JP2004245652A - 試料搬送システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】試料ホルダー1には、回転軸8と、ソケット10a,10bとが備えられている。回転軸8には、その軸方向に対して垂直方向に突出した突起部9が形成されている。ホルダー受け2には、突起部9と遊嵌する凹部24の形成された受けねじ23と、ソケット10a,10bと嵌合する電極ピン21a,21bが備えられている。そして受けねじ23の凹部24に突起部9が遊挿された後、回転軸8が回転されることによって、試料ホルダー1がホルダー受け2に固定され、ソケット10a,10と、電極ピン21a,21bが互いに嵌合されるようになっている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、試料を保持する試料ホルダーと、試料ホルダーを固定するホルダー受けとを備えた試料搬送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
試料を保持する試料ホルダーと、試料ホルダーを固定するホルダー受けとを備えて構成された試料搬送システムが知られている。このような試料搬送システムは、例えば、超高真空中で、大気中から真空を破らずに試料を測定装置に受け渡しするのに用いることができ、有用性の高いものである。
【0003】
例えば非特許文献1には、試料ホルダーをホルダー受けに差し込むタイプの試料搬送システムが開示されている。また非特許文献2にあるように、試料ホルダーに電極(例えばソケット)を設け、ホルダー受けに試料ホルダーの電極と嵌合する電極(例えば電極ピン)を設けることで、単なる試料の受け渡しだけではなく、試料に通電加熱等を行なえる試料搬送システムもある。
【0004】
【非特許文献1】
Motion & Manipulation Section 7.2 In−Vacuum Accessories
Sample Handling Systems MDC Vacuum Products Corporation P.432−433
【0005】
【非特許文献2】
XL25サンプルトランスファーシステム 5−78 VACUUM GENERATORS 超高真空部品総合カタログ 1995/1996 丸文株式会社
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
電極同士を接続させて使用する試料搬送システムにおいて、試料ホルダーの電極と、ホルダー受けの電極とをしっかりと接続するためには、強い力で試料ホルダーをホルダー受けに差し込まなければならない。電極の数が増えればさらに大きな力が必要となる。
【0007】
しかし従来の試料搬送システムでは、試料ホルダーに強い力をかければ、ホルダー受け側にも大きな力がかかってしまうため、結果としてホルダー受けが破損したり、ホルダー受けの位置が動いてしまうことがある。このようなことから、従来の試料搬送システムでは、3本程度の電極しか好適に接続することができない。そのため、試料を加熱するにはヒーターや試料に直接通電するくらいしかできず、また、試料の温度を直接測定することができないので、その代わりにホルダー受けの温度を測定しなければならないなど、限られた試料調整しか行なうことができないという問題がある。
【0008】
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、試料を保持する試料ホルダーと、試料ホルダーを固定するホルダー受けとを備えた試料搬送システムであって、ホルダー受け側に大きな力をかけることなく、試料ホルダーおよびホルダー受けそれぞれに設けられた電極を接続することのできる試料搬送システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる試料搬送システムは、上記の課題を解決するために、第1電極部材を有し、試料を保持する試料ホルダーと、試料ホルダーを着脱可能に固定するとともに、固定時に第1電極部材と嵌合する第2電極部材を有するホルダー受けとを備えた試料搬送システムであって、試料ホルダーおよびホルダー受けには、それぞれ、上記第1・第2電極部材同士を嵌合方向へ案内する第1案内部材および第2案内部材が備えられ、第1案内部材および第2案内部材の一方には突起部が形成され、他方には、上記突起部と遊嵌する凹部が形成され、上記凹部に上記突起部が遊挿された後、上記突起部あるいは凹部が回転されることによって試料ホルダーがホルダー受けに固定され、第1電極部材および第2電極部材が嵌合されるようになっていることを特徴としている。
