JP2004241492A - 基板処理装置 - Google Patents
基板処理装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004241492A JP2004241492A JP2003027346A JP2003027346A JP2004241492A JP 2004241492 A JP2004241492 A JP 2004241492A JP 2003027346 A JP2003027346 A JP 2003027346A JP 2003027346 A JP2003027346 A JP 2003027346A JP 2004241492 A JP2004241492 A JP 2004241492A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substrate
- rotating member
- wafer
- processing liquid
- blocking plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Coating Apparatus (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
- Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
- Weting (AREA)
- Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
Abstract
【課題】簡単な構造で回転部材側のアクチュエータを駆動し、耐久性および信頼性を向上する。
【解決手段】ウエハWを挟持して回転するスピンチャック1のスピンベース21内に発電コイル26が設けられている。スピンチャック1を回転駆動するモータ2が収容された装置本体30側には、静磁界を発生する複数の永久磁石片27が設けられている。スピンベース21が回転することによって、電磁誘導により、発電コイル26が電力を生成する。この電力は、整流・蓄電装置25によって整流および蓄積され、アクチュエータ制御装置24によって、電動モータ23に供給される。電動モータ23は、チャックピン22を作動させる。アクチュエータ制御装置24、整流・蓄電装置25および電動モータ23は、いずれも、スピンベース21に収容されている。
【選択図】 図2
【解決手段】ウエハWを挟持して回転するスピンチャック1のスピンベース21内に発電コイル26が設けられている。スピンチャック1を回転駆動するモータ2が収容された装置本体30側には、静磁界を発生する複数の永久磁石片27が設けられている。スピンベース21が回転することによって、電磁誘導により、発電コイル26が電力を生成する。この電力は、整流・蓄電装置25によって整流および蓄積され、アクチュエータ制御装置24によって、電動モータ23に供給される。電動モータ23は、チャックピン22を作動させる。アクチュエータ制御装置24、整流・蓄電装置25および電動モータ23は、いずれも、スピンベース21に収容されている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、光ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、磁気ディスク用基板およびフォトマスク用基板などの各種の基板に対して処理を施す基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造工程においては、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)の表面および周端面(場合によってはさらに裏面)の全域に銅薄膜などの金属薄膜を形成した後、この金属薄膜の不要部分をエッチング除去する処理が行われる場合がある。たとえば、配線形成のための銅薄膜は、ウエハの表面の素子形成領域に形成されていればよいから、ウエハの表面の周縁部(たとえば、ウエハの周端から幅5mm程度の部分)、裏面および周端面に形成された銅薄膜は不要となる。そればかりでなく、周縁部、裏面および周端面の銅または銅イオンは、基板処理装置に備えられた基板搬送ロボットのハンドを汚染し、さらにこの汚染が当該ハンドによって保持される別の基板へと転移するという問題を引き起こす。
【0003】
同様の理由から、基板周縁に形成された金属膜以外の膜(酸化膜や窒化膜など)を薄くエッチングすることによって、その表面の金属汚染物(金属イオンを含む)を除去するための処理が行われることがある。
ウエハの周縁部および周端面の薄膜を選択的にエッチングするための基板周縁処理装置は、たとえば、ウエハを水平に保持して回転するスピンチャックと、このスピンチャックの上方においてウエハ上の空間を制限する遮断板と、ウエハの下面にエッチング液を供給するエッチング液供給ノズルとを含む。ウエハの下面に供給されたエッチング液は、遠心力によってウエハの下面を伝わってその回転半径方向外方へと向かい、ウエハの端面を伝ってその上面に回り込み、このウエハの上面の周縁部の不要物をエッチングする。このとき、遮断板は、ウエハの上面に近接して配置され、この遮断板とウエハとの間には、窒素ガス等の不活性ガスが供給される。
【0004】
この不活性ガスの流量やスピンチャックの回転数を適切に調整することによって、エッチング液の回り込み量を調整できるので、ウエハ上面の周縁部の所定幅(たとえば1〜7mm)の領域を選択的にエッチング処理することができる(いわゆるベベルエッチング処理)。
スピンチャックは、鉛直方向に沿って配置された回転軸と、この回転軸の上端に固定されたスピンベースと、このスピンベースの周縁部に立設された3本のチャックピンとを備えている。このチャックピンによってウエハの端面を挟持した状態で、回転軸に回転力が与えられ、スピンベースとともにウエハが回転されるようになっている。
【0005】
スピンチャックによってウエハが保持されて回転されている期間に、ウエハの下面からエッチング液が供給されることにより、ウエハの上面の周縁部の不要物がエッチング除去され、その後は、ウエハの上下面に対して純水リンス処理が行われた後、スピンチャックが高速回転されて、ウエハの上下面の水滴を振り切る乾燥処理が行われる。
ところが、このような構成では、チャックピンによってウエハを終始挟持しているため、ウエハ端面におけるチャックピンの当接位置において、エッチング不良、リンス不良または乾燥不良などの処理不良が生じるおそれがある。
【0006】
この問題は、処理中に、スピンチャックの回転を一旦停止させ、チャックピンによるウエハの挟持位置をずらし、その後にスピンチャックの回転を再開することによって解決できる。しかし、この解決法は、1枚のウエハに対する処理時間が長くなり、生産性の著しい低下を招くから、好ましくない。
そこで、従来は、スピンチャックの回転中に、チャックピンによるウエハの挟持を解除または緩和することにより、スピンチャックに対するウエハの相対回転を生じさせ、その後に、チャックピンによってウエハを再挟持することによって、スピンチャックの回転を停止させることなくウエハの挟持位置を変更していた。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−110629号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、スピンチャックの回転中にチャックピンを駆動する必要があるから、たとえば、スピンベースにチャックピン駆動用のエアシリンダを内蔵するとともに、非回転状態の装置本体部からスピンベースへと駆動用の圧縮空気を供給しなければならない(特許文献1参照)。
そのため、構成が複雑になるうえ、非回転状態の装置本体部とスピンベースとの間に回転接触部を設けざるを得ず、耐久性や信頼性が十分ではなかった。
【0009】
そこで、この発明の目的は、簡単な構造で回転部材側のアクチュエータを駆動することができ、これにより、耐久性および信頼性を向上することができる基板処理装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、装置本体部(30,8)と、この装置本体部に対して回転可能に設けられ、処理対象の基板(W)の近傍で回転する回転部材(21,6)と、この回転部材を回転させる回転駆動機構(2,41)と、上記装置本体部に配置され、上記回転部材の回転方向を横切る静磁界を形成する静磁界形成手段(27,59)と、上記回転部材に配置され、この回転部材の回転によって上記静磁界形成手段によって形成される静磁界を横切ることにより、電磁誘導によって電力を発生する発電コイル(26,58)と、上記回転部材に配置され、上記発電コイルによって発生された電力の供給を受けて作動する電動アクチュエータ(23,55)とを含むことを特徴とする基板処理装置である。なお、括弧内の英数字は後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
