JP2004239910A - 摩擦電気的特性の早急な測定法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 少なくとも2種の試料の摩擦電気特性を評価するための装置の提供。
【解決手段】 少なくとも1種の前以て規定されたその領域中にそれぞれ少なくとも2種の試料をその少なくとも1面上に提供された支持体を含んで成る、シート型の物質を保持するための接地された手段(1)、少なくとも2種の試料を摩擦充電するための充電用手段(4)および少なくとも2種の試料の電気特性を測定するための手段(7)、を含んで成る、少なくとも2種の試料の摩擦電気的特性を評価するための装置を使用する。
【選択図】 図1

Description

本発明は物質の摩擦電気的特性を最適化するための方法に関する。
フィルム材料の摩擦電気的特性はそれらの製造および包装の容易性および価格に甚大な影響を有する可能性がある。
医学もしくはグラフィックの適用のための典型的な銀ハロゲン化物フィルム材料の場合には、フィルム材料は、例えば固定フォーマットの100枚の個々のシートを含む箱に入れて消費者に配達される。それらの具体的な適用において、これらのフィルム材料は他の表面と接触する。例えば、X線撮影用銀ハロゲン化物フィルムは露出段階中にリンのプレートと接触する可能性がある。銀ハロゲン化物のフィルム材料の摩擦電気的特性が十分に制御されない場合には、望ましくない充電がおこり、それが処理された銀ハロゲン化物フィルム材料上に望ましくない映像の背景をもたらす、火花放電をもたらす可能性がある。その結果、これは医師がx−線映像から不正確な結論を引き出すことさえもたらす可能性がある。包装中に発生する可能性があるもう1つの問題は、充電が銀ハロゲン化物フィルムのシートの相互の反撥を引き起こし、箱中に少なすぎるシートが包装されることをもたらす可能性がある。
多数のその他の適用、例えば電子写真コピー機における透明なオーバーヘッドプロジェクターのフォイルの詰まり、付着している複数印刷板の個別の処理、熱転写撮像材料の印刷機内での輸送問題、1列に重ねたガラス板のくっつき(stapling)、1回使用用の押し出しプラスチックの無塵室環境の織物の表面処理、塵爆飛を防止するための安全注意、等、は十分に制御された摩擦電気的特性を必要とする。
前記の例から、摩擦電気的特性を早急に調べる方法の必要が存在することは明白である。
特許文献1(KODAK)は
(a)ベルトの周辺付近の複数のステーションを通り過ぎて試料の前記連続的ベルトを運搬する手段、
(b)ベルトの移動方向に第1の前記ステーションにおける、前記ベルト中の試料から電荷を消去するための手段、
(c)ベルトの移動方向に第2の、前記の第1のステーションに続くステーションにおける、前記ベルト中の試料に電荷を適用するための手段、
(d)ベルトの移動の方向に第3の、前記第2のステーションに続くステーションにおける、光学試験映像に前記試料を露出するための手段、
(e)ベルトの移動の方向に第4の、前記第3のステーションに続くステーションにおける、前記試料のそれぞれにつき電荷を測定し、記録するための手段、
(f)前記試料に不作為の露出を適用するために前記手段を定期的に使用可能にする、そして前記不作為な露出手段が使用不能である間、前記試料上の電荷を測定および記録するための前記手段を使用不能にするための制御手段、
を含んで成る、連続的ベルトの形態に配置された光伝導性試料の複数の試料の感光性を検査するための装置を開示している(特許文献1参照)。
特許文献2(3M)は−0.17〜+0.82のハメット(Hammett)σ定数を有する、イソプロピル基に対して2−位もしくは4−位に置換基または、0.0〜+0.88のσ定数を有する、イソプロピル基に対して3−位に置換基を有するイソプロピルベンゼン化合物を前記表面に適用することを含んで成る、陰性に摩擦電気的に充電されることができる表面からの火花放電を抑制する方法を開示している(特許文献2参照)。
特許文献3(AGFA)は、層が被膜溶液からの被覆により適用されることを特徴とする、
・基材の第1の領域R上に第1の層状物質MRを適用し、かつ前記基材の第2の領域R上に第2の層状物質MRを適用すること(ここで前記物質MRは前記物質MRとは異なる)、および
・有用な特性につき前記物質MRおよびMRをスクリーニングすること、
の段階を含んで成る、層状物質を開発するための方法を開示している(特許文献3参照)。
特許文献4(XEROX)は、
フレーム、前記フレームに回転可能に取り付けられた部材、
その部材に電荷を適用するための充電装置(前記充電装置は部材の外側周辺に近位に配置されたその充電装置部分を含む)、
部材を回転するための機構(前記機構は前記フレームと操作可能に接合されている)および
部材から発生される電界を測定するための、支持体と操作可能に接合された電荷測定装置(前記電荷測定装置は部材の前記外部周辺上の少なくとも1カ所の測定された位置の近位に配置されるようになっているその測定用装置部分を含み、前記機構は部材を回転するための前記部材と共働し、電荷測定装置は少なくとも1カ所の測定された位置で時間の関数として電荷を測定するようになっている)、
を含んで成る試験装置を開示しており(特許文献4参照)、ここでその試験装置は部材と関連した誘電率を含む少なくとも1種の電気的特性を測定する。
物質の摩擦電気的特性は関与する物質の充電を回避する点において、または物質の摩擦電気的充電性を利用する点で重要である。これらの特性は表面の組成の極めて僅かな変化に左右され、従ってこれらの物質の開発においては組み合わせのアプローチが有用である可能性がある。他の分野では長い歴史を有するが、組み合わせ法は我々の知る限り、物質の予見された適用に左右される摩擦電気的特性の最小化もしくは最大化には未だ適用されていないことは注目に値する。電気光学テスターにおける摩擦電気的特性の評価は実施されてきたが、これらの測定は非常に限定された数の試料に対して実施され、環境因子を考慮して、1組の試料をもう1組の問題の試料と比較させてきた。適切に対処されてこなかった更なる問題は試料のアレイに対する均一な充電の欠乏の可能性である。
従来、本発明の特許性に関連した下記の文献が知られている:
1973年1月23日公開の米国特許第3,173,021号明細書、
1982年5月4日公開の米国特許第4,328,280号明細書、
