JP2004238073A - 運搬用袋 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内面材3と外面材8からなる積層体2を構成材料とし、2つ折りして収納部11を形成する運搬用袋1であって、前記内面材3がアルミニウム層と発泡シート層を含み、アルミニウム層を発泡シート層より収納部11側に配置せしめることを特徴とする運搬用袋1。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、運搬用袋に関する。更に詳細には、介護用ベッド等の福祉用具等のほか、折りたたみ自転車、鍵盤楽器(キーボード)等の運搬、収納及び保存等に適した運搬用袋に関する。
【0002】
【背景技術】
従来では、介護ベッドや車椅子等の福祉用具は高額のため購入が困難であったが、近年では当該福祉用具のレンタル業者が普及したことに加え、2000年4月より、当該福祉用具のレンタルが本人の1割費用負担で利用可能となる介護保険制度が導入されたため、利用者個人が福祉サービスを自由に選択できる環境となった。従って、今後は、福祉用具等のレンタルによる使用が今まで以上に行われていくことが予想される。
【0003】
一般に、介護用ベッド等の福祉用具は、その大きさ等もあり、複数の部材に分割された状態で運搬ないし保管され、現場で組み立てられるという態様をとっている。また、かかる福祉用具のレンタルによる使用及び返却は、通常は、福祉用具を貸し出し(レンタルし)、利用者側で所定の日数を使用された後、当該福祉用具を業者が引き取り、当該用具に殺菌・消毒処理を施して清潔な状態にして保管し、その後、再び貸し出すという一連の流れを繰り返すことになる。従って、福祉用具のレンタルサービスにおける一連の流れにあっては、収納物である福祉用具を収納、運搬及び保管するという作業が必須となっている。
【0004】
従来の福祉用具のレンタルサービスにおける福祉用具の運搬や保管には、一般には、メーカー納品時のダンボール箱がそのまま用いられていたが、紙製のダンボール箱は、長期使用に対する考慮が特になされていないことから、福祉用具を出し入れしていると破損してしまい、何度にも渡って使うことができなかった。また、レンタル対象物である福祉用具は、安全性や清潔さを必要とされるため、当該用具を梱包するダンボール箱も同様な状態を求められるところ、ダンボール箱は耐薬品性に劣るために液体等による洗浄や薬品を用いた殺菌・消毒ができず、その結果、安全性、清潔さを保つことが難しかった。更には、ダンボール箱の場合は、収納物を出し入れする際にガムテープ等で収納物を固定したりする等の面倒な作業が必要であり、取り扱い性や運搬性等が悪いという問題もあった。
【0005】
一方、CDやビデオなどのレンタルサービスや、クリーニング店等の衣類の引き取り、回収ないし保管には、いわゆる「通い袋」と呼ばれる合成樹脂等の材料からなる専用の袋が使用されていた(例えば、特許文献1)。そして、前記したダンボール箱を用いた梱包以外の手段としては、例えば、収納物をまずフェルト等の材料で梱包したあと、当該材料をさらにナイロン等の材料で包装した2枚構成の包装形態とした梱包体等が提案されていた。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−170267号公報(第1−2頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる2枚の材料が分離した構成からなる包装形態は、梱包に手間や時間がかかり面倒であるほか、ダンボール箱と同様に耐薬品性、耐水性及び耐透湿性等の諸特性に劣るため、洗浄、殺菌及び消毒等を行うことが困難な場合が多く、かつ、使用する環境も限定されてしまうという問題や、介護べッドは、駆動モーター等を有しており、特に湿気が錆の発生やモーターの作動不良を招いてしまうという問題も発生していた。更には、強度の面から見ても、比較的大重量の介護ベッド等の福祉用具を収納した場合にあっては、包装材料が破れて収納物が外に飛び出てしまったり、外部からの衝撃により収納物に損傷を与えてしまうという問題も生じていた。また、汚れがこびり付いた場合にあっては、その拭き取りが困難な場合もあった。
【0008】
従って、本発明の目的は、福祉用具等の収納物を清潔かつ安全に運搬ないし保管できるとともに、緩衝性にも優れ、取り扱い性、運搬性もよく、更に強度的にも向上されたものであり、福祉用具等のレンタルサービス等における長期ないし多回数の繰り返し使用にも耐え、かつ保管時の湿気防止効果に優れた運搬用袋を提供することにある。
