JP2004244283A - カーボンナノチューブの製造方法 - Google Patents

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泰司 西川
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Abstract

【課題】本発明は、高価かつ危険な装置を用いないで、簡便で安価かつ安全に液相にてカーボンナノチューブを製造でき、基体の制約が少なくあらゆる形状のものにカーボンナノチューブを選択的に形成でき、精製も容易で連続生産にも適用することが出来る方法を提供する。
【解決手段】触媒を表面に有する基体または触媒と液状有機化合物を含む反応器において、高周波誘導加熱、高周波誘電加熱、レーザ加熱といった基体に非接触な加熱手段で基体を加熱させることを特徴とするカーボンナノチューブの製造方法。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液相でのカーボンナノチューブの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カーボンナノチューブを製造する方法としては、アークプラズマ法及びCVDによる方法が知られている。アークプラズマ法は、真空中又は不活性気体雰囲気中で炭素棒を電極とし、高電圧・高電流のアーク放電を行い、カーボンナノチューブを製造するものであり、カーボンナノチューブは陰極堆積物中にグラファイト、カーボンナノパーティクルなどと一緒に得られる。CVDによる方法は、鉄、ニッケルなどの金属微粒子の存在下で原料ガスを数百度で反応させて、カーボンナノチューブを製造するものである。この場合、原料ガスとしては、ベンゼン、トルエン、オルトメチルジアリルケトン、アセチレン等が用いられる。
しかしながら、上記従来方法では、真空排気装置、高電圧・大電流電源、高温原料ガスの制御などの高価かつ危険な装置を必要とするという問題があった。 また、このような装置の制約のため、カーボンナノチューブを生成する基体の形状も制約を受け、精製や連続生産も難しかった。
【0003】
【非特許文献1】Nature、1991年、354巻。pp.56−58
【0004】
【特許文献1】特開2001−062299
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高価かつ危険な装置を用いないで、簡便で安価かつ安全に液相にてカーボンナノチューブを製造でき、基体の制約が少なくあらゆる形状(円筒や大面積)のものにカーボンナノチューブを選択的に形成でき、精製も容易で連続生産にも適用することが出来る方法を提供することをその課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。即ち、本発明によれば、触媒を表面に有する基体と液状有機化合物を含む反応器において、基体に非接触な加熱手段で基体を加熱するカーボンナノチューブの製造方法が提供される。また、平均粒径が0.5〜100nmである触媒と液状有機化合物を含む反応器において、触媒に非接触な加熱手段で触媒を加熱することを特徴とするカーボンナノチューブの製造方法が提供される。
前記加熱は、高周波誘導加熱、高周波誘電加熱、レーザ加熱によってなされることが好ましい。
【0007】
また、前記基体は、選択的に触媒を表面に有する基体であることが好ましく、前記カーボンナノチューブの基体上での生成面積が、1cm以上であることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の方法は、液状有機化合物を含む反応器において、基体に非接触な加熱手段で基体を加熱させることにより、カーボンナノチューブを製造すること特徴とするものである。
本発明において液状有機化合物とは、室温〜200℃の範囲で液体状態にある有機化合物のことをいう。このような液状有機化合物は特に限定されず、脂肪族系及び芳香族系有機化合物が包含される。脂肪族系有機化合物としては、アルコール、ケトン、エステル、炭化水素等が挙げられ、具体的にはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、シクロヘキサノール、アミノアルコール、シクロヘキサン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、シクロヘプタン、酢酸メチル、酢酸エチル、n−ヘキサン、n−ヘプタン、イソオクタン、n−デカン等が挙げられる。芳香族性有機化合物としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン(o−、m−及び/又はp−ジクロロベンゼン)、トリクロロベンゼン、ブロモベンゼン、ジブロモベンゼン等のハロゲン化ベンゼン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン等のナフタレン系化合物、コールタール等が挙げられる。これら液状有機化合物は1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明においてカーボンナノチューブを成長させる触媒源としては、触媒を表面に有する基体と触媒そのものからなる微粒子が挙げられる。