JP2004235459A - フレキシブルプリント配線板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ベースフィルムとカバーレイフィルムを熱加圧して接着した後も、導体回路の電極部分に接着剤が流れることを防ぎ、露出が要求される導体回路の電極部分を接着剤で覆われないフレキシブルプリント配線板を得る。
【解決手段】カバーレイフィルム8の開口部11よりも2〜3mm大きな金属製の当て板1を、カバーレイフィルム8の開口部11に押し当て加熱して、開口部11の周辺部分の接着剤層9を半硬化させる。こうして、カバーレイフィルム8の開口部11の縁に接着剤の流れを阻止する障壁を形成し、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8を熱加圧して接着する時に、カバーレイフィルム8の開口部11への接着剤の流れ込みを防ぐ。
【選択図】 図1
【解決手段】カバーレイフィルム8の開口部11よりも2〜3mm大きな金属製の当て板1を、カバーレイフィルム8の開口部11に押し当て加熱して、開口部11の周辺部分の接着剤層9を半硬化させる。こうして、カバーレイフィルム8の開口部11の縁に接着剤の流れを阻止する障壁を形成し、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8を熱加圧して接着する時に、カバーレイフィルム8の開口部11への接着剤の流れ込みを防ぐ。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子機器に使用されるフレキシブルプリント配線板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の内部は、多数の部品の配線を必要とする上、空間の広さは限られている。従って、電子機器内の配線には可撓性に優れたフィルム状のフレキシブルプリント配線板(以下、FPCと略す。)が使用されている。FPCは、その軽さ、薄さ及び形状の自由度に富む特性から、携帯電話やハンディビデオカメラなどの小型の電子機器やノート型パーソナルコンピューターの内部配線基板として使用されている。また、FPCの高度の屈曲耐性から、パーソナルコンピューターのハードディスクドライブなどの高密度可動配線基板として多用されている。今後も電子機器の小型化、軽量化及び高性能化に伴い、FPCの用途は拡大し、需要の増加が見込まれる。
【0003】
図2にFPCの構造例を示す。このFPCは導体回路12を有するベースフィルム4と、ベースフィルム4と貼り合わせて導体回路12を保護絶縁するカバーレイフィルム8とから構成されている。カバーレイフィルム8は、ベースフィルム4と貼り合わせた時に、導体回路12の電極13を露出させるための開口部11を有し、この開口部11を利用して電極13を他の電子部品に接続できるようになっている。
【0004】
図3はベースフィルムを示した図である。ベースフィルム4は、耐熱性が良好なポリイミドやポリエチレンテレフタレートなどのフィルム材層5に、接着剤層6を介して、金属箔層7を接着して構成されており、金属箔層7の不要部分をエッチング法などにより取り去り、導体回路12が形成されている。
【0005】
図4はカバーレイフィルムを示した図である。カバーレイフィルム8は、耐熱性が良好なポリイミドやポリエチレンテレフタレートなどのフィルム材層10に、エポキシ系接着剤などの熱硬化性接着剤からなる接着剤層9を設けて構成されており、金型による打ち抜きなどの手段により開口部11が形成されている。
【0006】
図5は、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8を貼り合わせて形成されたFPCを示した図である。ベースフィルム4とカバーレイフィルム8は、熱プレス装置を用いて加圧されて、ベースフィルム4の導体回路12の電極13が露出するような位置で貼り合わされる。カバーレイフィルム8の接着剤層9は、加圧されることでベースフィルム4に形成された導体回路12を形成する溝の部分14に流れ込み、溝を埋め、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8とを一体化させ、FPCを形成する。
【0007】
このようなFPCにあっては、ベースフィル4は、導体回路12の部分が凸状をなしている。ベースフィルム4とカバーレイフィルム8を熱プレス装置を用いて加圧する際には、ベースフィルム4の導体回路12にかかる圧力が、他の部分にかかる圧力よりも大きい。このため、カバーレイフィルム8の開口部11の縁の部分には大きな圧力が加わり、接着剤層9をなす接着剤がカバーレイフィルム8の開口部11へも流れてしまう。図6は、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8とを貼り合せた後の、カバーレイフィルム8の開口部11の部分を示す図である。図中符号15が開口部11に流れ込んだ接着剤である。
