JP2004242218A - 動画像伝送装置、動画像伝送方法、動画像伝送用プログラム及び動画像伝送監視システム - Google Patents

動画像伝送装置、動画像伝送方法、動画像伝送用プログラム及び動画像伝送監視システム Download PDF

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広幸 小林
Atsushi Tamogami
厚志 田母神
Kanji Inagaki
完治 稲垣
Yoji Takizawa
洋二 瀧澤
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Abstract

【課題】符号化装置内に複数の符号化部を持たせ、伝送要求や変化検出に応じて同時に若しくは切り替えて符号化することによって、伝送速度や監視目的に合わせた動画像データを伝送できる動画像伝送技術を提供する。
【解決手段】監視対象の動画像データを入力する画像入力装置100と、画像入力装置100から入力された動画像データを符号化する複数の動画像符号化部123,133と、監視対象の変化に応じた動画像データの変化を検出する変化検出部124と、動画像符号化部123,133によって符号化された符号化データを伝送路Nを介して復号化装置へ送信する通信制御装置190と、通信制御装置190から入力される情報若しくは変化検出部124の検出結果に応じて、通信制御装置が送信する符号化データを、いずれの動画像符号化部123,133による符号化データにするかを切り替える切替部140を備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、監視対象の動画像データを符号化して伝送する動画像伝送技術に係り、特に、効率のよい動画像データ伝送が可能な動画像伝送装置、動画像伝送方法及び動画像伝送用プログラム並びに動画像伝送監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、発変電所、プラント等の特定の施設や、道路、店舗、街頭などの一般的な施設においては、事故や異常事態の発生の有無等を監視するために、動画像伝送監視装置が広く用いられている。この動画像伝送監視装置は、CCDカメラ(Closed Circuit Television Camera)等の画像入力装置を、監視対象となる複数箇所に設置しておき、これらの画像入力装置から入力された画像を符号化して伝送し、復号化してモニタ等の画像出力手段に表示させることによって、監視対象から離れた箇所における画像監視を可能とするものである。
【0003】
かかる動画像伝送監視装置においては、監視対象を特定しその変化を検出できる機能を備えたものがある(文献1、文献2、文献3参照)。例えば、文献1に開示された技術は、人間が、YCbCr色度座標系インタフェースを用いて、CbCrの2次元座標でおおまかな色を決定し、Y値を動かして詳細な色を指定するという方法によって、特定色を指定し、この特定色が許容範囲内にあるか否かによって検出するものである。また、文献2に開示された技術は、動画像を複数のブロックに分割し、色データが、あらかじめ設定された特定色の許容範囲内に入っているブロックを検出するものである。さらに、文献3に開示された技術は、マクロブロック単位でブロック内の画像が静止状態か動状態かを判定し、その判定結果から移動物体を判定する技術、移動物体の画像領域と再生画像信号とを合成して表示させる技術に関するものである。
【0004】
ところで、複数箇所に設置された画像出力装置によって監視を行う場合のように、多数の復号化装置からの伝送要求に応じて動画像を配信する場合には、要求のあった復号化装置を識別して、画像入力装置から入力され符号化された動画像データを配信するために、符号化装置と復号化装置との間に画像配信サーバを設置する必要があった。
【0005】
また、動画像データは、所定のフレーム単位で配信されるが、符号化装置に対応する復号化装置の関係が常に固定されており、符号化装置から継続的にフレームを送信し、これを受信した復号化装置が復号化して画像出力装置に表示し続ける場合には、前フレームとの差分情報だけを送信することによって、伝送される情報量を節約することができる。しかし、複数箇所に設置された多数の復号化装置のうち、いずれかの復号化装置から伝送要求があった場合には、これに応じて最初にイントラフレームと呼ばれる1フレーム全ての情報を作成し伝送する必要がある。このため、複数の復号化装置が接続された動画像伝送監視システムの場合には、一定間隔ごとにイントラフレームを作成していた。
【特許文献1】
特開2000−358236号公報
【特許文献2】
特開2001−143071号公報
【特許文献3】
特開2000−197064号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような動画像伝送監視システムにおいては、個々の画像入力装置から入力される動画像において、画面全部の映像が全て変ることはほとんどないので、必ずしもイントラフレームを頻繁に作成して送信する必要はない。特に、伝送速度が低い場合や画像サイズが大きい場合には、全画面を符号化するイントラフレームは、画質の低下やフレーム速度の低下の原因となる。
【0007】
また、伝送できる動画像の画質は、一台の符号化装置で一種に限定されていたため、画質の違う要求で伝送することはできなかった。このため、符号化装置から復号化装置までの伝送路において、低速な回線を用いる可能性がある場合には、これに合わせて符号化をし直す必要があった。特に、高詳細な画像で監視を行いたい場合には、動画像を高速な回線に合わせてフレーム単位で間引きする方法もあるが、速度の異なる伝送では伝送容量が多くなり、フレーム間隔が開いてしまい、必要な場面を逃してしまう場合がある。
【0008】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、符号化装置内に複数の符号化部を持たせ、伝送要求や変化検出に応じて同時に若しくは切り替えて符号化することによって、伝送速度や監視目的に合わせた動画像データを伝送できる動画像伝送装置、動画像伝送方法及び動画像伝送用プログラム並びに動画像伝送監視システムを提供することを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1記載の発明は、監視対象の動画像データを入力する画像入力手段と、画像入力手段から入力された動画像データを符号化する符号化手段と、監視対象の変化に応じた動画像データの変化を検出する検出手段と、符号化手段によって符号化された符号化データを伝送路を介して復号化手段へ送信する通信手段とを備えた動画像伝送装置において、符号化手段が複数設けられ、通信手段から入力される情報若しくは検出手段の検出結果に応じて、通信手段が送信する符号化データを、いずれの符号化手段による符号化データにするかを切り替える切替手段を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項7記載の発明は、請求項1記載の発明を方法の観点から捉えたものであり、画像入力手段が監視対象の動画像データを入力し、符号化手段が画像入力手段から入力された動画像データを符号化し、検出手段が監視対象の変化に応じた動画像データの変化を検出し、通信手段が符号化手段によって符号化された符号化データを伝送路を介して復号化手段へ送信する動画像伝送方法において、切替手段が、通信手段から入力される情報若しくは検出手段の検出結果に応じて、通信手段が送信する符号化データを、複数の符号化手段のいずれの符号化手段による符号化データにするかを切り替えることを特徴とする。