【0010】
上記の構成によれば、突起部が回転されるときの小さな力で、第1電極部材および第2電極部材が互いに嵌合されるための大きな力を生み出している。したがって、ホルダー受けにほとんど力をかけずに第1・第2電極部材同士をしっかりと接続することができる。その結果、第1・第2電極部材のペアの個数を多くしても支障なく接続することができる。
【0011】
また、突起部と凹部との間には遊びがあるため、両者が噛んで破損するのを効果的に防ぐことができる。
【0012】
また、本発明にかかる試料搬送システムは、上記の課題を解決するために、上記第1電極部材がソケットであり、上記第2電極部材が電極ピンであることを特徴としている。
【0013】
上記の構成によれば、第1電極部材、第2電極部材をそれぞれ、ソケット、電極ピンとしているので、ホルダー受けにほとんど力をかけずにソケットに電極ピンをしっかりと差し込んで接続することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本実施の一形態について、図1〜図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。図1は、本実施形態にかかる試料搬送システムの構成を概略的に示すものである。同図に示すように、試料搬送システムは、主として、試料ホルダー1と、ホルダー受け2と、トランスファーロッド3とを備えて構成されている。
【0015】
本試料搬送システムは、試料の測定等に用いることができ、例えば、超高真空中で、大気中から真空を破らずに試料を測定装置に受け渡しするのに用いることができる。なお、測定以外の用途、例えば加熱するのみ等の用途に対しても用いることができる。
【0016】
試料ホルダー1は、試料4を保持するものであり、基部5と、この基部5上に絶縁物6a,6bを介して設けられた搭載部7a,7bを備えて構成され、本実施の形態では、搭載部7a,7bに、試料4の両端が保持されるようになっている。
【0017】
このシステムの使い方を簡単に述べれば、システム内で、試料ホルダー1に試料を乗せ、ホルダー受け2の前まで運んで来る(搬入)。図1はこの状態である。次に、トランスファーロッド3を用いて試料ホルダー1をホルダー受け2に接合させ、通電、測定等を行う。それが終われば試料ホルダー1をホルダー受け2からはずし(分離)、試料が乗ったままその試料ホルダー1を別の場所へ運んでいく(搬出)。測定すべき試料が複数ある場合には、同様にして次の試料付き試料ホルダー1をホルダー受け2の前まで搬入、接合、測定、分離、搬出する。このようにホルダー受け2は固定で、複数の試料ホルダー1が次々に流れていく。このようにして次々に試料ホルダー1ごと試料を入れ替えて測定個数をこなしていくことができるようになっている。
【0018】
図2に、図1に示す試料ホルダー1の上面から見た様子を示す。また、図3に、図1に示す試料ホルダー1をA方向、すなわち後述の回転軸8の軸方向であってホルダー受け2から試料ホルダー1へ向かう方向からみたときの様子を示す。図2に示すように、基部5にはホルダー受け側から基部5を貫通し、搭載部7a,7bと接触するソケット(第1電極部材)10a,10bが設けられている。なお、本実施の形態において、ソケット10a,10bは、図示しない絶縁物によって基部5から絶縁されている。
【0019】
また、基部5には回転軸(第1案内部材)8が貫通している。ここで、基部5から突出した回転軸8のうち、ホルダー受け2側に突出している部分には、軸方向に対して垂直方向に突出した突起部9が形成されている。
【0020】
一方、他方、すなわち、トランスファーロッド3側に突出している部分には、軸方向に対して垂直方向に突出した突起部11が形成されている。
【0021】
ここでは、突起部9、突起部11のいずれにおいても、突起は2つ設けられ、両突起は一直線上に位置しており、一文字形となっている。
【0022】
さらに突起部11側の回転軸8には、図1に示すように回転止め12が付いており、試料ホルダー1に付いている板ばね13によって、試料ホルダー1が回転軸8のまわりに回転するのを防いでいる。また、突起部11側の回転軸8には、後述するトランスファーロッドの針31が遊挿される孔14が形成されている。
【0023】
本実施の形態において、ホルダー受け2は、試料ホルダー1を固定するものである。ホルダー受け2は、基部20と、該基部20を貫通して設けられ、ソケット10a,10bと嵌合する電極ピン(第2電極部材)21a,21b、ならびに基部20に螺入された受けねじ23(第2案内部材)から構成されている。なお、本実施の形態では、電極ピン21a,21bは、図示しない絶縁物によって基部20から絶縁されている。受けねじ23には、上記突起部9と遊嵌する、鉤型一文字形の凹部24が形成されている。受けねじ23が基部20に嵌っている様子を図4に示す。
