JP2004245911A - パターン描画装置 - Google Patents

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JP2004245911A JP2003033117A JP2003033117A JP2004245911A JP 2004245911 A JP2004245911 A JP 2004245911A JP 2003033117 A JP2003033117 A JP 2003033117A JP 2003033117 A JP2003033117 A JP 2003033117A JP 2004245911 A JP2004245911 A JP 2004245911A
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Abstract

【課題】複数のビームスポットを副走査方向に沿って全体的統一性を持たせながら並べるための調整を容易かつ正確に行う。
【解決手段】レーザビームLBに対応したビームスポットSBの重心位置(x、y)およびスポット幅Lを最初に測定する。順次レーザビームLBに応じたビームスポットSBの重心位置(x、y)およびスポット幅Lを測定し、基準となる重心位置(x、y)およびスポット幅Lと比較する。位置ずれΔy、幅の差ΔLが生じた場合、これらを解消するように、ビームスポットSBに対応する音響光学変調器のディレイタイム“DT”およびONタイム“OT”をオフセット調整する。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原版となるフォトマスク(レクチル)やプリント基板などの被描画体に対して、回路パターンなどのパターンを形成するパターン描画装置に関し、特に、レーザ光源などから放出される光を分割し、複数のビーム(光束)を走査させながらパターン形成する描画装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シリコンウェハ、LCD(Liquid Crystal Display)、PWB(Printed Wiring Board)などフォトマスクの表面にフォトリソグラフィによって回路パターンを形成する描画装置が知られており、あらかじめ作成されたパターンデータに基づき、電子ビームやレーザビームによって露光面が走査される。フォトマスクの表面には感光材料が付着されており、感光剤が光に反応することで回路パターンが形成される。また、フォトマスクを介さずにプリント基板などの被描画体へ直接回路パターンを形成する描画装置(露光装置)も知られている。
【0003】
直接パターンを形成する描画装置については、描画速度の向上等の理由により、光源から発せられる光を複数のビーム(描画用光束)に分割し、これら光束群を並べた状態で走査させる方法が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。この場合、描画用光束群の数に合わせて音響光学変調素子(AOM)などの光変調素子が設けられており、各光束に対して強度変調、すなわちON/OFF制御(シャッタリング)が行われる。各光束のパターン描画開始位置および各光変調素子のON時間を制御することにより、複数の描画用光束群を副走査方向に沿って一列に並べることが可能である。その結果、回路パターンのラインを副走査方向に沿って形成することができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−35993号公報(図1)
【特許文献2】
特開平10−227988号公報(図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
AOMなどの光変調素子および光変調素子を制御する制御部の特性により、複数の光束の走査により露光面上に複数のビームスポットを副走査方向に沿って並べても、微妙な位置ずれが生じる。あるいは、副走査方向に沿ったビームスポットは、各スポットによって微妙に異なる。したがって、より精密な回路パターンを形成することができない。
【0006】
