JP2004244627A - 光透過性ゴム用ゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 優れた光透過性を有するゴム成形体を与える新規なゴム組成物を提供すること。
【解決手段】 エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムまたは水素添加ニトリルゴムからなるゴム基材に対して、架橋剤としてのパーオキサイド又はヒドロシリコーン化合物と、該ゴム基材の100重量部に対して1〜100重量部のシリカとを、配合せしめた光透過性ゴム用ゴム組成物において、エポキシ樹脂を配合して、架橋後における可視光線の透過性を向上させた。
【選択図】 図1
【解決手段】 エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムまたは水素添加ニトリルゴムからなるゴム基材に対して、架橋剤としてのパーオキサイド又はヒドロシリコーン化合物と、該ゴム基材の100重量部に対して1〜100重量部のシリカとを、配合せしめた光透過性ゴム用ゴム組成物において、エポキシ樹脂を配合して、架橋後における可視光線の透過性を向上させた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムまたは水素添加ニトリルゴムをゴム基材とする光透過性ゴム用のゴム組成物等に係り、特に、成形前の混練時における配合剤等の分散が均等化されて架橋成形体の品質向上が図られ得ると共に、高度な光透過性が実現され得る、新規なゴム組成物と、それを用いた光透過性のゴム架橋体およびその製造方法に関するものである。
エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム(EPDM)や水素添加ニトリルゴム(H−NBR)のパーオキサイド架橋体又はヒドロシリコーン化合物は、透明なゴム架橋体であって、電気工業部品や自動車部品、一般産業部品等に広く用いられているが、その耐久性等の特性を大幅に低下させることなく、より高度な透明性が要求される場合がある。
ところで、かかるゴム架橋体またはゴム架橋体のゴム組成物を製造するに際しては、目的とする材質を安定して得るために、EPDMまたはH−NBRからなるゴム基材に充填剤や軟化剤、老化防止剤等の各種配合剤が添加されることとなり、そこにおいて、各種配合剤をゴム基材に対して均一に分散させることが重要となる。
そこで、例えば、ゴム基材に対してパーオキサイド又はヒドロシリコーン化合物からなる架橋剤や各種配合剤を添加せしめたゴム組成物を混練する際に、視認可能なシリカ等の粉末を分散剤として添加せしめて、シリカの分散の度合いを目視で確認することによって、各種配合剤の分散の程度を容易に確認することが出来るようにすることが、考えられる。
ところが、シリカをゴム基材に添加すると、得られるゴム架橋体の透明度が低下する場合のあることが確認されている。ゴム組成物にシリカを添加しても、かかるゴム組成物を混練して充分に分散させることにより、成形前のゴム組成物においては良好な光透過性を確保することが出来るものの、かかるゴム組成物を架橋および成形して冷却すると、シリカ分子が凝集して視認可能な程の大きな塊状となることにより、得られた成形品における光透過性が低下してしまうことに起因するものであろうと考えられる。
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、ゴム用基材に添加して混合する各種配合剤の分散指標としてシリカを添加した場合において、冷却した成形後にも光透過性が良好に維持され得る、新規なゴム組成物とその架橋体、更に光透過性ゴム架橋体の新規な製造方法を提供することにある。
そして、このような課題を解決するために、本発明者が鋭意研究・検討を行った結果、光透過性を有するエチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムまたは水素添加ニトリルゴムからなるゴム基材に対して分散指標としてのシリカを添加する場合に、更に特定の樹脂を配合することにより、従来に比して光透過性が大幅に向上されたゴム架橋体が得られることを見い出し得たのであり、かかる知見に基づいて、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、以下の各発明および各態様を含み、更に各発明において各態様を任意に組み合わせた態様まで包含する。
(発明1の態様1)
エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムまたは水素添加ニトリルゴムからなるゴム基材に対して、パーオキサイド又はヒドロシリコーン化合物からなる架橋剤と、該ゴム基材の100重量部に対して1〜100重量部のシリカとを、配合せしめた光透過性ゴム用ゴム組成物において、エポキシ樹脂を配合せしめて、架橋後における可視光線の透過性を向上せしめた光透過性ゴム用ゴム組成物を、特徴とする。
エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムまたは水素添加ニトリルゴムからなるゴム基材に対して、パーオキサイド又はヒドロシリコーン化合物からなる架橋剤と、該ゴム基材の100重量部に対して1〜100重量部のシリカとを、配合せしめた光透過性ゴム用ゴム組成物において、エポキシ樹脂を配合せしめて、架橋後における可視光線の透過性を向上せしめた光透過性ゴム用ゴム組成物を、特徴とする。
(発明1の態様2)
前記シリカの推定一次粒子径が200nm以下である発明1の態様1に係る光透過性ゴム用ゴム組成物。
前記シリカの推定一次粒子径が200nm以下である発明1の態様1に係る光透過性ゴム用ゴム組成物。
(発明1の態様3)
前記シリカに対する前記エポキシ樹脂の配合量を、重量比率で10:0.5〜10:4とした発明1の態様1又は2に係る光透過性ゴム用ゴム組成物。なお、本態様において、シリカに対するエポキシ樹脂の配合量は、好ましくは重量比率で10:1〜10:3とされ、より好ましくは重量比率で10:1.5〜10:2.5とされる。それによって、光透過性の向上効果が一層効果的に発揮され得ることとなる。
前記シリカに対する前記エポキシ樹脂の配合量を、重量比率で10:0.5〜10:4とした発明1の態様1又は2に係る光透過性ゴム用ゴム組成物。なお、本態様において、シリカに対するエポキシ樹脂の配合量は、好ましくは重量比率で10:1〜10:3とされ、より好ましくは重量比率で10:1.5〜10:2.5とされる。それによって、光透過性の向上効果が一層効果的に発揮され得ることとなる。
(発明2の態様)
発明1の態様1乃至3の何れかに係る光透過性ゴム用ゴム組成物を架橋することによって得られた光透過性ゴム架橋体。
発明1の態様1乃至3の何れかに係る光透過性ゴム用ゴム組成物を架橋することによって得られた光透過性ゴム架橋体。
(発明3の態様)
エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムまたは水素添加ニトリルゴムからなるゴム基材に対して、パーオキサイド又はヒドロシリコーン化合物からなる架橋剤を添加して混練することによりゴム組成物を得て、かかるゴム組成物を架橋および成形することにより光透過性ゴム架橋体を製造するに際して、前記ゴム基材にシリカとエポキシ樹脂をそれぞれ複数回に分けて添加して混練することにより前記ゴム組成物とする光透過性ゴム架橋体の製造方法を、特徴とする。このような本発明方法に従えば、ゴム基材にシリカとエポキシ樹脂を複数回に分けて添加混練することにより、シリカとエポキシ樹脂をゴム基材に対してより均一に分散させることが出来、透明性の向上効果が非常に有利に発揮され得ることとなる。
エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムまたは水素添加ニトリルゴムからなるゴム基材に対して、パーオキサイド又はヒドロシリコーン化合物からなる架橋剤を添加して混練することによりゴム組成物を得て、かかるゴム組成物を架橋および成形することにより光透過性ゴム架橋体を製造するに際して、前記ゴム基材にシリカとエポキシ樹脂をそれぞれ複数回に分けて添加して混練することにより前記ゴム組成物とする光透過性ゴム架橋体の製造方法を、特徴とする。このような本発明方法に従えば、ゴム基材にシリカとエポキシ樹脂を複数回に分けて添加混練することにより、シリカとエポキシ樹脂をゴム基材に対してより均一に分散させることが出来、透明性の向上効果が非常に有利に発揮され得ることとなる。
本発明に係る光透過性ゴム用ゴム組成物においては、特定割合のシリカとエポキシ樹脂を含有してなるので、例えばシリカをパーオキサイド等の分散指標として用いた際に、成形後にシリカが凝集することが軽減乃至は防止されることとなり、光透過性に優れた加硫ゴム成形体を提供することが出来る。
また、本発明に係る光透過性ゴム架橋体の製造方法に従えば、分散指標としてシリカが配合されたゴム組成物の成形に際して、成形後における透明度の低下が抑えられて優れた透明度を有するゴム架橋体を得ることが出来るのである。
(エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム)
本発明において用いられるゴム基材としてのエチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム(EPDM)は、ゴム組成物に要求される成形性やゴム架橋体に要求される機械的特性、光透過性等を考慮して、従来から公知の各種のものが適宜に採用され得る。具体的には、三井化学工業株式会社製の商品名:三井EPT系、住友化学工業株式会社製の商品名:エスプレン系、日本合成ゴム株式会社製の商品名:JSR系、出光ディーエスエム株式会社製の商品名:ケルタン系、デュポン社製の商品名:ノーデル(NORDEL)系、バイエル株式会社製の商品名:POLYSAR系等が、例示される。なお、本発明では、これらのEPDMを単独で用いても良いし、ムーニー粘度やプロピレン含有量、加硫速度、オイル量等の調整などの目的で2種類以上のEPDMを適宜にブレンドして用いても良い。また、EPDM以外の他の種類のゴムをブレンドすることも可能である。
