JP2004233911A - 位相差フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】高温、特に高温高湿雰囲気下に一定時間放置しても安定した光学性能を維持できる位相差フィルムを提供する。
【解決方法】可塑剤を含まない高分子フィルムと配向した液晶性化合物層とからなる位相差フィルム。
【選択図】なし
【解決方法】可塑剤を含まない高分子フィルムと配向した液晶性化合物層とからなる位相差フィルム。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶性化合物層を有する位相差フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶性化合物を一定方向に配向させることにより得られる光学異方性を利用することにより、液晶ディスプレイの種々の光学特性を改善出来ることはよく知られている。例えば、トリアセチルセルロースフィルム上にディスコティック液晶をハイブリッド配向させたフィルムはTN型の液晶ディスプレイの視野角特性を改善できる。また、同様にトリアセチルセルロースフィルム上にネマチック液晶を水平配向させたフィルムは、一軸延伸したポリカーボネート位相差フィルムと同様の性質を有し、STN型液晶ディスプレイのコントラストを改善することができる。このような高分子フィルム上にある方向に配向した液晶性化合物層が形成された位相差フィルムは従来の高分子フィルムを一軸延伸や二軸延伸で作製していた位相差フィルムでは得られない特殊な性能を有しているため近年、特に注目されている。このような高分子フィルム上に、ある方向に配向した液晶性化合物層が形成されたフィルムは、例えば高分子フィルムを直接、あるいは適当な配向膜を形成し、その表面をラビング処理後、液晶性化合物層を形成し、該液晶性化合物に特定の配向性を付与した後、その配向状態を固定化することにより得ることができる。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−338913
【特許文献2】
特開2001−54936号公報
【特許文献3】
公表2000−512768
【特許文献4】
WO97/44703
【特許文献5】
特開平9−52962
【特許文献6】
特許2743117
【特許文献7】
特開平10−339813
【特許文献8】
特開平8−5839
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
液晶ディスプレイ等に使用される高分子フィルム上に液晶化合物層を持つような上記位相差フィルムは特許文献1に記載がある。位相差フィルムは様々な環境下でも長期間一定の性能を保つ必要があるため、高温や高温高湿雰囲気下に一定時間放置しても位相差値といった光学特性が極力変化しないことが求められる。ところが、上記位相差フィルムに用いられるような高分子フィルムには通常可塑剤が添加されており、この可塑剤が高温、特に高温高湿度雰囲気下に一定時間放置した場合該高分子フィルム表面に移行し、液晶性化合物層に影響を与えてしまうという問題があった。この可塑剤の移行に関する問題に対して特許文献2には該高分子フィルムの表面に下塗り層を設ける方法や、該フィルムの表層の可塑剤量を基層の可塑剤量より少なくする方法が提案されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、可塑剤を含まない高分子フィルムを用いて該フィルム上に液晶性化合物層を形成した位相差フィルムとすることにより、特許文献1に記載のような保護層を設けることなく、高温、特に高温高湿雰囲気下における位相差値の変化を抑制できることを見出し本発明に至った。即ち、本発明は、
(1)可塑剤を含まない高分子フィルムと配向した液晶性化合物層とからなる位相差フィルム、
(2)可塑剤を含まない高分子フィルムがセルロース誘導体である(1)に記載の位相差フィルム、
(3)高分子フィルムの厚さが0.1μm〜100μmである、(1)または(2)のいずれか1項に記載の位相差フィルム、
(4)液晶性化合物層が紫外線硬化型液晶性化合物の硬化物の層である、(1)ないし(3)のいずれか1項に記載の位相差フィルム、
(5)可塑剤を含まない高分子フィルムと液晶性化合物層との間に配向膜が設けられていることを特徴とする(1)ないし(4)のいずれか1項に記載の位相差フィルム、
(6)60℃、90%RH(相対湿度)の高温高湿雰囲気下に放置する前のある温度における位相差フィルムのある波長における位相差値をR0、該雰囲気下で100時間放置後の放置前のある温度と同じ温度における該位相差フィルムの放置前と同じある波長における位相差値をR100とするとき、下記式[1]のΔRが0nm以上、10nm未満であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の位相差フィルム、
