JP2006001592A - ラップフィルム巻物詰め替え用収納ケース - Google Patents

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Abstract

【課題】 長期間に亘って収納ケースの内外表面の抗菌性を維持し得るラップフィルム詰め替え用収納ケースを提供する。
【解決手段】 熱可塑性樹脂100重量部及び抗菌剤0.05〜5重量部を含む樹脂組成物から成形されたラップフィルム巻物詰め替え用収納ケース。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ラップフィルム巻物詰め替え用収納ケースに関する。詳しくは、食品などの包装に使用するラップフィルムの巻物を使い切った都度新品を詰め替えて使用する容器であって、抗菌性を有するラップフィルム巻物詰め替え用収納ケースに関する。
従来、収納ケースと収納ケース内部に収納された巻物状のラップフィルムからなるラップフィルムは広く周知である。収納ケースには、例えば円柱状、三角から八角の多角柱状形の種々のものが知られている。この種のラップフィルムの収納ケースなり、その容器内にラップフィルム巻物が収納されているとともに、この収納されたラップフィルム巻物からラップフィルムを引き出し、所定の長さに切断出来る様にするために、該容器の蓋には金属製の切断刃がかしめ固定されている。
しかしながら、上記の様な従来のラップフィルム収納ケースによると、容器の蓋に切断刃をかしめ固定してなる構造であるため、切断刃の切断性が低下しても、切断刃を容易に交換することができず、切断性が低下した切断刃を使用し続けなければならない等使い勝手が悪い欠点があった。
また、上記従来のラップフィルム収納ケースにおいて、その容器内に収納されているラップフィルムを全て使いきってしまった場合、収納ケースはその一部でさえリサイクルされることなく、全てゴミとして廃棄処分されているのが実状である。これは、例えば、従来のラップフィルム収納ケースにおいて、その紙製の容器を再生紙としてリサイクルした場合、当該容器の蓋にかしめ固定されている金属製の切断刃を取り外す作業に時間がかかり、リサイクルコストが高くなることとなる。また、手指を切傷する危険性もあった。
この様な問題を解決することを目的として、例えば、特願2003−081280号公報(特許文献1参照)には、ラップフィルムを全て使用した後も半永久的に使用可能で、切断性が劣化した切断刃を交換できるように形成されたラップフィルムの詰め替え用収納ケースが提案されている。しかし、この詰め替え用のラップフィルム収納ケースは、液体調味料等による汚れが原因でカビが発生したり、先の人が使用した時に箱体に付着した細菌が、次に使用した人の手に付着し、その手を介して食べ物に移る等の衛生上の問題があった。
この様な問題を解決するために、例えば、特開平9−132235公報(特許文献2参照)には、収納ケースの表面が抗菌剤を含有した架橋性ポリエステル系アクリレート樹脂薄膜層で被服したラップフィルム収納ケースが提案されている。しかしながら、このラップフィルム収納ケースは、収納ケースの外表面のみを、抗菌剤を含有した架橋性ポリエステル系アクリレート樹脂薄膜層で覆うことにより抗菌性を発現させているものであり、収納ケースの内部の抗菌性については何らの考慮もなされていない。特に、詰め替え用収納ケースにあっては、ラップフィルムを使い切った都度新品を詰め替えて長期に渡って使用するものであるから、収納ケースの内部にも抗菌性が付与されたものが望まれている。
