JP2004240066A - カラオケ装置、出力音量制御方法、ならびに、プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】楽曲記憶部202は、楽曲の伴奏音を規定するMIDIデータと、模範とすべき楽曲の音声情報を規定する模範音声情報とを記憶する。伴奏再生部203は、当該MIDIデータにしたがって、楽曲の伴奏音を再生し、音声入力受付部205は、各ユーザが同時に歌う歌唱音声の入力をそれぞれ受け付ける。歌唱力採点部は、受け付けられた当該各歌唱音声と当該模範音声情報とを順次比較して、所定のタイミング毎に、当該各歌唱音声の歌唱力を逐次採点する。そして、音声出力制御部207は、当該採点結果にしたがって、楽曲の途中で、当該各歌唱音声の出力音量をそれぞれ制御する。つまり、歌唱力が上回った歌唱音声の出力音量を上げ、一方、下回った歌唱音声の出力音量を下げる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラオケ装置、出力音量制御方法、ならびに、プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、業務用や家庭用のカラオケ装置が広く普及している。また、パーソナルコンピュータやゲーム装置等でも、カラオケ演奏ソフトウェア等を実行させることにより、カラオケ装置として機能させることが可能となっている。
ユーザは、これらのカラオケ装置を使うことにより、お店や家庭でカラオケを楽しむことができる。
【0003】
このようなカラオケ装置には、ユーザ(歌唱者)の歌唱力を採点することのできる機種もある。たとえば、カラオケ装置は、ユーザが歌う歌唱音声を入力すると、模範となる基準音声(音程、音量、およびリズム)との比較を行うことにより、ユーザの歌唱力を採点する。そして、楽曲の終了時に、採点結果を数値等にて表示する。
【0004】
最近では、同時に複数のユーザが歌う場合であっても、各ユーザの歌唱力をそれぞれ採点できるカラオケ装置も知られている。たとえば、2人のユーザが歌唱力を競い合う場合に、カラオケ装置は、2つのマイクからそれぞれ入力した各ユーザの歌唱音声を、模範となる基準音声とそれぞれ比較し、各ユーザの歌唱力を採点する。
この場合、各ユーザが別々に楽曲を歌うことなく、一度にそれぞれの歌唱力の採点を行うことができるため、効率良く、歌唱力の優劣(勝敗)を判定することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のカラオケ装置では、楽曲の終了時に、ユーザの歌唱力を数値等にて表示したり、勝者を報知したりするのが一般的である。そのため、ユーザ自身や周囲の人にとって、歌っている途中での、歌唱力の優劣が判断できない場合が多かった。
また、歌っている途中で、採点結果を逐次表示することも考えられるが、歌合戦としての新鮮味に欠け、娯楽性の低いものと言える。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、ユーザが歌う歌唱音声を出力する際に、歌唱力に応じて歌唱音声の出力音量を制御することで、歌唱力採点の効果や娯楽性を高めることのできるカラオケ装置、出力音量制御方法、ならびに、これらをコンピュータによって実現するプログラムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するため、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示する。
【0008】
本発明の第1の観点に係るカラオケ装置は、楽曲記憶部と、伴奏再生部と、音声入力受付部と、歌唱力採点部と、出力音量制御部と、を備え、以下のように構成する。
【0009】
まず、楽曲記憶部は、楽曲の伴奏音を規定する伴奏情報と、模範とすべき楽曲の音声情報を規定する模範音声情報と、を含んだ楽曲情報を記憶する。
一方、伴奏再生部は、当該伴奏情報にしたがって、楽曲の伴奏音を再生する。
そして、音声入力受付部は、再生される当該伴奏音に合わせて、ユーザが歌う歌唱音声の入力を順次受け付ける。
【0010】
歌唱力採点部は、受け付けられた当該歌唱音声と当該模範音声情報とを順次比較して、所定のタイミング毎に、当該歌唱音声の歌唱力を逐次採点する。
そして、出力音量制御部は、当該採点結果にしたがって、楽曲の途中で、当該歌唱音声の出力音量を制御する。
【0011】
本発明を適用することにより、ユーザの歌唱力に応じて、楽曲の途中で、歌唱音声の出力音量が制御されるため、歌唱力採点の効果や娯楽性を高めることができる。