|R0−R100|=ΔR [1]
(7)(1)ないし(6)のいずれか1項に記載の位相差フィルムと偏光フィルムとを積層してなる光学フィルム、
(8)(1)ないし(6)のいずれか1項に記載の位相差フィルム、または(7)に記載の光学フィルムを用いた画像表示装置、
に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる高分子フィルムは可塑剤を含んでいないことを特徴とする。ここで可塑剤とは、高分子フィルム中に含有させることにより適当な温度条件下でフィルムに可とう性を付与したり加工性を向上させるような化合物をいう。そのような化合物としては例えば、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ビス(2−エチルヘキシル)フタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソノニルフタレート、エチルフタリルエチルグリコレート等のフタル酸エステル、トリス(2−エチルヘキシル)トリメリテート等のトリメット酸エステル、ジメチルアジペート、ジブチルアジペート、ジイソブチルアジペート、ビス(2−エチルヘキシル)アジペート、ジイソデシルアジぺート、ビス(ブチルジグリコール)アジペート、ビス(2−エチルヘキシル)アゼレート、ジメチルセバケート、ジブチルセバケート、ビス(2−エチルヘキシル)セバケート、ジエチルサクシネート等の脂肪族二塩基酸エステル、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリス(ブトキシエチル)ホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、ビフェニルジフェニルホスフェート等の正燐酸エステル、メチルアセチルリシノレート等のリシノール酸エステル、グリセリルトリアセテート、2−エチルヘキシルアセテート等の酢酸エステル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリブチル等のクエン酸エステル、N−ブチルベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド、オレイン酸ブチル、リノール酸メチルアセチル等が挙げられる。
【0007】
本発明で用いられる高分子フィルムは、配向した液晶性化合物層を設けることにより、位相差フィルムとして用いられるため、透明であることが好ましい。そのような高分子としては例えば、トリアセチルセルロース、アセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネートなどのセルロース誘導体やアートン(商品名:JSR社製)、ゼオネックス、ゼオノア(いずれも商品名:日本ゼオン社製)等に用いられているシクロオレフィンポリマーや、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルや、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられるが、透明性の面で優れるトリアセチルセルロース、アセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネートなどのセルロース誘導体やシクロオレフィンポリマーが好ましい。特にトリアセチルセルロースやシクロオレフィンポリマーは従来より偏光フィルムの保護層や視野角拡大フィルムとして用いられており、汎用性があることから好適に用いられる。
【0008】
また、該高分子フィルムの厚さは可塑剤を含まないことによる成形性や加工性の低下を低減するため、薄くすることが好ましく、0.1μm〜100μm、より好ましくは0.5μm〜80μm、さらに好ましくは1.0μm〜50μm程度が良い。また、フィルム表面は液晶性化合物が配向し、均一な位相差値を得るために平滑であることが好ましい。本発明で使用する高分子フィルムは、単独で使用してもよいし、他の高分子フィルムやガラス板などの基板上に形成されていてもよい。他の高分子フィルムとは厚さが10μm〜500μm程度である上記高分子フィルムと同じフィルムが挙げられ、本発明に用いられる上記高分子フィルムと同種であっても異種であっても良い。また、他の高分子フィルムには得られる本発明の位相差フィルムの高温、高温高湿雰囲気下に一定時間放置した際の位相差値の低下を引き起こさなければ、必要に応じて可塑剤が含まれていても良い。また、本発明で用いられる高分子フィルムの位相差値は液晶性化合物層本来の位相差値を極力利用する場合は、該フィルム面の法線方向の位相差値は小さいことが好ましく、その位相差値はある波長において0nm以上10nm以下、好ましくは0nm以上5nm以下がよい。ここである波長とは、400nm〜800nmのいわゆる可視光領域の範囲内にある波長から任意に選択することができるが、好ましくは500nm〜700nm、より好ましくは550nm〜600nm付近の波長を意味する。しかしながら、該フィルム自身は位相差値を有する位相差フィルムであっても良く、この位相差値は、該フィルム面に対して法線方向の位相差値に限らず、法線方向から傾斜した方向の位相差値も意味する。各方向の位相差値は目的とする液晶ディスプレイの光学特性を改善する条件によって適宜定められる。
