JP2004244630A - ポリフェニレンスルフィド(pps)樹脂フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】温度・湿度膨張係数が小さくて、しかも加熱接着ができて、耐ハンダ性にも優れているとともに、厚み均質性、表面平滑性に優れた耐熱特性に優れた樹脂フィルムを提供すること、特に、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂を構成成分に用いたものでそのようなフィルムを提供すること。
【解決手段】ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂と液晶性樹脂とが複合された複合体からなり、該複合体中のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂が50重量%以上であることを特徴とするポリフェニレンスルフィド樹脂フィルムであり、具体的に、好ましくは、該複合体がPPS樹脂と液晶性樹脂との混合ブレンド体からなるか、あるいはPPS樹脂層と液晶性樹脂層との積層体からなるか、あるいはPPS樹脂層と液晶性樹脂不織布との積層体からなるポリフェニレンスルフィド樹脂フィルム。
【選択図】なし
【解決手段】ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂と液晶性樹脂とが複合された複合体からなり、該複合体中のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂が50重量%以上であることを特徴とするポリフェニレンスルフィド樹脂フィルムであり、具体的に、好ましくは、該複合体がPPS樹脂と液晶性樹脂との混合ブレンド体からなるか、あるいはPPS樹脂層と液晶性樹脂層との積層体からなるか、あるいはPPS樹脂層と液晶性樹脂不織布との積層体からなるポリフェニレンスルフィド樹脂フィルム。
【選択図】なし
Description
本発明は、新規かつ工業上有用な耐熱特性を有する樹脂フィルムに関する。
更に、具体的には、本発明は、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂を構成素材として含んでなるポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルムに関するものである。
更に詳しくは、例えば、本発明のPPS樹脂フィルムは、該PPS樹脂フィルムと銅箔とが積層され、回路基盤を構成する多層積層盤として好適に用いられ得るPPS樹脂フィルムに関する。
好ましく構成された本発明に係るPPS樹脂フィルムは、その代表的な特性例として、例えば、300℃付近の高温での加熱接着が可能であり、しかも250℃近傍までの熱膨張係数αが20ppm以下で、かつハンダ耐熱性が240℃以上であるという優れた特性を実現可能なポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルムであり、本発明は、そのような高熱に対して特異な特性を持ち、その特性を活かして上記用途などに好適に用いられ得るという、工業上非常に有用なPPS樹脂フィルムに関するものである。
従来、耐熱性樹脂フィルムとしては、ポリイミド樹脂フィルムや、液晶性樹脂フィルム、あるいはそれらにガラス繊維や無機物を含有させたフィルムなどが良く知られている。
これらの樹脂フィルムは、高耐熱性、低線膨張率、高絶縁性、低吸湿性、高ガスバリアー性、高強度などに優れた樹脂フィルムであり、回路基盤用途などにおいて実用化されている。また、該樹脂フィルムを用いたIC用のプリント配線基盤の開発もされ実用化されている。
また、加熱エージングして耐熱性を向上させたポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルムも検討されている。
しかしながら、上記したもののうち、ポリイミド樹脂フィルムの場合は、吸湿寸法安定性が悪く、高湿度下での寸法変化が激しいものであり、ICプリント配線基盤のように寸法変化を嫌う用途には使用が制限されるという欠点があり、さらに、加熱接着法で銅箔と貼り合わせて多層基盤を作ることができないという重大な欠点もあった。
このために吸湿寸法安定性に優れた、熱接着性のある液晶樹脂フィルムが用いられるようになってきた。
しかしながら、液晶樹脂フィルムにあっては、どのような種類の液晶樹脂であっても、また、単層フィルム化や他の樹脂との積層フィルム化を図ったとしても、押出・成形性が極端に悪いため、その結果、得られるフィルムは一般に厚みムラが大きく、表面粗さも大きく、また接着性にも劣り、実用上大きな問題点があった。
また、長時間の加熱エージングをさせたポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルムでは、熱収縮性は改良されるものの、該フィルムの平面性が極端に悪く、さらに熱膨張係数も20ppm以下にはならず、金属箔と熱接着した場合、カールして使用できないばかりか、また製造コストの高いものになってしまい、実用上は使用できないのが実状であった。
以上のような従来技術としては、例えば、液晶樹脂フィルム単独フィルムの成型では、押出性・延伸性に劣るために、液晶性樹脂層に非液晶性樹脂層を薄く(厚さ比率5〜50%)ラミネートして押出延伸性を改良したもの(特許文献1)や、液晶樹脂にPPS樹脂を少量(20〜40%)添加したもの(特許文献2)などが知られている。さらに、PPS樹脂に0.1〜50Pa・sec と低粘度の液晶樹脂を少量(0.1〜40重量%)添加して、厚みムラなどの品質を改良するもの(特許文献3)などが知られている。
特開平14−29002号公報
特開平14−179934号公報
特開平10−130389号公報
本発明の目的は、上述した如くに従来は、温度・湿度膨張係数が小さくて、しかも加熱接着できて、耐ハンダ性に優れた、厚み均質性、表面平滑性に優れた耐熱樹脂フィルムは存在しなかったということに鑑み、そのような特性を有した新規かつ工業上有用な耐熱性樹脂フィルムを提供することにある。
また、更なる本発明の目的は、該耐熱性樹脂フィルムに、例えば、代表的には銅などの金属箔が積層された金属箔積層耐熱性樹脂フィルムを提供することにあり、さらには、該金属箔積層耐熱性樹脂フィルムの複数枚が用いられてさらに積層されて、それらが加熱により熱接着された多層積層盤を提供することにある。
本発明者らは、上述した問題に鑑み、耐熱性樹脂フィルムを得るべく鋭意検討した結果、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂と液晶性樹脂との複合体にすることにより、熱接着性を有したまま、熱膨張係数αが20ppm以下、好ましくは10ppm以下と、寸法安定性に優れたポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂複合体フィルムが得られることを、さらにハンダ耐熱温度も240℃以上、好ましくは260℃以上であるポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂複合体フィルムが得られることを見出したのである。
