JP2004235113A - 軟x線発生管 - Google Patents

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忠弘 大見
Akita Morimoto
明大 森本
Hitoshi Inaba
仁 稲葉
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Abstract

【課題】軟X線発生管において、ターゲット部分の放熱効率を向上させることにより、ターゲット寿命を延長した軟X線発生管を提供すること。
【解決手段】放出された熱電子をターゲット4に衝突させて、X線を発生させ、X線透過窓5を介して透過させる軟X線発生管10において、前記X線透過窓5の周囲に冷却機構を備えている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軟X線発生管に関し、特に、ターゲットの寿命を延長させることができる構造を備えた軟X線発生管に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の軟X線発生管として、X線透過窓を備えた透過型軟X線発生管があり、この形式の軟X線発生管は、小型化に適した構造を備えている。図19は一般的な透過型軟X線発生管の構成を示している。図19を参照すると、透過型軟X線管50は、ガラス製の管体51、熱電子による電子線を放出するフィラメント52、加速電圧が印加され、発生した熱電子を加速するカソード53、加速された熱電子によって軟X線を発生するターゲット54、及び、発生した軟X線を透過すると共に、管外との間で管内の真空を保つX線透過窓55とを備えている。更に、X線透過窓55は、接続ジョイント56を介してガラス製の管体51に機械的に取り付けられ、接続ジョイント56とガラス管体51の間には、シール材57が充填され、管内を真空を保持している。
【0003】
この従来の軟X線発生管の構成においては、接続ジョイント56は、X線透過窓55およびターゲット54を保持するためにのみ使用されている。
【0004】
一方、この種の透過型軟X線発生管は、小型化可能な構成を備えているため、種々の分野における応用が期待されている。例えば、特開平8−124695号公報には、軟X線発生管から発生する軟X線を電離箱等の遮蔽空間に照射し、空間内の空気を電離状態にした後、電離した状態にある空気を物体表面に吹き付けることにより、物体表面の静電気を除去することが記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−124695号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した公報には、軟X線発生管自体の構造上の欠点等については何等記載されていない。ところで、この種、軟X線発生管においては、より大きな徐電効果を得るために、より高い出力で動作できることが望まれている。然るに、出力を高くすると、従来の軟X線発生管では、寿命が短くなってしまうと言う問題がある。また、このことが、軟X線発生管の応用範囲を限られたものにしている。
【0007】
本発明者等の研究によれば、この種、軟X線発生管における長寿命化を妨げる原因は、ターゲット部分の発熱であることが判明した。
【0008】
具体的に説明すると、図示されたターゲット54は、X線透過窓55や、接続ジョイント56からの自然空冷により冷却されている。しかしながら、この構成では、X線透過窓55と接続ジョイント56の接触がX線透過窓55の周囲部の表面に限られており、このため、熱伝導効率が悪く、積極的な冷却の効果を十分に生かしきることはできなかった。
【0009】
本発明の目的は、ターゲット部分における発熱の原因を究明し、発熱による影響を軽減することにより、ターゲットの長寿命化を図ることができる軟X線発生管を提供することである。
【0010】
本発明の具体的な目的は、ターゲット部分の放熱効率を向上することで、ターゲットの寿命を長くした軟X線発生管を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の軟X線発生管では、放出された熱電子をターゲットに衝突させて、X線を発生させ、X線透過窓を介して透過させる軟X線発生管において、前記X線透過窓の周囲に冷却機構を備えていることを特徴としている。
【0012】
また、本発明の軟X線発生管では、前記軟X線発生管において、X線透過窓外周部に熱伝導率の良い材料で吸熱部材を設け、この吸熱部材を前記冷却機構と接続することでターゲット及びX線透過窓の冷却効率を上昇せしめたことを特徴としている。
