JP2004244022A - 車両の運転操作装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 転舵輪の転舵を行うにあたって、簡単な構成で転舵量の微妙な修正を可能とすることで、車両の運転時の操作性の向上および安全性の向上を実現することができる車両の運転操作装置を提供する。
【解決手段】 第一のレバー11と第二のレバー12を有し、第一のレバー11の操作量を第一の操作量検出手段12で検出し、第二のレバー12を第二の操作量検出手段22で検出し、第一のレバー11の操作に基づく第一の操作量検出値を主値とし、これに対して第二のレバー12の操作に基づく第二の操作量検出値のゲインを下げた低ゲイン信号を付加することにより転舵輪W,Wの転舵量を決定するような構成を有する車両の運転操作装置1とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両の転舵輪を転舵する運転操作装置に関する。
車両の転舵輪を転舵する運転操作装置としては、ステアリングホイールを用いたステアリングシステムが知られている。このステアリングシステムは、ステアリングホイールの回転運動をステアリングギアボックスにおいてラック軸の直線運動に変換し、ラック軸に連結されたリンク機構を駆動させることで転舵輪を転舵するものである。ここで、近年になってステアリングホイールの替わりにジョイスティックを用いて車両の転舵輪を転舵する運転操作装置が提唱されており、このような運転操作装置の従来例としては、特開平9−301193号公報(特許文献1)に記載のものがあげられる。この運転操作装置は、少なくとも2本のジョイスティック(制御ノブ)を有し、このジョイスティックを前後左右に操作することにより車両の加減速や旋回を行うように構成されている。例えば、車両は、各々のジョイスティックに前方向の操作力を与えると加速し、後方向の操作力を与えると減速する。また、各ジョイスティックに右方向の操作力を与えると転舵輪が右側に転舵し、左方向の操作力を与えると転舵輪が左側に転舵する。なお、各ジョイスティックは、同などの機能を有しており、運転者の選択により任意のジョイスティックのみを機能させたり、複数のジョイスティックを同時に操作することもできる。複数のジョイスティックを同時に操作する場合は、各ジョイスティックに優先順位を付けて、優先順位の高いジョイスティックからの操作を優先して採用することで、各ジョイスティックの操作に矛盾が生じた場合の対処が施されている。このような運転操作装置は、ジョイスティックを複数設けることで、レイアウトの自由度や信頼性を向上させたり、左右どちらのシートに座っていても操作できるという点で従来のステアリングホイールを用いた運転操作装置に比べて優れていた。
特開平9−301193号公報(段落番号0017、図1)
しかしながら、このような運転操作装置は、転舵操作に必要とされる基本性能の一つである転舵中における転舵量のわずかな修正を行うことが困難であった。すなわち、ステアリングホイールは通常2回転以上回転(操作)可能であるのに対してジョイスティックは、ジョイスティックが前後または左右に倒れる量(傾動する量)だけしか操作できないので、そのぶんだけジョイスティックの単位操作量(角度)当たりの転舵量をステアリングホイールの単位操作角度当たりの転舵量よりも多くする必要があるが、このようにすると、少ない操作量でも転舵輪が大きく転舵してしまい、転舵量の微妙な修正を行うことは困難であった。
特開平9−301193号公報に記載の運転操作装置のジョイスティックは、すべて同などの機能のジョイスティック、つまり、同じ特性のジョイスティックであり、それらを選択的に用いたり、優先順位付けをして用いても実質的には一本のジョイスティックで操作を行うことと同などであり、ステアリングホイールにおいて実現されている転舵量の微妙な修正を行うことは困難であった。また、このような運転操作装置は、各ジョイスティックを切り替えたり、複数のジョイスティックを同時使う場合の優先順位づけを行うための複雑な制御装置が必要であると共に、運転者にとっても切替作業や有効なジョイスティックの確認作業を行うことが要求されるという問題点があった。