【0009】
【課題が解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達するために、福祉用具等を運搬する運搬用袋の材料及びその構成について鋭意検討を重ねた結果、当該袋を構成する材料について、内面材と外面材を積層した構造とし、かつ、前記内面材として特定の材料を用いることにより、前記した課題を解決でき、介護用ベッド等の福祉用具等の収納、運搬および保存等に好適な運搬用袋を提供可能となることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成されたものである。
【0010】
すなわち、本発明の運搬用袋は、内面材と外面材からなる積層体を構成材料とし、2つ折りして収納部を形成する運搬用袋であって、前記内面材がアルミニウム層と発泡シート層を含み、アルミニウム層を発泡シート層より収納部側に配置せしめることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の運搬用袋は、構成材料として、内面材と外面材からなる積層体を基本構成とするものであるが、このうち、内面材の材料としては、アルミニウム層及び発泡シート層を含み、アルミニウム層を発泡シート層より収納部側に配置せしめることを必要とする。
【0012】
内面材を構成するアルミニウム層は、あらかじめ調製されたアルミニウムフィルムを用いてもよく、また、アルミニウムを他層に蒸着させてアルミニウム蒸着層としてもよい。アルミニウム蒸着層は、被蒸着体の表面に対して、アルミニウムを高真空状態で電子ビームや高周波誘導などによって加熱蒸発させ、その蒸気を付着させたものである。アルミニウム層は、美しい金属光沢を有するほか、酸素遮断性、熱遮蔽性、耐透湿性、耐水性、耐薬品性などの性能に優れるものであるため、構成材料として当該アルミニウム層を含むことにより、本発明の運搬用袋に対して、当該諸性能を付与することができる。
【0013】
当該アルミニウム層の厚さは、特に制限はないが、一般に3〜12μm程度であればよく、5〜10μm程度とすることが好ましい。
【0014】
また、内面材を構成する発泡シート層としては、特に制限はなく、通常発泡シートに用いられるプラスチック材料、例えば,ポリエチレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリプロピレン及びその共重合体等のプラスチック材料を用いた発泡シートで層形成すればよい。当該発泡シートは、発泡押出成形等の従来公知の発泡シート成形方法によって製造すればよく、また、当該発泡シートは、単層構造のものであっても、2層以上の積層構造のものであってもよい。更に、発泡シートの表面には、いわゆるスキン層が形成されていてもよい。発泡シートは優れた緩衝性を有することから、構成材料として発泡シートを用いることにより、本発明の運搬用袋に対して、前記した特性を付与することができる。
【0015】
当該発泡シート層の厚さとしては、特に制限はないが、一般に、1〜4mm程度であればよく、1〜2mm程度であることが好ましい。
【0016】
本発明の運搬用袋を構成する内面材は、前記したアルミニウム層と発泡シート層を含む構成であり、2つ折りされて収納部を形成する際に、アルミニウム層が発泡シート層より収納部側に配置せしめる必要がある。このようにしてアルミニウム層が収納部側に配置されることにより、収納部に汚れ等が付いた際にも簡単に拭き取りができる等、本発明の運搬用袋の耐汚染能を好適に発揮させることができる。また、この2つの層は、例えば、発泡シートの表面にアルミニウムフィルムを積層したり、当該発泡シートに対してアルミニウムを蒸着してもよいが、当該アルミニウム層とプラスチック発泡シートとの間に介在層を設ける構成とすることが好ましい。当該介在層としては、層状を形成できる材料であれば特に制限はないが、クロスシートを介在させることが好ましい。
【0017】
このクロスシートは、一般に、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはビニロン等の原料を押出、延伸等して得られた薄いテープ状の長い糸(フラットヤーンまたはテープヤーンと呼ばれる)を、平織り等により製織加工して布状にしたものである。クロスシートを構成するフラットヤーンは、延伸されることにより引張強度が高いため、クロスシートも突き刺し強度が高く、また、面方向の剛性も高くなる。従って、クロスシートを介在層とすれば、本発明の運搬用袋に対して当該諸特性を付与させることができるので好ましい。本発明の介在層においては、高密度ポリエチレン(HDPE)を押出、延伸処理したフラットヤーンを用いたHDPEクロスシートを用いることが好ましい。本発明を構成する介在層の繊度としては、一般に、890〜1170デシテックス(dt)であればよく、890〜1110dtであることが好ましい。