本発明において用いられるゴム基材としてのエチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム(EPDM)は、ゴム組成物に要求される成形性やゴム架橋体に要求される機械的特性、光透過性等を考慮して、従来から公知の各種のものが適宜に採用され得る。具体的には、三井化学工業株式会社製の商品名:三井EPT系、住友化学工業株式会社製の商品名:エスプレン系、日本合成ゴム株式会社製の商品名:JSR系、出光ディーエスエム株式会社製の商品名:ケルタン系、デュポン社製の商品名:ノーデル(NORDEL)系、バイエル株式会社製の商品名:POLYSAR系等が、例示される。なお、本発明では、これらのEPDMを単独で用いても良いし、ムーニー粘度やプロピレン含有量、加硫速度、オイル量等の調整などの目的で2種類以上のEPDMを適宜にブレンドして用いても良い。また、EPDM以外の他の種類のゴムをブレンドすることも可能である。
また、エチレンとプロピレンおよびジエンの各配合比は、任意に調節可能であり、例えばジエン成分としては、ジシクロペンタジエン(DCPD)や1−4ヘキサジエン(HD)、5−メチレン−2−ノルボルネン、ジシクロオクタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、5−ビニル−2ノルボルネン(VNB)等が、例示される。更に、本発明では、ムーニー粘度が比較的に高いゴム基材であっても、エポキシ樹脂の配合でゴム組成物のムーニー粘度が低下せしめられることから成形性等に大きな問題なく採用可能であり、ゴム基材自体のムーニー粘度(ML1+4、125℃)は、10〜150の広い範囲のものが有利に採用され得る。
(水素添加ニトリルゴム)
本発明において用いられるゴム基材としての水素添加ニトリルゴム(H−NBR)は、上述のエチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムと同様に、ゴム組成物に要求される成形性やゴム架橋体に要求される機械的特性、光透過性等を考慮して、従来から公知の各種のものが適宜に採用され得る。具体的には、日本ゼオン株式会社製の商品名:ゼットポール(ZETPOL)系やバイエル(Bayer)社製の商品名:テルバン(Therban)系等が、例示される。なお、本発明では、これらのH−NBRを単独で用いても良いし、ムーニー粘度やプロピレン含有量、加硫速度、オイル量等の調整などの目的で2種類以上のH−NBRを適宜にブレンドして用いても良い。また、H−NBRをEPDMとブレンドする他、各種のゴムとブレンドすることも可能である。
本発明において用いられるゴム基材としての水素添加ニトリルゴム(H−NBR)は、上述のエチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムと同様に、ゴム組成物に要求される成形性やゴム架橋体に要求される機械的特性、光透過性等を考慮して、従来から公知の各種のものが適宜に採用され得る。具体的には、日本ゼオン株式会社製の商品名:ゼットポール(ZETPOL)系やバイエル(Bayer)社製の商品名:テルバン(Therban)系等が、例示される。なお、本発明では、これらのH−NBRを単独で用いても良いし、ムーニー粘度やプロピレン含有量、加硫速度、オイル量等の調整などの目的で2種類以上のH−NBRを適宜にブレンドして用いても良い。また、H−NBRをEPDMとブレンドする他、各種のゴムとブレンドすることも可能である。
(パーオキサイド)
本発明において用いられるパーオキサイドとしては、従来からEPDMやH−NBRの有機過酸化物架橋剤として知られているものが適宜に採用され得るものであり、例えば2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチル−パーオキシヘキサン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチル−パーオキシヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベンゼン、ジクミルパーオキサイド、4,4−ジ−t−ブチルパーオキシ−ブチルバレレート、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシ−ブタン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−ベンゾイルパーオキサイド、ビス(o−メチルベンゾイル)パーオキサイド、ビス(p−メチルベンゾイル)パーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンジラート等が、例示される。
