JP2004234248A - タッチパネル及びそれを備えた画面入力型表示装置 - Google Patents

タッチパネル及びそれを備えた画面入力型表示装置 Download PDF

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JP2004234248A JP2003021018A JP2003021018A JP2004234248A JP 2004234248 A JP2004234248 A JP 2004234248A JP 2003021018 A JP2003021018 A JP 2003021018A JP 2003021018 A JP2003021018 A JP 2003021018A JP 2004234248 A JP2004234248 A JP 2004234248A
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Muneo Kitamura
宗夫 北村
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Kawaguchiko Seimitsu KK
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Kawaguchiko Seimitsu Co Ltd
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Abstract

【課題】短絡による導通不良のない狭額縁のタッチパネルを得る。
【解決手段】透明絶縁基板12の下面に透明電極13と引き回し電極14、15とを設けた上基板と、透明絶縁基板2の上面に透明電極3と引き回し電極4、5と透明電極上に形成した複数のドットスペーサとを設けた下基板と、を所定の隙間を持たせて対向配置して絶縁性のシール材57で前記上下基板の外周域を周回してシールし、該シールの幅Mの中に前記上基板の引き回し電極15の少なくとも一部と前記下基板の引き回し電極5の少なくとも一部を所定の隙間を持たせて重畳して設けたタッチパネルにおいて、前記重畳した引き回し電極5、15の隙間部分のシール材には、引き回し電極5、15の隙間量に等しい粒径のスペーサボール57bが設けられている。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ATM、カーナビゲーション、自動販売機、複写機、各種端末機等の機器において、液晶ディスプレイ等の表示画面上に配置し、透視した画面の指示に従って使用者が情報の表示画面を指やペンで直接押してデータの入力が行われるタッチパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術における抵抗膜式タッチパネルは、可撓性を有する透明絶縁基板の下面に透明電極とこの透明電極に接続する引き回し電極を形成した上基板と、同じく上面に透明電極とこの透明電極に接続する引き回し電極を形成し、前記透明電極の上面にドットスペーサを一定間隔に配設した下基板とが、所定の隙間を持って透明電極同士が対面するような配置構造を取っている。そして、このタッチパネルを液晶表示装置等の表示装置の上面側に配置して使用される。表示装置の表示部分に位置する所のタッチパネルを指又はペンで押すことによって、タッチパネルの上基板が撓んでその押した所の透明電極が下基板の透明電極に接触し、そして、その接触点の位置が電気抵抗の測定によって検知されて入力情報が読みとられる。
【0003】
以下、従来例を図9〜14を用いて説明する。図9は従来技術におけるタッチパネルの平面図、図10は図9におけるE−E断面図、図11は図9における下基板の平面図、図12は図9における上基板の平面図、図13は図10におけるC部の拡大図、図14は図9におけるD−D断面拡大図を示している。
【0004】
図9、図10、図11、図12に示すように、従来例のタッチパネル20は形状が方形をなす下基板1と可撓性を有する上基板11とを備えている。下基板1は、板厚が1.1mmの透明な方形のガラスからなる透明絶縁基板2と、この透明絶縁基板2の上面に方形形状に形成された透明電極3と、この透明電極3の図中上下の両端部に沿って接続形成されて透明絶縁基板2の片方端にあるFPC取付部Sまで延設した一対の引き回し電極4及び5と、FPC取付部S近辺に形成された接続電極6、7と、透明電極3上にマトリックス状に配置したドットスペーサ8とで構成されている。尚、上記接続電極6、7は、上基板11の引き回し電極14、15に導通接続を行うためにFPC取付部S近辺に設けられており、上基板11の引き回し電極14、15と接続される。