従って、本発明の解決する課題は、ジョイスティックなどからなる操作部を用いて転舵輪の転舵を行うにあたって、簡単な構成で転舵量の微妙な修正を可能とすることで、車両運転時の操作性の向上を実現することができる車両の運転操作装置を提供することである。
前記の課題を解決する本発明の請求項1にかかる発明は、運転者が操作するための操作部を有し、操作部に備えられた操作量検出手段で操作部の操作量を検出すると共に、この検出値に基づいて制御装置が車両の転舵輪を制御する車両の運転操作装置において、操作部は、第一の操作部と第二の操作部を有し、制御装置は、第一の操作部の操作に基づく第一の操作量検出値と第二の操作部の操作に基づく第二の操作量検出値の合成値に基づき転舵輪の転舵量を決定する転舵量設定部を有し、第一の操作部の操作量に対する転舵輪の転舵量の比である第一転舵ゲインと、第二の操作部の操作量に対する転舵輪の転舵量の比である第二転舵ゲインとを異ならせたことを特徴とする車両の運転操作装置とした。
このように構成した車両の運転操作装置は、第一の操作部と第二の操作部のそれぞれが転舵量の設定に寄与すると共に、第一転舵ゲインと第二転舵ゲインとを異ならせることで、第一の操作部と第二の操作部の単位操作量当たりの転舵量を異ならせることができる。例えば、第二転舵ゲインが第一転舵ゲインよりも低い場合は、第二の操作部の操作における単位操作量当たりの転舵量が第一の操作部における単位操作量当たりの転舵量よりも小さくすることができるので、第二の操作部を第一の操作部による転舵操作の微調整手段として活用することが可能となる。従って、車両の転舵角度の精度を向上させると共に、操作性を向上させることができる。
本発明は、第一、第二の操作部のそれぞれの操作量を異なるゲインで取得して転舵輪の転舵量を制御する車両の運転操作装置としたので、転舵量のより細かい制御が可能となり、車両の操作精度および操作性を向上させることができる。
本発明の実施の形態を図面を参考にして詳細に説明する。
図1は、本実施の形態における車両の運転操作装置の構成図である。図1に示すように、運転操作装置1は、ステアリングホイールを用いずに、CBW(Control By Wire)を実現するものであり、運転者が操作する第一の操作部2と第二の操作部3を備え、第一の操作部2の操作量および第二の操作部3の操作量を制御装置4において異なるゲインで処理を行い、この処理結果に基づいてステアリングモータ5を駆動させて転舵輪W,Wを転舵するものである。
ここで、転舵輪W,Wの転舵は、ステアリングギア6のラック軸7の直線運動をタイロッド8,8を介して転舵輪W,Wの転舵運動に変換することにより行われており、ラック軸7の直線運動は、従来のラックアンドピニオン機構の代わりとなるステアリングモータ5およびボールねじ機構9により行われている。なお、直線運動時のラック軸7の位置はラック位置センサ10により検出され、制御装置4にフィードバックされている。ちなみにラック位置センサ10は、ラック軸に沿って設けられたリニアエンコーダやポテンショメータなどの公知のセンサが用いられ、複数のセンサを組み合わせて使用することも可能である。また、図1において符号12は第一の操作量検出手段、符号19は転舵操作反力モータ、符号22は第二の操作量検出手段であり、これらについては後に詳述する。
