JP2004083066A - ティッシュペーパー包装体及び梱包体 - Google Patents

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Abstract

【課題】強度、耐水性を有し、塵や埃などの付着しない衛生的で再利用可能なティッシュペーパー包装容器2にティシュペーパー3を充填したティッシュペーパー包装体4を提供する。
【解決手段】硬質又は半硬質プラスチックシート1を罫線に沿って折り曲げ成形あるいは、熱成形して得られたティシュペーパー包装容器2にティッシュペーパー3を充填したティッシュペーパー包装体4。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ティッシュペーパー包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ティシュペーパーは積層状態でボール紙製のティッシュペーパー包装容器に収納され、ティッシュペーパー包装容器の上端に設けられたティッシュペーパー取出口より、1枚づつ引き出しが可能に収納されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のボール紙製のティッシュペーパー包装容器に収められたティッシュペーパー包装体においては、以下のような問題点を有していた。
1、 ボール紙製のティッシュペーパー包装容器を使用しているため、特に内容物のティッシュペーパーの残量が少ない場合、ぶつけたり、投げたりするとすぐに変形してしまい強度が弱かった。
2、 ボール紙製のティッシュペーパー包装容器を使用しているため、ボール紙が水を吸収すると包装体の強度が弱くなり、水の吸収量が多い場合は、内容物であるティッシュペーパーまで水が浸透して、ティッシュペーパーが使いものにならないことがあった。
3、 ボール紙製のティッシュペーパー包装容器は、収納されたティッシュペーパーをすべて使い尽くすと、ティッシュペーパー包装容器の役目を終え、廃棄していた。都度の廃棄は、資源の無駄であった。
4、 ボール紙製のティッシュペーパー包装容器は、ティッシュペーパーの残量が確認でできないため、ティッシュペーパーを切らしてしまうことがあった。
5、 ボール紙製のティッシュペーパー包装容器を使用しているため、汚れが付着すると取りのぞけなかった。また、ティッシュペーパーの取り出し時に、ボール紙製のティッシュペーパー包装容器にすれることから、ボール紙の屑が包ティッシュペーパー包装容器内に入ることがあり、非衛生的であった。
【0004】
本発明者は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、上述の問題を解決できるティッシュペーパー包装体を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するために提案されたもので、請求項1に記載の発明では、硬質又は半硬質プラスチックシート1からなるティシュペーパー包装容器2にティッシュペーパー3を収納したティッシュペーパー包装体4である。
【0006】
請求項2、3の発明では、請求項1記載の包装容器2が硬質又は半硬質のプラスチックシート1を罫線5に沿って折り曲げ成形、或いは、熱成形したティッシュペーパー包装体4である。
【0007】
請求項4の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載のプラスチックシート1が、透明あるいは半透明であるティッシュペーパー包装体4である。
【0008】
請求項5の発明では、請求項1〜4のいずれかに記載のプラスチックシート1が、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル系樹脂、生分解性樹脂のいずれかからなるティッシュペーパー包装体4である。
【0009】
請求項6の発明では、請求項1〜5のいずれかに記載のプラスチックシート1に、抗菌剤を練込むかあるいは塗布したティッシュペーパー包装体4である。
【0010】
請求項7の発明では、請求項1〜6のいずれかに記載のプラスチックシート1に、帯電防止剤を練込むかあるいは塗布したティシュペーパー包装体4である。
