JP2001272324A - 試料ホルダ - Google Patents

試料ホルダ

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JP2001272324A
JP2001272324A JP2000084902A JP2000084902A JP2001272324A JP 2001272324 A JP2001272324 A JP 2001272324A JP 2000084902 A JP2000084902 A JP 2000084902A JP 2000084902 A JP2000084902 A JP 2000084902A JP 2001272324 A JP2001272324 A JP 2001272324A
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Takashi Watanabe
隆 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 STMで使用する試料ホルダを、FEM
またはFIMで使用するアパーチャホルダとしても使用
可能にすること。 【解決手段】 試料ホルダSHは、互いに着脱可能に構
成された搬送棒連結部材SH2およびステージ着脱部材
SH1を有し、試料ステージに対して進退移動可能且つ
軸周りに回転可能なホルダ搬送棒HBにより搬送されて
前記試料ステージに着脱可能に装着される。前記ステー
ジ着脱部材SH1は、試料ステージ側端部およびホルダ
搬送棒側端部間に形成された貫通孔46aを有する筒状
本体46を有しており、搬送棒連結部材SH2が離脱し
た状態では電子、イオンが通過可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、STM(Scanning
Tunneling Microscope 走査型トンネル顕微鏡)およ
び、FEM(Field Emission Microscopy 電界放射顕微
鏡)、FIM(Field Ion Microscopy 電界イオン顕微
鏡)等で使用可能なアパーチャホルダ兼用の試料ホルダ
に関する。本発明のアパーチャホルダ兼用の試料ホルダ
は、AFM(Atomic Force Microscope 原子間力顕微
鏡)、UHV(Ultra High Vacuum)−STM(超高真
空走査型トンネル顕微鏡)、UHV(Ultra High Vacuu
m)−AFM(超高真空原子間力顕微鏡)等のSPM(S
canning Probe Microscope 走査型プローブ顕微鏡でも
使用可能である。
【0002】
【従来の技術】UHV(超高真空)下で使用するSTM
(走査型トンネル顕微鏡)は、プローブ(探針)を試料
表面に近づけることにより得られるトンネル電流を利用
して表面の凹凸の情報を得たり、試料表面の原子配列等
の情報を得るために使用されている。前記プローブを1
000℃以上の高温で加熱しながら10kv程度の高電
圧を印加すると、プローブ先端は非常に鋭く尖ったもの
と同様になる。これはSTMにおいてはとても有利な条
件である。また、プローブを高温加熱することによりプ
ローブに付着した不純物を除去すること(プローブをク
リーニングすること)ができる。
【0003】また、前記プローブを高温加熱し且つ10
kv程度の高電圧を印加しながらパルス電圧を重畳する
と、電子が出易い状態となる。前記印加する高電圧をマ
イナスにすると電子がプローブ先端から飛び出し、プラ
スにすると周囲の気体が電離してイオンが発生する。試
料により形成したプローブと、前記プローブに対向して
配置したアパーチャ(電子通過孔またはイオン通過孔の
ある電極)との間に高電界を印加し且つプローブ(試
料)に印加する前記高電圧をマイナスにしたFEM(Fi
eld Emission Microscopy 電界放射顕微鏡)では、プロ
ーブ(試料)先端から飛び出す電子をMCP(Micro Ch
annel Plate)等により倍増して蛍光スクリーンに投射
することにより試料(プローブ)先端の原子構造が分か
る。また、清浄表面のFEM像は仕事関数に依存した明
暗像となり、仕事関数は緻密な面ほど大きく、粗い面で
は小さいので明暗模様の対称性から各結晶面の同定が行
える。
【0004】また、前記試料(プローブ)に印加する前
記高電圧をプラスにしたFIM(Field Ion Microscopy
電界イオン顕微鏡)では、前記プローブ(試料)とア
パーチャ(電子通過孔またはイオン通過孔のある電極)
との間の気体の電離により発生するイオンをMCP等に
より倍増して蛍光スクリーンに映したFIM像により試
料(プローブ)の先端の原子1つ1つがはっきり識別で
き、原子構造が分かる。また、質量分析器で検出するこ
とにより試料(プローブ)の質量分析を行うことができ
る。
【0005】FEM、FIMの試料ステージはSTM試
料ステージにFEM、FIMを行える機能を持たせた構
成となっており、STMの試料ホルダと、FEMまたは
FIMのアパーチャホルダは、試料ステージ上の同じと
ころに装着される。図13は従来の試料ステージのホル
ダ装着部に装着されるSTM用の試料ホルダおよびFI
M(またはFEM)用の試料ホルダの説明図であり、図
13Aは試料ステージのホルダ装着部に、STM用の試
料ホルダを装着した状態を示す図、図13Bは同じホル
ダ装着部にFIM(またはFEM)用の試料ホルダを装
着した状態を示す図である。図13Aにおいて、試料ス
テージのホルダ装着部01には試料ホルダ02が着脱可
能に装着されており、試料ホルダ02には試料Sが支持
されている。前記試料Sに対向してプローブPの先端が
配置されている。前記試料ホルダ02にはホルダ搬送棒
に着脱可能に装着される被着脱部02aが設けられてい
る。
【0006】図13Bにおいて、試料ステージのホルダ
