JP4207122B2 - 液面検出装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液面検出装置に関し、特に、安価で小型の液面検出装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の液面検出装置は、液面に浮くフロートを備えたフロートアームと、フロートアームを保持するとともにフロートアームの回動支点を備えたアームホルダと、アームホルダの回動支点を軸支するフレームと、フレームに固定される硬質配線基板と、硬質配線基板上を摺動する摺動接点を有しアームホルダに固定される接点保持部材と、硬質配線基板に形成された電極と電気的に接続する端子とを備えたものである（例えば、特許文献１参照）。
【０００３】
【特許文献１】
特開２００２−３５７４７３号公報（第４図、第８図）
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の液面検出装置では、セラミックからなる硬質配線基板に端子を接続するためにランドを備えていた。このランドが必要なために、硬質配線基板の面積を小型化することができなかった。また、硬質配線基板は、大きな基板から複数個の回路基板を作成するが、配線基板が大きいため、大きな基板から多くの配線基板を製造することができず、コストを削減することができなかった。
【０００５】
そこで、本発明は、この点に鑑みてなされたもので、その主な目的は、安価で小型の液面検出装置を提供するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するため、液面の変動に伴い動くフロートと、前記フロートをその端部に備えたフロートアームと、このフロートアームを保持するアームホルダと、前記フロートアームを回転可能に支持するフレームと、硬質の回路基板と、この回路基板上に設けられる抵抗体と、前記回路基板上に設けられ前記抵抗体と接続する複数の電極からなる第１の摺動路と、前記第１の摺動路と摺動する第１の接点とを備え、前記フロートの変動に伴い前記第１の接点が前記第１の摺動路を構成する複数の電極の少なくとも１つと接触することにより前記抵抗体の抵抗値を変化させた電気信号を出力する液面検出装置において、前記回路基板を前記アームホルダに設け、前記第１の摺動路と前記回路基板上で電気的に接続された第２の摺動路を前記回路基板上に設け、前記第２の摺動路に摺動する第２の接点を設け、前記第１、第２の接点を前記フレームに設けるとともに前記第１、第２の接点をそれぞれ外部回路と電気的に接続したものである。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明の液面検出装置は、液面の変動に伴い動くフロートと、前記フロートをその端部に備えたフロートアーム２と、このフロートアーム２を保持するアームホルダ３と、フロートアーム２を回転可能に支持するフレーム４と、硬質の回路基板５と、この回路基板５上に設けられる抵抗体１２ａ，１２ｂと、回路基板５上に設けられ抵抗体１２ａ，１２ｂと接続する複数の電極１３からなる第１の摺動路１４と、第１の摺動路１４と摺動する第１の接点６とを備え、前記フロートの変動に伴い第１の接点６が第１の摺動路１４を構成する複数の電極１３の少なくとも１つと接触することにより抵抗体１２ａ，１２ｂの抵抗値を変化させた電気信号を出力する液面検出装置１において、回路基板５をアームホルダ３に設け、第１の摺動路１４と回路基板５上で電気的に接続された第２の摺動路１５を回路基板５上に設け、第２の摺動路１５に摺動する第２の接点７を設け、第１、第２の接点６，７をフレーム４に設けるとともに第１、第２の接点６，７をそれぞれ外部回路と電気的に接続したものである。このように構成したことにより、安価で小型の液面検出装置を提供することができる。
【００１２】
【実施例】
以下、添付図面を用いて本発明の第１実施例を説明する。
【００１３】
本実施例の液面検出装置１は、液面の変動に伴い動く図示しないフロートと、前記フロートをその端部に備えたフロートアーム２と、このフロートアーム２を保持するアームホルダ３と、フロートアーム２を回転可能に支持するフレーム４とを備えている。そして、アームホルダ３には回路基板５が設けられており、フレーム４には第１、第２の接点６，７を備えた端子８，９が設けられている。この端子８，９には、それぞれ図示しない外部回路に電気的に接続するためにリード線１０，１１が固定されている。
【００１４】
