JP2004234881A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】腐食電流を解消し、同時に燃料電池の送電回路とアース間の絶縁状態を確実に監視可能とする。
【解決手段】燃料電池スタック2が収容されるスタックケース3に、冷却液4の流入口5及び流出口5を設け、絶縁材料で構成された冷却液配管7,8をこれら流入口5と流出口6に接続する。冷却液配管7,8の内部に、導電性材料により構成された網目状部材16a,16bを設け、配線17を介してアース18と電気的に接続する。配線17の途中には、網目状部材16a,16bとアース18との間を流れる電流を検出する電流検出手段19を設ける。網目状部材16a,16bは、燃料電池1とは離間した位置に設置する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池を冷却する冷却液配管を備えた燃料電池システムに関するものであり、特に、冷却液配管における短絡手段の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば固体高分子膜を電解質膜として使用する燃料電池は、70〜80℃の運転温度において最も高効率、高出力が得られる特性を有しており、燃料電池の運転温度を好適に維持するために、冷却液を用いて温度を調整することが行われている。この場合、冷却液は、燃料電池スタック内に設けられた冷却液流路を流れることになるので、燃料電池への流入口や流出口を流れる冷却液とアース電位の間に電位差が発生する。このような電位差が発生すると、燃料電池外部に接続される周辺装置に電流が流れ、周辺装置に腐食が発生する虞れがある。
【0003】
このような腐食の発生を防止するためには、冷却液の絶縁性を維持する必要があり、通常、イオン交換フィルタ等により冷却液の電気伝導率が増加しないよう調整される。また、燃料電池の冷却液流入口および流出口に接続される配管は、絶縁材料により必要な長さを確保して構成される。
【0004】
しかしながら、これらの構成を採用しても、ごく僅かな腐食電流が残存するため、燃料電池システムとして長期間の運転寿命が必要となる場合は、周辺装置の冷却液流路内にも絶縁性被膜を形成する等の対策が必要となり、コストの上昇を招く。
【0005】
そこで、この僅かな腐食電流をも解消するため、燃料電池の冷却液流入口と流出口に網目部材を設け、冷却液を介して流れる電流を短絡する構成が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
この特許文献1記載の発明では、冷却媒体の流入管と流出管とに冷却媒体と接触する網目部材を取り付けると共に、網目部材間を導電ラインにより短絡している。さらに、各網目部材を導電ラインにより燃料電池の基準電極に接続すると共に導電ラインにより接地している。これにより冷却媒体は、流入管側と流出管側とで電位差を生ずることがなくなり、冷却媒体が電位差を持つことに起因して流入管や流出管に接続される他の機器の腐食を防止することができる。また、接地されていることから、燃料電池から外部への電位漏れも抑制することができる。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−155761号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、通常の燃料電池システムにおいて、燃料電池の発電出力を送電する配線や燃料電池に接続する負荷には、その送電系の絶縁性を監視する絶縁抵抗検出手段が設置されている。絶縁抵抗検出手段は、燃料電池の発電出力が送電される電気回路からアース電位への漏れ電流を検出しており、数mAの漏れ電流を検出すると送電回路とアース間の絶縁が不完全であると判断して警報を出す。
【0009】
しかしながら、例えば前記特許文献1に記載される燃料電池の冷却構造を採用した場合、冷却液の流入口と流出口に網目状部材を設けて電気的にアースに接続しているため、燃料電池スタックに近接してアース電極を設置したことになり、周辺装置へは電流が流れないものの、燃料電池スタックからは数mAの電流が冷却液を介して流れてしまう。冷却液は、燃料電池の出力配線に接続される燃料電池スタックを流れているので、この電流を前記絶縁抵抗検出手段が検出してしまい、本来の目的である送電回路とアース間の絶縁状態を適切に監視できなくなるといった問題がある。