【0008】
この流れ出た接着剤11は、導体回路12の露出すべき電極13の部分の一部を覆ってしまい、後の工程においてのはんだの接着不良やメッキ不良を発生する要因となる。そのため、流れ出した接着剤を除去することが必要となり、FPCを製造する工数を増やすこととなる。
【0009】
このようなFPCに関する先行技術文献としては、例えば以下に示すものがある。
【0010】
【特許文献1】
特開平5−183260号公報
【特許文献2】
特開平8−113764号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明における課題は、ベースフィルムとカバーレイフィルムを熱加圧して接着した後も、導体回路の電極部分に接着剤が流れることを防ぎ、導体回路の電極部分が露出するようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、請求項1に記した発明は、少なくとも一方の面に導体回路を有するベースフィルムと、前記ベースフィルムと貼り合せた時に、ベースフィルムの導体回路の一部または全部が露出する開口部を有するとともに、前記ベースフィルムの導体回路を保護絶縁するカバーレイフィルムとを貼り合せるフレキシブルプリント配線板の製造方法において、カバーレイフィルムの開口部の周囲の接着剤層を半硬化させた後、ベースフィルムと貼り合せることを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法である。
【0013】
また、請求項2に記した発明は、カバーレイフィルムの開口部よりも大きい平面寸法を有する加熱した金属製当て板を、前記カバーレーフィルムの開口部の周辺に押しつけ、前記カバーレイフィルムの開口部の周囲の接着剤層を半硬化させることを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法である。
【0014】
また、請求項3に記した発明は、半硬化させる接着剤層が、カバーレイフィルムの開口部の周囲2〜3mmの範囲内であることを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
ベースフィルム4とカバーレイフィルム8との接着時に発生するカバーレイフィルム8の開口部11への接着剤の流れを抑えるには、熱プレス装置での加熱温度を高めるなどして、接着剤の硬化を促進させれば良いが、この方法では、カバーレイフィルムの接着剤全体が流れにくくなってしまい、導体回路12を形成する溝の部分14への接着剤の流れ込みが難しくなってしまう。このため、カバーレイフィルム8の開口部11への接着剤の流れ込みだけを抑制する必要がある。
【0016】
図1は、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8とを熱圧着する際に用いられる熱プレス装置を示すものである。上方と下方にそれぞれ熱盤2及び3を有し、加熱した2枚の熱盤の間に、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8を挟み貼り合わせる。
ここで、熱プレス装置の上側の熱板2に、金属製の当て板1を貼り付けておく。この当て板は銅など熱伝導率が大きい金属からなり、その形状はカバーレイフィルム8の開口部11よりも2〜3mm大きく、その厚さは18〜100μmであり、開口部11の平面形状が円形であれば、円環状の平面形状を有する。
【0017】
ベースフィルム4とカバーレイフィルム8とを貼り合せる熱加圧時に、カバーレイフィルム8の接着剤層9が、カバーレイフィルム8の開口部11に流れ込むのを防ぐために、カバーレイフィルム8の開口部11の周辺部分の接着剤層を1mm以上の幅で、半硬化させればよい。この接着剤の半硬化は、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8とを貼り合せる前段階の作業であり、カバーレイフィルム8の接着剤層9の多くの部分は硬化されていない状態である。本発明での「半硬化」とは、接着剤の硬化がなかば進み、次工程での加熱時において、ほとんどフローすることなく、固化する程度まで硬化が進行した状態を言う。
【0018】