【0011】
上記の構成によれば、回転駆動機構によって回転させると、回転部材に設けられた発電コイルによって電力が生成され、この電力の供給を受けて回転部材に設けられた電動アクチュエータが作動する。したがって、装置本体部から回転部材へと、電動アクチュエータを作動させるための電力を非接触で供給することができるので、構造が簡単であり、かつ、良好な耐久性および信頼性を実現できる。なお、上記発電コイルが発生する電力を整流回路(31,72)で整流したうえで蓄電器または蓄電池(32,72)に蓄積しておき、この蓄電器または蓄電池から電動アクチュエータへの電力供給を行うようにすれば、電動アクチュエータを安定に作動させることができる。
【0012】
請求項2記載の発明は、上記回転部材に配置され、上記発電コイルによって発生された電力の供給を受けて動作し、上記電動アクチュエータの動作を制御する制御回路(36,76)をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の基板処理装置である。
この構成によれば、発電コイルが発生する電力によって動作する制御回路により電動アクチュエータを制御できるから、電動アクチュエータに複雑な動作を行わせることができる。
【0013】
請求項3記載の発明は、上記回転部材に配置され、この回転部材外からの制御信号を受信し、受信した制御信号を上記制御回路に与える制御信号受信手段(37,77)をさらに含むことを特徴とする請求項2記載の基板処理装置である。この構成によれば、外部からの制御信号に基づいて電動アクチュエータの制御を行うことができるから、より複雑な動作を電動アクチュエータに行わせることができる。
【0014】
上記制御信号受信手段は、たとえば、装置本体部に設けた光信号発生器(39,79)からの光制御信号を受信する受光素子を含んでいてもよく、また、装置本体部に設けた制御電波送信機(39,79)からの制御電波を受信する受信機を含んでいてもよい。
請求項4記載の発明は、上記回転部材が、処理対象の基板を保持して回転するスピンベース(21)であり、上記電動アクチュエータは、基板を挟持する挟持部材(22)を駆動するものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置である。
【0015】
この構成により、回転部材の回転中に、挟持部材を駆動して、基板を挟持したり、その挟持を解除または緩和したりすることで、基板に対する当接位置を変更することができる。また、挟持部材を、基板の端面に当接するローラピン状の挟持ピンで構成した場合も、この挟持ピンを回転させることによって、基板に対する当接位置を変更することができる。この場合、ローラピンの形状を、ローラピンの回転軸から基板の端面に当接する側面までの距離が一定でない形状、たとえば偏心した円柱状や楕円形状とすることで、基板の挟持力を連続的に変更することもできる。
【0016】
請求項5記載の発明は、基板をほぼ水平に保持する基板保持手段(1)をさらに含み、上記回転部材が、上記基板保持手段に保持された基板の上面に近接して配置可能な遮断板(6)であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置である。
この構成によれば、基板の上面に近接配置可能な遮断板内に組み込まれた電動アクチュエータを作動させることができる。
【0017】
請求項6記載の発明は、上記遮断板には、上記基板保持手段に保持された基板の上面に処理液を供給する処理液ノズル(44)と、この処理液ノズルから滴下する処理液を上記基板保持手段に保持された基板の表面よりも上方で受けるシャッタ部材(47)とが設けられており、上記電動アクチュエータは上記シャッタ部材を処理液ノズルの下方の閉位置と、処理液ノズルの下方から退避した開位置との間で駆動するものであることを特徴とする請求項5記載の基板処理装置である。
【0018】
この構成によれば、処理液を供給しないときには、シャッタ部材を閉位置とすることで、基板上への処理液の滴下を防止できるので、基板の処理を良好に行える。
その他、遮断板から基板上へ処理流体(処理液または処理ガス)を供給するために、遮断板内に2つ以上の処理流体供給路(45,62)を設けておき、この処理流体供給路のいずれかに切り換えて処理流体を供給する流路切り換え部材(47)を、遮断板に組み込まれた電動アクチュエータによって駆動することとしてもよい。上記流路切り換え部材は、上記シャッタ部材と兼用の部材であってもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための図解図である。この基板処理装置は、ほぼ円形の基板である半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)Wの裏面に形成された薄膜とウエハWの表面の周縁部および端面に形成されている薄膜を同時に除去することができるものである。この基板処理装置は、ウエハWをその裏面を下方に向けてほぼ水平に保持するとともに、この保持したウエハWのほぼ中心を通る鉛直軸線回りに回転するスピンチャック1を処理カップ(図示せず)の中に備えている。
【0020】
スピンチャック1は、回転駆動機構としてのモータ2の駆動軸である回転軸に結合されて回転されるようになっている。この回転軸は、中空軸とされていて、その内部には、純水またはエッチング液を供給することができる処理液供給管3が挿通されている。この処理液供給管3には、スピンチャック1に保持されたウエハWの下面中央に近接した位置に吐出口を有する中心軸ノズル(固定ノズル)が結合されており、この中心軸ノズルの吐出口から、ウエハWの下面に向けて、純水またはエッチング液を供給できる。
【0021】
処理液供給管3には、純水供給源に接続された純水供給バルブ4またはエッチング液供給源に接続されたエッチング液供給バルブ5を介して、純水またはエッチング液が所要のタイミングで供給されるようになっている。
スピンチャック1の上方には、スピンチャック1に保持されたウエハWに対向する円盤状の遮断板6が水平に設けられている。この遮断板6は、ウエハWの上面のほぼ全域を覆うことができる大きさに形成されていて、昇降駆動機構7に結合されたアーム8の先端付近に、鉛直軸回りの回転が可能であるように取り付けられている。
【0022】
昇降駆動機構7によって、遮断板6をスピンチャック1に対して昇降させることができる。また、遮断板6は、アーム8に組み込まれた電動モータ(後述)によって、スピンチャック1の回転軸線と同一回転軸線上で回転させることができるようになっており、また、プロセスガスとしての不活性ガス(この実施形態では窒素ガス)を、遮断板6とウエハWとの間の空間に吐出することができるようになっている。窒素ガスは、窒素ガス供給バルブ10から、窒素ガス供給管11を介して、遮断板6の下面に設けられた窒素ガス吹出し口(図示せず)へと導かれるようになっている。また、必要に応じて、遮断板6の中央下面に設けたノズルから、純水供給バルブ12からの純水やその他の処理液をウエハWの上面に供給することができる。
【0023】
図2は、スピンチャック1の構成を説明するための図解図である。スピンチャック1は、円盤状のスピンベース21と、このスピンベース21の上面に立設され、ウエハWの周端面に当接して、このウエハWを挟持するための複数本(少なくとも3本。この実施形態では4本)のチャックピン22とを備えている。これらのチャックピン22は、鉛直方向に沿う各中心軸線まわりにそれぞれ回転可能にスピンベース21に取り付けられている。
【0024】
スピンベース21は、中空の円盤状のものであり、その内部には、複数のチャックピン22をそれぞれ鉛直軸線まわりに回動させるための電動アクチュエータである複数の電動モータ23が収容されている。スピンベース21内には、さらに、電動モータ23の動作を制御するためのアクチュエータ制御装置24と、このアクチュエータ制御装置24に電力を供給する整流・蓄電装置25と、この整流・蓄電装置25に接続された複数の発電コイル26とが収容されている。
【0025】
複数の発電コイル26は、たとえば、スピンベース21の回転方向に沿って、外周側縁の底面に固定されて配列されており、スピンベース21の回転に伴って、スピンベース21の回転軸線方向と平行な(すなわち、スピンベース21の回転方向と直交する)方向の磁界を横切ることにより、電磁誘導により、起電力を生じるようになっている。
スピンベース21を回転駆動するためのモータ2が収容された装置本体30には、スピンベース21に対向する位置に、スピンベース21に近接して、複数の永久磁石片27が固定されている。これらの永久磁石片27は、スピンベース21の外周縁に沿って配列されていて、複数の発電コイル26に対向するようになっている。さらに、個々の永久磁石片27は、N極およびS極が、スピンベース21の回転軸線方向に沿うように配置されていて、スピンベース21の回転軸線方向に沿う静磁界を生じるようになっている。この実施形態では、隣接する2つの永久磁石片27のN極とS極とが上下反対となるように、複数の永久磁石片27が装置本体30に固定されている。