次に、第一の操作部2について説明する。図2(a)に示すように、第一の操作部2は、運転者が操作する第一のレバー11と、第一のレバー11の操作量を検出する第一の操作量検出手段12と、第一の操作量検出手段12を保持するフレーム部13とを有している。第一のレバー11は、その上部を運転者が右手または左手で握って操作するもので、その下部にはロッド14の一端部14aが固定されている。ロッド14は第一のレバー11と直交するように固定されており、フレーム部13の壁部13a,13b,13c,13dにベアリングなどにより軸支されている。これにより第一のレバー11は、ロッド14を支軸として左右方向に回転するように傾動させて操作することが可能となっている。なお、以降において、ロッド14を支軸として第一のレバー11を右側に傾動して転舵輪W,Wを右側に転舵させることを右側転舵操作、ロッド14を支軸として第一のレバー11を左側に傾動して転舵輪W,Wを左側に転舵させることを左側転舵操作として説明する。
また、第一の操作量検出手段12である転舵トルクセンサ15および転舵操作量センサ16は、ロッド14の長手方向に沿って配置されている。転舵トルクセンサ15は、ひずみゲージなどを用いた公知のセンサからなり、第一のレバー11にかかるトルク量を検出することで、操作開始時や、転舵輪W,Wの方向切り替え時の応答性を向上させるものである。転舵トルクセンサ15の出力特性は、図3に示すようなものであり、第一のレバー11が中立位置にあるときには転舵トルクセンサ15の出力は発生しないが、第一のレバー11を右側転舵操作すると、転舵トルクセンサ15は正の検出値TSを出力し、第一のレバー11にかかるトルクの増加に従って検出値TSは増大する。一方、中立位置から第一のレバー11を左側転舵操作すると、検出値TSは負の値を示すと共に、第一のレバー11にかかるトルクの増大に従って検出値TSは減少する。この転舵トルクセンサ15からの検出値TSはハーネス(信号伝達ケーブル)を通じて制御装置4に入力され、後に説明するFF(Feed-Forward)制御に用いられる。
転舵操作量センサ16は、第一のレバー11の操作によるロッド14の回転角度を検出するポテンショメータから構成されている。転舵操作量センサ16は第一のレバー11の操作量を電圧値(検出値RS1)として出力するもので、図4に示すように、第一のレバー11が中立位置にあるときは、基準電圧値が出力され、右側転舵操作が行われると、第一のレバー11の回転量に応じて検出値RS1が増大し、左側転舵操作が行われると、第一のレバー11の回転量に応じて検出値RS1が減少する。なお、この転舵操作量センサ16からの検出値RS1は、ハーネスを通じて制御装置4に入力され、この検出値RS1を主値として制御装置4が転舵輪W,Wの転舵量を設定する。
さらに、ロッド14の他端部は、プーリ17を有しており、このプーリ17は、ベルト18を介して転舵操作反力モータ19の回転軸に連結されている。転舵操作反力モータ19は、制御装置4からの信号を受けて第一のレバー11の位置、および、操作方向に応じて、異なる向きおよび大きさの反力(転舵操作反力)を発生させることで転舵操作の操作性および精度を向上させるために設けられている。例えば、右側転舵操作が行われている状態で、さらに第一のレバー11が右側に押し込まれた場合は、転舵操作反力モータ19が右側転舵操作の向きとは逆向きの転舵操作反力を発生する。このとき、転舵操作反力モータ19は、第一のレバー11の操作量が大きい程、大きな転舵操作反力を発生させるので、運転者は現在の転舵角度や自己の操作量を反力の大きさなどにより感知することができる。一方、第一のレバー11が右側転舵操作から中立位置に戻るように操作された場合は、転舵操作反力モータ19は転舵操作反力を発生させないので、運転者は第一のレバー11をスムーズに中立位置に戻すことが可能となる。従って、運転者は現在の転舵状態を容易に認識することができるので、適格な転舵操作が行えるようになる。なお、第一のレバー11が中立位置に戻る方向に操作された場合は、転舵操作反力モータ19が、第一のレバー11の戻りをアシストするように動作するように設定しても良い。
