JP2010254923A - 制振ゴム、その製造方法及び制振ゴム用の組成物 - Google Patents

制振ゴム、その製造方法及び制振ゴム用の組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】幅広い温度域において優れた制振性能を発揮しうる制振ゴム及びその製造方法を提供する。
【解決手段】(A)ゴム成分100重量部に対し、(B)ポリスチレン−ビニルポリイソプレンブロック共重合体からなる熱可塑性エラストマー5〜60重量部、及び(C)テルペン系樹脂と石油系樹脂とからなる群より選ばれた少なくとも1種の樹脂25〜70重量部を含有し、かつ、100Hzにおける損失正接tanδが−15〜65℃の温度領域で0.5以上であることを特徴とする制振ゴムである。
【選択図】図1

Description

本発明は、幅広い温度域、特に高温領域において優れた制振性能を発揮しうる制振ゴム、その製造方法及び制振ゴム用の組成物に関する。
従来より、制振ゴムは、不要な振動を吸収するための材料として様々な分野で使用されている。特に近年では、例えば自動車用部品及び建材として多用されており、その場合にはより広い温度領域、とりわけ高温域で安定した振動吸収性能を発揮することが求められる。このような要求を満足させるために、従来、イソブチレン−イソプレン共重合体と、ポリスチレン−ビニルポリイソプレンブロック共重合体からなる熱可塑性エラストマーとからなるゴム組成物が、例えば下記特許文献1により提案されている。
特開2007−70419号公報
発明者らは、さらなる研究を重ねた結果、ゴム成分に、ポリスチレン−ビニルポリイソプレンブロック共重合体からなる熱可塑性エラストマー及びテルペン系樹脂等を配合することにより、これまでよりもさらに高温領域で優れ、かつ、安定した制振性能を発揮しうる制振ゴムを見出し、本発明を完成させるに至った。
以上のように、本発明は、より高温域で高い制振性能を発揮しうる制振ゴム、その製造方法及び制振ゴム用の組成物を提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、(A)ゴム成分100重量部に対し、(B)ポリスチレン−ビニルポリイソプレンブロック共重合体からなる熱可塑性エラストマー5〜60重量部、及び(C)テルペン系樹脂と石油系樹脂とからなる群より選ばれた少なくとも1種の樹脂25〜70重量部を含有し、かつ、100Hzにおける損失正接tanδが、−15〜65℃の温度領域で0.5以上であることを特徴とする制振ゴムである。
また請求項2記載の発明は、前記ゴム成分が、イソブチレン−イソプレン共重合ゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム又はエチレン−プロピレン共重合ゴムである請求項1記載の制振ゴムである。
また請求項3記載の発明は、前記熱可塑性エラストマーは、スチレン単体含有量が15〜25質量%であり、かつ、ガラス転移温度が−20〜20℃である請求項1又は2記載の制振ゴムである。
また請求項4記載の発明は、前記樹脂は、テルペン樹脂、変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、C5系石油樹脂又は完全水添石油樹脂である請求項1乃至3のいずれかに記載の制振ゴムである。
また請求項5記載の発明は、請求項1乃至4に記載された制振ゴムを製造する方法であって、前記(A)ないし(C)成分を含有する組成物を成形してシート体を得る成形工程と、上記シート体を0.1〜0.5MPaの圧力の下で空気加硫する加硫工程とを含むことを特徴とする制振ゴムの製造方法である。
また請求項6記載の発明は、(A)ゴム成分100重量部に対し、(B)ポリスチレン−ビニルポリイソプレンブロック共重合体からなる熱可塑性エラストマー5〜60重量部、及び(C)テルペン系樹脂と石油系樹脂とからなる群より選ばれた少なくとも1種の樹脂25〜70重量部を含有することを特徴とする制振ゴム用の組成物である。