本発明において用いられるパーオキサイドとしては、従来からEPDMやH−NBRの有機過酸化物架橋剤として知られているものが適宜に採用され得るものであり、例えば2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチル−パーオキシヘキサン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチル−パーオキシヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベンゼン、ジクミルパーオキサイド、4,4−ジ−t−ブチルパーオキシ−ブチルバレレート、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシ−ブタン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−ベンゾイルパーオキサイド、ビス(o−メチルベンゾイル)パーオキサイド、ビス(p−メチルベンゾイル)パーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンジラート等が、例示される。
また、100%純品のパーオキサイドに換算して、その配合量は、EPDMまたはH−NBRの架橋が充分に行われるように設定されることとなり、好ましくはEPDMまたはH−NBRの100重量部に対して0.1〜6.0重量部とする。パーオキサイドの配合量が少なすぎるとEPDMまたはH−NBRの架橋が充分に行われず、逆に多すぎると得られるゴム架橋体の弾性が低下してしまうからである。なお、パーオキサイドによる架橋効率を高めるために、公知の共架橋剤を併用しても良い。かかる架橋剤としては、TAICやTAC、マレイミド、キノンジオキシウム、硫黄等が例示される。
(ヒドロシリコーン化合物)
本発明において用いられる、ヒドロシリコーン化合物を用いるEPDMは、ヒドロシリコーン化反応で架橋が可能なものであれば良く、そのジエン成分として5−ビニル−2ノルボルネン(VNB)を有するものが例示される。また、ヒドロシリコーン化合物による架橋速度の制御として触媒を用いることが好ましい。かかる触媒としては、白金等が例示される。更に、スコーチ時間の制御として、抑制剤を用いることが出来る。かかる抑制剤としては、アセチルアルコール等が例示される。
本発明において用いられる、ヒドロシリコーン化合物を用いるEPDMは、ヒドロシリコーン化反応で架橋が可能なものであれば良く、そのジエン成分として5−ビニル−2ノルボルネン(VNB)を有するものが例示される。また、ヒドロシリコーン化合物による架橋速度の制御として触媒を用いることが好ましい。かかる触媒としては、白金等が例示される。更に、スコーチ時間の制御として、抑制剤を用いることが出来る。かかる抑制剤としては、アセチルアルコール等が例示される。
また、ヒドロシリコーン化合物の配合量は、EPDMの架橋が十分に行われるように設定することとなり、好ましくはEPDM100重量部に対して、ヒドロシリコーン化合物が0.1〜10重量部とされる。更に、そこに触媒を0.01〜3重量部と、抑制剤を0.01〜3重量部、配合することが望ましい。
(シリカ)
本発明において用いられるシリカとしては、ゴム組成物またはゴム架橋体に要求される光透過性や耐久性、耐摩耗性等を考慮して、従来から公知のものが適宜に採用され得る。具体的には、日本シリカ工業株式会社製の商品名:ニプシール系、デグサ(Degussa)社製の商品名:ウルトラジール(Ultrasil)系、日本アエロジロ株式会社製の商品名:アエロジル(AEROSIL)系等が例示される。そして、このシリカは、ゴム基材の100重量部に対して1〜100重量部配合される。蓋し、シリカの配合量が1重量部より少ないと、各種配合剤の分散指標としての効果が十分に発揮され難くなるからであり、一方100重量部を越えると、ゴム特性に悪影響が出るおそれがあるからである。
本発明において用いられるシリカとしては、ゴム組成物またはゴム架橋体に要求される光透過性や耐久性、耐摩耗性等を考慮して、従来から公知のものが適宜に採用され得る。具体的には、日本シリカ工業株式会社製の商品名:ニプシール系、デグサ(Degussa)社製の商品名:ウルトラジール(Ultrasil)系、日本アエロジロ株式会社製の商品名:アエロジル(AEROSIL)系等が例示される。そして、このシリカは、ゴム基材の100重量部に対して1〜100重量部配合される。蓋し、シリカの配合量が1重量部より少ないと、各種配合剤の分散指標としての効果が十分に発揮され難くなるからであり、一方100重量部を越えると、ゴム特性に悪影響が出るおそれがあるからである。
そこにおいて、特に本発明では、シリカの推定一次粒子径が200nm以下であることが望ましい。シリカの推定一次粒子径が大きくなり過ぎると、可視光線の波長より粒子径が大きいと乱反射が大きくなり良好な光透過性が得られ難くなる。なお、本発明における推定一次粒子径は、粒子が単一である場合の粒子の直径をいう。
(エポキシ樹脂)