【0013】
また、本発明の軟X線発生管では、前記軟X線発生管において、前記吸熱部材は、Cuからなることを特徴としている。
【0014】
また、本発明の軟X線発生管では、前記いずれか一つの軟X線発生管において、前記ターゲットは、W,Au,W合金、Au合金の内のいずれかを含むことを特徴としている。
【0015】
さらに、本発明の軟X線発生管では、前記いずれか一つに記載の軟X線発生管において、さらに冷却効率を向上するために、前記X線透過窓の表面上の少なくとも―部に前記冷却伝熱板に接続された吸熱用伝熱板を設けることで冷却効率を高めたことを特徴としている。
【0016】
さらに、本発明の軟X線発生管では、前記軟X線発生管において、前記吸熱用伝熱板は、前記X線透過窓の厚みに比べて厚いことを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0018】
図1は本発明の第1の実施の形態による軟X線発生管の断面構造を示す図である。図1を参照すると、軟X線発生管10は、ガラス製の管体1、熱電子による電子線を放出するフイラメント2、発生した熱電子を加速する加速電圧が印加されるカソード3とを備えている。
【0019】
更に、従来例と同様に、加速された熱電子が制動され軟X線を発生するターゲット4、発生した軟X線を透過して管外に出力し、管外との間で管内の真空を保つX線透過窓5、X線透過窓5とガラス製の管体1とを相互に力学的に接続する接続ジョイント6、接続ジョイント6とガラス管1の間に充填され真空を保つシール材7が設けられている。
【0020】
図示された軟X線発生管は、接続ジョイント6とX線透過窓5の双方に熱的に接触した吸熱部材8、及び、接続ジョイント6に熱的に接続され、吸熱部材8に連結された図示しない冷却部材を備えた冷却機構を有している。
【0021】
図2は図1の軟X線発生管のX線透過窓側の部分断面図である。図2を参照すると、接続ジョイント6は、その下端近傍に、管内側に、突出した突出部6aを備え、その上端は、管体1の下端に連結されている。管体1とジョイント6とは。シール材7によって封止されている。
【0022】
一方、吸熱部材8は、管内側に延在し、突出部6aの下部に位置付けられた吸熱リング11を備えている。突出部6aの管内側下部と、吸熱リング11との間の間隙には、X線透過窓5が挟み込まれて、これによって、接続ジョイント6の突出部6aと吸熱リング11とは、熱的に接続されている。また、X線透過窓5の内側面には、ターゲット4が設けられている。
【0023】
吸熱部材8は、吸熱リング11から管外側に延在する冷却板を有し、当該冷却板の上面には放熱フィン12が立設されている。このように、図示された吸熱部材8は、吸熱リング11と冷却板とにより構成され、当該吸熱部材8と放熱フィン12とにより、冷却機構を構成している。
【0024】
なお、本発明の第1の実施の形態においては、冷却機構は、空冷による放熱フィンによる冷却を用いているが、水冷による冷却、ペルチェ素子による冷却など、冷却機能を有するものであれば、どの様な構成でも良い。
【0025】
冷却板8を設けることで、X線透過窓5と接続ジョイント6との間の熱抵抗が減少し、以ってターゲット4及びX線透過窓5の冷却効率を向上せしめることができる。
【0026】
本発明の第1の実施の形態による軟X線発生管は、前述したように、吸熱リング11を含む冷却機構を備えているが、このような構造を備えた本発明に係る軟X線発生管の特性と、冷却機構を備えていない軟X線発生管とを特性と比較した結果を下記表1に示す。
【0027】
本発明の実施の形態に係る軟X線発生管10は、10kV、5mAの出力を有し、他方、従来型の軟X線発生管は、9.5kV、0.15mAの出力であり、本発明に係る軟X線発生管10は改善された出力を有している。
【0028】
ここで、比較に用いた本発明に係る軟X線発生管について、具体的に説明しておくと、表1からも明らかなとおり、フィラメント(カソード)とターゲットの間の距離は10mmである。X線透過窓5はベリリウム(Be)からなり、従来よりも大型の直径は20mm、厚みは400μmで、使用時においては、表面温度が100℃に達していない。また、ターゲット4は金(Au)又はWからなり、大型の直径16mmで、厚み0.2μmである。表1からも明らかな通り、本発明に係るX線透過窓5及びターゲット4は従来の窓及びターゲットより大きい。
【0029】
【表1】
Figure 2004235113