【0009】
また、本発明に用いられる高分子フィルム中には、高温や高温高湿雰囲気下における位相差値変化に影響を与えないものであればその用途に応じて添加剤を適宜添加することができる。そのような添加剤としては例えば、該フィルムがロール状態のあるときのブロッキング性を改善するための微小なフィラーや、耐光性を改善するための紫外線吸収剤等が挙げられる。紫外線吸収剤としては例えば、ベンゾフェノン系、サリチレート系、およびベンゾトリアゾール系の化合物が挙げられる。ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては例えば、2,2’−ジヒドロキシ―4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ―4―メトキシベンゾフェノンおよび2−ヒドロキシ―4―n−ドデシルオキシベンゾフェノン等が挙げられる。サリチレート系紫外線吸収剤としては例えば、4−t−ブチルフェニルサリチレート等が挙げられる。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては例えば、2−(ヒドロキシ―5−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ―5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ3,5’−ジ―t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等が挙げられる。
【0010】
本発明で用いられる高分子フィルムは、例えば原料となる高分子を溶剤に溶解し、必要に応じて滑剤である微粒子や紫外線吸収剤等を添加し、他の高分子フィルムやステンレスベルト等の平滑な面に流延後、乾燥により溶剤を除去し、平滑面から剥離して、あるいは他の高分子フィルムと共に巻き取ることにより得られる。または、該高分子をガラス転移点以上に加熱し、スリットから押し出してフィルム状に成形することにより得ることができる。
【0011】
本発明で用いられる液晶性化合物は、特定の温度領域で液晶性を示し、一定の配向状態を示す化合物である。そのような液晶性化合物としては例えば、特許文献3に記載のメソゲン基を含有するモノエポキシド化合物と水酸基を有する化合物を含むモノマー混合物を重合することにより得られるポリエーテルや、特許文献4に記載の下記紫外線硬化型液晶性アクリレート化合物
【0012】
【化1】
【0013】
およびその混合物や特許文献5に記載のディスコティック液晶性を示すアクリレート化合物や、特許文献6や、特許文献7に記載の液晶性を示すポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステルイミドや、特許文献8に記載のネマチック相またはスメクチック相を示す液晶オリゴマーの重合物等が挙げられる。これらの化合物の内、一定の配向状態を固定化するため、(メタ)アクリロイル基といった重合可能な置換基を有し、重合開始剤の存在下で重合することが可能な化合物が好ましい。そのような化合物としては例えば、特許文献3、特許文献4に記載の紫外線硬化型液晶性化合物およびその混合物や特許文献5に記載のディスコティック液晶性を示す紫外線硬化型液晶性化合物等が挙げられる。これら液晶性化合物を用い、例えば、ラビング処理をした本発明で用いる高分子フィルム上に塗布などの方法によって液晶性化合物層を形成し、その後加熱等により乾燥させることにより、あるいは乾燥後、液晶状態となる温度領域で一定時間保持することにより液晶性化合物を一定方向に配向させる配向処理を行った後、架橋処理や光重合開始剤の存在下で紫外線による硬化や急冷などの液晶性化合物の配向状態を固定化する処理を行うことによって本発明の位相差フィルムが得られる。
【0014】