本発明において採用されるエポキシ樹脂としては、特に限定されることなく一般に使用されているエポキシ樹脂が適宜に採用され得る。具体的には、例えばエピクロルヒドリン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂やエピクロルヒドリン−ビスフェノールF型等の難燃性エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂や水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のグリシジルエステル系エポキシ樹脂、m−アミノフェノール系エポキシ樹脂やジアミノジフェニルメタン系エポキシ樹脂、石油樹脂等の不飽和重合体のエポキシ化物等が例示される。より具体的には、ジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名:エピコート系等が例示される。
本発明において採用されるエポキシ樹脂としては、特に限定されることなく一般に使用されているエポキシ樹脂が適宜に採用され得る。具体的には、例えばエピクロルヒドリン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂やエピクロルヒドリン−ビスフェノールF型等の難燃性エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂や水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のグリシジルエステル系エポキシ樹脂、m−アミノフェノール系エポキシ樹脂やジアミノジフェニルメタン系エポキシ樹脂、石油樹脂等の不飽和重合体のエポキシ化物等が例示される。より具体的には、ジャパンエポキシレジン株式会社製の商品名:エピコート系等が例示される。
また、特に本発明では、シリカに対するエポキシ樹脂の配合量を、重量比率で10:1〜10:3とすることが望ましい。シリカに対するエポキシ樹脂の配合量の重量比率が小さ過ぎると、ゴム組成物からゴム架橋体を成形する際に、ゴム組成物の冷却後等にシリカに凝集作用が及ぼされることを阻止する作用効果が有効に発揮され難くなり、反対に大き過ぎると、コスト的に不利となるだけでなく、ゴム組成物、ひいてはゴム架橋体の光透過性に悪影響が及ぼされるおそれがある。
(その他の配合剤)
本発明では、ゴム基材に対して、上述のパーオキサイド又はヒドロシリコーン化合物、シリカ、エポキシ樹脂の他、必要に応じて、加硫剤、加硫助剤、ゴム用補強剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、発泡剤、充填剤、軟化剤、金属活性化剤、スコーチ防止剤、塩酸吸収剤、老化防止剤、加工助剤等を適宜に配合することが出来る。また、目的とする特性を損なわない範囲で、他のゴムや樹脂の一種以上を混合して使用することも可能である。その中で、充填剤としては、ホワイトカーボン、クレー、アルミナ、酸化チタン等の無機充填剤が例示される。また、軟化剤としては、プロセス油、植物油および合成油の他、エステル系等の可塑剤等が例示され、それらを併用することも可能である。
本発明では、ゴム基材に対して、上述のパーオキサイド又はヒドロシリコーン化合物、シリカ、エポキシ樹脂の他、必要に応じて、加硫剤、加硫助剤、ゴム用補強剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、発泡剤、充填剤、軟化剤、金属活性化剤、スコーチ防止剤、塩酸吸収剤、老化防止剤、加工助剤等を適宜に配合することが出来る。また、目的とする特性を損なわない範囲で、他のゴムや樹脂の一種以上を混合して使用することも可能である。その中で、充填剤としては、ホワイトカーボン、クレー、アルミナ、酸化チタン等の無機充填剤が例示される。また、軟化剤としては、プロセス油、植物油および合成油の他、エステル系等の可塑剤等が例示され、それらを併用することも可能である。
(ゴム組成物およびゴム組成物からなるゴム架橋体の製造方法)
上述の如き、本発明に従って配合されたゴム組成物は、加硫ゴム成形体あるいは加硫ゴム発泡成形体のような架橋体として用いた場合に、その特性を有利に発揮し得る。ここにおいて、本発明に従うゴム組成物から架橋体を製造するには、一般のゴムを加硫する時と同様に、未加硫のゴム組成物を調整した後、このゴム組成物を目的とする形状に成形し、その後に加硫を行うこととなる。
上述の如き、本発明に従って配合されたゴム組成物は、加硫ゴム成形体あるいは加硫ゴム発泡成形体のような架橋体として用いた場合に、その特性を有利に発揮し得る。ここにおいて、本発明に従うゴム組成物から架橋体を製造するには、一般のゴムを加硫する時と同様に、未加硫のゴム組成物を調整した後、このゴム組成物を目的とする形状に成形し、その後に加硫を行うこととなる。
より具体的には、例えばバンバリーミキサやニーダー、インターミックス、インターナルミキサ、ロール等の混合機により、EPDMまたはH−NBRからなるゴム基材と、パーオキサイド又はヒドロシリコーン化合物と、シリカと、エポキシ樹脂と、必要に応じて、老化防止剤や軟化剤等の添加剤を配合せしめたゴム組成物を適当な温度下で数分〜数十分混練し、ゴム組成物が透明になるのを確認することで調整することが出来る。なお、混練温度が高い場合には、加硫剤や加硫促進剤等を遅れて混合配合するようにすること等で対応することが望ましい。