特願2003−081280号公報(特許請求の範囲、図1〜5)。 特開平9−132235号公報(特許請求の範囲、図1〜3)。 特願2004−040270号(特許請求の範囲、図1〜7)。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、長期間に亘って収納ケースの内外表面の抗菌性を維持し得るラップフィルム詰め替え用収納ケースを提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、基材として熱可塑性樹脂を用い、これに特定量の抗菌剤を添加して樹脂組成物となし、得られた樹脂組成物からラップフィルムの詰め替え用収納ケースを成形することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明に到った。
即ち、本発明は、熱可塑性樹脂100重量部及び抗菌剤0.05〜5重量部を含む樹脂組成物から成形されたラップフィルム巻物詰め替え用収納ケースである。
本発明に係わるラップフィルム巻物詰め替え用収納ケースに含有させる抗菌剤は、ジメチルフェニルスルファミド及び銀・亜鉛系化合物から選ばれた少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
本発明に係わるラップフィルム巻物詰め替え用収納ケースは、容器の外表面だけでなく内表面も長期に亘って抗菌性を有する。そのため、ラップフィルムを使い切った都度新品を詰め替えて使用するラップフィルム巻物の詰め替え用収納ケースとして好適である。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明に係わるラップフィルム巻物詰め替え用収納ケースは、熱可塑性樹脂に特定量の抗菌剤を添加して樹脂組成物となし、得られた樹脂組成物からラップフィルムの詰め替え用収納ケースを成形することにより製造される。
本発明に使用する熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、生分解性樹脂などが好ましく例示される。ポリオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体などのポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂が挙げられる。ポリスチレン系樹脂としては、ポリスチレン、ABS樹脂などが挙げられる。また、生分解性樹脂としては、ポリ乳酸、乳酸−ヒドロキシカルボン酸共重合体等が挙げられる。乳酸−ヒドロキシカルボン酸共重合体の共重合成分であるヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸などが挙げられる。これらの内、ポリオレフィン系樹脂が好ましい。更に好ましくはポリプロピレンである。
一般に、細菌は原核細胞からなり細胞が分裂することで増殖する。一方、抗菌剤による抗菌メカニズムは、抗菌剤の近傍に発生する殺菌性活性酸素による細菌の死滅や、抗菌剤による細菌の細胞膜の機能不全及び細胞膜の破壊などが考えられる。抗菌効果は、細菌の極く近傍もしくは細菌に接触する位置に抗菌剤を配置させることにより達成されるものと考えられる。例えば、樹脂に特定量の抗菌剤を練り込んでそのうちの僅かな一部がその表面に露出することで抗菌効果を発現させている。
本発明のラップフィルム巻物詰め替え用収納ケースは、詰替え用ケースであるから長期に亘って使用される。そのため、抗菌性は長期に亘って収納ケースの内外表面で維持されることが肝要である。例えば、収納ケースを洗浄した場合であっても、抗菌性が維持されるように形成することが重要である。かかる点を考慮すると、本発明で使用する抗菌剤は、収納ケースを形成する熱可塑性樹脂にその特定量が練り込まれていることが好ましい。基材樹脂に練り込まれた抗菌剤は、経時につれてその一部が収納ケースの内外表面に移行、露出し、抗菌性が長期に亘って、発現、維持されることとなる。
本発明で使用する抗菌剤は、一般的に使用されるもので良い。無機系抗菌剤でもよいし、有機系抗菌剤でもよい。また、それらを混合して用いてもよい。無機系抗菌剤としては、例えば、銀、銅、亜鉛などの抗菌性金属を無機イオン交換体、多孔質体などに担持させた金属置換型抗菌剤が好ましく例示される。