装着部01には試料ホルダ03が着脱可能に装着されて
おり、試料ホルダ03にはアパーチャ(電子通過孔また
はイオン通過孔のある電極)Aが支持されている。前記
アパーチャAに対向して試料としてのプローブPの先端
が配置されている。前記プローブP先端から出た電子ま
たは、プローブPおよびアパーチャA間の気体の電離に
より生成されたイオンはアパーチャAを通ってプローブ
Pと反対側に配置された検出器Dにより検出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記図13Bにおい
て、前記検出器DおよびプローブPは、試料ホルダ03
の反対側に存在する。このため試料ホルダ03は、前記
図13Aに示すような被着脱部02aのある形状のもの
を使用することができない。したがって、STM、FI
M(またはFEM)で同じ試料ステージを使用する場
合、試料ホルダ02を着脱可能に装着して搬送するホル
ダ搬送棒(図示せず)と、試料ホルダ03を着脱可能に
装着して搬送するホルダ搬送棒(図示せず)とは、それ
ぞれ異なる構成のものを用意する必要がある。その場
合、構成が異なる2種類のホルダおよびホルダ搬送棒を
用意しなければならないので、それらの保管に必要なス
ペースを確保する必要が生じる。また、2種類のホルダ
およびホルダ搬送棒の製造や、保管スペースを確保する
ために、コストアップになるという問題点もある。
【0008】本発明は、前述の問題点に鑑み、下記の記
載内容(O01),(O02)を課題とする。 (O01)STMで使用する試料ホルダを、FEMまたは
FIMで使用するアパーチャホルダとしても使用可能に
すること。 (O02)STMで使用する試料ホルダと、FEMまたは
FIMで使用するアパーチャホルダとを同じホルダ搬送
棒を使用して搬送可能にすること。
【0009】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決し
た本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施
例の要素との対応を容易にするため、実施例の要素の符
号をカッコで囲んだものを付記する。また、本発明を後
述の実施例の符号と対応させて説明する理由は、本発明
の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施例
に限定するためではない。
【0010】(本発明)前記課題を解決するために、本
発明の試料ホルダは、下記の構成要件(A01)〜(A0
3)を備えたことを特徴とする。 (A01)互いに着脱可能に構成された搬送棒連結部材
(SH2)およびステージ着脱部材(SH1)を有し、
試料ステージ(T)に対して進退移動可能且つ軸周りに
回転可能なホルダ搬送棒(HB)により搬送されて前記
試料ステージ(T)に着脱可能に装着される試料ホルダ
(SH)、(A02)前記ホルダ搬送棒(HB)の進退移
動により前記ホルダ搬送棒(HB)に連結・離脱可能な
搬送棒連結部(HP+66+67)と前記ホルダ搬送棒
(HB)の進退移動および回転移動により前記ステージ
着脱部材(SH1)に連結・離脱可能な連結・離脱部
(GP+61〜65)とを有する前記搬送棒連結部材
(SH2)、(A03)互いに連結された前記搬送棒連結
部材(SH2)および前記ステージ着脱部材(SH1)
がホルダ搬送棒(HB)により試料ステージ(T)に搬
送された際、前記試料ステージ(T)のホルダ着脱部
(21d+30)に押し付けられるとともに押し付けら
れた状態でホルダ搬送棒(HB)を回転させることによ
り前記ホルダ着脱部(21d+30)に着脱されるステ
ージ着脱部(47)と、ホルダ搬送棒(HB)と反対側
の端部である試料ステージ側端部に設けられた試料
(S)およびアパーチャ(A)を交換可能に保持する試
料保持部(55b+56+57)と、ホルダ搬送棒(H
B)側の端部に設けられて前記搬送棒連結部材(SH
2)に着脱可能な連結部材着脱部(46a+50)と、
前記試料ステージ側端部およびホルダ搬送棒側端部間に
形成された貫通孔(46a)と、を有する筒状の前記ス
テージ着脱部材(SH1)。
【0011】(本発明の作用)前記構成を備えた本発明
の試料ホルダ(SH)では、互いに着脱可能に構成され
た搬送棒連結部材(SH2)およびステージ着脱部材
(SH1)を有する。前記ステージ着脱部材(SH1)
のホルダ搬送棒(HB)側の端部に設けられた連結部材
着脱部(46a+50)と、前記搬送棒連結部材(SH
2)の連結・離脱部(GP+61〜65)とは、連結・
離脱可能である。前記搬送棒連結部材(SH2)および
ステージ着脱部材(SH1)が連結された状態の試料ホ
ルダ(SH)の前記搬送棒連結部材(SH2)の搬送棒
連結部(HP+66+67)に対して、前記ホルダ搬送
棒(HB)を進退移動させることにより、前記ホルダ搬
送棒(HB)は搬送棒連結部(HP+66+67)に連
結・離脱する。
【0012】前記ホルダ搬送棒(HB)に試料ホルダ
(SH)の搬送棒連結部(HP+66+67)を連結し
た状態で、ホルダ搬送棒(HB)により前記試料ホルダ
(SH)を搬送して、ステージ着脱部材(SH1)のス
テージ着脱部(47)を前記試料ステージ(T)のホル
ダ着脱部(21d+30)に押し付けるとともに押し付
けた状態でホルダ搬送棒(HB)を回転させると、試料
ホルダ(SH)は、試料ステージ(T)のホルダ着脱部
(21d+30)に装着される。その状態でホルダ搬送
棒(HB)を試料ステージ(T)から後退させると、ホ
ルダ搬送棒(HB)は試料ホルダ(SH)の搬送棒連結
部(HP+66+67)から離脱し、試料ホルダ(S
H)は試料ステージ(T)に装着された状態に保持され
る。
【0013】また、ホルダ搬送棒(HB)により試料ホ
ルダ(SH)を試料ステージ(T)のホルダ着脱部(2
1d+30)に装着した状態で、ホルダ搬送棒(HB)
