JP2004238114A - 巻癖除去方法及び巻癖除去装置 - Google Patents

巻癖除去方法及び巻癖除去装置 Download PDF

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Abstract

【課題】同伴エア量の変化に関わらず、適切な巻癖除去を可能とする。
【解決手段】カール除去装置10の作動制御部32には、品種情報毎の目標温度及び加熱時間パターンを記憶している加熱条件設定手段48が設けられており、処理するXレイフィルム12の品種情報を読み込むことにより、目標温度及び加熱時間パターン等の加熱条件を設定する。この目標温度に基づいた制御温度で加熱ドラム18の温度制御を行うと共に、ライン速度と加熱時間パターンに基づいてスイングローラ30の位置制御を行う。これと共に、テンション制御部42では、設定された目標温度とXレイフィルムの実際の温度に基づいてXレイフィルムのテンションを制御することにより、同伴エア量の変化に伴う接触伝熱係数の変化を補うように補正する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真フィルムなどの高分子支持体が設けられた感光材料ウエブから巻癖を除去する巻癖除去方法及び巻癖除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
Xレイフィルムなどの高分子支持体を有する写真感光材料などは、ロール状に巻き取られて取り扱われ、このロールから引出した感光材料のウエブを所定サイズに切断ないし裁断することによりシート状に加工される。
【0003】
ところで、感材ロールから引出した感光材料のウエブには、少なからず巻癖が生じており、シート状に加工したときに、感光材料のシート体がカールし、搬送、集積等の作業に支障をきたしてしまう。このような巻癖を除去する方法としては、ロールから引出したウエブを、加熱ローラに巻き掛けながら加熱する方法が知られているが、感光材料は、感材種等によって耐熱性が異なり、熱被りや色調変動が生じてしまうことがある。
【0004】
ここから、品種に応じて加熱温度、加熱時間等の加熱条件を設定し、この加熱条件に基づいて、ウエブの加熱を行うことが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、この提案では、加熱時間と搬送速度に基づいて加熱ローラへのウエブラップ角を制御するようにしている。
【0006】
一方、ウエブを搬送しながら加熱ローラに巻き掛けるときには、ウエブと加熱ローラの周面の間に空気が引き入れられてしまうことがある(この空気を「同伴エア」とする)。この同伴エアは、ウエブの搬送速度が高くなることにより増加してしまい、ウエブの加熱効率を低下させてしまう。
【0007】
このために、加熱ローラの上流側(ウエブの搬送方向の上流側)に配置しているローラ部材との間のクリアランスを適正に保ったり、加熱ローラに巻き掛けられたウエブにエアを噴き付けることにより同伴エアを除去する提案がなされている(例えば、特許文献2参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−310850号公報
【特許文献2】
特開2002−220144号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ウエブラップ角と共に加熱ローラとローラ部材のクリアランスを適正に制御したり、ウエブにエアを噴きつけながら、ウエブの加熱温度を高精度に制御することは難しい。また、加熱ローラに巻き掛けられるウエブの平面性や、ウエブに蛇行が生じているか否かも加熱効率に大きく影響する。
【0010】
これらの要因に基づいて伝熱効率の変動を予測して加熱を行うことは困難な作業である。
【0011】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、容易な加熱制御によって高分子支持体を用いた感光材料ウエブから適切に巻癖を除去することができる巻癖除去方法及び巻癖除去装置を提案することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、高分子支持体が用いられた感光材料ウエブを搬送しながら、この感光材料ウエブを加熱ドラムに巻きつけて加熱することにより巻癖を除去する巻癖除去方法であって、前記感光材料ウエブの加熱条件として、前記感光材料ウエブの品種情報に基づいて加熱温度及び感光材料ウエブの搬送速度に応じた加熱時間の変化パターンを求め、前記感光材料ウエブを前記加熱ドラムに巻き掛けるラップ角を前記感光材料ウエブの実際の搬送速度と前記品種情報に基づいた加熱時間の変化パターンから定まる加熱時間に基づいて設定し、前記品種情報に基づいた目標温度となるように前記感光材料ウエブを加熱する、ことを特徴とする巻癖除去方法。
【0013】
この発明によれば、感光材料ウエブの品種毎に、その感光材料ウエブの品質を低下させることなく、適切に巻癖を除去可能とする目標温度と共に、感光材料ウエブの搬送速度に応じた加熱時間の変化パターンを予め求めておく。
【0014】
感光材料ウエブの巻癖除去を行うときには、その感光材料ウエブの品種情報に基づいて、目標温度および加熱時間の変化パターンを設定すると共に、加熱時間の変化パターンと実際の感光材料ウエブの搬送速度から加熱時間を設定する。