【0018】
上記した各材料を用いて、本発明を構成する内面材を調製するには、各材料同士をドライラミネートしたりする等、通常用いられる公知の貼り合わせ手段を用いて調製すればよい。また、最外層、特にアルミニウム層が最外層となる場合にあっては、その表面に保護層として、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル等の各種樹脂材料をラミネートまたはコーティングしてもよい。
【0019】
本発明の運搬用袋を構成する内面材の全体の厚さとしては、特に制限はなく、収納物の重量や大きさ等により適宜決定すればよいが、一般に、1〜5mmの範囲であることが好ましく、2〜3mmの範囲であることが特に好ましい。内面材の厚さがこの範囲であれば、強度的にも優れた運搬用袋が得られるため好ましい。
【0020】
次に、本発明の運搬用袋を構成する外面材としては、機械的強度、耐水性、耐炎性及び耐候性の点から、ターポリンシートを使用することが好ましい。ターポリンシートとは、繊維基布に対して合成樹脂をカレンダー加工等でコーティングしたり、または合成樹脂フィルムをラミネートしたシートのことである。本発明において、当該ターポリンシートを構成する繊維基布としては、ポリエステル、ナイロン、ポリスチレン等の繊維で構成される厚さ0.3〜1mm程度の織物等を使用することができ、また、合成樹脂としては、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の材料を使用することができる。特に、繊維基布をポリエチレンテレフレラート(PET)等のポリエステル繊維で構成し、また、合成樹脂として塩化ビニル樹脂を用いて繊維基布上にコーティングした態様とすることが好ましい。
【0021】
本発明を構成する外面材の厚さは、特に制限はなく、収納物の重量や大きさ等により適宜決定すればよいが、一般に、0.3〜1mmの範囲であることが好ましい。外面材の厚さがこの範囲であれば、優れた強度を得ることができるほか、耐候性、耐水性及び耐炎性にも優れた材料を得ることができるので好ましい。
【0022】
前記した内面材及び外面材を積層一体化させ、積層体を調製するには、従来公知の手段を用いることができ、例えば、両材料を従来公知の縫製手段により一体化してもよく、また、ドライラミネート等の貼り合わせ手段を用いて両者を一体化することにより積層体を調製すればよい。当該積層体の厚さとしては、特に制限はなく、一般に、収納物の重量や大きさ等により適宜決定すればよいが、一般に、3〜5mmの範囲であることが好ましく、3〜4mmの範囲であることが特に好ましい。
【0023】
本発明の運搬用袋は、前記により調製された積層体を構成材料として、任意の形状にして運搬用袋とすればよい。また、収納物を入れる際には、2つ折りされ、前記した内面材の一面が収納部となり、かつ、アルミニウム層が発泡シート層より当該収納部側に配置され、更には、外面材が外部に現れることになる。この本発明の運搬用袋にあっては、前記した収納部がファスナーにより開閉できるようにすることが好ましい。当該ファスナーにより開閉可能とすることにより、福祉用具等の収納物の出し入れ収納作業を容易かつ迅速に行うことを可能にするほか、取り扱い性も向上させることができる。当該ファスナーは、運搬用袋の周縁部に設置され、運搬用袋を2つ折りにした状態で、開閉できるようにすることが好ましい。前記ファスナーの種類としては、例えば、通常用いられる公知の樹脂ファスナー、金属ファスナー、ビスロンファスナー等が挙げられ、これらを適宜使用すればよい。
【0024】
また、本発明の運搬用袋は、表面に肩掛け用ベルト及び/または手持ち用ベルトが装着されることが好ましく、当該ベルトを装着することにより、運搬性や取り扱い性が向上する。当該肩掛け用ベルト及び手持ち用ベルトの材質としては、ポリプロピレン等の材料を使用することができ、これら材料で形成された任意の形状のベルトを適宜使用すればよい。
【0025】
更には、本発明の運搬用袋は、外面体及び/または内面体に対して印刷や着色を施してもよく、これにより装飾性が高めることができる。また、レンタルサービス等に使用されることを考慮すれば、レンタル業者の広告や宣伝の印刷を施してもよい。
【0026】