図1の熱プレス装置において、熱盤2に貼り付けられた当て板1とカバーレイフィルム8の開口部11の位置のずれは、最大で1mm生じる。接着剤層9を半硬化させる当て板1が、カバーレイフィルム8の開口部11の大きさよりも2mm以上大きくない場合、半硬化された接着剤層の幅が1mm以下となる場合も生じる。よって、当て板の大きさはカバーレイフィルム8の開口部11の大きさよりも2mm以上大きい必要がある。
【0019】
一方、当て板1を大きくした場合には、半硬化させる接着剤層の体積が大きくなり、半硬化させるための熱加圧の時間が長くなり、FPCの製造効率を低下させる。半硬化させた接着剤層は幅1mmあれば、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8とを貼り合せる熱加圧時に、カバーレイフィルム8の接着剤層9が開口部11に流れ込むのを防ぐので、当て板1は大きくする必要はない。よって、開口部の大きさよりも3mm大きい寸法を、当て板1の大きさの上限とした。
【0020】
次に、カバーレイフィルム8の接着剤層9の一部を半硬化させる時、及びベースフィルム4とカバーレイフィルム8とを貼り合せる時の作業条件について説明する。
この状態で、まず、カバーレイフィルム8のみを加熱及び加圧する。この時の熱盤の温度は、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8とを貼り合せる時の加熱よりも低く、50〜80℃で行う。また、印加圧力も同様に低く、5〜20kgf/cm2で行う。
こうして、カバーレイフィルム8の開口部11の周辺部分の接着剤層9を半硬化させることで、さらに高い温度、圧力で行われるベースフィルム4とカバーレイフィルム8とを貼り合せる時に、カバーレイフィルム8の開口部11に接着剤が流れ込むのを防ぐ。
【0021】
次に、当て板1を上側の熱盤2に貼り付けた状態のまま、熱プレス装置の熱盤の温度を100〜180℃に上昇させ、25〜100kgf/cm2の圧力を30分〜2時間かけ、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8を貼り合わせ、FPCを形成する。
【0022】
【作用】
本発明のFPCの製造方法にあっては、カバーレイフィルムの開口部の周辺部分に金属製の当て板で加熱及び加圧することにより、加熱部分の接着剤を硬化させ、カバーレイフィルムの開口部の縁に一種の障壁が作られる。これは、ベースフィルムとカバーレイフィルムとを貼り合せる際に、カバーレイフィルムの接着剤層中のまだ流動可能な接着剤が流れる方向にできた障壁として機能し、接着剤がカバーレイフィルムの開口部に流れ込むのを阻止する。
こうして、露出が要求される導体回路の電極部分が接着剤で覆われることのないフレキシブルプリント配線板が得られる。
【0023】
【実施例】
次に、本発明に係るFPCの製造方法により製造されたFPCの評価結果を説明する。
図7に示す回路埋め込み評価パターンに、JPCA−BM02の埋め込み性評価方法に準じ、導体幅/導体間隙が、0.15mm/0.15mm,0.2mm/0.2mm,0.25mm/0.25mm,0.3mm/0.3mm及び0.5mm/0.5mmであるAないしEの5種類のパターンの導体回路16を各2個、同一の回路板に2箇所形成してベースフィルムを作成した。図8は回路埋め込み評価パターンの1つを示し、AないしEの部分には図9に示す各10本の導体回路17が形成されている。
カバーレイフィルム8には、直径が3mm,6mm及び20mmの丸穴を各3個開け、これら穴の径より2〜3mm径が大きな厚さ18μm及び100μmの銅板を押し当てて、カバーレイフィルム8の開口部11の周辺部分を加熱し、接着剤層を半硬化させた。その時の加熱及び加圧の条件を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
その後、加熱温度160℃、圧力50kgf/cm2で1時間の熱加圧を1時間かけ、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8とを圧着し、評価用のFPCを作成した。熱プレス時のクッションは、図10に示すJPCA−BM02のラミネーションの構成に従った。図10において、符号18は厚さ約1mmのクッション材、19はステンレス板、20は厚さ60μmのポリプロピレンフィルム、21は厚さ100μmのポリエチレンフィルム、22はカバーレーフィルム、23は厚さ35μmの電解銅箔である。
また、これらの試料との比較のために、カバーレイフィルムの開口部の周辺部分の接着剤層を硬化させていない試料も作成した。
【0026】