2002年9月25日公開の欧州特許第1,243,409号明細書、
2000年12月26日公開の米国特許第6,166,550号明細書。
米国特許第3713021号明細書(KODAK) 米国特許第4328280号明細書(3M) 欧州特許第1243409号明細書(AGFA) 米国特許第6166550号明細書。
物質のアレイ(array)を摩擦電気的に充電し、早急で再生可能な方法でそれらの摩擦電気的特性を調べるための装置を提供することが本発明の目的である。
組み合わせて設計された物質のアレイを摩擦電気的に充電し、それらの摩擦電気的特性を調べるための装置を提供することが本発明のもう1つの目的である。
物質のアレイを摩擦電気的に充電し、早急で再生可能な方法でそれらの摩擦電気的特性を調べるための方法を提供することが本発明の更なる目的である。
組み合わせて設計された物質のアレイを摩擦電気的に充電し、それらの摩擦電気的特性を調べるための方法を提供することが本発明のまた更なる目的である。
本発明の様々な目的は下記の説明から明白になるであろう。
驚くべきことには、充電事象の間に充電用手段のその最初の状態への回復がないために交差汚染(crosscontamination)の可能性を伴なう時ですら、本発明の装置および方法を使用する、試料のアレイの摩擦電気的特性を評価するための組み合わせ法を使用して、統計的に有用で再生可能なデータを得ることができることが見いだされた。
本発明の目的は、
−それぞれ少なくとも2種の試料をその少なくとも1面上の少なくとも1種の前以て規定されたその領域に提供された支持体を含んで成る、シート型の物質を保持するための接地された手段(1)、
−前記の少なくとも2種の試料を摩擦充電するための充電用手段(4)および
−前記の少なくとも2種の試料の電気特性を測定するための手段(7)、
を含んで成る、少なくとも2種の試料の摩擦電気的特性を評価するための装置により実現される。
本発明の目的は更に、
下記の段階:
(a)試料のアレイをシート型の支持体上のそれぞれ前以て規定された領域に提供すること、
(b)前記試料のアレイを摩擦充電すること、および
(c)前記の摩擦充電された試料のアレイ中の1試料の電気的特性を連続的に測定すること、
を含んで成る、試料のアレイの摩擦電気的特性を評価するための方法により実現される。

定義
本発明に使用される「摩擦充電」の用語は、2物質を摩擦接触させて次にそれらを分離する時の表面の充電を意味する。接触面間に電子の移動が起り、片面が陽性の電荷を獲得し、他面が陰性の電荷を獲得する。どちらかの物質が絶縁体である場合は、生成される電荷は接触に関与した面の近位の領域に局在するであろう。電荷の兆候は静電気電圧計で検出することができる。
本発明で使用される「摩擦電気的系列(triboelectric series)」の用語は、あらゆる物質が系列中でその上のあらゆる他の物質に対して陰性に充電されるように陽性から陰性の摩擦電荷の下降順序に配列された物質のリストを意味する。
本発明に使用される物質の「摩擦電気的充電性(chargeability)」の用語は1回の接触当たりに移動される電荷量を表わす。移動される電荷量が高いほど、摩擦電気的充電性は高い。
本発明の開示に使用される物質の「摩擦電気的充電因子(triboelectric charging factor)」の用語は摩擦電気的系列からの2種の基準物質の摩擦電気的充電の容易性を表わす。それは第2の基準物質で摩擦充電された物質の表面ポテンシャルから第1の基準物質で摩擦充電された物質の表面ポテンシャルを差し引くことにより計算される。物質の摩擦電気的充電因子の大きい値は、物質が、選択された2種の基準物質により、容易に充電され得ることを意味する。
本発明で使用される「試料(sample)」の用語は試験試料および基準試料の双方を含む。
本発明で使用される「試験試料」の用語は摩擦電気的動態および特性を測定される予定の試料を意味する。
本発明で使用される「内部基準試料」の用語はその摩擦電気的動態および特性が既知であり、少なくとも1種の試験試料とともに支持体の面上に提供されている試料を意味する。
本発明を開示するときに使用される「同時に」の用語は、シート型の支持体の少なくとも1面上に提供されたすべての試料上に時間的に特定の時点で操作が実施されることを意味する。
本発明で使用される「平行」の用語は、シート型の支持体の少なくとも1面上に提供された少なくとも2種の試料上に時間的に特定の時点で操作が同時に実施され、次にシート型の支持体の少なくとも1面上に提供された試料のもう1つの部分上に時間的にその後の時点で少なくとも1回同様な操作を反復されることを意味する。
本発明で使用される「連続的に」の用語は、操作が与えられた順序で個々の試料に対して実施されることを意味する。
本発明に使用される「前以て規定された領域」の用語は、試験試料でも内部基準試料でもよい試料のために使用される、使用されたもしくは使用されることが意図される、支持体上の局所的領域を意味する。
本発明で使用される「アレイ(array)」の用語はあらゆるタイプの模様もしくは配列を意味する。
試料のアレイに言及する時の「欄(column)」の用語は長方形のシートの縁に平行な一連の試料である。
試料のアレイに言及する時の「列(row)」の用語は,欄を形成している一連の試料と平行な、長方形のシートの縁に直角な、長方形シートの縁に平行な一連の試料である。
本発明に使用される「組み合わせ法(combinatorial methodology)」の用語は、より早い評価を可能にする模様に配列された多数の試験試料を評価する方法を意味し、ここで試験試料の幾つかは少なくとも1種の成分および/もしくは特性が相互と異なる。
本発明で使用される「実験計画(experimental design)」の用語は、できるだけ効率的に情報を得ることを試みる、幾つかの変数間の相関についての実験を計画し、観察を実施するための形式を意味する。

装置
本発明に従う、シート型の支持体上の少なくとも2種の試料の摩擦電気的特性を評価するための装置は
−それぞれ少なくとも2種の試料をその少なくとも1面上の少なくとも1種の前以て規定されたその領域に提供された支持体を含んで成る、シート型の物質を保持するための接地された手段(1)、
−前記の少なくとも2種の試料を摩擦充電させるための充電用手段(4)および
−前記の少なくとも2種の試料の電気的特性を測定するための手段(7)、
を含んで成る。