そこで本発明では、複数のビームスポットを副走査方向に沿って全体的統一性を持たせながら並べるための調整を自動的に実行することができるパターン描画装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のパターン描画装置は、パターン形成のためビームを放射する光源と、ビームを複数の光束に分割し、主走査方向に沿って別々のライン上を走査できるよう該複数の光束を露光面へ導く露光用光学系と、複数の光束の光路上に配置され、ON/OFF切替することにより複数の光束を選択的に強度変調する複数の光変調素子と、露光面上において複数の光束による複数のスポットを副走査方向に沿って並ばせるように、露光用光学系および複数の光変調素子を制御可能な描画制御部とを備える。例えば、露光用光学系は、ビームを走査させるポリゴンミラーを有する。また、光変調素子として、例えば音響光学変調器が適用され、光源として、例えばレーザ発振器が適用される。露光用光学系は、主走査方向に対して所定角度だけ斜めの方向に沿って並ぶように、複数の光束を露光面へ照射させるのがよい。たとえば、露光用光学系は、ビームを分割するビームスプリッタを備える。
【0008】
本発明のパターン描画装置は、複数のスポットを副走査方向に沿って並べた状態において、主走査方向に沿ったスポット位置および主走査方向に沿ったスポット幅を各スポットについて測定するスポット測定手段と、測定されるスポット位置およびスポット幅が基準となる基準スポット位置および基準スポット幅と実質的に一致するか否かを検出するずれ検出手段と、実質的に一致しない場合、基準スポット位置に対する位置ずれおよび基準スポット幅に対する幅の差とを解消するように複数の光変調素子をそれぞれ独立して制御するずれ補正手段とを備える。各スポットのスポット位置およびスポット幅は主走査方向に沿って比較され、実際に副走査方向に沿って並べたときに現れる主走査方向に関する位置ずれが検出され、さらに、主走査方向に関するスポットの幅の差が検出される。
【0009】
このようなパターン描画装置により、基準となるビーム形状と実際に描画されたビーム形状とをモニタ上で目視により比較しながら調整する必要もなく、自動的にスポット調整が行われ、微細な回路パターンを正確に形成することができる。
【0010】
例えば、スポット測定手段は、スポットの重心位置を測定することによりスポット位置を検出すればよく、スポットの副走査方向に沿った長さを測定することによりスポット幅を検出すればよい。
【0011】
描画制御部は、例えば複数の光変調素子をON状態に切り替えるタイミングおよびON状態を維持する期間をそれぞれ独立して制御することにより、複数のスポットを副走査方向に沿って一列に並べればよい。この場合、ずれ補正手段は、N状態に切り替えるタイミングおよびON状態を維持する期間を独立して修正する。
【0012】
パターン描画装置は、順番にスポットを比較するため、測定される各スポットの重心位置およびスポット幅を格納するためのメモリを備えるのがよい。ずれ検出手段は、メモリに格納される、基準スポット位置および基準スポット幅と測定されたスポット位置およびスポット幅とに基づいて位置誤差および幅の差があるか否かを検出する。
【0013】
ずれ検出手段は、例えば、複数のスポットの中で1つのスポットを基準スポットとして設定し、基準スポットに応じた基準スポット位置および基準スポット幅に基づいて位置ずれおよび幅の差を検出するのがよい。例えば、複数のスポットのうち主走査方向に対して最も先行する(露光面に最初に現れる)スポットを基準として他のスポットに応じた複数のビームの発光(ON)タイミングを設定する場合、基準スポットは、前記複数のスポットの中で主走査方向に対する露光に関して最も先行するスポットであるのが好ましい。
【0014】
本発明における他の特徴のパターン描画装置は、パターン形成のためビームを放射する光源と、ビームを複数の光束に分割し、主走査方向に沿って別々のライン上を走査できるよう該複数の光束を露光面へ導く露光用光学系と、複数の光束の光路上に配置され、ON/OFF切替することにより複数の光束を選択的に強度変調する複数の光変調素子と、露光面上において複数の光束による複数のスポットを副走査方向に沿って並ばせるように、露光用光学系および複数の光変調素子を制御可能な描画制御部と、複数のスポットを副走査方向に並べた状態において、主走査方向に沿ったスポット位置を各スポットについて測定するスポット測定手段と、測定されるスポット位置が基準となる基準スポット位置と実質的に一致するか否かを検出するずれ検出手段と、実質的に一致しない場合、基準スポット位置に対する位置ずれを解消するように複数の光変調素子をそれぞれ独立して制御するずれ補正手段とを備えたことを特徴とする。