また、第一のレバー11と転舵操作量センサ16との間には第一のレバー11を中立状態位置に戻すように付勢するセンタリング機構20が設けられている。センタリング機構20は、ロッド14に固定されたプレート20aと、プレート20aの左右の両端部のそれぞれにフックが引っ掛けられたセンタリングスプリング20b,20bとから構成されており、センタリングスプリング20b,20bの下側のフックはフレーム部13の底部13eに引っ掛けられている。従って、例えば、左側転舵操作が行われたときは、図2(a)中の手前側に位置するセンタリングスプリング20bが延び、このセンタリングスプリング20bに元の長さに戻ろうとする反力が発生するので、第一のレバー11は中立位置に戻るように付勢されることになる。また、第一のレバー11を中立位置に戻す場合は、このセンタリングスプリング20bの反力が第一のレバー11の戻りをアシストする。
次に、第二の操作部3について、図2(b)を用いて説明する。第二の操作部3は、第一の操作部2による転舵操作を微調整する目的で設けられており、運転者が操作する第二のレバー21と、第二のレバー21の操作量を検出する第二の操作量検出手段である第二の転舵操作量センサ22と、第二の転舵操作量センサ22を保持するフレーム部23とから構成されている。第二のレバー21は、その上部を運転者が右手または左手であって、第一の操作レバー11を握る手とは異なる手で握って操作するもので、その下部にはロッド24の一端部24aが固定されている。このロッド24は、第二のレバー21に垂直に固定されると共に、フレーム部23の壁部23a,23bにベアリングなどにより軸支されている。従って、第二のレバー21は、そのロッド24を支軸として左右方向に回転するように傾動操作することが可能となっている。なお、以降において、ロッド14を支軸として第二のレバー21を右側に傾動して転舵輪W,Wを右側に転舵させることを右側転舵操作、ロッド14を支軸として第二のレバー21を左側に傾動して転舵輪W,Wを左側に転舵させることを左側転舵操作として説明する。
第二の転舵操作量センサ22は前記の第一の転舵操作量センサ16と同様な構成を有しており、図4に示すように第二のレバー21が中立位置にあるとき基準電圧値を出力し、この位置から第二のレバー21を右側転舵操作すると検出値RS2が増加し、左側転舵操作すると検出値RS2が減少する。この検出値RS2は、ハーネスを通じて制御装置4に入力され、転舵量の微調整に用いられる。
なお、図2(c)に示すように、第二のレバー21aとロッド24とを同軸上に配置し、第二のレバー21aを回転させることで転舵量を操作するような第二の操作部3aとすることも可能である。この場合は、第二のレバー21aを右回り操作すると右側転舵操作となり、第二のレバー21aを左回りに操作すると左側転舵操作となる。
また、第二の操作部3にも転舵操作反力モータ19と同様なモータを設け、左右のレバー11,21の操作感覚がほぼ同一になるように構成しても良いが、第一の操作部2と第二の操作部3の役割を運転者に明確に認識させるために第二の操作部3にはこのようなモータは設けないことが望ましい。
ちなみに、第一の操作部2および第二の操作部3は、車両の運転席の左右にそれぞれ一つずつ配置しても良いし、運転席の前面に第一の操作部2および第二の操作部3を配置しても良い。
次に、制御装置4について説明する。図5に示すように、制御装置4は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)および所定の電気回路を備えたECU(電子制御装置4)から構成され、第一の操作部2、第二の操作部3、ならびにギアボックス6とは信号伝達ケーブルであるハーネスを介して電気的に連結されている。制御装置4は、第二の操作部3の第二の転舵操作量センサ22、ならびに、第一の操作部2の第一の転舵操作量センサ16、転舵トルクセンサ15からの検出値を受け取りステアリングギア6のステアリングモータ5を駆動させる転舵制御部31と、第一の操作部2の転舵操作反力モータ19の制御を行う転舵操作反力制御部32とから構成されている。