請求項1に記載された発明では、100Hzにおける損失正接tanδが、−15〜65℃の温度領域で0.5以上を満たすことができる。これまでの制振ゴムでは制振性能を十分に発揮しうる高温域の限界温度はせいぜい30℃程度であったため、本発明の制振ゴムは、従来に比して顕著に高い温度領域で優れた制振性能を発揮することができる。
また、請求項5に記載された制振ゴムの製造方法によれば、加硫時の圧力を限定したことにより、成形後の物性が、その位置に関係なく満遍なく安定した制振性能を発揮しうるシート状の制振ゴムを製造することができる。
本実施形態の制振材料の製造方法を説明する工程図である。 実施例3Aの制振ゴムのtanδと温度との関係を示すグラフである。 比較例1Aの制振ゴムのtanδと温度との関係を示すグラフである。 (a)、(b)は実施例D、比較例Dのtanδの測定位置を説明する制振ゴムの平面図である。 実施例Dの制振ゴムのtanδと温度との関係を示すグラフである。 比較例Dの制振ゴムのtanδと温度との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
本発明の制振ゴムは、(A)ゴム成分100重量部に対し、(B)ポリスチレン−ビニルポリイソプレンブロック共重合体からなる熱可塑性エラストマー5〜60重量部、及び(C)テルペン系樹脂と石油系樹脂とからなる群より選ばれた少なくとも1種の樹脂25〜70重量部を含有し、かつ、損失正接tanδが、−15〜65℃の温度領域で0.5以上であることを特徴とする。従って仕向け地によっては、使用温度条件のレンジが高温域に偏りやすい自動車用部品、例えばドアオープニングシール、トランクシール、バンパー保護用ゴム、内装機能材(インパネ小物入れのフタ用クッションゴム等)また住宅建材用部品、例えば制振材等に使用しても安定した制振性能を発揮することができる点で好ましいものとなる。
本明細書において、前記損失正接tanδは、3mm巾×35mm長さ×2mm厚さの短冊状試料と、粘弾性スペクトロメーターとを用い、周波数100Hz、動歪0.2%の条件で測定された値とする。
次に、上記各AないしC成分の限定理由等について述べる。
[A成分:ゴムポリマー]
前記ゴム成分は、種々のゴムポリマーを採用することができるが、概ね、イソブチレン−イソプレン共重合ゴム(IIR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)及びエチレン−プロピレン共重合ゴムの群から得らればれる1種又は2種以上が好適である。とりわけ、低温域下で制振性能が高いイソブチレンーイソプロピレン共重合ゴム(IIR)を含ませるのが特に好適である。
[B成分:熱可塑性エラストマー]
前記熱可塑性エラストマーには、スチレンモノマーからなるブロックと、ビニル−ポリイソプレンブロックとからなるブロック共重合体が用いられる。該ブロック共重合体は、上述のゴム成分に配合されることにより、高温域でのtanδを大きくする役割を果たす。
前記熱可塑性エラストマーには、スチレン含有量が10〜30%程度、好ましくは15〜25%程度のブロック共重合体が好適に用いられる。前記スチレン含有量が10%未満のブロック共重合体はガラス転移温度Tgが低温域に存在するため、高温域でのtanδを低下させるおそれがある。逆に前記スチレン含有量が30%を超えるブロック共重合体は、ガラス転移温度Tgが高温域に存在するため低温域でのtanδが低下し、そのため可使用温度範囲が減少し好ましくない。また、前記熱可塑性エラストマーには、ガラス転移温度Tgが、−20〜20℃のブロック共重合体が好適に用いられる。前記ガラス転移温度Tgが−20℃未満のブロック共重合体は、ガラス転移温度Tgが低くなり高温特性が低下し、tanδが低下するという不具合があり、逆にガラス転移温度Tgが20℃を超えるブロック共重合体では、低温特性が阻害されるという不具合がある。
