JP2004240899A - ハイブリッド型非接触icカード - Google Patents

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秀人 岡村
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Abstract

【課題】信頼性が高く、近接磁界方式および無線方式の双方で利用することが出来るハイブリッド型非接触ICカードを提供する。
【解決手段】近接磁界型モジュール20は、データ記憶機能を有するICチップ22および高周波磁界を受けるコイル23を含み、コイル23を通じてデータを送受可能である。無線型モジュール30は、データ記憶機能を有するICチップ32および電波を送受するアンテナ33を含みアンテナ33を通じてデータを送受可能である。この近接磁界型モジュール20および無線型モジュール30からなるICカードモジュール10に、薄板51A,51Bを接着して、ハイブリッド型非接触ICカード50を形成する。
【効果】接点部の汚損や摩耗による接触不良が起こらず、信頼性を高めることが出来、近接磁界方式および無線方式のいずれでも利用出来るので、利用者の利便性を高めることが出来る。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハイブリッド型非接触ICカードに関し、さらに詳しくは、信頼性が高く、近接磁界方式および無線方式の双方で利用することが出来るハイブリッド型非接触ICカードに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のハイブリッド型ICカードは、接点付ICカード機能部と、非接触インタフェース機能部とを備え、両機能で動作するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ハイブリッド型ICカードの構造としては、コイル状のアンテナおよび外部接続端子を、ICチップへ接続したものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−320510号公報([0020]−[0021]、図2)
【特許文献2】
特開2000−227954号公報([0006])
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のハイブリッド型ICカードは、近接磁界方式と接触方式のハイブリッドであるため、接触方式で利用する場合、接点の汚損や摩耗などにより、リーダ/ライタとの通信に支障を来すことがあり、信頼性が十分ではなかった。
また、従来の非接触ICカードは、近接磁界型と無線型とがある。このため、近接磁界型のリーダ/ライタで利用する場合には、近接磁界型の非接触ICカードを用い、無線型のリーダ/ライタで利用する場合には、無線型の非接触ICカードを用いる必要があり、利用者は、これらの方式のそれぞれに対応した複数枚の非接触ICカードを携帯しなければならなかった。
そこで、本発明の目的は、信頼性が高く、近接磁界方式および無線方式の双方で利用することが出来るハイブリッド型非接触ICカードを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の観点では、本発明は、データ記憶機能を有する第1のICチップおよび高周波磁界を受けるコイルを含み該コイルを通じてデータを送受可能な近接磁界型モジュールと、データ記憶機能を有する第2のICチップおよび電波を送受するアンテナを含み該アンテナを通じてデータを送受可能な無線型モジュールとをカード状の板材に内蔵し、近接磁界方式および無線方式で使用可能であることを特徴とするハイブリッド型非接触ICカードを提供する。
上記第1の観点によるハイブリッド型非接触ICカードでは、近接磁界型モジュールおよび無線型モジュールの両方を有しているので、近接磁界方式および無線方式の両方でデータを送受することが出来る。このため、複数のICカードを携帯することなく、近接磁界方式のリーダ/ライタおよび無線方式のリーダ/ライタの両方で、このハイブリッド型非接触ICカードを利用することが出来る。また、接触方式による接点を有さないので、接点の汚損や摩耗によって、データの送受が妨げられることがない。
