JP2004236054A - 携帯型機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ホールド性と携帯性が共に向上された携帯型機器を得る。
【解決手段】デジタルスチルカメラ12の筐体14には開口26が形成され、この開口26を閉塞する閉塞位置と開放する開放位置との間を蓋部材28がスライド可能とされる。筐体14内には、筐体14への収容位置と筐体14から突出位置との間を移動可能にグリップ部材32が設けられる。開放位置の蓋部材28と突出位置のグリップ部材32とで把持部を構成するので、ホールド性が向上する。グリック部材32は収容位置では筐体14から出っ張らないので携帯性が向上する。
【選択図】 図1
【解決手段】デジタルスチルカメラ12の筐体14には開口26が形成され、この開口26を閉塞する閉塞位置と開放する開放位置との間を蓋部材28がスライド可能とされる。筐体14内には、筐体14への収容位置と筐体14から突出位置との間を移動可能にグリップ部材32が設けられる。開放位置の蓋部材28と突出位置のグリップ部材32とで把持部を構成するので、ホールド性が向上する。グリック部材32は収容位置では筐体14から出っ張らないので携帯性が向上する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯型機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の携帯型機器の一例として、カメラ(いわゆる銀塩カメラ)を例に挙げて説明する。
【0003】
図5には、従来のカメラの構成が示されている(特許文献1参照)。このカメラでは、カメラボディ112の前面から見て左側面部の位置に、その上端部と下端部がそれぞれカメラボディ112の上面、下面に枢支されてカメラボディ112に対して水平方向に回動可能とされ、カメラボディ112の左側面と後面との間の約90度の角度範囲で回動位置される可動グリップ114が設けられている。なお、この可動グリップ114の回動を可能とするために、カメラボディ112の後面右側の角部は平面形状が円弧状に形成されている。可動グリップ114は、モニタ撮影位置及びファインダ撮影位置でロック状態とされるため、この状態で可動グリップ114を握持し、カメラを安定した状態に保持することが可能とされている。
【0004】
しかしながら、図5に示したカメラでは、可動グリップ114のホールド性(握りやすさ)は可動グリップ114の形状に依存するため、高いホールド性を得ることが難しい場合がある。また、可動グリップ114はカメラボディ112の外部に常に出っ張っているため、可動グリップ114を使用しないときには邪魔になる等、携帯性が劣ることにもなる。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−15072号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮し、ホールド性と携帯性が共に向上された携帯型機器を得ることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、開口が形成された筐体と、前記開口を閉塞する閉塞位置と、開口を開放する開放位置との間でスライド可能に前記筐体に取り付けられた第1移動部材と、前記筐体内に収容された収容位置と、前記開口から筐体外部に突出した突出位置との間を移動可能とされ、突出位置で少なくとも一部が前記第1移動部材の少なくとも一部とで把持部を構成する第2移動部材と、前記第1移動部材の閉塞位置から開放位置へのスライドに連動して前記第2移動部材を収容位置から突出位置へと移動させる連動手段と、を有することを特徴とする。
【0008】
したがって、第1移動部材が閉塞位置で開口を閉塞した状態では、連動手段により連動された第2移動部材が収容位置にあり、筐体から突出していない。第2移動部材が筐体から出っ張らないので邪魔にならず、携帯性が向上する。
【0009】
第1移動部材を閉塞位置から開放位置へとスライドさせると、連動手段が、第2移動部材を収容位置から突出位置へと移動させる。第2移動部材は、突出位置で少なくとも一部が、第1移動部材の一部とで把持部を構成する。すなわち把持部は、第2移動部材と第1移動部材とで構成されるので、これらのいずれか一方のみで把持部を構成した場合と比較して、より高いホールド性を備えた形状とすることができる。
【0010】