液晶性化合物を塗布する方法は特に限定されないが、厚さのばらつきが得られる位相差フィルムの位相差値のばらつきとなるため、極力均一な厚さで塗布することが好ましい。そのような塗布方法としては、該化合物を適当な溶剤で溶解した溶液とし、塗工装置を用いて塗布する方法が好ましい。液晶性化合物を溶解する際に用いる溶剤は、用いる化合物の溶剤溶解性や、塗布される高分子フィルムへのぬれ性等によって異なるが、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノール等のアルコール類や、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、4−ヘプタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類や、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル等のエステル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン等の炭化水素類等が挙げられる。これら溶剤は単独で使用しても良いし、複数の溶剤を目的に応じた比率で混合した混合溶剤として使用しても良い。また、塗工装置としては、例えば、スピンコート方式、ワイヤーバーコート方式、グラビアコート方式、マイクログラビアコート方式、カレンダーコート方式、スプレーコート方式、メニスカスコート方式等などによる方法が挙げられる。液晶性化合物層の厚さは、用いる液晶性化合物が配向した際の複屈折性および所望とする位相差値によって異なるため適宜調節される。
【0015】
本発明で用いる高分子フィルムがラビング等の配向処理を行っても十分に液晶性化合物を配向させることが困難な場合や、液晶性化合物を溶液にして高分子フィルム上に塗布する際に、溶剤によって該フィルムの表面を著しく侵してしまうような場合には、該フィルムと液晶性化合物層との間に配向膜を設けてもよい。この配向膜の材料としては、例えば、ポリアミック酸を塗布後加熱処理してポリイミド化したものや、溶剤溶解性のポリイミド、ポリビニルアルコール、およびその誘導体、紫外線硬化型樹脂組成物などで設けられた層が挙げられる。このような配向膜は、例えば、用いる高分子フィルムの表面に影響を与えないような溶剤に溶解し、該フィルム上に塗布後、乾燥や加熱処理、紫外線照射等によって形成される。この配向膜の塗布においても塗布後の厚さのばらつきが後の液晶性化合物層の厚さの均一性に影響するため、極力均一な厚さで塗布することが好ましく、上記と同様の方法により塗布するのが良い。また、配向膜の厚さは、特に限定されないが、好ましくは0.01μm以上5μm以下、より好ましくは0.1μm以上1μm以下程度がよい。これら配向膜は例えばラビング処理や、偏光紫外線の照射等により、該膜上に形成された液晶性化合物層を配向させる機能を発現することができる。
【0016】
本発明の位相差フィルムは、例えば、上記の可塑剤を含まない高分子フィルム(もしくは高分子フィルム上に配向膜を形成後配向膜上を)をラビング処理し、次いで液晶性化合物を含む溶液を、該配向処理面上に上記の塗布方法を用いて塗布する。その後加熱等により乾燥させることにより、あるいは乾燥後、液晶状態となる温度領域で一定時間保持することにより液晶性化合物を一定方向に配向させる配向処理を行った後、架橋処理や光重合開始剤の存在下で紫外線による硬化や急冷などの液晶性化合物の配向状態を固定化する処理を行うことによって液晶性化合物層を形成することにより本発明の位相差フィルムが得られる。
【0017】
こうして得られた本発明の位相差フィルムは、高温または高温高湿の雰囲気下に一定時間放置しても安定した光学特性を維持することができる。その程度は、例えば、60℃、90%RH(相対湿度)の湿熱雰囲気下に放置する前のある温度における位相差フィルムのある波長における位相差値をR0(nm)、該雰囲気下で100時間放置後の放置前のある温度と同じ温度における該位相差フィルムの放置前とおなじ波長における位相差値をR100(nm)とするとき、下記式(1)のR0とR100との差の絶対値ΔRが0nm以上、10nm未満、より好ましくは0nm以上、7nm未満、さらに好ましくは0nm以上、5nm未満であるのがよい。
|R0−R100|=ΔR(1)
また、ある波長とは400nm〜800nmのいわゆる可視光領域の範囲内にある波長から任意に選択することができるが、好ましくは500nm〜700nm、より好ましくは550nm〜600nm付近の波長がよい。
【0018】