かかる知見をもとに、本発明の耐熱性樹脂フィルムは、以下(1)〜(6)の如くの構成を有するものである。
(1)ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂と液晶性樹脂とが複合された複合体からなり、該複合体中のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂が50重量%以上であることを特徴とするポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
(2)該複合体が、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂と液晶性樹脂との混合ブレンド体からなることを特徴とする上記(1)ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
(3)該複合体が、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂層と液晶性樹脂層との積層体からなることを特徴とする上記(1)ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
(4)該複合体が、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂層と、液晶性樹脂不織布との積層体からなることを特徴とする上記(1)ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
(5)熱膨張係数αが、20ppm以下であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
(6)ハンダ耐熱温度が、240℃以上であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
(1)ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂と液晶性樹脂とが複合された複合体からなり、該複合体中のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂が50重量%以上であることを特徴とするポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
(2)該複合体が、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂と液晶性樹脂との混合ブレンド体からなることを特徴とする上記(1)ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
(3)該複合体が、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂層と液晶性樹脂層との積層体からなることを特徴とする上記(1)ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
(4)該複合体が、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂層と、液晶性樹脂不織布との積層体からなることを特徴とする上記(1)ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
(5)熱膨張係数αが、20ppm以下であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
(6)ハンダ耐熱温度が、240℃以上であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
また、本発明の金属箔積層ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルムは、以下の(7)〜(8)の如くの構成を有するものである。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルムに、金属箔が加熱により熱接着されてなることを特徴とする金属箔積層ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
(8)金属箔が、銅箔であることを特徴とする上記(7)記載の金属箔積層ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルムに、金属箔が加熱により熱接着されてなることを特徴とする金属箔積層ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
(8)金属箔が、銅箔であることを特徴とする上記(7)記載の金属箔積層ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
また、本発明の多層積層盤は、以下の(9)の如くの構成を有するものである。
(9)上記(7)または(8)記載の金属箔積層ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルムの複数枚が用いられてさらにそれらが積層されて、かつそれらが加熱により熱接着され積層盤とされてなることを特徴とするポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルムからなる多層積層盤。
(9)上記(7)または(8)記載の金属箔積層ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルムの複数枚が用いられてさらにそれらが積層されて、かつそれらが加熱により熱接着され積層盤とされてなることを特徴とするポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルムからなる多層積層盤。
液晶樹脂との複合体からなるPPSフィルムにすることにより、高温での熱接着性と寸法安定性に優れたPPSフィルムを提供できたものである。特に、具体的には、例えば、熱膨張係数αが20ppm以下、ハンダ耐熱性である熱変形開始温度が240℃以上と飛躍的に向上したPPSフィルムを実現できたものである。
本発明にかかるPPSフィルムは、高温での熱接着性と寸法安定性の要求される多層回路基盤用途などの工業材料として好ましく使用することができる。さらにこのようにして得られたフィルムは、表面平滑性、厚み均質性および表面接着性も良好であり、回路基盤以外の各種用途にも良好に用いることができる。
以下に本発明の好ましい実施の形態を説明する。
本発明で言うポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂とは、特許第2924202号公報、特許第2814505号公報、特公昭63−35406号公報、特許第2722577号公報などで代表されるように、ポリーパラ(P)−フェニレンスルフィドを含む樹脂、好ましくは70モル%以上含む樹脂である。70モル%以上含む樹脂が好ましいのは、それ未満の組成物では耐熱性、寸法安定性、機械特性などの諸特性が本発明の所期のねらいとするものよりも劣ってくる方向だからである。