転舵制御部31は、第二の操作部3の第二の転舵操作量センサ22から受け取った検出値RS2のゲインを下げた出力信号MS2を出力するゲイン調整部33と、出力信号MS2および第一の操作部2の第一の転舵操作量センサ16の検出値RS1を取り込んで運転者の行った操作量に対応するラック軸7の位置の目標値を設定する目標ラック位置設定部34と、ラックの位置の目標値と現在のラック位置とからラックの偏差量を演算する差動演算部35と、偏差量に対応してステアリングモータ5を駆動させる出力信号DS(方向信号+PWM信号)を発生させるステアリングモータ制御信号出力部36と、この出力信号DSに基づいてステアリングモータ5を駆動させる電気回路であるステアリングモータ駆動回路37とから構成されている。なお、目標ラック位置設定部と差動演算部35は、特許請求の範囲の転舵量設定部に相当している。
ゲイン調整部33は、第二の操作部3の操作量である検出値RS2のゲイン(第二転舵ゲイン)を第一の操作部2の操作量の検出値RS1のゲイン(第一転舵ゲイン)よりも低くすることで、第二の操作部3の単位操作角度当たりの転舵量を、第一の操作部2の単位操作角度当たりの転舵量よりも小さくしている。従って、制御装置4は、後の目標ラック位置設定部34において第一の操作部2の操作量を主値とし、これに第二の操作部3の操作量に基づく少量の出力信号MS2を補正値として付加したり、差し引いたりすることで目標ラック位置TRS、すなわち、転舵量を決定している。よって、運転者は、第一の操作部2により比較的大きな転舵操作を行い、第二の操作部3により転舵量の微調整を行うことができるので、転舵操作を精度良く、安定して行うことが可能となる。なお、ゲイン調整部33におけるゲインの設定値は車種毎に設定される値であるが、車速および転舵量によりゲインを変化させるようなマップを用意し、このマップに従ってゲイン量が変化するように構成することも可能である。
目標ラック位置設定部34は、検出値RS1および出力信号MS2のレベル調整を行った後に、検出値RS1と出力信号MS2を合成し、この合成値をアドレスとしてマップ検索して目標ラック位置を決定し、これに基づく目標ラック位置信号TRSを出力する。ここで、レベル調整とは、検出値RS1および出力信号MS2にバイアスをかけて、第一の操作部2、第二の操作部3のそれぞれの中立位置をゼロ点とし、検出値RS1および出力信号MS2のそれぞれの電圧値が、右側転舵操作の場合は正の電圧値、左側転舵操作の場合は負の電圧値になるようにする処理である。このような処理を施すことにより、例えば、第一の操作部2が右側転舵操作状態で、かつ、第二の操作部3が右側転舵操作状態の場合は合成値が増大し、この状態から、第一の操作部2が右側転舵操作状態で、かつ、第二の操作部3を左側転舵操作状態に切り替えると合成値が減少するので、転舵操作量の変化を確実に追従し、常に正しい目標ラック位置を設定することができるようになる。
差動演算部35は、目標ラック位置信号TRSと、ラック位置センサ10で測定した現在のラック位置信号PSとの偏差を演算するもので、偏差量が正の値であれば右方向への転舵と判断し、偏差量が負の値であれば左方向への転舵と判断し、それぞれに合わせた極性および大きさの偏差量信号DRSを出力する。そして、ステアリングモータ制御信号出力部36は、偏差量信号DRSに対してP(Proportional)、I(Integral)、および、D(Differential)処理を施した制御信号CSを演算し、後述する制御信号FCSと合成する。そして、その合成値の符号および絶対値の大きさに応じた出力信号DS(方向信号+PWM信号)をステアリングモータ駆動回路37に出力する。なお、ステアリングモータ制御信号出力部36は、前記のようなPID機能を備えることで目標ラック位置に対するラック軸7の移動の追従性を向上させている。