また、本発明では、ゴム基材に対するパーオキサイド又はヒドロシリコーン化合物やシリカ、エポキシ樹脂等の添加にあって、順序や手法は特に限定されるものでないが、充分に混合され易いように、例えばゴム基材に、シリカ、エポキシ樹脂を各別に少量ずつ分けて混合することが望ましい。また、パーオキサイドは、シリカやエポキシ樹脂等の混合より後に混合するようにしても良い。
そして、混練にて調整された加硫可能な本発明に係るゴム組成物は、押出成形機、カレンダロール、プレス、インジェクション成形機、トランスファー成形機など種々の成形法により、意図する形状に成形され、成形と同時に、または成形後に成形物を加硫槽内に導入して加硫することが出来るのであり、それによって、目的とする架橋体とする成形体を得る。なお、成形に際しては、金型を用いても良いし、用いないで連続加硫することも可能である。加硫槽における加熱方法としては、熱空気、ガラスビーズ流動床、極超短波電磁波、スチーム、熱溶融塩槽等の加熱槽を用いることが出来る。また、シートの連続加硫には、ロートキュアによる加硫機を用いることが出来る。
また、バンバリーミキサやニーダー、インターミックス、インターナルミキサ、ロール等の混合機で得られたゴム組成物をトルエン、MEK (エチルメチルケトン)、MIBK (メチルイソブチルケトン)等の周知の有機溶剤に溶解し、且つ脱泡して得られた固形分10〜50%、粘度5000〜20000cpのゴム溶液を離型性が良好な支持フィルムに所定の厚さで塗布し、温度50〜200℃のオーブンで加熱して架橋させることによって、シート状乃至はフィルム状の成形体を得ることが出来る。
なお、ゴム組成物の溶解、脱泡には、真空式脱泡装置付き攪拌機を使用するのが便利である。また、溶解したゴム溶液は、支持フィルム上にロールコーターで塗布し、これを加熱して乾燥させることで架橋させることができる。
また、本発明に係るゴム組成物およびゴム組成物からなるゴム架橋体のより具体的な製造方法に関しては、特に限定されるものでないが、例えば以下の如き一具体例が好適に採用され得る。
EPDMまたはH−NBRからなる原料ゴムとしてのゴム基材を混合機としてのロールに巻き付けると共に、該ゴム基材の100重量部に対して、1〜100重量部のシリカと適量のエポキシ樹脂とを少量ずつ交互に、複数回に分けて添加し、充分に練り込む。また、かかるゴム基材に架橋剤としてのパーオキサイド又はヒドロシリコーン化合物や必要な添加剤を添加して、シリカの粒子が目視できなくなる程にまで混練して分散させる。これにより、シリカがパーオキサイド又はヒドロシリコーン化合物等の分散指標となって、シリカやパーオキサイド又はヒドロシリコーン化合物、エポキシ樹脂がゴム基材に対して充分に分散することとなり、目的とする光透過性が付与されたゴム組成物を得る。
次に、目的とする光透過性を有するまで練り込んだゴム組成物を、複数回ロールにて繰り返し練り込むと共に、該ロールから取り出して室温まで冷却する。これにより、本発明に係る光透過性ゴム用ゴム組成物を得る。
また、上述の如き光透過性ゴム用ゴム組成物を再度、ロールに巻き付けて練り込んだ後に、ロールから分出しする。
さらに、ロールから分出しした光透過性ゴム用ゴム組成物を、所定の加硫温度および圧力で所定時間プレス加硫する。これにより、本発明に係る光透過性ゴム架橋体が実現され得る。
また、本発明では、上述のロールを用いたゴム組成物の混練工程を複数回繰り返して行うことも可能であり、それによって、ゴム基材やパーオキサイド又はヒドロシリコーン化合物、シリカ、エポキシ樹脂が充分に混練されて、パーオキサイド又はヒドロシリコーン化合物やシリカ、エポキシ樹脂がゴム基材に対して効果的に分散されることとなり、要求される光透過性が有効に実現され得る。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明者が行った幾つかの実施例を比較例と共に示す。
先ず、本発明に従うEPDMまたはH−NBRからなる各種ゴム基材への適量のエポキシ樹脂の配合による光透過性の向上効果を確認するために、[表1]〜[表6]にそれぞれ示された各種割合の各配合成分をロールで混練し、得られたゴム組成物を、プレス加硫により、ゲージ圧力:10MPaで165℃×20分の加硫操作を行って、架橋体の試料(実施例および比較例)として、厚さ:1.6mmのシート状の加硫ゴムを得る。
