JP2004237805A - 車両のパワートレイン支持構造 - Google Patents

車両のパワートレイン支持構造 Download PDF

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Abstract

【課題】パワープラントフレームの疲労を防止することができる車両のパワートレイン支持構造を提供する。
【解決手段】本発明は、車体前方に配置されたパワーユニット6と車体後方に配置されたデファレンシャル8がプロペラシャフト12により連結されると共にパワーユニットとデファレンシャルがパワープラントフレーム14により一体的に連結されたパワートレイン1を支持する車両のパワートレイン支持構造であって、パワーユニットの車幅方向両側に設けられた一対のパワーユニットマウント16と、デファレンシャルの車幅方向両側に設けられた一対のデファレンシャルマウント18と、パワープラントフレームの車幅方向の振動を抑制する振動抑制用マウント24と、を有し、パワーユニットマウント、デファレンシャルマウント及び振動抑制用マウントによりパワートレインを支持する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のパワートレイン支持構造に関し、特に、車体前方に配置されたパワーユニットと車体後方に配置されたデファレンシャルとがパワープラントフレームにより一体的に連結されたパワートレインを支持する車両のパワートレイン支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、車両の前部に配置されたパワーユニット(エンジン及びトランスミッション)と、車両の後部に配置されたリアデファレンシャルとを、パワープラントフレームで一体的に連結した車両のパワートレイン構造が知られている。
このパワープラントフレームを用いたパワートレイン構造では、パワーユニットとリアデファレンシャルを含むパワートレインが、全体として剛性のある構造体として構成されるので、リアデファレンシャルのワインドアップ振動を抑制して、アクセル操作に対するタイヤの駆動力の応答性を向上させることができる。
このパワープラントフレームは、一般に、コの字状の断面形状を有し、コの字の内方にプロペラシャフトを通し、フロアトンネル内に配置されている。
【0003】
このパワープラントフレームを用いた車両のパワートレイン構造の一例として、特許文献1に、パワープラントフレームの性能及び剛性を確保しつつ衝突安全性の向上を図るため、衝突時に、パワープラントフレームの中間部を車幅方向に変位させることができるような構造が記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−151143号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一方、このパワープラントフレームを、パワーユニットとリアデファレンシャルとの距離が長い車両、例えばホイールベースが長い車両のパワートレインに採用すると、パワープラントフレームが長くなるため剛性が低下するので振動が増大してしまい、この振動によりパワープラントフレームの疲労が増大するため好ましくない。
そこで、この振動を低減させるために、コの字状のパワープラントフレームの肉厚を増大させて剛性を高める必要があるが、これでは、重量が増加するので好ましくない。
一方、剛性を高めるためにパワープラントフレームをコの字状の開断面構造から閉断面構造へ変更することも可能であるが、この場合には、パワープラントフレームが閉断面構造であるため、コの字状の内方にプロペラシャフトを通す配置が採用出来ず、車幅方向のオフセット量が大きくなる。しかし、フロアトンネルの空間の車幅方向の寸法が限られているため、車幅方向の寸法を大きくとることが出来ず必要な剛性が確保できないため、閉断面構造の場合でも、剛性を高めて車幅方向の曲げ振動を低減させるために肉厚を増大させると重量が増加するので、好ましくない。
【0006】