このFPC試料での、カバーレイフィルムの開口部への接着剤の込み状態と導体回路の溝部への接着剤の埋め込み状態を、実体顕微鏡で16倍の倍率にて観察した。その結果を表2に示す。
表2での接着剤のフローについては、そのカバーレイフィルム8の開口部11における電極13を覆う接着剤の量が平面寸法において、50μm未満の時は◎、50μm以上150μm未満を○、150μm以上を×で示す。また、導体回路への接着剤の埋め込み性は、導体回路の5種類のパターンに対して、気泡がなく接着剤が流れ込んでいるものを○で示す。
【0027】
【表2】
厚さ18μm及び180μmの銅板を当て板としてカバーレイフィルムの開口部の周辺部分の接着剤層を半硬化して製造した試料1ないし6について、3種類の大きさの開口部への接着剤の流れ込みは、いずれも150μmに抑えられた。一方、何の処置もしなかった試料10は、各開口部で150μm以上の接着剤の流れ込みが見られた。
評価パターンの導体回路への接着剤の埋め込み性は、いずれの試料についても良好であった。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のフレキシブルプリント配線板の製法によれば、カバーレイフィルムの開口部への接着剤層の流れ込みを防ぐことができるので、ベースフィルム上の導体回路の露出すべき電極を接着剤が覆ってしまうことはなく、FPCの導通が確保され、その後のはんだの接着やメッキ工程での不良製品の発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法に用いられる熱プレス装置と、ベースフィルム及びカバーレイフィルムを示す概略構成図である。
【図2】フレキシブルプリント配線板の一例を示す概略構成図である。
【図3】ベースフィルムの一例を示す概略構成図である。
【図4】カバーレイフィルムの一例を示す概略構成図である。
【図5】ベースフィルムとカバーレイフィルムの貼り合わせの概略構成図である。
【図6】カバーレイフィルムの開口部周辺の拡大図である。
【図7】回路埋め込み評価パターンの一例を示す概略構成図である。
【図8】回路埋め込み評価パターンの拡大図である。
【図9】回路埋め込み評価パターンの導体パターンの一例を示す概略構成図である。
【図10】JPCA−BM02のラミネーションの一例を示す概略構成図構成図である。
【符号の説明】
1・・・・金属製当て板,4・・・・ベースフィルム,8・・・・カバーレイフィルム,9・・・・接着剤層,11・・・・開口部,12・・・・導体回路,13・・・・電極
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子機器に使用されるフレキシブルプリント配線板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の内部は、多数の部品の配線を必要とする上、空間の広さは限られている。従って、電子機器内の配線には可撓性に優れたフィルム状のフレキシブルプリント配線板(以下、FPCと略す。)が使用されている。FPCは、その軽さ、薄さ及び形状の自由度に富む特性から、携帯電話やハンディビデオカメラなどの小型の電子機器やノート型パーソナルコンピューターの内部配線基板として使用されている。また、FPCの高度の屈曲耐性から、パーソナルコンピューターのハードディスクドライブなどの高密度可動配線基板として多用されている。今後も電子機器の小型化、軽量化及び高性能化に伴い、FPCの用途は拡大し、需要の増加が見込まれる。
【0003】
図2にFPCの構造例を示す。このFPCは導体回路12を有するベースフィルム4と、ベースフィルム4と貼り合わせて導体回路12を保護絶縁するカバーレイフィルム8とから構成されている。カバーレイフィルム8は、ベースフィルム4と貼り合わせた時に、導体回路12の電極13を露出させるための開口部11を有し、この開口部11を利用して電極13を他の電子部品に接続できるようになっている。
【0004】
図3はベースフィルムを示した図である。ベースフィルム4は、耐熱性が良好なポリイミドやポリエチレンテレフタレートなどのフィルム材層5に、接着剤層6を介して、金属箔層7を接着して構成されており、金属箔層7の不要部分をエッチング法などにより取り去り、導体回路12が形成されている。
【0005】
図4はカバーレイフィルムを示した図である。カバーレイフィルム8は、耐熱性が良好なポリイミドやポリエチレンテレフタレートなどのフィルム材層10に、エポキシ系接着剤などの熱硬化性接着剤からなる接着剤層9を設けて構成されており、金型による打ち抜きなどの手段により開口部11が形成されている。
【0006】