本発明に従う摩擦電気的特性を評価するための装置の好ましい態様において、本装置はまた、前記の測定された電気的特性に対する計算を実施するための手段(11)を含んで成る。
多数の試験試料の前記アレイを保持するための接地された手段(1)はあらゆる適当な形態、例えばプレ−トもしくはドラムの形態をもつことができる。回転可能なドラムがもっとも好ましい。接地された手段(1)としてプレ−トが使用される場合は、プレ−トはもっとも好ましくは、充電用手段(4)に対して線形並進運動(linear translation)で移動する。接地された手段は少なくとも1枚の伝導性層をもち、好ましくは金属、例えば銅もしくは鋼である。
シート型の支持体(図示されていない)には、その少なくとも1面上の、その少なくとも1カ所の前以て決められた領域にそれぞれ少なくとも2個の試料を提供され、接地された手段上に取り付けられている。本発明に従う摩擦電気的特性を評価するための装置の好ましい態様において、少なくとも2種の試料の充電が平行して実施される。
摩擦充電試料のための充電用手段(4)はあらゆる適当な形態、例えばトランスジューサー、金属バッフル、プラスチックバッフル、プラスチックローラー、金属ローラー、プラスチックもしくは金属シューの形態を有することができる。荷電手段はもっとも好ましくは摩擦電気的基準物質から成るか、もしくはそれで覆われたローラー(4)である。ローラーは好ましくは装置内で容易に取り外し、置き換えられることができる。もう1つの好ましい態様において、充電用手段(4)は摩擦電気的基準物質から成るかもしくはそれで覆われたベルトである。
試料により惹起された充電用手段(4)の表面汚染を除去し、それにより摩擦充電および従って電気的特性の測定に影響を与えるこのような表面の汚染を防止するために、洗浄ステーション(図示されていない)を提供することができる。例えば、試料を再充電する前に、洗浄液としてイソプロパノールを使用する洗浄ステーションをとおってベルトを移動し、次に蒸留水でベルトをすすぎ、50℃でそれを乾燥することができる。新鮮な表面がすべての接触中に利用可能であり、従って充電用手段(4)の表面のその最初の状態への回復を必要としないように十分な長さをもつベルトもしくは十分に大きい周囲をもつ充電用ローラーを使用することにより、洗浄ステーションは省くことができる。
試料の電気的特性を測定するための手段(7)は表面上の摩擦電気的電荷もしくは表面ポテンシャルを測定することができるあらゆる測定プローブであることができる。例えば電荷測定用プローブ(7)はトランスジューサーの形態であることができる。トランスジューサー(7)は回転可能なドラム(1)と操作可能に接合され、試験試料上の摩擦電気的電荷を検出するために使用することができる。摩擦電気的電荷に対応する信号は静電気電圧計(8)により測定され、コンピューター(11)に伝達される。
測定用プローブ(7)は不連続的にもしくは連続的に作動する。本発明に従う方法の好ましい態様において、測定用プローブ(7)は連続的に作動し、試料上を連続的に走査される。レゾルーション(解像度・resolution)は「走査ライン(scanning line)」間の距離に対応する。この距離はドラム(1)の回転速度により、そして測定用プローブ(1)の線形並進運動速度により決定される。レゾルーションは好ましくは5mm未満、好ましくは約2mmであり、もっとも好ましくは、高いレゾルーションに対しては走査ライン間の距離約1mmが使用される。
接地された手段が、充電用手段(4)に対して線形並進運動で前後に移動するプレ−トである場合は、電気的特性の測定はジグザグ移動で実施される。レゾルーションはプレ−ト(1)の線形並進運動速度により、そして測定用プローブ(7)の線形並進運動速度により決定される。
充電された複数の試料の測定された電気的特性についての計算を実施するための手段(11)は好ましくはコンピューター、より好ましくはPCである。充電された複数の試料の測定された電気的特性についての計算はコンピューター(11)上を走行するソフトウェア(12)により実施される。このソフトウェア(12)は、比較的単純な統計的計算を実施するための市販のソフトウェア、例えばExcel(R)(MICROSOFTから市販)から成ることができるが、好ましくは例えばドラム(1)の回転速度および測定用プローブ(7)の線形並進運動速度を制御することもできる専用の社内用に書かれたソフトウェアである。
図1は本発明に従って使用される装置の好ましい態様のスキーム図を示す。装置は次の主要な部品を有する:
−測定される試料を担持している、シート型の支持体を保持するための接地された回転可能なドラム(1)、それはサーボモーター(2)により駆動され、その軸上に符号機(encoder)(3)が同期化のために固定されている、
−摩擦電気的基準物質から成るかもしくはそれで覆われた、前記ドラム(1)の上方に配置された充電用ローラー(4)、それは圧縮空気駆動シリンダー(6)により上下に移動させることができる軸受けホールダー(5)により保持されている軸を有する、
−静電気電圧計(8)に接続され、第2のサーボモーター(10)により駆動される軸(spindle)(9)上のドラムの前方に取り付けられた測定用プローブ(7)、
−モーターおよび符号機を駆動(14)するためのデータを送り、静電気電圧計からの測定用データを受け取り、処理するための、適当なソフトウェア(12)および適当なインターフェイス(13)を備えたコンピューター(11)。
本発明に従う社内用に製造された装置の1例は下記の構成部品を伴なう装置である:
・試料のアレイを保持するシートをそれに固定することができる回転可能なドラム(1)(直径229mm、幅650mm)。ドラム(1)はサーボモーター(2)によりその軸を介して駆動される。
・回転可能なドラムの両端に、圧縮空気駆動のシリンダー(6)が設置されている。各圧縮空気駆動シリンダー(6)の末端に軸受けホールダー(5)が充電用ローラー(4)の軸のために取り付けられている。軸受けホールダー(5)中には、摩擦電気的基準物質から成るかもしくはそれで覆われた異なる充電ローラー(4)を設置することができる。好ましくはこのローラーは散逸性(dissipative)物質の表面を含んで成る。
・ドラムの軸上に符号機(3)が設置されており、同期化の目的に使用される。符号機は360パルス/1回転もしくは1パルス/1回転を送ることができる。本明細書に記載の構成において、同期化信号としてゼロ−パッセージ(1パルス/1回転)(ディジタル)がDAQカード(13)に伝達される。