を進退移動および回転移動させることにより、前記ステ
ージ着脱部材(SH1)の連結部材着脱部(46a+5
0)と、前記搬送棒連結部材(SH2)の連結・離脱部
(GP+61〜65)とを離脱させることが可能であ
る。前記前記ステージ着脱部材(SH1)および搬送棒
連結部材(SH2)を離脱させた状態で、ホルダ搬送棒
(HB)を試料ステージ(T)から後退させると、ホル
ダ搬送棒(HB)および搬送棒連結部材(SH2)が試
料ステージ(T)から後退して、試料ホルダ(SH)の
ステージ着脱部材(SH1)のみを試料ステージ(T)
に装着することができる。
【0014】ステージ着脱部材(SH1)の前記ホルダ
搬送棒(HB)と反対側の端部である試料ステージ側端
部に設けられた試料保持部(55b+56+57)は、
試料(S)およびアパーチャ(A)を交換可能に保持す
ることができる。前記試料ステージ(T)に装着された
ステージ着脱部材(SH1)は、前記試料ステージ側端
部およびホルダ搬送棒側端部間に形成された貫通孔(4
6a)を有する筒状部材である。したがって、前記ステ
ージ着脱部材(SH1)の試料保持部(55b+56+
57)にアパーチャ(A)を保持した状態では、アパー
チャ(A)の前記ホルダ搬送棒(HB)側とは反対側に
FIMまたはFEMのプローブ(P)を配置した場合
に、プローブ(P)から出た電子またはプローブ(P)
およびアパーチャ(A)間で発生したイオンを、前記ス
テージ着脱部材(SH1)の貫通孔(46a)から、プ
ローブ(P)と反対側に通過させることができる。した
がって前記試料ホルダ(SH)は、STM、FIM、お
よびFEM等に使用することができる。
【0015】(実施例)次に図面を参照しながら本発明
の走査型プローブ顕微鏡の実施の形態の具体例(実施
例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定される
ものではない。なお、以後の説明の理解を容易にするた
めに、図面において、前後方向をX軸方向、右左方向を
Y軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,
Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞ
れ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前
側、後側、右側、左側、上側、下側とする。また、図
中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏か
ら表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載
されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するも
のとする。
【0016】(実施例1)図1は本発明の試料ホルダが
装着される試料ステージを備えた走査型プローブ顕微鏡
の実施例1の全体説明図である。図2は前記図1の要部
拡大図である。図3は前記図1のIII−III線断面拡大図
である。図4は前記図1に示すスライドベースの位置決
め部材の説明図である。図5は実施例1の試料ステージ
の位置調整部材の説明図で図2のV−V線断面図であ
る。図6は前記図3のVI−VI線断面図である。
【0017】図1において、走査型プローブ顕微鏡SP
Mを収容する真空試料室A1を形成する外壁1には、−
X側部分に円筒状の連通路2aおよび仕切弁2bを介し
て試料交換室A2が接続され、X側部分に試料ステージ
支持フランジ3が設けられ、上側に昇降ロッド支持フラ
ンジ4および観察窓5が設けられている。
【0018】前記試料交換室A2の外壁(図示せず)に
は、ホルダ搬送棒HBがX軸方向に進退移動可能に支持
されている。前記ホルダ搬送棒HBは試料ホルダSH
を、前記仕切弁2を通って真空試料室A1および試料交
換室A2間で搬送する。前記真空試料室A1内に配置さ
れた大ベース6は前記試料ステージ支持フランジ3の内
側に支持されている。前記大ベース6上に、順次、Xテ
ーブルTx、YテーブルTy、および回転テーブルTr
が支持されており、前記回転テーブルTx上に、4個の
防振ユニット7を介して小ベース8が支持されている。
小ベース8には位置決め部材貫通口8aが形成されてい
る。
【0019】前記小ベース8により後述の試料ステージ
Tが支持されている。試料ステージTには、図1、図2
および図5の実線で示す状態で試料搬送棒HBにより搬
送される試料ホルダSHが着脱される。図3において外
壁1には、図1に示す試料ステージTをFIM(Field
Ion Microscopy 電界イオン顕微鏡)として使用する場
合の質量分析器Dが支持されている。図1〜図3に示す
試料ステージTをFIMで使用する場合、前記試料ステ
ージTを前記質量分析器Dに対向させるために、回転テ
ーブルTrを回転させて小ベース8を2点鎖線で示す位
置(図3参照)に回転移動させる。
【0020】(プローブステージ)前記小ベース8には
X軸方向に延びるレール(図示せず)によりスライドベ
ースSB(図3参照)が移動可能に支持されている。ス
ライドベースSBは、2本の引張バネSP,SPにより
−X方向に引っ張られている。図2、図4において、小
ベース8の下面の位置決め部材貫通口8aに対応する位
置に一対のヒンジ連結部材9,9が固定されている。前
記スライドベースSBを位置決めする位置決め部材10
は、上端部のU字型部分10aとその中央部から下方に
延びる直線状ロッド部分10bとを有しており、その直
線状ロッド部分10b上端部のヒンジ連結部10cは前
記一対のヒンジ連結部材9,9によりヒンジ連結され
て、X軸方向に揺動可能である。前記位置決め部材10
のU字型部分10aの両端部は、前記スライドベースS
Bの−X方向を向いた端面に当接しており、下端部はス