【0005】
上基板11は、板厚が0.2mmの可撓性のある透明な方形のマイクロガラスからなる透明絶縁基板12と、この透明絶縁基板12の下面に方形形状に形成されている透明電極13と、この透明電極13の図中左右の両端部に沿って接続形成されてFPC取付部S方向に向かって延設された一対の引き回し電極14、15とで構成されている。
【0006】
そして、上下基板1、11の引き回し電極4、5及び14、15が方形配置となるように対向配置されて、シール材17を介して下基板1と上基板11とが10μm前後の隙間を有して上下基板1、11の外周域を周回してシールされている。更に、上基板11に設けられた引き回し電極14及び15は、接続部B及びAの場所において、その先端部14a、15aが下基板1に設けた接続電極6及び7と導電性接着剤を介して接続され、導通がとられている。
【0007】
また、上基板11の引き回し電極15の一部、即ち、透明電極13の端に沿って形成した15bの部分とFPC取付部Sに向かって延設した15cの部分は、下基板1の引き回し電極5の一部、即ち、FPC取付部Sの方向に向かって延設した5bの部分と5cの部分と一定の隙間を持って重畳した形で形成されている。更に、この重畳した部分の引き回し電極15bと5b及び15cと5cは上下基板1、11を接合したシール材17のシール幅Mの中に設けられている。
【0008】
また、防眩性を高めて透視性や品質表示を良くするために、上基板11の上面には偏光板18、下基板1の下面には位相差板19が貼付けられている。また、下基板1のFPC取付部SにはFPC9が取り付けられて外部との導通が図られるようになっている。
【0009】
上記構造を成すタッチパネル20の各構成要素部品は次のようになっている。下基板1を構成する透明絶縁基板2は透明なガラスが用いられる。このガラスはソーダガラスや石英ガラス、アルカリガラス、ほうけい酸ガラス、普通板ガラス等が利用でき、反り等が起きない程度の厚さのものが使われる。多くは0.7〜1.1mmのものが選択される。上基板11を構成する透明絶縁基板12は可撓性を必要とするところなので透明な薄板ガラスや透明なプラスチックフイルムが用いられる。一般的に、耐熱性が求められる機器(例えば、カーナビゲーション等)にはガラスが使用される。上記従来例は耐熱性や衝撃性にも強く、且つ可撓性も有する0.2mm厚みのマイクロガラスを使っている。
【0010】
下基板1を構成する透明電極3及び上基板11を構成する透明電極13は錫をドープした酸化インジウムのITO(Indium Tin Oxide)膜で、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、印刷法等で形成する。この透明電極3及び13は高抵抗値であることが求められるため250〜500オングストロームの範囲で非常に薄く形成する。このITO膜は、基板全面に形成したものをフォトリソグラフィにより不要部分を除去し、必要な部分を残して形成する。
【0011】
下基板1を構成する引き回し電極4、5、接続電極6、7、及び上基板11を構成する引き回し電極14、15は、透明電極3、13に印加するために設けるもので、銀粉や銅粉等の高導電性金属粉を熱硬化性のエポキシ樹脂等に混ぜ合わせてインク化したものをスクリーン印刷等の印刷方法で形成する。タッチパネルの性能上、これらの電極の抵抗値が低ければ低いほど良いものであり、一般に、透明電極のシート抵抗値に対してこれらの電極のシート抵抗値は100分の1以下であることが必要とされている。そこで、これらの電極の印刷の厚さを増したり、幅を広くしたりして抵抗値を小さく押さえる設計がなされている。
【0012】
下基板1を構成するドットスペーサ8は、押圧した部分以外の部分の透明電極同士が接触しないために設けるもので、透明なアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、その他の透明な樹脂材料をスクリーン印刷等の方法でドットマトリックス状に一定間隔に形成し、その後、熱または紫外線で硬化処理を施して形成する。このドットスペーサ8は目に見えない大きさであることが求められることから、直径30〜60μm、高さは2〜5μm、ドット間隔は1〜8mmの範囲で設計される。
【0013】
