JP2004235613A - インプリント製造方法、その製造装置、磁気記録媒体の製造方法、及びその製造装置 - Google Patents
インプリント製造方法、その製造装置、磁気記録媒体の製造方法、及びその製造装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 加圧気体又は超臨界流体を利用して、レジストが塗布された基板からなる被処理体の前記レジストを柔軟にする工程と、前記被処理体の前記レジスト側に、所定のパターンが形成されたモールドを押し付けて前記所定のパターンを前記レジストに転写する工程とを有することを特徴とするインプリント方法及び装置を提供する。
【選択図】 図1
Description
上記特許文献2によれば、超臨界流体を流したチャンバー内にて、軟化剤を含むレジストにモールドをプレスさせ転写を行っている。この方法によればレジストの固化はレジスト内の軟化剤を超臨界流体で抽出することで行うため、抽出完了まではプレスを保持する必要があった。そして、超臨界流体はモールドと基板との間のレジスト厚さに相当する極僅かな隙間から浸透して軟化剤を抽出する必要があるためレジスト内部に浸透するまでは時間がかかる。よって大面積のパターンを量産するのは困難であった。
特許文献3によれば、レジストに化学増幅レジストを選択し、モールドの凸部に酸の薬液を保持させてプレスした後に基板を熱処理する。それにより、酸が染み込んだ部分のみレジストが不溶化反応もしくは可溶化反応を生じる。その後、レジストを現像することでモールドパターンに対応した凹凸が形成される。しかしながらこの方法によれば、大面積のモールドパターンの凸部にのみ選択的に酸を浸透させるのは困難であろうと予想される。特に200nm以下の微細パターンの場合、パターンの凸部にのみ薬液を浸透させて精密にパターン形成するのは困難であると思われる。
[実施例1]
本実施例1に用いたNIL装置を図1に示す。本実施例においては、シリコンウエハー、石英ガラス等の基板4上におけるレジストとしての高分子薄膜5に高圧CO2もしくは超臨界CO2を接触させながら、微細な凹凸パターンを有するモールド3を加圧プレスすることで微細パターンを高分子薄膜5に転写するものである。
を利用して洗浄した。超臨界CO2は表面張力ゼロで、溶解力もn−ヘキサン並であるためパターン変形及び崩壊なくレジストの洗浄及び乾燥を行うことができるために好ましい。このとき図示しない配管を通じチャンバー6内に滞留した超臨界CO2およびそれに溶解した有機物質をチャンバー外部に送った。そして、超臨界流体発生装置1より超臨界CO2の供給を停止した後、電磁弁10、11を開放しチャンバー6内の雰囲気を大気に開放した。
超臨界CO2をチャンバー6内に導入しない以外は実施例と同様な装置を用いて同様な条件でモールド3のパターンの高分子薄膜への転写を試みた。なお、このとき、大気中でプレスを行ったので、高分子薄膜にかかる面圧力が2MPaになるようにシリンダー18の油圧力を制御した。すると深さ0.5μmのモールド3における溝深さに対して0.1μm深さ程度の転写性しか得られなかった。大気中にてモールド3の溝深さをほぼ完全に転写するための条件は、モールド3及び基板4の温度は200℃、高分子薄膜5にかかる面圧力は40MPaであった。この条件にて同一のモールド3を用い、複数の基板4にて転写を繰り返した所数回でモールド3の表面に破損が見られた。
本実施例2に用いたNIL装置を図3に示す。本実施例においては、シリコンウエハー、石英ガラス等の基板100上におけるレジスト(高分子薄膜)200に高圧CO2又は超臨界CO2を接触させてレジスト200を軟化させた後、微細な凹凸パターンを有するモールド300を加圧プレスすることによって微細パターンを高分子薄膜に転写するものである。
本発明においては、加圧CO2や超臨界CO2が充填される高圧チャンバーの容積は、必要最小限であることが耐圧容器としての設計が容易になるので望ましい。本実施例においては、高圧チャンバーはガラス基板100の外側に配置された外周リング110がピストン270に突き当たることによって形成される。外周リング110は流路320より導入される高圧CO2により上昇する。基板100とスタンパ等のモールド300が接していなくてもOリング120がピストン270表面に突き当たることでチャンバー内部に高圧ガスが保持されるようになっている。
実施例1と同様のインプリント方法において、リザーブタンク250内に撥水剤としてのシリコンオイル(分子量1000)を導入し超臨界CO2に溶解させてレジスト200に浸透させた。本実施例3においてはモールド300とレジスト200の剥離性が向上し、基板100がモールド200に貼り付くことがなく、さらに転写性にも弊害は生じなかった。
2,402:CO2ボンベ
3,300:モールド(Niスタンパ)
4,100:基板(シリコンウエハー)
5,200:レジスト(高分子薄膜)
900:溝幅
902:溝深さ
Claims (26)
- 加圧気体又は超臨界流体を利用して、レジストが塗布された基板からなる被処理体の前記レジストを柔軟にする工程と、
前記被処理体の前記レジスト側に、所定のパターンが形成されたモールドを押し付けて前記所定のパターンを前記レジストに転写する工程とを有することを特徴とするインプリント方法。 - 前記転写工程後に、前記レジストを超臨界気体で洗浄する工程を更に有することを特徴とする請求項1記載のインプリント方法。