【0024】
凹部24は以下のようにして受けねじ23内部に溝を掘った形状である。すなわち、受けねじ23の、試料ホルダー1に対向する側の端面(図4中、aの位置)においては一文字形状の溝である。試料ホルダー1から遠ざかる方向(A方向と逆の方向:反A方向)にいくに従って、しばらくは、初めの一文字形状が平行移動する形で溝を刻む。そして、ある地点(図4中、bの位置)にくると、受けねじ23の回転軸に従ってその溝が回転する(図4ではA方向に見て反時計方向)。ある角度分回転すると(図4中、cの位置)、今までとは逆向き(A方向)に溝が平行移動する。その後、ある位置で止まる(図4中、dの位置)。このようにして凹部24が形成されている。
【0025】
そのため、試料ホルダー1がホルダー受け2に嵌るときには、突起部9は、凹部24に嵌った後、まず反A方向に直進し(aないしb)、次に外部からの回転の力によって凹部24内を突き当たりまで回転移動する(bないしc)。
【0026】
この状態で突起部9を、試料ホルダー1がホルダー受け2に嵌る方向(反A方向)に進むような向きに回転させると(図4では反時計方向)、受けねじ23の内壁を突起部9に押されて受けねじ23が(図4では反時計方向に)回転する。その結果、受けねじ23は試料ホルダー1をホルダー受け2に嵌め込む方向(反A方向)に進む。
【0027】
また、突起部9が位置cにあるときに、不用意に試料ホルダー1をホルダー受け2から引き抜く方向(A方向)の力が働いてしまっても、突起部9は位置dまでは進むがそこで止まるだけであり、抜けることが防止される。また位置dに来ると、抜くには一旦位置cへ行く必要があるため、いっそう不用意に抜けにくくなっている。なお、突起部9、突起部11の突起の数は2個に限らず3個、4個とすることもできる。
【0028】
図1に示すように、本実施の形態において、トランスファーロッド3は、回転運動および直線運動が可能なロッド部30と、このロッド部30の内部から試料ホルダー1方向へ延びた針31とから構成されている。ロッド部30は、前述した突起部11を保持して試料ホルダー1をホルダー受け2に受け渡すものである。ロッド部30は、突起部11を含む回転軸8と遊嵌するように構成されており、摩擦の非常に大きくなる超高真空中においても、ロッド部30と突起部11とが噛んでしまわないようになっている。
【0029】
さらに本実施の形態では、ロッド部30の先端には、鉤型一文字形の溝32が切ってあり、突起部11がこの溝32の奥まで入る構成となっている。そしてロッド部30の中に入っている図示しないバネの力で溝32の奥に押し付けられることで、試料ホルダー1が保持されるようになっている。
【0030】
溝32の構造は受けねじ23の凹部24と溝の回転方向が反対であること以外は同じである。すなわち、ロッド部30の、試料ホルダー1に対向する側の端面においては一文字形状の溝である。試料ホルダー1から遠ざかる方向(A方向)にいくに従って、しばらくは、初めの一文字形状が平行移動する形で溝を刻む。そして、ある地点にくると、針31の回転軸に従ってその溝が回転する。ある角度分回転すると、今までとは逆向き(反A方向)に溝が平行移動する。その後、ある位置で止まる。このようにして溝32が形成されている。
【0031】
そのため、トランスファーロッド3によって試料ホルダー1をホルダー受け2からはずすときには、突起部11を溝32に嵌めた後、まずトランスファーロッド3を反A方向に直進し、次に外部からの回転の力によって溝32内で突き当たるまで回転する。この状態でロッド部30を、試料ホルダー1がホルダー受け2から離れる方向(A方向)に進むような向きに回転させると、突起部11がロッド部30の内壁に押されて回転する。その結果、試料ホルダー1はホルダー受け2から離れる方向(A方向)に進む。
【0032】
また、前記したように、ロッド部3と突起部11を含む回転軸8とが遊嵌する構成となることで、ロッド部30で突起部11を保持したときに、試料ホルダー1が垂れてしまうのを防ぐために、ロッド部30には、試料ホルダー1側へ延びた針31が設けられている。そしてロッド部30で突起部11を保持するときに、この針31が前記した孔14(図2参照)に遊挿されるようになっている。これにより、溝32と突起部11との嵌め合いを非常にゆるくできるため、これらが噛んでしまうことはない。
【0033】