シール材17は、スペーサボールを分散させたエポキシ樹脂接着剤やアクリル樹脂接着剤等をスクリーン印刷等の方法で印刷して形成する。ここで使われるスペーサボールは上基板11と下基板1との隙間を一定隙間に保持するために設けるもので、所定の大きさの絶縁性のあるプラスチックボールやガラスボール等が利用される。このプラスチックボールやガラスボールの大きさは、上基板11の透明絶縁基板12の材質や厚さによって異なるが、0.2mmのマイクロガラスを使用した場合は概ね10μm前後の粒径のものが選択される。シール材17は上基板11と下基板1を貼り合わせて固定すると共に内部への浸水、ゴミなどの進入防止を図るシールの役割を成している。このシール材17は上基板11または下基板1の何れか一方に印刷した後、上基板11と下基板1とを位置を合わせて貼合わせ、加圧の下で加熱処理を施して硬化させて接合を行っている。
【0014】
偏光板18と位相差板19は防眩性を高めて透視性や表示品質を良くするために設けている。偏光板18は、様々なものが使用されているが一例をあげると、ポリビニールアルコールフイルムを常法により一軸延伸することによって厚さが20μmの偏光フイルムを作成し、この両面に厚さが80μmのセルロース系フイルムを張り合わせて厚さ180μmの偏光板としたもの等が利用できる。また、位相差板19は、ポリカーボネイトを素材として形成され、厚さ80μm程度である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
シール材17は前述したようにエポキシ樹脂接着剤やアクリル樹脂接着剤などにスペーサボールを混ぜ合わせたものから成っている。また、スペーサボールは上下基板1、11を所定の隙間に保持するために設けるもので、スペーサボールの大きさ(粒径)が上下基板の隙間量になって現れてくる。即ち、上下基板の隙間量を10μmに設計するには10μmのスペーサボールが選択される。
【0016】
図10で示したシール材17でのシール幅Mの中に、一定の隙間を持って重畳された一部の引き回し電極5b、15bは厚みが2〜3μm、幅0.25〜0.5mmの範囲で形成される。従って、重畳された引き回し電極5b、15bの隙間は4〜6μm位になっている。
【0017】
図13は図10におけるC部の拡大図を示している。17aはスペーサボール、17bはエポキシ樹脂接着剤やアクリル樹脂接着剤などの樹脂接着剤である。シール材17はこの樹脂接着剤17bとスペーサボール17aからなっている。上下基板1、11を所定の隙間量に持っていくのに加圧を施すが、このとき、重畳した引き回し電極の隙間部分にあったスペーサボールは、この隙間が狭いが故に引き回し電極の両側の隙間の広い方に押し寄せられてしまう。そして、重畳された隙間部分は樹脂接着剤17bのみが充填される。
【0018】
また、図14は図9におけるD−D断面の拡大図を示したもので、引き回し電極5b、15bとの重畳したところの縦断面図を示している。重畳した引き回し電極5bと15bの隙間部分には樹脂接着剤17bが充填している。引き回し電極はスクリーン印刷方法で2〜3μmの厚みに形成するが、薄いところ、厚いところのムラがどうしても生じてくる。普通、重畳するところの隙間量は4〜6μmの範囲で設計するが、厚みのバラツキにより、お互いに厚いところ5f、15fが対向して重畳されてしまうとその隙間は非常に狭いものとなり、短絡する危険性を有していた。また、スクリーン印刷方法を取れば通称“ヒゲ”と云われる突起5e、15eが所々に発生する。このヒゲと云われる突起は印刷版の網目と印刷インクとの間の糸引きによるものだが、引き回し電極5b、15bの厚みとほぼ同じくらいの突起量が現れる。これらの突起が対向する電極に接触して短絡を起こし、導通不良を発生させる原因にもなっていた。また、上基板11の透明絶縁基板12は0.2mmの厚みで可撓性を有するガラスを使用している。このガラスが加熱処理、加圧処理などによって変形を起こすことがしばしば発生する。12aは変形によるへこみを表したものであるが、このへこみ12aがまた隙間量を非常に狭くしてしまう。引き回し電極の厚みのバラツキ、発生するヒゲの突起、ガラスの変形などの要因が重なりあって引き回し電極同士の短絡が発生し、導通不良を発生させて歩留まりを悪くしていた。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題に鑑みて成されたもので、その目的とする所は短絡などの導通不良をなくし、歩留まりを上げて安くすることにある。