触媒を表面に有する基体とは、触媒そのものからなる基体や表面に触媒層を形成した基体等のことをいう。ここで用いる触媒としては、従来公知の各種のもの、例えば、金属又は金属化合物からなるものを用いることができ、一般的には、遷移金属や遷移金属化合物が使用される。遷移金属には、Al、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Ni、Co、Cu、Zn、Zr、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、W、Re、Os、Ir、Pt等が挙げられる。それらの遷移金属の化合物としては、酸化物、水酸化物の他、ホウ化物、硫化物、硝酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物(塩化物、臭化物等)等が挙げられる。これら触媒は1種又は2種以上を組合せて用いることができる。
触媒源として表面に触媒層を形成した基体を用いる場合、触媒層を形成する元の基体は、耐熱性のもの、例えば、シリコン、石英、アルミナ、黒鉛といったセラミックスやポリイミド、エポキシ、テフロン(R)等が用いられる。各種方法によって加熱をする場合、加熱効率を高くするために、基体は熱伝導性の高いものが好ましく、熱伝導性を高めるために基体に熱伝導性フィラーを配合してもよい。特に高周波誘導加熱をする場合、加熱効率を高めるために、基体は導電性の高いものが好ましく、導電性を高めるために基体に導電性フィラーを配合してもよい。基体の形態は、特に制約されず、板状、ペレット状、ワイヤー、チューブ状等であることができる。触媒層の形成方法としては、触媒金属を直接スパッタ、蒸着して形成する方法や触媒を分散させた溶液をスプレー、ディッピングして形成する方法が挙げられる。特に、FED(フィールド・エミッション・ディスプレイ)や蛍光表示板用途においては、カーボンナノチューブが選択的に形成された基板が必要とされるが、この場合、触媒が表面に選択的に形成されている基板を用いるのが良い。触媒層を選択的に形成する方法としては、触媒層を形成する前に触媒層を形成したくない部分をマスキングした後触媒層を形成する方法や触媒層を形成した後触媒の不必要な部分のみレーザやエッチングで除去する方法がある。
【0009】
触媒として触媒微粒子を用いる場合、その微粒子の平均粒径は通常0.5〜100nm、好ましくは1〜20nmである。粒径がこの範囲よりも大きいと、カーボンナノチューブは発生するが、一つの微粒子から多数のカーボンナノチューブが発生することになる。一つの触媒微粒子から一本のカーボンナノチューブを製造するためには、100nm以下であることが好ましい。上記範囲よりも小さいとチューブが管状を巻くことが出来ず、カーボンナノチューブが生成しなくなる。触媒微粒子の液中濃度は0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%である。
次に,本発明におけるカーボンナノチューブの高周波誘導加熱、高周波誘電加熱、レーザ加熱による合成について説明する。
まず、カーボンナノチューブの高周波誘導加熱による合成を、図1に示したカーボンナノチューブ合成装置の概略図を用いて説明する。反応容器中には触媒を表面に有する基体または触媒微粒子が液状有機化合物中に浸せきされており、反応容器外周には誘導加熱するための高周波コイルが設置されている。この高周波コイルに高周波電流を流すと、高周波コイル周囲には電磁気場が生じ、このような電磁気場の変化によって、反応容器内の基体や触媒微粒子が選択的に加熱される。その結果、触媒上で液状有機化合物が反応し、カーボンナノチューブが成長する。誘導加熱に用いる周波数は500〜2MHzといったものが挙げられ、大きい基体を加熱するためには周波数の低い高周波を、小さい基体を加熱するためには周波数の高い高周波を用いると良い。また、図2に示したようなコイルを用いることで、基体の片面や一部分といった触媒を形成したい部分のみ選択的に加熱することも可能である。
【0010】
次に、カーボンナノチューブの高周波誘電加熱による合成を、図3に示したカーボンナノチューブ合成装置の概略図を用いて説明する。反応容器中には触媒を表面に有する基体または触媒微粒子が液状有機化合物中に浸せきされており、反応容器外には高周波を発生させるための高周波発生装置が設置されている。発生した高周波を導波管から反応器に導き、この高周波の照射量やエネルギーを調整することによって、反応容器内の基体または触媒微粒子が選択的に加熱される。その結果、触媒上で液状有機化合物が反応し、カーボンナノチューブが成長する。反応器の周辺には、高周波を反射出来る容器を設置することで、基体全体を効率的に加熱することができ、そのような反射容器を設けず、基体の片面や一部分といった触媒を形成したい部分にのみ選択的に加熱することも可能である。誘電加熱に用いる周波数は1GHz以上のものが好ましい。これよりも低いと、加熱効率が悪化する。
【0011】