【0011】
請求項8の発明では、硬質又は半硬質のプラスチックシート1からなるティッシュペーパー包装容器2と、ティッシュペーパー3とを同梱したティッシュペーパー梱包体6である。
【0012】
請求項1〜8の発明では、ティッシュペーパー3を硬質又は半硬質のプラスチックシート1からなるティッシュペーパー包装体4とすることで、第1の問題点である強度を上げることができる。また、第2の問題点である耐水性を付与できる。さらに、第3の問題点である都度の廃棄を必要としないため、ティッシュペーパー4を詰替えることでティシュペーパー包装容器2の再利用を可能としている。
【0013】
請求項4の発明では、ティッシュペーパー包装体4を構成する硬質又は半硬質のプラスチックシート1を透明あるいは半透明とすることで、第4の問題点であるティッシュペーパー3の残量の認識がティッシュペーパー包装容器2の外側から認識できるため、交換時期がわかり、ティッシュペーパー3を切らすことがなくなる。
【0014】
請求項6、7の発明では、ティッシュペーパー包装体4を構成する硬質又は半硬質プラスチックシート1に、抗菌剤、帯電防止剤の少なくとも1種を練り込むかあるいは塗布することで、第5の問題点である衛生面で、汚れの付着あるいは塵、埃の付着を防止できるため、非常に衛生的である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を説明する。
【0016】
以下本発明のティッシュペーパー包装体4の例を図1〜9に基づいて説明する。
図1は、本発明の罫線に沿って折り曲げ成形したティッシュペーパー包装容器にティッシュペーパーを充填したティッシュペーパー包装体の実施例を示す斜視図である。
図2は、図1の展開図である。
図3は、本発明の罫線に沿って折り曲げ成形したティッシュペーパー包装容器にポケットティッシュを段積みにして充填したティッシュペーパー包装体の実施例を示す斜視図である。
図4は、ティッシュペーパー包装容器にティッシュペーパーを充填したティッシュペーパー包装体と詰替用ティッシュペーパー包装体を複数段積みした状態で梱包したティッシュペーパー包装体の実施例を示す一部断面斜視図である。
図5は、本発明のプラスチックシートを熱成形したティッシュペーパー包装容器にティッシュペーパーを充填したティシュペーパー梱包体の実施例を斜視図である。
図6は、図5のティッシュペーパー包装容器の蓋を開いた状態のA−A断面図である。
図7は、図5のティッシュペーパー包装容器の蓋を開いた状態のB−B断面図である。
図8(a)は、折り曲げ罫線を設けたプラスチックシートの実施例を示す斜視図である。
図8(b)は、図8(a)のC−C断面図である。
図8(c)は、図8(a)のD−D断面図である。
図9は、罫線刃の例を示す斜視図である。
【0017】
本発明のティッシュペーパー包装体4とは、硬質又は半硬質プラスチックシート1からなる包装容器2にティッシュペーパー3を収納したティッシュペーパー包装体4である。
【0018】
プラスチックシート1としては、図1〜8に示すように硬質または半硬質の物で、成形してティッシュペーパー包装容器2を得るものであればよい。
【0019】
以下に図1、2に基づいて、罫線5に沿って折り曲げ形成した包装容器2の構成について説明する。
包装容器2は、ティッシュペーパー取出口10を有する上面11と、上面11に隣接する側面12、13と、底面14が罫線5aを介して隣接しており、底面14には隣接しない側面13と接合するための糊代15が罫線5bを介して隣接している。罫線5a、5bを折り曲げ、糊代15と側壁面13を有機溶剤あるいは、熱融着させてティッシュペーパー包装体4の筒部を形成している。該筒部には、両端開口部を塞ぐための側壁12、13から罫線5cを介して4枚のフラップ16と、上面11に隣接する一対の蓋部17が罫線5dを介して隣接している。該蓋部17を係止するため蓋部17から罫線5eを介して係止片18が隣接されている。両端開口部を閉鎖するどちらか蓋部17を開口することにより、充填物であるティッシュペーパー3の詰替が容易に行える形態となっている。
【0020】