しかも、連動手段によって第2移動部材を第1移動部材に連動させるので、第2移動部材のみを移動させる手間を要さず、使い勝手にも優れる。
【0011】
なお、第1移動部材は閉塞位置で開口を完全に閉塞している必要はなく、部分的に閉塞していてもよい。同様に、開放位置でも開口を完全に開放している必要はなく、少なくとも第2移動部材を突出可能に開放していればよい。
【0012】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記第2移動部材を突出位置で固定する固定手段、を有することを特徴とする。
【0013】
固定手段が第2移動部材を突出位置で固定するので、第2移動部材が不用意に収容位置へと移動せず、把持部を確実に維持できる。固定手段による固定を解除することで、第2移動部材を収容位置へ移動させることが可能となる。
【0014】
請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記第2移動部材を回動可能に保持する回動部材、を備え、第2移動部材が回動により収容位置と突出位置との間を移動可能とされていることを特徴とする。
【0015】
すなわち、回動部材によって回動可能とされた第2移動部材が、回動により収容位置と突出位置との間を移動する。したがって、たとえばスライド等により移動するものと比較して、構造を簡略化することが可能となる。
【0016】
請求項4に記載の発明では、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明において、前記第2移動部材を前記収容位置から前記突出位置へと付勢する付勢手段、を有することを特徴とする。
【0017】
第1移動部材を閉塞位置から開放位置へとスライドさせ、これに連動して第2移動部材が収容位置から突出位置へと移動させるとき、付勢手段の付勢力が第2移動部材に作用する。これにより、操作性が向上する。
【0018】
なお、付勢手段を連動手段の一部として使用し、この付勢力のみによって第2移動部材を突出位置へ移動させるようにしてもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1及び図2には、本発明の第1実施形態の携帯型機器であるデジタルスチルカメラ12が示されている。また、図3及ぶ図4には、このデジタルスチルカメラ12が、その一部を破断された拡大平面図にて示されている。
【0020】
デジタルスチルカメラ12は、筐体14を有している。筐体14は、略箱状に形成されており、前面14F側に、撮影用レンズ16、撮影用発光部材18(いわゆるストロボ)、及びファインダー受光部20等の部材が設けられている。また、上面14Tにはシャッタースイッチ22が、背面には液晶ディスプレイ(図示省略)が設けられている。デジタルスチルカメラ12の使用者は、液晶ディスプレイの画像を見ながら(又は背面14Bの図示しないファインダー内の画像を見ながら)、シャッタースイッチ22を押して、画像を撮影することができる。
【0021】
筐体14の前面14Fの略中央には、上面14Tから下面14Uまで連続する四角形の開口26が形成されている。
【0022】
また、前面14Fには、開口26から見て撮影用レンズ16と反対側に、蓋部材28が配置されている。蓋部材28からは、図示しない案内ピンが突設されており、この案内ピンが、筐体14に形成された図示しない案内溝に収容されている。これにより、蓋部材28は、図1及び図3に示す閉塞位置と、図2及び図4に示す開放位置との間をスライドする。蓋部材28は、閉塞位置では開口26を閉塞することができ、開放位置では開口26を開放することができるように、所定の形状とされている。さらに、蓋部材28の前面側には、外側に向かって凸に膨出する膨出部30が形成されている。この膨出部30は、後述するグリップ部材32の湾曲部32Cとで、把持部38を構成する。
【0023】
筐体14内には、開口26に対応した位置に、グリップ部材32が配置されている。グリップ部材32は、略扇形状の上面32T及び下面32Uと、これらの間に掛け渡された湾曲形状の湾曲部32Cとを有する構成とされており、上面32T及び下面32Uがそれぞれ筐体14の上面14Tから下面14Uと平行になるように配置されている。上面32T及び下面32Uの扇形の中心近傍には軸孔34が形成され、シャフト36が貫通している。シャフト36は、筐体14の上面14T及び下面14Uに形成された図示しない軸孔にも貫通しており、グリップ部材32は、シャフト36を中心として、図1及び図3に示す収容位置と、図2及び図4に示す突出位置との間を回動する。グリップ部材32は、収容位置では、筐体14内に収容され、筐体14の前面14Fからは突出しない。これに対し、突出位置では筐体14の前面14Fから突出し、開放位置にある蓋部材28の膨出部30と共に、把持部38(図4参照)を構成する。