【0015】
このようにして設定した加熱温度及び加熱時間に基づいて、感光材料ウエブを搬送しながら、加熱ドラムに巻き掛けて、感光材料ウエブが設定された目標温度となるように加熱することにより、感光材料ウエブの搬送速度に応じて、感光材料ウエブと加熱ドラムの間に入り込む空気の量である同伴エアの量が変化しても、感光材料ウエブから確実に巻癖を除去することができる。
【0016】
このような本発明に適用される感光材料ウエブの品種情報には、加熱ドラムに対する感光材料ウエブの接触伝熱係数などの伝熱効率を含むことは勿論、感光材料ウエブの厚さ、幅寸法、比重など、単位体積当たりの感光材料ウエブの温度を変化(例えば1°C)させるのに必要な熱量(比熱)に影響する情報を含むものであればよい。
【0017】
また、加熱ドラムによって感光材料ウエブを加熱するときには、感光材料ウエブの搬送速度に加えて、加熱前の感光材料ウエブの温度である初期温度及び加熱ドラムの温度を考慮することが好ましい。
【0018】
また、請求項2に係る巻癖除去方法は、前記品種情報に基づいて設定した前記感光材料ウエブの目標温度と、前記加熱ドラムによって加熱された前記感光材料ウエブの実際の温度と、に基づいて前記感光材料ウエブのテンションを調整することを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、設定した感光材料ウエブの目標温度と、加熱ドラムによって加熱された感光材料ウエブの実際の温度と、の差に基づいて、感光材料ウエブのテンションを制御する。
【0020】
感光材料ウエブを加熱ドラムに巻き掛けて加熱する場合、同伴エア量が変化することにより接触伝熱係数が変化するが、感光材料ウエブのテンションによっても接触伝熱係数が変化する。ここから、同伴エア量の変化等に起因して接触伝熱係数が変化し、感光材料ウエブの実際の温度に変化を生じたときには、感光材料ウエブのテンションを調整して、接触伝熱係数の変化を補正する。
【0021】
これにより、例えば感光材料ウエブの搬送速度が一定であるにも関わらず、同伴エア量が変化しても、感光材料ウエブを適切な温度に加熱して、感光材料ウエブから確実に巻癖を除去することができる。
【0022】
このような本発明の巻癖除去方法に適用し得る巻癖除去装置は、高分子支持体が用いられた感光材料ウエブを搬送しながら、この感光材料ウエブから巻癖を除去する巻癖除去装置であって、所定温度に加熱されて前記感光材料ウエブが巻き掛けられることにより感光材料ウエブを加熱する加熱ドラムと、前記加熱ドラムへの前記感光材料ウエブの巻き掛け位置を変更することにより感光材料ウエブが加熱ドラムに接触して加熱される加熱時間を変更する加熱時間変更手段と、予め感光材料ウエブの品種情報毎に設定された加熱温度及び搬送速度に応じた加熱時間の変化パターンから前記感光材料ウエブの品種情報に基づいて加熱温度及び加熱時間の変化パターンを含む加熱条件を設定する加熱条件設定手段と、前記加熱条件設定手段によって設定された加熱温度に基づいて前記加熱ドラムの温度を制御する温度制御手段と、前記感光材料ウエブの搬送速度を検出する速度検出手段と、前記速度検出手段によって検出した前記感光材料ウエブの搬送速度と前記加熱条件設定手段によって設定した加熱時間の変化パターンに基づいて設定した感光材料ウエブの加熱時間に応じて前記加熱時間変更手段を制御する加熱時間制御手段と、を含むものであればよい。
【0023】
また、本発明の巻癖除去装置としては、前記加熱ドラムによって加熱された前記感光材料ウエブの温度を検出するウエブ温度検出手段と、前記ウエブ温度検出手段によって検出する前記感光材料ウエブの実際の温度と、前記加熱条件設定手段によって設定した目標温度に基づいて、前記加熱ドラムに巻き掛けられる感光材料ウエブの張力を制御するテンション制御手段と、を含むことがより好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1には、本実施の形態に適用したカール除去装置10の概略構成を示している。本実施の形態では、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の高分子支持体が用いられ、この高分子支持体の少なくとも一方の面に感光層が形成された感光材料ウエブとして医療用熱現像感光材料であるドライXレイフィルム(以下「Xレイフィルム12」とする)を用いており、カール除去装置10には、このXレイフィルム12がロール状に巻き取られた原反14が装着されるようになっている。
【0025】
Xレイフィルム12は、この原反14から引出されながら切断または、裁断された後に切断処理されることにより、所定サイズのシート状に加工処理される。
【0026】
本実施の形態に適用したカール除去装置10は、このXレイフィルム12の加工処理を行う図示しない加工処理装置の上流側に設けられて、原反14から引出したXレイフィルム12を、加工処理装置へ送り出す。このときに、カール除去装置10では、Xレイフィルム12に生じている巻癖を除去して、シート状に加工されたシート状のXレイフィルムにカールが現われてしまうのを防止するようにしている。
【0027】
すなわち、カール除去装置10は、原反14から引出したXレイフィルム12の巻癖を矯正しながら、加工処理工程へ送出す。
【0028】