【0026】
図3は、スピンベース21内に備えられた構成の電気的な構成を説明するためのブロック図である。整流・蓄電装置25は、発電コイル26が発生する電力を整流するための整流回路31と、この整流回路31によって整流された電力を蓄積する蓄電装置(蓄電池またはコンデンサ)32とを備えている。一方、アクチュエータ制御装置24は、整流・蓄電装置25からの電力を電動モータ23に供給する駆動回路35と、整流・蓄電装置25から動作電力の供給を受けて動作し、駆動回路35を制御する制御回路36とを備えている。
【0027】
この実施形態では、アクチュエータ制御装置24は、さらに、外部からの制御信号を受信して制御回路36に入力する受信装置37を備えている。これに対応して、たとえば、装置本体30側には、制御信号を送信するための送信装置39が設けられている。受信装置37は、たとえば、光センサからなっていてもよく、この場合には送信装置39は発光ダイオード等の発光装置で構成されることになる。また、受信装置37は、制御信号に対応した電波を受信する受信機からなっていてもよく、この場合には、送信装置39は、制御信号を表す電波を送信する送信機を含むことになる。受信装置37によって制御信号が受信可能である限りにおいて、送信装置39は、装置本体30に取り付けられている必要はない。
【0028】
図4は、チャックピン22の構成および動作を説明するための図解的な平面図である。チャックピン22は、水平姿勢で保持されたウエハWの周端面に対向する位置に鉛直軸線まわりの回動が可能であるように設けられている。チャックピン22は、鉛直方向に沿う平面からなる退避面22aと、この退避面22aの両側縁に連設された円筒面状の挟持面22bとを、ウエハWの周端面に対向する側面に有している。
【0029】
チャックピン22を鉛直軸線まわりに回動させて退避面22aをウエハWの周端面に対向させた状態(図4(a))では、チャックピン22はウエハWに対して非接触の状態となる。この状態で、図示しない搬送ロボットとの間で、未処理のウエハWまたは処理済みのウエハWの受け渡しが行われる。
一方、図4(b)に示すように、チャックピン22を鉛直軸線まわりに回動させて挟持面22bをウエハWの周端面に対向させると、この挟持面22bがウエハWの周端面に当接し、他のチャックピン22と協働して、ウエハWを挟持することになる。
【0030】
さらに、図4(c)に示すように、挟持面22bがウエハWの周端面に当接した状態を保持して、チャックピン22を鉛直軸線まわりに回動させると、ウエハWの周端面におけるチャックピン22の当接位置(挟持位置)を変更することができる。そこで、ウエハWの周端面の全域に処理液(エッチング液等の薬液や純水)を供給すべきときには、チャックピン22を鉛直軸線まわりに回動させて挟持位置を変更すればよい。
【0031】
また、スピンベース21を回転させている状態で、一部のチャックピン22(一本または適当な複数本)を、図4(b)または(c)に示す挟持状態から、図4(a)に示す開放状態へと切り換え、ウエハWの挟持を解除または緩和し、スピンベース21上でウエハWの相対回転を生じさせることにより、挟持位置を変更することもできる。
なお、このチャックピン22の形状を、チャックピン22の回転軸からチャックピン22の挟持面までの距離が一定でないような形状、たとえば偏心した円柱状や楕円形状とすることで、基板の挟持力を連続的に変更することができ、基板挟持力の微調整をも行うことができる。
【0032】
このようなチャックピン22の様々な動作が、制御回路36により、駆動回路35を介して個々の電動モータ23への給電を制御することによって実現される。
モータ2によってスピンベース21が回転駆動されると、発電コイル26は、永久磁石片27が形成している静磁界を横切り、電磁誘導によって電力を発生する。この電力が整流回路31によって整流されせて蓄電装置32に蓄積される。この蓄電装置32に蓄積された電力を用いて、制御回路36が動作し、かつ、電動モータ23に駆動電力が供給される。このようにして、装置本体30側からスピンベース21へと駆動用圧縮空気を供給したり、装置本体30からスピンベース21へと駆動力を伝達する機構部を設けたりすることなく、チャックピン22の様々な動作が可能となるから、構成を著しく簡単にすることができ、スピンベース21の脱着も容易になる。また、駆動用圧縮空気の供給等のための摺接部(シール部)を要しないので、すぐれた耐久性および信頼性を有することができ、かつ、発塵を抑制できる。
【0033】
なお、蓄電装置32に電力が蓄積されていない場合に備えて、チャックピン22は、挟持面22bがウエハWの周端面に対向するようにばね付勢しておくこととし、スピンチャック1と搬送ロボットとの間でのウエハWの受け渡しの際には、外部からのレバー操作によって、退避面22aがウエハWの周端面に対向するように、チャックピン22を回動させるようにしてもよい。
図5は、遮断板6に関連する詳しい構成を拡大して示す図解的な断面図である。装置本体側の構成部品としてのアーム8の先端部には、遮断板6を回転駆動するための回転駆動機構としての中空モータ41が取り付けられている。この中空モータ41の回転軸42は、中空軸であって、鉛直方向に沿って設けられている。この回転軸42の下部に遮断板6が固定されている。遮断板6は、中央部に、回転軸42の内部空間と連通する貫通孔45を有している。そして、回転軸42の内部には、処理液ノズル44が挿通していて、その先端部は、貫通孔45の内部において、遮断板6の下面近傍にまで至っている。この処理液ノズル44には、純水供給バルブ12からの純水(処理液の一例)が供給されるようになっている。
【0034】
処理液ノズル44と回転軸42の内壁および貫通孔45の内壁との間の空間は、プロセスガス流路50を形成している。このプロセスガス流路50には、窒素ガス供給管11からの窒素ガス(プロセスガスの一例)が供給されるようになっている。
処理液ノズル44の先端(下端)と、遮断板6の下面との間には、貫通孔45の出口を開閉するシャッタ部材47が揺動可能に設けられている。シャッタ部材47は、図6に底面図を示すように、ほぼ楕円形状の板状体で構成されており、その長軸方向一端部付近に設定された鉛直な回動軸線まわりに揺動されるようになっている。
【0035】
シャッタ部材47を揺動駆動するために、遮断板6の内部空間には、電動アクチュエータとしての電動モータ55が設けられており、その駆動軸にシャッタ部材47が取り付けられている。遮断板6の底面板部6Aには、シャッタ部材47の動作空間48が穿設されている。
遮断板6の内部空間には、さらに、電動モータ55の動作を制御するためのアクチュエータ制御装置56と、このアクチュエータ制御装置56に電力を供給する整流・蓄電装置57と、この整流・蓄電装置57に接続された複数の発電コイル58とが収容されている。
【0036】
複数の発電コイル58は、たとえば、遮断板6の回転方向に沿って、その外周側縁の天面に配列されており、遮断板6の回転に伴って、遮断板6の回転軸線方向と平行な(すなわち、遮断板6の回転方向と直交する)方向の磁界を横切ることにより、電磁誘導により、起電力を生じるようになっている。
一方、アーム8には、遮断板6に対向する位置に、遮断板6に近接して、複数の永久磁石片59が固定されている。これらの永久磁石片59は、複数の発電コイル58に対向するように配列されている。また、個々の永久磁石片59は、配列N極およびS極が、遮断板6の回転軸線方向に沿うように配置されていて、遮断板6の回転軸線方向に沿う静磁界を生じるようになっている。
【0037】
遮断板6には、その内部空間と貫通孔45とを連通させるための連通路61が形成されており、さらに、遮断板6の下面には、貫通孔45よりも回転半径方向外方側においてプロセスガスを吹き出す複数のプロセスガス吹き出し口62が形成されている。この複数のプロセスガス吹き出し口62は、たとえば、遮断板6の回転方向に沿って配列して形成されている。
シャッタ部材47を、図5において実線で示す開位置とすると、プロセスガス流路50からのプロセスガス(この実施形態では窒素ガス)は、貫通孔45から下方に吹き出し、ウエハWの中央付近に向けて供給される。一方、シャッタ部材47を、図5において二点鎖線で示す閉位置とすると、プロセスガス流路50からのプロセスガスは、連通路61から遮断板6の内部空間を通ってプロセスガス吹き出し口62に至り、回転中心から離れた位置において、ウエハWの表面へと供給される。このようにして、シャッタ部材47の開閉を制御することで、プロセスガスの流路を2種類に切り換え、プロセスガスの供給位置を変更することができる。
【0038】
また、シャッタ部材47を閉位置とすることにより、処理液ノズル44の先端から滴下する処理液を受けることができるから、プロセスガスによるウエハWの表面処理中に、ウエハWの表面に処理液が滴下することを防止できる。これにより、ウエハWの処理品質を向上することができる。