【0024】
シャフト36にはスプリング40が巻き掛けられている。スプリング40の一端はグリップ部材32の上面32Tに、他端は筐体14の上面14Tに固定されており、グリップ部材32を突出位置に向かって付勢している。
【0025】
グリップ部材32の上面32T及び下面32Uのそれぞれの略中央には、略L字形状のリンク42の一端42Aが回動可能に取り付けられている。リンク42の他端42Bにはシャフト44が掛け渡され、このシャフト44は、筐体14の上面14T及び下面14Uにそれぞれ形成された案内溝46に収容されている。グリップ部材32に回動に伴い、シャフト44が案内溝46に沿って移動するようになっている。
【0026】
案内溝46は、筐体14の幅方向に沿って形成された案内部46Gと、この案内部46Gのグリップ部材32側の端部から屈曲されたロック部46Rとを有する形状とされている。そして、グリップ部材32が突出位置にあるときには、シャフト44がロック部46Rに位置するようになっている。
【0027】
ここで、グリップ部材32を突出位置から収容位置へと移動させる力を作用させると、この力の一部はリンク42の他端42B(シャフト44)に作用する。このとき、図4に示すように、リンク42の他端42Bを矢印S方向に移動させるために必要な力は、シャフト44がロック部46Rに位置しているときの方が、案内部46Gに位置しているときよりも大きい。したがって、シャフト44がロック部46Rに位置しているとき、すなわち、グリップ部材32が突出位置にあるときに、グリップ部材32を収容位置へと移動させるために相対的に大きな力が必要となり、実質的にグリップ部材32が突出位置でロックされる。
【0028】
筐体14内には、正面視にて略T字状(図1及び図2参照)、平面視にて略L字状(図3及び図4参照)のアーム48が配置されている。アーム48の一端48Aは蓋部材28に固着されており、蓋部材28のスライドに伴ってアーム48全体が筐体14内を移動(スライド)する。
【0029】
アーム48の他端は、シャフト44に蓋部材28側から接触する接触片48Tとされている。図4に示すように、蓋部材28が開放位置にあり、グリップ部材32が突出位置にある状態で、蓋部材28を閉塞位置に向かって移動させると、アーム48の接触片48Tがリンク42の他端42Bを押す。これにより、リンク42の他端42Bがロック部46Rから案内部46Gへと至り、グリップ部材32のロックが解除されると共に、グリップ部材32が収容位置へ向かってわずかに移動する。さらに蓋部材28を閉塞位置に向かって移動させると、アーム48の接触片48Tがリンク42の他端42Bを押すので、グリップ部材32が収容位置へと移動する。この段階では、他端42Bが案内部46Gに位置しているので、ロック部46Rに位置しているときと比較して、相対的に小さな力でグリップ部材32を収容位置へと移動させることができる。
【0030】
このような構成とされた本実施形態のデジタルスチルカメラ12では、図1及び図3に示すように、蓋部材28が閉塞位置にあるとき、グリップ部材32は収容位置で筐体14内に収容されており、筐体14から突出していない。すなわち、グリップ部材32が筐体14から出っ張らないので、出っ張っている構成と比較して、デジタルスチルカメラ12の携帯性が向上する。このとき、グリップ部材32には、スプリング40から突出位置に向かう付勢力が作用しているが、アーム48の接触片48Tによってリンク42の他端42Bの移動が阻止されているので、グリップ部材32が不用意に突出位置へ移動してしまうことはない。
【0031】
図2及び図4に示すように、蓋部材28を開放位置に向かって移動させると、アーム48の接触片48Tがリンク42の他端42Bから離れる。リンク42の他端42Bは案内部46Gを移動可能となり、グリップ部材32も突出位置へと移動可能となるので、スプリング40の付勢力を受けてグリップ部材32は突出位置に向かって移動する。蓋部材28が開放位置に至ると開口26が開放されると共に、グリップ部材32が突出位置に至る。この状態で、グリップ部材32の湾曲部32Cと、蓋部材28の膨出部30とで把持部38が構成され、デジタルスチルカメラ12のユーザーは、把持部38を把持してデジタルスチルカメラ12を操作できる。また、シャフト44がロック部46Rに位置しているので、グリップ部材32は突出位置でロックされ、不用意に収容位置に移動することはない。