もちろん、ポリ−メタ(m)−フェニレンスルフィドポリマーや、アリール基、ビフェニル基、ターフェニル基、ビニレン基、カーボネート基などを有した他のモノマーを少量、例えば30モル%未満の範囲で任意の形態で共重合・混合させたものであっても良い。PPS樹脂の分子は直鎖・線状の分子量5万以上の高分子であるものが好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではなく、分岐鎖を有した高分子でも、一部架橋構造を有したものであってもよい。
PPS樹脂中に含まれる低分子量オリゴマーは、ジフェニルエーテルなどの溶媒で洗浄することにより除去でき、沸騰キシレンで36時間の抽出でオリゴマー量としては1.5重量%以下にすることが好ましい。これらのPPS樹脂の製造方法としては米国特許第3354129明細書などが参考になる。
もちろん、該PPS樹脂にポリマーアロイとして、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、変性ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルホン、ポリサルホンなど使用することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。また該樹脂との混合割合は、0.1〜30重量%以内が好ましい。
本発明において用いられる液晶性樹脂とは、代表的には特開平2002−294039号公報などに記載された樹脂のように、サーモトロピック液晶樹脂などの溶融状態でも結晶のような規則だった構造を有する樹脂のことをいい、液晶性樹脂として樹脂自体は従来から知られているものを用いることができる。
具体的には、例えば、液晶性ポリエステル樹脂の場合は、パラヒドロキシ安息香酸(HBA)成分を主メソゲンとして40〜90重量%含有し、しかも流動性改良のために4,4’−ジヒドロキシビフェニル(DHB)を含んだ液晶性ポリエステルなどが好ましいものである。メソゲンの含有形式は、ランダム共重合、ブロック共重合、ブランチ共重合、あるいはそれらの組み合わせ複合共重合など任意の形式でよい。
例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)あるいはポリエチレンナフタレート(PEN)/HBA/DHB/イソフタル酸(IPA)等からなる液晶性樹脂、HBA/6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を主成分とする共重合体、HBA/4,4’−ジヒドロキシビフェニルとテレフタル酸、イソフタル酸との共重合体、HBA/ハイドロキノン(HQ)/セバシン酸(SA)との共重合体などがあり、本発明の場合、特に全芳香族液晶樹脂のように耐熱性の高いI型液晶が好ましい。
さらに本発明の場合、液晶樹脂の溶融粘度としては、60Pa・sec 以上、好ましくは300Pa・sec 以上、さらに好ましくは1000〜10000Pa・sec と比較的高粘度液晶樹脂の方が、複合体の熱膨張係数が小さくなる傾向が大きく、熱安定性向上効果が大きくなるので好ましい。
このような成分から構成される液晶性ポリエステル樹脂は、溶融状態でも規則だった構造を有し、溶融時の流動によって分子が容易に流れ方向に配向するのである。また、液晶性樹脂を単独で用いる代わりに、上記液晶性樹脂を含むポリマーアロイを用いても良い。混合あるいは化学結合させるアロイ用ポリマーとしては、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルホン、ポリサルホンなど使用する熱可塑性樹脂を使用することができるが、これらに限定されない。液晶性樹脂を含むポリマーアロイにすることによって液晶性樹脂による流動性、成形性、強靱性などの優れた特性を発現することがある。
本発明にかかるフィルムは、該ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂と、該液晶性樹脂とが複合された複合体からなるポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルムである。該複合体の具体的複合形態や複合構成は各種の態様があり、例えば、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂に液晶性樹脂を10〜50重量%(対複合体重量比)、好ましくは30〜50重量%(対複合体重量比)混合したブレンド体の場合や、あるいは、ポリフェニレンスルフィド(PPS)PPS樹脂フィルム層と液晶性樹脂を主体とした層との積層体の場合や、さらにあるいは、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム層と、液晶性樹脂からなる不織布との積層体の場合などの形態にすることにより、本発明のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルムが得られるものである。
いずれにしても、本発明者らの各種知見によれば、該複合体は、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂が50重量%以上(対複合体重量比)の比率で複合使用されているものであることが重要である。
もちろん、これら本発明のPPSフィルムの少なくとも片面に、好ましくは両面に、液晶樹脂との複合体ではないPPS層などの他の層をラミネートする構成とすることによって、延伸性の向上や取り扱い性の向上、さらに表面平滑性、接着性向上などのより好ましい特性を付与するようにしても良く、実際にもそのような更なる応用構造体とすることも好ましい場合が多いものである。本発明の複合体フィルムは、回路基盤用途にはより好ましいものなので、該本発明複合体フィルムの厚さとしては、一般に20〜350ミクロン、特に多層積層板用途の場合には30〜80μmと薄めの膜であるのが好ましく、単膜で使用する場合は、100〜350μmと厚い方が好ましい。
従来から、また今日でも市販されてきているPPS樹脂フィルムの熱膨張係数は、本発明者らの各種検討によれば、無延伸フィルムで70〜200ppm、二軸延伸PPSフィルムで30〜120ppm程度と大きな値を一般に有しているものであるが、このような大きな熱膨張係数を有するPPSフィルムを、17ppm程度の小さな熱膨張係数を有する銅箔などとを重ね合わせて、PPSフィルムの融点以上の290〜320℃程度で加熱接着させ室温に冷却させると、PPSフィルムを内側にして該積層体がカールしてしまい、実用には供し得なくなる。これは該PPSフィルムの高温での熱膨張係数が金属箔の熱膨張係数よりも大きく、熱接着温度から室温までのPPSフィルムの収縮量が金属箔の収縮量よりも大きいためであると考えられる。