・軸(9)(ピッチ=2.5mm/1回転)が回転可能ドラム(1)の前方に設置され、それに静電気電圧計(8)の真鍮の土台(7)が固定されている。測定用プローブ(7)の線形並進運動速度が所望の走査レゾルーションの関数としてDAQカード(13)により制御される。軸(9)はまたサーボモーター(10)により駆動される。
・(アナログ)静電気電圧計(8)TREK 368もしくは370の信号がDAQカード(13)のアナログ入り口に供給される。試料の振動数は所望のレゾルーションに応じて設定される。
・インプットおよびアウトプットデータはコンピューター(11):HP Vectra XA Pentium 1,200MHz;運転システム:Windows NT 4.0;社内用に書かれたソフトウェアCVI/Labwindows(12)により駆動、により制御される。コンピューターと装置間のインターフェイスはDAQカード(13):National Instrumentsの、8アナログIn(12ビット)、2アナログOut(12ビット)、24ディジタルI/O、83K試料/s.を伴なうLABPC+である。

方法
本発明に従う試料のアレイの摩擦電気的特性を評価する方法は下記の段階:
(a)試料のアレイをシート型の支持体上の、それぞれ前以て規定された領域に提供すること、
(b)前記試料のアレイを摩擦充電すること、および
(c)前記の摩擦充電された試料のアレイ中の1試料の電気的特性を連続的に測定すること、
を含んで成る。
好ましい態様において、本発明の方法はシート型の前記支持体上の前記試料のアレイを後処理段階にかける段階(d)を含んで成る。この後処理段階は好ましくは実験中のすべての試料に実施される。この後処理は好ましくは印刷段階、乾燥段階、湿潤化段階、冷却段階、熱処理、UV−硬化段階もしくはそれらの組み合わせ物から選択される。
前記の装置を使用する本発明の方法の好ましい態様が今や更に詳細に説明される:
・検査される試料および基準物質を保持しているシートは好ましくは前以て状態調整される。
・軸受けホールダー(5)中に、摩擦電気的基準物質から成るかもしくはそれで覆われた充電用ローラー(4)が取り付けられている。
・試料を保持しているシートを所望のフォーマットに切断し、測定される側面を上方にして回転可能なドラム(1)に取り付ける。
・プログラムを開始し、実験のパラメーターをコンピューター(11)に入力する。測定用プローブ(7)を左側の軸(9)上のその出発位置にもっていく。ドラム(1)の速度を徐々に30rpmにもっていく。次いで、平均回転速度は5回転から決定される。軸の速度および試料採取時間を調整して必要なレゾルーションを実現する。
・軸(9)を始動させ、測定用プローブ(7)はドラム(1)の幅上を左から右に側面に沿って動かす。試験試料を担持している各シートから基準物質のローラーと接触させずにブランクの記録を実施する。圧力空気駆動シリンダー(6)により、基準物質ローラー(4)を低下させ、ドラム(1)と接触させ、再度記録を開始する。圧力をローラー(4)の自身の重量により決定し、ローラー(4)それ自体は駆動されない。
・静電気電圧計(8)からの電気ポテンシャルデータを前記シート上に提示されたように列および欄のアレイと対応する列および欄のアレイにコンピューター(11)により保存される。
・データをカラーコードに変換後、図で提示することができる。プログラムが−1000Vから+1000Vまでいくデータを31の異なる色彩に変換する。各色彩に対応するポテンシャルの幅は完全なポテンシャル領域上では線状ではない;0V周辺ではレゾルーションは最大である。色彩のアレイはコンピューター(11)のモニター上にディスプレーすることができる。
・各試料について電荷の水平値に達するために、充電用ローラー(4)に多数回、接触し、切断する必要がある。推定で同一な試験試料の組成の可変性、ローラーの汚染による電荷の可変性および/もしくは与えらえた基準物質に対するローラー上での充電効果の可変性を、評価されている各試験試料がアレイの各欄中に存在することを確保することにより統計的に平均化することができる。
・充電の最後に、ドラムの停止もしくは電位計プローブの走査を伴なわずに、充電用ローラー(4)をドラムから分離することができ、次に充電のリラクセーション(緩和・relaxation)を時間の関数として実施することができる。
・相互から摩擦電気的に遠い充電用ローラー(4)の表面に対して少なくとも2種の異なる基準物質を選択することにより、各試料の静電気的特性の良いアイデアを得ることができる。

摩擦電気的特性
2種の異なる物質が摩擦接触させられ、次に分離されるときに摩擦充電が起り、各物質は反対の極性で電気的に充電される。物質が絶縁体である場合は、この電荷は接触に関与した表面の近位の領域に局在するであろう。
本発明に従う装置および方法により決定することができる摩擦電気的特性には例えば摩擦電気的系列中の物質の位置が含まれる。これは摩擦電気的系列中のその位置が知られている基準物質による摩擦充電後に、前記物質の表面ポテンシャルを測定することにより決定することができる。
前以て規定された領域中の試料の表面ポテンシャルを、エッジ効果を排除後、測定されたポテンシャル(U)の平均として式Iで計算される:
Figure 2004239910
定量化することができるもう1種の摩擦電気的特性は摩擦電気的充電性(chargeability)である。摩擦電気的充電性の現象は十分には理解されていない。多数の因子、例えば温度、相対湿度、物質の性状、汚染物、物質の柔軟度、等が摩擦電気的充電性に影響を与える。測定の結果はそれが十分に特徴を表わし、再生可能である場合にのみ意味をもつ。本発明に従う装置の好ましい態様において、試料の摩擦電気的充電性の標準偏差を計算するための、そして内部基準試料の充電性を充電過程中に、例えばアレイの各欄中のそれらの存在により、外来の効果を監視するために使用することができる手段を予知される。
物質の摩擦電気充電因子は、摩擦電気的系列中で第1の基準物質から摩擦電気的に遠くに選択された第2の基準物質で摩擦充電された物質の表面ポテンシャルから、第1の基準物質で摩擦充電された物質の表面ポテンシャルを差し引くことにより計算される。摩擦電気充電因子の大きい値は、物質が、選択された2種の基準物質の表面との摩擦接触により容易に充電され得ることを意味する。