底面14にはどちらかのあるいは両方の開口部方向に吊下片19が罫線5fを介して隣接されている。該吊下片19には、ティッシュペーパー包装体4が、吊下げられるように吊下穴20が設けられており、吊下穴20を使用する場合は、罫線5fを折り返さず吊下片19を開口部から露出した状態にして、該吊下穴20をフック等に吊下げて使用することが可能であり、また、卓上などに置いて使用する場合には、吊下片19を罫線5fに沿って折り返してティッシュペーパー包装体4の内部に収納させておくことも可能である。ティッシュペーパー包装体4の内部に収納した場合は、吊下片19によりティッシュペーパー3の底上げ効果も発生する。
【0021】
取出口10には、開閉自在なシールからなるシール蓋21が構成されており、取出口10を除くように、シール蓋21に貼着剤が塗布されている。また、シール蓋21の端部にシール蓋を剥がし易いように、摘み部22が形成されており、シール蓋21を剥がし易いようにしている。シール蓋21は、使用開始時に剥がして捨てても構わないが、ティッシュペーパー3の使用の都度開閉を行うほうが、塵、埃が侵入しないため好ましい。
【0022】
以下に図3に基づいて、罫線5に沿って折り曲げ成形しティッシュペーパー包装容器2にティッシュペーパー3を充填したティッシュペーパー包装体4の実施例を説明する。
ティッシュペーパー包装容器2は、図1のティッシュペーパー包装体4をポケットティッシュサイズの大きさに変更したものである。ここで、充填するティッシュペーパー3としては、段積みしたポケットティッシュ3aとしている。
充填物としては、ポケットティッシュ3aの包装体に包まれた状態のままでも、ポケットティッシュ3aの包装体を剥がした状態で充填しても構わない。
ティッシュペーパー3の残量は、ポケットティッシュ3aの段数により確認できる。また、ティシュペーパー包装容器2の高さは、任意の充填段数により変更すれば良い。
取出口10は、ティッシュペーパー包装容器2の上端面にV字状形成しているが、取出口10の開口位置及び形状は限定されるものではない。
【0023】
以下に図4に基づいて説明する。
図4には、ティッシュペーパー収納容器2にティッシュペーパー3を充填したティッシュペーパー包装体4と詰替用ティシュペーパー包装体3bを複数段積みした状態でプラスチック袋60に梱包したティシュペーパー梱包体6の実施例を示す一部断面斜視図である。
ティッシュペーパー包装容器2は、図1に示したティッシュペーパー包装容器2の吊下片19が付いていないものである。また、ティッシュペーパー包装容器2が透明あるいは半透明のため充填物であるティッシュペーパー3が確認できる。
詰替用ティッシュペーパー包装体3bは、ティッシュペーパー3を圧縮した状態で詰替用ティッシュペーパー包装袋に充填したものである。ティッシュペーパー3を圧縮した状態で包装しているため、店頭に陳列、運搬している時は場所をとらないことから好適である。また、次に購入する場合には、詰替用ティシュペーパー包装体3bのみを購入すればゴミの量を削減でき、安価に購入することができる。
また、図4では、ティッシュペーパー包装容器2にティッシュペーパー3を充填したとしているが、図2に示す一対の蓋部17と4枚のフラップを開口した状態で折り畳んだ状態で、梱包しても構わない。
【0024】
以下に図5、6、7に基づいて、プラスチックシート1を真空成形、圧空成形により成形した、いわゆる熱成形により形成されたティッシュペーパー包装容器2にティッシュペーパー3を充填したティッシュペーパー包装体4の構成について説明する。
ティッシュペーパー包装容器2は、大別すると、ティッシュペーパー3を収納する収納部30と、収納部の開口部を閉鎖するための蓋部40と、収納部30へ蓋部40を折り返すための折り返し部50から構成されている。
収納部30には、ティッシュペーパー取出口10を除いて、蓋部の底部41の外周を支持するための収納部外周壁に沿って段部31が形成され、段部より立ち上がる嵌合内周壁32が形成されている。また、収納部30は、強度補強の点でリブ33を設けることが好ましい。収納部30の一端に吊下片19を延出させ、該吊下片19に吊下穴20を設けることも可能である。
蓋部40には、ティッシュペーパー取出口10を除いて、収納部30の嵌合内周壁32に嵌合する嵌合外周壁42が形成されている。また、強度付与のため、リブを設けても構わない。