あるいは、本発明のパターン描画装置は、パターン形成のためビームを放射する光源と、ビームを複数の光束に分割し、主走査方向に沿って別々のライン上を走査できるよう該複数の光束を露光面へ導く露光用光学系と、複数の光束の光路上に配置され、ON/OFF切替することにより複数の光束を選択的に強度変調する複数の光変調素子と、露光面上において複数の光束による複数のスポットを副走査方向に沿って並ばせるように、露光用光学系および複数の光変調素子を制御可能な描画制御部と、複数のスポットを副走査方向に並べた状態において、主走査方向に沿ったスポット幅を各スポットについて測定するスポット測定手段と、測定されるスポット幅が基準となる基準スポット幅と実質的に一致するか否かを検出するずれ検出手段と、実質的に一致しない場合、基準スポット幅に対する幅の差とを解消するように複数の光変調素子をそれぞれ独立して制御するずれ補正手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下では、図面を参照して本発明の実施形態であるパターン描画装置について説明する。
【0016】
図1は、本実施形態であるパターン描画装置の概略的斜視図である。パターン描画装置は、レーザビームによってプリント基板上に回路パターンを直接形成可能な描画装置である。
【0017】
レーザ描画装置は、基台10、レーザ発振器24、固定テーブル28を備える。基台10上には描画テーブル18が配置されており、固定テーブル28には、レーザ発振器24からのレーザビームを描画テーブル18へ導く様々な描画用(露光用)光学系が設置されている。固定テーブル28は、支持部材(図示せず)を介して基台10に取り付けられており、アルゴンレーザを備えたレーザ発振器24は固定テーブル28の傍に設置されている。
【0018】
基台10の上面には一対の平行なレール12が設置されており、Xテーブル14がレール12上に搭載されている。Xテーブル14はサーボモータなどのテーブル駆動機構(ここでは図示せず)により、レール12の方向に沿って移動可能である。Xテーブル14上には回転テーブル16が搭載されており、描画テーブル18は微調整駆動機構20を介して回転テーブル16上に搭載されている。微調整駆動機構を調整することにより、描画テーブル18は、Xテーブル14の移動方向に対して所定の角度まで回転可能である。Xテーブル14が移動することにより、描画テーブル18は回転テーブル16とともに一対のレール12の方向に沿って移動する。描画テーブル18上には、フォトレジスト層を形成したプリント基板(図示せず)が必要に応じて設置され、クランプ部材22によって描画テーブル18上に保持された上でレーザビームによって走査される。なお、以下では、Xテーブル14の移動方向と垂直な方向を走査方向(Y方向)、Xテーブル14の移動方向と平行な方向を副走査方向(X方向)と規定する。
【0019】
レーザ発振器24から発振されたレーザビームLBは、ビームベンダ26によって上方へ偏向させられる。そして、偏向されたレーザビームLBは、ビームベンダ30を介してビームスプリッタ32へ導かれる。ビームスプリッタ32は、レーザビームLBを2つのレーザビームLB1、LB2に分割する光学素子であり、レーザビームLB1は、ビームベンダ34、36によってビームセパレータ38へ導かれる一方、レーザビームLB2は、ビームベンダ40、42、44によってビームセパレータ46へ導かれる。
【0020】
ビームセパレータ38は、レーザビームLB1を8本の平行なレーザビームに分割する光学素子であり、分割されたレーザビームは、ビームベンダ48、50によって光変調ユニット52へ導かれる。同様に、ビームセパレータ46はレーザビームLB2を8本の平行ビームに分割し、分割されたレーザビームは、ビームベンダ54、56によって光変調ユニット58へ導かれる。
【0021】
光変調ユニット52、58には、それぞれ8つの音響光学変調器(AOM、ここでは図示せず)が設けられており、各音響光学変調器には8本のレーザビームの中で対応するビームが割り当てられる。光変調ユニット52を経由した8本のレーザビームは光合成器60に入射するとともに、光変調ユニット58を経由した8本のレーザビームもビームベンダ62によって光合成器60へ導かれる。光合成器60は偏向ビームスプリッタとして構成されており、光変調ユニット52、58を経由したそれぞれ8本のレーザビームは、16本のレーザビームに纏められる。16本のレーザビームは、ビームベンダ64、66、68によってポリゴンミラー70へ導かれる。
【0022】
ポリゴンミラー70には多角形状の回転反射面が形成されており、16本のレーザビームは回転反射面によって偏向され、f−θレンズ72へ導かれる。このとき、ポリゴンミラー70は、16本のレーザビームを主走査方向(Y方向)に沿うように偏向する。f−θレンズ72を経由した16本のレーザビームは、ターニングミラー74、コンデンサレンズ76を介して描画テーブル18へ導かれ、その結果、16本のレーザビームがプリント基板上に照射される。