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、重量の増加を抑えつつその疲労を防止することができる車両のパワートレイン支持構造を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、車体前方に配置されたパワーユニットと車体後方に配置されたデファレンシャルがプロペラシャフトにより連結されると共にパワーユニットとデファレンシャルがパワープラントフレームにより一体的に連結されたパワートレインを支持する車両のパワートレイン支持構造であって、パワーユニットの車幅方向両側に設けられた一対のパワーユニットマウントと、デファレンシャルの車幅方向両側に設けられた一対のデファレンシャルマウントと、パワープラントフレームの車幅方向の振動を抑制する振動抑制用マウントと、を有し、パワーユニットマウント、デファレンシャルマウント及び振動抑制用マウントによりパワートレインを支持することを特徴としている。
このように構成した本発明においては、振動抑制用マウントによって、パワープラントフレームの車幅方向の曲げ振動を抑制するようにしているので、重量の増加を抑えつつ、パワープラントフレームが曲げ振動により疲労することを防止できる。
【0008】
本発明において、好ましくは、振動抑制用マウントは、デファレンシャルの近傍に位置するサスペンションクロスメンバに設けられると共に、デファレンシャルの車幅方向側に接続されている。
このように構成された本発明によれば、振動抑制用マウントは、サスペンションクロスメンバに設けられると共に、デファレンシャルの車幅方向側に接続されているので、デファレンシャルの振動が抑制されると共にパワープラントフレームの車幅方向の振動が効果的に抑制される。
本発明において、好ましくは、振動抑制用マウントは、パワープラントフレームの近傍に位置する車体に設けられると共に、パワープラントフレームの車幅方向側に接続されている。
このように構成された本発明によれば、振動抑制用マウントは、パワープラントフレームの車幅方向側に接続されているので、パワープラントフレームの車幅方向の振動が効果的に抑制される。
【0009】
さらに、本発明は、好ましくは、パワーユニットマウント、デファレンシャルマウント及び振動抑制用マウントは、それぞればね定数を有し、振動抑制用マウントのばね定数が、パワーユニットマウント及びデファレンシャルマウントのそれぞれのばね定数より小さく設定されている。
このように構成された本発明によれば、振動抑制用マウントのばね定数がパワーユニットマウント及びデファレンシャルマウントのそれぞれのばね定数より小さく設定されているので、パワーユニットマウント及びデファレンシャルマウントが有するパワートレインの振動を許容し且つ減衰させる機能を損ねることなく、パワープラントフレームが曲げ振動により疲労することを防止できる。
【0010】
本発明において、好ましくは、更に、パワープラントフレームの車両上下方向の振動を抑制する第2の振動抑制用マウントを有する。
このように構成された本発明によれば、車幅方向の振動を抑制する振動制御用マウントと、車両上下方向の振動を抑制する第2の振動制御用マウントを併用しているので、パワープラントフレームが車幅方向及び車両上下方向の振動により疲労することを防止できる。
さらに、本発明は、好ましくは、パワープラントフレームは、断面が矩形の閉断面を有し、パワープラントフレームとプロペラシャフトとがフロアトンネル内に車幅方向に並設されている。
このように構成された本発明によれば、本発明のパワープラントフレームは、従来の断面がコの字状のパワープラントフレームと比べて、大幅な重量の増加なしにその剛性を高めることができ、パワープラントフレームが曲げ振動により疲労することを防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の車両のパワートレイン構造の第1実施形態を示す平面図である。
図1に示すように、車両のパワートレイン構造1は、車両前部に配設されたエンジン2とトランスミッション4とからなるパワーユニット6と、車両後部に配設されたデファレンシャル8と、パワーユニット6とデファレンシャル8をユニバーサルジョイント10を介して連結するプロペラシャフト12を有する。
パワートレイン構造1は、さらに、パワーユニット6とデファレンシャル8とを連結するパワープラントフレーム14を有する。ここで、パワープラントフレーム14は、プロペラシャフト12と干渉しないようにプロペラシャフト12に対し車幅方向にオフセットしてプロペラシャフト12に並設して取り付けられている。