ここで、転舵制御部31は、転舵操作における初期応答性を向上させるために、第一の操作部2の転舵トルクセンサ15のトルク検出値TSに基づいてステアリングモータ制御信号出力部36に制御信号FCSを出力することでFF制御を行うFF制御部38を備えている。これにより、操作の初期段階などのように第一のレバー11の操作量は少ないが、第一のレバー11にかけられたトルクが大きい状態において、後に続く第一レバーの操作量の増加に先駆けてラック軸7を移動させることができるので、転舵操作の応答性を向上させることができる。ここで、この制御信号FCSは、FF制御部38内に用意されたトルク検出値TSとステアリングモータ5の駆動量とのマップに基づいて決定されている。
また、転舵操作反力制御部32は、第一の操作部2の転舵操作量センサ16の検出値RS1と差動演算部35からの偏差量信号DRSに基づいて第一のレバー11に作用させる目標反力を決定する目標転舵操作反力設定部39と、目標転舵操作反力設定部39から出力される目標反力信号TMSを取得し、転舵操作反力モータ19を駆動させるための制御信号MCSを出力する転舵操作反力モータ制御信号出力部40と、制御信号MCSに基づいて転舵操作反力モータ19を駆動させるための電気回路からなる転舵操作反力モータ駆動回路41とから構成されている。なお、目標転舵操作反力設定部39は、第一の転舵操作量センサ16の検出値RS1から第一のレバー11の現在位置が中立位置に対して左右どちらの方向にあるかを判断し、偏差量信号DRSから転舵操作方向およびその大きさを判断することで、転舵操作反力モータ19で発生させる転舵操作反力の向きおよび大きさを決定している。
次に、この運転制御装置4を搭載した車両における転舵操作について説明する。まず、運転者が第一のレバー11を中立位置から右側に転舵操作をした場合は、操作の初期段階には、第一のレバー11の操作量は少ないが、第一のレバー11にかけられたトルクが大きくなる。ここで、転舵トルクセンサ15からのトルク検出値TS(正の出力値)が出力されるので、転舵制御部31のFF制御部38がトルク検出値TSをアドレスとしてトルクマップを検索してステアリングモータ制御信号出力部36の制御信号FCSを決定する。そして、この制御信号FCSに基づいて、ラック軸7が直線運動し、第一のレバー11の本格的な操作に先駆けてラック軸7が左側に移動し始める。
そして、第一のレバー11の操作量に基づいて、制御装置4が目標ラック位置を設定し、目標ラック位置の現在のラック位置からの偏差量を演算する。そして、この偏差量に基づいてステアリングモータ5が駆動し、ラック軸が所定量だけ左側に移動する。また、一方で、制御装置4の転舵操作反力制御部32が第一のレバー11にかける転舵操作反力を設定し、転舵操作反力モータ19を駆動させて、第一のレバー11に左向きに転舵操作反力を発生させる。この状態において第一のレバー11をさらに右側に向けて操作すると、左向きの転舵操作反力が増加すると共に転舵量は右側に増加する。一方、第一のレバー11を左側に向けて操作すると、転舵量が減少すると共に、転舵操作反力は無くなる。
また、第一のレバー11を右側転舵操作している状態で、第二のレバー21を第一のレバー11の操作方向と同じ方向である右側に転舵操作すると、第二のレバー21の操作量の検出値RS2のゲインを下げて得られる出力信号MS2の分だけ目標ラック位置が増加するので、転舵量は右側に増加する。一方、第二のレバー21を左側に転舵操作すると、検出値RS2のゲインを下げて得られる出力信号MS2の分だけ目標ラック位置が減少するので、転舵輪W,Wがその分だけ中立位置側に戻る。
次に、運転者が第一のレバー11を中立位置から左側に転舵操作を行った場合について説明する。前記と同様にして操作の初期段階において第一の操作部2の転舵トルクセンサ15からのトルク出力値TS(ただし、この場合は負の値となる)が出力されるので、転舵制御部31のFF制御部38がトルク出力値TSをアドレスとしてトルクマップを検索してステアリングモータ制御信号出力部36の制御信号FCSを決定する。そして、この制御信号FCSに基づいて、ラック軸7が直線運動し、第一のレバー11の本格的な操作に先駆けてラック軸7が右側に移動し始める。