図5は、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8を貼り合わせて形成されたFPCを示した図である。ベースフィルム4とカバーレイフィルム8は、熱プレス装置を用いて加圧されて、ベースフィルム4の導体回路12の電極13が露出するような位置で貼り合わされる。カバーレイフィルム8の接着剤層9は、加圧されることでベースフィルム4に形成された導体回路12を形成する溝の部分14に流れ込み、溝を埋め、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8とを一体化させ、FPCを形成する。
【0007】
このようなFPCにあっては、ベースフィル4は、導体回路12の部分が凸状をなしている。ベースフィルム4とカバーレイフィルム8を熱プレス装置を用いて加圧する際には、ベースフィルム4の導体回路12にかかる圧力が、他の部分にかかる圧力よりも大きい。このため、カバーレイフィルム8の開口部11の縁の部分には大きな圧力が加わり、接着剤層9をなす接着剤がカバーレイフィルム8の開口部11へも流れてしまう。図6は、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8とを貼り合せた後の、カバーレイフィルム8の開口部11の部分を示す図である。図中符号15が開口部11に流れ込んだ接着剤である。
【0008】
この流れ出た接着剤11は、導体回路12の露出すべき電極13の部分の一部を覆ってしまい、後の工程においてのはんだの接着不良やメッキ不良を発生する要因となる。そのため、流れ出した接着剤を除去することが必要となり、FPCを製造する工数を増やすこととなる。
【0009】
このようなFPCに関する先行技術文献としては、例えば以下に示すものがある。
【0010】
【特許文献1】
特開平5−183260号公報
【特許文献2】
特開平8−113764号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明における課題は、ベースフィルムとカバーレイフィルムを熱加圧して接着した後も、導体回路の電極部分に接着剤が流れることを防ぎ、導体回路の電極部分が露出するようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、請求項1に記した発明は、少なくとも一方の面に導体回路を有するベースフィルムと、前記ベースフィルムと貼り合せた時に、ベースフィルムの導体回路の一部または全部が露出する開口部を有するとともに、前記ベースフィルムの導体回路を保護絶縁するカバーレイフィルムとを貼り合せるフレキシブルプリント配線板の製造方法において、カバーレイフィルムの開口部の周囲の接着剤層を半硬化させた後、ベースフィルムと貼り合せることを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法である。
【0013】
また、請求項2に記した発明は、カバーレイフィルムの開口部よりも大きい平面寸法を有する加熱した金属製当て板を、前記カバーレーフィルムの開口部の周辺に押しつけ、前記カバーレイフィルムの開口部の周囲の接着剤層を半硬化させることを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法である。
【0014】
また、請求項3に記した発明は、半硬化させる接着剤層が、カバーレイフィルムの開口部の周囲2〜3mmの範囲内であることを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
ベースフィルム4とカバーレイフィルム8との接着時に発生するカバーレイフィルム8の開口部11への接着剤の流れを抑えるには、熱プレス装置での加熱温度を高めるなどして、接着剤の硬化を促進させれば良いが、この方法では、カバーレイフィルムの接着剤全体が流れにくくなってしまい、導体回路12を形成する溝の部分14への接着剤の流れ込みが難しくなってしまう。このため、カバーレイフィルム8の開口部11への接着剤の流れ込みだけを抑制する必要がある。
【0016】
図1は、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8とを熱圧着する際に用いられる熱プレス装置を示すものである。上方と下方にそれぞれ熱盤2及び3を有し、加熱した2枚の熱盤の間に、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8を挟み貼り合わせる。
ここで、熱プレス装置の上側の熱板2に、金属製の当て板1を貼り付けておく。この当て板は銅など熱伝導率が大きい金属からなり、その形状はカバーレイフィルム8の開口部11よりも2〜3mm大きく、その厚さは18〜100μmであり、開口部11の平面形状が円形であれば、円環状の平面形状を有する。