次に、カーボンナノチューブのレーザ加熱による合成を、図4に示したカーボンナノチューブ合成装置の概略図を用いて説明する。反応容器中には触媒を表面に有する基体または触媒微粒子が液状有機化合物中に浸せきされており、反応容器外にはレーザを発生させるためのレーザ発生装置が設置されている。このレーザの照射量やエネルギーを調整することによって、反応容器内の基体または触媒微粒子が選択的に加熱される。その結果、触媒上で液状有機化合物が反応し、カーボンナノチューブが成長する。また、基体の片面や一部分といった触媒を形成したい部分のみレーザを照射することで選択的に加熱することも可能である。
本発明においては、反応液の温度上昇によりその反応性を低下させないように、反応液を冷却させながら、カーボンナノチューブを合成することが望ましい。一般的には、反応液の温度は−20〜100℃、好ましくは10〜30℃に保持するのがよい。また、反応をより効果的に起こすため、発生ガスを系外に取り除くことが望ましい。また基体は液状有機化合物に完全に浸せきしている必要はなく、一部分だけが浸せきしていてもよい。
本発明の方法を用いると、直接通電加熱のような基体そのものに端子をとる必要がなく、反応容器外周からの伝導加熱のように複雑な気化の防止機構を設ける必要がなくなるため、簡単な装置をくみ上げることができる。また、外部から均一かつ選択的に加熱が出来るため、基体の形状の制約も少なくなり、円筒や大面積(1cm以上)の基体にもカーボンナノチューブを成型することが可能となる。また、反応条件を調整することで基体上から均一に一方向にもランダムにも容易にカーボンナノチューブを生成させることが出来る。また、基体そのものが溶液中にあるため、不純物の洗浄が容易である。また、基板には端子がついていないため、図5に示した装置を用いることで、基体を順番に輸送して簡単に連続生産が可能となり、さらにそのまま製品とすることが可能となる。また、直接通電加熱では、基板は必ず電気を流さなければならないが、本発明による方法を用いれば、基体に対する制約は非常に少なくすることが出来る。また、反応容器外周の熱源からの熱伝導による加熱は、伝導時間や伝導ロスで加熱に時間がかかるが、本発明の方法では、瞬間的に基体または触媒微粒子を加熱できるため、加熱時間の短縮や効率化をはかることができ、さらに瞬時動、停止及び出力調整による温度制御が容易に行える。また複雑な形状のものでも均一に加熱したり、選択的に加熱したりすることができる。
【0012】
【実施例】
次に本発明を実施例により詳述する。
【0013】
(実施例1) 窒素雰囲気下でガラス容器に、1m当たり0.002モルのニッケルを真空蒸着で形成したSi基板(20mm×20mm)からなる基体をメタノール50mlに浸せきし、基体の一面を外部から選択的に高周波誘導加熱するために、基体の一面に100kHzの高周波を5分間照射した。反応液は、温度上昇防止のため氷水で冷却し、その温度を20℃以下に保持する。反応後、基板表面を透過型電子顕微鏡で観察すれば、基体の片面に直径6〜20nm、長さ5μm以上のカーボンナノチューブの生成を確認されるはずである。
(実施例2) 窒素雰囲気下で図5に示した反応装置に、1m当たり0.002モルのニッケルを真空蒸着で形成したSi基板(20mm×20mm)を連続的に送り、基体の一面を外部から選択的に高周波誘導加熱するために、基体の一面に100kHzの高周波を5分間照射する。反応液は、温度上昇防止のため氷水で冷却し、その温度を20℃以下に保持する。反応後、基板表面を透過型電子顕微鏡で観察すれば、基体の片面に直径6〜20nm、長さ5μm以上のカーボンナノチューブの生成を確認されるはずである。
(実施例3) 基体として、1mm間隔の触媒層をマスキングしながら蒸着して形成したSi基板を用いる以外は、実施例1と同様にして実験する。反応後、基板表面を透過型電子顕微鏡で観察すれば、触媒が形成されていた部分のみ選択的に直径6〜20nm、長さ5μm以上のカーボンナノチューブの生成を確認できる。
(実施例4)固体触媒としてニッケル微粒子0.5g(平均粒径20nm)を用いる以外は、実施例1と同様にして実験する。そして反応直後の反応液から固形浮遊物を採取し、透過型電子顕微鏡で観察すれば、直径6〜20nm、長さ5μm以上のカーボンナノチューブの生成が確認されるはずである。
(実施例5) 窒素雰囲気下でガラス容器に、1m当たり0.002モルのニッケルを真空蒸着で形成したSi基板(20mm×20mm)からなる基体をメタノール50mlに浸せきし、基体の一面を外部から選択的に高周波誘電加熱するために、基体の一面に10GHzの高周波を5分間照射する。反応液は、温度上昇防止のため氷水で冷却し、その温度を20℃以下に保持する。反応後、基板表面を透過型電子顕微鏡で観察すれば、基体の片面に直径5〜20nm、長さ3μm以上のカーボンナノチューブの生成を確認されるはずである。
(実施例6) 窒素雰囲気下で図5に示した反応装置に、1m当たり0.002モルのニッケルを真空蒸着で形成したSi基板(20mm×20mm)を連続的に送り、基体の一面を外部から選択的に高周波誘電加熱するために、基体の一面に10GHzの高周波を5分間照射する。反応液は、温度上昇防止のため氷水で冷却し、その温度を20℃以下に保持する。反応後、基板表面を透過型電子顕微鏡で観察すれば、基体の片面に直径5〜20nm、長さ3μm以上のカーボンナノチューブの生成が確認されるはずである。
【0014】