図7は、遮断板6の内部の構成の電気的な構成を説明するためのブロック図である。整流・蓄電装置57は、発電コイル58が発生する電力を整流するための整流回路71と、この整流回路71によって整流された電力を蓄積する蓄電装置(蓄電池またはコンデンサ)72とを備えている。一方、アクチュエータ制御装置56は、蓄電装置72からの電力を電動モータ55に供給する駆動回路75と、蓄電装置72から動作電力の供給を受けて動作し、駆動回路75を制御する制御回路76とを備えている。
【0039】
この実施形態では、アクチュエータ制御装置56は、さらに、外部からの制御信号を受信して制御回路76に入力する受信装置77を備えている。これに対応して、たとえば、アーム8側には、制御信号を送信するための送信装置79が設けられている。受信装置77は、たとえば、光センサからなっていてもよく、この場合には送信装置79は発光ダイオード等の発光装置で構成されることになる。また、受信装置77は、制御信号に対応した電波を受信する受信機からなっていてもよく、この場合には、送信装置79は、制御信号を表す電波を送信する送信機を含むことになる。むろん、受信装置77によって制御信号が受信可能である限りにおいて、送信装置79は、アーム8に取り付けられている必要はない。
【0040】
このような構成により、シャッタ部材47を開閉することによって、遮断板6の回転中に、プロセスガスの流路を切り換えたり、処理液ノズル44からの処理液の滴下を防止したりすることができる。しかも、構成が簡単であるうえ、アーム8から遮断板6へとシャッタ部材47の駆動のための駆動力の伝達のために機構部または摺接部を必要としないから、遮断板6の脱着が容易であり、また、耐久性および信頼性が高く、さらに発塵を効果的に抑制することができる。
【0041】
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。たとえば、上記の実施形態では、永久磁石片27,59によって静磁界を発生させる構成としているが、電磁石装置によって静磁界を発生させるようにしてもよい。また、上記の実施形態では、スピンベース21または遮断板6内に、外部からの制御信号を受信する受信装置37,77が備えられることとしたが、制御回路36,76に予め制御シーケンスを組み込んでおき、スピンベース21または遮断板6の回転の開始から(または発電コイル26,58により十分な電力が発生されて制御回路36,76の動作が開始されてから)計測される時間に基づいて、電動モータ23,55の動作を制御するようにしてもよい。
【0042】
また、上記の実施形態では、電動アクチュエータの例として、電動モータを挙げたが、電磁プランジャ等の他の電動アクチュエータを上述の電動モータに代えて用いることもできる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための図解図である。
【図2】スピンチャックの構成を説明するための図解図である。
【図3】スピンベース内に備えられた構成の電気的な構成を説明するためのブロック図である。
【図4】チャックピンの構成および動作を説明するための図解的な平面図である。
【図5】遮断板に関連する詳しい構成を拡大して示す図解的な断面図である。
【図6】遮断板の図解的な底面図である。
【図7】遮断板の内部の構成の電気的な構成を説明するためのブロック図である。
【符号の説明】
1 スピンチャック
2 モータ
3 処理液供給管
4 純水供給バルブ
5 エッチング液供給バルブ
6 遮断板
7 昇降駆動機構
8 アーム
10 窒素ガス供給バルブ
11 窒素ガス供給管
12 純水供給バルブ
21 スピンベース
22 チャックピン
22a 退避面
22b 挟持面
23 電動モータ
24 アクチュエータ制御装置
25 整流・蓄電装置
26 発電コイル
27 永久磁石片
30 装置本体
31 整流回路
32 蓄電装置
35 駆動回路
36 制御回路
37 受信装置
39 送信装置
41 中空モータ
42 回転軸
44 処理液ノズル
45 貫通孔
47 シャッタ部材
48 動作空間
50 プロセスガス流路
55 電動モータ
56 アクチュエータ制御装置
57 整流・蓄電装置
58 発電コイル
59 永久磁石片
61 連通路
62 プロセスガス吹き出し口
71 整流回路
72 蓄電装置
75 駆動回路
76 制御回路
77 受信装置
79 送信装置
W ウエハ
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、光ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、磁気ディスク用基板およびフォトマスク用基板などの各種の基板に対して処理を施す基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造工程においては、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)の表面および周端面(場合によってはさらに裏面)の全域に銅薄膜などの金属薄膜を形成した後、この金属薄膜の不要部分をエッチング除去する処理が行われる場合がある。たとえば、配線形成のための銅薄膜は、ウエハの表面の素子形成領域に形成されていればよいから、ウエハの表面の周縁部(たとえば、ウエハの周端から幅5mm程度の部分)、裏面および周端面に形成された銅薄膜は不要となる。そればかりでなく、周縁部、裏面および周端面の銅または銅イオンは、基板処理装置に備えられた基板搬送ロボットのハンドを汚染し、さらにこの汚染が当該ハンドによって保持される別の基板へと転移するという問題を引き起こす。
【0003】
同様の理由から、基板周縁に形成された金属膜以外の膜(酸化膜や窒化膜など)を薄くエッチングすることによって、その表面の金属汚染物(金属イオンを含む)を除去するための処理が行われることがある。
ウエハの周縁部および周端面の薄膜を選択的にエッチングするための基板周縁処理装置は、たとえば、ウエハを水平に保持して回転するスピンチャックと、このスピンチャックの上方においてウエハ上の空間を制限する遮断板と、ウエハの下面にエッチング液を供給するエッチング液供給ノズルとを含む。ウエハの下面に供給されたエッチング液は、遠心力によってウエハの下面を伝わってその回転半径方向外方へと向かい、ウエハの端面を伝ってその上面に回り込み、このウエハの上面の周縁部の不要物をエッチングする。このとき、遮断板は、ウエハの上面に近接して配置され、この遮断板とウエハとの間には、窒素ガス等の不活性ガスが供給される。
【0004】
この不活性ガスの流量やスピンチャックの回転数を適切に調整することによって、エッチング液の回り込み量を調整できるので、ウエハ上面の周縁部の所定幅(たとえば1〜7mm)の領域を選択的にエッチング処理することができる(いわゆるベベルエッチング処理)。
スピンチャックは、鉛直方向に沿って配置された回転軸と、この回転軸の上端に固定されたスピンベースと、このスピンベースの周縁部に立設された3本のチャックピンとを備えている。このチャックピンによってウエハの端面を挟持した状態で、回転軸に回転力が与えられ、スピンベースとともにウエハが回転されるようになっている。
【0005】
スピンチャックによってウエハが保持されて回転されている期間に、ウエハの下面からエッチング液が供給されることにより、ウエハの上面の周縁部の不要物がエッチング除去され、その後は、ウエハの上下面に対して純水リンス処理が行われた後、スピンチャックが高速回転されて、ウエハの上下面の水滴を振り切る乾燥処理が行われる。
ところが、このような構成では、チャックピンによってウエハを終始挟持しているため、ウエハ端面におけるチャックピンの当接位置において、エッチング不良、リンス不良または乾燥不良などの処理不良が生じるおそれがある。
【0006】
この問題は、処理中に、スピンチャックの回転を一旦停止させ、チャックピンによるウエハの挟持位置をずらし、その後にスピンチャックの回転を再開することによって解決できる。しかし、この解決法は、1枚のウエハに対する処理時間が長くなり、生産性の著しい低下を招くから、好ましくない。
そこで、従来は、スピンチャックの回転中に、チャックピンによるウエハの挟持を解除または緩和することにより、スピンチャックに対するウエハの相対回転を生じさせ、その後に、チャックピンによってウエハを再挟持することによって、スピンチャックの回転を停止させることなくウエハの挟持位置を変更していた。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−110629号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、スピンチャックの回転中にチャックピンを駆動する必要があるから、たとえば、スピンベースにチャックピン駆動用のエアシリンダを内蔵するとともに、非回転状態の装置本体部からスピンベースへと駆動用の圧縮空気を供給しなければならない(特許文献1参照)。
そのため、構成が複雑になるうえ、非回転状態の装置本体部とスピンベースとの間に回転接触部を設けざるを得ず、耐久性や信頼性が十分ではなかった。
【0009】