この結果、パワートレイン構造1のパワーユニット6、デファレンシャル8及びパワープラントフレーム14は、全体として剛性のある一体構造物として構成され、この一体構造物が、エンジン2の左右両側に設けられた一対のパワーユニットマウント16と、デファレンシャルの左右両側に設けられた一対のデファレンシャルマウント18の合計4つのマウントにより、車体に取り付けられ且つ支持されている。
【0012】
ここで、パワートレイン1は、パワープラントフレーム14により全体として剛性のある一体構造物として構成され、各マウント16及び18は、この一体構造物であるパワートレイン1を、その車両前後左右方向の4隅に近い位置で、主に車両上下方向の荷重を支えるように取り付けられている。このように、パワートレイン1は、車両前後方向に長いスパンをおいて設けられているので、パワートレイン1の振動を許容し且つ減衰させるために必要なばね定数は、各マウントが短いスパンで設けられる、パワープラントフレーム14を有さないパワートレインよりも、小さく設定することができる。その結果、車体に伝わる高周波振動が少なくなる。
【0013】
パワープラントフレーム14は、デファレンシャル8のワインドアップを防止するように車体上下方向の曲げに対する剛性が高められると共に、エンジン2のロール力がデファレンシャル8に伝達されてリアサスペンション20が上下方向に動かされてしまうのを防止するように長手方向軸線周りのねじり剛性は一定に抑えられている。このパワープラントフレーム14は、断面が矩形の中空の剛性部材で構成されているので、断面がコの字状のものに比べ、大幅な重量の増加なしにそれらの剛性が確保されている。
【0014】
図2は、パワープラントフレーム14及びプロペラシャフト12のフロアトンネル22内における配置を模式的に示す車幅方向の断面図である。
図2に示すように、パワープラントフレーム14とプロペラシャフト12とは、フロアトンネル22内に併設され、パワープラントフレーム14は、プロペラシャフト12及びフロアトンネル22と干渉しないようにその車幅方向の寸法が決められている。特に、本実施形態のパワープラントフレーム14は断面が矩形の閉断面を構成していることから、従来のような断面コの字状のパワープラントフレームの内側にプロペラシャフトを通すような構造を採用することができず、その結果として、車幅方向の寸法をあまり大きくとることができない。
【0015】
上述したように、パワープラントフレーム14は、プロペラシャフト12に対し車幅方向にオフセットして取り付けられ、また、車幅方向の寸法をあまり大きくとれないことから、パワープラントフレーム14のねじり振動及びそれに伴う車幅方向の曲げ振動が大きくなり易い。
そこで、本第1実施形態では、パワープラントフレーム14のねじり振動及び車幅方向の曲げ振動を抑制するため、パワートレイン1を支持する上記の4つのマウント16及び18に加え、第5のマウントとしてパワープラントフレーム振動抑制用マウント24を設け、パワートレイン1を支持するようにしている。
【0016】
図3により、この第5のマウントである振動抑制用マウントについて説明する。図3は、図1のIII−III線に沿った断面図であり、車体の前方から眺めた場合を示す。なお、図3においては、説明の便宜上、デファレンシャル8、振動抑制用マウント24及びサスペンションクロスメンバ26のみを示す。
【0017】
図3に示すように、第1実施形態の振動抑制用マウント24は、サスペンションクロスメンバ26に設けられ、デファレンシャル8の車幅方向側に接続されている。より詳しく説明すると、デファレンシャル8の先端部(車両前後方向の前方部分)には、その外周から車体上下方向に延びる一対のフランジ8aが設けられ、これらのフランジ8aとサスペンションクロスメンバ26とを連結するように、振動抑制用マウント24が取付けられている。振動抑制用マウント24は、上記フランジ8aに取付けられている第1ブラケット30と、クロスメンバ26に取付けられている主に2つの部材からなる第2ブラケット32と、第1ブラケット30と第2ブラケット32との間に設けられている弾性部材34と、を有する。弾性部材34は、各ブラケット30、32に接着されている。弾性部材34は、ゴム製である。
なお、弾性部材34を各ブラケット30及び32のいずれか一方にのみ接着し、他方のブラケットとの間に若干の隙間を設け、パワープラントフレーム14に大きな振動が発生した場合にのみ、弾性部材34と、その他方のブラケットとが接触して、振動を抑制するようにしても良い。
【0018】