また、上記熱可塑性エラストマーは、ゴム成分100重量部に対して5〜60重量部配合される必要がある。熱可塑性エラストマーの配合量が5重量部未満では、高温領域でのtanδを有意に高めることができない。とりわけ、熱可塑性エラストマーの配合量は、特に好ましくは15重量部以上が望ましい。
他方、熱可塑性エラストマーの配合量が60重量部を超えても、高温領域でtanδを高める一方で低温域でのtanδを低下させるという不具合がある。このような観点より、熱可塑性エラストマーの配合量は、特に好ましくは50重量部以下が望ましい。
[C成分:テルペン系樹脂又は石油系樹脂]
本発明の制振ゴムは、上記熱可塑性エラストマーのみならず、テルペン系樹脂と石油系樹脂とからなる群より選ばれた少なくとも1種の樹脂をさらに含有する。上述の通り、熱可塑性エラストマーの配合量を増加させても、高温側のtanδを大きくする効果は頭打ちとなる。しかしながら、発明者らの種々の実験の結果、上記群から選ばれた樹脂をさらに加えることで、さらにもう一段、高温域でのtanδをより高め得ることが判明している。(tanδ≧0.5の温度域が−15℃〜65℃の範囲にわたっている。図2参照)
前記テルペン系樹脂としては、例えば、テルペン樹脂、変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂又はテルペンフェノール樹脂が挙げられる。また、前記石油系樹脂としては、例えばC5系石油樹脂又は完全水添石油樹脂が好適である。
また、C成分の樹脂は、前記ゴム成分100重量部に対して25〜70重量部配合される必要がある。該樹脂の配合量が25重量部未満では、高温領域でのtanδを有意に高める効果が期待できない。とりわけ、前記樹脂の配合量は、好ましくは35重量部以上が望ましい。
他方、前記樹脂の配合量が70重量部を超えても、高温領域でのtanδを高める効果が飽和し、向上が見込めない他、コンパウンドの操作性の悪化、即ち、常温では硬く、高温では軟化が激しくべたついて取り扱いが困難という不具合がある。このような観点より、前記樹脂の配合量は、より好ましくは50重量部以下が望ましい。
次に、上述の制振ゴムの製造方法の一例について述べる。先ず、前記AないしC成分が、例えばロール、バンバリーミキサー又は各種ニーダー等を用いて混練されゴム組成物が製造される。この際、必要な加硫促進剤・加硫促進助剤・架橋剤や他の添加剤(充填剤・加工助剤)などが投入される。
次に、図1に示されるように、十分に混練されたゴム組成物が押出機3を用いて長尺なシート体2として連続して成形される(成形工程)。シート体2は、例えばコンベヤ等で水平に保持されて下流側へと連続して送られる。なお、押出機3に代えて又は押出機3の下流側に、カレンダーロール等が用いられても良い。また、前記シート体2の厚さは、例えば、連続して安定して押出しが可能の寸法に定められるのが好ましい。また、本実施形態のシート体2は、空気加硫によって加硫される(後述)ので、厚さが大きすぎると、内部まで十分に熱が伝わらないおそれがある。このような観点より、シート体2の厚さは、例えば1〜10mm程度が好適である。
本実施形態において、押出機3から送られてくるシート体2の上下面は、保護シート4で被覆される。これにより、シート体2の表面の保護、特に加硫時の熱による焼けなどが効果的に防止でき、仕上がり品質を向上しうる点で望ましい。前記保護シート4には、例えば不織布、帆布、耐熱性樹脂フィルムなど各種の材料が使用でき、例えばシート体2と実質的に同一の幅で準備される。さらに、保護シート4は、予めロール状に巻取られており、押し出された未加硫のシート体2と同期してその各面を被覆しうるよう、例えば上下一対の挟みローラR、Rでシート体2に密着させられる。