カール除去装置10は、送出し部16を備え、この送出し部16に前記したXレイフィルム12の原反14が装着される。また、カール除去装置10では、加熱手段として加熱ドラム18が設けられており、Xレイフィルム12は、この加熱ドラム18に巻き掛けられることにより加熱処理される。
【0029】
また、Xレイフィルム12に対する図示しない加工処理工程側(図1の矢印A方向側)には、サクションドラム(SD)20が設けられている。このサクションドラム20は、外周部に図示しない多数の吸着孔が形成されており、この吸着孔に供給される負圧によって、外周面に巻き掛けたXレイフィルム12を吸着して回転する。
【0030】
これにより、Xレイフィルム12は、サクションドラム20の回転速度に応じたライン速度で原反14から引出されながら、加工処理装置へ送り出される。このとき、例えば、Xレイフィルム12のライン速度が、加工処理装置でのXレイフィルム12のライン速度に応じた速度となるようにしている。
【0031】
カール除去装置10には、加熱ドラム18よりも送出し部16側に、パスローラ22、24が設けられている。原反14から引出されたXレイフィルム12は、パスローラ22に巻き掛けられて上方へ向けられ、次のパスローラ24に巻き掛けられた後に加熱ドラム18に巻き掛けられる。
【0032】
また、加熱ドラム18とサクションドラム20の間には、パスローラ26が設けられており、加熱ドラム18から送り出されたXレイフィルム12は、このパスローラ26に巻き掛けられた後に、サクションドラム20に巻き掛けられる。
【0033】
また、サクションドラム20の近傍には、ガイドローラ28が設けられており、サクションドラム20から送り出されるXレイフィルム12は、このガイドローラ28に巻き掛けられて加工処理装置へ向けられる。このときに、ガイドローラ28は、サクションドラム20へのXレイフィルム12の巻き掛け角度を大きくして、Xレイフィルム12が、サクションドラム20に確実に保持されて送り出されるようにしている。
【0034】
ところで、カール除去装置10には、加熱ドラム18の周面近傍に、加熱時間変更手段を形成するスイングローラ30が設けられており、パスローラ24から送出されたXレイフィルム12は、スイングローラ30に巻き掛けられた後に、加熱ドラム18に巻き掛けられる。
【0035】
このスイングローラ30の外周面と加熱ドラム18の外周面の間隔は、Xレイフィルム12の肉厚よりも僅かに大きい程度(例えば、約0.3mmの肉厚のXレイフィルム12に対しては、約0.4mm〜0.5mm程度の間隔)に接近されている。
【0036】
これにより、Xレイフィルム12は、スイングローラ30に巻き掛けられて反転されながら加熱ドラム18に巻き掛けられ、Xレイフィルム12の近傍の空気や、加熱ドラム18の周面近傍の空気が、Xレイフィルム12と加熱ドラム18の間に入り込んでしまうのを抑えられている(この空気を「同伴エア」とする)。
【0037】
Xレイフィルム12は、加熱ドラム18に巻き掛けられて加熱されるときに、加熱ドラム18の周面との間に同伴エアが入り込んでいると、加熱効率が低下する。ここから、カール除去装置10では、スイングローラ30を設けることにより、同伴エアが入り込んでしまうのを抑えるようにしている。
【0038】
カール除去装置10では、このスイングローラ30が、図示しないスイング機構によって加熱ドラム18との間に一定の間隔を保持した状態で、加熱ドラム18の周面に沿って所定範囲の間を移動可能となるようにしている。なお、図1では、二点鎖線でスイングローラ30の移動範囲の一例を示している。
【0039】
加熱ドラム18に巻き掛けられるXレイフィルム12は、スイングローラ30が移動することにより、加熱ドラム18への巻き掛け開始位置が移動する。すなわち、スイングローラ30が移動することにより、加熱ドラム18にXレイフィルム12を巻き掛け範囲であるラップ角が変更されるようになっている。
【0040】
カール除去装置10では、Xレイフィルム12の加熱ドラム18へのラップ角を変更することにより加熱時間を制御することができるようにしている。すなわち、加熱ドラム18によるXレイフィルム12の加熱時間は、Xレイフィルム12の同一部分が加熱ドラム18に接触している時間であり、ラップ角を制御することにより、加熱時間を制御することができる。
【0041】
なお、Xレイフィルム12が一定のライン速度で搬送されているときには、ラップ角によってXレイフィルム12が加熱ドラム18に巻き掛けられている時間であるラップ時間が定まり、このラップ時間が加熱時間となる。
【0042】
カール除去装置10には、作動制御部32が設けられており、この作動制御部32によって原反14のXレイフィルム12の引出しから、このXレイフィルム12の加熱及び加工処理装置への送り出しまでの作動が制御される。
【0043】
また、カール除去装置10には、加熱ドラム18の温度制御を行う温度制御部34が設けられている。この温度制御部34は、Xレイフィルム12が所定温度なるように設定した温度に加熱ドラム18の温度を制御する。
【0044】