【0023】
光変調ユニット52、58内の各音響光学変調器は、所定のラスタデータに従ってON/OFF状態に切り替えられる。その結果、ポリゴンミラー70の回転に従って16本のレーザビームが主走査方向(Y方向)に沿って走査されると、プリント基板上に所定の回路パターンが主走査方向に沿って形成される。Xテーブル14は一定速度で副走査方向(X方向)に沿って移動しており、16本のレーザビームは、Xテーブル14の移動に合わせて主走査方向(Y方向)を順次走査する。その結果、回路パターンがプリント基板全体に形成される。
【0024】
本実施形態では、後述するように、16本のレーザビームによる露光面上の16個のスポットを副走査方向(X方向)に沿って並べたとき、全体的に統一性をもって16個のスポットが並ぶように自動調整することが可能である。この自動調整を行うため、カメラ(ここでは図示せず)が描画テーブル18の主走査方向(Y方向)に沿った端辺に設置されており、カメラの撮影面は、16本のレーザビームを受光できるように描画テーブル18の平面に垂直な方向、すなわちターニングミラー74の方向を向く。カメラには画像処理装置(ここでは図示せず)が接続されている。
【0025】
図2は、パターン描画装置の概略的なブロック図である。
【0026】
本体制御部80はレーザ描画装置全体を制御する装置であり、基台10の傍に設置されている。本体制御部80内には描画制御部83が設けられており、ポリゴンミラー駆動部87、テーブル駆動機構89、AOM駆動部85へ制御信号を送る。ポリゴンミラー駆動部87はポリゴンミラー70を一定速度で回転させ、テーブル駆動機構89はXテーブル14を一定速度で副走査方向に沿って移動させる。ポリゴンミラー70が一回転するごとに回転の基準となる位置に応じた回転基準信号がポリゴンミラー駆動部87において検出され、本体制御部80へ送られる。本体制御部80では送られてきた信号に基づいてタイミング信号が生成され、タイミング信号に従ってXテーブル14の移動をポリゴンミラー70の回転に同期させるように、制御信号がテーブル駆動機構89へ送られる。回路パターンに応じたラスタデータが描画制御部83へ送られると、描画制御部83は、ラスタデータに基づき、タイミング信号に同期させながら制御信号をAOM駆動部85へ送信する。上述したように、光変調ユニット52、58にはそれぞれ音響光学変調器52A〜52H、58A〜58Hが設けられており、それぞれ独立してON/OFF制御される。AOM駆動部85は、制御信号に基づいて音響光学変調器52A〜52H、58A〜58H各々に対して駆動信号を送る。
【0027】
カメラ82には画像処理装置84が接続されており、画像処理装置84は本体制御部80に接続されている。16本のレーザビームがカメラ82に入射すると、カメラ内に設けられた撮像素子(図示せず)において画像信号が発生し、画像処理装置84へ送られる。
【0028】
図3は、16本のレーザビームによる16個のスポットの配列状態を示した図であり、図4は、副走査方向に沿ったスポットの線幅の一例を示した図である。図5は、副走査方向に沿って自動調整されたスポットの列を示した図である。
【0029】
本実施形態では、16本のレーザビーム(以下では、符号LB〜LB16でレーザビームを表す)は、主走査方向に対して所定角度だけ傾斜するように偏向される。描画テーブル18を停止した状態で16本のレーザビームLB〜LB16をプリント基板上に照射させると、レーザビームLB1〜LB16は、主走査方向(Y方向)に対し所定角度をもって並んだ状態でプロットされる。ここで、レーザビームLB〜LB16による光のスポットを、SB〜SB16で表す。
【0030】
すべての音響光学変調器52A〜52Hおよび58A〜58HがON状態の場合、ポリゴンミラー70の回転に従い、一列状に傾斜して並んだ16本のレーザビームのスポットSB〜SB16は、その角度で傾斜状態のまま全体的に主走査方向(Y方向)へ移動していく(破線の矢印参照)。
【0031】
したがって、音響光学変調素子52A〜52H、58A〜58HをOFF状態からON状態に切り替えるタイミングをそれぞれ別々に調整することにより、図3に示すように、16個のスポットSB〜SB16を副走査方向(X方向)に沿って一列に並べることが可能である(符号“J”参照)。ただし、16個のスポットSB〜SB16は互いに重なり合いながら並ぶ。