次に、保護シート4で上下面が被覆されたシート体2は、連続加硫機5を通ることによって加硫される。連続加硫機5は、入口5iと、出口5oとを有する略箱体状をなし、その内部には、実質的に気密な空間であり、しかも調温かつ調圧可能な加硫空間5Aを具える。本実施形態において、加硫空間5Aは、圧力が0.1〜0.5MPa、雰囲気温度が約170〜190℃に調整される。従って、シート体2が、連続加硫機5の空間5Aを通過する際、該シート体2は上記圧力と熱エネルギーとを受けて空気加硫される。
このように、本実施形態の製造方法では、シート体2に一定の範囲に限定された圧力を作用させて空気加硫することにより、シート体2の表面の成形不良等を防止しつつシート体2の表面全域において、tanδ等の物性のバラツキをなくし、満遍なく安定した制振性能を発揮させることができる。
即ち、上述のゴム組成物が0.1MPa未満の圧力下で空気加硫されると、混練中に組成物内に混入した空気が熱を受けて膨張し、抵抗の少ないシート体2の表面から吹出する。このため、シート体2の表面に多数の気泡孔が生じて凹凸化するなど商品価値が損なわれやすい。特にゴム成分がIIRを含む場合、加硫時の発泡により、かかる不具合が顕著に発生するため好ましくない。
他方、上記ゴム組成物が0.5MPaを超える圧力の下で空気加硫されると、シート体2の位置によってtan等の物性に大きなバラツキが生じ、シート体2で満遍なく安定した制振性能を発揮させることができなくなる。これは、本実施形態の組成物からなるシート体2が加硫中に高い圧力を受けると、その内部においてゴム成分と樹脂成分との熱流動性の違いに基づくミクロ相分離が生じ、各部によって配合比率に偏りが生じるためと推察される。
以上の点に鑑み、さらにシート体2の表面の成形不良等を防止しつつシート体2の全域においてtanδのバラツキをなくすために、空気加硫時の前記圧力はとりわけ0.15MPa以上が望ましく、かつ、0.4MPa以下が望ましい。
また、空気加硫に要する加硫時間は10〜20分程度が望ましい。なお、図示していないが、押出機3と連続加硫機5との間には、押出機3から押し出されるシート体の移動速度と、連続加硫機5を通過するシート体2の移動速度との差を吸収するためのフェスツーン等のアキュムレータ等が設けられても良い(図示省略)。
そして、連続加硫機6を通過したシート体2は、その上下面から保護シート4が取り外されるとともに、所定の寸法に加工、裁断されて各種の部品に使用される。
以上、本発明の具体的な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されることなく種々の態様に変形して実施することができるのは言うまでもない。
以下、本発明をさらに具現化した実施例について述べる。ただし、本発明は、これらの実施例に限定されるものとして理解してはならない。
[実施例A]
表1に示す配合のゴム組成物をニーダーにて十分に混合し、カレンダーロールにて幅1200mm×長さ20m×厚さ2mmのシート状に押出した。そして、シート状のゴム組成物の上下面を帆布からなる保護シートで被覆し、0.2MPaの圧力及び175℃の温度(乾熱)で15分間、空気加硫して制振ゴムを得た。そして、各制振ゴムの幅方向及び長さ方向の中央部から試験片を切り出し、tanδが連続して0.5以上となる領域の上限温度及び下限温度がそれぞれ測定された。なお、各成分には、次のものが用いられた。
(A)ゴム成分:イソブチレン−イソプレン共重合体
商品名:POLYSAR 402、製造元:バイエル株式会社
(B)ポリスチレン−ビニルポリイソプレンブロック共重合体の熱可塑性エラストマー
商品名:ハイブラー 5127、製造元:株式会社 クラレ
(C)テルペン樹脂
商品名:クリアロン P105、製造元:ヤスハラケミカル株式会社
また、添加剤は、以下の通りであり、各例とも共通の配合とした。
・加硫促進助剤:7重量部
・加硫促進剤:3重量部
・加硫剤:3重量部
・加工助剤:4重量部
・充填剤:30重量部
テストの結果は、表1の通りである。
Figure 2010254923
[実施例B]
表2には、表1の(A)ゴム成分及び(C)樹脂成分をそれぞれ下記のものに変えて同様の実験を行った結果を示す。