ライドベース位置制御ロッド11の先端部(−X側の端
部)に当接している。
【0021】スライドベース位置制御ロッド11の前端
部(X端部)は二股に形成されておりその前方には、回
転軸M0aの後端(−X端)が対向するように配置され
ている。回転軸M0aは、前記試料ステージ支持フラン
ジ3の外側面に支持されたスライドベース位置制御モー
タユニットM0により回転する。回転軸M0aの後端
(−X端)には、前記XテーブルTxのX方向への移動
時に、前記スライドベース位置制御ロッド11の前端部
の二股部分の間に進入可能なピンPN(図2、図5参
照)が設けられている。前記スライドベース位置制御ロ
ッド11の前端部の二股部分の間にピンPNが進入した
状態で、モータユニットM0の回転軸M0aが回転する
と、スライドベース位置制御ロッド11が回転してX軸
方向に進退移動する。したがってスライドベースSB
は、前記試料ステージ支持フランジ3の外側面に支持さ
れたベース位置制御モータユニットM0によりX軸方向
に移動調節される。
【0022】図1〜図3において、前記スライドベース
SBには複数の固定ネジによりスキャナ支持部材12が
固定されている。スキャナ支持部材12の先端(−X側
の端)には外乱防止用の円筒状のシールドカバー13お
よびその内側に配置された圧電体製のスキャナ14が支
持されており、スキャナ14の先端(−X端)には絶縁
碍子製のプローブホルダ装着部材15を介してプローブ
ホルダPHが支持されている。プローブホルダPHの先
端(−X端)にはプローブPが支持されている。プロー
ブPの基部(−X端部)には、プローブPに給電するた
めの導電性のケーブルC1およびC2が接続されてい
る。
【0023】(試料ステージ)前記図2〜図6に示すよ
うに、前記小ベース8の先端部(−X側端部)には、小
ベース8と一体に構成された試料ステージ支持部材16
が設けられている。図2において、試料ステージ支持部
材16は、中央部に形成された1個の試料ホルダ貫通孔
16aと、その外側に形成された3個のサポート挿入孔
16bとを有している。前記3個のサポー卜挿入孔16
bにはそれぞれ、前側面(X側の側面)からサポート1
7が挿入されている。また、試料ステージ支持部材16
にはその外側面に3個のバネ支持部材18が固定されて
いる。前記試料ステージ支持部材16の前側(X側)に
は試料ステージTが配置されている。試料ステージTは
試料ステージ本体21を有しており、試料ステージ本体
21には中央に試料ホルダ装着孔21aが形成されてい
る。
【0024】図7は試料ステージに試料ホルダを装着す
る方法の説明図で、図7Aは試料ホルダ装着孔に試料ホ
ルダを装着する際の試料ホルダの後面図、図7Bは前記
図6に示す試料ステージの後面図、図7Cは試料ホルダ
装着孔に試料ホルダを装着した状態の試料ホルダの後面
図である。図8は前記図2に示す試料ステージおよび試
料ホルダの説明図で、図8Aは試料を保持した試料ホル
ダが試料ステージに装着される前の状態を示す図、図8
Bは試料ホルダが試料ステージに装着された状態を示す
図である。図9は前記図2に示す試料ステージおよび試
料ホルダの説明図で、図9Aはアパーチャを保持した試
料ホルダが試料ステージに装着される前の状態を示す
図、図9Bはアパーチャを保持した試料ホルダが試料ス
テージに装着された状態を示す図である。
【0025】図6、図7Bにおいて試料ステージ本体2
1の後側(−X側)の側面には前記3個のサポート17
の先端がそれぞれ当接する3個の当接凹部21bが設け
られている。また試料ステージ本体21の前側(X側)
の側面には、2個のレバー収容凹部21c,21cが形
成されている。前記レバー収容凹部21c,21cの上
端にはそれぞれ円柱状被支持部材22,22が固定され
ている。図7B、図8において前記試料ホルダ装着孔2
1a(図2、図7B参照)は、−X側の端部の内径が小
さく形成されており、その内周に隣接する外側部分にリ
ング状プレート部分21dが形成されている。前記リン
グ状プレート部分21dには試料ホルダ装着孔21aの
内周部から外方に広がる一対の着脱部材挿入部分21
e,21e(図7参照)および一対の電極挿入部21
f,21fが形成されている。また、前記リング状プレ
ート部分21dには試料ホルダ装着孔21aの内径に沿
って等間隔で4個の端子挿入孔21gが形成されてい
る。前記試料ホルダ装着孔21aのX側の端面には大径
の抜止プレート装着部21h(図8参照)が形成されて
いる。
【0026】図2、図3、図6において、前記試料ステ
ージ本体21の外周部には3個のバネ支持部材23が固
定されている。試料ステージ本体21の3個のバネ支持
部材23および前記試料ステージ支持部材16の3個の
バネ支持部材18はそれぞれ引張バネ24により連結さ
れている。したがって、前記試料ステージTの試料ステ
ージ本体21は、3本の前記引張バネ24により試料ス
テージ支持部材16の方向(−X方向)に引張られた状
態で、前記当接凹部21bに当接する前記サポート17
の先端により試料ステージ支持部材16に支持されてい
る。そのため、試料ステージ本体21はX軸に垂直な平
面(YZ平面)内で移動可能である。
【0027】図8、図9において前記抜止プレート装着
部21hにはリング状の抜止プレート28が装着され、
抜止プレート28の内面には絶縁性の保護部材29およ
びリング状のホルダ当接部材30が支持されている。前
記試料ステージ本体21の−X側の側面には、前記4個
の端子挿入孔21g(図7B、図8参照)に対応してそ
れぞれ絶縁性の端子支持ブロック31およびそれに支持
された板バネ製の給電端子32が支持されている。前記
リング状プレート部分21dおよびホルダ当接部材30
により、試料ホルダSHのステージ着脱部47(後述)
を挟持して固定するホルダ着脱部(21d+30)が構
成されている。
【0028】図3、図6において、試料ステージ支持部