【0032】
デジタルスチルカメラ12を携帯するときには、蓋部材28を閉塞位置に向かってスライドさせる。アーム48の接触片48Tがシャフト44を押して案内部46Gへと移動させるので、グリップ部材32は収容位置へと僅かに移動すると共に、ロックが解除される。さらに蓋部材28を閉塞位置に向かって移動させると、アーム48の接触片48Tがシャフト44をさらに押すので、グリップ部材32も収容位置へと移動する。グリップ部材32が収容位置に至ると、筐体14からっぱらなくなり、このとき、蓋部材28は閉塞位置に至っている(図3参照)。
このように、本実施形態のデジタルスチルカメラ12では、グリップ部材32のみ、あるいは蓋部材28のみで把持部を構成するのではなく、これら2つの部材によって把持部38を構成しているので、より高いホールド性を備えた把持部38の形状とすることができる。
【0033】
なお、上記説明では、グリップ部材32が回動により、収容位置と突出位置との間を移動する構成のものを例に挙げたが、グリップ部材32を移動させる構成はこれに限定されない。たとえば、スライドによって収容位置と突出位置との間を移動する構成でもよい。
【0034】
また、蓋部材28の移動とグリップ部材32の移動とを連動させる連動機構も、上記したものに限定されない。たとえば、アーム48に代えて、蓋部材28とグリップ部材32とを直接的に連結するリンク機構を設けてもよい。このようなリンク機構を採用すると、蓋部材28の移動によりリンク機構を介してグリップ部材32も積極的に移動させることも可能となるので、上記のスプリング40が不要となる。もちろんスプリング40を併用してもよく、この場合には、グリップ部材32を収容位置から突出位置へと移動させためにユーザーが作用させる力が小さくて済む。これに対し、図1〜図4に示した例では、実質的にスプリング40の付勢力のみによってグリップ部材32を突出位置へと移動させており、スプリング40は本発明の連動手段を構成している。
【0035】
また、上記説明では、本発明の携帯型機器としてデジタルスチルカメラを例に挙げたが、携帯型機器はこれに限定されない。たとえば、銀塩カメラなどの撮像装置を挙げることができる。さらには、動画を撮影可能な動画撮影装置、いわゆるヘッドフォンステレオなどの音声再生装置、携帯型ゲーム機、携帯型ラジオなどの携帯型受信機、携帯型トランシーバーなどの携帯型無線機、「PDA」と称される個人情報機器(Personal Digital Assistant)、携帯電話なども、本発明の携帯型機器に含まれる。また、実際の使用状況において、携帯して使用されるか、若しくは据え置いて使用されるかは特に問わず、携帯可能に構成されていればよい。
【0036】
【発明の効果】
本発明は上記構成としたので、ホールド性と携帯性を共に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のデジタルスチルカメラを示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態のデジタルスチルカメラを示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態のデジタルスチルカメラの一部を破断して示す拡大平面図である。
【図4】本発明の一実施形態のデジタルスチルカメラの一部を破断して示す拡大平面図である。
【図5】従来のカメラの裏側を蓋のない状態で示す図である。
【符号の説明】
12 デジタルスチルカメラ(携帯型機器)
14 筐体
26 開口
28 蓋部材(第1移動部材)
32 グリップ部材(第2移動部材)
38 把持部
40 スプリング(付勢手段、連動手段)
42 リンク(ロック手段)
44 シャフト(ロック手段、連動手段)
46R ロック部(ロック手段)
48 アーム(連動手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯型機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の携帯型機器の一例として、カメラ(いわゆる銀塩カメラ)を例に挙げて説明する。
【0003】