次に、本発明に係る軟X線発生管を構成する各部についてさらに詳しく説明する。
【0030】
(I)フィラメント−ターゲット間距離:
図3はフィラメントからの輻射を説明する図であり、図3に示されたフィラメント温度は、2000Kに保たれ、且つ、ターゲット4としては、直径16mmのターゲットを使用している。
【0031】
図4はフィラメント−ターゲット間距離とターゲット面到達電力の関係を示す図であり、この図を利用して、フィラメントからターゲット面への輻射熱を極力抑えることができるフィラメント−ターゲット間距離を検討した。その結果、フィラメント−ターゲット間距離は、6mm以上が適当であり、また、10mmのフィラメントターゲット間距離では、2Wの加算となることが判明した。
【0032】
(II)ターゲット材:
次に、ターゲット材について検討した。
【0033】
(i)ターゲット材の材質について:
まず、ターゲット材質の決定を行った。X線放出効率は、次の数1式で示される。
【0034】
【数1】
Figure 2004235113
また、表2は各金属材料の融点、熱伝導率、X線放射効率を示している。
【0035】
【表2】
Figure 2004235113
上記表2に示すように、ターゲット材は、銅(Cu)に比べて熱伝導率が劣るが、X線放射効率に優れ、熱伝導率が高く、薄膜の成膜が可能であるものが好ましく、例えば、金(Au)又はタングステン(W)が好ましいことが判る。
【0036】
また、スパッタターゲット価格は、高純度W(CVD)はAuと同等の価格であり、Auは真空瞬間蒸着(低コスト)で高品質成膜可能であり、Wはスパッタ(高いコスト)のみ高品質成膜可能である。
【0037】
(ii)ターゲットの厚さ:
次にターゲットの厚さの決定を行った。
【0038】
(a)Auターゲット材について:
まず、Auについて検討した。
【0039】
電子のAuターゲット中での静止距離(投影飛程)は次の数2式で示される。
【0040】
【数2】
Figure 2004235113
図5はAuの厚さと、X線透過率との関係を示す図であり、図6は電子の加速電圧と静止距離を示す図である。
【0041】
Auターゲット材の厚さは、発生したX線が減衰することをできるだけ避けるとともに、電子がターゲット中で静止するに必要な距離から、厚さ0.2μmが適当であることが判明した。
【0042】
(b)Wターゲット材について:
次に、Wターゲットの厚さの決定を行った。電子のターゲット中での静止距離(投影飛程)は次の数3式で示される。
【0043】
【数3】
Figure 2004235113
図7はタングステンの厚さと、X線透過率との関係を示す図であり、図8は電子の加速電圧と静止距離を示す図である。
【0044】
Wターゲットの厚さは、Auターゲットと同様に、発生したX線の減衰、電子のターゲット中での静止距離から、厚さ0.2μmが適当であることが判明した。
【0045】
(III)X線透過窓の窓材について:
(i)材質について:
窓材の材質としては、X線の透過率が高いことと、ターゲットで発生した熱を逃がしやすいことが要求される。
【0046】
下記表3はCu及びBeの熱伝導率と、減衰定数を示している。また、図9は窓材の厚さと、X線透過率との間の関係を示している。下記表3、図9ともに、10keVの電子によるX線の最短波長は、0.124nmであり、ピーク波長0.21nmである。その結果、窓材の厚さが100μmの範囲において、CuはX線透過率が減衰しているが、Beは100μm以上においても、X線透過率が高いことが判明した。
【0047】
この結果を参照して、窓材としては、ベリリウムを用いた。
【0048】
【表3】
Figure 2004235113
(ii)窓材のベリリウムの構造的薄膜化の限界について:
次に、窓材のベリリウムの構造的薄膜化の限界について調べた。せん断応力S,荷重圧力P、膜厚T,1辺の長さD=2R(R:1辺の長さの1/2)ポアソン比0.3において、次の数4式が成り立つ。
【0049】
【数4】
Figure 2004235113
ここで、Beのせん断応力を400kg/cm2、荷重圧力を1kg/cm、安全係数を2倍にして実験を行った結果、図10に示した辺固定支持Be正方形1辺の長さと、安全Be厚さとの関係が得られた。図からも明らかな通り、正方形一辺の長さと安全厚さとの関係は線形であり、例えば、正方形の一辺の長さが16mmの時、176μm(0.173mm)の厚さを持てばよく、前者が6mmの時、100μmの厚さであれば良い。
【0050】