【0010】
このような問題を回避するためには、冷却液に電流が流れない油剤を使用するか、電気伝導率を1μS/cm以下の超純水レベルに維持した水溶液を使用することが考えられるが、前者の油剤を使用した冷却液では比熱が小さく、燃料電池外部の放熱装置が大型になる問題があり、後者の水溶液では電気伝導率を維持する装置が大型化してしまうという問題がある。
【0011】
本発明は、以上のような従来の問題に鑑みてなされたものであり、比熱が大きな水溶液系の冷却液を使用し、冷却液が小型のイオン交換フィルタで維持できる数μS/cm程度の電気伝導率である場合においても、絶縁抵抗検出手段の機能を損なわずに、冷却液を経由した周辺装置への電流漏れを防止することが可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の燃料電池システムは、燃料電池スタックを備えた燃料電池と、この燃料電池に接続されて冷却液を流入及び流出させる絶縁性の冷却液配管と、前記燃料電池の出力電流を送電する送電手段とアース電位との間の絶縁抵抗を監視する絶縁抵抗検出手段とを備えてなるものである。このような構成の燃料電池システムにおいて、前述の目的を達成するために、前記冷却液配管の前記燃料電池とは離間した位置に、冷却液とアース電位を電気的に短絡させる短絡手段が設けられていることを特徴としている。
【0013】
本発明の燃料電池システムでは、先ず、短絡手段を設けているので、冷却液を経由する燃料電池スタックからの電流がアースへと逃がされ、周辺装置の腐食が防止される。また、冷却液とアース電位を電気的に短絡させる短絡手段を、燃料電池に接続され冷却液を流入・流出させる絶縁性の冷却液配管内であって、燃料電池とは冷却液を介して隔離された位置に設けているので、例えば小型のイオン交換フィルタで維持できる数μS/cm程度の冷却液を使用しても、燃料電池スタックから冷却液を経由して流れる電流が従来の燃料電池の冷却構造(例えば特許文献1に記載される冷却構造)を採用した場合よりも少なくなり、絶縁抵抗検出手段へ与える影響が抑制される。
【0014】
【発明の効果】
本発明の燃料電池システムによれば、例えば比熱が大きな水溶液系の冷却液を使用し、冷却液が小型のイオン交換フィルタで維持できる数μS/cm程度の電気伝導率である場合においても、絶縁抵抗検出手段の機能を損なわずに、冷却液を経由した周辺装置への電流漏れを確実に防止することが可能である。したがって、冷却媒体が電位差を持つことに起因する腐食の問題を効果的に防止することができ、また、燃料電池の送電回路とアース間の絶縁状態を適切に監視することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した燃料電池システムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1は、本発明を適用した燃料電池システムにおける燃料電池の冷却構造の一例を示すものである。本実施形態の燃料電池システムにおいて、燃料電池1は、燃料電池スタック2と、この燃料電池スタック2を電気的に絶縁して内蔵するスタックケース3とから構成されている。
【0017】
燃料電池スタック2は、水素が供給されるアノード極(燃料極)と酸素(空気)が供給されるカソード極(空気極)とが電解質・電極触媒複合体を挟んで重ね合わされて発電セルが構成されるとともに、複数の発電セルが多段積層された構造を有し、電気化学反応により化学エネルギーを電気エネルギーに変換する。アノード極では、水素が供給されることで水素イオンと電子に解離し、水素イオンは電解質を通り、電子は外部回路を通って電力を発生させ、空気極にそれぞれ移動する。カソード極では、供給された空気中の酸素と上記水素イオン及び電子が反応して水が生成し、外部に排出される。
【0018】
燃料電池スタック2の電解質としては、高エネルギー密度化、低コスト化、軽量化等を考慮して、例えば固体高分子電解質膜が用いられる。固体高分子電解質膜は、例えばフッ素樹脂系イオン交換膜等、イオン(プロトン)伝導性の高分子膜からなるものであり、飽和含水することによりイオン伝導性電解質として機能する。