具体的には、銀ゼオライト(合成ゼオライトに銀イオンを含有させたもの)、亜鉛ゼオライト、銀・亜鉛ゼオライトなどのゼオライト系抗菌剤、シリカゲル系抗菌剤、ガラス系抗菌剤、リン酸カルシウム系抗菌剤、リン酸ジルコニウム系抗菌剤、ケイ酸塩系抗菌剤、酸化チタン系抗菌剤、セラミック系抗菌剤、ウィスカー系抗菌剤、チオサルファイト銀錯体などが挙げられる。これらの無機系抗菌剤では、ゼオライト抗菌剤が好ましい。化合物としては、銀・亜鉛系化合物が好ましい。市販品としては、カネボウ(株)製、商品名:バクテキラーBM−102UTなどが挙げられる。
有機系抗菌剤としては、ニトリル誘導体、イミダゾール誘導体、トリアジン誘導体、フェノールエーテル誘導体、ピロール誘導体、ジメチルフェニルスルファミド、p−アミノベンゼンスルホンアミド、スルファチアゾール、スルファピリジン、スルファピダイアジン等のスルファ剤、ジメチルジチオカルバメート、エチレンビスチオカルバメート、等のジチオカルバミン酸塩、2−(2−フリル)−3−(5−ニトロ−2−フリル)アクリルアミド、10,10′−オキシビスフェノキシアルシン、トリメトキシシリルプロピルオクタデシルアンモニウムクロライド、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、2−N−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2,3,5,6,−チトクロロ−4−(メチルチオ)−フタルイミド、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フロルイミド、グリセオフルビン、トリコマイシン、アンホテリシンB等が挙げられる。これら有機系抗菌剤の内、好ましくはスルファ剤である。更に好ましくはジメチルフェニルスルファミドである。市販品としては、(株)エプロ製、商品名:インナーミルなどが挙げられる。
抗菌剤の添加量は、熱可塑性樹脂100重量部に対し0.05〜5重量部である。好ましくは0.1〜1重量部である。添加量が0.05重量部未満の場合は、長期に亘る抗菌性が発現し難い。抗菌性は、抗菌剤の添加量を多くするにつれて向上するが、5重量部を超えると、添加量を多くしたわりには抗菌効果の向上が顕著でなくなる傾向がある。また、分散不良を起こす傾向もある。かかる点を考慮すると、抗菌剤の添加量の上限は、熱可塑性樹脂100重量部に対して5重量部程度である。
本発明のラップフィルム巻物詰め替え用収納ケースには、抗菌性などを損なわない範囲において、他の添加剤を添加することは何ら問題がない。例えば、SBR、NBR、EPRなどのゴム成分、炭酸カルシウム、酸化チタン、タルク、カーボン繊維などの各種フィラーを添加したり、顔料、染料、帯電防止剤、界面活性剤、酸化防止剤、滑剤、難燃剤などを適宜添加してもよい。
熱可塑性樹脂に抗菌剤を添加して、樹脂組成物を製造する方法は特に問わない。リボンブレンダー、タンブラーミキサーなどを用いて混合する方法、スクリュー式押出機を用いて混練する方法等の公知の方法が挙げられる。また、抗菌剤を含む樹脂組成物からラップフィルム巻物詰め替え用収納ケースを成形する方法も特に問わない。樹脂組成物から直接射出成形する方法、樹脂組成物から樹脂シートを成形し、得られたシートを切断、打ち抜きなどして、収納ケース形成用資材を作成して、それを折り曲げ、接着、融着などして組み立てる方法などが挙げられる。生産性を考慮すると、射出成形法が好ましい。射出成形するに際しては、各部品を個別に成形してそれを組み立てる方法、樹脂組成物から直接一体成形する方法などが挙げられる。いずれの方法でも差し支えない。
ラップフィルム巻物の収納ケースは、公知であり、公用されている。本発明のラップフィルム巻物詰め替え用収納ケースの形状は、特に問わず公知の形状のものでよい。例えば、特開平9−132235号公報(特許文献2参照)に記載される形状のものが挙げられる。上記樹脂組成物から樹脂シートを成形し、得られたシートから該公報の図3に記載されるような収納ケース用資材を形成して、同図2に記載された如きの収納ケースを組み立てる方法が例示される。また、特開2003−81280号公報(特許文献1参照)に記載されるような形状のものも挙げられる。