【0012】
本発明の第2の観点に係るカラオケ装置は、楽曲記憶部と、伴奏再生部と、音声入力受付部と、歌唱力採点部と、出力音量制御部と、を備え、以下のように構成する。
【0013】
まず、楽曲記憶部は、楽曲の伴奏音を規定する伴奏情報と、模範とすべき楽曲の音声情報を規定する模範音声情報と、を含んだ楽曲情報を記憶する。
一方、伴奏再生部は、当該伴奏情報にしたがって、楽曲の伴奏音を再生する。そして、音声入力受付部は、再生される当該伴奏音に合わせて、複数のユーザが同時に歌う歌唱音声の入力をそれぞれ受け付ける。
【0014】
歌唱力採点部は、受け付けられた当該各歌唱音声と当該模範音声情報とを順次比較して、所定のタイミング毎に、当該各歌唱音声の歌唱力を逐次採点する。
そして、出力音量制御部は、当該採点結果にしたがって、楽曲の途中で、当該各歌唱音声の出力音量をそれぞれ制御する。
【0015】
本発明を適用することにより、各ユーザの歌唱力に応じて、楽曲の途中で、各歌唱音声の出力音量がそれぞれ制御されるため、歌唱力採点の効果や娯楽性を高めることができる。
【0016】
この際、出力音量制御部は、当該採点結果にしたがって、歌唱力が上回った歌唱音声の出力音量を上げ、下回った歌唱音声の出力音量を下げる制御を行ってもよい。
これにより、ユーザの歌唱力に応じて、楽曲の途中で、歌唱音声の出力音量が上下することになり、歌唱力採点の効果や娯楽性を高めることができる。
【0017】
また、歌唱力採点部は、所定の歌唱区間単位に、当該歌唱音声の歌唱力を採点し、
出力音量制御部は、当該採点結果にしたがって、歌唱力を採点した歌唱区間に続く歌唱区間に対応する当該各歌唱音声の出力音量を制御してもよい。
これにより、歌唱区間単位の歌唱力に応じて、次の歌唱区間における歌唱音声の出力音量が制御されることになり、歌唱力採点の効果や娯楽性を高めることができる。
【0018】
さらに、出力音量制御部は、楽曲の再生が進んだ後、所定のタイミングで、当該歌唱音声の出力音量を所定の初期値に再設定する制御を行ってもよい。
これにより、楽曲がある程度進んだ後からでも、ユーザが新たな気持ちで歌うことができ、歌唱力採点の効果や娯楽性を高めることができる。
【0019】
本発明の第3の観点に係る出力音量制御方法は、楽曲記憶部(楽曲の伴奏音を規定する伴奏情報と、模範とすべき楽曲の音声情報を規定する模範音声情報と、を含んだ楽曲情報を記憶する)を用いる出力音量制御方法であって、伴奏再生工程と、音声入力受付工程と、歌唱力採点工程と、出力音量制御工程と、を備え、以下のように構成する。
【0020】
まず、伴奏再生工程では、楽曲記憶部に記憶される伴奏情報にしたがって、楽曲の伴奏音を再生する。
一方、音声入力受付工程では、再生される当該伴奏音に合わせて、複数のユーザが同時に歌う歌唱音声の入力をそれぞれ受け付ける。
【0021】
歌唱力採点工程では、受け付けられた当該各歌唱音声と楽曲記憶部に記憶される模範音声情報とを順次比較して、所定のタイミング毎に、当該各歌唱音声の歌唱力を逐次採点する。
そして、出力音量制御工程では、当該採点結果にしたがって、楽曲の途中で、当該各歌唱音声の出力音量をそれぞれ制御する。
【0022】
本発明を適用することにより、各ユーザの歌唱力に応じて、楽曲の途中で、各歌唱音声の出力音量がそれぞれ制御されるため、歌唱力採点の効果や娯楽性を高めることができる。
【0023】
本発明の第4の観点に係るプログラムは、コンピュータ(ゲーム装置を含む。)を、上記のカラオケ装置として機能させるように構成する。
【0024】
このプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記録媒体に記録することができる。
【0025】
上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記録媒体は、当該コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム装置に本発明が適用される実施形態を説明するが、各種のコンピュータ、PDA、携帯電話などの情報処理装置、および専用のカラオケ装置においても同様に本発明を適用することができる。すなわち、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0027】