したがって、PPSフィルムとしては、金属の膨張係数なみに小さなものが求められてきたのである。ところが、PPSフィルムを熱処理や酸化架橋処理、さらには延伸条件を変更しても金属箔なみの小さな熱膨張係数、すなわち、20ppm以下、好ましくは15ppm以下、さらに好ましくは10ppm以下にはならなかったのである。そこで本発明のように、液晶性樹脂と複合したPPSフィルムにすることにより始めて金属並みの小さな熱膨張係数を有したPPSフィルムが得られたものであり、本発明のフィルムは熱膨張係数αが20ppm以下、好ましくは15ppm以下、さらに好ましくは10ppm以下という優れた特性を実現したものである。なお、本発明のフィルムの該熱膨張係数αの下限は、本発明者らの知見によれば5ppm付近である。
また、本発明のPPSフィルムは、その吸湿膨張係数βとしては、好ましくは10(×10-6/%RH)以下、より好ましくは、5(×10-6/%RH)以下を達成しているものであり、これは基盤フィルムとして用いた場合の使用環境下での湿度の変化によってIC基盤フィルムが変形することによる誤作動を防止する上で極めて良好な効果をもたらす。なお、本発明のフィルムの該吸湿膨張係数βの下限は、本発明者らの知見によれば3(×10-6/%RH)付近である。
また、従来市販のPPSフィルムの熱変形開始温度は、そのガラス転移温度Tg近傍の90℃程度であるが、回路基盤用途などでは240℃以上、好ましくは260℃以上であることが、通常望まれている。これはIC基盤などの用途でハンダ付けをするときにハンダ(半田)浴の温度は240〜260℃、場合によっては300℃以上と高温であるために、この高温のハンダ浴中で該従来PPSフィルム使いの基盤フィルムは瞬時に収縮、変形、カール、部分融解等によって形態変化等をすることになり該IC基盤用途などの各種用途には使用できなくなるものであった。このために基盤フィルムのハンダ耐熱性として好ましくは240℃以上、より好ましくは260℃以上でも十分な耐熱特性を有することが重要であって、これに対して、本発明にかかるPPSフィルムは該温度240〜260℃での熱寸法変形率は好ましくは0.1%以下、より好ましくは0.02%以下であるものであり、かかる特性を有することは極めて重要なことである。かかる特性を有する本発明のPPSフィルムは、好ましくは後述するハンダ耐熱温度が240℃以上のものである。
このような液晶性樹脂と複合されてなる本発明にかかるPPSフィルムを製造する方法としては、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂と、該液晶性樹脂とを複合した構成下においてポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルムを構成することが必要であり、例えば、具体的には、該複合体の形態としては、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂に液晶性樹脂を10〜50重量%、好ましくは30〜50重量%混合したブレンド体を製膜素材に用いて単一の膜(フィルム)を製膜する場合や、あるいは、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム層と液晶性樹脂を主体とした層との積層体を構成させる場合や、あるいはさらには、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム層と、液晶性樹脂からなる不織布との積層体として実現する場合などがあり、これら各種形態にすることにより達成できるものである。
もちろん、これらのPPSフィルムの少なくとも片面に、好ましくは両面に、液晶樹脂との複合体でないPPS層などの他の層をラミネートしておくことにより、延伸性の向上、取り扱い性の向上、さらに表面平滑性、接着性向上などにとって好ましい場合が多いことは前述したとおりである。
本発明に従いPPSフィルムを製造するに際して、PPS樹脂自体は公知の方法により製造したものを用いることができる。すなわち、例えば、硫化ナトリウムとp−ジクロロベンゼンをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)などのアミド系極性溶媒中で高温高圧化で反応させる。必要によっては、トリハロベンゼンなどの共重合成分を含ませることもできる。重合度調整剤として苛性カリ、カルボン酸アルカリ金属塩などを添加し230〜280℃で重合反応させる。重合後にポリマーを冷却し、ポリマーを水スラリーとしてフィルターで濾過後、粒状ポリマーを得る。これを酢酸塩などの水溶液中で30〜100℃、10〜60分攪拌処理し、イオン交換水にて30〜80℃で数回洗浄・乾燥してPPS粉末を得る。この粉末ポリマーを酸素分圧10トール以下、好ましくは5トール以下でNMPにて洗浄後、30〜80℃のイオン交換水で数回洗浄し、5トール以下の減圧下で乾燥する。
かくして得られたポリマーの溶融結晶化温度Tmcは160〜190℃の範囲にあるので安定した延伸製膜が可能になる。必要に応じて、他の高分子化合物や酸化珪素、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、架橋ポリエステル、架橋ポリスチレン、マイカ、タルク、カオリンなどの無機、有機化合物や熱分解防止剤、熱安定剤、酸化防止剤などを添加しても良い。
液晶性樹脂としては、ポリエステル樹脂やポリエステルアミド樹脂などがあるが、具体的には“シベラス”(東レ(株))、“ベクトラ”(ポリプラスチックス(株))、“ロッドラン”(ユニチカ(株))、“スミカスーパー”スミカスーパー(住友化学工業(株))、“ザイダー”(新日石化学)、“上野液晶樹脂”(上野製薬(株))等があるが、本発明の場合では、特に高粘度で耐熱性の高い“スミカスーパー”のような全芳香族I型液晶樹脂を用いるのが好ましい。そして、更に、それら樹脂に必要に応じて、酸化珪素、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、架橋ポリエステル、架橋ポリスチレン、マイカ、タルク、カオリンなどの無機、有機化合物や加水分解防止剤、熱安定剤、酸化防止剤などを添加しても良い。
本発明に従い、該液晶性樹脂とポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂との複合フィルムにする一つの方法として、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂に液晶性樹脂を好ましくは10〜50重量%(対複合体重量比)、より好ましくは30〜50重量%混合したブレンド体にすることについて説明すると、液晶樹脂の混合割合が50重量%を超えると、均一な薄膜溶融押出製膜が難しく、このために均質な、厚みムラの小さい、平面性の優れた複合フィルムを得ることが難しくなってくる方向である。このため、PPS樹脂に添加する液晶樹脂の混合割合としては50重量%以下とすることが重要なのである。逆に、液晶樹脂の混合割合が10重量%未満であると、PPSフィルムの熱膨張係数αを20ppm以下に小さくすることが難しくなってくるためであり、該観点から液晶樹脂の混合割合は30重量%以上とすることがより望ましいのである。