そこで、この発明の目的は、簡単な構造で回転部材側のアクチュエータを駆動することができ、これにより、耐久性および信頼性を向上することができる基板処理装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、装置本体部(30,8)と、この装置本体部に対して回転可能に設けられ、処理対象の基板(W)の近傍で回転する回転部材(21,6)と、この回転部材を回転させる回転駆動機構(2,41)と、上記装置本体部に配置され、上記回転部材の回転方向を横切る静磁界を形成する静磁界形成手段(27,59)と、上記回転部材に配置され、この回転部材の回転によって上記静磁界形成手段によって形成される静磁界を横切ることにより、電磁誘導によって電力を発生する発電コイル(26,58)と、上記回転部材に配置され、上記発電コイルによって発生された電力の供給を受けて作動する電動アクチュエータ(23,55)とを含むことを特徴とする基板処理装置である。なお、括弧内の英数字は後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
【0011】
上記の構成によれば、回転駆動機構によって回転させると、回転部材に設けられた発電コイルによって電力が生成され、この電力の供給を受けて回転部材に設けられた電動アクチュエータが作動する。したがって、装置本体部から回転部材へと、電動アクチュエータを作動させるための電力を非接触で供給することができるので、構造が簡単であり、かつ、良好な耐久性および信頼性を実現できる。なお、上記発電コイルが発生する電力を整流回路(31,72)で整流したうえで蓄電器または蓄電池(32,72)に蓄積しておき、この蓄電器または蓄電池から電動アクチュエータへの電力供給を行うようにすれば、電動アクチュエータを安定に作動させることができる。
【0012】
請求項2記載の発明は、上記回転部材に配置され、上記発電コイルによって発生された電力の供給を受けて動作し、上記電動アクチュエータの動作を制御する制御回路(36,76)をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の基板処理装置である。
この構成によれば、発電コイルが発生する電力によって動作する制御回路により電動アクチュエータを制御できるから、電動アクチュエータに複雑な動作を行わせることができる。
【0013】
請求項3記載の発明は、上記回転部材に配置され、この回転部材外からの制御信号を受信し、受信した制御信号を上記制御回路に与える制御信号受信手段(37,77)をさらに含むことを特徴とする請求項2記載の基板処理装置である。この構成によれば、外部からの制御信号に基づいて電動アクチュエータの制御を行うことができるから、より複雑な動作を電動アクチュエータに行わせることができる。
【0014】
上記制御信号受信手段は、たとえば、装置本体部に設けた光信号発生器(39,79)からの光制御信号を受信する受光素子を含んでいてもよく、また、装置本体部に設けた制御電波送信機(39,79)からの制御電波を受信する受信機を含んでいてもよい。
請求項4記載の発明は、上記回転部材が、処理対象の基板を保持して回転するスピンベース(21)であり、上記電動アクチュエータは、基板を挟持する挟持部材(22)を駆動するものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置である。
【0015】
この構成により、回転部材の回転中に、挟持部材を駆動して、基板を挟持したり、その挟持を解除または緩和したりすることで、基板に対する当接位置を変更することができる。また、挟持部材を、基板の端面に当接するローラピン状の挟持ピンで構成した場合も、この挟持ピンを回転させることによって、基板に対する当接位置を変更することができる。この場合、ローラピンの形状を、ローラピンの回転軸から基板の端面に当接する側面までの距離が一定でない形状、たとえば偏心した円柱状や楕円形状とすることで、基板の挟持力を連続的に変更することもできる。
【0016】
請求項5記載の発明は、基板をほぼ水平に保持する基板保持手段(1)をさらに含み、上記回転部材が、上記基板保持手段に保持された基板の上面に近接して配置可能な遮断板(6)であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置である。
この構成によれば、基板の上面に近接配置可能な遮断板内に組み込まれた電動アクチュエータを作動させることができる。
【0017】
請求項6記載の発明は、上記遮断板には、上記基板保持手段に保持された基板の上面に処理液を供給する処理液ノズル(44)と、この処理液ノズルから滴下する処理液を上記基板保持手段に保持された基板の表面よりも上方で受けるシャッタ部材(47)とが設けられており、上記電動アクチュエータは上記シャッタ部材を処理液ノズルの下方の閉位置と、処理液ノズルの下方から退避した開位置との間で駆動するものであることを特徴とする請求項5記載の基板処理装置である。
【0018】
この構成によれば、処理液を供給しないときには、シャッタ部材を閉位置とすることで、基板上への処理液の滴下を防止できるので、基板の処理を良好に行える。
その他、遮断板から基板上へ処理流体(処理液または処理ガス)を供給するために、遮断板内に2つ以上の処理流体供給路(45,62)を設けておき、この処理流体供給路のいずれかに切り換えて処理流体を供給する流路切り換え部材(47)を、遮断板に組み込まれた電動アクチュエータによって駆動することとしてもよい。上記流路切り換え部材は、上記シャッタ部材と兼用の部材であってもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための図解図である。この基板処理装置は、ほぼ円形の基板である半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)Wの裏面に形成された薄膜とウエハWの表面の周縁部および端面に形成されている薄膜を同時に除去することができるものである。この基板処理装置は、ウエハWをその裏面を下方に向けてほぼ水平に保持するとともに、この保持したウエハWのほぼ中心を通る鉛直軸線回りに回転するスピンチャック1を処理カップ(図示せず)の中に備えている。
【0020】
スピンチャック1は、回転駆動機構としてのモータ2の駆動軸である回転軸に結合されて回転されるようになっている。この回転軸は、中空軸とされていて、その内部には、純水またはエッチング液を供給することができる処理液供給管3が挿通されている。この処理液供給管3には、スピンチャック1に保持されたウエハWの下面中央に近接した位置に吐出口を有する中心軸ノズル(固定ノズル)が結合されており、この中心軸ノズルの吐出口から、ウエハWの下面に向けて、純水またはエッチング液を供給できる。
【0021】
処理液供給管3には、純水供給源に接続された純水供給バルブ4またはエッチング液供給源に接続されたエッチング液供給バルブ5を介して、純水またはエッチング液が所要のタイミングで供給されるようになっている。
スピンチャック1の上方には、スピンチャック1に保持されたウエハWに対向する円盤状の遮断板6が水平に設けられている。この遮断板6は、ウエハWの上面のほぼ全域を覆うことができる大きさに形成されていて、昇降駆動機構7に結合されたアーム8の先端付近に、鉛直軸回りの回転が可能であるように取り付けられている。
【0022】
昇降駆動機構7によって、遮断板6をスピンチャック1に対して昇降させることができる。また、遮断板6は、アーム8に組み込まれた電動モータ(後述)によって、スピンチャック1の回転軸線と同一回転軸線上で回転させることができるようになっており、また、プロセスガスとしての不活性ガス(この実施形態では窒素ガス)を、遮断板6とウエハWとの間の空間に吐出することができるようになっている。窒素ガスは、窒素ガス供給バルブ10から、窒素ガス供給管11を介して、遮断板6の下面に設けられた窒素ガス吹出し口(図示せず)へと導かれるようになっている。また、必要に応じて、遮断板6の中央下面に設けたノズルから、純水供給バルブ12からの純水やその他の処理液をウエハWの上面に供給することができる。
【0023】
図2は、スピンチャック1の構成を説明するための図解図である。スピンチャック1は、円盤状のスピンベース21と、このスピンベース21の上面に立設され、ウエハWの周端面に当接して、このウエハWを挟持するための複数本(少なくとも3本。この実施形態では4本)のチャックピン22とを備えている。これらのチャックピン22は、鉛直方向に沿う各中心軸線まわりにそれぞれ回転可能にスピンベース21に取り付けられている。
【0024】
スピンベース21は、中空の円盤状のものであり、その内部には、複数のチャックピン22をそれぞれ鉛直軸線まわりに回動させるための電動アクチュエータである複数の電動モータ23が収容されている。スピンベース21内には、さらに、電動モータ23の動作を制御するためのアクチュエータ制御装置24と、このアクチュエータ制御装置24に電力を供給する整流・蓄電装置25と、この整流・蓄電装置25に接続された複数の発電コイル26とが収容されている。