【0011】
請求項8記載の発明は、請求項1、7記載の発明を、コンピュータにより実行可能なプログラムの観点から捉えたものであり、コンピュータを、監視対象の動画像データを入力させする画像入力手段と、画像入力手段から入力された動画像データを符号化する符号化手段と、監視対象の変化に応じた動画像データの変化を検出する検出手段と、符号化手段によって符号化された符号化データを伝送路を介して復号化手段へ送信する通信手段として機能させる動画像伝送用プログラムにおいて、コンピュータを、複数の符号化手段と、通信手段から入力される情報若しくは検出手段の検出結果に応じて、通信手段が送信する符号化データを、いずれの符号化手段による符号化データにするかを切り替える切替手段として機能させることを特徴とする。
【0012】
請求項9記載の発明は、監視対象の動画像データを入力する画像入力手段と、画像入力手段から入力された動画像データを符号化する符号化手段と、監視対象の変化に応じた動画像データの変化を検出する検出手段と、符号化手段によって符号化された符号化データを伝送路へ送信する通信手段と、伝送路を介して受信した符号化データを復号化する復号化手段と、復号化された動画像データを出力する画像出力手段とを備えた動画像伝送監視システムにおいて、符号化手段が複数設けられ、通信手段から入力される情報若しくは検出手段の検出結果に応じて、通信手段が送信する符号化データを、いずれの符号化手段による符号化データにするかを切り替える切替手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
以上のような請求項1、7〜9記載の発明では、複数の復号化装置から監視画像の要求があった場合に、伝送速度や画像サイズなど、それぞれの復号化装置の要求内容に合わせて符号化手段を切り替えて、符号化データを伝送することができる。また、符号化の際に、画像内の変化があるかを検出し、検出された場合にのみ、所定の復号化装置に動画像データを伝送することもできる。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の動画像伝送装置において、復号化手段へ送信する1フレーム分の動画像データを符号化する基本画像符号化手段と、基本画像符号化手段によって符号化された動画像データを登録する画像登録手段とを備えたことを特徴とする。
以上のような請求項2記載の発明では、復号化手段へ動画像データの符号化及び伝送を行っている際に、他の復号化手段から動画像データの伝送要求を受信した場合には、それまで伝送していた符号化データの処理及び伝送を止めることなく、画像登録手段に登録された1フレーム分の符号化データと、それまで伝送していた符号化データと同様のデータを伝送することで、複数の復号化装置において、動画像の監視を中断することなく監視を行うことができる。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の動画像伝送装置において、通信手段から入力される情報には、伝送速度に関する情報が含まれることを特徴とする。
以上のような請求項3記載の発明では、複数の復号化手段から伝送速度の違う監視画像の要求が通信手段に入力された場合に、切替手段が、それぞれの伝送速度に応じた符号化手段の切り替えを行い、それぞれの符号化手段が要求された伝送速度に応じた画質やサイズ等による符号化を行い、その符号化データがそれぞれの復号化手段へ伝送される。従って、複数の復号化手段に、それぞれの伝送速度に合わせた監視画像を伝送できる。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の動画像伝送装置において、複数の符号化手段には、異なる画質による動画像データの符号化を行う符号化手段が含まれていることを特徴とする。
以上のような請求項4記載の発明では、例えば、通常は高画質の符号化手段によって符号化データを作成、伝送し、検出手段によって画像内の変化が検出された場合にのみ、低画質の符号化手段を動作させて変化時の画像を特定の場所に伝送することができる。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の動画像伝送装置において、複数の符号化手段によって符号化された異なる画質の動画像データのうち、少なくとも一種の画質のものを登録しておく画像登録手段を有することを特徴とする。
以上のような請求項5記載の発明では、例えば、通常は低画質の符号化手段によって符号化データを作成、伝送し、検出手段によって変化が検出された場合に、高画質の符号化手段も動作させて、高画質の画像を登録しておくことによって、後で詳細な画像による確認を行うことができる。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の動画像伝送装置において、監視対象の静動を判定する静動判定手段を有し、符号化手段は、静動判定手段によって監視対象に動きがあったと判定された場合に、その監視対象を含む特定の領域を、他の領域よりも高い画質で符号化する高画質符号化手段を含むことを特徴とする。
以上のような請求項6記載の発明では、監視対象を含む特定の範囲内だけを高画質符号化することができるので、特定の事象とその場所だけを高画質な画像で正確に監視できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態(以下、実施形態とする)を、図面を参照して説明する。[第1の実施形態]
[1.構成]
[1−1.全体構成]
まず、本発明の第1の実施形態の構成例を、図1のブロック図を参照して説明する。なお、図1は、本実施形態の全体構成を示すブロック図であり、符号化装置110、高画質復号化装置150、低画質復号化装置160に示す各構成要素は、所定のプログラムにより制御されるコンピュータ若しくは専用の回路によって実現されるものである。