【0032】
一方、音響光学変調器52A〜52H、58A〜58H各々に対しON状態に維持する期間を調整することにより、スポットの幅L(i=1〜16)を変えることができる。例えば、スポットSBの幅LがスポットSB14の幅L14より大きくなるように、スポットSB、スポットSB14に対応する音響光学変調器を制御することが可能である(図4参照)。ただし、プロットの幅は主走査方向(Y方向)に沿ったスポットの幅を表す。したがって、音響光学変調器52A〜52H、58A〜58HそれぞれのON状態に維持する期間を調整することにより、スポットSB〜SB16の幅を統一することが可能である。
【0033】
しかしながら、描画制御部83、AOM駆動部85の特性により、副走査方向(X方向)に沿ってビームスポットSB〜SB16を精密に並べることが難しい。すなわち、主走査方向(Y方向)に沿って各スポットの位置がずれる。また、主走査方向(Y方向)に沿ったパターンの線幅も精密に一致しない。そこで、本実施形態では、回路パターンを形成する前に、ビームスポットの自動調整が実施される。すなわち、16個のビームスポットSB〜SB16が精密に副走査方向(X方向)に沿って同じ線幅で並ぶように、音響光学変調器52A〜52H、58A〜58Hが制御される。(図5参照)。
【0034】
図6は、ビームスポットの自動調整を示したフローチャートである。図7は、2つのビームスポットを示した図である。
【0035】
ステップS101では、レーザビームLB〜LB16がカメラ82に入射可能となるようにXテーブル14が所定の位置まで移動し、描画テーブル18が位置決めされる。そして、音響光学変調器52Aのみ所定のタイミングでON状態に切り替えられ、他の音響光学変調器はOFF状態で維持される。その結果、レーザビームLBのみカメラ82の撮像面上に到達する。さらに、ビームスポットSB1が撮像面上において所定の位置および所定のスポット幅に定まるように、音響光学変調器52Aが制御される。ステップS102では、画像処理装置84において、ビームスポットSBの重心位置(x、y)およびスポット幅Lが測定される(図7参照)。ただし、重心位置およびスポット幅は、公知の画像認識処理方法によって測定される。ステップS103では、測定された重心位置(x、y)およびスポット幅Lのデータが本体制御部80へ送られ、メモリ81に格納される。ステップS103が実行されると、ステップS104へ進む。
【0036】
ステップS104では、直前に測定されたレーザビームに隣接する次のレーザビームが測定対象となることが決定される。そして、ステップS105では、レーザビームLBのみカメラ82に入射するように、光変調ユニット52、58が制御される。ただし、ビームスポットSBが副走査方向(X方向)に沿ってビームスポットSBと並ぶように、ディレイタイム“DT”およびONタイム“OT”があらかじめ定められており、レーザビームLB対応する音響光学変調器がディレイタイム“DT”およびONタイム“OT”に従ってON/OFF制御される。その結果、ビームスポットSBがカメラ82の撮像面に生じる。ここで、ディレイタイム“DT”は、スポットSBとスポットSBを副走査方向に沿って並べる際、レーザビームLBに応じた音響光学変調器52AをON状態に切り替えるタイミングとレーザビームLBに応じた音響光学変調器をON状態に切り替えるタイミングとの時間差を示す。また、ONタイム“OT”は、レーザビームLBに応じた音響光学変調器をON状態に維持する時間間隔であり、レーザビームLBに応じた音響光学変調器52AをON状態に維持する時間間隔に相当する。ステップS105が実行されると、ステップS106へ進む。
【0037】
ステップS106では、画像処理装置84において、ビームスポットSBの重心位置(x、y)およびスポット幅Lが求められる(図6参照)。ステップS107では、重心位置(x、y)およびスポット幅Lのデータが本体制御部80に送られ、メモリ81に格納される。そして、ステップS108では、重心位置(x、y)と基準となるビームスポットSBの主走査方向(Y方向)に沿った重心位置(x、y)との差Δy(位置ずれ)、およびスポット幅Lと基準となるスポット幅Lとの主走査方向(Y方向)に沿った差ΔL(幅の差)とが以下のように求められる。
Δy=y−y ・・・・(1)
ΔL=L−L ・・・・(2)
ステップS108が実行されると、ステップS109へ進み、Δy、ΔLが許容範囲にあるか否かが判断される。すなわち、ビームスポットSBが、基準となるビームスポットSBに対して重心位置およびスポット幅が実質的に等しいか否かが判断される。