図5には、従来のカメラの構成が示されている(特許文献1参照)。このカメラでは、カメラボディ112の前面から見て左側面部の位置に、その上端部と下端部がそれぞれカメラボディ112の上面、下面に枢支されてカメラボディ112に対して水平方向に回動可能とされ、カメラボディ112の左側面と後面との間の約90度の角度範囲で回動位置される可動グリップ114が設けられている。なお、この可動グリップ114の回動を可能とするために、カメラボディ112の後面右側の角部は平面形状が円弧状に形成されている。可動グリップ114は、モニタ撮影位置及びファインダ撮影位置でロック状態とされるため、この状態で可動グリップ114を握持し、カメラを安定した状態に保持することが可能とされている。
【0004】
しかしながら、図5に示したカメラでは、可動グリップ114のホールド性(握りやすさ)は可動グリップ114の形状に依存するため、高いホールド性を得ることが難しい場合がある。また、可動グリップ114はカメラボディ112の外部に常に出っ張っているため、可動グリップ114を使用しないときには邪魔になる等、携帯性が劣ることにもなる。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−15072号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮し、ホールド性と携帯性が共に向上された携帯型機器を得ることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、開口が形成された筐体と、前記開口を閉塞する閉塞位置と、開口を開放する開放位置との間でスライド可能に前記筐体に取り付けられた第1移動部材と、前記筐体内に収容された収容位置と、前記開口から筐体外部に突出した突出位置との間を移動可能とされ、突出位置で少なくとも一部が前記第1移動部材の少なくとも一部とで把持部を構成する第2移動部材と、前記第1移動部材の閉塞位置から開放位置へのスライドに連動して前記第2移動部材を収容位置から突出位置へと移動させる連動手段と、を有することを特徴とする。
【0008】
したがって、第1移動部材が閉塞位置で開口を閉塞した状態では、連動手段により連動された第2移動部材が収容位置にあり、筐体から突出していない。第2移動部材が筐体から出っ張らないので邪魔にならず、携帯性が向上する。
【0009】
第1移動部材を閉塞位置から開放位置へとスライドさせると、連動手段が、第2移動部材を収容位置から突出位置へと移動させる。第2移動部材は、突出位置で少なくとも一部が、第1移動部材の一部とで把持部を構成する。すなわち把持部は、第2移動部材と第1移動部材とで構成されるので、これらのいずれか一方のみで把持部を構成した場合と比較して、より高いホールド性を備えた形状とすることができる。
【0010】
しかも、連動手段によって第2移動部材を第1移動部材に連動させるので、第2移動部材のみを移動させる手間を要さず、使い勝手にも優れる。
【0011】
なお、第1移動部材は閉塞位置で開口を完全に閉塞している必要はなく、部分的に閉塞していてもよい。同様に、開放位置でも開口を完全に開放している必要はなく、少なくとも第2移動部材を突出可能に開放していればよい。
【0012】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記第2移動部材を突出位置で固定する固定手段、を有することを特徴とする。
【0013】
固定手段が第2移動部材を突出位置で固定するので、第2移動部材が不用意に収容位置へと移動せず、把持部を確実に維持できる。固定手段による固定を解除することで、第2移動部材を収容位置へ移動させることが可能となる。
【0014】
請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記第2移動部材を回動可能に保持する回動部材、を備え、第2移動部材が回動により収容位置と突出位置との間を移動可能とされていることを特徴とする。
【0015】
すなわち、回動部材によって回動可能とされた第2移動部材が、回動により収容位置と突出位置との間を移動する。したがって、たとえばスライド等により移動するものと比較して、構造を簡略化することが可能となる。
【0016】
請求項4に記載の発明では、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明において、前記第2移動部材を前記収容位置から前記突出位置へと付勢する付勢手段、を有することを特徴とする。
【0017】