フロートアーム２は剛性を有する金属製のワイヤであり、一端に前記フロートを備えており、他端側に折り曲げて形成した軸部２ａを備えている。この軸部２ａは、フロートアーム２が回転する軸をなすものである。
【００１５】
アームホルダ３は合成樹脂からなり、フロートアーム２と回路基板５を保持するものである。アームホルダ３は、フロートアーム２の軸部２ａが貫通する孔３ａを備えている。また、孔３ａに対応するように、アームホルダ３の背面（図１では確認できない位置）に円筒部３ｂを備えている。そして、この円筒部３ｂの先端には、爪部３ｃを備えた弾性片３ｄが３つ設けられている。この爪部３ｃを備えた弾性片３ｄは、アームホルダ３をフレーム４に回転可能に取り付けるためのものである。
【００１６】
アームホルダ３の上面には、孔３ａから伸びる溝３ｅが形成されている。この溝３ｅは、フロートアーム２が嵌るものである。また、溝３ｅの周囲には、爪３ｆが複数個、本実施例では４つ形成されている。この爪３ｆは、フロートアーム２をアームホルダ３に固定するためのものである。この溝３ｅと爪３ｆとによって、フロートアーム２とアームホルダ３とが確実に固定されている。なお、フロートアーム２とアームホルダ３とを確実に固定するのであれば、本実施例の溝３ｅと爪３ｆに限定されるものではなく、適宜手段を用いて良い。
【００１７】
フレーム４は合成樹脂からなり、本実施例では、アームホルダ３と同一の材質で形成されている。このフレーム４は、この液面検出装置１を燃料タンク内に固定するために設けたステーなどの取付部材に固定されるものである。フレーム４には、アームホルダ３を回転可能に取り付けるために、中央に貫通孔４ｂを備えた円筒状の突出部４ａが設けられている。貫通孔４ｂ内部には、アームホルダ３の爪部３ｃが係止されるように、貫通孔４ｂの径を小さくした段差部４ｃが設けられている。
【００１８】
ここで、フロートアーム２とアームホルダ３及びフレーム４との固定方法を説明する。第１に、アームホルダ３にフロートアーム２を取り付けていない状態で、アームホルダ３の爪部３ｃを備えた弾性片３ｄをフレーム４の貫通孔４ｂの挿入する。そして、爪部３ｃが径の小さい段差部４ｃに入るときに、弾性片３ｄが変形することで、爪部３ｃを段差部４ｃ内に挿入することができる。そして、爪部３ｃが貫通孔４ｂ内の段差部４ｃを貫通すると、弾性片３ｄの変形が戻るとともに、爪部３ｃが段差部４ｃに係止する。次に、フロートアーム２の軸部２ａをアームホルダ３の孔３ａに挿入するとともに、フロートアーム２をアームホルダ３の爪３ｆによって固定する。以上により、フロートアーム２とアームホルダ３及びフレーム４との固定が完了する。このとき、フロートアーム２の軸部２ａをアームホルダ３の孔３ａに挿入することによって、アームホルダ３の弾性片３ｄの変形を防止することができ、ひいては、アームホルダ３の爪部３ｃがフレーム４の段差部４ｃからはずれることを防止できる。
【００１９】
回路基板５は硬質の回路基板であり、本実施例ではセラミックを用いている。この回路基板５の中央部には、貫通孔５ａが形成されている。この貫通孔５ａはアームホルダ３の円筒部３ｂとフレーム４の突出部４ａが貫通するものである。そして、回路基板５はアームホルダ３に形成した凹部３ｇに収納され、この凹部３ｇの周囲に設けられた爪３ｈによって、アームホルダ３に固定されている。
【００２０】
回路基板５上には２つの抵抗体１２ａ，１２ｂが設けられている。この抵抗体１２ａ，１２ｂは酸化ルテニウムなどから構成されている。そして、この抵抗体１２ａ，１２ｂと接続する複数の電極１３が設けられている。この電極１３は銀パラジウム合金などによって形成されている。この電極１３は、それぞれ独立しており、抵抗体１２ａ，１２ｂによって接続されている。また、複数の電極１３の一部を集めて、第１の摺動路１４を形成している。
【００２１】
また、回路基板５上には、第１の摺動路１４と電気的に接続された第２の摺動路となる電極１５が形成されている。この電極１５も電極１３と同一の材料で形成されている。本実施例では、第１の摺動路１４と第２の摺動路１５との間に抵抗体１６を設けている。この抵抗体１６も抵抗体１２ａ，１２ｂと同一の材料で形成されている。
【００２２】
そして、第１の摺動路１４には、後で詳述する第１の接点６が接触し、第２の摺動路１５には、後で詳述する第２の接点７が接触する。
【００２３】
第１，第２の接点６，７は、それぞれ端子８，９に形成されている。端子８，９は板状で、その材質は本実施例では、洋白からなる。第１，第２の接点６，７は複数の接触点を備えており、本実施例では、４つ備えている。また、第１，第２の接点６，７が良好に第１，第２の摺動路１４，１５に接触するために、端子８，９の中程で、図１中上方向に折り曲げられている。また、第１，第２の接点６，７が第１，第２の摺動路１４，１５を良好に摺動できるように、その先端部が図１中下方向に折り曲げられている。