この目的を達成するために、本発明の請求項1記載の発明は、透明絶縁基板の下面に透明電極と引き回し電極とを設けた上基板と、透明絶縁基板の上面に透明電極と引き回し電極と透明電極上に形成した複数のドットスペーサとを設けた下基板と、を所定の隙間を持たせて対向配置して絶縁性のシール材で前記上下基板の外周域を周回してシールし、該シールの幅の中に前記上基板の引き回し電極の少なくとも一部と前記下基板の引き回し電極の少なくとも一部を所定の隙間を持たせて重畳して設けたタッチパネルにおいて、前記シールは、前記重畳した引き回し電極の隙間に設けた第1のシール部と、前記上下基板の隙間にあって前記重畳した引き回し電極の両側のうち少なくとも片方側の隙間に設けた第2のシール部とを有し、前記第1のシール部と前記第2のシール部は連結しており、前記第1のシール部は重畳した引き回し電極の隙間量に等しい粒径、もしくはそれよりも僅かに小さい粒径の第1のスペーサボールが分散したシール材でシールしており、前記第2のシール部は上下基板の隙間量に等しい粒径の第2のスペーサボールが分散したシール材、又は、前記第1のスペーサボールと第2のスペーサボールが分散したシール材でシールしたことを特徴とするものである。
【0020】
また、本発明の請求項2記載に係る発明は、前記第1のシール部と前記第2のシール部は同じ印刷工程の下で形成したことを特徴とするものである。
【0021】
また、本発明の請求項3記載に係る発明は、前記第1のシール部と前記第2のシール部はそれぞれ異なる印刷工程の下で形成したことを特徴とするものである。
【0022】
また、本発明の請求項4記載に係る発明は、前記第1のスペーサボール及び第2のスペーサボールは絶縁性の有するプラスチックボール又はガラスボールであることを特徴とするものである。
【0023】
また、本発明の請求項5記載に係る発明は、液晶表示装置などの表示装置の上面にタッチパネルを備えている画面入力型表示装置であって、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のタッチパネルを備えている画面入力型表示装置であることを特徴とするものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係り、図1〜8を用いて本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1実施形態に係るタッチパネルの平面図、図2は図1におけるE−E断面図、図3は図1における下基板の平面図、図4は図1における上基板の平面図、図5は図2におけるC部拡大図、図6は図1におけるD−D断面拡大図を示している。また、図7は本発明の第2実施形態に係るタッチパネルのシール部分の要部断面拡大図、図8は図7におけるC部の拡大図を示している。尚、従来技術で説明した構成部品と全く同一部品は同一符号を付してある。
【0025】
図1、図2、図3、図4に示すように、本発明のタッチパネル50は形状が方形をなす下基板1と可撓性を有する上基板11とを備えている。下基板1は、板厚が1.1mmの透明な方形のガラスからなる透明絶縁基板2と、この透明絶縁基板2の上面に方形形状に形成された透明電極3と、この透明電極3の図中上下の両端部に沿って接続形成されて透明絶縁基板2の片方端にあるFPC取付部Sまで延設した一対の引き回し電極4及び5と、FPC取付部S近辺に形成された接続電極6、7と、透明電極3上にマトリックス状に配置したドットスペーサ8とで構成している。上記接続電極6、7は、後述する上基板11の引き回し電極14、15に導通接続を行うためにFPC取付部S近辺に設けており、上基板11の引き回し電極14、15と接続する。
【0026】
上基板11は、板厚が0.2mmの可撓性のある透明な方形のマイクロガラスからなる透明絶縁基板12と、この透明絶縁基板12の下面に方形形状に形成されている透明電極13と、この透明電極13の図中左右の両端部に沿って接続形成されてFPC取付部S方向に向かって延設した一対の引き回し電極14、15とで構成している。
【0027】
そして、上下基板1、11の引き回し電極4、5及び14、15が方形配置となるように対向配置して、シール材57を介して下基板1と上基板11とを、本実施の形態では、8μmのギャップ(隙間)を有して上下基板1、11の外周域を周回してシールしている。更に、上基板11に設けられた引き回し電極14及び15は、接続部B及びAの場所において、その先端部14a、15aが下基板1に設けた接続電極6及び7と導電性接着剤を介して接続して、導通を取っている。
【0028】