【0038】
ステップS109においてΔy、ΔLが許容範囲にない、すなわち、副走査方向に沿った重心位置およびスポット幅が実質的に一致しないと判断されると、ステップS110へ進む。ステップS110では、Δy、ΔLが解消されるように、対応する音響光学変調器のディレイタイム“DT”およびONタイム“OT”がオフセット調整される。ステップS110が実行されるとステップS105に戻り、Δy、ΔLが許容範囲に収まるまで繰り返しステップS105〜S110が実行される。
【0039】
一方、ステップS109においてΔy、ΔLが許容範囲にあると判断された場合、ステップS111へ進む。ステップS111では、最後のレーザビームLB16まで調整されたか否かが判断される。最後のレーザビームLB16についても調整されたと判断された場合、自動調整処理は終了する。一方、最後のレーザビームLB16についてスポット調整されていない、すなわちすべてのレーザビームLB〜LB16に対してスポット調整されていないと判断された場合、ステップS104へ戻る。
【0040】
このように本実施形態によれば、レーザビームLBに対応したビームスポットSBの重心位置(x、y)およびスポット幅Lが最初に測定される。順次レーザビームLBに応じたビームスポットSBの重心位置(x、y)およびスポット幅Lが測定され、基準となる重心位置重心位置(x、y)およびスポット幅Lと比較される。位置ずれΔy、幅の差ΔLが生じた場合、これらを解消するように、ビームスポットSBに対応する音響光学変調器のディレイタイム“DT”およびONタイム“OT”がオフセット調整される。これにより、副走査方向(X方向)に沿ったパターンの線幅を精密に形成することが可能となる。
【0041】
本実施形態では、16本のレーザビームLB〜LB16が主走査方向に対して傾斜角度をもって露光面に照射されるが、副走査方向(X方向)に沿って並ぶように照射させてもよい。また、音響光学変調器以外の光学変調素子を用いて、分割されたレーザビーム各々をON/OFF制御してもよい。重心位置に基づいて副走査方向(X方向)に対するスポットの位置ずれΔyを検出しているが、それ以外の方法によって位置ずれを検出してもよい。
【0042】
本実施形態では、スポットの位置およびスポット幅両方を修正するように構成されているが、どちらか一方のみ修正する構成にしてもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、複数のビームスポットを副走査方向に沿って全体的統一性を持たせながら並べるための自動調整を正確に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態であるパターン描画装置の概略的斜視図である。
【図2】パターン描画装置の概略的なブロック図である。
【図3】16個のスポットの配列状態を示した図である。
【図4】副走査方向に沿ったスポットの線幅を示した図である。
【図5】副走査方向に沿って自動調整されたスポットの列を示した図である。
【図6】ビームスポットの自動調整を示したフローチャートである。
【図7】2つのビームスポットを示した図である。
【符号の説明】
24 レーザ発振器(光源)
70 ポリゴンミラー(露光用光学系)
38、46 ビームセパレータ(露光用光学系)
52A〜52H 音響光学変調器(複数の光変調素子)
58A〜58H 音響光学変調器(複数の光変調素子)
80 本体制御部
81 メモリ
82 カメラ
83 描画制御部
84 画像処理装置
85 AOM駆動部
SB〜SB16 ビームスポット(複数のスポット)

Claims (12)

  1. パターン形成のためビームを放射する光源と、
    前記ビームを複数の光束に分割し、主走査方向に沿って別々のライン上を走査できるよう該複数の光束を露光面へ導く露光用光学系と、
    前記複数の光束の光路上に配置され、ON/OFF切替することにより前記複数の光束を選択的に変調する複数の光変調素子と、
    露光面上において前記複数の光束による複数のスポットを副走査方向に沿って並ばせるように、前記露光用光学系および前記複数の光変調素子を制御可能な描画制御部と、
    前記複数のスポットを副走査方向に沿って並べた状態において、主走査方向に沿ったスポット位置および主走査方向に沿ったスポット幅を各スポットについて測定するスポット測定手段と、
    測定される前記スポット位置およびスポット幅が、基準となる基準スポット位置および基準スポット幅と実質的に一致するか否かを検出するずれ検出手段と、