このような構成において、試料ホルダー1をホルダー受け2に受け渡すときには、試料ホルダー1の突起部9を、受けねじ23の凹部24に差し込む(遊挿させる)。そして、トランスファーロッド3を介して回転軸8を回転させることで、受けねじ23を回す。
【0034】
このとき、突起部9と凹部24との間には遊びとなる隙間があり、両者が互いに嵌合するときには、ゆるく嵌合するようになっている。そのため、試料ホルダー1がホルダー受け2の前へ搬入されてきたときには回転軸8の軸が受けねじ23の軸と正確には一致していなかったような場合にも、容易に嵌合する。嵌合したまま回転が行えるため、遊びの分だけ軸同士がずれていた場合でも、試料ホルダー1の受け渡しが行える。
【0035】
受けねじ23は、図3に示すようにホルダー受け2に予め螺入されているので、上記のように回転軸8を回転させることで、受けねじ23が、試料ホルダー1を引っ張りながら、ホルダー受け2方向へ進んでいく。そしてこれに伴い、ソケット10a,10bと電極ピン21a,21bとが互いに嵌合する。
【0036】
本実施形態によれば、受けねじ23を回すという小さな力で、ソケット10a,10bを電極ピン21a,21bに嵌合させるという大きな力を生み出している。この構成により、ホルダー受け2にほとんど力をかけることなく、ソケット10a,10bを電極ピン21a,21bに接続することができる。
【0037】
ところで、回転軸の先がねじになっていても、上述した動作は可能であるが、その場合、ねじ山の先端が壊れるという事故が多くなる。すなわち、最初にネジが入るときには、ねじ山の先端だけが噛合うことになるので、回転軸のねじと、受け手のねじとの軸がきちんと合っていないと、ねじが入っていかずに、ねじ山が壊れてしまう。
【0038】
本実施形態によれば、突起部9を受けねじ23の凹部24に遊挿して、受けねじ23を回転するだけなので、回転による力を受けるところは、弱いねじ山の先ではなくて、丈夫な突起部9である。
【0039】
また、受けねじ23は、ホルダー受け2の基部20に予め螺入されているので、受けねじ23のねじ山に均等に力がかかる。そのため回転軸8と受けねじ23との軸合わせの精度が悪くても、ねじ山の先が壊れることはない。
【0040】
また、前述した通り突起部9と凹部24との間には隙間があって嵌め合いは緩やかなものである。したがって、受けねじ23等の部材を壊すことなく、試料ホルダー1をホルダー受け2に高い位置決め精度で確実に受け渡して、対応する電極同士を正確に接続することができる。
【0041】
本実施形態において、試料ホルダー1を構成する基部5や、回転軸8、ホルダー受け2を構成する基部20や受けねじ23、を構成する材質は特に限定されるものではなく、例えばステンレス、鉄、チタン、りん青銅を用いることができる。
【0042】
また、受けねじ23の凹部24の内径と、突起部9の外径との差は、例えば0.1mm〜0.3mm程度とすることができる。
【0043】
またソケット10a,10bは、例えば、銅、ステンレス、チタン、りん青銅の筒から構成され、さらにその中に例えばモリブデンのバネが入っていることが好ましい。このようにすれば、ソケット10a,10bと、電極ピン21a,21bとを確実に接続することができる。
【0044】
本実施形態では、試料ホルダー側にソケットを、またホルダー受け側に電極ピンを設けた例を示したが、これらを逆にしても構わない。また、電極(第1・第2電極部材)は平板形状でもよい。また、試料ホルダーやホルダー受けの形状は、本実施形態のものに限定されることなく、必要に応じて適宜設計すればよいものとする。
【0045】
また、本実施形態では、試料ホルダー側に突起部を設け、ホルダー受け側に受けねじおよび凹部を設ける場合について示したが、これらを逆にした構成、すなわち、試料ホルダー側に受けねじおよび凹部を設け、ホルダー受け側に突起部を設けた構成とすることもできる。また、受けねじ23の凹部24の溝が螺旋状になっていて、この受けねじ23が基部20に固定されているか一体となっており、突起部9が回転するとともに試料ホルダー1が出入りする構造とすることもできる。
【0046】
本実施の形態によれば、試料ホルダー1をホルダー受け2に確実に受け渡しができるとともに、試料ホルダー1側のソケット10a,10bと、ホルダー受け2側の電極ピン21a,21bとをしっかり接続させることができるので、試料ホルダー1の上で、種々の試料調整や測定を行うことができる。
【0047】
本実施の形態によれば、多数の電極ピンを接続することができるので、熱電対を試料に付けたままで、試料ホルダーの受け渡しを行なうことができる。熱電対と同種の金属からソケットや電極ピンを構成しても、ソケットおよび電極ピンの電気的接続をしっかりと行うことができるので、ホルダー受けに受け渡した試料の温度を直接測定することができる。