【0019】
一方、スタックケース3には、冷却液4が流入する流入口5及び冷却液4を排出する流出口5が設けられるとともに、絶縁材料で構成された冷却液配管7,8がそれぞれスタックケース3の流入口5と流出口6に接続されている。したがって、冷却液4は、スタックケース3の流入口5から燃料電池スタック2内に入り、燃料電池スタック2内を循環してこれを冷却した後、スタックケース3の流出口6より排出されることになる。なお、前記冷却液配管7,8の先には、周辺装置9や周辺装置10が接続されており、これら周辺装置9及び10は、配線11,12を介してアース13に電気的に接続されている。
【0020】
また、スタックケース3は、配線14を介してアース15に電気的に接続されている。それとともに、冷却液配管7,8の内部には、導電性材料により構成された網目状部材16a,16bが設けられ、電気的な接続手段である配線17を介してアース18に電気的に接続されている。なお、配線17の途中には、網目状部材16a,16bとアース18間を流れる電流を検出する電流検出手段19が設けられている。
【0021】
さらに、燃料電池1の出力電力は、配線20及び配線21により変電装置や蓄電装置、あるいはモータ等の負荷22に送電される。ここで、配線20及び配線21には、送電系の電気回路とアース23間の絶縁抵抗を検出する絶縁抵抗検出手段24が配線25を経由して設けられている。
【0022】
以上の構成において、前記網目状部材16a,16bは、ステンレス鋼や、金メッキ等の耐食性と導電性を備えた表面処理を施した導電性材料で構成されることが好ましく、冷却液4の粘度を考慮して、流路抵抗が著しく増加しない程度の目の粗さとすることが望ましい。また、網目状部材16a,16bとアース18を結ぶ配線17の途中に電流検出手段19が設けられるが、絶縁抵抗検出手段24が送電回路とアース電位の間に漏れる数mA程度の電流を検出することにより絶縁不良を監視する原理を有するので、前記電流検出手段19も数mAレベルの電流を精度良く検出して絶縁抵抗検出手段24の機能への影響を監視できるよう、10〜500mA程度の検出レンジを有することが望ましい。また、この検出電流を冷却液温度に基づいて換算することにより、冷却液4のイオン濃度を推定でき、イオン交換フィルタの寿命を監視することができる。
【0023】
本実施形態の燃料電池の冷却構造においては、網目状部材16a,16bは、スタックケース3の冷却液流入口5、流出口6に設置されるのではなく、燃料電池1とは離間した位置に設置される。すなわち、燃料電池1とは冷却液を介した位置となる冷却液配管7,8内部に設置される。したがって、網目状部材16a,16bには、冷却液流入口5、流出口6に設置された場合のように、近接した燃料電池スタック2から直接電流が流れるのではなく、網目状部材16a,16bが設置された位置から冷却液流入口5、流出口6までの距離x分の冷却液4が電気抵抗として作用する。そのため、網目状部材16a,16bに流れる電流を抑制することができ、絶縁抵抗検出手段24に及ぼす影響を軽減できる。
【0024】
前述の構成を有する燃料電池システムにおいて、絶縁抵抗検出手段24の本来の目的である燃料電池1の送電系とアース23間の絶縁抵抗の監視は、電流検出手段19が検出する冷却液4を経由した電流値Iaと、前記絶縁抵抗検出手段24にて検出される燃料電池スタック2とその送電系全体からアース電位への電流値Ibを参照することにより行われる。すなわち、電流値Ibには燃料電池スタック2から冷却液4、網目状部材16a,16bを経由してアース電位に流れる電流Iaが含まれており、両者の差(Ib−Ia)を算出することにより、燃料電池1の送電回路からアース電位に漏れる電流を検出する。
【0025】
ここで、網目状部材16a,16bは、燃料電池1に対して冷却液4の電気抵抗を介在させることができるよう、冷却液配管7,8の内部に設置されているが、燃料電池1との距離が近すぎると、冷却液4を経由する電流値Iaが送電系の絶縁抵抗を判断する電流値に対して大きくなる。その結果として、絶縁抵抗検出手段24で検出される電流値Ibの大部分がIa成分となり、電流値Ibに対して電流値(Ib−Ia)が小さくなり、送電系の絶縁抵抗を監視する電流値の検出精度が低くなる。