    実質的に一致しない場合、前記基準スポット位置に対する位置ずれと前記基準スポット幅に対する幅の差とを解消するように前記複数の光変調素子をそれぞれ独立して制御するずれ補正手段と
    を備えたことを特徴とするパターン描画装置。
  2. 前記スポット測定手段が、スポットの重心位置を測定することによりスポット位置を検出することを特徴とする請求項1に記載のパターン描画装置。
  3. 前記スポット測定手段が、前記スポットの副走査方向に沿った長さを測定することによりスポット幅を検出することを特徴とする請求項1に記載のパターン描画装置。
  4. 前記露光用光学系が、主走査方向に対して所定角度だけ斜めの方向に沿って並ぶように、前記複数の光束を露光面へ照射させることを特徴とする請求項1に記載のパターン描画装置。
  5. 前記複数の光変調素子各々が、音響光学変調器を有することを特徴とする請求項1に記載のパターン描画装置。
  6. 前記描画制御部が、前記複数の光変調素子をON状態に切り替えるタイミングおよびON状態を維持する期間をそれぞれ独立して制御することにより、前記複数のスポットを副走査方向に沿って一列に並べ、
    前記ずれ補正手段が、前記ON状態に切り替えるタイミングおよびON状態を維持する期間を独立して修正することを特徴とする請求項1に記載のパターン描画装置。
  7. 測定される各スポットの重心位置およびスポット幅を格納するためのメモリをさらに有し、
    前記ずれ検出手段は、前記メモリに格納される、前記基準スポット位置および基準スポット幅と前記測定されたスポット位置およびスポット幅とに基づいて位置誤差および幅の差があるか否かを検出することを特徴とする請求項1に記載のパターン描画装置。
  8. 前記光源がレーザ発振器であることを特徴とする請求項1に記載のパターン描画装置。
  9. 前記ずれ検出手段が、前記複数のスポットの中で1つのスポットを基準スポットとして設定し、前記基準スポットに応じた基準スポット位置および基準スポット幅に基づいて位置ずれおよび幅の差を検出することを特徴とする請求項1に記載のパターン描画装置。
  10. 前記基準スポットは、前記複数のスポットの中で主走査方向に対する露光に関して最も先行するスポットであることを特徴とする請求項9に記載のパターン描画装置。
  11. パターン形成のためビームを放射する光源と、
    前記ビームを複数の光束に分割し、主走査方向に沿って別々のライン上を走査できるよう該複数の光束を露光面へ導く露光用光学系と、
    前記複数の光束の光路上に配置され、ON/OFF切替することにより前記複数の光束を選択的に変調する複数の光変調素子と、
    露光面上において前記複数の光束による複数のスポットを副走査方向に沿って並ばせるように、前記露光用光学系および前記複数の光変調素子を制御可能な描画制御部と、
    前記複数のスポットを副走査方向に沿って並べた状態において、主走査方向に沿ったスポット位置を各スポットについて測定するスポット測定手段と、
    測定される前記スポット位置が基準となる基準スポット位置と実質的に一致するか否かを検出するずれ検出手段と、
    実質的に一致しない場合、前記基準スポット位置に対する位置ずれを解消するように前記複数の光変調素子をそれぞれ独立して制御するずれ補正手段と
    を備えたことを特徴とするパターン描画装置。
  12. パターン形成のためビームを放射する光源と、
    前記ビームを複数の光束に分割し、主走査方向に沿って別々のライン上を走査できるよう該複数の光束を露光面へ導く露光用光学系と、
    前記複数の光束の光路上に配置され、ON/OFF切替することにより前記複数の光束を選択的に変調する複数の光変調素子と、
    露光面上において前記複数の光束による複数のスポットを副走査方向に沿って並ばせるように、前記露光用光学系および前記複数の光変調素子を制御可能な描画制御部と、
    前記複数のスポットを副走査方向に沿って並べた状態において、主走査方向に沿ったスポット幅を各スポットについて測定するスポット測定手段と、
    測定される前記スポット幅が基準となる基準スポット幅と実質的に一致するか否かを検出するずれ検出手段と、
    実質的に一致しない場合、前記基準スポット幅に対する幅の差とを解消するように前記複数の光変調素子をそれぞれ独立して制御するずれ補正手段と
    を備えたことを特徴とするパターン描画装置。
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