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係るカラオケ装置が実現される典型的なゲーム装置の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0028】
ゲーム装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェース104と、マイク105と、コントローラ106と、外部メモリ107と、DVD(Digital Versatile Disk)−ROMドライブ108と、画像処理部109と、音声処理部110と、NIC(Network Interface Card)111と、を備える。
【0029】
なお、ゲーム用のプログラムおよびデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ108に装着して、ゲーム装置100の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、本実施形態のカラオケ装置が実現される。
【0030】
CPU 101は、ゲーム装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。
【0031】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM 103に読み出してCPU 101による実行が開始される。また、ROM 102には、ゲーム装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0032】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチャット通信に必要なデータが保持される。
【0033】
インターフェース104を介して接続されたマイク105は、ユーザが発する音声(歌唱音声等)を受け付けて、音声信号に変換して入力する。なお、2本のマイク105が2人のユーザにより使用された場合、各マイク105は、それぞれのユーザからの歌唱音声を受け付ける。
【0034】
インターフェース104を介して接続されたコントローラ106は、ユーザがゲーム実行の際に行う操作入力を受け付ける。
【0035】
インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ107には、ゲームの進行状態を示すデータ、チャット通信のログ(記録)のデータなどが書き換え可能に記憶される。ユーザは、コントローラ106を介して指示入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ107に記録することができる。
【0036】
DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ108は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0037】
画像処理部109は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部109が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部109が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され画像処理部109に接続されるモニタ(図示せず)へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0038】
なお、画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。
また、仮想3次元空間に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想3次元空間に配置されたポリゴンを俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。
【0039】
音声処理部110は、DVD−ROMから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、これに接続されたスピーカ(図示せず)から出力させる。また、CPU 101の制御の下、ゲームの進行の中で発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカから出力させる。
【0040】