図11は、窓材中心からの距離(mm)と温度との関係を示す図であり、ここでは、窓材の厚さを変化させることによって、温度プロファイルの変化を測定した。窓材の温度を100℃以下に保つためには、図11からも明らかな通り、窓材は0.6mm以上の厚さを持てば良いことが分かる。尚、0.124nmの波長のX線に対して、窓材は90%のX線透過率を示し、また、0.21nmのX線に対して70%のX線透過率を示した。
【0051】
(IV)ターゲット・窓材料上での電圧上昇について:
次に、ターゲット・窓材料上での電圧上昇について検討した。図12は抵抗値を説明するための図、図13はBe,W,Auの厚さと、基板の中心電圧を示す図である。図12に示すように、半径aの位置から外側を見た場合、抵抗値Rは、次の数5式で示される。
【0052】
【数5】
Figure 2004235113
表4は、Be,Al,Wの20℃,100℃における抵抗率と、半径0.1nmより外側(半径8nm)を見た抵抗値を示している。
【0053】
【表4】
Figure 2004235113
(V)吸熱リングの厚みについて:
次に、吸熱リングの厚みを決定した。ここでは、ターゲットの直径を16mmとし、吸熱リングとして、熱伝導率の高いCuを使用した。この結果、厚みを持たせ吸熱性能を向上させるには、吸熱リングを構成するCuの厚さは0.4mm以上が必要であることが判明した。
【0054】
図14は窓材周辺部の概略断面図であり、図15は吸熱リングを構成するCuの厚さと、Be窓材の中心温度との関係を示している。
【0055】
図14及び図15を参照すると、窓材の最大温度100℃とした場合、吸熱リングを構成するCu厚さは1mm、窓材を構成するBeの厚さは0.435mmまで薄膜化可能であることが判明した。
【0056】
図16は本発明の第2の実施の形態による軟X線発生管の部分断面図である。
【0057】
本発明の第2の実施の形態による軟X線発生管は、冷却機構の配置が異なる他は、第1の実施の形態と同様な構造を有している。即ち、図16に示された軟X線発生管は、ガラス製の管体1、加速された熱電子が制動され軟X線を発生するターゲット4、発生した軟X線を透過し、管外との間で管内の真空を保つX線透過窓5、X線透過窓5とガラス製の管体1との間を相互に力学的に接続する接続ジョイント6、接続ジョイントとガラス管の間に充填され真空を保つシール材7と、接続ジョイントX線透過窓の両方に熱的に接続された吸熱部材である吸熱リング11とによって構成されている。
【0058】
また、接続ジョイント6の外周部外方に延在し、吸熱リング11とは別の部材として構成された冷却板8が設けられ、冷却板8の一面には、放熱フィン12が設けられている。冷却板8と放熱フィン12とで、冷却機構が構成される。
【0059】
本発明の第2の実施の形態においては、吸熱リング11と、接続ジョイント6に熱的に接続された冷却機構とによって、X線ターゲットの温度を低下させることができる。
【0060】
以上説明した本発明の第1及び第2の実施の形態においては、ターゲットの温度を100℃以下に低減することができた。
【0061】
図17は本発明の第3の実施の形態による軟X線発生管のX線透過窓5の底面を示す図である。本発明の第3の実施の形態においては、X線透過窓5を区分するように、吸熱用伝熱板13が設けられている他は、第1の実施の形態と同様な構成を備えている。即ち、図17を参照すると、接続ジョイント6とX線透過窓5の両方に熱的に接続されて吸熱リング11が設けられ、吸熱リング11と熱的に接触すると共に、X線透過窓5の表面を区分するように吸熱用伝熱板13が形成されている。
【0062】
図示された吸熱用伝熱板13は、リング状の部分と、リング部分の外周を4等分する位置から外方に延びて、外側の吸熱リング11まで延在している。
【0063】
本発明の第3の実施の形態においては、吸熱用伝熱板13がX線透過窓5表面を部分的に覆い、且つ、吸熱用リング11と接続することで、X線透過窓表面の吸熱効率を上昇でき、X線透過率の減少を最小限としながら透過窓及びターゲットの温度上昇を低減することができる。
【0064】
図18は本発明の第4の実施の形態による軟X線発生管のX線透過窓5の底面図である。本発明の第4の実施の形態においては、第3の実施の形態と同様にX線透過窓5を4つに区分するように吸熱用伝熱板14が設けられている。図18に示された吸熱用伝熱板14は、接続ジョイント6とX線透過窓5の両方に熱的に接続されるとともに、吸熱リング11にも接続されている。更に、吸熱用伝熱板14は、十字型形状を有し、X線透過窓5の表面を4つに区分している。
【0065】