【0020】
すなわち、本実施形態は、画像入力装置100、画像入力装置100から入力された画像に対して、伝送に適した符号化を行う符号化装置110、符号化装置110から伝送された符号化データを復号化し、表示に適した処理を行う高画質復号化装置150及び低画質復号化装置160、高画質復号化装置150及び低画質復号化装置160において処理されたデータに基づいて、画像を表示する動画像表示装置170,180、伝送路Nを介して、符号化装置110と高画質復号化装置150及び低画質復号化装置160との間のデータの送受信を制御する通信制御装置190を有している。なお、高画質復号化装置150及び低画質復号化装置160は、複数の監視対象個所に設置されており、高画質の画像が必要な監視対象個所には高画質復号化装置150が設置され、低画質の画像で済む監視対象個所には低画質復号化装置160が設置されている。
【0021】
画像入力装置100は、例えば、CCTVカメラのように、レンズを介して受けた光を電気信号に変換することにより、動画像を撮像する装置である。動画像表示装置170,180は、CRTやLCDのように、入力されたデータを人間が認識できる動画像に変換して出力する装置である。なお、画像入力装置100は、符号化装置110と別体で、互いに信号ケーブルで接続され、この信号ケーブルを介して動画像信号を符号化装置110に出力するように構成された装置であっても、符号化装置110と一体化された装置であってもよい。動画像表示装置170,180は、高画質復号化装置150及び低画質復号化装置160と別体で、互いに信号ケーブルで接続され、この信号ケーブルを介して画像データを出力するように構成された装置であっても、高画質復号化装置150、低画質復号化装置160と一体化された装置であってもよい。
【0022】
通信制御装置190は、符号化装置110と伝送路Nとの接続の維持若しくは接続の確立・切断を行い、符号化装置110からの動画像データの送信、高画質復号化装置150、低画質復号化装置160からの伝送要求の受信、伝送路Nに応じた経路情報に基づく経路制御等を行う装置である。また、通信制御装置190は、例えば、伝送路Nの帯域を監視するなど、通信ネットワークの管理機能を備えることもできる。
【0023】
伝送路Nは、有線若しくは無線のあらゆる通信ネットワークを適用可能であり、どのようなLANやWANを経由するか若しくは経由しないかは問わない。例えば、LANとしてIEEE802.3、IEEE802.11など、現在普及している種々の規格を利用することができ、WAN(いわゆる広域LANと呼ばれるものも含む)として、ATM、フレームリレー、IP−VPN、インターネットVPN、ISDN(パソコン接続のPHSでPIAFSにより接続する場合も含む)などの広く採用されているものを利用することができるが、これらに例示したものには限定されず、現在及び将来において利用可能なあらゆる通信ネットワークを適用できる。通信プロトコルについても、例えば、TCP/IPの場合、動画像の送受信に適したUDPを利用することや、ネットワーク管理にSNMPを利用することが考えられるが、これらに例示したものには限定されず、現在又は将来において利用可能なあらゆるものを適用可能である。
【0024】
[1−2.符号化装置の構成]
符号化装置110は、高画質の符号化を行う高画質符号化部120、低画質の符号化を行う低画質符号化部130、高画質符号化部120による符号化を行うか、低画質符号化部130による符号化を行うか、若しくは高画質符号化部120及び低画質符号化部130による符号化を行うか、を切り替える切替部140によって構成されている。
【0025】
[1−2−1.高画質符号化部の構成]
高画質符号化部120は、入力画像記録部121、時間情報付加部122、動画像符号化部123、変化検出部124、検出条件設定部125、基本画像符号化部126、画像記録部127及び動画像データ伝送部128を有している。入力画像記録部121は、画像入力装置100から入力された画像信号を、ディジタル化して記録する手段であり、キャプチャボート、ハードディスク等によって構成されている。時間情報付加部122は、入力画像記録部121において動画像データを記録する際に、その時点での時間情報(タイムコード)を付加する手段である。
【0026】
動画像符号化部123は、入力画像記録部121に記録された動画像データを伝送に適した形式に符号化する手段である。変化検出部124は、動画像符号化部123による符号化の際に、前画像データとの比較において、変化が生じたか否かを検出する手段である。検出条件設定部125は、変化検出部124による検出条件を設定する手段である。この検出条件としては、公知のあらゆる技術を適用することができ、特定のものには限定されない。例えば、上記の従来技術で例示したように、動画像データ中の色データの変化が許容範囲内か否かとすることができる。また、動画像中の特定物体を、その位置、大きさ、特定色の割合、特定色の位置、特定色の大きさ、時間との相関といった情報若しくはこれらの組み合わせに基づいて判定し、その変化を検出することも可能である。
【0027】
なお、動画像符号化部123による符号化は、変化検出部124によって変化が検出されない場合には、フレーム内の情報のみから符号化するフレーム内符号化(イントラフレーム符号化)を行い、変化が検出された場合には、フレーム間の差分(予測誤差)を符号化するフレーム間符号化(インターフレーム符号化)が行われる。
【0028】
基本画像符号化部126は、1フレーム分の基本画像を符号化する手段である。画像記録部127は、基本画像符号化部126により符合化された基本画像を記録する手段である。この基本画像は、差分データと合わせて1フレーム分の画像を構成できるものであればよい。従って、基本画像の符号化及び記録は、単に1フレーム分の画像について定期的に行っても、特定物体若しくは移動物体が検出されなかった場合の画像について行ってもよい。また、最初に背景画像として符号化、登録したものを、固定的に利用するようにしてもよい。動画像データ伝送部128は、高画質復号化装置150からの伝送要求に応じて、符号化されたデータを通信制御装置190へ伝送する手段である。
【0029】
[1−2−2.低画質符号化部の構成]
低画質符号化部130は、解像度変換部131、動画像符号化部133、基本画像符号化部136、画像記録部137、動画像データ伝送部138を有している。動画像符号化部133、基本画像符号化部136、画像記録部137は、基本的には、上記の高画質符号化部120における動画像符号化部123、基本画像符号化部126、画像記録部127及び動画像データ伝送部128と同様の機能を有している。解像度変換部131は、後述する切替部140からの指示に基づいて、入力画像記録部121に記録された画像データを、解像度を変えて(低くして)、動画像符号化部133に入力する手段である。