【0026】
絶縁抵抗を監視する電流値は1〜20mA程度の電流量を判断基準するので、少なくとも20mAの電流量が電流検出域の10%以上となるように、絶縁抵抗検出手段24の電流測定範囲を0〜200mA以下に設定することが望ましく、冷却液4を経由してアースへ流れる電流値Iaも180mA以下となるように設定することが望ましい。そこで、網目状部材16a、16bが設置された位置から冷却液流入口5、流出口6までの距離xを以下のように設定することが望ましい。
【0027】
例えば、冷却液配管7、8の内部断面積をS(mm)、冷却液4の電気伝導率をκ(mS/m)、燃料電池スタック2から網目状部材16a,16bまでの部位の冷却液4に印加される最大電圧をVmax(V)、網目状部材16a,16bと冷却液流入口5、流出口6との距離をx(mm)とすると、図1において距離xの部分の冷却液抵抗は、下記(2)式で表される。
【0028】
【数2】
Figure 2004234881
一方、網目状部材16a,16bは、配線17によりアース電位に接続されているので、電流検出手段19で検出される電流値Ib(mA)は、下記(3)式で表される。
【0029】
【数3】
Figure 2004234881
冷却液4の電気伝導率κは、小型のイオン交換フィルタを使用しても0.1〜0.5(mS/m)に維持可能であるが、燃料電池システムが停止中は冷却液4が循環されないので、イオン交換フィルタも機能せず、冷却液4の電気伝導率は増加していく。したがって、燃料電池システムを起動させた直後は冷却液4の電気伝導率も上昇しており、そのような状況においても電流値Iaが180mAを超えないよう、冷却液4の電気伝導率κが2(mS/m)以下の条件で、Ia<180mAとなるように距離xを設定することが望ましく、先の式(3)より、下記(4)式で表される範囲に設定することが好ましい。
【0030】
【数4】
Figure 2004234881
距離xは、上記の理由から長く設定した方が望ましいが、あまり長く設定すると冷却液配管7,8の長さを長くせざるを得なくなり、特にレイアウトスペースが限定される自動車の動力として応用する場合は望ましくない。網目状部材16a,16bがアース電位と接続されていれば、網目状部材16a,16bと周辺装置9,10の距離を確保する必要は無いが、網目状部材16a,16bとアース電位が切断されたとしても、燃料電池1から周辺装置9,10までの冷却液配管7,8の長さL(mm)を、冷却液4を経由して周辺装置9,10へ流れる電流が1mA以下となるように設定しておけば、信頼性がより向上して好ましい。冷却液4の電気伝導率κは、小型のイオン交換フィルタで0.1〜0.5(mS/m)に維持可能であるので、この範囲で式(3)におけるxをLと置いた場合のIaが1mA以下となるような範囲であればよく、距離xは下記(5)式で表される長さ以下の設定とすることがレイアウト上好ましい。
【0031】
【数5】
Figure 2004234881
したがって、網目状部材16a,16bと冷却液流入口5、流出口6との距離x(mm)は、式(4)及び式(5)で示される範囲とすることがより好ましい。すなわち、距離x(mm)は、下記(6)式で示される範囲とすることが好ましい。
【0032】
【数6】
Figure 2004234881
具体的に、最大電圧Vmaxを自動車用に適用される燃料電池の最大電圧として一般的な500V、冷却液配管7,8の内径を35mmと仮定すると、そのような燃料電池1の冷却構造においては、式(6)より、網目状部材16a,16bと冷却液流入口5、流出口6との距離xを、10.7(mm)<x<481(mm)なる範囲で設定することが望ましい。
【0033】
以上説明してきたように、本実施形態の燃料電池の冷却構造においては、冷却液4と車体電位等のアース電位を電気的に短絡される網目状部材16a,16bを、燃料電池1に接続され冷却液4を流入・流出させる絶縁性の冷却液配管7,8内であって、燃料電池1とは冷却液4を介して隔離された位置に設けている。そして、燃料電池スタック2から冷却液4を経由して前記網目状部材16a,16bへ流れる電流を網目状部材16a,16bとアース18間に設置した電流検出手段19により検出し、燃料電池1の送電系に設置されている絶縁抵抗検出手段24の電流値からこれを差し引いて、送電回路の絶縁抵抗を監視する構成としている。したがって、冷却液4の主要性能である比熱の大きな水溶液系冷却液を使用しても、小型イオン交換フィルタでその電気伝導率を維持できる範囲において、冷却液4を経由して網目状部材16a,16bに流れる電流に影響されずに燃料電池1の送電系の絶縁抵抗を監視でき、冷却系に接続される周辺部品(周辺装置9,10)の腐食も長期間に亘り防止することができる。