第1移動部材を閉塞位置から開放位置へとスライドさせ、これに連動して第2移動部材が収容位置から突出位置へと移動させるとき、付勢手段の付勢力が第2移動部材に作用する。これにより、操作性が向上する。
【0018】
なお、付勢手段を連動手段の一部として使用し、この付勢力のみによって第2移動部材を突出位置へ移動させるようにしてもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1及び図2には、本発明の第1実施形態の携帯型機器であるデジタルスチルカメラ12が示されている。また、図3及ぶ図4には、このデジタルスチルカメラ12が、その一部を破断された拡大平面図にて示されている。
【0020】
デジタルスチルカメラ12は、筐体14を有している。筐体14は、略箱状に形成されており、前面14F側に、撮影用レンズ16、撮影用発光部材18(いわゆるストロボ)、及びファインダー受光部20等の部材が設けられている。また、上面14Tにはシャッタースイッチ22が、背面には液晶ディスプレイ(図示省略)が設けられている。デジタルスチルカメラ12の使用者は、液晶ディスプレイの画像を見ながら(又は背面14Bの図示しないファインダー内の画像を見ながら)、シャッタースイッチ22を押して、画像を撮影することができる。
【0021】
筐体14の前面14Fの略中央には、上面14Tから下面14Uまで連続する四角形の開口26が形成されている。
【0022】
また、前面14Fには、開口26から見て撮影用レンズ16と反対側に、蓋部材28が配置されている。蓋部材28からは、図示しない案内ピンが突設されており、この案内ピンが、筐体14に形成された図示しない案内溝に収容されている。これにより、蓋部材28は、図1及び図3に示す閉塞位置と、図2及び図4に示す開放位置との間をスライドする。蓋部材28は、閉塞位置では開口26を閉塞することができ、開放位置では開口26を開放することができるように、所定の形状とされている。さらに、蓋部材28の前面側には、外側に向かって凸に膨出する膨出部30が形成されている。この膨出部30は、後述するグリップ部材32の湾曲部32Cとで、把持部38を構成する。
【0023】
筐体14内には、開口26に対応した位置に、グリップ部材32が配置されている。グリップ部材32は、略扇形状の上面32T及び下面32Uと、これらの間に掛け渡された湾曲形状の湾曲部32Cとを有する構成とされており、上面32T及び下面32Uがそれぞれ筐体14の上面14Tから下面14Uと平行になるように配置されている。上面32T及び下面32Uの扇形の中心近傍には軸孔34が形成され、シャフト36が貫通している。シャフト36は、筐体14の上面14T及び下面14Uに形成された図示しない軸孔にも貫通しており、グリップ部材32は、シャフト36を中心として、図1及び図3に示す収容位置と、図2及び図4に示す突出位置との間を回動する。グリップ部材32は、収容位置では、筐体14内に収容され、筐体14の前面14Fからは突出しない。これに対し、突出位置では筐体14の前面14Fから突出し、開放位置にある蓋部材28の膨出部30と共に、把持部38(図4参照)を構成する。
【0024】
シャフト36にはスプリング40が巻き掛けられている。スプリング40の一端はグリップ部材32の上面32Tに、他端は筐体14の上面14Tに固定されており、グリップ部材32を突出位置に向かって付勢している。
【0025】
グリップ部材32の上面32T及び下面32Uのそれぞれの略中央には、略L字形状のリンク42の一端42Aが回動可能に取り付けられている。リンク42の他端42Bにはシャフト44が掛け渡され、このシャフト44は、筐体14の上面14T及び下面14Uにそれぞれ形成された案内溝46に収容されている。グリップ部材32に回動に伴い、シャフト44が案内溝46に沿って移動するようになっている。
【0026】
案内溝46は、筐体14の幅方向に沿って形成された案内部46Gと、この案内部46Gのグリップ部材32側の端部から屈曲されたロック部46Rとを有する形状とされている。そして、グリップ部材32が突出位置にあるときには、シャフト44がロック部46Rに位置するようになっている。
【0027】
ここで、グリップ部材32を突出位置から収容位置へと移動させる力を作用させると、この力の一部はリンク42の他端42B(シャフト44)に作用する。このとき、図4に示すように、リンク42の他端42Bを矢印S方向に移動させるために必要な力は、シャフト44がロック部46Rに位置しているときの方が、案内部46Gに位置しているときよりも大きい。したがって、シャフト44がロック部46Rに位置しているとき、すなわち、グリップ部材32が突出位置にあるときに、グリップ部材32を収容位置へと移動させるために相対的に大きな力が必要となり、実質的にグリップ部材32が突出位置でロックされる。