材16と一体に形成された小ベース8上には、前記試料
ステージTの両側に隣接してそれぞれ試料ステージ調節
レバー支持部材35,35が配置されており、一対の試
料ステージ調節レバー支持部材35,35はそれぞれレ
バー支持部材本体36およびそれにネジで固定されたカ
バー37を有している。一対のレバー支持部材本体3
6,36は、小ベース8(図3参照)に固定されてお
り、また、互いに対向する面および前側(X側)の側面
に開口するレバー収容凹部36a,36aを有してい
る。図3においてレバー収容凹部36aのX側の側面の
開口はカバー37により閉塞されている。試料ステージ
本体21を支える試料ステージ調節レバー支持部材3
5,35はX軸方向に延びる鉛直平面に対して互いに面
対称に配置されており、左側(−Y側)一方にはYZ平
面試料ステージ調節第1レバーL1が水平軸回りに回転
可能に支持され、右側(Y側)にはYZ平面試料ステー
ジ調節第2レバーL2が水平軸回りに回転可能に支持さ
れている。前記YZ平面試料ステージ調節レバーL1,
L2はL型レバーであり、前記レバー収容凹部21c内
に延びて円柱状被支持部材22下面を支持するステ一ジ
支持部L1a,L2aと下方に延びる被操作部L1b,
L2bとを有している。
【0029】前記試料ステージ調節レバーL1,L2の
被操作部L1b,L2bの下端部は前記小ベース8下方
に突出している。小ベース8の下面には水平回転レバー
38,39(図6,図5参照)が支持されている。水平
回転レバー38,39の操作端38a,39aは試料ス
テージ調節レバーL1,L2の被操作部L1b,L2b
下端部側面に当接している。図5において、水平回転レ
バー38の被操作部38bには−X方向に移動するYZ
平面位置制御第1ロッド41の先端が当接し、水平回転
レバー39の被操作部39bには−X方向に移動するY
Z平面位置制御第2ロッド42の先端部(−X端部すな
わち、後端部)が当接している。前記小ベース8下面に
はナットNが固定されており、前記ナットNには前記ロ
ッド41,42の外周面に形成された雄ネジが螺合して
いる。このため、ロッド41,42が回転すると、ロッ
ド41,42は前後に進退移動するようになっている。
【0030】図5において、前記YZ平面位置制御第1
および第2ロッド41および42はその前端部(X端
部)が二股に形成されており、前記二股部分の前方に
は、前記試料ステージ支持フランジ3の外側面に支持さ
れた試料ステージ位置制御モータユニットM1およびM
2(図3、図5参照)により回転する回転軸M1aおよ
びM2aの後端(−X端)が対向するように配置されて
いる。なお、回転軸M1aおよびM2aはX軸方向へ移
動可能である。回転軸M1a,M2aの後端(−X端)
には、前記XテーブルTxのX方向への移動時に、前記
ロッド41,42の二股部分の間に進入可能なピンPN
が設けられている。前記ロッド41,42の二股部分の
間にピンPNが進入した状態で、モータユニットM1,
M2の回転軸M1a,M2aが回転すると、ロッド4
1,42が回転してX軸方向に進退移動する。なお、前
記試料ステージ位置制御モータユニットM1およびM2
が回転したときにX軸方向に移動可能な構成は従来周知
の種々の構成を採用可能である。
【0031】図6において試料ステージTは、円柱状被
支持部材22下面を支持する試料ステージ支持部L1
a,L2aに支持されており、また、試料ステージ位置
決め用引張バネ43により大ベース6に向けて引っ張ら
れている。したがって図6において、試料ステージ位置
制御モータユニットM1,M2の回転駆動により、前記
YZ平面位置制御ロッド41,42がX軸方向に移動す
ると、水平回転レバー38,39および試料ステージ調
節レバーL1,L2が回転する。このとき、図6から分
かるように、円柱状被支持部材22下面を支持する試料
ステージ支持部L1a,L2aが上下方向に回転し、試
料ステージTのYZ平面(X軸に垂直な平面)内の位置
が調節される。
【0032】(試料ホルダ)図10は試料ホルダの説明
図で、図10Aは試料を保持した試料ホルダの側断面
図、図10Bは前記図10AのXB−XB線断面図、図
10Cは前記図10Bの矢印XCから見た図、図10D
は前記図10A〜図10Cに示す絶縁碍子の説明図であ
る。図11は試料ホルダを構成する着脱可能な搬送棒連
結部材およびステージ着脱部材の着脱方法の説明図で、
図11Aは搬送棒連結部材およびステージ着脱部材が装
着された状態の側面図、図11Bはアパーチャを保持し
た試料ホルダの断面図で前記図11AのXIB−XIB
線断面図、図11Cは前記図11Bの搬送棒連結部材お
よびステージ着脱部材が離脱した状態の断面図である。
図8〜図11において、本発明の実施例1の試料ホルダ
SHは、互いに着脱可能に構成されたステージ着脱部材
SH1および搬送棒連結部材SH2を有している。
【0033】(試料ホルダSHのステージ着脱部材SH
1)図10、図11において、前記筒状のステージ着脱
部材SH1は、金属製の筒状本体46を有している。筒
状本体46は貫通孔46a有し、外周面にはその周方向
に180°離れた位置においてそれぞれ外方に突出する
ステージ着脱部47が設けられている。試料ホルダSH
のステージ着脱部47(図10A、図11A参照)は、
前記試料ステージTのホルダ着脱部(21d+30)を
構成するリング状プレート部分21dおよびホルダ当接
部材30により挟持され固定される。筒状本体46の内
周には、リング状小径部48が設けられており、リング
状小径部48には円周方向に180°はなれた位置にそ
れぞれ、ねじ頭収容孔48a,48aが形成されてい
る。前記筒状本体46には円周方向に180°離れた位
置に電極部材収容溝49,49(図10B、図10C参
照)が形成されている。本実施例では図10Bから分か
るように、前記電極部材収容溝49とねじ頭収容孔48
aとは連通している。また、筒状本体46の後端部(−