折り返し部50には、折り返すことができれば特に問題ないが、折り返した際にプラスチックの弾性で戻りづらいように、アーチ部51を設けさらに、アーチ部の中央部に罫線5を設けている。
取出口10は、折り返し部50の反対側に、蓋部40と収納部30の隙間を設けて、ティシュペーパー3をティッシュペーパー取出口10から引き出せる構造としている。ティッシュペーパー取出口10は蓋部40の上面あるいは収納部30の底面に、開口部を設けて構わない。前記ティッシュペーパー取出口10を封止する目的で図1に示す開閉自在なシール蓋21を設けても構わない。
【0025】
上述した罫線5に沿って折り曲げ成形あるいは熱成形したティッシュペーパー包装容器2に充填されるティッシュペーパー3としては、圧縮梱包された詰替用ティッシュペーパー包装体3b、従来のボール紙製のティッシュペーパー包装体から取り出したティッシュペーパー3、ティッシュペーパー3が充填されたままのボール紙製ティッシュペーパー包装体などがあげられる。ティッシュペーパー3が充填材されたボール紙製のティシュペーパー包装体自体を収納する場合は、水分、塵、埃を除去できるため好適ではあるが、ティッシュペーパーの残量が確認できない点では好ましくない。
また、ティッシュペーパー包装容器2の大きさ、ポケットティッシュ3aのサイズとすることで、ポケットティッシュ3aを充填することが可能である。充填する状態としては、ポケットティッシュ3a、ポケットティッシュ3aを積み重ねた状態、ポケットティッシュ3aから取り出したティッシュペーパー2等を充填することが可能である。
【0026】
プラスチックシート1とは、熱可塑性樹脂を溶融押出し、シート状に成形したプラスチックからなる硬質または半硬質のシートである。
【0027】
プラスチックシート1の材料としては、シート状に成形し易く、熱成形性、透明性に優れた材料であれば問題ないが、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、生分解性樹脂が良好なシートを得られるので好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等が、熱成形性、透明性が良好であることから好ましい。
ポリエステル系樹脂としては、非晶性のポリエチレンテレフタレート(A−PET)、エチレングリコールテレフタール酸構成単位を主体とし、1,4−シクロヘキサンジメタノール−テレフタール酸構成単位を含有する共重合物(PET−G)等が、熱成形性、透明性が良好であることから好ましい。
生分解性樹脂としては、ポリ乳酸系樹脂があり、詳しくは、ポリ乳酸または乳酸と他のヒドロキシカルボン酸との共重合体もしくはそれらの混合物が、廃棄後に自然環境化で分解することから好ましい。
また、これらの材料に成形加工性、シートや成形物の物性を調整する目的で、可塑剤、滑剤、無機フィラーを添加することも可能である。また、衛生面から抗菌剤、耐電防止剤などを材料に添加するか或いはプラスチックシート1の内外面に塗布することがより好ましい。
【0028】
また、プラスチックシート1は、罫線加工性、超音波接着性を付与するために積層物としても構わない。
超音波ウェルダーあるいはヒートバーによる熱接着性を付与するためには、低融点の樹脂層を接着面側に積層することで可能となる。例えば、低融点のポリオレフィン系樹脂等がある。
【0029】
プラスチックシート1に練り込むか塗布する抗菌剤としては、有機系、無機系があり、特に無機系のものが抗菌効果の持続性、加工適正などの点で実用に適している。無機系のものとしては、銀系無機抗菌剤、銅系無機抗菌剤、亜鉛系無機抗菌剤が使用できる。安全性が最も優れているのは、銀系無機抗菌剤である。
抗菌剤を添加することで、ティッシュペーパー包装体4の内外面は常に衛生的な状態に保つことができる。
【0030】
プラスチックシート1に練り込むか塗布する帯電防止剤としては、特に限定されるものではないが、ノニオン系のものが好ましく、例えばポリオキシエチレンのアルキエーテルなどが好適に使用できる。イオン系の帯電防止剤のうち、特にカチオン系のものはシートをリサイクルしたときに着色することがあり、また、有機金属塩のようなアニオン系のものはインキをはじき易く、絵あるいは模様を印刷したときに、印刷適正が悪化する場合があるので上記ノニオン系の帯電防止剤が好ましい。