【0030】
なお、切替部140からの指示に基づいて、解像度変換部131が、入力画像記録部121から動画像符号化部133へ画像データを受け渡し、動画像符号化部133による符号化の段階で解像度を低くすることもできる。動画像データ伝送部138は、低画質復号化装置160からの伝送要求に応じて、符号化されたデータを通信制御装置190へ伝送する手段である。
【0031】
[1−2−3.画質切替部]
切替部140は、判定部141及び切替指示部142を有している。判定部141は、高画質の動画像データによる符号化及び伝送を行うか、低画質の動画像データによる符号化及び伝送を行うか、高画質及び低画質の動画像データによる符号化及び伝送を行うか、を判定する手段である。切替指示部142は、判定部141の判定結果に応じた指示を、解像度変換部131及び入力画像記録部121へ出力する手段である。例えば、判定部141が、受信した伝送要求が高画質復号化装置150からのものか低画質復号化装置160からのものかを判定し、低画質復号化装置160からのものである場合には、切替指示部142が、解像度変換部131に低画質の解像度による符号化及び伝送を行うように、指示を出力してもよい。また、例えば、通信制御装置190において、SNMPによる帯域検出を行い、その検出結果に応じて、切り替え指示を出力してもよい。さらに、通信制御装置190のWAN側インタフェースのポートに応じて、それぞれのポートからの伝送要求に対して、固定的に設定された切り替え指示を出力してもよい。
【0032】
[1−3.高画質復号化装置及び低画質復号化装置の構成]
高画質復号化装置150及び低画質復号化装置160は、通信制御部151,161、動画像データ伝送部152,162、動画像復号化部153,163、変化検出部154,164、検出条件設定部155,165、基本画像符号化部156,166、画像記録部157,167を有している。
【0033】
通信制御部151,161は、高画質復号化装置150及び低画質復号化装置160と伝送路Nとの接続の維持若しくは接続の確立・切断を行い、符号化装置110への伝送要求の送信、符号化装置110からの動画像データの受信、伝送路Nに応じた経路情報に基づく経路制御等を行う装置である。また、通信制御部151,161は、例えば、伝送路Nの帯域を監視するなど、ネットワーク管理機能を備えることもできる。動画像データ伝送部152,162は動画像データの伝送要求を出力し、受信した動画像データを動画像復号化部153,163に伝送する手段である。また、動画像データ伝送部152,162は、受信したデータを一時的に蓄積し、ゆらぎを吸収するバッファとしての機能も備えている。動画像復号化部153,163は、受信した動画像データを表示に適した形式で復号化する手段である。
【0034】
変化検出部154,164は、動画像復号化部153,163による復号化の際に、前画像データとの比較において、変化が生じたか否か検出する手段である。検出条件設定部155,165は、変化検出部154,164による検出条件を設定する手段である。この検出条件としては、符号化装置110における変化検出部124と同じ条件であってもよいし、別の条件であってもよい。なお、動画像復号化部153,163による復号化は、変化検出部154,164によって変化が検出されない場合には、フレーム内の情報のみから符号化するフレーム内符号化(イントラフレーム符号化)を行い、変化が検出された場合には、フレーム間の差分(予測誤差)を符号化するフレーム間符号化(インターフレーム符号化)が行われる。基本画像符号化部156,166は、1フレーム分の基本画像を符号化する手段である。画像記録部157,167は、基本画像符号化部156により符合化された基本画像を記録する手段である。基本画像の概念は、上記の通りである。つまり、差分データと合わせることによって、1フレーム分の画像を構成できるものであればよい。
【0035】
[2.作用]
[2−1.高画質符号化及び復号化]
以上のような本実施形態の作用を、図4を参照して説明する。なお、図4は、符号化装置110側の処理手順を示すフローチャートである。すなわち、画像入力装置100によって撮影された動画像は、入力画像記録部121においてディジタル化して記録される(ステップ401)。そして、動画像符号化部123において、画像の最初のフレームがすべて符号化される(ステップ402)。また、このとき、時間情報付加部122によって、その時点でのタイムコードが、フレーム単位で付加される。さらに、ファイルの最初のフレームについては、基本画像符号化部126によっても符号化され、画像記録部127に記録される。
【0036】
一方、高画質復号化装置150においては、動画像データ伝送部152が動画像データの伝送要求を出力し、これが通信制御部151によって、伝送路Nを介して、符号化装置110へ送信される。かかる伝送要求を受信した符号化装置110においては(ステップ403)、符号化された動画像データを、動画像データ伝送部128によって通信制御装置190に出力する。通信制御装置190は、伝送要求のあった高画質復号化装置150に対して、伝送路Nを介して動画像データを送信する(ステップ406)。
【0037】
通信制御部151を介して受信された動画像データは、動画像データ伝送部152に蓄積され、順次、動画像復号化部153に出力される。動画像復号化部153においては、動画像データの復号化が行われ、復号化された動画像は、動画像表示装置170において表示される。また、ファイルの最初のフレームは、基本画像符号化部156において符号化され、画像記録部157に記録される。
【0038】
なお、符号化装置110においては、画像の最初のフレームはすべて符号化するが、次フレームからは、変化検出部124によって、検出条件設定部125の条件にあう変化があるか否かが判断され(ステップ404)、変化に応じたフレーム間の差分データが抽出され(ステップ405)、伝送される(ステップ406)。なお、変化があった場合には、変化後の画像データについて、基本画像符号化部126による1フレーム分の符号化と、画像記録部127における基本画像の更新を行ってもよい。差分データを受信した高画質復号化装置150においては、画像記録部157に記録された基本画像符号化部156と差分データに基づいて、動画像を復号化し、フレーム全体を動画像表示装置170に表示させる。このように、差分データのみを送信することにより、伝送路Nのトラフィック量を低減できる。なお、変化検出部154において変化が検出された場合にも、変化後の画像データについて、基本画像符号化部156による1フレーム分の符号化と、画像記録部157における基本画像の更新を行ってもよい。