本出願人は、特願2004−040270号(特許文献3参照)に係わる特許出願において、作業性及び安全性に優れ、繰り返し使用が可能なラップフィルム巻物収納箱を提案している。本発明のラップフィルム巻物詰め替え用収納ケースの好ましい形状としては、該特許出願に係わる明細書及び図面に記載されたものが挙げられる。その要旨は以下の通りである。
即ち、ラップフィルム巻物を収納する上面開口型の容器本体1、容器本体1の側面1aの縁1bに配設された安全カバー2、容器本体1の開口部に開閉可能に設けられた蓋3、蓋3の側面3aの縁3bに着脱可能に配設されたラップフィルム切断刃4、蓋3の側面3aに配設された固定カバー5、及び、容器本体1の他の側面1c、1c’に配設されたラップフィルム巻物を回転可能に支持するための一対の支持具6、6’を有するラップフィルム巻物収納ケースであり、前記安全カバー2が、前記蓋3により容器本体1の開口部を閉じたときにその辺2aによりラップフィルム切断刃4の刃先4aを隠すように配設され、且つ、前記固定カバー5が、蓋3により容器本体1の開口部を閉じたときに安全カバー2に係合するように配設されたラップフィルム巻物収納ケースである。
本発明に係わるラップフィルム巻物詰め替え用収納ケースとしては、上記特許出願に関わるものの如き、容器本体、安全カバー、蓋、切断刃、固定カバー及び一対の支持具を備えたものが例示される。収納ケースは、中空状であり、その中空部にラップフィルムの巻物を収納する。収納ケースの形状としては、中空円筒形、中空直方体などでもよいが、取り扱い性等を考慮すると長さ方向と直交する方向の断面が正八角形である中空柱状形であるものが好ましい。図面を示して説明する。
図1は、蓋を閉じた状態の収納ケースの長さ方向と直交する方向の側面模式図である。図2は、蓋を開いた状態の収納ケースの長さ方向と直交する方向の側面模式図である。また、図3は、蓋を開いた状態の収納ケースの内側の平面模式図である。図1〜3は、形状が、長さ方向と直交する方向の断面が正八角形である中空柱状形の収納ケースの一例である。
図示したように、本発明に係わるラップフィルム巻物詰め替え用収納ケースは、その主要部はラップフィルムの巻物WRを収納する容器本体1、及びこの容器本体1の蓋3である。容器本体1は上面開口型である。蓋3は、容器本体1の上面開口部に開閉可能に設けられ、両者は抗菌剤を含む熱可塑性樹脂を用いて別々に成形し、それを連結具などを用いて連結してもよい。しかし、生産性、取り扱い性などを考慮すると、抗菌剤を含む熱可塑性樹脂を用いて一体成形したものであることが好ましい。
容器本体1の長さ方向の側面1aの先端には縁1bが設けられる。縁1bは、図1及び図2に記載した状態においては、その上面が水平となるように設けられる。縁1bの先端には安全カバー2が接合される。安全カバー2は、その断面が逆L字型であることが好ましい。その場合、縁1bの上面と安全カバー2の辺2bの上面とが水平面を形成するように接合する。そうすることにより、図1及び図2に記載した状態においては、安全カバー2の辺2aが鉛直となるように配設される。縁1b及び安全カバー2は、抗菌剤を含む熱可塑性樹脂を用いて容器本体1と一体成形することが好ましい。
安全カバー2は、縁1bの先端の全てに設けてもよいが、容器本体1に収納されたラップフィルムを引き出す際に、フィルム先端を摘み易くするなどの作業性を考慮すると、縁1bの先端の全てに設けない方が好ましい。図3には、安全カバー2が、安全カバー2、2’に分割された形態を示す。容器本体1の側面の左縁1b1には安全カバー2が、右縁1b2には安全カバー2’がそれぞれ取り付けられ、中央縁1b3には安全カバーを取り付けない。この場合、左縁1b1、右縁1b2、安全カバー2、及び安全カバー2’は、容器本体1と一体成形されていることが好ましい。本実施形態においては、断面が逆L字型の安全カバー2及び2’を例示したが、同様の作用を奏するものであれば、他の形状の変形物でもよい。