【0025】
複数の発電コイル26は、たとえば、スピンベース21の回転方向に沿って、外周側縁の底面に固定されて配列されており、スピンベース21の回転に伴って、スピンベース21の回転軸線方向と平行な(すなわち、スピンベース21の回転方向と直交する)方向の磁界を横切ることにより、電磁誘導により、起電力を生じるようになっている。
スピンベース21を回転駆動するためのモータ2が収容された装置本体30には、スピンベース21に対向する位置に、スピンベース21に近接して、複数の永久磁石片27が固定されている。これらの永久磁石片27は、スピンベース21の外周縁に沿って配列されていて、複数の発電コイル26に対向するようになっている。さらに、個々の永久磁石片27は、N極およびS極が、スピンベース21の回転軸線方向に沿うように配置されていて、スピンベース21の回転軸線方向に沿う静磁界を生じるようになっている。この実施形態では、隣接する2つの永久磁石片27のN極とS極とが上下反対となるように、複数の永久磁石片27が装置本体30に固定されている。
【0026】
図3は、スピンベース21内に備えられた構成の電気的な構成を説明するためのブロック図である。整流・蓄電装置25は、発電コイル26が発生する電力を整流するための整流回路31と、この整流回路31によって整流された電力を蓄積する蓄電装置(蓄電池またはコンデンサ)32とを備えている。一方、アクチュエータ制御装置24は、整流・蓄電装置25からの電力を電動モータ23に供給する駆動回路35と、整流・蓄電装置25から動作電力の供給を受けて動作し、駆動回路35を制御する制御回路36とを備えている。
【0027】
この実施形態では、アクチュエータ制御装置24は、さらに、外部からの制御信号を受信して制御回路36に入力する受信装置37を備えている。これに対応して、たとえば、装置本体30側には、制御信号を送信するための送信装置39が設けられている。受信装置37は、たとえば、光センサからなっていてもよく、この場合には送信装置39は発光ダイオード等の発光装置で構成されることになる。また、受信装置37は、制御信号に対応した電波を受信する受信機からなっていてもよく、この場合には、送信装置39は、制御信号を表す電波を送信する送信機を含むことになる。受信装置37によって制御信号が受信可能である限りにおいて、送信装置39は、装置本体30に取り付けられている必要はない。
【0028】
図4は、チャックピン22の構成および動作を説明するための図解的な平面図である。チャックピン22は、水平姿勢で保持されたウエハWの周端面に対向する位置に鉛直軸線まわりの回動が可能であるように設けられている。チャックピン22は、鉛直方向に沿う平面からなる退避面22aと、この退避面22aの両側縁に連設された円筒面状の挟持面22bとを、ウエハWの周端面に対向する側面に有している。
【0029】
チャックピン22を鉛直軸線まわりに回動させて退避面22aをウエハWの周端面に対向させた状態(図4(a))では、チャックピン22はウエハWに対して非接触の状態となる。この状態で、図示しない搬送ロボットとの間で、未処理のウエハWまたは処理済みのウエハWの受け渡しが行われる。
一方、図4(b)に示すように、チャックピン22を鉛直軸線まわりに回動させて挟持面22bをウエハWの周端面に対向させると、この挟持面22bがウエハWの周端面に当接し、他のチャックピン22と協働して、ウエハWを挟持することになる。
【0030】
さらに、図4(c)に示すように、挟持面22bがウエハWの周端面に当接した状態を保持して、チャックピン22を鉛直軸線まわりに回動させると、ウエハWの周端面におけるチャックピン22の当接位置(挟持位置)を変更することができる。そこで、ウエハWの周端面の全域に処理液(エッチング液等の薬液や純水)を供給すべきときには、チャックピン22を鉛直軸線まわりに回動させて挟持位置を変更すればよい。
【0031】
また、スピンベース21を回転させている状態で、一部のチャックピン22(一本または適当な複数本)を、図4(b)または(c)に示す挟持状態から、図4(a)に示す開放状態へと切り換え、ウエハWの挟持を解除または緩和し、スピンベース21上でウエハWの相対回転を生じさせることにより、挟持位置を変更することもできる。
なお、このチャックピン22の形状を、チャックピン22の回転軸からチャックピン22の挟持面までの距離が一定でないような形状、たとえば偏心した円柱状や楕円形状とすることで、基板の挟持力を連続的に変更することができ、基板挟持力の微調整をも行うことができる。
【0032】
このようなチャックピン22の様々な動作が、制御回路36により、駆動回路35を介して個々の電動モータ23への給電を制御することによって実現される。
モータ2によってスピンベース21が回転駆動されると、発電コイル26は、永久磁石片27が形成している静磁界を横切り、電磁誘導によって電力を発生する。この電力が整流回路31によって整流されせて蓄電装置32に蓄積される。この蓄電装置32に蓄積された電力を用いて、制御回路36が動作し、かつ、電動モータ23に駆動電力が供給される。このようにして、装置本体30側からスピンベース21へと駆動用圧縮空気を供給したり、装置本体30からスピンベース21へと駆動力を伝達する機構部を設けたりすることなく、チャックピン22の様々な動作が可能となるから、構成を著しく簡単にすることができ、スピンベース21の脱着も容易になる。また、駆動用圧縮空気の供給等のための摺接部(シール部)を要しないので、すぐれた耐久性および信頼性を有することができ、かつ、発塵を抑制できる。
【0033】
なお、蓄電装置32に電力が蓄積されていない場合に備えて、チャックピン22は、挟持面22bがウエハWの周端面に対向するようにばね付勢しておくこととし、スピンチャック1と搬送ロボットとの間でのウエハWの受け渡しの際には、外部からのレバー操作によって、退避面22aがウエハWの周端面に対向するように、チャックピン22を回動させるようにしてもよい。
図5は、遮断板6に関連する詳しい構成を拡大して示す図解的な断面図である。装置本体側の構成部品としてのアーム8の先端部には、遮断板6を回転駆動するための回転駆動機構としての中空モータ41が取り付けられている。この中空モータ41の回転軸42は、中空軸であって、鉛直方向に沿って設けられている。この回転軸42の下部に遮断板6が固定されている。遮断板6は、中央部に、回転軸42の内部空間と連通する貫通孔45を有している。そして、回転軸42の内部には、処理液ノズル44が挿通していて、その先端部は、貫通孔45の内部において、遮断板6の下面近傍にまで至っている。この処理液ノズル44には、純水供給バルブ12からの純水(処理液の一例)が供給されるようになっている。
【0034】
処理液ノズル44と回転軸42の内壁および貫通孔45の内壁との間の空間は、プロセスガス流路50を形成している。このプロセスガス流路50には、窒素ガス供給管11からの窒素ガス(プロセスガスの一例)が供給されるようになっている。
処理液ノズル44の先端(下端)と、遮断板6の下面との間には、貫通孔45の出口を開閉するシャッタ部材47が揺動可能に設けられている。シャッタ部材47は、図6に底面図を示すように、ほぼ楕円形状の板状体で構成されており、その長軸方向一端部付近に設定された鉛直な回動軸線まわりに揺動されるようになっている。
【0035】
シャッタ部材47を揺動駆動するために、遮断板6の内部空間には、電動アクチュエータとしての電動モータ55が設けられており、その駆動軸にシャッタ部材47が取り付けられている。遮断板6の底面板部6Aには、シャッタ部材47の動作空間48が穿設されている。
遮断板6の内部空間には、さらに、電動モータ55の動作を制御するためのアクチュエータ制御装置56と、このアクチュエータ制御装置56に電力を供給する整流・蓄電装置57と、この整流・蓄電装置57に接続された複数の発電コイル58とが収容されている。
【0036】
複数の発電コイル58は、たとえば、遮断板6の回転方向に沿って、その外周側縁の天面に配列されており、遮断板6の回転に伴って、遮断板6の回転軸線方向と平行な(すなわち、遮断板6の回転方向と直交する)方向の磁界を横切ることにより、電磁誘導により、起電力を生じるようになっている。
一方、アーム8には、遮断板6に対向する位置に、遮断板6に近接して、複数の永久磁石片59が固定されている。これらの永久磁石片59は、複数の発電コイル58に対向するように配列されている。また、個々の永久磁石片59は、配列N極およびS極が、遮断板6の回転軸線方向に沿うように配置されていて、遮断板6の回転軸線方向に沿う静磁界を生じるようになっている。
【0037】
遮断板6には、その内部空間と貫通孔45とを連通させるための連通路61が形成されており、さらに、遮断板6の下面には、貫通孔45よりも回転半径方向外方側においてプロセスガスを吹き出す複数のプロセスガス吹き出し口62が形成されている。この複数のプロセスガス吹き出し口62は、たとえば、遮断板6の回転方向に沿って配列して形成されている。