本発明の位相差フィルムを用い、偏光フィルムと一定の角度で粘着剤等を用いて積層することにより、本発明の光学フィルムを得ることができる。特に本発明の位相差フィルムの位相差値が波長の1/4であり、偏光フィルムの吸収軸と該位相差フィルムの遅相軸とが45°の角度をなす場合は、本発明の光学フィルムの一形態である円偏光フィルムとしてCRT(cathode ray tube)ディスプレイやEL(エレクトロルミネッセンス)型ディスプレイの反射防止フィルターや反射型または反射半透過型液晶表示装置等に用いられる。また、本発明の位相差フィルムの位相差値が波長の1/2であり、偏光フィルムの吸収軸と該位相差フィルムの遅相軸とが45°の角度をなす場合は、本発明の光学フィルムの一形態である旋光フィルムとして液晶プロジェクターなどの偏光軸変換素子として使用することができる。また、ハイブリッド配向したディスコティック液晶層を有する場合は、偏光フィルムの吸収軸とディスコティック液晶層の遅層軸(ハイブリッド配向の場合は高分子フィルム上に配向方向を正射影させた時に得られる最も光学異方性の大きな方向)とを一致させて積層させた本発明の光学フィルムの一形態である視野角改良フィルムとすることによりツイステッドネマティック(TN)型液晶ディスプレイの視野角特性を改善することができる。図1には面光源5を有するTN型液晶ディスプレイの模式図が示してある。この図において、TN型液晶セル3は本発明のハイブリッド配向したディスコティック液晶層を有する位相差フィルム2と偏光フィルム1とを該偏光フィルムの吸収軸と該位相差フィルムのディスコティック液晶層の遅層軸(ハイブリッド配向の場合は高分子フィルム上に配向方向を正射影させた時に得られる最も光学異方性の大きな方向)とを一致させて積層させてなる本発明の光学フィルム4に挟まれた構成となっている。このとき、各フィルムは各々の偏光フィルム1の吸収軸が液晶セル3のラビング方向と平行もしくは直交になるように、粘着剤等を用いて液晶セル3と貼り合わされている。また、STNセルと同じ位相差値とツイスト角を持たせ、該セルと逆のねじれをもたせた液晶性化合物層を形成した本発明の位相差フィルムと偏光フィルムを粘着剤等を用いて積層した本発明の光学フィルムを用いることにより、スーパーツイステッドネマティック(STN)型セルの複屈折を補償し、STN型液晶ディスプレイの白黒表示を明瞭にすることができる。図2には面光源5を有するSTN型液晶ディスプレイの模式図が示してある。この図において、STN型液晶セル6は本発明のSTNセルと同じ位相差値とツイスト角を持たせ、該セルと逆のねじれをもたせた液晶性化合物層を有する位相差フィルム7と偏光フィルムとを積層させてなる本発明の光学フィルム8と偏光フィルム1に挟まれた構成となっている。このとき、各フィルムの各々の偏光フィルム1の吸収軸と液晶セル6のラビング方向との配置関係は、用いる液晶セル6の位相差値やツイスト角によって異なり、表示画像のコントラスト比が極力高くなるような配置で粘着剤等を用いて液晶セル6と貼り合わされている。このとき、液晶性化合物層が温度によって可逆的に位相差値を変化させることができる場合には、液晶セルの温度変化に伴う位相差値の変化を補償して、安定したコントラスト比を保持することができる。このように本発明の画像表示装置は用いる本発明の位相差フィルムによって種々の光学特性を付与するだけでなく、長期間安定した光学性能を維持することができる。
【0019】
【実施例】
以下実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1
トリアセチルセルロース(アルドリッチ社製)を5重量%となるよう塩化メチレンに溶解した。この溶液をガラス板上に流延し、ガラス棒にて厚さを均一にした後、室温にて乾燥させて厚さ約5μmのフィルムを得た。次にこのフィルムをEHC社製ラビングマシン(ラビングロール径45mm、ラビングロール回転数1500rpm、搬送速度1m/min.、1回処理)を用いてラビング処理した。次に、イルガキュアー369を2重量%、キラルドーパントZLI4571を0.35重量%含む公表2000−512768号公報の実施例16に記載のNo.20の化合物(2,3−ジヒドロキシプロピル2−メチル−2−プロペノエートと9−オキシラニルノニル2−メチル−2−プロペノエートと4−メトキシフェニル4−(4−オキシラニルブトキシ)ベンゾエートとの重合物からなる液晶性ポリエーテル)50重量%のメトキシベンゼン溶液を、該フィルムのラビング処理面上にスピンコートにて塗布し、40℃で30分乾燥後、60℃で30分放置したところ、偏光顕微鏡による観察において単一モノドメインであったことから液晶性化合物は均一に配向していることが分かった。さらに、窒素雰囲気中で紫外線(80W/cm)を照射させて本発明の位相差フィルムを得た。
【0020】
実施例2
フィルムの厚さを50μmとする以外は実施例1と同様の操作により、本発明の位相差フィルムを得た。
【0021】
【比較例】
比較例1
実施例1のトリアセチルセルロース溶液中に、トリアセチルセルロースに対して10重量%となるようにトリフェニルホスフェート(純正化学社製)を添加する以外は実施例1と同様の操作により、位相差フィルムを作製した。
【0022】
比較例2
実施例1のトリアセチルセルロース溶液中に、トリアセチルセルロースに対して10重量%となるようにエチルフタリルエチルグリコレート(東京化成工業社製)を添加する以外は実施例1と同様の操作により、位相差フィルムを作製した。