(A)ゴム成分:イソブチレン−イソプレン共重合体
商品名:POLYSAR 301、製造元:バイエル株式会社
(C)テルペン樹脂
商品名:クリアロン P105、製造元:ヤスハラケミカル株式会社
Figure 2010254923
[実施例C]
さらに、表3には、表1の(A)ゴム成分及び(C)樹脂成分をそれぞれ下記のものに変えて同様の実験を行った結果を示す。
(A)ゴム成分:イソブチレン−イソプレン共重合体
商品名:POLYSAR 402、製造元:バイエル株式会社
(C)テルペン樹脂
商品名:YSレジンPX1000、製造元:ヤスハラケミカル株式会社
Figure 2010254923
実施例AないしCから明らかなように、本発明の制振ゴムは広範囲にtanδを向上していること、特に高温側の上限温度を高めていることが確認できる。
また、図2には、代表例として、実施例3Aのtanδ−温度曲線を示す。また、比較のために、図3には、比較例1Aのtanδ−温度曲線を示す。実施例のものは、高温側において、tanδが顕著に向上していることが確認できる。
[実施例D]
表1の実施例3Aの制振ゴムから、図4(a)に示されるように、1200mm×300mmのシートを切り出し、AないしEの各位置でのtanδが測定された。
また、比較のために、実施例3Aと同一の配合のゴム組成物をシート体に成型し、上下からプレスにて圧力0.7MPaを負荷しかつ温度175℃で15分間加硫して制振ゴム(比較例D)を得た。仕上がり寸法は、500mm×350mm×2mmであった。そして、図4(b)に示されるように、そのAないしEの各位置でのtanδが測定された。
図5ないし6には、実施例3A及び比較例Dにおける各位置でのtanδと温度との関係を示す。図5から明らかなように、本発明の製造方法で製造された制振ゴムでは、測定位置に拘わらずほぼ均一なtanδの値が得られている。これに対して、比較例Dでは、シート体の位置においてtanδの大きなバラツキが生じていることが確認できる。
2 ゴム組成物のシート体

Claims (6)

  1. (A)ゴム成分100重量部に対し、
    (B)ポリスチレン−ビニルポリイソプレンブロック共重合体からなる熱可塑性エラストマー5〜60重量部、及び
    (C)テルペン系樹脂と石油系樹脂とからなる群より選ばれた少なくとも1種の樹脂25〜70重量部を含有し、かつ、
    100Hzにおける損失正接tanδが、−15〜65℃の温度領域で0.5以上であることを特徴とする制振ゴム。
  2. 前記ゴム成分が、イソブチレン−イソプレン共重合ゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム又はエチレン−プロピレン共重合ゴムである請求項1記載の制振ゴム。
  3. 前記熱可塑性エラストマーは、スチレン単体含有量が15〜25質量%であり、かつ、ガラス転移温度が−20〜20℃である請求項1又は2記載の制振ゴム。
  4. 前記樹脂は、テルペン樹脂、変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、C5系石油樹脂又は完全水添石油樹脂である請求項1乃至3のいずれかに記載の制振ゴム。
  5. 請求項1乃至4に記載された制振ゴムを製造する方法であって、前記(A)ないし(C)成分を含有する組成物を成形してシート体を得る成形工程と、
    上記シート体を0.1〜0.5MPaの圧力の下で空気加硫する加硫工程とを含むことを特徴とする制振ゴムの製造方法。
  6. (A)ゴム成分100重量部に対し、
    (B)ポリスチレン−ビニルポリイソプレンブロック共重合体からなる熱可塑性エラストマー5〜60重量部、及び
    (C)テルペン系樹脂と石油系樹脂とからなる群より選ばれた少なくとも1種の樹脂25〜70重量部を含有することを特徴とする制振ゴム用の組成物。
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