【0006】
第2の観点では、本発明は、上記構成のハイブリッド型非接触ICカードにおいて、前記コイルと前記アンテナとは、相互干渉を生じないように配置したことを特徴とするハイブリッド型非接触ICカードを提供する。
上記第2の観点によるハイブリッド型非接触ICカードでは、近接磁界型モジュールのコイルと、無線型モジュールのアンテナとを、相互干渉を生じないように配置したので、ハイブリッド型非接触ICカードを近接磁界方式および無線方式のいずれの方式で利用しても相互干渉が生じず、良好にデータの送受を行うことが出来る。
【0007】
第3の観点では、本発明は、上記構成のハイブリッド型非接触ICカードにおいて、前記無線型モジュールは、前記コイルに囲まれた位置に配置したことを特徴とするハイブリッド型非接触ICカードを提供する。
上記第3の観点によるハイブリッド型非接触ICカードでは、無線型モジュールとして、例えば、既製のICタグを利用することが出来る。このため、ハイブリッド型非接触ICカードを利用して、多様なサービスを享受することが可能になる。
【0008】
第4の観点では、本発明は、上記構成のハイブリッド型非接触ICカードにおいて、前記アンテナは、折返しダイポールアンテナであることを特徴とするハイブリッド型非接触ICカードを提供する。
上記第4の観点によるハイブリッド型非接触ICカードでは、折返しダイポールアンテナは、比較的簡易な構造を有し、比較的高利得かつ広帯域であるので、このハイブリッド型非接触ICカードは、無線方式で利用するとき、好適にデータの送受を行うことが出来る。
【0009】
第5の観点では、本発明は、上記構成のハイブリッド型非接触ICカードにおいて、前記近接磁界型モジュールは、複数のリーダ/ライタと通信可能であることを特徴とするハイブリッド型非接触ICカードを提供する。
上記第5の観点によるハイブリッド型非接触ICカードでは、近接磁界型モジュールは、複数のリーダ/ライタと通信可能であるので、1枚のハイブリッド型非接触ICカードを携帯することによって、利用者は多様なサービスを享受することが可能になる。
【0010】
第6の観点では、本発明は、上記構成のハイブリッド型非接触ICカードにおいて、前記無線型モジュールは、複数のリーダ/ライタと通信可能であることを特徴とするハイブリッド型非接触ICカードを提供する。
上記第6の観点によるハイブリッド型非接触ICカードでは、無線型モジュールは、複数のリーダ/ライタと通信可能であるので、1枚のハイブリッド型非接触ICカードを携帯することによって、利用者は多様なサービスを享受することが可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図に示す実施形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【0012】
−本発明の実施形態−
図1は、本発明の一実施形態に係るハイブリッド型非接触ICカードのICカードモジュールを示す構成図である。
このICカードモジュール10は、近接磁界型モジュール20と、無線型モジュール30とを具備している。
【0013】
近接磁界型モジュール20は、PET樹脂などの誘電体を薄板状に成形した基板21と、ICチップ22と、コイル23と、コンデンサ24とを含んでいる。
ICチップ22は、基板21へ実装されている。コイル23およびコンデンサ24は、ICチップ22へ電気的に並列に接続され、並列共振回路が構成されている。
【0014】
実線で図示した配線は、基板21の上面に形成したものを表し、破線で図示した配線は、基板21の下面に形成したものを表す。基板21の上面の配線と、下面の配線とは、ビアホール29で電気的に接続されている。
配線のパターンは、基板21の表面に導電性ペーストを印刷して形成する。あるいは、両面に銅などの良導体をめっきした基板21をエッチングしてパターンを形成するか、基板21の基材に良導体をめっきしてパターンを形成してもよい。
【0015】