帯電防止剤を添加することで、使用環境下で発生した塵や埃の付着を防止することができるため、非常に衛生的に保つことができる。
【0031】
プラスチックシート1の厚みとしては、熱成形或いは罫線に沿って折り曲げ形成後に、0.1〜1.0mmが好ましく、0.5〜1.0mmがさらに好ましい。0.1mmより薄い場合は、シート自体の強度が弱くなり、ティッシュペーパー包装容器2自体の強度不足になり、破損につながる。また1.0mmより厚い場合は、シートのコスト高になってしまう。
【0032】
プラスチックシート1の透明性は、内容物であるティッシュペーパーの残量が視認できる程度必要である。一般的にティッシュペーパー3は白無地であるため、従来のボール紙製ティッシュペーパー包装容器では、取出口から除いてもティッシュペーパー包装容器の陰となり残量の確認が困難であった。
本発明では、ティッシュペーパー3の残量が視認できれば問題ないため、ティッシュペーパー包装体4の側面或いは上面に残量が確認できる箇所をわずかに残し、それ以外の部分は、絵柄、図柄等の印刷、書き込みを行っても問題構わない。
印刷をする場合は、熱成形加工よりも罫線に沿って折り曲げ加工したティッシュペーパー包装容器のほうが容易に行える。
罫線5に沿って折り曲げ成形加工する場合は、打ち抜き加工、罫線加工を行う前の平坦なシート状態で印刷を行うことが可能なため、非常に綺麗な印刷ができる。
印刷方法としては、シート状態であるため、グラビア印刷、グラビアオフセット印刷、平板印刷、ダイリソ印刷、凸版印刷、凹版印刷、シルク印刷、静電印刷などの種々の印刷方法が可能である。また、印刷面は、ティッシュペーパー包装容器2の内面になるように印刷する裏面印刷を行うことで、印刷面の傷つきを防止できることから裏面印刷が好ましい。
また、最近は家庭用のインクジェットプリンタでも綺麗な印刷ができるため、完全な打ち抜き加工をせず、罫線加工を行いプラスチックシート1の状態で消費者に提供すれば、消費者の好みにあった印刷を自ら行うことも可能である。
このため、模様、絵柄、詳しくはキャラクターなどを消費者の提供前に行うことで付加価値を付けても良いし、無地の状態で提供することで、消費者自ら好みに合った印刷も行うことが可能である。
【0033】
プラスチックシート1の製造方法としては、Tダイ、Iダイ、丸ダイ等から押し出ししたシート状物又は円筒状物を冷却キャストロールや水、圧空等により急冷し非結晶に近い状態で固化させ未延伸シートを得ることができ、該シートを熱成形詳しくは真空成形あるいは圧空成形、または打ち抜き加工後に罫線加工を行い、ティッシュペーパー包装容器2を得ることができる。
生分解性樹脂で罫線加工をする場合は、未延伸の状態では、強度が弱いため、ひび割れすることがあるため、プラスチックシートに強度を付与させる目的で、該未延伸シートをロール法、テンター法、チューブラー法等により2軸延伸することが好ましい。2軸延伸の製造方法としては、縦延伸をロール法で、横延伸をテンター法で行う逐次2軸延伸方法や、縦横同時にテンターで延伸する同時2軸延伸法が一般的である。また延伸した場合は、収縮防止のために延伸工程の直後にヒートセットをすることが好ましい。
【0034】
次に、プラスチックシート1に行われる罫線について説明を行う。
打ち抜き加工されたシート或いは熱成形された熱成形品の折り返し部に形成される罫線には、所定の形状の折り曲げ罫線が設けられる。罫線は折り曲げ易く、折り曲げ後復元しにくい形状であれば特に限定しないが、折り曲げ罫線の形状としては、図8(a)(b)(c)に示される形状があげられる。また、折り曲げ罫線刃としては、図9に示される形状があげられる。
【0035】
図8(a)(b)(c)に示す折り曲げ罫線は、プラスチックシート1にV字形状の凹溝101を設け、この凹溝101の底部にその長さ方向に沿って角形の凹凸を形成した罫線である。この凹凸の凸部102は凹溝101の底部から形成されるが、この凹部により折り曲げる際に柔軟性が発揮される。また、上記凹凸を設けることにより折り曲げられる際に割れが生じるのを防止できる。なお、この折り曲げ罫線の凹溝101は、V字状に限定されず、台形状、U字状等任意の形状を採用することができる。また、凸部102も角形状に限定されず、円弧形状、2段円弧形状を採用することもできる。