【0039】
[2−2.低画質符号化及び復号化]
次に、低画質復号化装置160において、動画像データ伝送部162が動画像データの伝送要求を出力した場合、これが通信制御部161によって、伝送路Nを介して、符号化装置110へ送信される。かかる伝送要求を受信した符号化装置110においては(ステップ403)、切替部140の判定部141が、低画質復号化装置160による伝送要求であると判定し、切替指示部142が、解像度変換部131に解像度の切り替えを指示する(ステップ407)。
【0040】
解像度変換部131は、入力画像記録部121に記録された画像データの解像度を落として、動画像符号化部133に出力する。動画像符号化部133においては、動画像データが符号化され(ステップ408)、これが動画像データ伝送部138によって通信制御装置190に出力される。通信制御装置190は、伝送要求のあった低画質復号化装置160に対して、伝送路Nを介して動画像データを送信する(ステップ406)。さらに、最初のフレームについては、基本画像符号化部136によっても符号化され、画像記録部137に記録される。
【0041】
通信制御部161を介して受信された動画像データは、動画像データ伝送部162に蓄積され、順次、動画像復号化部163に出力される。動画像復号化部163においては、動画像データの復号化が行われ、復号化された動画像は、動画像表示装置180において表示される。また、画像の最初のフレームは、基本画像符号化部166において符号化され、画像記録部167に記録される。なお、変化検出部164において変化が検出された場合には、変化後の画像データについて、基本画像符号化部166による1フレーム分の符号化と、画像記録部167における基本画像の更新を行ってもよい。このように、低画質復号化装置160からの要求に対しては、これに応じた画質での符号化及び動画像データ伝送を行うことができる。
【0042】
[2−3.新規伝送要求]
さらに、他の監視対象個所に設置された高画質復号化装置150若しくは低画質復号化装置160からの伝送要求があった場合には(ステップ403)、高画質符号化部120若しくは低画質符号化部130から、上記のように符号化された動画像データが、要求のあった高画質復号化装置150若しくは低画質復号化装置160へ送信される(ステップ404,406、ステップ407,408,406)。このとき、最初のフレームについては、画像記録部127,137に記録された1フレーム分の基本画像を送信し、その後は、上記と同様に送信を行う。なお、高画質復号化装置150若しくは低画質復号化装置160において、既に画像記録部157,167に記録された基本画像がある場合には、基本画像の送信をしなくとも、最初のフレームの表示が可能となる。また、高画質復号化装置150若しくは低画質復号化装置160において、変化検出部154,164が画像の変化を検出し、差分データと基本画像によって、動画像復号化部153,163が復号化を行い、動画像表示装置170,180による表示を行うことも可能である。
【0043】
[3.効果]
以上のような本実施形態によれば、画像配信サーバ等を不要としつつ、伝送要求のあった復号化装置150,160に応じた画質で、動画像データを符号化して伝送することができるので、監視側の伝送速度や監視目的に合わせた効率のよい動画像の転送が可能となり、必要な場面を逃すことなく、常に正確な監視を実現できる。また、前フレームとの差分情報だけを送信するので、高画質を維持しながら、速度低下等を招くことがない。さらに、復号化装置150,160に対して画像フレームの差分データだけを伝送している場合に、別の復号化装置150,160から監視画像の要求がきた場合、差分データと既に登録された基本画像を伝送することにより、新たな要求のあった復号化装置150,160においても画像を再生できるので、それまでの伝送が中断されない。
【0044】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態を、図2及び図3のブロック図を参照して説明する。図2は、本実施形態における動画像符号化部と変化検出部の構成例を示すブロック図であり、図3は、図2におけるマクロブロック静動判定部の構成例を示すブロック図である。すなわち、本実施形態は、図1に示した第1の実施形態における変化検出部124及び動画像符号化部123,133の一例であるが、その構成要素は、所定のプログラムにより制御されるコンピュータ若しくは専用の回路によって実現されるものであり、各構成要素が次のように動作するように構成されている。
【0045】
[1.画像圧縮・送信]
まず、本実施形態における画像圧縮から送信までの手順を説明する。すなわち、入力画像記録部121に記録された動画像信号は、ブロック化部202において、マクロブロックに分割される。マクロブロックに分割された動画像信号は、減算器203に入力され、動き補償部212からの予測画像信号との差分がとられて、予測残差信号が生成される。この予測残差信号と、ブロック化部202からの動画像信号のいずれか一方が、モード選択部208によって選択され、DCT(離散コサイン変換)部205により離散コサイン変換される。DCT部205で得られたDCT係数データは、量子化部206において量子化される。量子化部206で量子化された信号は、2分岐され、一方は可変長符号化部207で可変長符号化され、動画像データ伝送部128によって伝送される。
【0046】
[2.予測画像信号の生成]
一方、量子化部206で量子化され2分岐された信号の他方は、逆量子化部209及びIDCT(逆離散コサイン変換)部210によって、量子化部206及びDCT部205においてなされた処理と逆の処理を順次受ける。このように、逆量子化及び逆離散コサイン変換された信号は、加算器214において、動き補償部212からスイッチ211を介して入力される予測画像信号と加算されることにより、局部復号信号が生成される。この局部復号信号は、フレームメモリ213に蓄えられるとともに、マクロブロック静動判定部215に入力される。フレームメモリ213における局部復号信号は、動き補償部212に入力され、動き補償部212において予測画像信号が生成される。
【0047】
[3.モード選択]
また、動き補償部212は、モード選択部208に必要な予測情報Pを送る。モード選択部208は、予測情報Pに基づいて、各マクロブロック単位に、イントラモード(INTRA)と、インターモード(INTER)、非符号化モード(NOT_CODED)のいずれかを選択する。イントラモードのマクロブロックはフレーム内符号化される画像領域、インターモードのマクロブロックはフレーム間符号化される画像領域、非符号化モードのマクロブロックは符号化不要の画像領域を意味する。より具体的には、モード選択部208は、動き補償部212からの予測情報Pに基づき、スイッチ204及びスイッチ211を切り替える情報M,Sを出力し、これに応じて、スイッチ204及びスイッチ211では、A,Bの切り替えを行う。