シャッタ部材47を、図5において実線で示す開位置とすると、プロセスガス流路50からのプロセスガス(この実施形態では窒素ガス)は、貫通孔45から下方に吹き出し、ウエハWの中央付近に向けて供給される。一方、シャッタ部材47を、図5において二点鎖線で示す閉位置とすると、プロセスガス流路50からのプロセスガスは、連通路61から遮断板6の内部空間を通ってプロセスガス吹き出し口62に至り、回転中心から離れた位置において、ウエハWの表面へと供給される。このようにして、シャッタ部材47の開閉を制御することで、プロセスガスの流路を2種類に切り換え、プロセスガスの供給位置を変更することができる。
【0038】
また、シャッタ部材47を閉位置とすることにより、処理液ノズル44の先端から滴下する処理液を受けることができるから、プロセスガスによるウエハWの表面処理中に、ウエハWの表面に処理液が滴下することを防止できる。これにより、ウエハWの処理品質を向上することができる。
図7は、遮断板6の内部の構成の電気的な構成を説明するためのブロック図である。整流・蓄電装置57は、発電コイル58が発生する電力を整流するための整流回路71と、この整流回路71によって整流された電力を蓄積する蓄電装置(蓄電池またはコンデンサ)72とを備えている。一方、アクチュエータ制御装置56は、蓄電装置72からの電力を電動モータ55に供給する駆動回路75と、蓄電装置72から動作電力の供給を受けて動作し、駆動回路75を制御する制御回路76とを備えている。
【0039】
この実施形態では、アクチュエータ制御装置56は、さらに、外部からの制御信号を受信して制御回路76に入力する受信装置77を備えている。これに対応して、たとえば、アーム8側には、制御信号を送信するための送信装置79が設けられている。受信装置77は、たとえば、光センサからなっていてもよく、この場合には送信装置79は発光ダイオード等の発光装置で構成されることになる。また、受信装置77は、制御信号に対応した電波を受信する受信機からなっていてもよく、この場合には、送信装置79は、制御信号を表す電波を送信する送信機を含むことになる。むろん、受信装置77によって制御信号が受信可能である限りにおいて、送信装置79は、アーム8に取り付けられている必要はない。
【0040】
このような構成により、シャッタ部材47を開閉することによって、遮断板6の回転中に、プロセスガスの流路を切り換えたり、処理液ノズル44からの処理液の滴下を防止したりすることができる。しかも、構成が簡単であるうえ、アーム8から遮断板6へとシャッタ部材47の駆動のための駆動力の伝達のために機構部または摺接部を必要としないから、遮断板6の脱着が容易であり、また、耐久性および信頼性が高く、さらに発塵を効果的に抑制することができる。
【0041】
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。たとえば、上記の実施形態では、永久磁石片27,59によって静磁界を発生させる構成としているが、電磁石装置によって静磁界を発生させるようにしてもよい。また、上記の実施形態では、スピンベース21または遮断板6内に、外部からの制御信号を受信する受信装置37,77が備えられることとしたが、制御回路36,76に予め制御シーケンスを組み込んでおき、スピンベース21または遮断板6の回転の開始から(または発電コイル26,58により十分な電力が発生されて制御回路36,76の動作が開始されてから)計測される時間に基づいて、電動モータ23,55の動作を制御するようにしてもよい。
【0042】
また、上記の実施形態では、電動アクチュエータの例として、電動モータを挙げたが、電磁プランジャ等の他の電動アクチュエータを上述の電動モータに代えて用いることもできる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための図解図である。
【図2】スピンチャックの構成を説明するための図解図である。
【図3】スピンベース内に備えられた構成の電気的な構成を説明するためのブロック図である。
【図4】チャックピンの構成および動作を説明するための図解的な平面図である。
【図5】遮断板に関連する詳しい構成を拡大して示す図解的な断面図である。
【図6】遮断板の図解的な底面図である。
【図7】遮断板の内部の構成の電気的な構成を説明するためのブロック図である。
【符号の説明】
1 スピンチャック
2 モータ
3 処理液供給管
4 純水供給バルブ
5 エッチング液供給バルブ
6 遮断板
7 昇降駆動機構
8 アーム
10 窒素ガス供給バルブ
11 窒素ガス供給管
12 純水供給バルブ
21 スピンベース
22 チャックピン
22a 退避面
22b 挟持面
23 電動モータ
24 アクチュエータ制御装置
25 整流・蓄電装置
26 発電コイル
27 永久磁石片
30 装置本体
31 整流回路
32 蓄電装置
35 駆動回路
36 制御回路
37 受信装置
39 送信装置
41 中空モータ
42 回転軸
44 処理液ノズル
45 貫通孔
47 シャッタ部材
48 動作空間
50 プロセスガス流路
55 電動モータ
56 アクチュエータ制御装置
57 整流・蓄電装置
58 発電コイル
59 永久磁石片
61 連通路
62 プロセスガス吹き出し口
71 整流回路
72 蓄電装置
75 駆動回路
76 制御回路
77 受信装置
79 送信装置
W ウエハ
Claims (6)
- 装置本体部と、
この装置本体部に対して回転可能に設けられ、処理対象の基板の近傍で回転する回転部材と、
この回転部材を回転させる回転駆動機構と、
上記装置本体部に配置され、上記回転部材の回転方向を横切る静磁界を形成する静磁界形成手段と、
上記回転部材に配置され、この回転部材の回転によって上記静磁界形成手段によって形成される静磁界を横切ることにより、電磁誘導によって電力を発生する発電コイルと、
上記回転部材に配置され、上記発電コイルによって発生された電力の供給を受けて作動する電動アクチュエータとを含むことを特徴とする基板処理装置。 - 上記回転部材に配置され、上記発電コイルによって発生された電力の供給を受けて動作し、上記電動アクチュエータの動作を制御する制御回路をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
- 上記回転部材に配置され、この回転部材外からの制御信号を受信し、受信した制御信号を上記制御回路に与える制御信号受信手段をさらに含むことを特徴とする請求項2記載の基板処理装置。
- 上記回転部材が、処理対象の基板を保持して回転するスピンベースであり、
上記電動アクチュエータは、基板を挟持する挟持部材を駆動するものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置。 - 基板をほぼ水平に保持する基板保持手段をさらに含み、
上記回転部材が、上記基板保持手段に保持された基板の上面に近接して配置可能な遮断板であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置。 - 上記遮断板には、上記基板保持手段に保持された基板の上面に処理液を供給する処理液ノズルと、この処理液ノズルから滴下する処理液を上記基板保持手段に保持された基板の表面よりも上方で受けるシャッタ部材とが設けられており、
上記電動アクチュエータは上記シャッタ部材を処理液ノズルの下方の閉位置と、処理液ノズルの下方から退避した開位置との間で駆動するものであることを特徴とする請求項5記載の基板処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003027346A JP2004241492A (ja) | 2003-02-04 | 2003-02-04 | 基板処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003027346A JP2004241492A (ja) | 2003-02-04 | 2003-02-04 | 基板処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004241492A true JP2004241492A (ja) | 2004-08-26 |
Family
ID=32955111
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003027346A Pending JP2004241492A (ja) | 2003-02-04 | 2003-02-04 | 基板処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004241492A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008103521A (ja) * | 2006-10-19 | 2008-05-01 | Dainippon Screen Mfg Co Ltd | 基板回転保持装置および基板処理装置 |