そして、外面体には、収納物の種類、形態、状態、警告内容等の情報を示す標識を任意の位置に設置してもよく、当該標識を設置することにより、運搬用袋の収納物の情報が容易に外部から認識可能となる。
【0027】
かくして得られる本発明の運搬用袋は、内面材及び外面材の2材を積層一体化した積層体を用い、2つ折りされて収納部を形成する際に、アルミニウム層が発泡シート層より収納部側に配置せしめる構成をとるため、従来のダンボール梱包や、別個の内包材及び外包材を用いた2体型の運搬用袋と比較して、収納物の梱包を容易かつ簡便に実施可能となるため梱包時間の短縮化も図ることができ、運搬性、取り扱い性も良好なものである。また、構成材料が優れた耐薬品性を有することから、アルコール消毒のほか、オゾン・イオン燻蒸法等の殺菌手段を施すことが可能となり、その結果、清潔感があり、衛生性及び安全性にも優れたものとなる。更には、その耐水性、耐候性、耐汚染性により、様々な環境に使用することができるばかりか、汚れが付着した場合であっても布で拭き取る等により簡単に汚れを除去することができる。そして、収納物を運搬用袋に入れて保管する場合でも、耐透湿性に優れているため、湿気の混入、収納物の錆の発生及び電装部分の作動不良を防止することができる。
【0028】
また、本発明の運搬用袋は、耐久性にも優れ、福祉用具等のレンタルサービス等における数十回以上の繰り返し使用にも十分に耐えうる強度を有するものであり、かつ、良好な緩衝性を有するため、運搬ないし保管における収納物を安全に保護することができる。
【0029】
そして、本発明の運搬用袋は、収納部がファスナーにより開閉できるような構成としたり、前記収納部の外周に肩掛け用ベルトや手持ち用ベルトを装着することにより、その運搬性や取り扱い性を更に向上させることができる。
【0030】
従って、本発明の運搬用袋は、介護用ベッド、車椅子等の福祉用具をはじめとして、折りたたみ自転車、鍵盤楽器(キーボード)等の収納、運搬および保存等に有利に使用することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて説明する。
【0032】
図1は、本発明の運搬用袋を構成する積層体の断面図である。また、図2ないし図5は、本発明の運搬用袋の一態様を示した図であって、図2及び図3はファスナーを全開にした状態(図2は収納部、図3は表面部がそれぞれ表にでた状態を示す)、図4は半分に折り曲げた状態、図5はファスナーを完全に閉じて、運搬用袋に収納物を収納した状態をそれぞれ示す図である。
【0033】
本発明の運搬用袋1は、図1に示すように、内面材3と外面材8の2層からなる積層体2で構成されている。本態様では、内面材3は、保護層5(ポリエチレンテレフタレート)/アルミニウム層4/介在層7(高密度ポリエチレンクロスシート)/ポリエチレン発泡シート層6の4層で構成されており、内面材3の全体の厚さを2.2〜3.0mm、各層の厚さを概算でそれぞれ12μm/7μm/0.2mm/2mmとしたものである。また、外面材8は、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維基布に塩化ビニル樹脂をコーティングした厚さ350μmのターポリンシートを用いている。また、本態様では、内面材3の発泡シート層6と外面材8であるターポリンシートが向き合うようにして配設されており、縫製により積層一体化され、厚さ約3〜4mmの積層体2を形成しているため、外面材3と内面材8との層間には若干の空隙部9が形成されている。
【0034】
また、図2ないし図5に示すように、本態様の運搬用袋1では、前記積層体2を構成する外面材8が表側(表面部10)に、また、内面材3が収納物40を収納する面(収納部11)となり、2つ折りすることにより収納物40を収納することになる。そして、内面材3中のアルミニウム層4がポリエチレン発泡シート層6より収納部11側に配置される。更に、前記積層体2の周縁には、開閉可能なファスナー20が配設されており、外面材8の表面部10には、肩掛け用ベルト30及び手持ち用ベルト31が設けられている。
【0035】
上記構成の本発明の運搬用袋1に福祉用具等の収納物40を収納するには、例えば、下記のような手段を用いればよい。すなわち、まず。図2に示すように、積層体2の周縁に配設されたファスナー20を開けて運搬用袋1を全開状態にして広げ、分解した介護用ベッド等の収納物40を載せる。次に、図4に示すようにして運搬用袋1を2つ折りにして、運搬用袋1の片面を収納物40に被せた後、ファスナー20を閉じることにより、運搬用袋1に収納物40を収納できる。図5は、ファスナー20を完全に閉じて収納物40を本発明の運搬用袋1内に収納した状態を示したものである。