【0048】
したがって、例えば、図5に示すように、試料ホルダー1の基部5に、さらにソケット50,51,52,53を設け、ソケット52,53と搭載部7aとをクロメル(CR)−コンスタンタン(CO)の熱電対で接続するとともに、ソケット10a,10bを介して試料60に電流を流す一方で、ソケット50,51を介して試料60の電圧を測定することで、四端子抵抗測定法を行なうことができる。
【0049】
また、図6に示すように、試料60の下に、その両端がソケット50,51に接続されるフィラメント70を設け、さらにその下にTaから構成され、ソケット52に接続されるリペラー80を設けることもできる。そして、ソケット10a,10bを介して試料60に正の高電圧を印加しているときに、フィラメントから熱電子を放出させるとともに、リペラー80に負の電位を印加し、フィラメント70の周囲に飛び出した熱電子を試料60に引き付け衝突させるようにすれば、試料60の電子衝撃加熱を行なうことができる。
【0050】
【発明の効果】
本発明にかかる試料搬送システムは、以上のように、第1電極部材を有し、試料を保持する試料ホルダーと、試料ホルダーを着脱可能に固定するとともに、固定時に第1電極部材と嵌合する第2電極部材を有するホルダー受けとを備えた試料搬送システムであって、試料ホルダーおよびホルダー受けには、それぞれ、上記第1・第2電極部材同士を嵌合方向へ案内する第1案内部材および第2案内部材が備えられ、第1案内部材および第2案内部材の一方には突起部が形成され、他方には、上記突起部と遊嵌する凹部が形成され、上記凹部に上記突起部が遊挿された後、上記突起部あるいは凹部が回転されることによって試料ホルダーがホルダー受けに固定され、第1電極部材および第2電極部材が嵌合されるようになっている構成である。
【0051】
それゆえ、ホルダー受けにほとんど力をかけずに、試料ホルダーをホルダー受けに固定するとともに、第1・第2電極部材同士をしっかりと接続することができるという効果を奏する。
【0052】
また、突起部と凹部との間には遊びがあるため、両者が噛んで破損するのを効果的に防ぐことができるという効果を奏する。
【0053】
また本発明にかかる試料搬送システムは、以上のように、上記第1電極部材がソケットであり、上記第2電極部材が電極ピンである構成である。
【0054】
それゆえ、ホルダー受けにほとんど力をかけずに、試料ホルダーをホルダー受けに固定するとともに、ソケットと電極ピンとをしっかりと接続することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる試料搬送システムの構成を概略的に示す斜視図である。
【図2】本発明にかかる試料ホルダーの構成を概略的に示す平面図である。
【図3】本発明にかかる試料ホルダーを、図1に示すA方向からみたときの様子を概略的に示す平面図である。
【図4】図1に示すホルダー受け2を、A方向からみたときの様子を概略的に示す要部断面斜視図である。
【図5】四端子抵抗測定法を行うときの、本発明にかかる試料ホルダーの構成を概略的に示す平面図である。
【図6】電子衝撃加熱を行うときの、本発明にかかる試料ホルダーの構成を概略的に示す平面図である。
【符号の説明】
1 試料ホルダー
2 ホルダー受け
3 トランスファーロッド
4 試料
8 回転軸(第1案内部材)
9 突起部
10a,10b ソケット(第1電極部材)
21a,21b 電極ピン(第2電極部材)
23受けねじ(第2案内部材)
24 凹部
Claims (2)
- 第1電極部材を有し、試料を保持する試料ホルダーと、試料ホルダーを着脱可能に固定するとともに、固定時に第1電極部材と嵌合する第2電極部材を有するホルダー受けとを備えた試料搬送システムであって、
試料ホルダーおよびホルダー受けには、それぞれ、上記第1・第2電極部材同士を嵌合方向へ案内する第1案内部材および第2案内部材が備えられ、第1案内部材および第2案内部材の一方には突起部が形成され、他方には、上記突起部と遊嵌する凹部が形成され、
上記凹部に上記突起部が遊挿された後、上記突起部あるいは凹部が回転されることによって試料ホルダーがホルダー受けに固定され、第1電極部材および第2電極部材が嵌合されるようになっていることを特徴とする試料搬送システム。 - 上記第1電極部材がソケットであり、上記第2電極部材が電極ピンであることを特徴とする請求項1に記載の試料搬送システム。
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