を搭載する工程を備える、ポインティングデバイスの製造方法。
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