【００２４】
この端子８，９はフレーム４に固定されるものであり、その固定は、端子８，９に貫通孔１７を設け、この貫通孔１７を貫通する図示しないピンをフレーム４に設け、貫通孔１７を貫通した前記ピンを熱によって、変形させて固定したものである。
【００２５】
また、この端子８，９には、前述したように、前記外部回路に電気的に接続するためにリード線１０，１１が固定されている。なお、端子８，９とリード線１０，１１との接続は、半田を用いても良いし、あるいは、端子８，９を加締めることによって接続するものであっても良い。
【００２６】
以上のように構成した液面検出装置１は、前記フロートの変動に伴いフロートアーム２とアームホルダ３が回転する。これによって、アームホルダ３に固定された回路基板５が回転する。この回転に伴い、第１の接点６が第１の摺動路１４を構成する複数の電極１３の少なくとも１つと接触する。これによって、抵抗体１２ａ，１２ｂの抵抗値を変化させた電気信号を前記外部回路に出力するものである。
【００２７】
本実施例の電気的な接続は、リード線１０、第１の接点６（端子８）、電極１３（第１の摺動路１４）、抵抗体１２ａ，１２ｂ（但し、第１の接点６が第１の摺動路１４と接触する位置によっては抵抗体１２ａ，１２ｂは除かれる場合がある。）、電極１３、抵抗体１６、第２の摺動路１５，第２の接点７（端子９）、リード線１１となる。
【００２８】
以上のように、第１、第２の接点６，７に前記外部回路と電気的に接続したことにより、従来、回路基板５に設けていた前記外部回路と接続するためのランドをなくすことができ、ひいては、回路基板５を小型にすることができ、それに伴い、小型の液面検出装置を提供することができる。また、回路基板５を小型にすることができたことで、１つの大きな基板から多くの回路基板５を得ることができ、コストを削減することができる。
【００２９】
また、第１，第２の接点６，７を前記外部回路に接続するものは、本実施例のリード線１０，１１に限定されるものではなく、本発明では、第１，第２の接点６，７はフレーム４に固定されているので、例えば、燃料タンクに設けたコネクタなどの固定された電気的な接続部材であってもよい。
【００３０】
なお、本実施例では、回路基板５をアームホルダ３に固定し、第１、第２の接点６，７を備えた端子８，９をフレーム４に設けていたが、前記実施例に限定されるものではなく、他の変形例として、回路基板５をフレーム４に固定し、第１、第２の接点６，７を備えた端子８，９をアームホルダ３に設けたものであってもよい。このように構成した場合は、回転可能なアームホルダ３に第１、第２の接点６，７を備えているために、第１実施例のように、燃料タンクに設けたコネクタなどの固定された電気的な接続部材に接続することは不可能であるが、この点も、リード線などの可撓性を有する電気的な接続部材を介するものであればよく、この点を除けば、第１実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【００３１】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、所期の目的を達成することができ、安価で小型の液面検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１実施例の分解斜視図である。
【図２】図１中Ａ−Ａ線の断面図である。
【図３】図１中Ｂ−Ｂ線の断面図である。
【図４】同実施例の回路基板の正面図である。
【符号の説明】
１ 液面検出装置
２ フロートアーム
２ａ 軸部
３ アームホルダ
３ａ 孔
３ｅ 溝
３ｆ 爪
４ フレーム
４ａ 突出部
４ｂ 貫通孔
５ 回路基板
５ａ 貫通孔
６ 第１の接点
７ 第２の接点
８，９ 端子
１０，１１ リード線
１２ａ，１２ｂ 抵抗体
１３ 電極
１４ 第１の摺動路
１５ 第２の摺動路（電極）
１７ 貫通孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、液面検出装置に関し、特に、安価で小型の液面検出装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の液面検出装置は、液面に浮くフロートを備えたフロートアームと、フロートアームを保持するとともにフロートアームの回動支点を備えたアームホルダと、アームホルダの回動支点を軸支するフレームと、フレームに固定される硬質配線基板と、硬質配線基板上を摺動する摺動接点を有しアームホルダに固定される接点保持部材と、硬質配線基板に形成された電極と電気的に接続する端子とを備えたものである（例えば、特許文献１参照）。