(実施例7) 基体として、1mm間隔の触媒層をマスキングしながら蒸着して形成したSi基板を用いる以外は、実施例1と同様にして実験する。反応後、基板表面を透過型電子顕微鏡で観察すれば、触媒が形成されていた部分のみ選択的に直径5〜20nm、長さ3μm以上のカーボンナノチューブの生成が確認されるはずである。
【0015】
(実施例8)固体触媒としてニッケル微粒子0.5g(平均粒径20nm)を用いる以外は、実施例1と同様にして実験する。そして反応直後の反応液から固形浮遊物を採取し、透過型電子顕微鏡で観察すれば、直径5〜20nm、長さ3μm以上のカーボンナノチューブの生成が確認される。
【0016】
(実施例9) 窒素雰囲気下でガラス容器に、1m当たり0.002モルのニッケルを真空蒸着で形成したSi基板(20mm×20mm)からなる基体をメタノール50mlに浸せきし、基体の一面を外部から選択的にレーザ加熱する。反応液は、温度上昇防止のため氷水で冷却し、その温度を20℃以下に保持する。反応後、基板表面を透過型電子顕微鏡で観察すれば、基体の片面に直径3〜15nm、長さ3μm以上のカーボンナノチューブの生成が確認される。
【0017】
(実施例10) 窒素雰囲気下で図5に示した反応装置に、1m当たり0.002モルのニッケルを真空蒸着で形成したSi基板(20mm×20mm)を連続的に送り、基体の一面を外部から選択的にレーザ加熱する。反応液は、温度上昇防止のため氷水で冷却し、その温度を20℃以下に保持する。反応後、基板表面を透過型電子顕微鏡で観察すれば、基体の片面に直径3〜15nm、長さ3μm以上のカーボンナノチューブの生成が確認される。
【0018】
(実施例11) 基体として、1mm間隔の触媒層をマスキングしながら蒸着して形成したSi基板を用いる以外は、実施例1と同様にして実験する。反応後、基板表面を透過型電子顕微鏡で観察すれば、触媒が形成されていた部分のみ選択的に直径3〜15nm、長さ3μm以上のカーボンナノチューブの生成が確認される。
【0019】
(実施例12)固体触媒としてニッケル微粒子0.5g(平均粒径20nm)を用いる以外は、実施例1と同様にして実験する。そして反応直後の反応液から固形浮遊物を採取し、透過型電子顕微鏡で観察すれば、直径3〜15nm、長さ3μm以上のカーボンナノチューブの生成が確認する。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、液状有機化合物中にある触媒を表面に有する基体、触媒微粒子を高周波誘導加熱、高周波誘電加熱、レーザ加熱といった非接触な加熱手段で加熱するため、従来方法で用いたような高価かつ危険な装置を用いる必要がなく、安価かつ安全に液相にてカーボンナノチューブを製造することが可能となる。 さらに、基体の制約が少なくあらゆる形状(円筒や大面積)のものにカーボンナノチューブを選択的に形成でき、精製も容易で連続生産も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による高周波誘導加熱装置を備えるカーボンナノチューブの製造装置を示す図である。
【図2】高周波誘導加熱を用いて基体の一部分を選択的に加熱するのに用いる高周波コイルを示す図である。
【図3】本発明の一実施例による高周波誘電加熱装置を備えるカーボンナノチューブの製造装置を示す図である。
【図4】本発明の一実施例によるレーザ加熱装置を備えるカーボンナノチューブの製造装置を示す図である。
【図5】本発明の一実施例によるカーボンナノチューブの連続製造装置を示す図である。
【符号の説明】
100 液状有機化合物
101 基体
102 触媒
200 カーボンナノチューブ
300 反応容器
301 高周波コイル
302 高周波発生装置
303 導波管
304 高周波反射容器
305 高周波
306 レーザ発生装置
307 レーザ
308 外部加熱装置(高周波コイル、高周波発生装置、レーザ発生装置)
400 連続生産装置での基体の流れ方向

Claims (7)

  1. 触媒を表面に有する基体と液状有機化合物を含む反応器に、基体に非接触な加熱手段で基体を加熱することを特徴とするカーボンナノチューブの製造方法。
  2. 平均粒径が0.5〜100nmである触媒と液状有機化合物を含む反応器において、触媒に非接触な加熱手段で基体を加熱することを特徴とするカーボンナノチューブの製造方法。
  3. 前記加熱は、高周波誘導加熱によってなされることを特徴とする請求項1乃至2に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  4. 前記加熱は、高周波誘電加熱によってなされることを特徴とする請求項1乃至2に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  5. 前記加熱は、レーザ加熱によってなされることを特徴とする請求項1乃至2に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  6. 前記基体が、選択的に触媒を表面に有する基体であることを特徴とする請求項1、3〜5に記載の製造方法。
  7. 前記カーボンナノチューブの基体上での生成面積が、1cm以上であることを特徴とする請求項1、3〜6に記載の製造方法。
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