また、第1実施形態の振動抑制用マウント24のばね定数について説明する。振動抑制用マウント(第5のマウント)24は、主に、パワープラントフレーム14に生じる比較的大きな曲げ振動及びねじり振動を抑制することを目的としてパワートレイン1を支持していることから、パワートレイン1の静荷重を支えることを主目的とする他の4つのマウント16及び18と比較して、ばね定数が小さく設定されている。
【0019】
次に第1実施形態の作用を説明する。第1実施形態では、振動抑制用マウント24がデファレンシャル8に取付けられている。従って、振動制御用マウント24によってデファレンシャル8の振動が抑制されると共に、デファレンシャル8に取付けられたパワープラントフレーム14の振動が抑制される。
また、振動抑制用マウント24がデファレンシャル8の先端部の車幅方向の側面に取付けられているので、パワープラントフレーム14の車幅方向の曲げ振動及びねじり振動が効果的に抑制される。一方、弾性部材34がせん断変形することにより、パワープラントフレーム14の車体上下方向の振動を抑制することもできる。
【0020】
このため、本実施形態では、振動抑制用マウント24を設けることにより、パワープラントフレーム14の車幅方向の曲げ振動を効果的に抑制することができるので、パワープラントフレーム14が振動により疲労することを防止できる。また、パワープラントフレーム14に必要な剛性が曲げ振動を抑制した分だけ低減されるので、剛性を高めるために必要な重量の増大を抑制することも可能となる。
さらに、一般的な断面コの字状のパワープラントフレームにおいても、同様であり、振動抑制用マウント24を設けることにより、重量増加を抑えつつ、パワープラントフレームが振動により疲労することを防止できる。
また、振動抑制用マウントによってパワープラントフレームの振動が抑制されるので、パワープラントフレームからの放射音が抑制され、車室内の騒音の増大を防止できる。
【0021】
一方、この振動抑制用マウント24が取付けられたサスペンションクロスメンバ26は、図1に示すように、車幅方向左右に設けられた一対のサイドクロスメンバ36に取付けられ、このサイドクロスメンバ36は、それぞれマウント38、40及び42によってラバーマウントされている。よって、パワープラントフレーム14からデファレンシャル8を介して振動抑制用マウント24に伝わる振動、特に高周波振動は、ラバーマウント38、40及び42を介して車体に伝わることになり、車室内の騒音が増大することが防止されるようになっている。
また、デファレンシャル8及びサスペンションクロスメンバ26は、互いに近い位置に配置されると共に、車両の構造上、両者の相対位置の精度が非常に高いため、振動抑制用マウント24を車体自体に取付けるよりも精度良く取付けられ、それによって、マウント24のばね定数を精度良く設定することができる。
【0022】
さらに、第5のマウントである振動抑制用マウント24のばね定数は小さく設定されていることにより、パワートレイン1の高周波振動がこのマウント24を介して車体側に伝わりにくくなっている。
ここで、上述したように、各マウント16及び18は、この一体構造物であるパワートレイン1の主に車両上下方向の荷重を支えるように車両前後方向に長いスパンをおいて設けられていることから、パワートレイン1の振動を許容し且つ減衰させる機能のために必要なばね定数を小さく設定できることが、このパワープラントフレームを設ける利点の1つである。この第1実施形態の振動抑制用マウント60は、ばね定数が各マウント16、18より小さく設定されていることから、上述した各マウント16及び18の機能を損なわせることがないようにしている。
ここで、振動抑制用マウント24を、例えば、図1に示す位置46においてデファレンシャル8及び/又はパワープラントフレーム14に取付けても良い。これらの場合も、振動抑制用マウント24の他端(第2ブラケット32)をサスペンションクロスメンバ26に取付けるのが望ましい。
【0023】
次に、図4により、本発明の第2の実施形態について説明する。
図4は、図3と同様に車体前方から見た、本発明の第2実施形態に係る振動抑制用マウント50(第5のマウント)の断面図である。説明の便宜上、デファレンシャル8、振動抑制用マウント50及びサスペンションクロスメンバ26のみを示す。この第2の実施形態は、上述した図3に示すマウント24に代えて、振動抑制用マウント50を、デファレンシャル8の先端部の車幅方向側面ではなく、車体上下方向上面に取付けたものである。その他の構成は第1実施形態と同じであるので、その説明は省略する。