【０００３】
【特許文献１】
特開２００２−３５７４７３号公報（第４図、第８図）
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の液面検出装置では、セラミックからなる硬質配線基板に端子を接続するためにランドを備えていた。このランドが必要なために、硬質配線基板の面積を小型化することができなかった。また、硬質配線基板は、大きな基板から複数個の回路基板を作成するが、配線基板が大きいため、大きな基板から多くの配線基板を製造することができず、コストを削減することができなかった。
【０００５】
そこで、本発明は、この点に鑑みてなされたもので、その主な目的は、安価で小型の液面検出装置を提供するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するため、液面の変動に伴い動くフロートと、前記フロートをその端部に備えたフロートアームと、このフロートアームを保持するアームホルダと、前記フロートアームを回転可能に支持するフレームと、硬質の回路基板と、この回路基板上に設けられる抵抗体と、前記回路基板上に設けられ前記抵抗体と接続する複数の電極からなる第１の摺動路と、前記第１の摺動路と摺動する第１の接点とを備え、前記フロートの変動に伴い前記第１の接点が前記第１の摺動路を構成する複数の電極の少なくとも１つと接触することにより前記抵抗体の抵抗値を変化させた電気信号を出力する液面検出装置において、前記回路基板を前記アームホルダに設け、前記第１の摺動路と前記回路基板上で電気的に接続された第２の摺動路を前記回路基板上に設け、前記第２の摺動路に摺動する第２の接点を設け、前記第１、第２の接点を前記フレームに設けるとともに前記第１、第２の接点をそれぞれ外部回路と電気的に接続したものである。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明の液面検出装置は、液面の変動に伴い動くフロートと、前記フロートをその端部に備えたフロートアーム２と、このフロートアーム２を保持するアームホルダ３と、フロートアーム２を回転可能に支持するフレーム４と、硬質の回路基板５と、この回路基板５上に設けられる抵抗体１２ａ，１２ｂと、回路基板５上に設けられ抵抗体１２ａ，１２ｂと接続する複数の電極１３からなる第１の摺動路１４と、第１の摺動路１４と摺動する第１の接点６とを備え、前記フロートの変動に伴い第１の接点６が第１の摺動路１４を構成する複数の電極１３の少なくとも１つと接触することにより抵抗体１２ａ，１２ｂの抵抗値を変化させた電気信号を出力する液面検出装置１において、回路基板５をアームホルダ３に設け、第１の摺動路１４と回路基板５上で電気的に接続された第２の摺動路１５を回路基板５上に設け、第２の摺動路１５に摺動する第２の接点７を設け、第１、第２の接点６，７をフレーム４に設けるとともに第１、第２の接点６，７をそれぞれ外部回路と電気的に接続したものである。このように構成したことにより、安価で小型の液面検出装置を提供することができる。
【００１２】
【実施例】
以下、添付図面を用いて本発明の第１実施例を説明する。
【００１３】
本実施例の液面検出装置１は、液面の変動に伴い動く図示しないフロートと、前記フロートをその端部に備えたフロートアーム２と、このフロートアーム２を保持するアームホルダ３と、フロートアーム２を回転可能に支持するフレーム４とを備えている。そして、アームホルダ３には回路基板５が設けられており、フレーム４には第１、第２の接点６，７を備えた端子８，９が設けられている。この端子８，９には、それぞれ図示しない外部回路に電気的に接続するためにリード線１０，１１が固定されている。
【００１４】
フロートアーム２は剛性を有する金属製のワイヤであり、一端に前記フロートを備えており、他端側に折り曲げて形成した軸部２ａを備えている。この軸部２ａは、フロートアーム２が回転する軸をなすものである。
【００１５】
アームホルダ３は合成樹脂からなり、フロートアーム２と回路基板５を保持するものである。アームホルダ３は、フロートアーム２の軸部２ａが貫通する孔３ａを備えている。また、孔３ａに対応するように、アームホルダ３の背面（図１では確認できない位置）に円筒部３ｂを備えている。そして、この円筒部３ｂの先端には、爪部３ｃを備えた弾性片３ｄが３つ設けられている。この爪部３ｃを備えた弾性片３ｄは、アームホルダ３をフレーム４に回転可能に取り付けるためのものである。