【0036】
また、図6は、本発明の運搬用袋1に収納物40を入れ、人が当該運搬用袋1を用いて運搬作業を行っている状態を示した図である。本態様によれば、本発明の運搬用袋1は、肩掛け用ベルト30を肩に掛け、かつ、手持ち用ベルト31を手に掴んだ状態で運搬作業を実施できるため、収納物40の重量が比較的大きくても、容易に運搬することができ、かつ、取り扱い性も楽となる。更には、図6に示すように、運搬用袋1の表面部10に収納物40の種類を示す標識50を任意の位置に設置しておけば、外部から収納物40の情報を容易に認識することができる。
【0037】
以上に示した本実施形態によれば、次のような効果が得られる。まず、本発明の運搬用袋1は、図1に示したように、内面材3及び外面材8の2材を積層一体化した積層体2を構成材料とするため、収納物40の梱包を容易かつ簡便に行うことができ、運搬性、取り扱い性も良好なものである。
【0038】
また、本態様によれば、内面材3をPET5/アルミニウム層4/高密度ポリエチレンクロスシート7/ポリエチレン発泡シート層6の4層構造とし、かつ、2つ折りされて収納部11を形成する際に、アルミニウム層4がポリエチレン発泡シート層6より収納部11側に配置せしめ、外面材8をPET繊維基布に塩化ビニル樹脂をコーティングしたターポリンシートを用いた積層体2としているため、耐久性にも優れ、福祉用具等のレンタルサービス等における数十回以上の繰り返し使用にも十分に耐えうるものである。また、優れた耐薬品性も有することから、アルコール消毒のほか、オゾン・イオン燻蒸法等の殺菌手段を施すことが可能となるため、清潔感があり衛生性及び安全性にも優れるものとなる。更には、その耐水性、耐候性、耐汚染性、耐透湿性より、様々な環境に使用することが可能であるほか、汚れが付着した場合であっても布で拭き取る等により簡単に汚れを除去することができ、また、金属製の駆動モーターを有する福祉用具は湿気が錆の発生と作動不良を招くところ、それらの防止も図ることができる。そして、本発明の運搬用袋は、良好な緩衝性を有するため、収納物を安全に保護することができる。
【0039】
更には、本発明の運搬用袋1は、図2ないし図6に示したように、積層体2の周縁部12に配設されたファスナー20により開閉できるような構成にしたり、表面部10に肩掛け用ベルト30や手持ち用ベルト31を装着することにより、その運搬性や取り扱い性を更に向上させることができる。
【0040】
なお、以上説明した態様は、本発明の運搬用袋1の一態様を示したものであって、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的及び効果を達成できる範囲内での変形や改良が、本発明の内容に含まれるものであることはいうまでもない。また、本発明を実施する際における具体的な構造及び形状等は、本発明の目的及び効果を達成できる範囲内において、他の構造や形状等としてもよい。
【0041】
例えば、前記の態様では、内面材3をPET5/アルミニウム層4/高密度ポリエチレンクロスシート7/ポリエチレン発泡シート層6の4層構造とし、また、外面材8をPET繊維基布に塩化ビニル樹脂をコーティングしたターポリンシートを用い、それぞれを所定の厚さとした構成を示したが、これらには限定されず、内面材3としてアルミニウム層4及び発泡シート層6を含み、2つ折りされて収納部11を形成する際に、アルミニウム層4が発泡シート層6より収納部11側に配置されるものであれば、その構成は任意のものであって構わない。なお、両材料は縫製により積層一体化されたが、これには限定されず、ドライラミネートによる貼り合わせとしてもよく、また、図7に示す態様のように、両材料を略密着状態にしても問題はない。更には、両材料の周縁部のみを貼り合わせてもよい。
【0042】
また、収納物40として分解した介護用ベッドを用いた例を示したが、これには限定されず、他の任意の物体を収納した場合であっても同様な効果が得られる。更に、図6の標識50には、「介護用ベッド」を示したが、標識50に記載する内容はこれに限定されず、例えば、他の収納物40を用いた場合にあっては当該収納物40の種類を記載してもよく、また、「××日間使用」等、収納物40に関する情報を記載してもよい。更には、外面材8の表面部10には任意の印刷や着色を施しても全く問題はない。
【0043】
そして、前記した本発明の運搬用袋1は、ファスナー20により開閉可能であり、また、その表面部に肩掛け用ベルト30及び手持ち用ベルト31を設けた態様を示したが、これには限定されず、収納物40が収納ないし運搬可能であれば、その形態は任意のものであってよい。