パスローラ22は、原反14から引出されたXレイフィルム12が巻き掛けられることにより、Xレイフィルム12のライン速度に応じて回転する。このパスローラ22には、Xレイフィルム12のライン速度を検出するライン速度検出器38が設けられている。このライン速度検出器38は、例えば、このパスローラ22の回転角を検出するロータリーエンコーダ等を用いることができる。なお、ライン速度検出器38は、パスローラ22に限らず、Xレイフィルム12が巻き掛けられることによりXレイフィルム12のライン速度に応じて回転する任意のローラに設けることができる。
【0045】
また、カール除去装置10には、加熱時間制御手段として、スイングローラ30の移動位置を制御するスイングローラ位置制御部40が設けられている。このスイングローラ位置制御部40には、ライン速度検出器38が接続しており、スイングローラ位置制御部40は、Xレイフィルム12が加熱ドラム18に巻き掛けられているラップ時間(加熱時間)が、予め設定されている時間となるようにスイングローラ30の位置を制御する。すなわち、スイングローラ位置制御部40は、スイングローラ30の位置を制御することにより、加熱ドラム18へのXレイフィルム12のラップ角を制御する。
【0046】
このとき、スイングローラ位置制御部40は、ライン速度検出器38によって検出しているXレイフィルム12のライン速度に基づいてスイングローラ30の位置を制御するようにしている。
【0047】
さらに、カール除去装置10には、テンション制御手段としてテンション制御部42が設けられている。本実施の形態に適用したカール除去装置10では、送出し部16に装填された原反14の巻芯(回転軸44)の回転を、例えばパウダーブレーキ等を用いて抑制することにより、原反14から引出されたXレイフィルム12に所定のテンションを付与するようにしている。
【0048】
テンション制御部42は、このパウダーブレーキのブレーキ力を制御することにより、原反14から引出されて搬送されるXレイフィルム12に、予め設定されているテンションを付与するようにしている。
【0049】
このテンション制御部42には、加熱ドラム18によって加熱されて送り出されるXレイフィルム12に対向して設けられているフィルム温度検出器36が接続しており、テンション制御部42では、フィルム温度検出器36によって検出するXレイフィルム12の実際の温度と、予め設定されているXレイフィルム12の加熱温度である目標温度に基づいて、Xレイフィルム12のテンションを制御することにより、フィルム温度検出器36によって検出するXレイフィルム12の実際の温度が、予め設定されている目標温度となるようにしている。
【0050】
一方、温度制御部34、スイングローラ位置制御部40及びテンション制御部42は、作動制御部32に接続している。また、作動制御部32は、生産管理装置46に接続している。
【0051】
生産管理装置46には、原反14及び原反14として巻き取られているXレイフィルム12に対する感材情報を含む品種情報が蓄積されており、作動制御部32は、送出し部16に装填される原反14(Xレイフィルム12)に対する品種情報を、原反14からのXレイフィルム12の引出しに先立って読み込むようになっている。
【0052】
また、作動制御部32には、加熱条件設定手段48が設けられている。この加熱条件設定手段48は、生産管理装置46から読み込んだ原反14(Xレイフィルム12)に対する品種情報に基づいて、Xレイフィルム12を加熱するときの目標温度及び加熱時間パターン等の加熱条件を設定する。
【0053】
カール除去装置10では、Xレイフィルム12の品質に影響を与えることなく、このXレイフィルム12から確実に巻癖を除去することができる目標温度及びライン速度に応じた加熱時間パターン等の加熱条件が、品種毎に求められている。
【0054】
この品種情報には、Xレイフィルム12の接触伝熱係数、Xレイフィルム12の厚さ、Xレイフィルム12の幅寸法、Xレイフィルム12の比重が含まれており、これにより、単位長さや単位重量当たりの適切な加熱条件の設定が可能となるようにしている。
【0055】
加熱条件設定手段48には、この品種情報に応じて予め設定している目標温度及びライン速度に応じた加熱時間パターン等の加熱条件が記憶されており、加熱条件設定手段48は、生産管理装置46から、カール除去装置10の送出し部16に装填された原反14(Xレイフィルム12)の品種情報を読み込むと、この品種情報に基づいて、Xレイフィルム12を目標温度に加熱するための加熱ドラム18の温度(制御温度)及び加熱時間パターン等の加熱条件を設定する。
【0056】
このときに、加熱条件設定手段48では、加熱条件の設定に先立って、加熱ドラム18の初期温度(Xレイフィルム12の加熱を開始する温度)及び加熱されるXレイフィルム12の初期温度を読み込むようになっている。このXレイフィルム12の初期温度は、例えば、原反14の温度を測定してもよく、カール除去装置10の設置環境温度を用いてもよい。
【0057】
ここから、加熱条件設定手段48では、Xレイフィルム12の品種情報と、加熱ドラム18の初期温度及びXレイフィルム12の初期温度から、Xレイフィルム12を適切な温度にするための加熱ドラム18の制御温度を設定する。
【0058】
作動制御部32は、加熱条件設定手段48で設定した加熱条件に基づいた加熱ドラム18の制御温度を温度制御部34へ出力すると共に、品種情報に基づいたXレイフィルム12の目標温度をテンション制御部42へ出力する。
【0059】
温度制御部34は、この加熱ドラム18の制御温度に基づいた加熱ドラム18の温度制御を行う。
【0060】