そして、第一のレバー11の操作量に基づいて、制御装置4において目標ラック位置を設定し、この目標ラック位置に対する現在のラック位置PSの偏差量を演算する。そして、この偏差量に基づいてステアリングモータ5が駆動し、ラック軸7が所定量だけ右側に移動する。一方で、制御装置4の転舵操作反力制御部32が第一のレバー11にかける転舵操作反力を設定し、転舵操作反力モータ19を駆動させて、第一のレバー11に右向きの転舵操作反力を発生させる。この状態において第一のレバー11をさらに左側に向けて操作すると、右向きの転舵操作反力が増加すると共に転舵量は左側に増加する。一方、第一のレバー11を右側に向けて操作すると、転舵量が減少すると共に、転舵操作反力は無くなる。
また、第一のレバー11を左側転舵操作している状態で、第二のレバー21を第一のレバー11の操作方向と同じ方向である左側に転舵操作すると、第二のレバー21の操作量の検出値RS2のゲインを下げて得られる出力信号MS2の分だけ目標ラック位置が減少するので、転舵量は左側に増加する。一方、第二のレバー21を右側に転舵操作すると、検出値RS2のゲインを下げて得られる出力信号MS2の分だけ目標ラック位置が増加するので、転舵輪がその分だけ中立位置側に戻る。
このように転舵操作において、第一のレバー11と第二のレバー21により転舵操作を行うように構成し、第二のレバー21のゲインを第一のレバー11のゲインよりも下げることで、第二のレバー21を第一のレバー11による操作の微調整手段として用いることで、転舵操作の精度を向上させることができると共に、操作性を向上させることができる。
なお、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく広く応用することが可能である。例えば、第一転舵ゲインと第二転舵ゲインを異ならせる方法としては第一のレバー11の操作量に対する第一の転舵操作量センサ16の検出値RS1のゲインと第二のレバー21の操作量に対する第二の転舵操作量センサ22の検出値RS2のゲインを異ならせても良い。また、操舵トルクによるFF制御は必ずしも必要ではない。
本発明の実施の形態における車両の運転操作装置の全体構成図である。 (a)第一の操作部の形態を示す斜視図、(b)第二の操作部の形態を示す斜視図、(c)第二の操作部の別の形態を示す斜視図である。 転舵トルクセンサの出力特性を示すグラフである。 第一、第二の転舵操作量センサの出力特性を示すグラフである。 車両の運転操作装置において行われるデータ処理を説明するためのブロック図である。
符号の説明
1 運転操作装置
2 第一の操作部(操作部)
3 第二の操作部(操作部)
4 制御装置
5 ステアリングモータ
6 ギアボックス
10 ラック位置センサ
11 第一のレバー
12 第一の操作量検出手段
14,24 ロッド
15 転舵トルクセンサ
16 第一の転舵操作量センサ
19 転舵操作反力モータ
21 第二のレバー
22 第二の転舵操作量センサ (第二の操作量検出手段)
31 ゲイン調整部
34 目標ラック位置設定部
35 差動演算部

Claims (1)

  1. 運転者が操作する操作部を有し、前記操作部に備えられた操作量検出手段で前記操作部の操作量を検出すると共に、この検出値に基づいて制御装置が車両の転舵輪を制御する車両の運転操作装置において、
    前記操作部は、第一の操作部と第二の操作部を有し、
    前記制御装置は、前記第一の操作部の操作に基づく第一の操作量検出値と前記第二の操作部の操作に基づく第二の操作量検出値の合成値に基づき前記転舵輪の転舵量を決定する転舵量設定部を有し、
    前記第一の操作部の操作量に対する転舵輪の転舵量の比である第一転舵ゲインと、第二の操作部の操作量に対する前記転舵輪の転舵量の比である第二転舵ゲインとを異ならせたことを特徴とする車両の運転操作装置。
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