本発明にかかるPPSフィルムを製膜して得るためには、あらかじめPPS樹脂と液晶性樹脂とを剪断速度・応力のかかかる二軸押出機のような高剪断混合機、例えば剪断速度1000sec-1 以上でいったんペレタイズした後に、通常の一軸押出機に該混合された原料を投入して溶融製膜させてもよいが、できれば、高剪断をかけたまま、いったんペレタイズすることなく、シーティングする方法を採用する方が液晶性樹脂の分散サイズが小さくなり、二軸延伸性が向上して熱膨張係数が小さくなるので本発明には好ましい。もちろん、このときに該液晶樹脂がブレンドされたPPS複合体の少なくとも片面に、PPS樹脂などの他の樹脂層を共押出法や押出ラミネート、熱ラミなどの方法で積層させることにより、二軸延伸性の向上のみならず、接着性の向上、表面平滑性の向上、より小さな熱膨張係数が得られるので、好ましいことである。
かくして得られた液晶性樹脂がブレンドされたPPS原料を、従来から知られている一軸押出機あるいは二軸押出機に供給して、酸素の少ない減圧下で溶融させた後、原料中の異物を除去するために、溶融樹脂を適宜フィルター、例えば、焼結金属、多孔性セラミック、サンド、金網等で濾過しながら押出しする。その後、ギアーポンプで計量した後に口金から吐出させ、冷却されたドラム上に、それ自体公知の密着手段である静電印加法、エアーチャンバー法、エアーナイフ法、プレスロール法などでドラムなどの冷却媒体に密着冷却固化させて室温まで急冷し、未配向非晶質のフィルムを得ることができる。
さらに、得られた該フィルムを90〜130℃に加熱されたロール群上で接触昇温させて、長手方向に1〜4倍延伸し、これをいったん冷却した後に、テンタークリップに該フィルムの端部を噛ませて幅方向に100〜160℃で2〜6倍延伸し、続いて200〜280℃で10〜100秒程度の熱処理をして、一軸あるいは二軸配向した複合体PPSフィルムを得るのである。
もちろん、上記したものは一例であり、延伸方式は特別には限定されず、逐次二時延伸方式でなくても、同時二軸延伸方式、幅方向一軸延伸方式などの方法を用いることもでき、このときのフィルム把持クリップの駆動方式には、チェーン駆動方式、スクリュー方式、パンタグラフ方式、リニアモーター駆動方式(特公昭63−12772号公報等)などを採用することもできる。
液晶樹脂の分散状態としては、本発明にかかるPPSフィルム中にランダムな不織布状態で分散している場合や、主として長手方向に針状状態で分散している場合や、さらには、小判状の扁平な楕円形状態で分散している場合などがあるが、いずれの場合でもPPSフィルムの熱膨張係数を小さくできるという効果を得ることができるものであり、特に分散形状自体は限定されることはない。
ただし、本発明者らの各種知見によれば、その効率的な効果を得るには、液晶樹脂の分散形状としては長手方向、幅方向にランダムに配向分散しているような不織布状が好ましく、このような形状に液晶樹脂を分散させるには、液晶樹脂の押出フィルム中の分散形態としては針状・繊維状で、その繊維径のサイズとしては平均直径が50μm以下、好ましくは10μm以下、さらに好ましくは2μm以下と微分散させておくことがまず大切であり、このためには、PPS樹脂と液晶樹脂とを溶融混合させるときには、剪断速度としては500sec-1 以上、好ましくは1000sec-1 以上の高剪断速度で混合させることが望ましい。このように微分散したフィルムを長手方向に延伸し、次いで横延伸するが、この横延伸工程で液晶樹脂の分散状態を針状・繊維状から横方向(横延伸方向)にも配向した不織布状に変換させるのである。すなわち、本発明において、分散状態が不織布状とは、液晶樹脂の分散の状態が概してほぼ一方向(縦延伸方向に対応した方向である)に整列して配置されている針状・繊維状の分布状態と対比して概念される分布状態であり、樹脂の整列方向に規則性が無くて、縦方向や、それと直交する方向(横延伸方向に対応した方向である)への配向よりも、むしろ縦方向とも横方向とも異なる斜め方向に主として配列・配向した、不特定配列さをもったネット状に配置・配向されている分布状態をいうものである。
このとき、横延伸で横方向に液晶樹脂の配向を容易にするには、PPS樹脂と液晶樹脂との混合・複合体だけで延伸するよりも、該混合・複合体の少なくとも片面に、できれば両表面にPPSを主とした層をラミネートしたフィルムを横延伸するのが効果的である。すなわち、PPS/PPSと液晶樹脂複合体/PPSなる3層に共押出したものを二軸に延伸するのがよい。このときの表層のPPSフィルムの厚さは、特には限定はされないが、比較的厚い層が好ましく、全フィルムに占める両表層PPSフィルムの厚さの割合としては、2/1/2の80%から、1/8/1の20%まで選択するのが好ましいが、本発明の場合には、特に60〜30%程度と比較的厚い方が好ましい。
二軸延伸方式としては、逐次二軸延伸法でも達成できるが、同時二軸延伸法の方が不織布状の分散形状などのコントロールがしやすので好ましい。ただし、必ずしも不織布状の分散形状にはこだわる必要はないのであり、長手方向に針状形状に分散したままでも、横延伸での延伸倍率を4〜7倍と少し大きく横延伸することにより二軸方向にバランスがとれた熱膨張係数を得ることができる。
また、該液晶性樹脂とポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂との複合フィルムにするその他の方法として、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム層と液晶性樹脂を主体とした層との積層体にするという方法を採用することもできるものである。液晶性樹脂層を主体とした層とは、液晶性樹脂が50%を越す量で含有している樹脂層であり、混合する樹脂としては、特に限定はされないが、ナイロン46、ナイロン9T、ナイロン66/6Tなどのポリアミド、熱可塑性ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアリレート(PAr)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリサルホン(PSu)などが挙げられるが、本発明の場合、成形性、熱膨張係数、延伸性などから、特にPPS、ナイロン9T、PAIなどが好ましい。このような積層フィルムにするには、同時に押出ラミネートする共押出法が最も優れた製造方法であるが、フィルム製膜後にもう一方の樹脂層を溶融押出ラミネートする方法や、加熱接着する熱ラミネート法などであっても良い。かくして得られた2層のPPSフィルム複合体の場合には、金属箔と熱ラミネートする面は、PPSフィルム側を金属箔と接触するようにラミネートするのがよい。
また、該液晶性樹脂とポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂との複合フィルムにするさらなる上記以外の他の方法として、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム層と、液晶性樹脂からなる不織布との積層体にする方法である。なお、ここで言う「不織布」とは、それ自体が不織布としての構造をなしているものをいい、上述した分散状態を説明するために用いた「不織布状」の分散状態のものとは概念を相違しているものである。