【0023】
比較例3
実施例1のトリアセチルセルロース溶液中に、トリアセチルセルロースに対して10重量%となるようにジオクチルナフタレート(東京化成工業社製)を添加する以外は実施例1と同様の操作により、位相差フィルムを作製した。
【0024】
比較例4
実施例1のトリアセチルセルロース溶液中に、トリアセチルセルロースに対して10重量%となるようにアジピン酸ヘプチルノニル(東京化成工業社製)を添加する以外は実施例1と同様の操作により、位相差フィルムを作製した。
【0025】
比較例5
実施例1のトリアセチルセルロース溶液中に、トリアセチルセルロースに対して10重量%となるようにセバシン酸−n−ブチル(東京化成工業社製)を添加する以外は実施例1と同様の操作により、位相差フィルムを作製した。
【0026】
比較例6
トリフェニルホスフェートを約9重量%含有するトリアセチルセルロースフィルム(TD80UF:厚さ80μm、富士写真フィルム社製)を用いる以外は実施例1と同様の操作により、位相差フィルムを作製した。
【0027】
次にこれらの位相差フィルムの25℃における波長590nmにおける位相差値R0を測定した。次に、60℃、90%RHの湿熱雰囲気下に100時間放置し、同様に25℃における波長590nmにおける位相差値R100を測定した。これらの測定値からΔRを求めた。結果を表1に示した。
【0028】
【0029】
実施例および比較例の結果から、本発明の位相差フィルムは、60℃、90%RHという高温高湿雰囲気下においても位相差値変化がほとんどなく、安定した光学特性を維持していることが分かる。
【0030】
【発明の効果】
本発明は、可塑剤を含まない高分子フィルムと配向した液晶性化合物層とからなる位相差フィルムであって、この位相差フィルムを様々な液晶ディスプレイに用いることにより、該ディスプレイの視野角特性やコントラスト比を改善することができるだけでなく、このフィルムは様々な環境下におかれても安定した光学特性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像表示装置の一例を示した模式図である。
【図2】本発明の画像表示装置の他の一例を示した模式図である。
【符号の説明】
1:偏光フィルム
2:本発明の位相差フィルム
3:TN型液晶セル
4:本発明の光学フィルム
5:面光源
6:STN型液晶セル
7:本発明の位相差フィルムの他の形態
8:本発明の光学フィルムの他の形態
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶性化合物層を有する位相差フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶性化合物を一定方向に配向させることにより得られる光学異方性を利用することにより、液晶ディスプレイの種々の光学特性を改善出来ることはよく知られている。例えば、トリアセチルセルロースフィルム上にディスコティック液晶をハイブリッド配向させたフィルムはTN型の液晶ディスプレイの視野角特性を改善できる。また、同様にトリアセチルセルロースフィルム上にネマチック液晶を水平配向させたフィルムは、一軸延伸したポリカーボネート位相差フィルムと同様の性質を有し、STN型液晶ディスプレイのコントラストを改善することができる。このような高分子フィルム上にある方向に配向した液晶性化合物層が形成された位相差フィルムは従来の高分子フィルムを一軸延伸や二軸延伸で作製していた位相差フィルムでは得られない特殊な性能を有しているため近年、特に注目されている。このような高分子フィルム上に、ある方向に配向した液晶性化合物層が形成されたフィルムは、例えば高分子フィルムを直接、あるいは適当な配向膜を形成し、その表面をラビング処理後、液晶性化合物層を形成し、該液晶性化合物に特定の配向性を付与した後、その配向状態を固定化することにより得ることができる。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−338913
【特許文献2】
特開2001−54936号公報
【特許文献3】
公表2000−512768
【特許文献4】
WO97/44703
【特許文献5】
特開平9−52962
【特許文献6】
特許2743117
【特許文献7】
特開平10−339813
【特許文献8】
特開平8−5839
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