X端部)には、その周方向に180°離れた位置におい
てそれぞれピン嵌合溝50(図11A参照)が形成され
ている。
【0034】図11Aにおいて、ピン嵌合溝50は後方
(−X方向)から接近するホルダ搬送棒HBに支持され
た搬送棒連結部材SH2の被ガイドピンGP(図11
A、図11C参照)が挿入されるピン挿入部50aと、
ピン挿入部50aの前端から周方向に延びる周方向ガイ
ド部50bと、周方向ガイド部50bの端部から後方
(−X方向)に延びる係止部50cとにより構成されて
いる。前記貫通孔46aの後端部およびピン嵌合溝50
により、搬送棒連結部材(SH2)に着脱可能な連結部
材着脱部(46a+50)が構成されている。
【0035】図10、図11において、前記リング状小
径部48の前面(X側の面)には、2本のねじ51(図
10A参照)によりドーナツ状の絶縁碍子52が固定さ
れている。ドーナツ状の絶縁碍子52の孔52aの内周
面および前記リング状小径部48と接触する面(後側
面、−X側面)には電極膜53(図10D参照)が形成
されている。前記電極膜53は金属製の筒状本体46を
介してアースされることにより、イオンが安定して通過
できる。前記絶縁碍子52の前面(X側面)には、ねじ
54,54により円周方向に180°離れた位置に電極
部材55,55が固定されている。電極部材55,55
は、外端部55a,55aが前記電極部材収容溝49,
49に収容され且つ筒状本体46の外側面から外方に突
出している。なお、電極部材55,55は前記ステージ
着脱部47,47と円周方向に90°離れた位置に配置
されている。
【0036】前記電極部材55の前端部55bは前記外
端部55aよりも内側で且つ前方に突出して形成されて
おり、前端部55bの前端面にはねじ56により試料固
定部材57が固定されている。前記電極部材55の前端
部55bの前端面および試料固定部材57により試料S
(図10B参照)またはアパーチャA(図11B参照)
の両端部が挟まれた状態で固定される。したがって、前
記電極部材55の前端部55bの前端面、試料固定部材
57およびねじ56により、試料SまたはアパーチャA
を交換可能に保持する試料保持部(55b+56+5
7)が構成されている。
【0037】(試料ホルダSHの搬送棒連結部材SH
2)図10、図11において、搬送棒連結部材SH2
は、その前端部(X端部)に大径円筒部材61を有して
おり、前記大径円筒部材61は、前記ステージ着脱部材
SH1の筒状本体46の後端部の内周面に嵌合する。前
記大径円筒部材61外側面には、その円周方向に180
°離れた位置に、それぞれ外方に突出する被ガイドピン
GP,GPが設けられている。図11Aにおいて、被ガ
イドピンGPは、前記ステージ着脱部材SH1のピン嵌
合溝50に嵌合する部材である。前記大径円筒部材61
の後端(−X端)に設けた底壁62の底面には、コイル
バネ63後端が固着された円形プレート64がねじ65
により固定されている。前記符号GP、61〜65で示
された要素により、前記ステージ着脱部材SH1に連結
・離脱可能な連結・離脱部(GP+61〜65)が構成
されている。前記連結・離脱部(GP+61〜65)
は、搬送棒連結部材SH2と連結された前記ホルダ搬送
棒HBの進退移動および回転移動により前記ステージ着
脱部材SH1に連結・離脱可能な部分である。
【0038】前記底壁62の後端面から後方(−X方
向)に小径円筒部材66が突出しており、前記小径円筒
部材66の外周面には円周方向に180°離れた位置に
外方に突出する搬送棒連結ピンHP,HPが設けられて
いる。また、前記小径円筒部材66の外周面には前記搬
送棒連結ピンHP、HPから円周方向に90°離れた位
置にロール係止溝67,67(図11A参照)が形成さ
れている。前記符号HP,66,67で示された要素に
より搬送棒連結部(HP+66+67)が構成されてい
る。搬送棒連結部(HP+66+67)は、前記ホルダ
搬送棒HBの進退移動により前記ホルダ搬送棒HBに連
結・離脱する。
【0039】(ホルダ搬送部材HB)図12はホルダ搬
送部材の先端部の説明図で、図12Aは断面図、図12
Bは前記図12Aの矢印XIIBから見た図である。図1
2において、ホルダ搬送棒HBは従来公知のマグネット
ローダにより構成されており、外筒(図示せず)および
内筒71を有している。内筒71は前後方向に進退移動
可能且つ進退移動方向の軸周りに回転可能である。前記
内筒71の前端(X端)には、前記搬送棒連結部材SH
2の搬送棒連結部(HP+66+67)を連結するホル
ダ連結部材72が設けられている。前記ホルダ連結部材
72は、前端面に開口するホルダ連結孔72aを有し、
前記ホルダ連結孔72aの左右(Y軸方向)両側面には
ピン係合溝72b(図12A参照)が形成されている。
前記ホルダ連結孔72aは搬送棒連結部材SH2の搬送
棒連結部(HP+66+67)が着脱自在に挿入される
孔である。
【0040】また、前記搬送棒連結部材SH2の搬送棒
連結部(HP+66+67)がホルダ連結孔72aに挿
入された際、前記搬送棒連結部(HP+66+67)の
一対の搬送棒連結ピンHP,HP(図10A、図10B
参照)が前記ピン係合溝72b,72bに係合するよう
になっている。前記ホルダ連結孔72aの先端部には図
12Aで上下一対のローラ73,73が回転可能に支持
されている。前記ローラ73,73はホルダ連結孔72
aの内周面側に突出しており、前記ローラ73,73の
突出部分は、前記搬送棒連結部材SH2の搬送棒連結部
(HP+66+67)のローラ係止溝67,67(図1
0A,図10B参照)に係合する。
【0041】また、前記ローラ73,73の両端のロー
ラ軸73a,73aは、板バネ74,74により外側か
ら内側に向けて押されている。したがって、前記ホルダ
連結孔72aに搬送棒連結部材SH2の小径円筒部材6
6(図10A、図10B参照)が挿入された場合には、