さらに、音声処理部110は、シンセサイザ等の音源を有しており、たとえば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)データにしたがって、電子音を順次合成し、楽曲音をスピーカから出力させる。また、各マイク105からそれぞれ入力された歌唱音声をサンプリングし、サンプリングした音声信号を楽曲音に合成して出力する。つまり、マイク105からの歌唱音声を楽曲音と共に出力する。
なお、音声処理部110は、各マイク105から入力された歌唱音声を通常に出力するだけでなく、CPU 101の制御の下、各マイク105に対応する歌唱音声の出力音量を制御する。
【0041】
NIC 111は、ゲーム装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integraged Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line Modem)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
【0042】
このほか、ゲーム装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ107、DVD−ROMドライブ108に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
また、ユーザからの文字列の編集入力を受け付けるためのキーボードや、各種の位置の指定および選択入力を受け付けるためのマウスなどを接続する形態も採用することができる。また、本実施形態のゲーム装置100にかえて、汎用のパーソナルコンピュータを利用することもできる。
【0043】
(カラオケ装置の概要構成)
図2は、本実施形態に係るカラオケ装置の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0044】
カラオケ装置201は、楽曲記憶部202と、伴奏再生部203と、画像再生部204と、音声入力受付部205と、歌唱力採点部206と、音声出力制御部207とを備える。
【0045】
まず、楽曲記憶部202は、複数の楽曲のMIDIデータをあらかじめ記憶している。このMIDIデータには、楽曲の伴奏音の情報が含まれている。
また、楽曲記憶部202は、各楽曲に対応して、ユーザ(歌唱者)が模範とすべき音声情報を規定する模範音声情報を記憶している。この模範音声情報には、メロディ(主旋律)の音程、音量、および、リズム等の情報が含まれている。
【0046】
このようなMIDIデータおよび模範音声情報の他に、楽曲記憶部202は、楽曲に応じた歌詞情報、および静止画情報等を記憶している。
そして、DVD−ROMドライブ108に装着されたDVD−ROM、外部メモリ107が、このような楽曲記憶部202として機能しうる。
【0047】
伴奏再生部203は、楽曲記憶部202から再生対象となるMIDIデータを読み出し、楽曲の伴奏音を再生する。たとえば、伴奏再生部203は、音源を有しており、読み出したMIDIデータにしたがって、電子音を順次合成し、楽曲の伴奏音をスピーカから出力させる。
そして、DVD−ROMドライブ108、音声処理部110が、このような伴奏再生部203として機能しうる。
【0048】
画像再生部204は、楽曲記憶部202から再生対象となる楽曲に応じた歌詞情報、および静止画情報を読み出し、楽曲の進行に対応させた表示画像を適宜生成してモニタに表示させる。
そして、DVD−ROMドライブ108、画像処理部109が、このような画像再生部204として機能しうる。
【0049】
音声入力受付部205は、伴奏再生部203により再生される伴奏音に合わせてユーザが歌う歌唱音声の入力を受け付ける。たとえば、音声入力受付部205は、2人のユーザが歌う歌唱音声の入力をそれぞれ受け付ける。そして、入力が受け付けられた各歌唱音声をサンプリングし、サンプリングした各音声信号を歌唱力採点部206、および音声出力制御部207に供給する。
そして、マイク105(たとえば、2本のマイク105)、音声処理部110が、このような音声入力受付部205として機能しうる。
【0050】
歌唱力採点部206は、音声入力受付部205から供給された各音声信号について、音程、音量、および、リズム等を解析する。そして、楽曲記憶部202に記憶される模範音声情報にしたがって、供給される各音声信号に対応する歌唱力を逐次採点する。
たとえば、歌唱力採点部206は、音声信号の音程、音量、および、リズムと、模範音声情報号の音程、音量、および、リズムとをそれぞれ比較し、減点手法により、各音声信号の歌唱力を採点する。なお、歌唱力採点部206は、所定の歌唱区間(フレーズや小節)単位に、各音声信号に対する歌唱力を採点する。