図3に示したように、中央縁1b3には安全カバーを設けないことが好ましい。そうすることにより、当該箇所に凹部が形成される。この凹部には、容器本体1からラップフィルムFを引き出してラップフィルム切断刃4で切断した際に、フィルムの先端が露出した状態で存在する。次回、ラップフィルムFを引き出すときはその露出したフィルム先端部を容易に摘むことが可能であり、収納ケースからフィルムFを引き出す作業性を良好となすことができる
また、図3に示したように、容器本体1の側面の左縁1b1の表面、及び右縁1b2の表面には、ラップフィルムFの先端を接着するための接着テープ9、9’を貼着することが好ましい。図示しないが、このとき接着テープ9、9’は、左縁1b1の先端に配設された安全カバー2の辺2bの表面、及び、右縁1b2の先端に配設された安全カバー2’の辺2b’の表面にも同時に貼着される。収納箱から引き出されたラップフィルムFがラップフィルム切断刃4の刃先4aにより切断される際には、ラップフィルムFがプレート7と接着テープ9、9’により挟まれた状態となる。このとき、切断されたラップフィルムFの先端は、接着テープ9に粘着したままの状態を保つこととなり容器本体1内に戻ることがなく、次回、フィルムFを引き出す際に便利である。接着テープ9、9’は粘着性が低下したときなどは剥離して取り替えてもよい。接着テープ9、9’の素材としては、ラップフィルムと接着テープとの静摩擦係数が少なくとも0.05であるものが好ましい。
図3に基づいて、容器本体1の側面の左縁1b1の表面、及び右縁1b2の表面に接着テープ9、9’を貼着する形態を説明した。しかし、容器本体1の側面1aの縁1bの先端の全てに安全カバー2を取り付けたときは、容器本体1の側面1aの縁1bの表面、及び安全カバー2の辺2bの表面に接着テープ9を貼着することが好ましい(図1の拡大部分参照)。
図3に示したように、容器本体1の長さ方向と直交する側面1c、1c’には、ラップフィルム巻物WRの紙巻(巻芯)部を支持するための支持具6、6’が相対して設けられる。支持具6、6’は、ラップフィルム巻物WRを回転可能に支持する。支持具6、6’は、それぞれ容器本体1の長さ方向に傾斜させることにより、即ち、図3においては左右に傾斜させることにより開くことができるように取り付けることが好ましい。例えば、ヒンジ部6a、6a’を介して側面1c、1c’に取り付られる。左右に傾斜させて開かれた支持具6、6’の突起物6b、6b’にラップフィルム巻物WRの紙巻(巻芯)部を嵌入しながら支持具6、6’を鉛直方向に立ち上げることにより、ラップフィルム巻物WRは着脱可能な状態で容器本体1に収納される。収納されたラップフィルム巻物WRは、支持具6、6’の突起物6b、6b’を回転軸として回転可能な状態にある。支持具6、6’は、容器本体1と一体成形してもよいし、容器本体1と別々に成形してネジなどで取り付けてもよい。好ましくは一体成形されたものである。一体成形することにより、ラップフィルム巻物WRを取り替えるときなどに紛失などすることを防止できる。
蓋3の長さ方向の側面3aの先端には縁3bが設けられる。縁3bは、図1の状態においてはその下面が水平となるように設けられる。縁3bは、抗菌剤を含む熱可塑性樹脂で蓋3と一体成形されることが好ましい。蓋3を閉じたときには、縁1bと縁3bはラップフィルム切断刃4を挟持して重ね合わされた状態となる。