- 前記洗浄工程において、前記超臨界気体の圧力が7MPa以上10MPa以下であることを特徴とする請求項2記載のインプリント方法。
- 前記モールドは、透明な材料から構成され、
前記被処理体と前記モールドとを位置合わせするアライメント工程を更に有することを特徴とする請求項1記載のインプリント方法。 - 前記加圧気体は加圧CO2であることを特徴とする請求項1記載のインプリント方法。
- 前記超臨界流体は超臨界CO2であることを特徴とする請求項1記載のインプリント方法。
- レジストが塗布された基板からなる被処理体の前記レジストを柔軟にする工程と、
前記被処理体の前記レジスト側に、所定のパターンが形成されたモールドを、5MPa以下の加圧力で押し付けて前記所定のパターンを前記レジストに転写する工程とを有することを特徴とするインプリント方法。 - 加圧気体又は超臨界流体を加圧浸透させて、レジストが塗布された基板からなる被処理体の前記レジストを柔軟にする工程と、
前記被処理体の前記レジスト側に、所定のパターンが形成されたモールドを押し付けて前記所定のパターンを前記レジストに転写する工程と、
該転写後に前記加圧気体又は前記超臨界流体を減圧することにより前記レジストを固化する工程とを有することを特徴とするインプリント方法 - 前記加圧気体は加圧CO2であることを特徴とする請求項8記載のインプリント方法。
- 前記超臨界流体は超臨界CO2であることを特徴とする請求項8記載のインプリント方法。
- 前記レジストは、ポリメタクリル酸メチルであることを特徴とする請求項8記載のインプリント方法。
- 前記レジストの厚さが50μm以下であることを特徴とする請求項8記載のインプリント方法。
- 前記レジストを柔軟にする工程において、前記加圧気体又は前記超臨界流体とともにそれに溶解した低分子の撥水剤を前記レジストに加圧浸透させることを特徴とする請求項8記載のインプリント方法。
- 前記撥水剤の分子量が100から10000の範囲であり、かつ、シリコンオイル又はフッ素を含有することを特徴とする請求項8記載のインプリント方法。
- 前記モールドの温度を前記レジストのガラス転移温度以下の一定温度に維持する工程をさらに有することを特徴とする請求項8記載のインプリント方法。
- 前記レジストを柔軟にする工程において、前記加圧気体又は前記超臨界気体を7MPa以上かつ温度31℃以上で前記レジストに加圧浸透させることを特徴とする請求項8記載のインプリント方法。
- 前記転写工程において、前記加圧気体又は前記超臨界気体の圧力に10MPaを加えた圧力以下の圧力で前記モールドを押し付けることを特徴とする請求項8記載のインプリント方法。
- レジストが塗布された基板からなる被処理体の前記レジストを柔軟にするための加圧気体又は超臨界流体を導入する柔軟化部と、
前記被処理体の前記レジスト側に、所定のパターンが形成されたモールドを押し付けて前記所定のパターンを前記レジストに転写する加圧機構とを有することを特徴とするインプリント装置。 - 前記レジストを洗浄する洗浄部を更に有することを特徴とする請求項18記載のインプリント装置。
- レジストが塗布された基板からなる被処理体の前記レジストに超臨界流体を導入する供給部と、
前記被処理体の前記レジスト側に、所定のパターンが形成されたモールドを押し付けて前記所定のパターンを前記レジストに転写する加圧機構とを有することを特徴とするインプリント装置。 - 前記モールドは透明な材料から構成されることを特徴とする請求項18乃至20のうちいずれか一項記載のインプリント装置。
- 前記加圧気体は加圧CO2であることを特徴とする請求項18記載のインプリント装置。
- 前記超臨界流体は超臨界CO2であることを特徴とする請求項18乃至21のうちいずれか一項記載のインプリント装置。
- 加圧気体又は超臨界流体を加圧浸透させて、レジストが塗布された基板からなる被処理体の前記レジストを柔軟にする工程と、
前記被処理体の前記レジスト側に、所定のパターンが形成されたモールドを押し付けて前記所定のパターンを前記レジストに転写する工程と、
該転写後に前記加圧気体又は前記超臨界流体を減圧することにより前記レジストを固化する工程とを有するインプリント方法を用いた磁気記録媒体の製造方法。 - 直径5cm以上の範囲において、溝幅が50nm〜150nm、溝深さが30nm〜100nm、かつ、トラックピッチが100nm〜200nmのスパイラル矩形溝を有する磁気記録媒体を、
加圧気体又は超臨界流体を加圧浸透させて、レジストが塗布された基板からなる被処理体の前記レジストを柔軟にする工程と、
前記被処理体の前記レジスト側に、所定のパターンが形成されたモールドを押し付けて前記所定のパターンを前記レジストに転写する工程と、
該転写後に前記加圧気体又は前記超臨界流体を減圧することにより前記レジストを固化する工程とを有するインプリント方法を用いて製造することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - レジストが塗布された基板からなる被処理体の前記レジストを柔軟にするための加圧気体又は超臨界流体を導入する柔軟化部と、
前記被処理体の前記レジスト側に、所定のパターンが形成されたモールドを押し付けて前記所定のパターンを前記レジストに転写する加圧機構と、
前記転写後に前記加圧気体又は前記超臨界流体を減圧することにより前記レジストを固化する固化部とを有するインプリント装置を有して構成された磁気記録媒体の製造装置。
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