材料
組み合わせ法
概括的に、試料のアレイは支持体上の前以て規定された領域に異なる組成物もしくは物質の成分を連続的に配達することにより調製されるが、物質のアレイはまた支持体上の前以て規定された領域に異なる組成物もしくは物質の成分を平行にもしくは同時に配達することにより調製することができる。試料はまた、例えば化学反応もしくは物理的相互作用(例えば混合)により、支持体上でインサイチューで調製することができる。
1態様において、例えば本発明の方法の第1段階(a)において、試料を前以て規定された領域のアレイとしてシート型の支持体に適用され、そこで前記の試料中の少なくとも1成分の性状および/もしくは濃度が、組み合わせ法に従って変動される。
支持体上への試料の適用は例えばピペット、マイクロピペット、印刷機(例えばインク−ジェット印刷機)、スパッター、噴霧もしくは蒸着法に基づいた被覆装置および設備を含むあらゆる適当な手段により実施することができる。試料はまた例えば糊付け、テープ張りおよび張り合わせによるあらゆるその他の手段により支持体に適用することができる。支持体に対する試料の適用法は手動でもあるいは、例えばロボット工学により自動化されることもできる。
前以て規定された領域のアレイの幾何学はどんな形態を採ってもよいが、好ましくはそれは列および欄を含んで成る長方形の格子である。試験試料および内部基準試料は支持体上に論理的な順序で(例えば様々な成分の増加していく濃度)、無作為な順序で、または実験計画により規定された配列に従って配列することができる。
前以て規定された領域のサイズは通常、装置のサイズ、試験試料数、試験試料の価格により決定され、試験試料上の電気的特性を正確に測定するために要する最小面積によってのみ制約を受ける。支持体上の前以て規定された領域の面積は通常、約25cm未満、好ましくは10cm未満、より好ましくは5cm未満である。いくつかの態様においては、前以て規定された領域は1cm未満の面積をもつことすらできる。
組成物もしくは成分は組み合わせたアレイの列および欄の双方にわたって変動することができるか、または組成物もしくは成分は列から列にのみ変動することができるが、各列中では一定に維持されるか、あるいは欄についてその逆である。
可変性成分とは別に、試料は実験中に全アレイにわたりもしくはアレイの一部において一定に維持される1組の成分を含有することができる。一定の成分の組は2種の基本的に異なる方法で適用することができる。それは可変性成分とともに分配もしくは適用することができるかまたは一定の成分の組を支持体の全面を覆っている別の前被膜中に取り入れることができ、そしてその後分配される構成要素/成分は可変性成分のみを含んで成る(「見当たらない成分の原理(missing component principle)」)。
もう1つのアプローチにおいて、試験試料を囲む領域を被覆するために疎水性物質を使用することができる。これらの物質は支持体上の前以て規定された領域へ移動することから水溶液(および特定のその他の極性溶液)を局在化させる。もちろん、非水性もしくは非極性溶媒が使用される時は、異なる表面被膜を必要とするであろう。

支持体
本発明中に使用されるような摩擦電気的特性を評価するための試料を提供されたシート型の支持体はあらゆる適当な平坦な支持体であることができるが、えくぼもしくはその他のへこみを含むことができる。えくぼは好ましくは1mm未満の直径であり、特に好ましくは100μm未満の直径、そして特に好ましくは25μm未満の直径であろう。このようなえくぼの深度は好ましくは支持体の上部表面から100μm未満下方、そして特に好ましくは25μm未満下方であろう。
支持体は好ましくは、支持体を回転可能なドラムの表面上に取り付けさせる柔軟性を示す。
本発明において使用されるような試験試料のアレイを保持するためのシート型の支持体は例えば写真産業もしくは印刷産業で使用される支持体のタイプから選択することができる。適した支持体には紙、金属およびポリマーの支持体が含まれる。
適した紙の支持体には、単純な紙、キャストコート紙、ポリエチレンコート紙およびポリプロピレンコート紙が含まれる。
適した金属の支持体には、印刷板を製造するために使用されるようなアルミナム板が含まれる。
適したポリマー支持体には、セルロースアセテートプロピオネートもしくはセルロースアセテートブチレート、ポリエチレンテレフタレートおよびポリエチレンナフタレートのようなポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリ(ビニルアセタール)、ポリエーテルおよびポリスルホンアミンドが含まれる。本発明のために有用な高品質のポリマー支持体のその他の例には、半透明の白色ポリエステルおよび、ポリエチレンテレフタレートとポリプロピレンの押し出しブレンドが含まれる。ポリエステルフィルムの支持体および特にポリエチレンテレフタレートは優れたディメンション安定性をもつタイプの利用可能性のために好ましい。
ポリエステルが親水性層をもつ支持体物質として使用される時は、支持体への1種もしくは複数の親水性層の結合を改善するために、下塗り層を使用することができる。この目的のための有用な下塗り層は写真技術分野で周知であり、例えば塩化ビニリデン/アクリロニトリル/アクリル酸ターポリマーもしくは塩化ビニリデン/メチルアクリレート/イタコン酸ターポリマーのような塩化ビニリデンのポリマーが含まれる。後者のタイプの好ましいポリマーはコ(ビニリデンクロリド−メチルアクリレート−イタコン酸;88重量%/10重量%/2重量%)である。もっとも適した下塗り層は後者のポリマーおよびKIESELSOL 100F(Bayer AGから市販)のようなコロイド状シリカを含有し、場合により、好ましくは約10重量%の濃度のコ(メチルアクリレート−ブタジエン−イタコン酸)(49重量%/49重量%/2重量%)を含むことができる。前記のような下塗り層が、ゼラチン(好ましくは0.25〜0.35g/m)、Kieselsol 300F(0.30〜0.40g/m)(Bayer AGから市販)および約0.001g/mの被覆で、ポリメチルメタクリレートの基材(平均サイズ2〜3μm)上のマット剤(matting agent)、を含有する更なる下塗り層を提供される時にもっとも好ましい付着性が選られる。

試料