かかる不織布の形態は特には限定はされないが、メルトブロー法、スパンレース法、スパンボンド法などが用いられ得るものであり、特に本発明の場合、不織布層の厚さ・目付、不織布繊維の太さ、接着剤の不使用、製造コストなどから考えて、メルトブロー方法が最も好ましいものである。PPSフィルムと不織布層との接着には、不織布層の空気層を極力少なくするために、PPS樹脂フィルムおよび液晶樹脂製不織布のいずれかの融点以上よりかなり高温・高圧で熱ラミネートするのが良い。不織布層の厚さとしては、好ましくは40μm以下、より好ましくは20μm以下と薄膜であるのが良い。
かくして得られた2層のPPSフィルム複合体の場合には、金属箔と熱ラミネートする面は、PPSフィルム側を金属箔と接触するようにラミネートするのが接着力、パターニングのためのエッチングなどの点で好都合で良いものである。
本発明のPPS樹脂フィルムにおいて、その熱膨張係数αを20ppm以下であるようにするには、また、特に、ハンダ耐熱温度が、240℃以上であるようにするには、通常は、本発明者らの知見によれば、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂と液晶性樹脂との複合比率をポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂が50重量%以上であるように複合体を構成し、かつ上述のような液晶性樹脂の分散や積層をすることにより達成できる。特に、実現手段として必ずしも限定されるものではないが、熱膨張係数αを15ppm以下であるようにするには、液晶樹脂との複合体にすることによって、さらに、10ppm以下であるようにするには、該複合体中の液晶樹脂層を高度に配向させることによって達成することができる。
また、前述した吸湿膨張係数βを10(×10-6/%RH)以下であるようにするには、PPS樹脂を配向させることによって、さらに、5(×10-6/%RH)以下であるようにするには、結晶化度を30%以上と高くすることにより、達成することができる。
このようにして得られた本発明のPPS樹脂フィルムは、良好な耐熱特性を有するものであって、例えば、具体的には熱膨張係数αが20ppm以下で、熱変形温度が240℃以上で、しかも湿度膨張係数βの小さなPPS複合体フィルムを得ることができるものであり、銅箔のような金属箔との熱接着性・平面性に優れ、かつ耐ハンダ性にも優れているために、IC回路基盤用の多層積層用のべースフィルムなどの熱接着性と耐熱性を必要とする用途にも極めて有効に用いることができる。
すなわち、本発明のPPS樹脂フィルムの好ましい応用態様は、該フィルムに金属箔が加熱により熱接着されてなる金属箔積層PPS樹脂フィルムであり、さらに具体的には、金属箔が銅箔である該積層フィルムである。そして、更にその応用態様として、該本発明にかかる金属箔積層PPS樹脂フィルムの複数枚が用いられてさらにそれらが積層されて、かつそれらが加熱により熱接着され積層盤とされてなるPPS樹脂フィルムからなる多層積層盤である。
本発明にかかるPPS樹脂フィルムは、用途によって異なり、特に限定されるものではないが、一般的には30〜350μmの範囲のものが最も好適なものとして用いられる。特に、多層回路基盤の分野では、何枚も重ねるために、厚さとしては好ましくは30〜100μmの範囲、より好ましくは30〜60μmの範囲である。このよような厚さであってかつ耐熱特性をも上述したように達成できる本発明のPPS樹脂フィルムは、多層積層基盤に使用しても小型薄膜回路基盤を実現できるものとして非常に新規かつ有用なものであり、工業上の価値は大きいものである。
次に本発明で使用した測定法について、以下に述べる。
なお、以下の測定において、数値データはn数を10として採り、平均したものである。
1.熱変形開始温度(℃):
熱機械分析(TMA)を用いて、測定サンプルを昇温し、測定温度に対する変形量をプロットした時、その変形量の微分カーブが大きく変化する温度を熱変形開始温度とした。なお、TMAは、真空理工(株)社製熱分析ステーション(MTS−9000)を用い、試料測定モジュール(TM−9400)で、測定サンプル幅4ミリ、測定長さ15ミリのサンプルに、該測定サンプル単位断面積当たり162MPaの引張荷重をかけて熱変形開始温度を測定した。
2.厚みムラ(%):
アンリツ製フィルムシックネステスタKG601Aおよび電子マイクロメーターK306Cを用い、幅30ミリ、長さ40mにサンプリングしたフィルムを連続的に厚み測定する。厚み最大値TMAX(μm)、厚み最小値TMIN(μm)から変動幅RをR=TMAX−TMINで求め、平均厚みTAVE(μm)から厚みムラ(%)=R/TAVE×100として求めた。
3.表面粗さ(μm):
表面最大粗さRyをJIS B0601に従い、室温にて測定長2ミリメートル、カットオフ0.25ミリメートルで測定した。測定装置は、(株)小坂研究所製の三次元表面粗さ計を用いた。
4.接着性:
PPS複合体フィルムと12μmの銅箔とを重ね合わせて、加熱プレスで320℃、30秒間、MPaで熱接着させた後に、銅箔とPPSフィルム複合体とを180度剥離して剥離状態を見た。材料破壊まで強靱に接着している場合を「合格(○印で表記)」、層間で剥離する場合を「不合格(×印で表記)」とした。
5.機械特性:
フィルムの引張強度、伸度は、JIS K7127に規定された方法により、弾性率(ヤング率)はJIS Z1702に規定された方法により、インストロンタイプの引張試験機を用いて25℃、65%RH雰囲気で測定した。
6.熱膨張係数α(×10-6/℃):
幅5mmにサンプルを切り出し、恒温恒湿槽(大栄化学製PKL−50D)にセットされた定荷重伸び試験機(日本自動制御(株)定荷重伸び試験機)でチャック間距離を150mmになるようにサンプルを挟み込み、65RH%中で昇温速度2℃/minで30〜250℃まで昇温したときの、30℃〜250℃(△=220℃)までの変形量の平均傾きから求めた。ASTM D696に準じる。α=(△L/L)/△℃で求め、単位は10-6/℃のppmである。
7.湿度膨張係数β(×10-6/%RH):
幅10mmにサンプルを切り出し、恒温恒湿槽(大栄化学製PKL−50D)にセットされた定荷重伸び試験機(日本自動制御(株)定荷重伸び試験機)でチャック間距離Lを150mmになるようにサンプルを挟み込み、25℃で5RH%から85RH%に加湿湿(△RH=80RH%)したときの変形量△Lから次式で求めた。
1.熱変形開始温度(℃):
熱機械分析(TMA)を用いて、測定サンプルを昇温し、測定温度に対する変形量をプロットした時、その変形量の微分カーブが大きく変化する温度を熱変形開始温度とした。なお、TMAは、真空理工(株)社製熱分析ステーション(MTS−9000)を用い、試料測定モジュール(TM−9400)で、測定サンプル幅4ミリ、測定長さ15ミリのサンプルに、該測定サンプル単位断面積当たり162MPaの引張荷重をかけて熱変形開始温度を測定した。