コイル23は、基板21の表面に、前述の配線と同様な方法で形成されたパターンからなる。コイルの巻回数が3である場合を図示したが、巻回数はこれに限られるものではない。コイル23をプリントパターンで形成する代わりに、絶縁導線を巻回してコイル23を形成してもよい。コイル23は、磁束を捉える面積を最大限に確保する観点から、基板21の外形に概略沿って矩形状に巻回したクワッドコイルであるが、円形状または楕円形状などに巻回したコイルを用いてもよい。
【0016】
コンデンサ24は、複数の単位コンデンサ24Aおよび24Bを含んでいる。単位コンデンサ24Aおよび24Bは、前述の配線と同様な方法で基板21の両面に形成された導電体膜のペアと、この導電体膜に挟まれ誘電体として動作する基板21の領域からなる。
単位コンデンサ24Aまたは24Bのいずれか1つのみへ接続された配線を切除すれば、所望の単位コンデンサ24Aまたは24Bのいずれか1つのみを、回路全体から電気的に切り離すことが出来る。したがって、あらかじめコンデンサ24全体のキャパシタンスをやや大きめに設計しておき、単位コンデンサ24Aまたは24Bのいずれかを1つずつ回路から切り離してゆくことにより、コンデンサ24全体のキャパシタンスを所望の値に調整することが出来る。キャパシタンスを比較的大きく減らすときは、大きい単位コンデンサ24Aを回路から切り離してゆき、静電容量を比較的小さく減らすときは、小さい単位コンデンサ24Bを回路から切り離してゆけばよい。
【0017】
一般に、ICチップに内蔵されるキャパシタンスは、厳密に所定の値に、ばらつきなく製造することは難しい。そこで、前述のようにコンデンサ24のキャパシタンスを調整することにより、近接磁界型モジュール20に形成した並列共振回路の共振周波数を、所望の値、すなわち後述のリーダ/ライタの搬送波周波数に調整する。
【0018】
ICチップ22は、記憶機能,演算機能,送受信機能を備えた集積回路である。ICチップ22の構成については、後で詳述する。
【0019】
無線型モジュール30は、基板21と同様な材質の基板31と、ICチップ32と、アンテナ33とを具備している。
【0020】
アンテナ33は、電波を受けると給電部に起電力を生じ、また、給電部に高周波電流を給電すると、電波を放射する機能を有している。アンテナ33の形式が折返しダイポールアンテナである場合を図示したが、アンテナの形式はこれに限られるものではない。アンテナ33は広帯域性を有するが、その同調周波数は、後述のリーダ/ライタの搬送波周波数と一致していることが望ましい。
また、アンテナ33は、基板21の配線と同様な方法で基板31の表面に折返しダイポールアンテナを形成するが、絶縁導線を所定の形状に曲げて形成してもよい。
アンテナ33の給電部には、ICチップ32が接続されている。
【0021】
ICチップ32は、記憶機能,演算機能,送受信機能を備えた集積回路である。ICチップ32の構成については、後で詳述する。
【0022】
図2は、ハイブリッド型非接触ICカード50のICカードモジュール10を示す組み立て図である。
前述のように、このICカードモジュール10は、近接磁界型モジュール20と、無線型モジュール30とを具備している。
【0023】
ICカードモジュール10は、近接磁界型モジュール20の基板21の回路が形成されていない部分を、無線型モジュール30の輪郭に沿って穿孔し、この穿孔箇所に無線型モジュール30を嵌め込んで製造される。
無線型モジュール30は、既製の無線型ICタグを利用することも出来る。したがって、既製の無線型ICタグから適切なものを選択することにより、多様なサービスを受けることが可能なハイブリッド型非接触ICカード50を製造することが出来る。
また、近接磁界型モジュール20の基板21と、無線型モジュール30の基板31とを別個にせず、同一の基板に近接磁界型モジュール20と無線型モジュール30とを形成してもよい。
【0024】
後述のリーダ/ライタとの送受信機能を良好に維持する観点から、ICカードモジュール10では、コイル23とアンテナ33との間隔をなるべく空けて相互干渉を抑制するように、近接磁界型モジュール20および無線型モジュール30を配置することが望ましい。
【0025】
図3は、このICカードモジュール10を組み込んだハイブリッド型非接触ICカード50を示す組み立て図である。
このハイブリッド型非接触ICカード50は、ICカードモジュール10の両面に、薄板51Aおよび51Bを接着して製造される。薄板51Aおよび51Bは、このICカードモジュール10と同一の長さおよび幅を有し、PET樹脂などの誘電体製である。