すなわち、加熱ドラム18に巻き掛けられたXレイフィルム12の温度は、Xレイフィルム12の厚さ、幅寸法、比熱、熱伝達係数等によって変化する。ここから、カール除去装置10では、Xレイフィルム12の目標温度を設定しており、温度制御部34では、Xレイフィルム12が目標温度となるように加熱ドラム18の制御温度を設定し、この制御温度に維持するように加熱ドラム18の温度制御を行う。
【0061】
また、作動制御部32は、設定した加熱条件に基づいた加熱時間パターンをスイングローラ位置制御部40へ出力する。スイングローラ位置制御部40は、この加熱時間パターンと、ライン速度検出器38によって検出するXレイフィルム12のライン速度に基づいてXレイフィルム12の加熱時間を設定し、この加熱時間が得られるようにスイングローラ30の位置制御を行うようにしている。
【0062】
高分子支持体が設けられたXレイフィルム12に品質低下を生じさせることなく、確実に巻癖を除去するためには、Xレイフィルム12を適正な温度まで加熱する必要がある。
【0063】
図2(A)に示すように、Xレイフィルム12を搬送しながら加熱ドラム18に巻き掛けて加熱するときに、加熱ドラム18によって加熱したXレイフィルム12の温度(実際の温度)が所定の温度となるようにするためには、Xレイフィルム12のライン速度が高くなるのに応じて、Xレイフィルム12が加熱ドラム18に接触している時間である加熱時間を長くする必要がある。なお、図2(A)では、本実施の形態に適用した医療用ドライフィルムであるXレイフィルム12を用い、加熱温度を85°Cとしたときを破線で示し、90°Cとしたときを実線で示し、95°Cとしたときを一点鎖線で示している。
【0064】
また、図2(B)に示すように、Xレイフィルム12を搬送しながら加熱ドラム18に巻き掛けて加熱するときには、Xレイフィルム12のライン速度に応じて接触伝熱係数が変化する。なお、図2(A)では、Xレイフィルム12のテンションを一定(12kgf/m)としたときの値を示している。
【0065】
すなわち、Xレイフィルム12を加熱ドラム18に巻き掛けるときには、スイングローラ30を用いても、少なからず同伴エアが生じ、この同伴エア等によってXレイフィルム12への接触伝熱係数が低下する。
【0066】
この同伴エア等に起因する接触伝熱係数は、Xレイフィルム12のライン速度が高くなることにより低下し、これにより、ライン速度が高いときには、ライン速度が低いときに比べて、Xレイフィルム12の温度が低くなってしまうが、この温度の低下は、加熱時間によって補うことができる。
【0067】
ここから、カール除去装置10では、Xレイフィルム12の品種情報毎に、予め加熱温度と共に、Xレイフィルム12のライン速度に応じた加熱時間パターンが設定されており、加熱条件設定手段48は、品種情報に基づいて目標温度と共に、ライン速度に応じた加熱時間パターンを選択して設定する。また、スイングローラ位置制御部40では、加熱条件設定手段48によって設定された加熱時間パターンと、ライン速度検出器38によって検出したXレイフィルム12のライン速度に基づいて、実行するXレイフィルム12の加熱時間を設定し、この加熱時間が加熱ドラム18へのXレイフィルム12のラップ時間またはラップ角となるようにスイングローラ30を移動するようにしている。
【0068】
一方、テンション制御部42では、加熱条件設定手段48によって設定されて入力されたXレイフィルム12の目標温度と、フィルム温度検出器36によって検出したXレイフィルム12の実際の温度に基づいて、Xレイフィルム12のテンション制御を行う。
【0069】
Xレイフィルム12を一定のライン速度で搬送しても、Xレイフィルム12を加熱ドラム18へ巻き掛けるときの同伴エアの量が変化することがある。このような同伴エアの量の変化は、加熱ドラム18によってXレイフィルム12を加熱するときの伝熱効率に影響する。
【0070】
図3に示すように、加熱ドラム18によってXレイフィルム12を加熱するときの接触伝熱係数は、Xレイフィルム12のテンションによって変化し、テンションが高くなることにより、接触伝熱係数大きくなる。なお、図3では、Xレイフィルム12のライン速度を50m/minとしたときの値を示している。
【0071】
ここから、カール除去装置10に設けているテンション制御部42では、加熱条件設定手段48によって設定した目標温度と、フィルム温度検出器36によって測定したXレイフィルム12の実際の温度を比較し、この比較結果に基づいて、実際の温度が予め設定している目標温度となるようにXレイフィルム12のテンションを制御する。
【0072】
すなわち、テンション制御部42では、Xレイフィルム12のテンションを制御することにより、Xレイフィルム12と加熱ドラム18との間の伝熱効率を補正することにより、Xレイフィルム12が予め設定している目標温度に加熱されるようにしている。
【0073】
以下に本実施の形態の作用として、カール除去装置10を用いたXレイフィルム12からの巻癖除去(デカール)を、図4及び図5に示すフローチャートに沿って説明する。
【0074】
図4は、カール除去装置10での処理の流れの概略を示しており、このフローチャートは、カール除去装置10の稼動が開始されると実行され、最初のステップ100では、Xレイフィルム12に対する処理を開始するか否かを確認する。ここで、原反14から引出したXレイフィルム12の、加工処理装置への送出しが指示されることにより、ステップ100で肯定判定してステップ102へ移行する。