本発明に使用されるようなシート型の支持体上に提供された摩擦電気的特性を評価するための試料は少なくとも1面上に提供され、少なくとも2種の試料を含んで成る。組み合わせもしくは実験的計画の実験において、試料のアレイをシート型の支持体に適用する。
少なくとも2種の試料は1種もしくは複数の試験試料および1種もしくは複数の内部基準試料を含んで成る。基準試料は好ましくは充電用手段上の異なる摩擦充電位置と対応して、シート型の支持体上の前以て規定された領域中に分配される。同一組成および特性をもつ多数の試料により統計的な計算、例えば試料の摩擦電気的充電性の標準偏差の計算が可能になる。更に、内部基準試料を使用することにより、同一の内部基準試料を含んで成る試料を含む異なるシート間のより容易な比較が可能になり、更に、多数の内部基準試料の使用により充電過程における外部の影響、例えば充電用手段の基準物質の汚染の検出を可能にさせることも見いだされた。
試料は好ましくは非常に低量の荒れをもつが、より高度な荒れを示す表面はそれらが試験試料の摩擦充電を許す場合には、使用することができる。Rの用語で表わされる表面の荒れは好ましくは1mm未満、特には、100μm未満、そして特に好ましくは10μm未満である。
本発明の好ましい態様において、変動される成分および/もしくは一定に維持される成分は、銀ハロゲン化物エマルション法に基づいた写真材料の典型的な成分から選択される。銀ハロゲン化物エマルションは通常、保護的親水性結合剤、通常ゼラチンおよび、銀臭素化物、銀塩化物もしくは混合臭素化物−塩化物−ヨウ化物塩から選択される銀ハロゲン化物から成る。
これらの1種もしくは複数の写真用エマルションは例えば、”Chimie et Physique Photographique”, Paul Montel,Paris(1967)においてP.Glafkidesにより、 ”Photographic Emulsion Chemistry”, The Focal Press,London(1966)中でG.F.Duffinにより、そして”Making and Coating Photographic Emulsion”, The Focal Press,London(1966)中でV.L.Zelikman等により記載されたような異なる方法に従って可溶性銀塩と可溶性ハロゲン化物から調製することができる。それらは温度、濃度、添加順序および添加速度の部分的および全体的制御条件下でハロゲン化物と銀溶液を混合することにより調製することができる。銀ハロゲン化物は単一ジェット法、二重−ジェット法、変換法もしくはこれらの異なる方法の代替法に従って沈殿させることができる。
更に、銀ハロゲン化物は様々な金属塩もしくは、ロジウムおよびイリジウム添加物のような錯体でドープすることができる。
エマルションは通常の方法で、例えば透析により、凝集および再分散により、もしくは限外濾過法により脱塩することができる。
感光性銀ハロゲン化物エマルションは好ましくは例えば,P.Glafkidesによる前記の”Chimie et Physique Photographique”中に、G.F.Duffinによる前記の ”Photographic Emulsion Chemistry”中に、V.L.Zelikman等による前記の ”Making and Coating Photographic Emulsion”中に、そしてH.Frieserにより編集され、Akademische Verlagsgesellschaftにより発行された(1968) ”Die Grundlagen der Photographischen Prozesse mit Silberhalogeniden”中に記載のように化学的に感光性を与えられる。
銀ハロゲン化物エマルションのスペクトル増感は”The Cyanine Dyes and Related Compounds”, 1964, John Wiley & Sons中にF.M.Hamerにより記載されたもののような染料により実施することができる。スペクトル増感の目的のために使用することができる染料はシアニン染料、メロシアニン染料、錯体シアニン染料、錯体メロシアニン染料、ヘミシアニン染料、スチリル染料およびヘミオキソノール染料が含まれる。特に有用な染料はシアニン染料、メロシアニン染料および錯体メロシアニン染料に属するものである。
スペクトル増感染料の外には、補助層、例えば裏打ち層、下塗り層もしくは保護的上部層として被覆されることを意図される銀ハロゲン化物エマルション組成物もしくはその他の親水性組成物は、ハレーション防止染料、アキュータンス染料および修正染料(correction dye)のような他のタイプの染料を含有することができる。
本発明に従う使用のための1種もしくは複数の銀ハロゲン化物エマルションはフォグの形成を防止するかもしくは、写真用要素(photographic elements)の生産中もしくは貯蔵中またはそれらの写真的処理中に写真的特徴を固定させるための化合物を含んで成ることができる。銀ハロゲン化物エマルション中への使用に対しては多数のフォグ抑制剤もしくは安定剤が知られている。適した例はResearch Disclosure Item 36544,September 1994,Chapter VIIに開示されている。
銀ハロゲン化物に加えて、感光性エマルション組成物のもう1種の本質的な成分は結合剤である。結合剤は親水性コロイド、好ましくはゼラチンである。しかし、ゼラチンは合成、半合成もしくは天然のポリマーで一部もしくは全体を置き換えることができる。
写真用要素の結合剤は、特に使用される結合剤がゼラチンである時は、エポキシドタイプのもの、エチレンイミンタイプのもの、ビニルスルホンタイプのもの(例えば1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノール)、クロム塩(例えば酢酸クロムおよびクロムミョーバン(chromium alum))、アルデヒド(例えばホルムアルデヒド)、グリオキサールおよびグルタルアルデヒド、N−メチロール化合物(例えばジメチロール尿素およびメチロールジメチルヒダントイン)、ジオキサン誘導体(例えば2,3−ジヒドロキシ−ジオキサン)、活性ビニル化合物(例えば1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン)、活性ハロゲン化合物(例えば2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン)およびムコハロゲン酸(例えばムコ塩酸およびムコフェノキシ塩酸)のような適当な硬化剤で硬化させることができる。これらの硬化剤は単独でも組み合わせても使用することができる。結合剤はまた、米国特許第4063952号明細書(AGFA)に開示されたようなカルバモイルピリジニウム塩のような急速硬化剤で硬化させることもできる。