【0024】
図4に示すように、第2実施形態の振動抑制用マウント50は、サスペンションクロスメンバ26に設けられ、デファレンシャル8の上方側に接続されている。より詳しく説明すると、デファレンシャル8の外周から車幅方向外方に延びる一対のフランジ8bが設けられ、これらのフランジ8bとサスペンションクロスメンバ26との間に第2実施形態に係る振動抑制用マウント50が取付けられている。振動抑制用マウント50は、フランジ8bに取付けられている第1ブラケット54と、クロスメンバ26に取付けられている第2ブラケット56と、これらの第1及び第2ブラケット54及び56の間に設けられた弾性部材58とを有する。図4に示すように、この振動抑制用マウント50は、図3に示す第1実施形態のPPF制御用マウント24とその基本構成は同じである。また、弾性部材58はゴム製である。
【0025】
ここで、弾性部材58を各ブラケット54、56のいずれか一方にのみ接着し、他方のブラケットとの間に若干の隙間を設け、パワープラントフレーム14に大きな振動が発生した場合にのみ、弾性部材58と、その他方のブラケットとが接触して、振動を抑制するようにしても良い。
また、第2実施形態の振動抑制用マウント50のばね定数について説明する。振動抑制用マウント50は、主に振動を抑制することを目的としてパワートレイン1を支持していることから、パワートレイン1の静荷重を支えることを主目的とする他の4つのマウント16及び18と比較して、ばね定数が小さく設定されている。
【0026】
次に第2実施形態の作用を説明する。第2実施形態では、振動抑制用マウント24がデファレンシャル8に取付けられている。従って、振動制御用マウント50によってデファレンシャル8の振動が抑制されると共に、デファレンシャル8に取付けられたパワープラントフレーム14の振動が抑制される。
また、振動抑制用マウント50がデファレンシャル8の先端部の上面に取付けられているので、パワープラントフレーム14の車両上下方向の振動が効果的に抑制される。一方、弾性部材34がせん断変形することにより、パワープラントフレーム14の車幅方向の振動及びねじり振動も抑制することもできる。
このため、第2実施形態においても、上述した第1実施形態と同様に、パワープラントフレーム14が振動により疲労することを防止でき、また、剛性を高めるために必要な重量の増大を抑制することも可能となる。
【0027】
一方、この振動抑制用マウント50が取付けられたサスペンションクロスメンバ26は、図1に示すように、車幅方向左右に設けられた一対のサイドクロスメンバ36に取付けられ、このサイドクロスメンバ36は、それぞれマウント38、40及び42によってラバーマウントされている。よって、パワープラントフレーム14からデファレンシャル8を介して振動抑制用マウント50に伝わる振動は、ラバーマウント38、40及び42を介して車体に伝わることになり、車室内の騒音が増大することが防止されるようになっている。
【0028】
また、デファレンシャル8及びサスペンションクロスメンバ26は、互いに近い位置に配置されると共に、車両の構造上、両者の相対位置の精度が非常に高いため、振動抑制用マウント50を車体自体に取付けるよりも精度良く組付けられ、それによって、マウント50のばね定数を精度良く設定することができる。
さらに、振動抑制用マウント50のばね定数は小さく設定されていることにより、パワートレイン1の高周波振動がこのマウント50を介して車体側に伝わりにくくなっている。
ここで、この第2実施形態の振動抑制用マウント60は、そのばね定数が各マウント16、18より小さく設定されていることから、上述した各マウント16及び18が有するパワートレイン1の振動を許容し且つ減衰させる機能を損なわせることがないようにしている。
【0029】
なお、パワープラントフレームの車幅方向の振動と車体上下方向の振動とを共に大きく抑制したい場合には、上記第1実施形態のように配置した振動抑制用マウント(第5のマウント)24に加え、第2実施形態のように配置した振動制御用マウント(第6のマウント)を併設しても良い。このようにして、パワープラントフレームの曲げ振動による疲労をより効果的に防止できると共に、パワープラントフレームからの放射音をより低減させることができる。