【0075】
このステップ102では、前回の処理と原反14(ロット)が変更されたか否かを確認し、新たに送出し部16に装填される原反14からXレイフィルム12を引出すときには、このステップ102で肯定判定してステップ104へ移行する。
【0076】
ステップ104では、新たに装填されたか、新たに装填されるXレイフィルム12の原反14に対する品種情報を、生産管理装置46から読み込む。この後、ステップ106では、読み込んだ品種情報に基づいて、予め実験結果等から設定して記憶している目標温度及び加熱時間パターン等の加熱条件を読み出して、新たに処理するXレイフィルム12に対する目標温度、加熱時間パターン等の加熱条件を設定する。
【0077】
なお、既に送出し部16に装填されている原反14からのXレイフィルム12の引出しを、前回に引き続いて行うときには、ステップ102で否定判定して、ステップ108へ移行し、先に設定して記憶している目標温度及び加熱時間パターンを読み出す。
【0078】
このようにして加熱条件及び加熱時間パターン等の加熱時間の設定が終了すると、ステップ110へ移行し、Xレイフィルム12を加熱条件として設定された温度に加熱できるように、加熱ドラム18の制御温度を設定し、この制御温度となるように、加熱ドラム18の温度制御を開始する。
【0079】
このとき、作動制御部32又は温度制御部34では、加熱ドラム18の初期温度、Xレイフィルム12の初期温度等を考慮して、加熱ドラム18の制御温度の設定及び温度制御を行う。
【0080】
次のステップ112では、加熱ドラム18が設定温度(制御温度)に達したか否かを確認する。これにより、加熱ドラム18が制御温度に達してXレイフィルム12に対する適切な加熱が可能となる状態になると、ステップ112で肯定判定してステップ114へ移行し、送出し部16に装填された原反14からのXレイフィルム12の引き出し及び、引出したXレイフィルム12の搬送を開始する。すなわち、Xレイフィルム12のデカール処理を開始する。
【0081】
このとき、温度制御部34では、加熱ドラム18を制御温度に維持するように加熱ドラム18に対する温度制御を継続する。
【0082】
Xレイフィルム12の引出し及び搬送が開始されると、ステップ116では、スイングローラ位置制御部40が、ライン速度検出器38によってXレイフィルム12のライン速度を読み込み、ステップ118では、このライン速度と、先に設定している加熱条件の中のライン速度に応じた加熱時間パターンと、に基づいて、Xレイフィルム12に対する加熱時間を設定し、この加熱時間が加熱ドラム18へのXレイフィルム12のラップ時間となるように、スイングローラ30の位置を設定する。
【0083】
このようにして、スイングローラ30の位置を設定すると、ステップ120では、図示しない移動機構によってスイングローラ30を設定した位置へ移動する。
【0084】
これにより、原反14から所定のライン速度で引出されるXレイフィルム12は、その品種情報とライン速度に基づいた目標温度及び加熱時間で加熱処理され、原反14として巻き取られていることにより生じている巻癖が除去される。
【0085】
このときに、Xレイフィルム12のライン速度に応じて加熱時間を設定しているので、ライン速度が高くなることにより同伴エアの量が増加しても、この同伴エアによる伝熱効率の低下を抑えて、Xレイフィルム12を適切に加熱することができる。
【0086】
また、Xレイフィルム12は、品質に悪影響を及ぼすことなく、確実に巻癖が除去される加熱条件に設定されているので、確実な巻癖の除去が可能となっている。
【0087】
なお、カール除去処理は、ステップ122で、1ロット分(例えば1巻の原反14分)のXレイフィルム12の引出しが終了したか否かを確認し、ステップ124では、カール除去装置10による処理を(デカール処理)を終了するかを確認し、1ロット分の処理が終了して、新たなロットの処理を行うときには、ステップ102へ移行し(ステップ122で肯定判定、ステップ124で否定判定)、また、ステップ124で否定判定されることによりデカール処理を終了する。
【0088】
一方、カール除去装置10では、品種情報に基づいて設定した目標温度及び加熱時間パターン等の加熱条件に基づいたXレイフィルム12の加熱を行いながら、Xレイフィルム12のテンションを制御することにより、伝熱効率の補正を行うことにより、Xレイフィルム12が設定した目標温度に加熱されるようにしている。
【0089】
図5には、カール除去装置10で実行するXレイフィルム12のテンション制御の一例を示している。
【0090】
このフローチャートは、例えば、図4のステップ112で肯定判定されるなどの、Xレイフィルム12に対するデカール処理を開始するタイミングで最初のステップ130が肯定判定されることにより実行され、まず、ステップ132で、加熱条件設定手段48によって設定されたXレイフィルム12の目標温度を読み込む。
【0091】
次のステップ134は、予め設定している所定の時間間隔で実行され、フィルム温度検出器36によって検出するXレイフィルム12の実際の温度を読み込み、ステップ136では、予め設定されたXレイフィルム12の目標温度と、フィルム温度検出器36によって検出したXレイフィルム12の実際の温度を比較する。