【0028】
筐体14内には、正面視にて略T字状(図1及び図2参照)、平面視にて略L字状(図3及び図4参照)のアーム48が配置されている。アーム48の一端48Aは蓋部材28に固着されており、蓋部材28のスライドに伴ってアーム48全体が筐体14内を移動(スライド)する。
【0029】
アーム48の他端は、シャフト44に蓋部材28側から接触する接触片48Tとされている。図4に示すように、蓋部材28が開放位置にあり、グリップ部材32が突出位置にある状態で、蓋部材28を閉塞位置に向かって移動させると、アーム48の接触片48Tがリンク42の他端42Bを押す。これにより、リンク42の他端42Bがロック部46Rから案内部46Gへと至り、グリップ部材32のロックが解除されると共に、グリップ部材32が収容位置へ向かってわずかに移動する。さらに蓋部材28を閉塞位置に向かって移動させると、アーム48の接触片48Tがリンク42の他端42Bを押すので、グリップ部材32が収容位置へと移動する。この段階では、他端42Bが案内部46Gに位置しているので、ロック部46Rに位置しているときと比較して、相対的に小さな力でグリップ部材32を収容位置へと移動させることができる。
【0030】
このような構成とされた本実施形態のデジタルスチルカメラ12では、図1及び図3に示すように、蓋部材28が閉塞位置にあるとき、グリップ部材32は収容位置で筐体14内に収容されており、筐体14から突出していない。すなわち、グリップ部材32が筐体14から出っ張らないので、出っ張っている構成と比較して、デジタルスチルカメラ12の携帯性が向上する。このとき、グリップ部材32には、スプリング40から突出位置に向かう付勢力が作用しているが、アーム48の接触片48Tによってリンク42の他端42Bの移動が阻止されているので、グリップ部材32が不用意に突出位置へ移動してしまうことはない。
【0031】
図2及び図4に示すように、蓋部材28を開放位置に向かって移動させると、アーム48の接触片48Tがリンク42の他端42Bから離れる。リンク42の他端42Bは案内部46Gを移動可能となり、グリップ部材32も突出位置へと移動可能となるので、スプリング40の付勢力を受けてグリップ部材32は突出位置に向かって移動する。蓋部材28が開放位置に至ると開口26が開放されると共に、グリップ部材32が突出位置に至る。この状態で、グリップ部材32の湾曲部32Cと、蓋部材28の膨出部30とで把持部38が構成され、デジタルスチルカメラ12のユーザーは、把持部38を把持してデジタルスチルカメラ12を操作できる。また、シャフト44がロック部46Rに位置しているので、グリップ部材32は突出位置でロックされ、不用意に収容位置に移動することはない。
【0032】
デジタルスチルカメラ12を携帯するときには、蓋部材28を閉塞位置に向かってスライドさせる。アーム48の接触片48Tがシャフト44を押して案内部46Gへと移動させるので、グリップ部材32は収容位置へと僅かに移動すると共に、ロックが解除される。さらに蓋部材28を閉塞位置に向かって移動させると、アーム48の接触片48Tがシャフト44をさらに押すので、グリップ部材32も収容位置へと移動する。グリップ部材32が収容位置に至ると、筐体14からっぱらなくなり、このとき、蓋部材28は閉塞位置に至っている(図3参照)。
このように、本実施形態のデジタルスチルカメラ12では、グリップ部材32のみ、あるいは蓋部材28のみで把持部を構成するのではなく、これら2つの部材によって把持部38を構成しているので、より高いホールド性を備えた把持部38の形状とすることができる。
【0033】
なお、上記説明では、グリップ部材32が回動により、収容位置と突出位置との間を移動する構成のものを例に挙げたが、グリップ部材32を移動させる構成はこれに限定されない。たとえば、スライドによって収容位置と突出位置との間を移動する構成でもよい。
【0034】