前記ローラ73,73は小径円筒部材66のローラ係止
溝67(図10A、図11A参照)に係止され、板バネ
74,74の弾性力により、前記搬送棒連結部材SH2
の小径円筒部66は、ホルダ連結孔72a内に回転不能
に保持される。また、ホルダ搬送棒HBは図12Aに2
点鎖線で示すプローブホルダPHを着脱可能に装着して
搬送するように構成されている。
【0042】(実施例の作用) (STMとして使用する場合)図11において、前記構
成を備えた実施例の試料ホルダSHは、互いに着脱可能
に構成された搬送棒連結部材SH2およびステージ着脱
部材SH1を有する。図11C示すように、前記ステー
ジ着脱部材SH1と搬送棒連結部材SH2とが離脱した
状態において、搬送棒連結部材SH2の被ガイドピンG
Pをステージ着脱部材SH1のピン嵌合溝50(図11
A参照)のピン挿入部50aから挿入し、周方向ガイド
部50bを通過させて係止部50cに移動させると、コ
イルばね63の圧縮応力により、被ガイドピンGPは図
11A、図11Bの位置(係止部50cの後端位置すな
わち、−X端)に保持される。すなわち、搬送棒連結部
材SH2は、ステージ着脱部材SH1に対してX軸方向
の進退移動および回転移動により着脱可能である。
【0043】図8Bにおいて、前記搬送棒連結部材SH
2およびステージ着脱部材SH1が連結された状態の試
料ホルダSHの搬送棒連結部(HP+66+67)に対
して前記ホルダ搬送棒HBを前進させると、ホルダ搬送
棒HBのピン係合溝72b(図12A参照)に搬送棒連
結部材SH2の搬送棒連結ピンHP(図8A、図8B参
照)が嵌合し、且つホルダ搬送棒HBのローラ73が搬
送棒連結部材SH2のローラ係止溝67(図10A、図
11A参照)に係止される。
【0044】図8Aに示すように、ホルダ搬送棒HBに
試料ホルダSHを連結した状態で、ホルダ搬送棒HBを
試料ステージTに向けて前進させる際、試料ステージT
および試料ホルダSHのX軸周りの位置関係は図7A、
図7Bに示されている。その状態でホルダ搬送棒HBを
試料ホルダSHに向けて前進させると、図7から分かる
ように、前記ステージ着脱部47,47および電極部材
55,55の外端部55a,55a(図7A参照)は、
着脱部材挿入部分21e,21eおよび電極挿入部21
f,21f(図7B参照)から試料ホルダ装着孔21a
(図8A、図8B参照)に挿入される。
【0045】その状態(挿入した状態)で図7Aの矢印
R方向にホルダ搬送棒HBおよび試料ホルダSHを45
°回転させると、試料ホルダSHは図7Cの位置に回転
移動する。その状態では図7、図8から分かるように、
前記電極部材55の外端部55aの後面は板ばね製の給
電端子32と接触し、ステージ着脱部47は前記試料ス
テージTのホルダ着脱部(21d+30)を構成するリ
ング状プレート部分21dおよびホルダ当接部材30に
より挟持され固定される。なお前記ステージ着脱部47
の後面にも板ばね製の給電端子32が接触するが、本実
施例ではステージ着脱部47に接触する給電端子32は
アースされている。前記試料ホルダSHを試料ステージ
Tに装着した状態では被ガイドピンGPは図11Aの位
置にある。この状態でホルダ搬送棒HBを後退させる
と、図8Bに示すように、ホルダ搬送棒HBは試料ホル
ダSHから離脱する。
【0046】(FIMとして使用する場合)図9Aにお
いて、アパーチャAを保持した試料ホルダSHを前記図
8Aで説明した場合と同様に試料ステージTに装着す
る。すなわち、図7Aに示す回転位置で試料ホルダSH
を試料ステージT(図7B参照)に挿入し、図7Aの矢
印Rで示す方向に45°回転させて図7Cの状態とす
る。その状態は前記試料ホルダSHを試料ステージTに
装着した状態であり、被ガイドピンGPは図11Aに示
す位置にある。この状態でホルダ搬送棒HBを後退させ
ると、前記図8Bで説明したようにホルダ搬送棒HBは
試料ホルダSHから離脱するが、図11Aの状態でホル
ダ搬送棒HBを後退させずに前進させると、搬送棒連結
部材SH2はコイルばね63を圧縮させながらステージ
着脱部材SH1の貫通孔46a内を前進する。このと
き、被ガイドピンGPは係止部50c内を前方にスライ
ド移動する。
【0047】被ガイドピンGPが係止部50cの前端位
置まで移動すると、被ガイドピンGPは周方向ガイド部
50b内を円周方向に移動可能となる。このため、搬送
棒連結部材SH2はステージ着脱部材SH1の貫通孔4
6a内において、図7Aの矢印R方向に回転可能とな
る。この状態でホルダ搬送棒HBを回転させて、被ガイ
ドピンGPを周方向ガイド部50bを通過させ、次に、
被ガイドピンGPをピン挿入部50aから前方に移動さ
せることにより、図9B、図11Cに示すように、搬送
棒連結部材SH2をステージ着脱部材SH1から離脱さ
せることができる。図9Bの状態からホルダ搬送棒HB
および搬送棒連結部材SH2を後方に移動させ、その
後、図3の2点鎖線で示すように小ベース8を回転テー
ブルTrにより回転させることにより、試料ステージT
を質量分析器Dに対向する位置に移動させることができ
る。その状態では、前記試料ステージTに装着された試
料ホルダSHのステージ着脱部材SH1のアパーチャA
は、FIMのアパーチャAとして使用可能である。した
がって、前記試料ホルダSHは、STM、およびFIM
に使用可能である。また、前記ホルダ搬送棒HBはST
Mの試料ホルダSHおよびFIMのアパーチャホルダの
搬送部材として使用可能である。
【0048】(変更例)以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内
で、種々の変更を行うことが可能である。 (H01)実施例ではテーブルTを回転テーブルTr上に
支持し、回転テーブルTrを回転させてテーブルTに装
着した試料ホルダSH上のアパーチャAを質量分析器D