このようにして各音声信号に対応する歌唱力を採点すると、歌唱力採点部206は、各音声信号(各マイク105)に対応付けた採点結果情報を生成し、音声出力制御部207に供給する。
そして、CPU 101がこのような歌唱力採点部206として機能しうる。
【0051】
音声出力制御部207は、音声入力受付部205から供給された各音声信号を伴奏再生部203にて再生される伴奏音に合成して出力する。その際、歌唱力採点部206から供給される採点結果情報にしたがって、音声入力受付部205から供給された各音声信号の出力音量を制御した出力音声を出力する。
【0052】
たとえば、音声出力制御部207は、歌唱区間単位に供給される採点結果情報にしたがって、採点した歌唱区間に続く歌唱区間において、歌唱力が上回った音声信号の出力音量を上げ、一方、歌唱力が下回った音声信号の出力音量を下げる。この際、生じた歌唱力の差に応じて、上げ下げする音量値を適宜変更してもよい。なお、出力音量を上げる際に、一定の音量以上とならないように制御し、一方、出力音量を下げる際に、一定の音量以下とならないように制御してもよい。そして、CPU 101、音声処理部110がこのような音声出力制御部207として機能しうる。
【0053】
図3は、カラオケ装置201において実行される出力音量制御処理の流れを示すフローチャートである。以下、本図を参照して説明する。なお、この出力音量制御処理は、たとえば、楽曲記憶部202から、再生対象の任意の楽曲(MIDIデータおよび模範音声情報)が選択された後に開始される。なお、各ユーザは、任意に2本のマイク105をそれぞれ使用する。
【0054】
まず、音声出力制御部207は、各音声の出力音量を、それぞれ初期値に設定する(ステップS301)。つまり、楽曲の再生開始時において、各ユーザが歌う歌唱音声は、それぞれ、同じ音量(初期音量)にて出力される状態となっている。
【0055】
そして、伴奏再生部203が楽曲の伴奏音を再生し、また、画像再生部204が表示画像を再生する(ステップS302)。つまり、伴奏再生部203は、MIDIデータにしたがって、電子音を順次合成し、楽曲の伴奏音をスピーカから出力させる。また、画像再生部204は、楽曲の進行に対応させた表示画像を適宜生成してモニタに表示させる。
【0056】
このように再生される伴奏音に合わせて、両方のユーザが歌を歌うと音声入力受付部205は、各ユーザの歌唱音声の入力を受け付ける(ステップS303)。つまり、音声入力受付部205は、入力が受け付けられた歌唱音声をサンプリングし、サンプリングした音声信号を順次、歌唱力採点部206、および音声出力制御部207にそれぞれ供給する。
【0057】
歌唱力採点部206は、各歌唱音声の歌唱力を採点する(ステップS304)。たとえば、歌唱力採点部206は、所定の歌唱区間単位に、各音声信号に対する歌唱力を採点する。つまり、音声入力受付部205から供給された各音声信号について、音程、音量、および、リズム等を解析する。そして、楽曲記憶部202に記憶される模範音声情報にしたがって、供給される各音声信号に対応する歌唱力を採点する。
そして、歌唱区間単位に、各音声信号(各マイク105)に対応付けた採点結果情報を生成し、音声出力制御部207に供給する。
【0058】
音声出力制御部207は、採点結果に応じて、各音声の出力音量を制御する(ステップS305)。たとえば、歌唱区間単位に供給される採点結果情報にしたがって、音声出力制御部207は、採点した歌唱区間に続く歌唱区間において、歌唱力が上回った音声信号の出力音量を上げ、一方、歌唱力が下回った音声信号の出力音量を下げる。
なお、出力音量を上げる際に、一定の音量以上とならないように制御し、一方、出力音量を下げる際に、一定の音量以下とならないように制御してもよい。
【0059】
カラオケ装置201は、楽曲の再生が終了したか否かを判別し(ステップS306)、再生が終了していない場合(ステップS306;No)、ステップS302に処理を戻して、上述のステップS302〜S306の処理を繰り返し実行する。一方、再生が終了した場合(ステップS306;Yes)、カラオケ装置201は、出力音量制御処理を終了する。
【0060】
本実施形態では、各ユーザの歌唱力に応じて、楽曲の途中で、各歌唱音声の出力音量をそれぞれ上げ下げするため、歌唱力採点の効果や娯楽性を高めることができる。
【0061】
(その他の実施形態)