【0026】
ハイブリッド型非接触ICカード50の外形は、典型的には、ISO/IEC7810規格およびJIS X 6301規格に規定する寸法、すなわち、長さ85mm,幅54mm,厚さ0.76mmとなる。
ハイブリッド型非接触ICカード50は、磁気カードや接触型ICカードと異なり、利用時にリーダ/ライタに挿入する必要がなく、リーダ/ライタにかざせば利用できるため、必ずしも規格に拘らず、形状および寸法を自由に決定することが出来る。
また、ハイブリッド型非接触ICカード50は、その表面に接点を有しないため、その表面に自由に券面表記を印刷できることは言うまでもない。
【0027】
図4は、ハイブリッド型非接触ICカード50の構成を示すブロック図である。
このハイブリッド型非接触ICカード50は、近接磁界型モジュール20と、無線型モジュール30とを具備している。
【0028】
近接磁界型モジュール20は、ICチップ22と、並列共振回路を構成するコイル23およびコンデンサ24とを含んでいる。この並列共振回路は、ICチップ22に接続されている。
リーダ/ライタ70Aでは、動作時、送受信部71Aからコイル73Aへ高周波電流が送出され、コイル73Aは、リーダ/ライタ70Aの近傍に高周波磁界を発生している。利用時に、ハイブリッド型非接触ICカード50を、リーダ/ライタ70Aへかざすと、ハイブリッド型非接触ICカード50のコイル23と、リーダ/ライタ70Aのコイル73Aとが電磁的に結合し、電磁誘導が生じる。この電磁誘導により電力の送達が行われ、また、この電磁誘導による電流を変調することにより、コイル23と、コイル73Aとの間で、データの送受が可能になる。
【0029】
ICチップ22は、1チップ集積回路であって、送受信部61A,電力供給部62A,インタフェース部63A,バス64A,CPU65A,RAM66A,ROM67AおよびEEPROM68Aを含んでいる。
【0030】
送受信部61Aは、コイル23から送られた高周波信号の一部を電力供給部62Aへ送出し、また、この高周波信号を復調した受信信号をインタフェース部63Aへ送出する。また、インタフェース部63Aからのデータ信号を変調して、コイル23へ送出する。
【0031】
電力供給部62Aは、この高周波信号から電力を取り出し、直流定電圧を、ICチップ22内の各部へ供給する。
【0032】
インタフェース部63Aは、送受信部61Aと、バス64Aとのインタフェースを整合し、後述のマイクロコンピュータが、送受信部61Aを通じて外部と相互に通信可能にする。インタフェース部63Aは、バス64Aに接続されている。
【0033】
バス64Aに接続されたCPU65A,RAM66A,ROM67AおよびEEPROM68Aで、マイクロコンピュータが構成されている。
CPU65Aは、マイクロプロセッサであり、演算を行い、このマイクロコンピュータ全体を制御する機能を有する。CPU65Aは、電力供給部62Aから電力が供給されると、ROM67Aから制御プログラムを読み出してRAM66Aへロードし、実行する。この制御プログラムには、ROM66AおよびEEPROM68Aに記憶されている情報を読み出してインタフェース部63Aへ送出し、また、インタフェース部63Aを通じて受信した情報をEEPROM68Aに書き込む機能が含まれている。この制御プログラムにはさらに、インタフェース部63Aを通じて送受されるデータを、暗号化,復号化する機能を備えるとよい。
【0034】
RAM66Aは、随時書き換え可能な揮発性メモリであり、このマイクロコンピュータの主記憶装置として機能する。
ROMは、書き換え不可能な不揮発性メモリであり、このマイクロコンピュータの制御プログラムが記憶されている。併せて、シリアル番号などの個々のハイブリッド型非接触ICカード50固有の識別情報を記憶しておいてもよい。
【0035】
EEPROM68Aは、書き換え可能な不揮発性メモリである。EEPROM68Aの代わりにフラッシュメモリを用いてもよい。EEPROM68Aには、カードの利用情報,シリアル番号などの個々のハイブリッド型非接触ICカード50固有の識別情報の記憶,そして、カードの利用情報,課金情報など、ハイブリッド型非接触ICカード50の利用に伴って書き換える可能性がある情報のデータを記憶しておく。また、このマイクロコンピュータで利用可能なアプリケーションプログラムなどを記憶してもよい。