本発明の第4の実施の形態においては、第3の実施の形態と同様に、吸熱用伝熱板14をX線透過窓表面の少なくとも一部に形成し、吸熱用リング11と接続することで、X線透過窓5表面の吸熱効率を上昇でき、X線透過率の減少を最小限としながら透過窓及びターゲットの温度上昇を低減することができる。
【0066】
なお、本発明の第3及び第4の実施の形態においては、ターゲットの表面の温度上昇を、第1及び第2の実施の形態のものよりも5℃だけ低減できた。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、X線透過窓及びターゲットの温度を低減することが可能となり、ターゲットの長寿命化が可能となる軟X線発生管を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による軟X線発生管の断面構造を示す図である。
【図2】図1の軟X線発生管のX線透過窓側の部分断面図である。
【図3】フィラメントからの輻射を説明するための図である。
【図4】フィラメント−ターゲット間距離とターゲット面到達電力の関係を示す図である。
【図5】Auの厚さと、X線透過率との関係を示す図である。
【図6】電子の加速電圧と金(Au)における静止距離との関係を示す図である。
【図7】タングステンの厚さと、X線透過率との関係を示す図である。
【図8】電子の加速電圧とタングステンにおける静止距離を示す図である。
【図9】窓材の厚さと、X線透過率との関係を示している。
【図10】辺固定支持Be正方形1辺の長さと、安全Be厚さとの関係を示す図である。
【図11】窓材中心からの距離と温度との関係を窓材厚さをパラメータとして測定した結果を示す図である。
【図12】図12は抵抗値を説明するための図である。
【図13】Be,W,Auの厚さと、基板の中心電圧との関係を示す図である。
【図14】窓材周辺部の概略断面図である。
【図15】Cuの厚さと、窓材中心温度との関係を示す図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態による軟X線発生管の部分断面図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態による軟X線発生管のX線透過窓の底面を示す図である。
【図18】本発明の第4の実施の形態による軟X線発生管のX線透過窓の底面を示す図である。
【図19】一般的な透過型軟X線発生管の構成を示している。
【符号の説明】
1 管体
2 フイラメント
3 カソード
4 ターゲット
5 X線透過窓
6 接続ジョイント
6a 突出部
7 シール材
8 冷却板
10 軟X線発生管
11 吸熱リング
12 放熱フィン
13,14 吸熱用伝熱板
50 透過型軟X線発生管
51 管体
52 フィラメント
53 カソード
54 ターゲット
55 X線透過窓
56 接続ジョイント
57 シール材

Claims (9)

  1. 放出された熱電子をターゲットに衝突させて、X線を発生させ、X線透過窓を介して出力させる軟X線発生管において、前記X線透過窓の周囲に冷却機構を備えていることを特徴とする軟X線発生管。
  2. 請求項1において、前記冷却機構は、X線透過窓外周部に熱伝導率の良い材料によって構成された吸熱部材を備えていることを特徴とする軟X線発生管。
  3. 請求項2において、前記吸熱部材は、Cuからなることを特徴とする軟X線発生管。
  4. 請求項1乃至3の内のいずれか一つにおいて、前記ターゲットは、W,Au,W合金、Au合金の内のいずれかを含むことを特徴とする軟X線発生管。
  5. 請求項1乃至4の内のいずれか一つにおいて、前記吸熱部材は、前記X線透過窓の表面に延在する部分を有する吸熱用伝熱板によって構成されていることを特徴とする軟X線発生管。
  6. 請求項1において、前記冷却機構は、X線透過窓外周部に熱伝導率の良い材料によって構成された吸熱部材と、X線透過窓から外側に延びる冷却板とを有していることを特徴とする軟X線発生管。
  7. 請求項6において、前記冷却機構は、更に、前記冷却板に熱的に接続された放熱フィンを有していることを特徴とする軟X線発生管。
  8. 請求項6又は7において、前記吸熱部材は、前記X線透過窓の底部に配置された吸熱リングを有していることを特徴とする軟X線発生管。
  9. 請求項8において、前記吸熱部材は、前記吸熱リングに熱的に接続され、前記X線透過窓を区分するように配置された吸熱用伝熱板を有していることを特徴とする軟X線発生管。
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