上記実施形態では、楽曲の再生開始時に、各歌唱音声の出力音量がそれぞれ初期値に設定され、それ以降、歌唱力採点部206での歌唱力の採点結果にしたがって、各歌唱音声の出力音量を上げ下げする場合について説明した。それでも現実には、ある程度楽曲が進むと、歌唱力の差により、一方のユーザの歌唱音声だけが大きく維持される場合もある。
この場合、楽曲の再生が進んだ後、所定のタイミングで、各歌唱音声の出力音量をそれぞれ初期値に再設定できるようにしてもよい。たとえば、楽曲の間奏時に、音声出力制御部207における各歌唱音声の出力音量をそれぞれ初期値に再設定してもよい。
これにより、再度、新たな気持ちで、各ユーザが歌唱力を競い合うことができる。
【0062】
また、上記実施形態では、歌唱力採点部206が、楽曲全般に渡って同一に、各歌唱音声の歌唱力を採点する場合について説明したが、特定の歌唱区間にだけ、重みを付けて歌唱力を採点してもよい。
たとえば、楽曲のさびとなるフレーズに対応する歌唱区間において、歌唱力採点部206は、歌唱力の差が生じやすいように、重み付けとなる定数を乗算(若しくは、加算)して、各歌唱音声の歌唱力を採点する。
この場合、楽曲のさびの部分だけが得意なユーザが、それまでの劣勢を挽回することも可能となり、より娯楽性を増すことができる。
【0063】
また、上記実施形態では、各ユーザがそれぞれ同じ楽曲を歌う場合について説明したが、各ユーザがそれぞれ異なる楽曲を歌う場合にも適宜適用可能である。
【0064】
また、上記実施形態では、競い合う2人のユーザが各マイク105(2本のマイク105)を使って、楽曲を歌う場合について説明した。しかしながら、競い合うユーザの人数(マイク105の数)は、2人以上であれば任意である。
【0065】
さらに、複数のユーザが競い合うだけでなく、1人のユーザが単独で楽曲を歌う場合にも適用可能である。この場合のカラオケ装置201の動作の一例について、以下、簡単に説明する。
【0066】
音声入力受付部205は、1人のユーザが歌う歌唱音声の入力を受け付けると、サンプリングした音声信号を歌唱力採点部206、および音声出力制御部207に供給する。
歌唱力採点部206は、所定の歌唱区間単位に、音声信号に対する歌唱力を採点し、ユーザの歌唱レベルを特定する。
つまり、音声入力受付部205から供給された1つの音声信号について、音程、音量、および、リズム等を解析し、楽曲記憶部202に記憶される模範音声情報と比較して、ユーザの歌唱力を採点する。そして、採点により、ユーザの歌唱力が、たとえば、「上手」、「普通」、および「下手」の3つに区分けされた歌唱レベルの内、いずれの歌唱レベルに適合するかを特定する。
歌唱力採点部206は、歌唱レベルを特定すると、特定した歌唱レベルを示す採点結果情報を生成して音声出力制御部207に供給する。
【0067】
音声出力制御部207は、採点結果情報にて示される歌唱レベルにしたがって、採点した歌唱区間に続く歌唱区間において、音声信号の出力音量を制御する。たとえば、歌唱レベルが「上手」であれば、音声出力制御部207は、音声信号の出力音量を上げ、逆に、歌唱レベルが「下手」であれば、音声信号の出力音量を下げる。なお、歌唱レベルが「普通」であれば、音声出力制御部207は、そのままの出力音量を維持する。
【0068】
このように、1人のユーザが単独で楽曲を歌う場合にも、ユーザの歌唱力に応じて、楽曲の途中で、歌唱音声の出力音量が制御されるため、歌唱力採点の効果や娯楽性を高めることができる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、歌唱力採点の効果や娯楽性を高めることのできるカラオケ装置、出力音量制御方法、ならびに、これらをコンピュータによって実現するプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るカラオケ装置が実現される典型的なゲーム装置の概要構成を示す模式図である。
【図2】本実施形態に係るカラオケ装置の概要構成を示す模式図である。
【図3】当該カラオケ装置において実行される出力音量制御処理の制御の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 ゲーム装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 マイク
106 コントローラ
107 外部メモリ
108 DVD−ROMドライブ
109 画像処理部
110 音声処理部
111 NIC
201 カラオケ装置
202 楽曲記憶部