これらのデータは、CPU65Aの制御によりEEPROM68Aから読み出され、インタフェース部63A,送受信部61Aおよびコイル23を経由して、リーダ/ライタ70Aのコイル73Aを通して、送受信部71Aで復調され、リーダ/ライタ70Aの各部へ送信される。
【0036】
また、リーダ/ライタ70Aからのデータは、送受信部71Aで変調され、コイル73Aを通して発信され、近接磁界型モジュール20のコイル23で受信されて、送受信部61Aで復調される。復調された信号のデータは、インタフェース部63Aおよびバス64Aを経由して、CPU65Aの制御に基づき、EEPROM68Aに書き込まれる。
【0037】
無線型モジュール30は、ICチップ32と、アンテナ33とを含んでいる。このアンテナ33は、ICチップ32に接続されている。
リーダ/ライタ70Bでは、動作時、送受信部71Bからアンテナ73Bへ高周波電流が送出され、アンテナ73Bから、電波が発射されている。利用時に、ハイブリッド型非接触ICカード50を、リーダ/ライタ70Bへかざすと、リーダ/ライタ70Bのアンテナ73Bから発射された電波が、ハイブリッド型非接触ICカード50のアンテナ33で受波される。また、この電波により、電力の送達が行われ、また、アンテナ33で受波された信号に応動して、後述のように、アンテナ33から電波が発射され、アンテナ73Bで受波される。このように、アンテナ33と、アンテナ73Bとの間で、データの送受が可能になる。
【0038】
ICチップ32は、1チップ集積回路であって、送受信部61B,電力供給部62B,インタフェース部63B,バス64B,CPU65B,RAM66B,ROM67BおよびEEPROM68Bを含んでいる。
【0039】
送受信部61Bは、アンテナ33から送られた高周波信号の一部を電力供給部62Bへ送出し、また、この高周波信号を復調した受信信号をインタフェース部63Bへ送出する。また、インタフェース部63Bからのデータ信号を変調した高周波信号を、アンテナ33へ送出する。
【0040】
電力供給部62Bは、この高周波信号から電力を取り出し、直流定電圧を、ICチップ22内の各部へ供給する。
【0041】
インタフェース部63Bは、送受信部61Bと、バス64Bとのインタフェースを整合し、後述のマイクロコンピュータが、送受信部61Bを通じて外部と相互に通信可能にする。インタフェース部63Bは、バス64Bに接続されている。
【0042】
バス64Bに接続されたCPU65B,RAM66B,ROM67BおよびEEPROM68Bで、マイクロコンピュータが構成されている。
CPU65Bは、マイクロプロセッサであり、演算を行い、このマイクロコンピュータ全体を制御する機能を有する。CPU65Bは、電力供給部62Bから電力が供給されると、ROM67Bから制御プログラムを読み出してRAM66Bへロードし、実行する。この制御プログラムには、ROM66BおよびEEPROM68Bに記憶されている情報を読み出してインタフェース部63Bへ送出し、また、インタフェース部63Bを通じて受信した情報をEEPROM68Bに書き込む機能が含まれている。この制御プログラムにはさらに、インタフェース部63Bを通じて送受されるデータを、暗号化,復号化する機能を備えるとよい。
【0043】
RAM66Bは、随時書き換え可能な揮発性メモリであり、このマイクロコンピュータの主記憶装置として機能する。
ROM67Bは、書き換え不可能な不揮発性メモリであり、このマイクロコンピュータの制御プログラムが記憶されている。併せて、シリアル番号などの個々のハイブリッド型非接触ICカード50固有の識別情報を記憶しておいてもよい。
【0044】
EEPROM68Bは、書き換え可能な不揮発性メモリである。EEPROM68Bの代わりにフラッシュメモリを用いてもよい。EEPROM68Bには、カードの利用情報,シリアル番号などの個々のハイブリッド型非接触ICカード50固有の識別情報の記憶,そして、カードの利用情報,課金情報など、ハイブリッド型非接触ICカード50の利用に伴って書き換える可能性がある情報のデータを記憶しておく。また、このマイクロコンピュータで利用可能なアプリケーションプログラムなどを記憶してもよい。