写真用エマルション組成物および/もしくは補助層のための組成物の試料は更に、潤滑剤、可塑化剤、マット剤、スペーシング剤(spacing agents)、白色化剤、UV−吸収剤および界面活性剤のような様々な種類のその他の成分を含んで成ることができる。
本発明の実施において、界面活性剤は被覆性および被覆された親水性層の静電気抑制性に対するそれらの重要な影響のために、組み合わせ計画のための可変性の成分として特に好ましい。
それらは特開昭62−280068号明細書(CANON)に記載されたように、カチオン、アニオン、両性および非−イオン性のいずれでもよい。適した界面活性剤の例は、N−アルキルアミノ酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アシル化ペプチド、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンおよびアルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルスルホン酸塩、スルホン化油、アルキルスルホン酸塩、アルキルエーテルスルホン酸塩、アルキルアリルエーテルスルホン酸塩、アルキルアミドスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルエーテルリン酸塩、アルキルアリルエーテルリン酸塩、アルキルおよびアルキルアリルポリオキシエチレンエーテル、アルキルアリルホルムアルデヒド縮合酸塩、アルキルアリルエーテルスルホン酸塩、アルキルアミドスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルエーテルリン酸塩、アルキルアリルエーテルリン酸塩、アルキルおよびアルキルアリルポリオキシエチレンエーテル、アルキルアリルホルムアルデヒド縮合ポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシプロピレンを有するブロックポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピルアルキルエーテル、グリコールエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル、ポリエチレングリコール脂肪族酸エステル、グリセロールエステル、ソルビタンエステル、プロピレングリコールエステル、糖エステル、フルオロC−C10アルキルカルボン酸、二ナトリウムN−ペルフルオロオクタンスルホニルグルタメート、ナトリウム3−(フルオロ−C−C11−アルキルオキシ)−1−C−Cアルキルスルホネート、ナトリウム3−(ω−フルオロ−C−C−アルカノイル−N−エチルアミノ)−1−プロパンスルホネート、N[3−(ペルフルオロオクタンスルホンアミド)−プロピル]−N,N−ジメチル−N−カルボキシメチレンアンモニウムベタイン、フルオロ−C11−C20アルキルカルボン酸、ペルフルオロ−C−C13−アルキル−カルボン酸、ペルフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、Li、KおよびNaペルフルオロ−C−C12−アルキルスルホネート、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)ペルフルオロオクタンスルホンアミド、ペルフルオロ−C−C10−アルキルスルホンアミド−プロピル−スルホニル−グリシネート、ビス−(N−ペルフルオロオクチルスルホニル−N−エタノールアミノエチル)ホスホネート、モノペルフルオロC−C16アルキル−エチルホスホネートおよびペルフルオロアルキルベタインである。
有用なカチオン界面活性剤にはN−アルキルジメチルアンモニウムクロリド、パルミチルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルジメチルアミン、テトラデシルジメチルアミン、エトキシル化アルキルグアニジン−アミン複合物、オレアミンヒドロキシプロピルビストリモニウムクロリド、オレイルイミダゾリン、ステアリルイミダゾリン、コカミンアセテート、パルミタミン、ジヒドロキシエチルコカミン、ココトリモニウムクロリド、アルキルポリグリコールエーテルアンモニウムスルフェート、エトキシル化オレアミン、ラウリルピリジニウムクロリド、N−オレイル−1,3−ジアミノプロパン、ステアラミドプロピルジメチルアミンラクテート、ココナツ脂肪アミド、オレイルヒドロキシエチルイミダゾリン、イソステアリルエチルイミドニウムエトスルフェート、ラウラミドプロピルPEG−ジモニウムクロリドホスフェート、パルミチルトリメチルアンモニウムクロリドおよびセチルトリメチルアンモニウムブロミドが含まれる。
例えばF(CFCHCHSCHCH[ここでRは水素もしくはアルキル基である]の構造をもつ米国特許第4781985号明細書(JAMES RIVER GRAPHICS)、およびCF(CFCHCHO(CHCHO)R[ここでm=2〜10、n=1〜18、Rは水素もしくは1〜10炭素原子のアルキル基である]の構造をもつ米国特許第5084340号明細書(KODAK)に記載されたようなフッ化炭素の界面活性剤は特に有用である。これらの界面活性剤はDu Pontおよび3Mから市販されている。

産業的適用性
本発明の装置および方法は例えば写真用材料、印刷板、感熱印刷システム、透明オーバーヘッドプロジェクションフォイル、ガラス材料および織物の製造および適用に使用することができる。
今度は本発明が、それらに限定はされないが、下記の実施例により具体的に示されよう。
下記の界面活性剤を典型的な親水性のゼラチン状の層の摩擦電気的特性に対するそれらの影響につき試験した:
・界面活性剤1(SF−1):C15−COONH
・界面活性剤2(SF−2):C11−フェニル−(O−CH−CH−O−
CH−COOH。
実験中、ゼラチンK16096(DGF STOESS AGから市販)の濃度も変動させる。下記の組成を有する3種の異なるストック溶液を調製した:
(A)1%ゼラチン3.5g+水300ml+染料0.5g
(B)2%ゼラチン3.5g+水150ml+染料0.5g
(C)1.5%ゼラチン3.5g+水225ml+染料0.5g。
使用された「染料」は4−[3−[3−カルボキシ−5−ヒドロキシ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]−2−プロペニリデン]−4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)1H−ピラゾール−3−カルボン酸の2.5%溶液であった。この溶液は純メタノール500ml、水375mlおよび水酸化ナトリウム溶液125ml(994mlの水中NaOH16g)中に粉末形態の4−[3−[3−カルボキシ−5−ヒドロキシ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]−2−プロペニリデン]−4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)1H−ピラゾール−3−カルボン酸25gを溶解することにより調製された。
ストック溶液に界面活性剤SF−1およびSF−2を添加もしくは非添加して、表1に示したような8種の組成物をもたらした。界面活性剤を5%水溶液として添加した。十分に比較的組成物を得るために、表1に示した8種の組成物のストック溶液に水を添加した。
Figure 2004239910
組成物を8列および10欄のアレイに適当なディメンションのポリエチレンテレフタレートのシート上に40℃で分配し、40℃で1時間乾燥した。各列の試料の組成物は表1に与えた組成物に対応した。組成物は各列の幅上に一定に維持された。摩擦電気充電および測定の2種の実験を前節で詳細に説明されたような社内用に構築された装置で実施した。第1の実験において、充電用ローラーはゴムから成った。第2の実験では、ローラーの表面はナイロンのスリーブで覆われた。充電プラトーが達せられた時に7欄に沿って測定されたボルトにおける測定表面ポテンシャルを表2に要約する。
Figure 2004239910
どちらかの界面活性剤を含む組み合わせ物はポテンシャルの問題に応じて好都合もしくは不都合であることができる。写真産業の被覆アレイ(alleys)中に最近使用されるようなローラー上に取り付けられたナイロンスリーブに対して特別な静電気の問題が存在する時には界面活性剤SF−2の使用が好ましい。他方、ゴムの吸引ローラーに対する摩擦電気的充電の問題が起ると考えられる場合には、界面活性剤SF−1がより良い選択であると考えられる。ゴムおよびナイロン表面双方が存在する状況においてより良い界面活性剤を探求する時には、その場合には、より低い摩擦電気的充電因子を考慮してSF−1が最良の選択であることは明白である。
本発明の好ましい態様を詳細に説明したので、今や、付記の請求の範囲に定義されたような本発明の範囲から逸脱せずに、その中に多数の修飾を実施することができることは当業者に明白であろう。
本発明に従って使用される装置の好ましい態様のスキーム図を示す。

Claims (12)

  1. −それぞれ少なくとも2種の試料をその少なくとも1面上の少なくとも1種の前以て規定されたその領域に提供された支持体を含んで成る、シート型の物質を保持するための接地された手段(1)、
    −前記の少なくとも2種の試料を摩擦充電させるための充電用手段(4)および
    −前記の少なくとも2種の試料の電気的特性を測定するための手段(7)、
    を含んで成る、少なくとも2種の試料の摩擦電気特性を評価するための装置。
  2. 前記の少なくとも2種の試料が少なくとも1種の試験試料および少なくとも1種の内部基準試料を含んで成る、請求項1記載の装置。
  3. 少なくともその1面上に前記の少なくとも2種の試料を提供された前記の支持体を保持するための前記の接地された手段が回転可能なドラム(1)である、請求項1もしくは2記載の装置。
  4. 前記の測定された電気的特性につき計算を実施するための手段(11)を含んで成る、請求項1〜3のいずれか1項記載の装置。
  5. 前記の測定された電気的特性につき計算を実施するための前記の手段がコンピューター(11)である、請求項4記載の装置。
  6. 前記の装置が
    −シート型の支持体を保持するための接地された回転可能なドラム(1)、
    −摩擦電気的基準物質から成るかもしくはそれで覆われた充電用ローラー(4)、
    −静電気ポテンシャルを測定するための電圧計(8)に接続された測定用プローブ(7)、
    −出力および入力データを処理するためのコンピューター(11)、
    を含んで成る、請求項1〜5のいずれか1項記載の装置。
  7. コンピューター(11)のソフトウェア(12)が前記の回転可能なドラム(1)の回転速度およびシート型の前記の支持体上の前記の電気的特性を測定するための前記の測定用手段(7)の線形並進運動速度を制御する、請求項5もしくは6記載の装置。
  8. 前記の少なくとも2種の試料に対する後処理のための手段を含んで成る、請求項1〜7のいずれか1項記載の装置。
  9. 後処理のための前記の手段が印刷手段、乾燥手段、湿潤化手段、熱処理手段、UV−硬化手段もしくはそれらの組み合わせ物から選択される、請求項8記載の装置。
  10. 下記の段階:
    (a)試料のアレイをシート型の支持体上のそれぞれ前以て規定された領域に提供すること、
    (b)前記試料のアレイを摩擦充電すること、および
    (c)前記の摩擦充電された試料のアレイ中の試料の電気的特性を連続的に測定すること、
    を含んで成る、試料のアレイの摩擦電気的特性を評価する方法。
  11. シート型の前記支持体上の前記試料を、印刷段階、乾燥段階、湿潤化段階、冷却段階、熱処理、UV−硬化段階もしくはそれらの組み合わせ物から選択される後処理段階にかける段階(d)を含んで成る、請求項10記載の方法。
  12. 前記アレイ中の前記摩擦充電試料の測定された電気的特性についての統計的計算が実施され、そこで前記摩擦充電試料の各々の異なる試験試料が少なくとも2種の異なる欄および列中に存在する、請求項10もしくは11記載の方法。
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