また、主に車幅方向の振動を抑制する振動抑制用マウント(第5のマウント)24をデファレンシャル8に設け、主に車体上下方向の振動を抑制する振動抑制用マウント(第6のマウント)をその他の部分、例えば、パワーユニット6や、パワープラントフレーム14に設けても良い。
【0030】
次に、図5により、第3の実施形態について説明する。
図5は、本発明のパワートレイン構造の第3実施形態を示す平面図である。この第3実施形態は、振動抑制用マウント60を、パワープラントフレーム14と車体のフロアクロスメンバ62との間に設けたものである。その他の構成は上記実施形態と同じであるので、その説明は省略する。
【0031】
図5に示すように、第3実施形態の振動抑制用マウント60は、車体のフロアクロスメンバ62に設けられ、パワープラントフレーム14の車幅方向側に接続されている。より詳しく説明すると、第3の実施形態の振動抑制用マウント60は、パワープラントフレーム14の前後方向ほぼ中央部の車幅方向の側面に取付けられている。この振動抑制用マウント60は、図示しないが、振動抑制用マウント60をパワープラントフレーム14に取付けるための第1のブラケットと、車体のフロアクロスメンバ62に取付けるための第2のブラケットと、これらのブラケットの間に設けられた弾性部材とを有する。弾性部材は、第1及び第2のブラケットに接着されている。
ここで、その弾性部材をそれらの各ブラケットのいずれか一方にのみ接着し、他方のブラケットとの間に若干の隙間を設け、パワープラントフレーム14に大きな振動が発生した場合にのみ、その弾性部材と、その他方のブラケットとが接触して、振動を抑制するようにしても良い。
【0032】
また、第3実施形態の振動抑制用マウント60のばね定数について説明する。振動抑制用マウント60は、主に、振動を抑制することを目的としてパワートレイン1を支持していることから、パワートレイン1の静荷重を支えることを主目的とする他の4つのマウント16及び18と比較して、ばね定数が小さく設定されている。
【0033】
次に第3実施形態の作用を説明する。第3実施形態では、振動抑制用マウント60がパワープラントフレーム14に直接取付けられている。従って、パワープラントフレーム14の振動を効果的に抑制することができる。
従って、第3実施形態においても、上述した第1及び第2実施形態と同様に、パワープラントフレーム14が振動により疲労することを防止でき、また、剛性を高めるために必要な重量の増大を抑制することも可能となる。
また、振動抑制用マウント60は、パワープラントフレーム14の前後方向ほぼ中央部の車幅方向の側面に取付けられている。このパワープラントフレーム14の前後方向ほぼ中央部では、振動により大きく変形し易いことから、振動をより大きく抑制することが出来ると共に、ばね定数の低いマウントでも振動を効果的に抑制することができる。
さらに、振動抑制用マウント60は、パワープラントフレーム14の車幅方向の側面に取付けられているので、パワープラントフレーム14の車幅方向の振動を効果的に抑制することができる。一方、振動抑制用マウント60の弾性部材がせん断変形することにより、パワープラントフレーム14の車両上下方向の振動を抑制することもできる。
【0034】
さらに、振動抑制用マウント60のばね定数は小さく設定されていることにより、パワートレイン1の高周波振動がこのマウント50を介して車体側に伝わりにくくなっている。
ここで、上述したように、各マウント16及び18は、この一体構造物であるパワートレイン1の主に車両上下方向の荷重を支えるように車両前後方向に長いスパンをおいて設けられ、パワートレイン1の振動を許容し且つ減衰させる機能のために必要なばね定数を小さく設定できることが、このパワープラントフレームを設ける利点の1つである。この第3実施形態の振動抑制用マウント60は、パワープラントフレームの長手方向のほぼ中央に取付けられ、パワートレイン1を支持する各マウント16、18及び60の間のスパンを短くするものではあるが、第3実施形態の振動抑制用マウント60は、車幅方向側面に取付けられ且つそのばね定数も各マウント16、18より小さく設定されていることから、各マウント16、18、60の間のスパンが短くなることによる、上述した各マウント16及び18が有するパワートレイン1の振動を許容し且つ減衰させる機能を損なわないようにしている。
【0035】
なお、振動抑制用マウント60は、パワープラントフレームの車体前後方向の任意の位置に取付けても良く、また、複数設けても良い。