【００１６】
アームホルダ３の上面には、孔３ａから伸びる溝３ｅが形成されている。この溝３ｅは、フロートアーム２が嵌るものである。また、溝３ｅの周囲には、爪３ｆが複数個、本実施例では４つ形成されている。この爪３ｆは、フロートアーム２をアームホルダ３に固定するためのものである。この溝３ｅと爪３ｆとによって、フロートアーム２とアームホルダ３とが確実に固定されている。なお、フロートアーム２とアームホルダ３とを確実に固定するのであれば、本実施例の溝３ｅと爪３ｆに限定されるものではなく、適宜手段を用いて良い。
【００１７】
フレーム４は合成樹脂からなり、本実施例では、アームホルダ３と同一の材質で形成されている。このフレーム４は、この液面検出装置１を燃料タンク内に固定するために設けたステーなどの取付部材に固定されるものである。フレーム４には、アームホルダ３を回転可能に取り付けるために、中央に貫通孔４ｂを備えた円筒状の突出部４ａが設けられている。貫通孔４ｂ内部には、アームホルダ３の爪部３ｃが係止されるように、貫通孔４ｂの径を小さくした段差部４ｃが設けられている。
【００１８】
ここで、フロートアーム２とアームホルダ３及びフレーム４との固定方法を説明する。第１に、アームホルダ３にフロートアーム２を取り付けていない状態で、アームホルダ３の爪部３ｃを備えた弾性片３ｄをフレーム４の貫通孔４ｂの挿入する。そして、爪部３ｃが径の小さい段差部４ｃに入るときに、弾性片３ｄが変形することで、爪部３ｃを段差部４ｃ内に挿入することができる。そして、爪部３ｃが貫通孔４ｂ内の段差部４ｃを貫通すると、弾性片３ｄの変形が戻るとともに、爪部３ｃが段差部４ｃに係止する。次に、フロートアーム２の軸部２ａをアームホルダ３の孔３ａに挿入するとともに、フロートアーム２をアームホルダ３の爪３ｆによって固定する。以上により、フロートアーム２とアームホルダ３及びフレーム４との固定が完了する。このとき、フロートアーム２の軸部２ａをアームホルダ３の孔３ａに挿入することによって、アームホルダ３の弾性片３ｄの変形を防止することができ、ひいては、アームホルダ３の爪部３ｃがフレーム４の段差部４ｃからはずれることを防止できる。
【００１９】
回路基板５は硬質の回路基板であり、本実施例ではセラミックを用いている。この回路基板５の中央部には、貫通孔５ａが形成されている。この貫通孔５ａはアームホルダ３の円筒部３ｂとフレーム４の突出部４ａが貫通するものである。そして、回路基板５はアームホルダ３に形成した凹部３ｇに収納され、この凹部３ｇの周囲に設けられた爪３ｈによって、アームホルダ３に固定されている。
【００２０】
回路基板５上には２つの抵抗体１２ａ，１２ｂが設けられている。この抵抗体１２ａ，１２ｂは酸化ルテニウムなどから構成されている。そして、この抵抗体１２ａ，１２ｂと接続する複数の電極１３が設けられている。この電極１３は銀パラジウム合金などによって形成されている。この電極１３は、それぞれ独立しており、抵抗体１２ａ，１２ｂによって接続されている。また、複数の電極１３の一部を集めて、第１の摺動路１４を形成している。
【００２１】
また、回路基板５上には、第１の摺動路１４と電気的に接続された第２の摺動路となる電極１５が形成されている。この電極１５も電極１３と同一の材料で形成されている。本実施例では、第１の摺動路１４と第２の摺動路１５との間に抵抗体１６を設けている。この抵抗体１６も抵抗体１２ａ，１２ｂと同一の材料で形成されている。
【００２２】
そして、第１の摺動路１４には、後で詳述する第１の接点６が接触し、第２の摺動路１５には、後で詳述する第２の接点７が接触する。
【００２３】
第１，第２の接点６，７は、それぞれ端子８，９に形成されている。端子８，９は板状で、その材質は本実施例では、洋白からなる。第１，第２の接点６，７は複数の接触点を備えており、本実施例では、４つ備えている。また、第１，第２の接点６，７が良好に第１，第２の摺動路１４，１５に接触するために、端子８，９の中程で、図１中上方向に折り曲げられている。また、第１，第２の接点６，７が第１，第２の摺動路１４，１５を良好に摺動できるように、その先端部が図１中下方向に折り曲げられている。
【００２４】
この端子８，９はフレーム４に固定されるものであり、その固定は、端子８，９に貫通孔１７を設け、この貫通孔１７を貫通する図示しないピンをフレーム４に設け、貫通孔１７を貫通した前記ピンを熱によって、変形させて固定したものである。
【００２５】