また、光透過性の評価を行うために、国際照明委員会(CIE)が推奨する日本電色工業株式会社製の色差計(商品名:COLOR AND COLOR DIFFERENCEMETER ND−101D)を用いて、得られた実施例および比較例としての各試料の視感透過率を測定した。その結果を[表1]〜[表6]に示す。なお、上述の色差計を用いた各試料の視感透過率の測定方法としては、先ず、標準白板を反射試料台30mmφの上に置き、光が積分球を通り抜けるのを遮断する。また、試料挟みだけを色差計の透過試料測定位置に置き、空気層を標準とする。標準値は、Y=100.0、a=0.0、b=0.0にセットする。また、各試料を試料挟みに挟んで色差計の透過試料測定位置に配置すると共に、Y(L)の押しボタンスイッチを押して、色差計にデジタル表示された数値を読み、記録する。これにより、各試料の視感透過率を測定する。要するに、本実施例の測定方法においては、色差計に表示された数値が100の値に近いほど、試料に優れた光透過性が発揮されることが認められることとなる。
なお、表1〜6中、採用したエチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムの詳細を[表7]に示す。また、表1〜6中、採用した水素添加ニトリルゴムの詳細を[表8]に示す。更に、表1〜6中、採用した湿式シリカまたは乾式シリカを含むシリカの詳細を[表9]に示す。
また、表1〜6中、「DCP−40KE」は、ジクミルパーオキサイド40重量%含有EPDMのM/Bであって、日本油脂株式会社製の商品名(正式名称:パークミルD−40KE)であり、「エピコート1001」はビスフェノールA型エポキシ、「エピコート604」はジアミノジフェニルメタン型エポキシ、「エピコート154」はフェノールノボラック型エポキシ、「エピコート807」はビスフェノールF型エポキシであり、何れも、ジャパンエポキシレジン株式会社製のエポキシ樹脂の商品名である。
なお、「エピコート1001」のエポキシ当量(g/eq)は470、「エピコート604」のエポキシ当量(g/eq)は120、「エピコート154」のエポキシ当量(g/eq)は178、「エピコート807」のエポキシ当量(g/eq)は170である。
なお、「エピコート1001」のエポキシ当量(g/eq)は470、「エピコート604」のエポキシ当量(g/eq)は120、「エピコート154」のエポキシ当量(g/eq)は178、「エピコート807」のエポキシ当量(g/eq)は170である。
表1の結果からも、ゴム基材に適量のエポキシ樹脂を混合することにより、優れた光透過性が発現され得ることが、明らかである。
また、表2の結果からも、特定種類のEPDMとエポキシ樹脂をブレンドすることにより、極めて優れた光透過性が発揮され得ることが、認められる。
さらに、表3の結果より、互いに異なる種類のEPDMをブレンドしたゴム基材やH−NBRからなるゴム基材に対してエポキシ樹脂を配合した場合においても、良好な光透過性が実現され得ることが、明らかである。
更にまた、表4の結果からも、適当な種類のシリカをゴム基材に配合することにより、優れた光透過性が発揮され得ることが、認められる。
また、表5の結果からも、シリカとしての「ニプシールVN3」に対するエポキシ樹脂としての「エピコート807」の配合量の重量比率:r1 (エピコート807添加量/ニプシールVN3添加量)を、0.5≦r1 ≦4とすることにより視感透過率の向上効果を有利に得ることの出来ることが理解される。そこにおいて、好ましくは1≦r1 ≦3となるように配合され、より好ましくは1.5≦r1 ≦2.5となるように配合されることとなり、一般に最も好ましくはr1 =略0.2とすることで非常に優れた視感透過率が実現されることを確認できた。
さらに、表6の結果より、ゴム基材としてのH−NBRを用いた場合にあっても、上述の表5の結果におけるゴム基材としてのEPDMを用いた場合と同様に、シリカとしての「ニプシールVN3」に対するエポキシ樹脂としての「エピコート807」の配合量の重量比率:r2 (エピコート807添加量/ニプシールVN3添加量)を、上述のr1 と同様に、0.5≦r2 ≦4とすることにより視感透過率の向上効果を有利に得ることの出来ることが理解される。そこにおいて、好ましくは1≦r2 ≦3となるように配合され、より好ましくは1.5≦r2 ≦2.5となるように配合されることとなり、一般に最も好ましくはr2 =略0.2とすることで非常に優れた視感透過率が実現されることを確認できた。
なお、図1には、表5の結果と、更にシリカとしてのニプシールVN3の添加量を一層増加させた場合についての同様な測定結果を、併せて詳細に記したグラフを示す。かかるグラフからも、エポキシ樹脂としての「エピコート807」をゴム基材に混合することにより、シリカとしての「ニプシールVN3」のゴム基材に対する配合量に関係なく、視感透過率が所定の数値まで上昇され得ることが、認められる。なお、図中、エピコート807の添加量とニプシールVN3の添加量は、何れも、配合量の重量比率:phr(parts per hundred parts of rubber)として示す。
(ヒドロシリコーン架橋)
次に、ヒドロシリコーン架橋による光透過性ゴムの成形に対して本発明を適用したものの具体例を明らかにするために、本発明者が行った幾つかの実施例を、比較例と共に示す。
次に、ヒドロシリコーン架橋による光透過性ゴムの成形に対して本発明を適用したものの具体例を明らかにするために、本発明者が行った幾つかの実施例を、比較例と共に示す。