US7866058B2 (en) * | 2006-08-30 | 2011-01-11 | Semes Co., Ltd. | Spin head and substrate treating method using the same |
JP2017208513A (ja) * | 2016-05-20 | 2017-11-24 | 三益半導体工業株式会社 | 回転テーブル用ウェーハ保持機構及び方法並びにウェーハ回転保持装置 |
JP2017208405A (ja) * | 2016-05-17 | 2017-11-24 | 三益半導体工業株式会社 | 回転テーブル用ウェーハ回転保持機構及び方法並びにウェーハ回転保持装置 |
WO2018159193A1 (ja) * | 2017-02-28 | 2018-09-07 | 株式会社Screenホールディングス | 基板処理装置および基板処理方法 |
US10128139B2 (en) | 2015-03-27 | 2018-11-13 | SCREEN Holdings Co., Ltd. | Substrate holding method and substrate processing apparatus |
JPWO2017204082A1 (ja) * | 2016-05-24 | 2019-04-04 | 三益半導体工業株式会社 | 回転テーブル用ウェーハ保持機構及び方法並びにウェーハ回転保持装置 |
CN110226216A (zh) * | 2017-02-28 | 2019-09-10 | 株式会社斯库林集团 | 基板处理装置以及基板处理方法 |
EP3432351A4 (en) * | 2016-04-21 | 2019-12-11 | Mimasu Semiconductor Industry Co., Ltd. | CONTACTLESS POWER SUPPLY MECHANISM AND METHOD FOR A TURNTABLE, AND WAFER HOLDING AND ROTATING DEVICE |
-
2003
- 2003-02-04 JP JP2003027346A patent/JP2004241492A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7866058B2 (en) * | 2006-08-30 | 2011-01-11 | Semes Co., Ltd. | Spin head and substrate treating method using the same |
JP2008103521A (ja) * | 2006-10-19 | 2008-05-01 | Dainippon Screen Mfg Co Ltd | 基板回転保持装置および基板処理装置 |
US10128139B2 (en) | 2015-03-27 | 2018-11-13 | SCREEN Holdings Co., Ltd. | Substrate holding method and substrate processing apparatus |
US10679862B2 (en) | 2016-04-21 | 2020-06-09 | Mimasu Semiconductor Industry Co., Ltd. | Contactless electric power supply mechanism and method for rotary table, and wafer rotating and holding device |
EP3432351A4 (en) * | 2016-04-21 | 2019-12-11 | Mimasu Semiconductor Industry Co., Ltd. | CONTACTLESS POWER SUPPLY MECHANISM AND METHOD FOR A TURNTABLE, AND WAFER HOLDING AND ROTATING DEVICE |
JP2017208405A (ja) * | 2016-05-17 | 2017-11-24 | 三益半導体工業株式会社 | 回転テーブル用ウェーハ回転保持機構及び方法並びにウェーハ回転保持装置 |
JP2017208513A (ja) * | 2016-05-20 | 2017-11-24 | 三益半導体工業株式会社 | 回転テーブル用ウェーハ保持機構及び方法並びにウェーハ回転保持装置 |
JPWO2017204082A1 (ja) * | 2016-05-24 | 2019-04-04 | 三益半導体工業株式会社 | 回転テーブル用ウェーハ保持機構及び方法並びにウェーハ回転保持装置 |
US10818538B2 (en) | 2016-05-24 | 2020-10-27 | Mimasu Semiconductor Industry Co., Ltd. | Wafer holding mechanism for rotary table and method and wafer rotating and holding device |
CN110226216A (zh) * | 2017-02-28 | 2019-09-10 | 株式会社斯库林集团 | 基板处理装置以及基板处理方法 |
CN110226217A (zh) * | 2017-02-28 | 2019-09-10 | 株式会社斯库林集团 | 基板处理装置以及基板处理方法 |
WO2018159193A1 (ja) * | 2017-02-28 | 2018-09-07 | 株式会社Screenホールディングス | 基板処理装置および基板処理方法 |
CN110226217B (zh) * | 2017-02-28 | 2023-07-07 | 株式会社斯库林集团 | 基板处理装置以及基板处理方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10619894B2 (en) | Substrate processing apparatus and substrate processing method | |
US11676827B2 (en) | Substrate cleaning apparatus, substrate cleaning method, substrate processing apparatus, and substrate drying apparatus | |
TW432466B (en) | Plasma processing apparatus | |
US10777404B2 (en) | Substrate processing apparatus | |
US9892955B2 (en) | Substrate holding/rotating device, substrate processing apparatus including the same, and substrate processing method | |
CN106952858B (zh) | 基板保持旋转装置、基板处理装置以及基板处理方法 | |
KR102084844B1 (ko) | 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법 | |
US20040084144A1 (en) | Substrate processing apparatus and substrate processing method | |
WO2017033495A1 (ja) | 基板処理方法および基板処理装置 | |
JP2004241492A (ja) | 基板処理装置 | |
JPH09115865A (ja) | 研磨装置及び研磨方法 | |
JP6562507B2 (ja) | 基板保持装置およびこれを備える基板処理装置 | |
JP6331189B2 (ja) | 基板処理装置 | |
JP2014036168A (ja) | 基板処理装置 | |
JP3745214B2 (ja) | ベベルエッチング装置およびベベルエッチング方法 | |
JP2010093190A (ja) | 基板処理装置 | |
JP2017069264A (ja) | 基板保持装置 | |
JP3638374B2 (ja) | 回転式基板処理装置 | |
JP2013206984A (ja) | 基板処理方法および基板処理装置 | |
JP3971282B2 (ja) | 基板保持機構、基板処理装置および基板処理方法 | |
JP2002170810A (ja) | 基板処理装置および基板処理方法 | |
WO2018221166A1 (ja) | 基板処理装置および基板処理方法 | |
JP2018142594A (ja) | 基板処理装置及び基板処理方法 | |
KR102635867B1 (ko) | 기판 처리 방법 및 기판 처리 장치 | |
US20240363375A1 (en) | Substrate processing apparatus and substrate processing method |