2.厚みムラ(%):
アンリツ製フィルムシックネステスタKG601Aおよび電子マイクロメーターK306Cを用い、幅30ミリ、長さ40mにサンプリングしたフィルムを連続的に厚み測定する。厚み最大値TMAX(μm)、厚み最小値TMIN(μm)から変動幅RをR=TMAX−TMINで求め、平均厚みTAVE(μm)から厚みムラ(%)=R/TAVE×100として求めた。
3.表面粗さ(μm):
表面最大粗さRyをJIS B0601に従い、室温にて測定長2ミリメートル、カットオフ0.25ミリメートルで測定した。測定装置は、(株)小坂研究所製の三次元表面粗さ計を用いた。
4.接着性:
PPS複合体フィルムと12μmの銅箔とを重ね合わせて、加熱プレスで320℃、30秒間、MPaで熱接着させた後に、銅箔とPPSフィルム複合体とを180度剥離して剥離状態を見た。材料破壊まで強靱に接着している場合を「合格(○印で表記)」、層間で剥離する場合を「不合格(×印で表記)」とした。
5.機械特性:
フィルムの引張強度、伸度は、JIS K7127に規定された方法により、弾性率(ヤング率)はJIS Z1702に規定された方法により、インストロンタイプの引張試験機を用いて25℃、65%RH雰囲気で測定した。
6.熱膨張係数α(×10-6/℃):
幅5mmにサンプルを切り出し、恒温恒湿槽(大栄化学製PKL−50D)にセットされた定荷重伸び試験機(日本自動制御(株)定荷重伸び試験機)でチャック間距離を150mmになるようにサンプルを挟み込み、65RH%中で昇温速度2℃/minで30〜250℃まで昇温したときの、30℃〜250℃(△=220℃)までの変形量の平均傾きから求めた。ASTM D696に準じる。α=(△L/L)/△℃で求め、単位は10-6/℃のppmである。
7.湿度膨張係数β(×10-6/%RH):
幅10mmにサンプルを切り出し、恒温恒湿槽(大栄化学製PKL−50D)にセットされた定荷重伸び試験機(日本自動制御(株)定荷重伸び試験機)でチャック間距離Lを150mmになるようにサンプルを挟み込み、25℃で5RH%から85RH%に加湿湿(△RH=80RH%)したときの変形量△Lから次式で求めた。
β=(△L/L)/△RHで、単位は10-6/%RHである。
8.耐ハンダ性(℃):
JIS C5013に従い、ハンダ浴にサンプルを浸漬し、サンプルの外観変化のない最高温度を求める。この温度が高い方が耐ハンダ性に優れている。
単位は℃とした。
9.表面ぬれ張力γ(ダイン/cm): JIS K−6788に従い測定した。
実施例1
東レ(株)製のPPS樹脂(タイプ1881)を用いて、これに添加剤として“サイロイド”300を0.12重量%、およびステアリン酸カルシウム0.05重量%添加した。液晶樹脂として“スミカスーパー”(E6000)を用いた。
8.耐ハンダ性(℃):
JIS C5013に従い、ハンダ浴にサンプルを浸漬し、サンプルの外観変化のない最高温度を求める。この温度が高い方が耐ハンダ性に優れている。
単位は℃とした。
9.表面ぬれ張力γ(ダイン/cm): JIS K−6788に従い測定した。
実施例1
東レ(株)製のPPS樹脂(タイプ1881)を用いて、これに添加剤として“サイロイド”300を0.12重量%、およびステアリン酸カルシウム0.05重量%添加した。液晶樹脂として“スミカスーパー”(E6000)を用いた。
これらの樹脂をPPS樹脂70重量%、液晶樹脂30重量%にペレット状態で混合させ、これをシリンダー径44mmの2軸ベント押出機に供給し、揮発ガス、水蒸気などを排除しながら310℃で高剪断下で溶融させた後、10μ以上の異物をカットする濾過箱を通過させて、リップ幅45mm、リップ間隙0.6mmのTダイ口金からフィルム状に押出した。
このようにして押出された溶融フィルムに静電荷を印加させて、表面温度25℃のキャスティングドラム(直径800mm)に密着冷却固化させた。該フィルムを加熱ロール群からなる長手方向延伸機に供給し、フィルム温度100℃で1.5倍延伸し、続いてテンターを用いて幅方向に100℃で6倍延伸し、さらに270℃で15秒間熱処理をして、端部をエッジカットした後に厚さ50μmの二軸配向フィルムを得た。
かくして得られたフィルムの平面性は良好であり、表面の光沢度も高く、フィルムの特性は次の通りである。
熱変形開始温度:290℃
熱膨張係数α :12ppm
湿度膨張係数β :1×10-6/%RH
耐ハンダ性 :300℃
表面濡れ張力γ :61ダイン/cm
表面粗さRy :0.13μm
長手方向厚みムラ:8%
銅箔との熱接着性:○(良好)
銅箔/PPSフィルム形状: ○(平面性良好)
実施例2
実施例1はPPSと液晶樹脂複合フィルム単膜であったが、該溶融押出時に実施例1で用いたPPS樹脂層を、PPSと液晶樹脂との複合樹脂表層の両面に積層させて、いわゆるPPS層/PPS複合層/PPS層(厚さ比率を1/3/1、対複合体液晶重量比18重量%)からなる3層複合フィルムにして、これを長手方向に3倍、幅方向に4倍と二軸延伸・熱処理して厚さ50μmのフィルムを得た。
熱膨張係数α :12ppm
湿度膨張係数β :1×10-6/%RH
耐ハンダ性 :300℃
表面濡れ張力γ :61ダイン/cm
表面粗さRy :0.13μm
長手方向厚みムラ:8%
銅箔との熱接着性:○(良好)
銅箔/PPSフィルム形状: ○(平面性良好)
実施例2
実施例1はPPSと液晶樹脂複合フィルム単膜であったが、該溶融押出時に実施例1で用いたPPS樹脂層を、PPSと液晶樹脂との複合樹脂表層の両面に積層させて、いわゆるPPS層/PPS複合層/PPS層(厚さ比率を1/3/1、対複合体液晶重量比18重量%)からなる3層複合フィルムにして、これを長手方向に3倍、幅方向に4倍と二軸延伸・熱処理して厚さ50μmのフィルムを得た。
かくして得られたフィルムの平面性は良好であり、表面の光沢度も高く、フィルムの特性は次の通りである。
熱変形開始温度 :295℃
熱膨張係数α :9ppm
湿度膨張係数β :1×10-6/%RH
耐ハンダ性 :300℃
表面濡れ張力γ :55ダイン/cm
表面粗さRy :0.08μm
長手方向厚みムラ:6%
銅箔との熱接着性:○(良好)
銅箔/PPSフィルム形状:○(平面性良好)
実施例3
実施例1で用いた液晶樹脂をメルトブロー法により、見かけ厚さ35μm、繊維径0.8μm、目付80g/m2 の液晶樹脂製メルトブロー不織布を準備した。この液晶樹脂製不織布と、PPS樹脂製フィルム“トレリナ”(東レ(株)製)15μm(20g/m2 )を重ねたPPSフィルム/液晶樹脂製不織布(該複合体に対するPPS樹脂20重量%)を300℃の熱圧着法により接着させた。このPPSフィルム面に対して厚さ8μmの銅箔を同じく熱圧着により接着させ、銅箔/PPSフィルム(“トレリナ”)/液晶樹脂製不織布の積層構成の複合体を得た。
熱膨張係数α :9ppm
湿度膨張係数β :1×10-6/%RH
耐ハンダ性 :300℃
表面濡れ張力γ :55ダイン/cm
表面粗さRy :0.08μm
長手方向厚みムラ:6%
銅箔との熱接着性:○(良好)
銅箔/PPSフィルム形状:○(平面性良好)
実施例3