すなわち、本発明に従うヒドロシリコーン化反応で架橋されるEPDMからなるゴム基材への適量のエポキシ樹脂の配合による光透過性の向上効果を確認するために、〔表10〕〜〔表13〕にそれぞれ示された各種割合の各配合成分を、実施例1と同様にして、ロールで混練し、得られたゴム組成物をプレス加硫による、ゲージ力:10MPaで165℃×20分の加硫操作を行って、架橋体の試料(実施例および比較例)として、厚さ:1.6mmのシート状の加硫ゴムを得た。
このようにして得られた各試料に対して、実施例1と同じ色差計を用いて視感透過率を測定した。その結果を[表10]〜[表13]および図2に示す。なお、以下の表中、「X−93−1346」は架橋剤,「X−93−1410」は触媒,「X−93−1122」は抑制剤であり、何れも、信越化学工業株式会社から提供されている商品名である。
上述の〔表10〕に示された結果から、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムからなるゴム基材をヒドロシリコーン架橋したゴム成形体においても、所定のシリカと共にエポキシ樹脂を配合して得られたゴム組成物を採用することにより、良好な光透過性の得られることが理解できる(表13も参照)。特に、ヒドロシリコーン架橋した場合には、パーオキサイド架橋よりも、光透過性が一層高度に実現され得るという結果を得た。
このことは、エポキシ樹脂を配合していない比較例と併せて、幾つかの実施例を実施比較した結果を示す〔表11〕からも明らかである。しかも、〔表12〕に示された実施例から明らかなように、透明性のオイル、例えばパラフィン系プロセスオイル(具体的には、出光興産株式会社製のダイアナプロセスオイルPW−380(商品名)等)を添加することにより、ゴム成形品における光透過性の更なる向上を図ることが可能となる。なお、表11中の硬さの測定は、JISK6253「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」に基づくデュロメータ硬さタイプAの試験の測定結果である。
また、〔表13〕に示された結果から、本発明に従ってシリカとエポキシ樹脂を配合することにより、シリカ(ニプシールLP)を配合しない場合に比してさえ、光透過性の向上効果が明らかに認められる。なお、架橋剤としてヒドロシリコーン化合物を採用した本実施例においても、架橋剤としてパーオキサイドを採用した前記実施例1の場合と同様に、シリカとしての「ニプシールLP」に対するエポキシ樹脂としての「エピコート807」の配合量の重量比率:r3 (エピコート807添加量/ニプシールVN3添加量)を、0.5≦r3 ≦4とすることにより視感透過率の向上効果を有利に得ることが出来、好ましくは1≦r3 ≦3となるように配合され、より好ましくは1.5≦r3 ≦2.5となるように配合されることとなり、一般に最も好ましくは表10〜13に示されているように、r3 =略0.2とすることで非常に優れた視感透過率が実現されることを確認した。
さらに、〔表13〕および図2に示されているように、シリカ(ニプシールLP)に対するエポキシ樹脂(エピコート807)の配合量の重量比率:r3 をr3 =2に維持しつつ、ニプシールLPの添加量(配合量)を異ならせることにより、得られるゴム成形体における光透過量を一層向上させることが出来る。
Claims (5)
- エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムまたは水素添加ニトリルゴムからなるゴム基材に対して、パーオキサイド又はヒドロシリコーン化合物からなる架橋剤と、該ゴム基材の100重量部に対して1〜100重量部のシリカとを、配合せしめた光透過性ゴム用ゴム組成物において、
エポキシ樹脂を配合せしめて、架橋後における可視光線の透過性を向上せしめたことを特徴とする光透過性ゴム用ゴム組成物。 - 前記シリカの推定一次粒子径が200nm以下である請求項1に記載の光透過性ゴム用ゴム組成物。
- 前記シリカに対する前記エポキシ樹脂の配合量を、重量比率で10:0.5〜10:4とした請求項1又は2に記載の光透過性ゴム用ゴム組成物。
- 請求項1乃至3の何れかに記載の光透過性ゴム用ゴム組成物を架橋することによって得られた光透過性ゴム架橋体。
- エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムまたは水素添加ニトリルゴムからなるゴム基材に対して、パーオキサイド又はヒドロシリコーン化合物からなる架橋剤を添加して混練することによりゴム組成物を得て、かかるゴム組成物を架橋および成形することにより光透過性ゴム架橋体を製造するに際して、
前記ゴム基材にシリカとエポキシ樹脂をそれぞれ複数回に分けて添加して混練することにより前記ゴム組成物とすることを特徴とする光透過性ゴム架橋体の製造方法。
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