これらのデータは、CPU65Bの制御によりEEPROM68Bから読み出され、インタフェース部63B,送受信部61Bおよびアンテナ33を経由して、リーダ/ライタ70Bのアンテナ73Bを通して、送受信部71Bで復調され、リーダ/ライタ70Bの各部へ送信される。
【0045】
また、リーダ/ライタ70Bからのデータは、送受信部71Bで変調され、アンテナ73Bを通して発信され、無線型モジュール30のアンテナ33で受信されて、送受信部61Bで復調される。復調された信号のデータは、インタフェース部63Bおよびバス64Bを経由して、CPU65Bの制御に基づき、EEPROM68Bに書き込まれる。
【0046】
図5は、ハイブリッド型非接触ICカード50の近接磁界方式による使用状況を示す説明図である。
リーダ/ライタ70Aには、図示しないコイルが内蔵されていて、その近傍に磁束を発生する。このことにより、リーダ/ライタ70Aのコイルと、ハイブリッド型非接触ICカード50のコイル23との間で相互誘導が生起し、リーダ/ライタ70Aと、ハイブリッド型非接触ICカード50との間で、データ交換がなされる。
【0047】
例えば、この通信方式は、ISO/IEC10536規格に規定する方式であり、リーダ/ライタ70Aと、ハイブリッド型非接触ICカード50との間の距離は、2mm程度以下で、搬送波周波数は4.91MHzである。また例えば、この通信方式は、ISO/IEC14443規格に規定する方式であり、リーダ/ライタ70Aと、ハイブリッド型非接触ICカード50との間の距離は、10cm程度以下で、搬送波周波数は13.56MHzである。また例えば、この通信方式は、ISO/IEC15693規格に規定する方式であり、リーダ/ライタ70Aと、ハイブリッド型非接触ICカード50との間の距離は、1m程度以下で、搬送波周波数は135kHzである。
【0048】
図6は、ハイブリッド型非接触ICカードの無線方式による使用状況を示す説明図である。
前述のリーダ/ライタ70Bのアンテナ73Bは、例えば、16素子パッチアンテナアレイなどの指向性アンテナであり、アンテナ73Bの放射面73Rに垂直な方向へ電波を発射する。そして電波を受信したハイブリッド型非接触ICカード50からも電波が発射され、アンテナ73Bで受信される。こうして、リーダ/ライタ70Bと、ハイブリッド型非接触ICカード50との間で、データ交換がなされる。
【0049】
例えば、この通信方式では、リーダ/ライタ70Bと、ハイブリッド型非接触ICカード50との間の距離は、数m程度以下で、搬送波周波数は2.45GHzや5.6GHzなどのSHF帯、または、433.92MHzなどのUHF帯を使用する。
【0050】
−比較例−
図7は、比較例のハイブリッド型ICカードのICカードモジュールを示す構成図である。
このICカードモジュール45は、近接磁界型モジュール20と、接触型モジュール40とを具備している。
【0051】
近接磁界型モジュール20は、本発明の一実施形態に係る近接磁界型モジュール20と同様である。
ただし、コンデンサ24は、刻印領域44を確保するため、基板21の端部に偏って形成されている。刻印領域44は、このハイブリッド型ICカードをクレジットカードまたはキャッシュカードなどとして使用するために、文字や符号をエンボス加工により刻印するために確保すべき領域である。このため、刻印領域44には、電気回路を形成することが出来ない。
【0052】
接触型モジュール40は、接点部43と、ICチップ42とを具備する。
接点部43は、ICカードモジュール45に接着される後述の薄板表面において、接点が形成される箇所を示す。この接点は、金めっきされた複数の接点からなり、例えば、ISO/IEC7816規格を満たす形状である。接点部43の各接点は、図示しない配線により、接点部43下に埋め込まれたICチップ42へ接続されている。
ICチップ42は、1チップICであり、記憶機能,演算機能,送受信機能を有する。
【0053】
比較例のハイブリッド型ICカードは、このICカードモジュール45の上下面に、PET樹脂などの誘電体の薄板を接着して製造される。
【0054】