203 伴奏再生部
204 画像再生部
205 音声入力受付部
206 歌唱力採点部
207 音声出力制御部
Claims (7)
- 楽曲記憶部と、伴奏再生部と、音声入力受付部と、歌唱力採点部と、出力音量制御部と、を備えるカラオケ装置であって、
前記楽曲記憶部は、楽曲の伴奏音を規定する伴奏情報と、模範とすべき楽曲の音声情報を規定する模範音声情報と、を含んだ楽曲情報を記憶し、
前記伴奏再生部は、当該伴奏情報にしたがって、楽曲の伴奏音を再生し、
前記音声入力受付部は、再生される当該伴奏音に合わせて、ユーザが歌う歌唱音声の入力を順次受け付け、
前記歌唱力採点部は、受け付けられた当該歌唱音声と当該模範音声情報とを順次比較して、所定のタイミング毎に、当該歌唱音声の歌唱力を逐次採点し、
前記出力音量制御部は、当該採点結果にしたがって、楽曲の途中で、当該歌唱音声の出力音量を制御する
ことを特徴とするもの。 - 楽曲記憶部と、伴奏再生部と、音声入力受付部と、歌唱力採点部と、出力音量制御部と、を備えるカラオケ装置であって、
前記楽曲記憶部は、楽曲の伴奏音を規定する伴奏情報と、模範とすべき楽曲の音声情報を規定する模範音声情報と、を含んだ楽曲情報を記憶し、
前記伴奏再生部は、当該伴奏情報にしたがって、楽曲の伴奏音を再生し、
前記音声入力受付部は、再生される当該伴奏音に合わせて、複数のユーザが同時に歌う歌唱音声の入力をそれぞれ受け付け、
前記歌唱力採点部は、受け付けられた当該各歌唱音声と当該模範音声情報とを順次比較して、所定のタイミング毎に、当該各歌唱音声の歌唱力を逐次採点し、
前記出力音量制御部は、当該採点結果にしたがって、楽曲の途中で、当該各歌唱音声の出力音量をそれぞれ制御する
ことを特徴とするもの。 - 請求項1または2に記載のカラオケ装置であって、
前記出力音量制御部は、当該採点結果にしたがって、歌唱力が上回った歌唱音声の出力音量を上げ、下回った歌唱音声の出力音量を下げる制御を行う
ことを特徴とするもの。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載のカラオケ装置であって、
前記歌唱力採点部は、所定の歌唱区間単位に、当該歌唱音声の歌唱力を採点し、
前記出力音量制御部は、当該採点結果にしたがって、歌唱力を採点した歌唱区間に続く歌唱区間に対応する当該歌唱音声の出力音量を制御する
ことを特徴とするもの。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載のカラオケ装置であって、
前記出力音量制御部は、楽曲の再生が進んだ後、所定のタイミングで、当該歌唱音声の出力音量を所定の初期値に再設定する制御を行う
ことを特徴とするもの。 - 楽曲記憶部を用いる出力音量制御方法であって、前記楽曲記憶部は、楽曲の伴奏音を規定する伴奏情報と、模範とすべき楽曲の音声情報を規定する模範音声情報と、を含んだ楽曲情報を記憶し、
伴奏再生工程と、音声入力受付工程と、歌唱力採点工程と、出力音量制御工程と、を備え、
前記伴奏再生工程では、前記楽曲記憶部に記憶される伴奏情報にしたがって、楽曲の伴奏音を再生し、
前記音声入力受付工程では、再生される当該伴奏音に合わせて、複数のユーザが同時に歌う歌唱音声の入力をそれぞれ受け付け、
前記歌唱力採点工程では、受け付けられた当該各歌唱音声と前記楽曲記憶部に記憶される模範音声情報とを順次比較して、所定のタイミング毎に、当該各歌唱音声の歌唱力を逐次採点し、
前記出力音量制御工程では、当該採点結果にしたがって、楽曲の途中で、当該各歌唱音声の出力音量をそれぞれ制御する
ことを特徴とする方法。 - コンピュータを、楽曲記憶部、伴奏再生部、音声入力受付部、歌唱力採点部および出力音量制御部、として機能させるプログラムであって、
前記楽曲記憶部は、楽曲の伴奏音を規定する伴奏情報と、模範とすべき楽曲の音声情報を規定する模範音声情報と、を含んだ楽曲情報を記憶し、
前記伴奏再生部は、当該伴奏情報にしたがって、楽曲の伴奏音を再生し、
前記音声入力受付部は、再生される当該伴奏音に合わせて、複数のユーザが同時に歌う歌唱音声の入力をそれぞれ受け付け、
前記歌唱力採点部は、受け付けられた当該各歌唱音声と当該模範音声情報とを順次比較して、所定のタイミング毎に、当該各歌唱音声の歌唱力を逐次採点し、
前記出力音量制御部は、当該採点結果にしたがって、楽曲の途中で、当該各歌唱音声の出力音量をそれぞれ制御する
ことを特徴とするもの。
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