この折り曲げ罫線は、図9に示される罫線刃103の刃先104を押圧することにより形成される。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、ティッシュペーパー包装容器2をプラスチックシート1から構成しているため、強度、耐水性があり、ティッシュペーパー3の残量が容易に確認でき、再利用が可能なティッシュペーパー包装容器2にティッシュペーパー3を充填したティシュペーパー包装体4を非常に安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の罫線に沿って折り曲げ成形したティッシュペーパー包装容器にティッシュペーパーを充填したティッシュペーパー包装体の実施例を示す斜視図である。
【図2】図1の展開図である。
【図3】本発明の罫線に沿って折り曲げ成形したティッシュペーパー包装容器にポケットティッシュを段積みして充填したティッシュペーパー包装体の実施例を示す斜視図である。
【図4】ティッシュペーパー包装容器にティッシュペーパーを充填したティッシュペーパー包装体と詰替用ティッシュペーパー包装体を複数段積みした状態で梱包したティッシュペーパー梱包体の実施例を示す一部断面斜視図である。
【図5】本発明のプラスチックシートを熱成形したティッシュペーパー包装容器にティッシュペーパーを充填したティッシュペーパー包装体の実施例を示す斜視図である。
【図6】図5のティッシュペーパー包装容器の蓋を開いた状態のA−A断面図である。
【図7】図5のティッシュペーパー包装容器の蓋を開いた状態のB−B断面図である。
【図8】(a)折り曲げ罫線を設けたプラスチックシートの実施例を示す斜視図。
(b)(a)C−C断面図。
(c)(a)D−D断面図
【図9】罫線刃の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1  プラスチックシート
2  ティッシュペーパー包装容器
3  ティッシュペーパー
4  ティシュペーパー包装体
5  罫線
6  ティッシュペーパー梱包体

Claims (8)

  1. 硬質又は半硬質プラスチックシート(1)からなるティッシュペーパー包装容器(2)にティッシュペーパー(3)を収納したことを特徴とするティッシュペーパー包装体(4)。
  2. 請求項1記載のティッシュペーパー包装容器(2)が硬質又は半硬質のプラスチックシート(1)を罫線(5)に沿って折り曲げ成形したものであることを特徴とするティッシュペーパー包装体(4)。
  3. 請求項1記載のティッシュペーパー包装容器(2)が硬質又は半硬質のプラスチックシート(1)を熱成形してなることを特徴とするティッシュペーパー包装体(4)。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のプラスチックシート(1)が透明あるいは半透明であることを特徴とするティッシュペーパー包装体(4)。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のプラスチックシート(1)が、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、生分解性樹脂から選ばれてなることを特徴とするティシュペーパー包装体(4)。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のプラスチックシート(1)に、抗菌剤を練込むかあるいは塗布したことを特徴とするティッシュペーパー包装体(4)。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のプラスチックシート(1)に、帯電防止剤を練込むかあるいは塗布したことを特徴とするティッシュペーパー包装体(4)。
  8. 硬質又は半硬質のプラスチックシート(1)からなるティッシュペーパー包装容器(2)と、ティッシュペーパー(3)とを同梱したことを特徴とするティッシュペーパー梱包体(6)。
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