【0017】
ベースフィルム4とカバーレイフィルム8とを貼り合せる熱加圧時に、カバーレイフィルム8の接着剤層9が、カバーレイフィルム8の開口部11に流れ込むのを防ぐために、カバーレイフィルム8の開口部11の周辺部分の接着剤層を1mm以上の幅で、半硬化させればよい。この接着剤の半硬化は、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8とを貼り合せる前段階の作業であり、カバーレイフィルム8の接着剤層9の多くの部分は硬化されていない状態である。本発明での「半硬化」とは、接着剤の硬化がなかば進み、次工程での加熱時において、ほとんどフローすることなく、固化する程度まで硬化が進行した状態を言う。
【0018】
図1の熱プレス装置において、熱盤2に貼り付けられた当て板1とカバーレイフィルム8の開口部11の位置のずれは、最大で1mm生じる。接着剤層9を半硬化させる当て板1が、カバーレイフィルム8の開口部11の大きさよりも2mm以上大きくない場合、半硬化された接着剤層の幅が1mm以下となる場合も生じる。よって、当て板の大きさはカバーレイフィルム8の開口部11の大きさよりも2mm以上大きい必要がある。
【0019】
一方、当て板1を大きくした場合には、半硬化させる接着剤層の体積が大きくなり、半硬化させるための熱加圧の時間が長くなり、FPCの製造効率を低下させる。半硬化させた接着剤層は幅1mmあれば、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8とを貼り合せる熱加圧時に、カバーレイフィルム8の接着剤層9が開口部11に流れ込むのを防ぐので、当て板1は大きくする必要はない。よって、開口部の大きさよりも3mm大きい寸法を、当て板1の大きさの上限とした。
【0020】
次に、カバーレイフィルム8の接着剤層9の一部を半硬化させる時、及びベースフィルム4とカバーレイフィルム8とを貼り合せる時の作業条件について説明する。
この状態で、まず、カバーレイフィルム8のみを加熱及び加圧する。この時の熱盤の温度は、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8とを貼り合せる時の加熱よりも低く、50〜80℃で行う。また、印加圧力も同様に低く、5〜20kgf/cm2で行う。
こうして、カバーレイフィルム8の開口部11の周辺部分の接着剤層9を半硬化させることで、さらに高い温度、圧力で行われるベースフィルム4とカバーレイフィルム8とを貼り合せる時に、カバーレイフィルム8の開口部11に接着剤が流れ込むのを防ぐ。
【0021】
次に、当て板1を上側の熱盤2に貼り付けた状態のまま、熱プレス装置の熱盤の温度を100〜180℃に上昇させ、25〜100kgf/cm2の圧力を30分〜2時間かけ、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8を貼り合わせ、FPCを形成する。
【0022】
【作用】
本発明のFPCの製造方法にあっては、カバーレイフィルムの開口部の周辺部分に金属製の当て板で加熱及び加圧することにより、加熱部分の接着剤を硬化させ、カバーレイフィルムの開口部の縁に一種の障壁が作られる。これは、ベースフィルムとカバーレイフィルムとを貼り合せる際に、カバーレイフィルムの接着剤層中のまだ流動可能な接着剤が流れる方向にできた障壁として機能し、接着剤がカバーレイフィルムの開口部に流れ込むのを阻止する。
こうして、露出が要求される導体回路の電極部分が接着剤で覆われることのないフレキシブルプリント配線板が得られる。
【0023】
【実施例】
次に、本発明に係るFPCの製造方法により製造されたFPCの評価結果を説明する。
図7に示す回路埋め込み評価パターンに、JPCA−BM02の埋め込み性評価方法に準じ、導体幅/導体間隙が、0.15mm/0.15mm,0.2mm/0.2mm,0.25mm/0.25mm,0.3mm/0.3mm及び0.5mm/0.5mmであるAないしEの5種類のパターンの導体回路16を各2個、同一の回路板に2箇所形成してベースフィルムを作成した。図8は回路埋め込み評価パターンの1つを示し、AないしEの部分には図9に示す各10本の導体回路17が形成されている。
カバーレイフィルム8には、直径が3mm,6mm及び20mmの丸穴を各3個開け、これら穴の径より2〜3mm径が大きな厚さ18μm及び100μmの銅板を押し当てて、カバーレイフィルム8の開口部11の周辺部分を加熱し、接着剤層を半硬化させた。その時の加熱及び加圧の条件を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