【0034】
また、本実施形態では、冷却液4とアース電位を電気的に短絡する短絡手段を、導電性材料により構成された網目状部材16a,16bと、当該網目状部材16a,16bとアース電位を電気的に接続する配線17と、前記配線17を流れる電流を検出する電流検出手段19により構成してあるので、冷却液配管7,8内の流動抵抗を上昇させることなく、冷却液4を経由する燃料電池スタック2からの電流を速やかにアースへ逃がして、周辺装置9,10の腐食を防止できる。また、網目状部材16a,16bからアース18へ流れる電流を検出する電流検出装置19を備えているので、イオン交換フィルタが劣化して冷却液の電気伝導率が増加するのを監視することができる。
【0035】
さらに、本実施形態では、燃料電池1の出力電流を送電する送電手段とアース電位の間の絶縁抵抗を監視する際に、絶縁抵抗検出手段24と前記電流検出手段19の検出値を参照し、前記絶縁抵抗を監視するようにしているので、冷却液4を経由して燃料電池スタック2からアース18に流れる電流に影響されず、本来の目的である送電回路の絶縁抵抗を的確に監視することができる。
【0036】
さらにまた、前記網目状部材16a,16bは、燃料電池1の冷却液流入口5、流出口6からの距離x(mm)が(6)式で規定される範囲となる位置に設置されているので、燃料電池1の冷却構造を大型化させることなく、送電回路の絶縁抵抗を精度良く検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した燃料電池システムにおける燃料電池の冷却構造を示す図である。
【符号の説明】
1 燃料電池
2 燃料電池スタック
4 冷却液
5 流入口
6 流出口
7,8 冷却液配管
9,10 周辺装置
16a,16b 網目状部材
19 電流検出手段
24 絶縁抵抗検出手段

Claims (5)

  1. 燃料電池スタックを備えた燃料電池と、この燃料電池に接続されて冷却液を流入及び流出させる絶縁性の冷却液配管と、前記燃料電池の出力電流を送電する送電手段とアース電位との間の絶縁抵抗を監視する絶縁抵抗検出手段とを備え、
    前記冷却液配管の前記燃料電池とは離間した位置に、冷却液とアース電位を電気的に短絡させる短絡手段が設けられていることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記短絡手段は、導電性材料により構成され前記冷却液配管内に配される網目状部材と、前記網目状部材とアース電位を電気的に接続する接続手段と、前記接続手段を流れる電流を検出する電流検出手段とから構成されることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記絶縁抵抗検出手段と前記電流検出手段の検出値を参照して前記送電手段とアース電位との間の絶縁抵抗を監視することを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記冷却液配管の燃料電池への流入口近傍及び流出口近傍に、流入口あるいは流出口から所定の距離だけ離間してそれぞれ前記網目状部材が設置されていることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  5. 前記冷却液配管の燃料電池への流入口及び流出口とアース電位との間に印加される最大電圧をVmax(V)とし、冷却液配管内部の断面積をS(mm)としたときに、前記網目状部材は、燃料電池への流入口及び流出口から下記(1)式で表される範囲の距離x(mm)だけ離間して設置されていることを特徴とする請求項4記載の燃料電池システム。
    Figure 2004234881
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