また、この端子８，９には、前述したように、前記外部回路に電気的に接続するためにリード線１０，１１が固定されている。なお、端子８，９とリード線１０，１１との接続は、半田を用いても良いし、あるいは、端子８，９を加締めることによって接続するものであっても良い。
【００２６】
以上のように構成した液面検出装置１は、前記フロートの変動に伴いフロートアーム２とアームホルダ３が回転する。これによって、アームホルダ３に固定された回路基板５が回転する。この回転に伴い、第１の接点６が第１の摺動路１４を構成する複数の電極１３の少なくとも１つと接触する。これによって、抵抗体１２ａ，１２ｂの抵抗値を変化させた電気信号を前記外部回路に出力するものである。
【００２７】
本実施例の電気的な接続は、リード線１０、第１の接点６（端子８）、電極１３（第１の摺動路１４）、抵抗体１２ａ，１２ｂ（但し、第１の接点６が第１の摺動路１４と接触する位置によっては抵抗体１２ａ，１２ｂは除かれる場合がある。）、電極１３、抵抗体１６、第２の摺動路１５，第２の接点７（端子９）、リード線１１となる。
【００２８】
以上のように、第１、第２の接点６，７に前記外部回路と電気的に接続したことにより、従来、回路基板５に設けていた前記外部回路と接続するためのランドをなくすことができ、ひいては、回路基板５を小型にすることができ、それに伴い、小型の液面検出装置を提供することができる。また、回路基板５を小型にすることができたことで、１つの大きな基板から多くの回路基板５を得ることができ、コストを削減することができる。
【００２９】
また、第１，第２の接点６，７を前記外部回路に接続するものは、本実施例のリード線１０，１１に限定されるものではなく、本発明では、第１，第２の接点６，７はフレーム４に固定されているので、例えば、燃料タンクに設けたコネクタなどの固定された電気的な接続部材であってもよい。
【００３０】
なお、本実施例では、回路基板５をアームホルダ３に固定し、第１、第２の接点６，７を備えた端子８，９をフレーム４に設けていたが、前記実施例に限定されるものではなく、他の変形例として、回路基板５をフレーム４に固定し、第１、第２の接点６，７を備えた端子８，９をアームホルダ３に設けたものであってもよい。このように構成した場合は、回転可能なアームホルダ３に第１、第２の接点６，７を備えているために、第１実施例のように、燃料タンクに設けたコネクタなどの固定された電気的な接続部材に接続することは不可能であるが、この点も、リード線などの可撓性を有する電気的な接続部材を介するものであればよく、この点を除けば、第１実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【００３１】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、所期の目的を達成することができ、安価で小型の液面検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１実施例の分解斜視図である。
【図２】図１中Ａ−Ａ線の断面図である。
【図３】図１中Ｂ−Ｂ線の断面図である。
【図４】同実施例の回路基板の正面図である。
【符号の説明】
１ 液面検出装置
２ フロートアーム
２ａ 軸部
３ アームホルダ
３ａ 孔
３ｅ 溝
３ｆ 爪
４ フレーム
４ａ 突出部
４ｂ 貫通孔
５ 回路基板
５ａ 貫通孔
６ 第１の接点
７ 第２の接点
８，９ 端子
１０，１１ リード線
１２ａ，１２ｂ 抵抗体
１３ 電極
１４ 第１の摺動路
１５ 第２の摺動路（電極）
１７ 貫通孔
Claims (1)
- 液面の変動に伴い動くフロートと、前記フロートをその端部に備えたフロートアームと、このフロートアームを保持するアームホルダと、前記フロートアームを回転可能に支持するフレームと、硬質の回路基板と、この回路基板上に設けられる抵抗体と、前記回路基板上に設けられ前記抵抗体と接続する複数の電極からなる第１の摺動路と、前記第１の摺動路と摺動する第１の接点とを備え、前記フロートの変動に伴い前記第１の接点が前記第１の摺動路を構成する複数の電極の少なくとも１つと接触することにより前記抵抗体の抵抗値を変化させた電気信号を出力する液面検出装置において、
前記回路基板を前記アームホルダに設け、前記第１の摺動路と前記回路基板上で電気的に接続された第２の摺動路を前記回路基板上に設け、前記第２の摺動路に摺動する第２の接点を設け、前記第１、第２の接点を前記フレームに設けるとともに前記第１、第２の接点をそれぞれ外部回路と電気的に接続したことを特徴とする液面検出装置。
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