図1の円形で囲んだ部分の拡大図は、ラップフィルム切断刃4の刃先4aが安全カバー2の辺2aにより隠される状態を示す模式図である。図1の拡大部分に示したように、ラップフィルム切断刃4は、プレート7及び8に挟持された状態で着脱可能に縁3bに取り付けられる。通常、刃先4aはギザギザのノコギリ刃の形状を呈する。ラップフィルム切断刃4の刃先4aは、蓋3の縁3bの先端部、プレート7の先端、及びプレート8の先端からはみ出すように取り付けられる。そして、蓋3により容器本体1の上面開口部を閉じたときには、安全カバー2は、その辺2aによりラップフィルム切断刃4の刃先4aを隠すように配設される。即ち、図1の状態では、ラップフィルム切断刃4は、その刃先4aと安全カバー2の辺2aとが接することのないように取り付けられ、更に、安全カバー2の辺2aの先端部が、ラップフィルム切断刃4の上面より上側に位置するように取り付けられる。そのように設置することにより、図1において、右側から手などを近づけた場合であっても、安全カバー2の辺2aにより保護されるのでラップフィルム切断刃4の刃先4aにより切傷することがなく安全である。
また、図1に示したように、蓋3の側面3aには固定カバー5が配設される。固定カバー5は、その先端5aにより安全カバー2の辺2a及び2bに係合するように配設される。固定カバー5の取り付け強度を考慮した場合、蓋3の側面3aとその先端の縁3bとにオーバーラップした状態で取り付けることが好ましい。固定カバー5の先端部の形状としては、安全カバー2の辺2a及び2bに係合させることを考慮すると断面が逆7字型のものが好ましい。その先端5aが、蓋3により容器本体1の開口部を閉じたときに安全カバー2の辺2a及び2bに係合するように配設される。
本発明のラップフィルム巻物詰め替え用収納ケースは、ラップフィルム切断刃4を含めて全ての部品を抗菌剤を含む熱可塑性樹脂で成形することが好ましい。ラップフィルム切断刃4のみは金属製であってもよい。寸法は、特に制限はない。通常、ラップフィルム巻物は、フィルムの幅が10〜90cm程度、直径(巻径)が3〜10cm程度であることを考慮すると、フィルム幅に相当する方向の収納ケースの長さが12〜95cm程度、内径が4〜15cm程度、肉厚が0.5mm〜1cm程度である形態が好ましい。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。本発明に係わる抗菌性試験は下記方法により実施した。
(1)抗菌性試験
JIS Z2801に規定される「抗菌加工製品−抗菌性試験方法・抗菌効果」により評価を実施する。黄色ブドウ球菌の培養液を生菌数が105個/mlとなるように調整する。試験片(縦5cm×横5cm)の表面部に菌液0.4mlを滴下後、菌液の上からポリエチレンフィルム縦4cm×横4cmを被せ、菌液を試験片に密着させる。菌液を接種した試験片を35℃、相対湿度90%以上で24時間培養し、試験片の生菌数を測定する。試験片2枚について試験し、その平均値で示す。抗菌性の評価・判定基準は以下の通りである。○:菌数が10個未満のもの。△:菌数が10〜10個のもの。×:菌数が10個を超えるもの。
<実用試験>
実施例1
ポリプロピレン〔三井化学(株)製、商品名:J226E〕100重量部、着色剤〔ニホンカラー(株)製、商品名:グリーン92−1736〕0.1重量部、及び、抗菌剤としてジメチルフェニルスルファミド〔(株)エプロ製、商品名:インナーミル(純品量が0.3重量部となるようにジメチルフェニルスルファミドを5重量%含むマスターバッチを使用)〕0.3重量部を含む樹脂組成物を調製した。
射出成形用金型〔エヌティー(株)製〕が装着された射出成形機〔住友重機械工業(株)製、形式:SE180−S〕用いて、得られた樹脂組成物を成形温度260℃において射出成形して、図1〜3に記載した形状(辺1cが正八角形)のラップフィルム巻物詰め替用収納ケース〔長さ:30cm、肉厚:2mm〕を製造した。
愛知県名古屋市南区滝春町の3軒の一般家庭において、得られた収納ケース3個の実用試験を6ケ月間実施した。3個の収納ケースを回収して外観検査を行ったところ、収納ケースの外表面には、油類による汚れ、表面のスリ傷などが観察された。しかし、収納ケースの内表面にも外表面にもカビ類の発生は観察されなかった。
<抗菌性試験>
実施例2