実施例1で用いた液晶樹脂をメルトブロー法により、見かけ厚さ35μm、繊維径0.8μm、目付80g/m2 の液晶樹脂製メルトブロー不織布を準備した。この液晶樹脂製不織布と、PPS樹脂製フィルム“トレリナ”(東レ(株)製)15μm(20g/m2 )を重ねたPPSフィルム/液晶樹脂製不織布(該複合体に対するPPS樹脂20重量%)を300℃の熱圧着法により接着させた。このPPSフィルム面に対して厚さ8μmの銅箔を同じく熱圧着により接着させ、銅箔/PPSフィルム(“トレリナ”)/液晶樹脂製不織布の積層構成の複合体を得た。
この複合体フィルムは、カールなどの外観不良は全くなく良好なものであった。
実施例4
実施例1で使用した液晶不織布をメルトブロー法により、見かけ厚さ40μm、繊維径2μm、目付60g/m2の液晶樹脂製メルトブロー不織布を準備した。この液晶樹脂製不織布と、PPS樹脂製フィルム“トレリナ”(東レ(株)製)45μm(60g/m2)を重ねたPPS樹脂フィルム/液晶樹脂製不織布(該複合体に対するPPS樹脂50重量%)を300℃の熱圧着法により接着させた。このPPSフィルム面に対して厚さ8μmの銅箔を同じく熱圧着により接着させ、銅箔/PPSフィルム(“トレリナ”)/液晶樹脂製不織布の積層構成の複合体を得た。この複合フィルムは、カールなどの外観不良は全くなく良好な物であった。フィルムの特性は次の通りである。
実施例4
実施例1で使用した液晶不織布をメルトブロー法により、見かけ厚さ40μm、繊維径2μm、目付60g/m2の液晶樹脂製メルトブロー不織布を準備した。この液晶樹脂製不織布と、PPS樹脂製フィルム“トレリナ”(東レ(株)製)45μm(60g/m2)を重ねたPPS樹脂フィルム/液晶樹脂製不織布(該複合体に対するPPS樹脂50重量%)を300℃の熱圧着法により接着させた。このPPSフィルム面に対して厚さ8μmの銅箔を同じく熱圧着により接着させ、銅箔/PPSフィルム(“トレリナ”)/液晶樹脂製不織布の積層構成の複合体を得た。この複合フィルムは、カールなどの外観不良は全くなく良好な物であった。フィルムの特性は次の通りである。
熱変形開始温度 : 295℃
熱膨張係数α : 20ppm/℃
湿度膨張係数β : 1×10-6/%RH
耐ハンダ性 : 300℃
表面濡れ張力γ : 58ダイン/cm
表面荒さRy : 0.22μm
長手方向厚みムラ : 8%
銅箔との接着性 : ○(良好)
銅箔/PPSフィルム形状: ○(平面性良好)
比較例1
実施例1で混合に使用した液晶樹脂をブレンドすることなく、他は同一のPPS樹脂フィルムのみでフィルム特性を評価してみた。
熱膨張係数α : 20ppm/℃
湿度膨張係数β : 1×10-6/%RH
耐ハンダ性 : 300℃
表面濡れ張力γ : 58ダイン/cm
表面荒さRy : 0.22μm
長手方向厚みムラ : 8%
銅箔との接着性 : ○(良好)
銅箔/PPSフィルム形状: ○(平面性良好)
比較例1
実施例1で混合に使用した液晶樹脂をブレンドすることなく、他は同一のPPS樹脂フィルムのみでフィルム特性を評価してみた。
結果は以下の通りであり、本発明の目的を満たし得るものではなかった。
熱変形開始温度 :89℃
熱膨張係数α :43ppm
湿度膨張係数β :3×10-6/%RH
耐ハンダ性 :210℃
表面濡れ張力γ :61ダイン/cm
表面粗さRy :0.03μm
長手方向厚みムラ:5%
銅箔との熱接着性:○(良好)
銅箔/PPSフィルム形状:×(カールが発生し不合格)
熱膨張係数α :43ppm
湿度膨張係数β :3×10-6/%RH
耐ハンダ性 :210℃
表面濡れ張力γ :61ダイン/cm
表面粗さRy :0.03μm
長手方向厚みムラ:5%
銅箔との熱接着性:○(良好)
銅箔/PPSフィルム形状:×(カールが発生し不合格)
本発明にかかるPPSフィルムは、高温での熱接着性と寸法安定性の要求される多層回路基盤用途などの工業材料として好ましく使用することができる。さらにこのようにして得られたフィルムは、表面平滑性、厚み均質性および表面接着性も良好であり、回路基盤以外の各種用途にも良好に用いることができる。
Claims (9)
- ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂と液晶性樹脂とが複合された複合体からなり、該複合体中のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂が50重量%以上であることを特徴とするポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
- 該複合体が、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂と液晶性樹脂との混合ブレンド体からなることを特徴とする請求項1記載のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
- 該複合体が、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂層と液晶性樹脂層との積層体からなることを特徴とする請求項1記載のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
- 該複合体が、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂層と、液晶性樹脂不織布との積層体からなることを特徴とする請求項1記載のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
- 熱膨張係数αが、20ppm以下であることを特徴とする請求項1、2、3または4記載のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
- ハンダ耐熱温度が、240℃以上であることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
- 請求項1、2、3、4、5または6記載のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルムに、金属箔が加熱により熱接着されてなることを特徴とする金属箔積層ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
- 金属箔が、銅箔であることを特徴とする請求項7記載の金属箔積層ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルム。
- 請求項7または8項記載の金属箔積層ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルムの複数枚が用いられてさらにそれらが積層されて、かつそれらが加熱により熱接着され積層盤とされてなることを特徴とするポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂フィルムからなる多層積層盤。
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