【0092】
この後、ステップ138では、設定した目標温度と実際の温度の差が所定範囲を外れて、Xレイフィルム12の実際の温度が目標温度より低くなているかを確認し、ステップ140では、設定した目標温度と実際の温度の差が所定範囲を外れて、Xレイフィルム12の実際の温度が目標温度より高くなっているかを確認する。
【0093】
ここで、Xレイフィルム12のライン速度が一定であるにも関わらず、同伴エアの量が増加するなどして伝熱効率が低下し、Xレイフィルム12の実際の温度が低くなっていると、ステップ138で肯定判定してステップ142へ移行し、例えばブレーキ圧を上昇させる。
【0094】
これにより、Xレイフィルム12のテンションが高くなり、これに伴って、Xレイフィルム12と加熱ドラム18との間の伝熱効率が高くなることにより、Xレイフィルム12の温度上昇が図られる。
【0095】
また、同伴エアの量が低下するなどして伝熱効率が高くなり、Xレイフィルム12の実際の温度も高くなると、ステップ140で肯定判定してステップ144へ移行し、例えばブレーキ圧を低下させる。
【0096】
これにより、Xレイフィルム12のテンションが低くなり、このテンション低下に伴って、Xレイフィルム12と加熱ドラム18との間の伝熱効率も低下することにより、Xレイフィルム12の温度低下が図られる。
【0097】
なお、テンション制御を行うときには、テンションの上限及び下限を設定して、この範囲内で行うことが好ましく、これにより、テンションが低下しすぎることによるXレイフィルム12の蛇行等の搬送不良の発生や、テンションが高くなりすぎることによるXレイフィルム12の損傷を防止することができる。
【0098】
また、テンションの増減を行うときには、段階的に行うようにしても良く、フィルム温度検出器36によって検出するXレイフィルム12の実際の温度を確認しながら、テンションの増減を行うようにしてもよい。
【0099】
このようなXレイフィルム12のテンション制御は、前記した如く、予め設定している時間間隔で行い、例えば、1ロット分の処理が終了するなどして、Xレイフィルム12の搬送が停止することにより、ステップ146で肯定判定して、テンション制御を終了する。
【0100】
このように、本実施の形態に適用したカール除去装置10では、加熱したXレイフィルム12の実際の温度を計測し、この計測結果に基づいて、Xレイフィルム12のテンションを制御することにより、同伴エア量の変化などに伴って伝熱効率が変化しても、この伝熱効率の変化を適正に補正して、Xレイフィルム12が適正な温度となるようにすることができる。
【0101】
なお、以上説明した本実施の形態では、原反14の回転軸44に加えるブレーキ力を制御することにより、Xレイフィルム12のテンション制御を行うようにしたが、Xレイフィルム12のテンション制御は、これに限るものではない。
【0102】
図6には、Xレイフィルム12のテンション制御の他の一例を適用したカール除去装置50を示している。このカール除去装置50には、図1に示すカール除去装置10のサクションドラム20に代えて、サクションドラム52を用い、このサクションドラム52を、送出し部16と加熱ドラム18(スイングローラ30)の間に配置している。
【0103】
また、サクションドラム52の近傍には、パスローラ22、24に換えて、ローラ54、56が対で設けられており、原反14から引出されたXレイフィルム12は、ローラ54、56の間でサクションドラム52に巻き掛けられる。
【0104】
これにより、Xレイフィルム12は、サクションドラム52の回転速度に応じたライン速度で、原反14から引出され、ローラ56から送り出される。ライン速度検出器38は、このローラ56に設けられて、例えばローラ56の回転角の変化からXレイフィルム12のライン速度を検出するようになっている。
【0105】
ローラ56と加熱ドラム18(スイングローラ30)の間には、ローラ58、60が配置され、このローラ58、60の間に、テンションローラ62が配置されている。テンションローラ62は、図示しない移動機構によってローラ58、60の間を、Xレイフィルム12の搬送路と交差する方向に沿って移動するようになっている。
【0106】
これにより、カール除去装置50では、ローラ58、60の間で、Xレイフィルム12のテンションを調整することができるようになっている。なお、図6では、二点鎖線でテンションローラ62の移動範囲を示している。
【0107】
カール除去装置10のテンション制御部42に換えて、カール除去装置50に設けているテンション制御部64は、フィルム温度検出器36の検出温度と、加熱条件設定手段48によって設定した目標温度に基づいて、テンションローラ62を移動する。
【0108】
このように構成されているカール除去装置50においても、前記したカール除去装置10と同様に、同伴エア量の変化などに起因して、伝熱効率が変化したときにも、この伝熱効率の変化を抑えるように補正して、Xレイフィルム12を適切な温度に加熱することができる。
【0109】
なお、以上説明した本実施の形態は、本発明の構成を限定するものではない。例えば、加熱時間変更手段としては、加熱ドラム18へのXレイフィルム12の巻き掛け時間を変更可能な構成であれば任意の構成を適用でき、テンション制御手段としては、加熱ドラム18に巻き掛けられるXレイフィルム12のテンション(張力)を変更可能な構成であれば、任意の構成を適用しうる。