この比較例のハイブリッド型ICカードは、接触方式で利用するときは、図示しないリーダ/ライタに挿入しなければならない。また、利用時に、接触型モジュール40は、接点部43を、リーダ/ライタの接点と導通させなければならないので、接点部43の汚損や摩耗により接触不良が起こりやすく、正常に使用できないことがある。
【0055】
しかしながら、本発明の一実施形態に係るハイブリッド型非接触ICカード50は、接触型モジュールを備えず、非接触方式でのみ利用するので、接点部の汚損や摩耗による接触不良が起こらず、信頼性が高い。
また、本発明の一実施形態に係るハイブリッド型非接触ICカード50は、近接磁界型モジュール20および無線型モジュール30を備え、近接磁界方式および無線方式のいずれでも利用することが出来る。
【0056】
【発明の効果】
本発明のハイブリッド型非接触ICカードによれば、接点部の汚損や摩耗による接触不良が起こらず、信頼性を高めることが出来る。
また、本発明のハイブリッド型非接触ICカードによれば、近接磁界型モジュールおよび無線型モジュールを備えるので、近接磁界方式および無線方式のいずれでも利用することが出来、利用者の利便性を高めることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るハイブリッド型非接触ICカードのICカードモジュールを示す構成図である。
【図2】ハイブリッド型非接触ICカードのICカードモジュールを示す組み立て図である。
【図3】ICカードモジュールを組み込んだハイブリッド型非接触ICカードを示す組み立て図である。
【図4】ハイブリッド型非接触ICカードの構成を示すブロック図である。
【図5】ハイブリッド型非接触ICカードの近接磁界方式による使用状況を示す説明図である。
【図6】ハイブリッド型非接触ICカードの無線方式による使用状況を示す説明図である。
【図7】比較例のハイブリッド型ICカードのICカードモジュールを示す構成図である。
【符号の説明】
10,45 ICカードモジュール
20 近接磁界型モジュール
21,31 基板
22,32,42 ICチップ
23,73A コイル
24 コンデンサ
30 無線型モジュール
33,73B アンテナ
40 接触型モジュール
43 接点部
50 ハイブリッド型非接触ICカード
51A,51B 薄板
61A,62B,71A,71B 送受信部
62A,62B 電力供給部
63A,63B インタフェース部
65A,65B CPU
66A,66B RAM
67A,67B ROM
68A,68B EEPROM
70A,70B リーダ/ライタ

Claims (6)

  1. データ記憶機能を有する第1のICチップおよび高周波磁界を受けるコイルを含み該コイルを通じてデータを送受可能な近接磁界型モジュールと、データ記憶機能を有する第2のICチップおよび電波を送受するアンテナを含み該アンテナを通じてデータを送受可能な無線型モジュールとをカード状の板材に内蔵し、近接磁界方式および無線方式で使用可能であることを特徴とするハイブリッド型非接触ICカード。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド型非接触ICカードにおいて、前記コイルと前記アンテナとは、相互干渉を生じないように配置したことを特徴とするハイブリッド型非接触ICカード。
  3. 請求項1に記載のハイブリッド型非接触ICカードにおいて、前記無線型モジュールは、前記コイルに囲まれた位置に配置したことを特徴とするハイブリッド型非接触ICカード。
  4. 請求項1に記載のハイブリッド型非接触ICカードにおいて、前記アンテナは、折返しダイポールアンテナであることを特徴とするハイブリッド型非接触ICカード。
  5. 請求項1に記載のハイブリッド型非接触ICカードにおいて、前記近接磁界型モジュールは、複数のリーダ/ライタと通信可能であることを特徴とするハイブリッド型非接触ICカード。
  6. 請求項1に記載のハイブリッド型非接触ICカードにおいて、前記無線型モジュールは、複数のリーダ/ライタと通信可能であることを特徴とするハイブリッド型非接触ICカード。
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