また、蓋部材28の移動とグリップ部材32の移動とを連動させる連動機構も、上記したものに限定されない。たとえば、アーム48に代えて、蓋部材28とグリップ部材32とを直接的に連結するリンク機構を設けてもよい。このようなリンク機構を採用すると、蓋部材28の移動によりリンク機構を介してグリップ部材32も積極的に移動させることも可能となるので、上記のスプリング40が不要となる。もちろんスプリング40を併用してもよく、この場合には、グリップ部材32を収容位置から突出位置へと移動させためにユーザーが作用させる力が小さくて済む。これに対し、図1〜図4に示した例では、実質的にスプリング40の付勢力のみによってグリップ部材32を突出位置へと移動させており、スプリング40は本発明の連動手段を構成している。
【0035】
また、上記説明では、本発明の携帯型機器としてデジタルスチルカメラを例に挙げたが、携帯型機器はこれに限定されない。たとえば、銀塩カメラなどの撮像装置を挙げることができる。さらには、動画を撮影可能な動画撮影装置、いわゆるヘッドフォンステレオなどの音声再生装置、携帯型ゲーム機、携帯型ラジオなどの携帯型受信機、携帯型トランシーバーなどの携帯型無線機、「PDA」と称される個人情報機器(Personal Digital Assistant)、携帯電話なども、本発明の携帯型機器に含まれる。また、実際の使用状況において、携帯して使用されるか、若しくは据え置いて使用されるかは特に問わず、携帯可能に構成されていればよい。
【0036】
【発明の効果】
本発明は上記構成としたので、ホールド性と携帯性を共に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のデジタルスチルカメラを示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態のデジタルスチルカメラを示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態のデジタルスチルカメラの一部を破断して示す拡大平面図である。
【図4】本発明の一実施形態のデジタルスチルカメラの一部を破断して示す拡大平面図である。
【図5】従来のカメラの裏側を蓋のない状態で示す図である。
【符号の説明】
12 デジタルスチルカメラ(携帯型機器)
14 筐体
26 開口
28 蓋部材(第1移動部材)
32 グリップ部材(第2移動部材)
38 把持部
40 スプリング(付勢手段、連動手段)
42 リンク(ロック手段)
44 シャフト(ロック手段、連動手段)
46R ロック部(ロック手段)
48 アーム(連動手段)
Claims (4)
- 開口が形成された筐体と、
前記開口を閉塞する閉塞位置と、開口を開放する開放位置との間でスライド可能に前記筐体に取り付けられた第1移動部材と、
前記筐体内に収容された収容位置と、前記開口から筐体外部に突出した突出位置との間を移動可能とされ、突出位置で少なくとも一部が前記第1移動部材の少なくとも一部とで把持部を構成する第2移動部材と、
前記第1移動部材の閉塞位置から開放位置へのスライドに連動して前記第2移動部材を収容位置から突出位置へと移動させる連動手段と、
を有することを特徴とする携帯型機器。 - 前記第2移動部材を突出位置で固定する固定手段、
を有することを特徴とする請求項1に記載の携帯型機器。 - 前記第2移動部材を回動可能に保持する回動部材、を備え、第2移動部材が回動により収容位置と突出位置との間を移動可能とされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の携帯型機器。
- 前記第2移動部材を前記収容位置から前記突出位置へと付勢する付勢手段、を有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の携帯型機器。
Priority Applications (1)
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Cited By (1)
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-
2003
- 2003-01-31 JP JP2003023088A patent/JP2004236054A/ja active Pending
Cited By (3)
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JP4529095B2 (ja) * | 2008-01-18 | 2010-08-25 | ソニー株式会社 | 撮像装置 |
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