その後、加熱温度160℃、圧力50kgf/cm2で1時間の熱加圧を1時間かけ、ベースフィルム4とカバーレイフィルム8とを圧着し、評価用のFPCを作成した。熱プレス時のクッションは、図10に示すJPCA−BM02のラミネーションの構成に従った。図10において、符号18は厚さ約1mmのクッション材、19はステンレス板、20は厚さ60μmのポリプロピレンフィルム、21は厚さ100μmのポリエチレンフィルム、22はカバーレーフィルム、23は厚さ35μmの電解銅箔である。
また、これらの試料との比較のために、カバーレイフィルムの開口部の周辺部分の接着剤層を硬化させていない試料も作成した。
【0026】
このFPC試料での、カバーレイフィルムの開口部への接着剤の込み状態と導体回路の溝部への接着剤の埋め込み状態を、実体顕微鏡で16倍の倍率にて観察した。その結果を表2に示す。
表2での接着剤のフローについては、そのカバーレイフィルム8の開口部11における電極13を覆う接着剤の量が平面寸法において、50μm未満の時は◎、50μm以上150μm未満を○、150μm以上を×で示す。また、導体回路への接着剤の埋め込み性は、導体回路の5種類のパターンに対して、気泡がなく接着剤が流れ込んでいるものを○で示す。
【0027】
【表2】
厚さ18μm及び180μmの銅板を当て板としてカバーレイフィルムの開口部の周辺部分の接着剤層を半硬化して製造した試料1ないし6について、3種類の大きさの開口部への接着剤の流れ込みは、いずれも150μmに抑えられた。一方、何の処置もしなかった試料10は、各開口部で150μm以上の接着剤の流れ込みが見られた。
評価パターンの導体回路への接着剤の埋め込み性は、いずれの試料についても良好であった。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のフレキシブルプリント配線板の製法によれば、カバーレイフィルムの開口部への接着剤層の流れ込みを防ぐことができるので、ベースフィルム上の導体回路の露出すべき電極を接着剤が覆ってしまうことはなく、FPCの導通が確保され、その後のはんだの接着やメッキ工程での不良製品の発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法に用いられる熱プレス装置と、ベースフィルム及びカバーレイフィルムを示す概略構成図である。
【図2】フレキシブルプリント配線板の一例を示す概略構成図である。
【図3】ベースフィルムの一例を示す概略構成図である。
【図4】カバーレイフィルムの一例を示す概略構成図である。
【図5】ベースフィルムとカバーレイフィルムの貼り合わせの概略構成図である。
【図6】カバーレイフィルムの開口部周辺の拡大図である。
【図7】回路埋め込み評価パターンの一例を示す概略構成図である。
【図8】回路埋め込み評価パターンの拡大図である。
【図9】回路埋め込み評価パターンの導体パターンの一例を示す概略構成図である。
【図10】JPCA−BM02のラミネーションの一例を示す概略構成図構成図である。
【符号の説明】
1・・・・金属製当て板,4・・・・ベースフィルム,8・・・・カバーレイフィルム,9・・・・接着剤層,11・・・・開口部,12・・・・導体回路,13・・・・電極
Claims (3)
- 少なくとも一方の面に導体回路を有するベースフィルムと、前記ベースフィルムと貼り合せた時に、ベースフィルムの導体回路の一部または全部が露出する開口部を有するとともに、前記ベースフィルムの導体回路を保護絶縁するカバーレイフィルムとを貼り合せるフレキシブルプリント配線板の製造方法において、
前記カバーレイフィルムの開口部の周囲の接着剤層を半硬化させた後、ベースフィルムと貼り合せることを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法。 - カバーレイフィルムの開口部よりも大きい平面寸法を有する加熱した金属製当て板を、前記カバーレーフィルムの開口部の周辺に押しつけ、前記カバーレイフィルムの開口部の範囲の接着剤層を半硬化させることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法。
- 半硬化させる接着剤層は、前記カバーレイフィルムの開口部の周囲2〜3mmの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法。
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