【0048】
例えば、フレーム内符号化(イントラ符号化)を行う場合には、モード選択部208からスイッチ204をAにさせる情報Mを出力するとともに、スイッチ211をAにさせる情報Sを出力する。フレーム間符号化(インター符号化)をおこなう場合は、モード選択部208からスイッチ204をBにさせる情報Mを出力するとともに、スイッチ211をBにさせる情報Sを出力する。また、モード選択部208からのモード情報は、可変長符号化部207に出力される。
【0049】
[4.監視対象物体の移動判定]
変化検出部124においては、可変長符号化部207からのモード情報が、マクロブロック静動判定部215に入力される。マクロブロック静動判定部215は、モード情報に基づいて、変化のあったマクロブロックを判定する。変化のあったブロックがあった場合には、マクロブロック静動判定部215からの局部復号信号に基づいて、移動物体判定部216において、検出条件設定部125において設定された条件に従い、そのブロックが監視対象物体か否かが判定される。変化のあったブロックであっても、監視対象物体ではない場合には、可変長符号化部207において符号化された動画像データが、動画像データ伝送部128へ出力される。
【0050】
マクロブロック静動判定部215は、例えば、図3に示すように、可変長符号化部207からのモード情報と、加算器214からの局部復号信号(再生画像信号)とフレームメモリ213に蓄えられた画像信号との相関を計算した相関計算器302の出力と、再生画像信号と背景メモリ304に記録された背景画像信号との相関を計算した相関計算器303の出力から、マクロブロック背景判定部301が、当該マクロブロックに変化があったかどうか、それが背景かどうかを判定し、判定結果を出力する。
【0051】
[5.移動監視対象物体のフレーム符号化]
移動物体判定部216において、変化のあったマクロブロックが、監視対象物体と判定された場合には、ブロック化部202へ、入力画像タイムコードと監視対象物体の情報を出力する。そして、移動物体判定部216から入力された変化のあった監視対象のマクロブロックとタイムコードが一致するフレームについては、再符号化する。その場合、移動物体判定部216からの情報に基づいて、モード選択部208が切り替えられる。すなわち、監視対象物体のマクロブロック以外を非符号化モードとして、監視対象物体のあるマクロブロックのみをイントラモードとして、フレーム内符号化(イントラ符号化)を行う。さらに、可変長符号化部207では、検出に用いたフレームの画像データを破棄し、新しく符号化された監視対象のマクロブロックのみを符号化処理する。なお、上記の第1の実施形態と同様に、伝送要求や通信条件に応じて、解像度変換部219が、解像度を変換して、低画質符号化部130による符号化及び伝送を行うことができるが、その動作は、上記と同様である。
【0052】
[6.効果]
以上のような本実施形態によれば、変化のあった監視対象のマクロブロックのみを符号化して転送するので、回線の伝送速度の相違や変化に影響を受けにくく、監視対象の動作を正確に検出することができる。
【0053】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態を、図5のフローチャートを参照して説明する。なお、本実施形態の基本構成は、図1の第1の実施形態と同様であるが、本実施形態においては、以下のような手順で動画像データの伝送を行う。すなわち、画像入力装置100によって撮影された動画像は、入力画像記録部121においてディジタル化して記録される(ステップ501)。そして、解像度変換部131は、入力画像記録部121に記録された画像データの解像度を落として、動画像符号化部133に出力する。動画像符号化部133においては、動画像データが符号化される(ステップ502)。
【0054】
次に、低速な回線からの伝送要求を受信した符号化装置110においては(ステップ503)、動画像データ伝送部138が通信制御装置190に符号化された動画像データを出力する。通信制御装置190は、伝送要求のあった復号化装置に対して、伝送路Nを介して動画像データを送信する(ステップ504)。さらに、最初のフレームについては、基本画像符号化部136によっても符号化され、画像記録部137に記録される。
【0055】
一方、符号化装置110が、高速な回線からの伝送要求を受信した場合、切替部140の判定部141が、高画質による伝送要求であると判定し、切替指示部142が、高画質の符号化を指示する(ステップ505)。そして、動画像符号化部123において、画像の最初のフレームがすべて符号化される(ステップ506)。次フレームからは、変化検出部124によって、検出条件設定部125の条件にあう変化があるか否かが判断され(ステップ507)、変化に応じたフレーム間の差分データが抽出されて(ステップ508)、伝送される(ステップ504)。
【0056】
なお、伝送要求が高速な回線からのものか低速な回線からのものかについては、伝送要求に含まれる高速若しくは低速を示す明示的なデータから判定してもよいが、例えば、通信制御装置190において、SNMPによる検出を行い、その検出結果に応じて、判定部141が判定してもよい。かかる場合には、帯域の利用率や伝送遅延状況等に応じて、高画質伝送か低画質伝送かを切り替えることもできる。
【0057】
以上のような本実施形態によれば、回線速度に応じて高画質による伝送か低画質による伝送かを切り替えることができるので、回線速度に合わせた効率のよい動画像の転送が可能となり、必要な場面を逃すことなく、常に正確な監視を実現できる。
【0058】
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態を、図6のフローチャートを参照して説明する。なお、本実施形態の基本構成は、図1の第1の実施形態と同様であるが、本実施形態においては、以下のような手順で動画像データの伝送を行う。すなわち、画像入力装置100によって撮影された動画像は、入力画像記録部121においてディジタル化して記録される(ステップ601)。そして、動画像符号化部123において、動画像データが符号化され、画像記録部137に記録される(ステップ602)。
【0059】
次に、復号化装置からの伝送要求を受信した符号化装置110においては(ステップ603)、変化検出部124によって、検出条件設定部125の条件にあう変化があるか否かが判断され(ステップ604)、変化がない場合には、符号化された動画像データを、動画像データ伝送部128によって通信制御装置190に出力する。通信制御装置190は、伝送要求のあった高画質復号化装置150に対して、伝送路Nを介して動画像データを送信する(ステップ605)。