また、上基板11の引き回し電極15の一部、即ち、透明電極13の端に沿って形成した15bの部分とFPC取付部Sに向かって延設した15cの部分は、下基板1の引き回し電極5の一部、即ち、FPC取付部Sの方向に向かって延設した5bの部分と5cの部分と一定の隙間を持って重畳した形で設けられている。更に、この重畳した部分の引き回し電極15bと5b及び15cと5cは上下基板1、11を接合したシール材57のシール幅Mの中に設けている。
【0029】
また、防眩性を高めて透視性や品質表示を良くするために、上基板11の上面には偏光板18、下基板1の下面には位相差板19が貼付けしている。また、下基板1のFPC取付部SにはFPC9が取り付けられて外部との導通が図れるようになっている。
【0030】
本発明のタッチパネルの構成は、従来技術の構成と比較してシール材の仕様が異なるのみで、他は全く同じ構成部品を使っている。従って、同一構成部品は従来技術の中で詳細説明をしているのでここでは省略する。
【0031】
本発明の第1実施形態でのシール材57は、熱硬化性のエポキシ樹脂に粒径4μmのスペーサボールと粒径8μmのスペーサの2種類を分散したものである。そして、このシール材57を用いてスクリーン印刷し、上下基板1、11をシールする。ここで、4μm粒径のスペーサボールを第1のスペーサボール、8μm粒径のスペーサボールを第2のスペーサボールと呼称する。この第1及び第2のスペーサボールは絶縁性を有するプラスチックボール或いはガラスボール何れも使用できる。そして、上記8μm粒径の第2のスペーサボールは上下基板1、11のギャップを確保するために用いる。また、本実施の形態では、シール材57に熱硬化性のエポキシ樹脂を使用したが特にそれに限るものではなく他の樹脂でも良いものである。
【0032】
図2で示したシール材57のシール幅Mの中に、一定の隙間を持って重畳された一部の引き回し電極5b、15bは、本実施の形態では、厚みが2μm、幅0.3mmで形成している。従って、引き回し電極5b、15bの隙間は略4μm位になっている。
【0033】
図5は図2におけるC部の拡大図を示している。57aは粒径8μmの第2のスペーサボール、57bは粒径4μmの第1のスペーサボール、57cは熱硬化性のエポキシ樹脂接着剤である。シール材57は樹脂接着剤57cに粒径8μmの第2のスペーサボールと粒径4μmの第1のスペーサボールを分散したものからなっている。シール幅Mの中に、重畳した引き回し電極5b、15bの隙間に設けた第1のシール部M1と、このシール部M1の図中右側にあたる部分で上基板12の透明絶縁基板12と下基板1の透明絶縁基板2との隙間に設けた第2のシール部M2と、シール部M1の図中左側にあたる部分で上基板12の透明絶縁基板12と下基板1の透明絶縁基板2との隙間に設けた第3のシール部M3とが設けられている。この3つのシール部M1、M2、M3はシール材57を用いて一度に印刷した下で形成したものである。
【0034】
シール部M1は、上下基板1、11を所定の隙間量に持っていくのに加圧処理を行うが、このとき、重畳した引き回し電極5b、15bの隙間部分にあった8μmの第2のスペーサボールは、重畳した引き回し電極5b、15bの隙間より粒径が大きいが故に引き回し電極の両側の隙間の広い方に押し寄せられてしまう。そして、重畳された隙間部分は、その隙間量に等しい4μmの第1のスペーサボール57bが残り、この第1のスペーサボール57bと樹脂接着剤57cとでもって形成される。
【0035】
第1のスペーサボールは重畳した引き回し電極の隙間に配設するために設けるもので、本実施の形態では隙間量が略4μmであるので4μm粒径のものを選択している。このように、第1のスペーサボールの粒径はこの隙間に等しい粒径のものか、もしくは僅か小さめの粒径のものが良く、本実施の形態では3〜4μmのものが好適である。第1のスペーサボールが隙間量に等しい粒径、もしくは僅かに小さい粒径のものであるとボールに圧力が余りかからず、殆ど移動することなくその場に配設することができる。
【0036】
第2のシール部M2と第3のシール部M3は樹脂接着剤57cと4μm粒径の第1のスペーサボール57bと8μm粒径の第2のスペーサボール57aとでもって形成される。ここで、第3のシール部M3は必ず必要とするものではない。シール部M1とシール部M2とで十分耐水性、耐湿性など保証できるものであるならシール部M3を省くことができる。
【0037】