また、振動抑制用マウント60を、車体のフロアクロスメンバ62ではなく、車体のフロアトンネル側面に取付けても良い。また、この振動抑制用マウント60を弾性部材のみで構成して、パワープラントフレーム及び車体側の両方に接着するようにしてもよい。さらに、振動抑制用マウント60を、パワープラントフレーム14の車体上下方向の上面に取付けてもよく、この場合は、パワープラントフレーム14の車体上下方向の振動を効果的に抑制することができる。
【0036】
なお、上述した第1乃至第3実施形態では、パワープラントフレーム14を断面が矩形の中空の剛性部材で構成しているが、断面がコの字状の剛性部材で構成して、本発明の振動抑制用マウントを設けるようにしても良い。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、パワープラントフレームの重量の増加を抑えつつその疲労を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両のパワートレイン支持構造の第1実施形態を示す平面図である。
【図2】本発明の第1実施形態におけるパワープラントフレーム及びプロペラシャフトのフロアトンネル内における配置を模式的に示す車幅方向の断面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿って見た第1実施形態のパワープラントフレーム振動抑制用マウントの取付け状態を示す断面図である。
【図4】図3と同様の方向から見た、第2実施形態のパワープラントフレーム振動抑制用マウントの取付け状態を示す断面図である。
【図5】本発明のパワートレイン支持構造の第3実施形態を示す平面図である
【符号の説明】
1 パワートレイン構造
2 エンジン
4 トランスミッション
6 パワーユニット
8 デファレンシャル
12 プロペラシャフト
14 パワープラントフレーム
16 パワーユニットマウント
18 デファレンシャルマウント
22 フロアトンネル
24 振動抑制用マウント
26 サスペンションクロスメンバ
36 サイドクロスメンバ
38 ラバーマウント
40 ラバーマウント
42 ラバーマウント
50 振動抑制用マウント
60 振動抑制用マウント
62 車体(フロアクロスメンバ)

Claims (6)

  1. 車体前方に配置されたパワーユニットと車体後方に配置されたデファレンシャルがプロペラシャフトにより連結されると共にパワーユニットとデファレンシャルがパワープラントフレームにより一体的に連結されたパワートレインを支持する車両のパワートレイン支持構造であって、
    パワーユニットの車幅方向両側に設けられた一対のパワーユニットマウントと、
    デファレンシャルの車幅方向両側に設けられた一対のデファレンシャルマウントと、
    パワープラントフレームの車幅方向の振動を抑制する振動抑制用マウントと、
    を有し、
    上記パワーユニットマウント、デファレンシャルマウント及び振動抑制用マウントにより上記パワートレインを支持することを特徴とする車両のパワートレイン構造。
  2. 上記振動抑制用マウントは、上記デファレンシャルの近傍に位置するサスペンションクロスメンバに設けられると共に、上記デファレンシャルの車幅方向側に接続されている請求項1記載の車両のパワートレイン構造。
  3. 上記振動抑制用マウントは、上記パワープラントフレームの近傍に位置する車体に設けられると共に、上記パワープラントフレームの車幅方向側に接続されている請求項1記載の車両のパワートレイン構造。
  4. 上記パワーユニットマウント、デファレンシャルマウント及び振動抑制用マウントは、それぞればね定数を有し、上記振動抑制用マウントのばね定数が、上記パワーユニットマウント及び上記デファレンシャルマウントのそれぞれのばね定数より小さく設定されている請求項1乃至3いずれか1項記載の車両のパワートレイン構造。
  5. 更に、パワープラントフレームの車両上下方向の振動を抑制する第2の振動抑制用マウントを有する請求項1乃至4いずれか1項記載の車両のパワートレイン。
  6. 上記パワープラントフレームは、断面が矩形の閉断面を有し、上記パワープラントフレームと上記プロペラシャフトとがフロアトンネル内に車幅方向に並設されている請求項1乃至5いずれか1項記載の車両のパワートレイン。
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