【0060】
変化があった場合には、切替部140の切替指示部142が、解像度変換部131に解像度の切り替えを指示する(ステップ606)。解像度変換部131は、入力画像記録部121に記録された画像データの解像度を落として、動画像符号化部133に出力する。動画像符号化部133においては、動画像データが符号化され(ステップ607)、これが動画像データ伝送部138によって通信制御装置190に出力される。通信制御装置190は、伝送要求のあった低画質復号化装置160に対して、伝送路Nを介して動画像データを送信する(ステップ605)。なお、このように画像に変化があった場合に、復号化装置側で低画質の画像では確認が困難な場合には、詳細な動画像データの伝送要求を行うと、これに応じて、あらかじめ画像記録部127に記録された高画質符号化データが送信される。
【0061】
以上のような本実施形態によれば、監視対象に変化が発生した場合には、低画質の画像を伝送するので、回線の利用状況に影響され難く、必要な場面を逃さず監視できる。また、監視中に詳細な画像で確認したい場合には、符号化装置110において常時記録された高画質画像の伝送を受けることができるので、正確な監視が可能となる。
【0062】
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態を、図7のフローチャートを参照して説明する。なお、本実施形態の基本構成は、図1の第1の実施形態と同様であるが、本実施形態においては、以下のような手順で動画像データの伝送を行う。すなわち、画像入力装置100によって撮影された動画像は、入力画像記録部121においてディジタル化して記録される(ステップ701)。そして、解像度変換部131は、入力画像記録部121に記録された画像データの解像度を落として、動画像符号化部133に出力する。動画像符号化部133においては、動画像データが符号化される(ステップ702)。
【0063】
次に、復号化装置からの伝送要求を受信した符号化装置110においては(ステップ703)、変化検出部124によって、検出条件設定部125の条件にあう変化があるか否かが判断され(ステップ704)、変化がない場合には、動画像データ伝送部138が通信制御装置190に符号化された動画像データを出力する。通信制御装置190は、伝送要求のあった復号化装置に対して、伝送路Nを介して動画像データを送信する(ステップ705)。
【0064】
一方、変化があった場合には、切替部140の切替指示部142が、高画質の符号化を指示する(ステップ706)。そして、動画像符号化部123において、高画質の符号化が行われ、画像記録部137に記録される(ステップ707)。さらに、復号化装置から、必要に応じて高画質の伝送要求を受信した場合には(ステップ708)、記録された高画質の符号化データを送信する(ステップ705)。
【0065】
以上のような本実施形態によれば、通常は低画質の動画像で監視を行い、変化が生じたときには、必要に応じて高画質の動画像を得ることができるので、通常時のデータ処理量、伝送路のトラフィック量を軽減できるとともに、変化時においては、より詳細な動画像での正確な監視を行うことができる。
【0066】
[第6の実施形態]
次に、本発明の第6の実施形態を、図8のフローチャート及び図9の説明図を参照して説明する。なお、本実施形態の基本構成は、図1の第1の実施形態と同様であり、マクロブロック毎の分割や判定処理等のための基本構成は、図2の第2の実施形態と同様であるが、本実施形態においては、以下のような手順で動画像データの伝送を行う。すなわち、画像入力装置100によって撮影された動画像は、入力画像記録部121においてディジタル化して記録される(ステップ801)。そして、解像度変換部131は、入力画像記録部121に記録された画像データの解像度を落として、動画像符号化部133に出力する。動画像符号化部133においては、動画像データが符号化される(ステップ802)。
【0067】
次に、復号化装置からの伝送要求を受信した符号化装置110においては(ステップ803)、変化検出部124によって、検出条件設定部125の条件にあう変化があるか否かが判断され(ステップ804)、変化がない場合には、動画像データ伝送部138が通信制御装置190に符号化された動画像データを出力する。通信制御装置190は、伝送要求のあった復号化装置に対して、伝送路Nを介して動画像データを送信する(ステップ806)。
【0068】
一方、変化があった場合には、検出対象のフレームのうち、各マクロブロックが、変化が検出されたマクロブロックを含む領域(図中、点線で囲んだ矩形部分)に含まれるか否かが判定される(ステップ805)。マクロブロックを含む領域に含まれない場合には、そのブロックについては、そのまま符号化された動画像データとして出力され、送信される(ステップ806)。マクロブロックを含む領域に含まれる場合には、そのブロックについては、切替部140の切替指示部142が、高画質の符号化を指示する(ステップ807)。そして、動画像符号化部123において、高画質の符号化が行われ、画像記録部137に記録される(ステップ808)。符号化された動画像データは、動画像データ伝送部128が通信制御装置190に出力し、通信制御装置190により送信される(ステップ806)。
【0069】
以上のような本実施形態によれば、発生した変化に関係のない周囲映像を符号化しないため、計算量を削減できるとともに、記録及び伝送するデータも少なくすることができる。
【0070】
[他の実施形態]
本発明は、上記のような実施形態に限定されるものではない。例えば、画像のフォーマットの種類、画質の程度等は現在及び将来において利用可能なあらゆるものを適用できる。また、上記の実施形態においては、符号化、復号化を複数の種類の画質により符号化、復号化するものを例としたが、複数の種類の画像サイズによって符号化、復号化するものであってもよい。例えば、伝送要求に応じて、画像サイズを変更して符号化、伝送することも可能である。また、画質を変えて符号化するブロックの領域を決定するための条件は、自由に設定可能である。例えば、文献3に記載されているように、配列の始点及び終点によって囲まれる領域としてもよいし、検出マクロブロックの位置と監視対象物体の大きさ(サイズ限界)に応じた領域としてもよい。
【0071】
【発明の効果】