次に、図6は図1におけるD−D断面の拡大図を示したもので、引き回し電極5b、15bとの重畳したところの縦断面図を示している。即ち、図5におけるシール部M1の所を縦に割って見た所の断面図を示している。重畳した引き回し電極5bと15bの隙間部分には4μm粒径の第1のスペーサボール57bと樹脂接着剤57cが充填している。引き回し電極をスクリーン印刷方法で形成しているので、薄いところ、厚いところのムラやヒゲと云われる突起5e、15eが発生する。しかしながら、このヒゲと云われる突起5e、15eは第1のスペーサボールに押しつけられて斜めに曲がったり、寝たりする形状に変わってしまう。このことから、突起の高さが非常に低くなって対向する電極に殆ど接触することがなくなり、電極同士の短絡が防止できる。
【0038】
また、重畳した引き回し電極5b、15bの隙間部分に第1のスペーサボールが介在することによって、印刷によって発生した厚みの厚い部分はこの第1のスペーサボールに押しつけられて薄くなるので、厚みが厚いことによる短絡の危険性は非常に減少する。更にまた、加圧処理を施す過程で発生し易かった上基板11の透明絶縁基板12のへこみ12aも第1のスペーサボールが介在することによって第1のスペーサボールが抗力として働くのでへこみ量は非常に小さくなる。
【0039】
次に、図7、図8を用いて本発明の第2実施形態を説明する。図7は本発明の第2実施形態に係るタッチパネルの要部断面図を示し、図8は図7におけるC部の拡大図を示している。本発明の第2実施形態は第1実施形態とシール材によるシール方法が異なる点で、その外は第1実施形態と同じである。
【0040】
図7、図8より、重畳した引き回し電極5b、15bの隙間はシール部材68でもってシールされて第1のシール部M1を形成している。また、重畳した引き回し電極5b、15bの図中右側での上下基板1、11の隙間はシール部材67でもってシールされて第2のシール部M2を形成している。そして、第1のシール部M1と第2のシール部M2は繋がっており、第1のシール部M1と第2のシール部M2でもってシール幅Mを形成している。
【0041】
第1のシール部M1はシール材68でもって印刷の下で形成している。シール材68は熱硬化性のエポキシ樹脂接着剤68cに粒径4μmのプラスチックボールまたはガラスから成る第1のスペーサボール68bを分散させたものである。
【0042】
第2のシール部M2はシール材67でもって印刷の下で形成している。シール材67は熱硬化性のエポキシ樹脂接着剤67cに粒径8μmのプラスチックボールまたはガラスから成る第2のスペーサボール68bを分散させたものである。。
【0043】
上記第1のシール部M1と第2のシール部M2は次の行程を経て作られる。先ず、引き回し電極5bの上にスクリーン印刷で少し厚めにシール材68を形成する。次に80度位まで加熱してシール材68を半硬化状態にする。次に半硬化状態のシール材68のそのすぐ横にスクリーン印刷でシール材67を形成する。次に印刷したシール材67を加熱して半硬化状態にする。そして、上下基板1と11の位置を合わせて貼り合わせる時に、加圧処理の下で160度位の加熱温度で接合してシールを行う。
【0044】
上記のようなシール構成にした場合においても、図6で説明したように、引き回し電極5、15に印刷で発生したヒゲの突起はスペーサボールに押しつけられて曲がったり寝たりする。また、引き回し電極5、15の厚くなった部分もスペーサボールによって押しつぶされて薄くなる。同様に、透明絶縁基板12のへこみなども改善される。
【0045】
上記は、重畳するそれぞれ一部の引き回し電極5b、15bについて説明したものであるが、重畳する引き回し電極5c、15cについても全く同様なことが云える。以上のことから、従来発生を見た引き回し電極の厚みのバラツキ、ヒゲの突起、薄い透明絶縁基板のへこみなどに起因しての短絡現象が本発明によってなくなり、導通不良の発生も解消されて歩留まりが向上する。尚、本実施の形態では、シール部に封止開口部がない品物で説明したが、ある場合も同じ効果が得られる。
【0046】
本発明は、上下基板の外周域をシールしたシール幅の中に引き回し電極を設ける構造に係わる発明である。これにより狭額縁化を図ったタッチパネルにすることができる。即ち、タッチパネルの外形が同じ大きさの下ではアクティブエリア(入力エリア)を広く取ることができるし、また、同じ大きさのアクティブエリアの下ではタッチパネルの外形を小さくすることができる。上下基板の外周域をシールしたシール幅の中に引き回し電極を設ける構造のタッチパネルは各種の画面入力型表示装置に使って、その利便性を高めることができる。例えば、車載のカーナビゲーションにはタッチパネルが利用されているが、狭い車内の制限された場所に設けられるカーナビゲーションには本発明の狭額縁化のタッチパネルを使用するのに最適である。本発明のタッチパネルを備えた画面入力型表示装置は、従来のものから比較して、導通不良が解消されることから長期に渡って非常に安定した品質が維持できる。またこのことは、カーナビゲーションばかりでなく、FAX、ATM、自動販売機、複写機、その他各種の端末装置などに本発明のタッチパネルを備えることによって同様な効果を得ることができる。