実施例1と同一の樹脂組成物を調製した。Tダイが装着された押出成形機〔(株)小野製作所製、形式:ONP−30C〕用いて、得られた樹脂組成物を成形温度250℃において押出成形して、厚み0.3mmのシートを成形した。得られたシートの所定量を無作為に選んで、それらを23℃、相対湿度40%において24時間、又は3ケ月間保存した。24時間保存したものを試験片A、3ケ月間保存したものを試験片Bとした。試験片A及びBから一辺が5cmの試験片をそれぞれ4枚作成した。各試験片の2枚については試験片の表面の抗菌性を、他の2枚については試験片の裏面の抗菌性を上記方法により評価した。得られた結果を表1に示す。
実施例3〜7、比較例1〜2
抗菌剤の種類と添加量を表1に記載した通りに変更した以外は、実施例2と同様にして試験片を作成し、同様の評価試験を行った。得られた結果を表1に示す。
比較例3
第一の原料として、実施例2と同一組成の樹脂組成物を調製した。また、第二の原料として、抗菌剤を含まない以外は実施例2と同様の樹脂組成物を調製した。Tダイが装着された共押出成形機〔(株)小野製作所製、形式:ONP−30C〕用いて、前記第一原料及び第二原料を成形温度250℃において共押出成形して、合計厚みが0.3mmの積層シート(厚み比、1:1)を成形した。第一原料で形成した層を表面層、第二原料で形成した層を裏面層という。得られた積層シートの表面層及び裏面層について、実施例2と同様にして評価試験を行った。得られた結果を表1に示す。
比較例4
第一原料の抗菌剤の添加量を表1に記載した通りに変更した以外は、比較例3と同様にして試験片を作成し、同様の評価試験を行った。得られた結果を表1に示す。
Figure 2006001592
<表1の記載の説明>
(1)抗菌剤の種類について;
抗菌剤1:ジメチルフェニルスルファミド〔(株)エプロ製、商品名:インナーミル(ジメチルフェニルスルファミドを5重量%含むマスターバッチ)〕。
抗菌剤2:銀・亜鉛系化合物を主成分とする無機系抗菌剤〔カネボウ(株)製、商品名:バクテキラーBM−102UT(銀・亜鉛系化合物を10重量%)含むマスターバッチ)〕。抗菌剤3:抗菌剤1と抗菌剤2の混合物(前者/後者の重量比;2/1)。
(2)比較例3〜4の抗菌剤について;
抗菌剤の種類及び添加量(*印)は、表面層に対するものを示し、裏面層は抗菌剤を含まない。
(3)比較例3〜4の試験片A、Bについて;
表中の表面は表面層、裏面は裏面層をそれぞれ示す。
大型小売り店の商品の包装場やレストラン、居酒屋、食堂の厨房などにおいて、食品、日用雑貨品などを手包装する際に用いるラップフィルムの収納箱として有用である。一般家庭においても使用可能である。
蓋を閉じた状態の収納ケースの長さ方向と直交する方向の側面模式図である。 蓋を開いた状態の収納ケースの長さ方向と直交する方向の側面模式図である。 蓋を開いた状態の収納ケースの内側の平面模式図である。
符号の説明
1:容器本体
1a:側面
1c、1c’:他の側面
1b:縁
1b1:左縁
1b2:右縁
1b3:中央縁
2、2’:安全カバー
2a、2a’、2b:辺
3:蓋
3a:側面
3b:縁
4:ラップフィルム切断刃
4a:刃先
5:固定カバー
5a:先端
6、6’:支持具
6a、6a’:ヒンジ部
6b、6b’:突起物
7:プレート
8:プレート
9、9’:接着テープ
WR:ラップフィルム巻物
F:ラップフィルム

Claims (2)

  1. 熱可塑性樹脂100重量部及び抗菌剤0.05〜5重量部を含む樹脂組成物から成形されたラップフィルム巻物詰め替え用収納ケース。
  2. 抗菌剤が、ジメチルフェニルスルファミド及び銀・亜鉛系化合物から選ばれた少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1記載のラップフィルム巻物詰め替え用収納ケース。
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