【0110】
また、本実施の形態では、感光材料ウエブとして、医療用熱現像感光材料であるXレイフィルム12を例に説明したが、本発明は、これに限らず、高分子支持体を用いた感光材料であれば、任意の感光材料に適用することができる。
【0111】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、感光材料ウエブの品種情報に基づいて目標温度及び感光材料ウエブの搬送速度毎の加熱時間である加熱時間パターンを設定すると共に、加熱時間パターンと実際の感光材料ウエブの搬送速度に基づいて加熱時間を設定するので、感光材料ウエブの搬送速度によって同伴エア量が変わっても、感光材料ウエブが適切に巻癖を除去することができる。
【0112】
また、本発明では、同伴エア量等が変化しても、この変化に伴う加熱ドラムに対する感光材料ウエブの間の接触伝熱係数の変化を補正して、感光材料ウエブから適切にかつ確実に巻癖を除去することができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に適用したカール除去装置の概略構成図である。
【図2】(A)は加熱温度を一定にしたときのXレイフィルムのライン速度に対する加熱時間の変化の概略を示す線図、(B)はXレイフィルムのライン速度に対する接触伝熱係数の変化の概略を示す線図である。
【図3】Xレイフィルムのテンション変化に対する接触伝熱係数の変化の概略を示す線図である。
【図4】カール除去装置でのXレイフィルムの巻癖除去処理の概略を示す流れ図である。
【図5】設定された目標温度と実際の温度に基づいたXレイフィルムのテンション制御の一例を示す流れ図である。
【図6】本発明を適用したカール除去装置の他の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
10、50 カール除去装置(巻癖除去装置)
12 Xレイフィルム(感光材料ウエブ)
14 原反
18 加熱ドラム
30 スイングローラ(加熱時間変更手段)
32 作動制御部
34 温度制御部(温度制御手段)
36 フィルム温度検出器(ウエブ温度検出手段)
38 ライン速度検出器(搬送速度検出手段)
40 スイングローラ位置制御部(加熱時間制御手段)
42、64 テンション制御部(テンション制御手段)
46 生産管理装置
48 加熱条件設定手段
62 テンションローラ(テンション制御手段)

Claims (4)

  1. 高分子支持体が用いられた感光材料ウエブを搬送しながら、この感光材料ウエブを加熱ドラムに巻きつけて加熱することにより巻癖を除去する巻癖除去方法であって、
    前記感光材料ウエブの加熱条件として、前記感光材料ウエブの品種情報に基づいて加熱温度及び感光材料ウエブの搬送速度に応じた加熱時間の変化パターンを求め、
    前記感光材料ウエブを前記加熱ドラムに巻き掛けるラップ角を前記感光材料ウエブの実際の搬送速度と前記品種情報に基づいた加熱時間の変化パターンから定まる加熱時間に基づいて設定し、
    前記品種情報に基づいた目標温度となるように前記感光材料ウエブを加熱する、
    ことを特徴とする巻癖除去方法。
  2. 前記品種情報に基づいて設定した前記感光材料ウエブの目標温度と、前記加熱ドラムによって加熱された前記感光材料ウエブの実際の温度と、に基づいて前記感光材料ウエブのテンションを調整することを特徴とする請求項1に記載の巻癖除去方法。
  3. 高分子支持体が用いられた感光材料ウエブを搬送しながら、この感光材料ウエブから巻癖を除去する巻癖除去装置であって、
    所定温度に加熱されて前記感光材料ウエブが巻き掛けられることにより感光材料ウエブを加熱する加熱ドラムと、
    前記加熱ドラムへの前記感光材料ウエブの巻き掛け位置を変更することにより感光材料ウエブが加熱ドラムに接触して加熱される加熱時間を変更する加熱時間変更手段と、
    予め感光材料ウエブの品種情報毎に設定された加熱温度及び搬送速度に応じた加熱時間の変化パターンから前記感光材料ウエブの品種情報に基づいて加熱温度及び加熱時間の変化パターンを含む加熱条件を設定する加熱条件設定手段と、
    前記加熱条件設定手段によって設定された加熱温度に基づいて前記加熱ドラムの温度を制御する温度制御手段と、
    前記感光材料ウエブの搬送速度を検出する速度検出手段と、
    前記速度検出手段によって検出した前記感光材料ウエブの搬送速度と前記加熱条件設定手段によって設定した加熱時間の変化パターンに基づいて設定した感光材料ウエブの加熱時間に応じて前記加熱時間変更手段を制御する加熱時間制御手段と、
    を含むことを特徴とする巻癖除去装置。
  4. 前記加熱ドラムによって加熱された前記感光材料ウエブの温度を検出するウエブ温度検出手段と、
    前記ウエブ温度検出手段によって検出する前記感光材料ウエブの実際の温度と、前記加熱条件設定手段によって設定した目標温度に基づいて、前記加熱ドラムに巻き掛けられる感光材料ウエブの張力を制御するテンション制御手段と、
    を含むことを特徴とする請求項3に記載の巻癖除去装置。
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