【0047】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明のタッチパネルでは引き回し電極の短絡による導通不良が解消でき、歩留まりも向上して製造コストを下げることができる。また、本発明のタッチパネルを備えた画面入力型表示装置にあっては導通不良などが起きない長期的に安定した品質を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るタッチパネルの平面図である。
【図2】図1におけるE−E断面図である。
【図3】図1における下基板の平面図である。
【図4】図1にうける上基板の平面図である。
【図5】図2におけるC部の拡大図である。
【図6】図1におけるD−D断面拡大図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係るタッチパネルの要部断面図である。
【図8】図7におけるC部の拡大図である。
【図9】従来技術におけるタッチパネルの平面図である。
【図10】図9におけるE−E断面図である。
【図11】図9における下基板の平面図である。
【図12】図9にうける上基板の平面図である。
【図13】図10におけるC部の拡大図である。
【図14】図9におけるD−D断面拡大図である。
【符号の説明】
1 上基板
2、12 透明絶縁基板
3、13 透明電極
4 引き回し電極
4a 引き回し電極の先端部
5、5b、5c 引き回し電極
6、7 接続電極
8 ドットスペーサ
11 下基板
14 引き回し電極
15、15b、15c 引き回し電極
15a 引き回し電極の先端部
17 シール材
17a スペーサボール
17b 樹脂接着剤
18 偏光板
19 位相差板
20、50、60 タッチパネル
57、67、68 シール材
57a、67a 第2のスペーサボール
57b、68b 第1のスペーサボール
57c、67c、68c 樹脂接着剤

Claims (5)

  1. 透明絶縁基板の下面に透明電極と引き回し電極とを設けた上基板と、透明絶縁基板の上面に透明電極と引き回し電極と透明電極上に形成した複数のドットスペーサとを設けた下基板と、を所定の隙間を持たせて対向配置して絶縁性のシール材で前記上下基板の外周域を周回してシールし、該シールの幅の中に前記上基板の引き回し電極の少なくとも一部と前記下基板の引き回し電極の少なくとも一部を所定の隙間を持たせて重畳して設けたタッチパネルにおいて、前記シールは、前記重畳した引き回し電極の隙間に設けた第1のシール部と、前記上下基板の隙間にあって前記重畳した引き回し電極の両側のうち少なくとも片方側の隙間に設けた第2のシール部とを有し、前記第1のシール部と前記第2のシール部は連結しており、前記第1のシール部は重畳した引き回し電極の隙間量に等しい粒径、もしくはそれよりも僅かに小さい粒径の第1のスペーサボールが分散したシール材でシールしており、前記第2のシール部は上下基板の隙間量に等しい粒径の第2のスペーサボールが分散したシール材、又は、前記第1のスペーサボールと第2のスペーサボールが分散したシール材でシールしたことを特徴とするタッチパネル。
  2. 前記第1のシール部と前記第2のシール部は同じ印刷工程の下で形成したことを特徴とする請求項1記載のタッチパネル。
  3. 前記第1のシール部と前記第2のシール部はそれぞれ異なる印刷工程の下で形成したことを特徴とする請求項1記載のタッチパネル。
  4. 前記第1のスペーサボール及び第2のスペーサボールは絶縁性の有するプラスチックボール又はガラスボールであることを特徴とする請求項1記載のタッチパネル。
  5. 液晶表示装置などの表示装置の上面にタッチパネルを備えている画面入力型表示装置であって、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のタッチパネルを備えていることを特徴とする画面入力型表示装置。
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