上記の通り、本発明によれば、符号化装置内に複数の符号化部を持たせ、伝送要求や変化検出に応じて同時に若しくは切り替えて符号化することによって、伝送速度や監視目的に合わせた動画像データを伝送可能な動画像伝送装置、動画像伝送方法及び動画像伝送用プログラム並びに動画像伝送監視システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動画像伝送装置の第1の実施形態の構成例を示すブロック図
【図2】本発明の動画像伝送装置の第2の実施形態の構成例を示すブロック図
【図3】図2のマクロブロック静動判定部の構成例を示すブロック図
【図4】図1の実施形態の動作の流れを示すフローチャート
【図5】本発明の動画像伝送装置の第3の実施形態の処理の流れを示すフローチャート
【図6】本発明の動画像伝送装置の第4の実施形態の処理の流れを示すフローチャート
【図7】本発明の動画像伝送装置の第5の実施形態の処理の流れを示すフローチャート
【図8】本発明の動画像伝送装置の第6の実施形態の処理の流れを示すフローチャート
【図9】図8の実施形態における符号化マクロブロックの区別例を示す説明図
【符号の説明】
100…画像入力装置
110…符号化装置
120…高画質符号化部
121…入力画像記録部
122…時間情報付加部
123,133…動画像符号化部
124…変化検出部
125…検出条件設定部
126,136…基本画像符号化部
127,137…画像記録部
128,138…動画像データ伝送部
130…低画質符号化部
131…解像度変換部
140…切替部
141…判定部
142…切替指示部
150…高画質復号化装置
151,161…通信制御部
152,162…動画像データ伝送部
153,163…動画像復号化部
154,164…変化検出部
155…検出条件設定部
156,166…基本画像符号化部
157,167…画像記録部
160…低画質復号化装置
170,180…動画像表示装置
190…通信制御装置
202…ブロック化部
203…減算器
204,211,305…スイッチ
205…DTC部
206…量子化部
207…可変長符号化部
208…モード選択部
209…逆量子化部
210…IDTC部
212…動き補償部
213…フレームメモリ
214…加算器
215…マクロブロック静動判定部
216…移動物体判定部
218…動画像データ伝送部
219…解像度変換部
301…マクロブロック背景判定部
302,303…相関計算器
304…背景メモリ

Claims (9)

  1. 監視対象の動画像データを入力する画像入力手段と、前記画像入力手段から入力された動画像データを符号化する符号化手段と、監視対象の変化に応じた前記動画像データの変化を検出する検出手段と、前記符号化手段によって符号化された符号化データを伝送路を介して復号化手段へ送信する通信手段とを備えた動画像伝送装置において、
    前記符号化手段が複数設けられ、
    前記通信手段から入力される情報若しくは前記検出手段の検出結果に応じて、前記通信手段が送信する符号化データを、いずれの符号化手段による符号化データにするかを切り替える切替手段を備えたことを特徴とする動画像伝送装置。
  2. 前記復号化手段へ送信する1フレーム分の動画像データを符号化する基本画像符号化手段と、
    前記基本画像符号化手段によって符号化された動画像データを登録する画像登録手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の動画像伝送装置。
  3. 前記通信手段から入力される情報には、前記伝送路の伝送速度に関する情報が含まれることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の動画像伝送装置。
  4. 複数の前記符号化手段には、異なる画質による動画像データの符号化を行う符号化手段が含まれていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の動画像伝送装置。
  5. 複数の前記符号化手段によって符号化された異なる画質の動画像データのうち、少なくとも一種の画質のものを登録しておく画像登録手段を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の動画像伝送装置。
  6. 監視対象の静動を判定する静動判定手段を有し、
    前記符号化手段は、前記静動判定手段によって監視対象に動きがあったと判定された場合に、その監視対象を含む特定の領域を、他の領域よりも高い画質で符号化する高画質符号化手段を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の動画像伝送装置。
  7. 画像入力手段が監視対象の動画像データを入力し、符号化手段が前記画像入力手段から入力された動画像データを符号化し、検出手段が監視対象の変化に応じた前記動画像データの変化を検出し、通信手段が前記符号化手段によって符号化された符号化データを伝送路を介して復号化手段へ送信する動画像伝送方法において、
    切替手段が、前記通信手段から入力される情報若しくは前記検出手段の検出結果に応じて、前記通信手段が送信する符号化データを、複数の符号化手段のいずれの符号化手段による符号化データにするかを切り替えることを特徴とする動画像伝送方法。
  8. コンピュータを、監視対象の動画像データを入力させする画像入力手段と、前記画像入力手段から入力された動画像データを符号化する符号化手段と、監視対象の変化に応じた前記動画像データの変化を検出する検出手段と、前記符号化手段によって符号化された符号化データを伝送路を介して復号化手段へ送信する通信手段として機能させる動画像伝送用プログラムにおいて、
    前記コンピュータを、
    複数の前記符号化手段と、
    前記通信手段から入力される情報若しくは前記検出手段の検出結果に応じて、前記通信手段が送信する符号化データを、いずれの符号化手段による符号化データにするかを切り替える切替手段として機能させることを特徴とする動画像伝送用プログラム。
  9. 監視対象の動画像データを入力する画像入力手段と、前記画像入力手段から入力された動画像データを符号化する符号化手段と、監視対象の変化に応じた前記動画像データの変化を検出する検出手段と、前記符号化手段によって符号化された符号化データを伝送路へ送信する通信手段と、伝送路を介して受信した符号化データを復号化する復号化手段と、復号化された動画像データを出力する画像出力手段とを備えた動画像伝送監視システムにおいて、
    前記符号化手段が複数設けられ、
    前記通信手段から入力される情報若しくは前記検出手段の検出結果に応じて、前記通信手段が送信する符号化データを、いずれの符号化手段による符号化データにするかを切り替える切替手段を備えたことを特徴とする動画像伝送監視システム。
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