【0044】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はかかる実施例に何ら制約されるものではない。
【0045】
[実施例1]
運搬用袋の製造:
内面材及び外面材を下記の仕様の材料を用い、内面材のポリエチレン発泡シート層と外面材が向き合うようにして、また、常法の縫製条件を用いて厚さ約3.5mmの積層体を形成した。そして、当該積層体を用いて、図2に示す形態の運搬用袋を製造した。なお、図2に示すように、運搬用袋の周縁部には樹脂ファスナーを取り付け、また、肩掛け用ベルト及び手持ち用ベルトも装着した。
【0046】
( 内面材の仕様 )
内面材として、市販されるKC−1(小泉製麻(株)製、厚さ 約2.5mm)を用いた(下記1→4の順に積層されており、ポリエチレン発泡シートを、後記する外面材と向き合う層とした)。
1.ポリエチレンテレフタレート(PET)層(厚さ 12μm)
2.アルミニウム層(アルミニウムフィルム)(厚さ 7μm)
3. 高密度ポリエチレン(HDPE)クロスシート(厚さ 0.2mm)
4.ポリエチレン発泡シート(厚さ 2mm)
【0047】
( 外面材の仕様 )
ターポリンシート(PET繊維からなる織布を塩化ビニル樹脂でコーティングしたシート、厚さ 約0.35mm)を使用した。
【0048】
前記の実施例1で得られた本発明品の運搬用袋を用いて、重量約30kgの介護用ベッドについて、レンタル→引き取り→殺菌・消毒処理→保管→再度レンタルの流れを30回繰り返して、引き取り毎にアルコールにて殺菌・消毒処理を施したが、当該使用において運搬用袋の破損等は見られず、また、衛生的にも全く問題は生じなかった。更には、当該運搬用袋の取り扱い性、運搬性も良好であった。
【0049】
【発明の効果】
本発明の運搬用袋は、介護用ベッドや車椅子等の福祉用具をはじめとして、折りたたみ自転車、鍵盤楽器(キーボード)等の収納物を清潔かつ安全に運搬ないし保管できるとともに、取り扱い性、運搬性等もよく、耐汚染性、耐透湿性及び緩衝性にも優れるものである。更には優れた強度により、福祉用具のレンタルサービス等で長期ないし多回数の繰り返し使用にも耐えうる運搬用袋を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の運搬用袋を構成する積層体の断面図である。
【図2】本発明の運搬用袋の一態様を示した図であって、当該運搬用袋の収納部を全部開いた状態を示す図である。
【図3】図2において、表面部側の状態を示す図である。
【図4】図2において、収納物を入れ、運搬用袋を半分に折り曲げた状態を示す図である。
【図5】図2に示す運搬用袋において、ファスナーを閉めて収納物を収納した状態を示す図である。
【図6】運搬用袋に収納物を入れ、人が当該運搬用袋を用いて運搬作業を行っている状態を示す概略図である。
【図7】図1において、外面材と内面材を略密着状態として積層した態様を表す断面図である。
【符号の説明】
1 運搬用袋
2 積層体
3 内面材
4 アルミニウム層
5 保護層(PET)
6 発泡シート層
7 介在層(クロスシート)
8 外面材
9 空隙部
10 表面部
11 収納部
20 ファスナー
30 肩掛け用ベルト
31 手持ち用ベルト
40 収納物(介護用ベッド)
50 標識
Claims (7)
- 内面材と外面材からなる積層体を構成材料とし、2つ折りして収納部を形成する運搬用袋であって、前記内面材がアルミニウム層と発泡シート層を含み、アルミニウム層を発泡シート層より収納部側に配置せしめることを特徴とする運搬用袋。
- 請求項1に記載の運搬用袋において、前記内面材のアルミニウム層と発泡シート層の間にクロスシートを設けたことを特徴とする運搬用袋。
- 請求項1または請求項2に記載の運搬用袋において、発泡シート層がポリエチレン発泡シートからなる運搬用袋。
- 請求項1ないし請求項3の何れかに記載の運搬用袋において、外面材がターポリンシートからなる運搬用袋。
- 請求項1ないし請求項4の何れかに記載の運搬用袋において、ファスナーにより開閉可能となる運搬用袋。
- 請求項1ないし請求項5の何れかに記載の運搬用袋において、肩掛け用ベルト及び/または手持ち用ベルトを設けたことを特徴とする運搬用袋。
- 請求項1ないし請求項6の何れかに記載の運搬用袋において、福祉用具の運搬に使用される運搬用袋。
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