に対向する位置に移動させているが、回転テーブルTr
を省略して質量分析器Dを移動可能な構成とすることも
可能である。
【0049】
【発明の効果】前述の本発明のホルダ保持装置は、下記
の効果(E01),(E02)を奏することができる。 (E01)STMで使用する試料ホルダを、FEMまたは
FIMで使用するアパーチャホルダとしても使用するこ
とができる。 (E02)STMで使用する試料ホルダと、FEMまたは
FIMで使用するアパーチャホルダとを同じホルダ搬送
棒を使用して搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の試料ホルダが装着される試料
ステージを備えた走査型プローブ顕微鏡の実施例1の全
体説明図である。
【図2】 図2は前記図1の要部拡大図である。
【図3】 図3は前記図1のIII−III線断面拡大図であ
る。
【図4】 図4は前記図1に示すスライドベースの位置
決め部材の説明図である。
【図5】 図5は実施例1の試料ステージの位置調整部
材の説明図で図2のV−V線断面図である。
【図6】 図6は前記図3のVI−VI線断面図である。
【図7】 図7は試料ステージに試料ホルダを装着する
方法の説明図で、図7Aは試料ホルダ装着孔に試料ホル
ダを装着する際の試料ホルダの後面図、図7Bは前記図
6に示す試料ステージの後面図、図7Cは試料ホルダ装
着孔に試料ホルダを装着した状態の試料ホルダの後面図
である。
【図8】 図8は前記図2に示す試料ステージおよび試
料ホルダの説明図で、図8Aは試料を保持した試料ホル
ダが試料ステージに装着される前の状態を示す図、図8
Bは試料ホルダが試料ステージに装着された状態を示す
図である。
【図9】 図9は前記図2に示す試料ステージおよび試
料ホルダの説明図で、図9Aはアパーチャを保持した試
料ホルダが試料ステージに装着される前の状態を示す
図、図9Bはアパーチャを保持した試料ホルダが試料ス
テージに装着された状態を示す図である。
【図10】 図10は試料ホルダの説明図で、図10A
は試料を保持した試料ホルダの側断面図、図10Bは前
記図10AのXB−XB線断面図、図10Cは前記図1
0Bの矢印XCから見た図、図10Dは前記図10A〜
図10Cに示す絶縁碍子の説明図である。
【図11】 図11は試料ホルダを構成する着脱可能な
搬送棒連結部材およびステージ着脱部材の着脱方法の説
明図で、図11Aは搬送棒連結部材およびステージ着脱
部材が装着された状態の側面図、図11Bはアパーチャ
を保持した試料ホルダの断面図で前記図11AのXIB
−XIB線断面図、図11Cは前記図11Bの搬送棒連
結部材およびステージ着脱部材が離脱した状態の断面図
である。
【図12】 図12はホルダ搬送部材の先端部の説明図
で、図12Aは断面図、図12Bは前記図12Aの矢印
XIIBから見た図である。
【図13】 図13は従来の試料ステージのホルダ装着
部に装着されるSTM用の試料ホルダおよびFIM(ま
たはFEM)用の試料ホルダの説明図であり、図13A
は試料ステージのホルダ装着部に、STM用の試料ホル
ダを装着した状態を示す図、図13Bは同じホルダ装着
部にFIM(またはFEM)用の試料ホルダを装着した
状態を示す図である。
【符号の説明】
A…アパーチャ、HB…ホルダ搬送棒、S…試料、SH
…試料ホルダ、SH2…搬送棒連結部材、SH1…ステ
ージ着脱部材、T…試料ステージ、46a…貫通孔、4
7…ステージ着脱部、(HP+66+67)…搬送棒連
結部、(GP+61〜65)…連結・離脱部、(21d
+30)…ホルダ着脱部、(55b+56+57)…試
料保持部、(46a+50)…連結部材着脱部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の構成要件(A01)〜(A03)を備
    えたことを特徴とする試料ホルダ、(A01)互いに着脱
    可能に構成された搬送棒連結部材およびステージ着脱部
    材を有し、試料ステージに対して進退移動可能且つ軸周
    りに回転可能なホルダ搬送棒により搬送されて前記試料
    ステージに着脱可能に装着される試料ホルダ、(A02)
    前記ホルダ搬送棒の進退移動により前記ホルダ搬送棒に
    連結・離脱可能な搬送棒連結部と前記ホルダ搬送棒の進
    退移動および回転移動により前記ステージ着脱部材に連
    結・離脱可能な連結・離脱部とを有する前記搬送棒連結
    部材、(A03)互いに連結された前記搬送棒連結部材お
    よび前記ステージ着脱部材がホルダ搬送棒により試料ス
    テージに搬送された際、前記試料ステージのホルダ着脱
    部に押し付けられるとともに押し付けられた状態でホル
    ダ搬送棒を回転させることにより前記ホルダ着脱部に着
    脱されるステージ着脱部と、ホルダ搬送棒と反対側の端
    部である試料ステージ側端部に設けられた試料およびア
    パーチャを交換可能に保持する試料保持部と、ホルダ搬
    送棒側の端部に設けられて前記搬送棒連結部材に着脱可
    能な連結部材着脱部と、前記試料ステージ側端部および
    ホルダ搬送棒側端部間に形成された貫通孔と、を有する
    筒状の前記ステージ着脱部材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004245652A (ja) * 2003-02-12 2004-09-02 Foundation For Nara Institute Of Science & Technology 試料搬送システム
JP2016027567A (ja) * 2011-09-28 2016-02-18 ハイジトロン, インク.Hysitron, Inc. 複数自由度ステージを含むテストアセンブリ

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