液晶ディスプレイ等に使用される高分子フィルム上に液晶化合物層を持つような上記位相差フィルムは特許文献1に記載がある。位相差フィルムは様々な環境下でも長期間一定の性能を保つ必要があるため、高温や高温高湿雰囲気下に一定時間放置しても位相差値といった光学特性が極力変化しないことが求められる。ところが、上記位相差フィルムに用いられるような高分子フィルムには通常可塑剤が添加されており、この可塑剤が高温、特に高温高湿度雰囲気下に一定時間放置した場合該高分子フィルム表面に移行し、液晶性化合物層に影響を与えてしまうという問題があった。この可塑剤の移行に関する問題に対して特許文献2には該高分子フィルムの表面に下塗り層を設ける方法や、該フィルムの表層の可塑剤量を基層の可塑剤量より少なくする方法が提案されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、可塑剤を含まない高分子フィルムを用いて該フィルム上に液晶性化合物層を形成した位相差フィルムとすることにより、特許文献1に記載のような保護層を設けることなく、高温、特に高温高湿雰囲気下における位相差値の変化を抑制できることを見出し本発明に至った。即ち、本発明は、
(1)可塑剤を含まない高分子フィルムと配向した液晶性化合物層とからなる位相差フィルム、
(2)可塑剤を含まない高分子フィルムがセルロース誘導体である(1)に記載の位相差フィルム、
(3)高分子フィルムの厚さが0.1μm〜100μmである、(1)または(2)のいずれか1項に記載の位相差フィルム、
(4)液晶性化合物層が紫外線硬化型液晶性化合物の硬化物の層である、(1)ないし(3)のいずれか1項に記載の位相差フィルム、
(5)可塑剤を含まない高分子フィルムと液晶性化合物層との間に配向膜が設けられていることを特徴とする(1)ないし(4)のいずれか1項に記載の位相差フィルム、
(6)60℃、90%RH(相対湿度)の高温高湿雰囲気下に放置する前のある温度における位相差フィルムのある波長における位相差値をR0、該雰囲気下で100時間放置後の放置前のある温度と同じ温度における該位相差フィルムの放置前と同じある波長における位相差値をR100とするとき、下記式[1]のΔRが0nm以上、10nm未満であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の位相差フィルム、
|R0−R100|=ΔR [1]
(7)(1)ないし(6)のいずれか1項に記載の位相差フィルムと偏光フィルムとを積層してなる光学フィルム、
(8)(1)ないし(6)のいずれか1項に記載の位相差フィルム、または(7)に記載の光学フィルムを用いた画像表示装置、
に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる高分子フィルムは可塑剤を含んでいないことを特徴とする。ここで可塑剤とは、高分子フィルム中に含有させることにより適当な温度条件下でフィルムに可とう性を付与したり加工性を向上させるような化合物をいう。そのような化合物としては例えば、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ビス(2−エチルヘキシル)フタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソノニルフタレート、エチルフタリルエチルグリコレート等のフタル酸エステル、トリス(2−エチルヘキシル)トリメリテート等のトリメット酸エステル、ジメチルアジペート、ジブチルアジペート、ジイソブチルアジペート、ビス(2−エチルヘキシル)アジペート、ジイソデシルアジぺート、ビス(ブチルジグリコール)アジペート、ビス(2−エチルヘキシル)アゼレート、ジメチルセバケート、ジブチルセバケート、ビス(2−エチルヘキシル)セバケート、ジエチルサクシネート等の脂肪族二塩基酸エステル、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリス(ブトキシエチル)ホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、ビフェニルジフェニルホスフェート等の正燐酸エステル、メチルアセチルリシノレート等のリシノール酸エステル、グリセリルトリアセテート、2−エチルヘキシルアセテート等の酢酸エステル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリブチル等のクエン酸エステル、N−ブチルベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド、オレイン酸ブチル、リノール酸メチルアセチル等が挙げられる。
【0007】
本発明で用いられる高分子フィルムは、配向した液晶性化合物層を設けることにより、位相差フィルムとして用いられるため、透明であることが好ましい。そのような高分子としては例えば、トリアセチルセルロース、アセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネートなどのセルロース誘導体やアートン(商品名:JSR社製)、ゼオネックス、ゼオノア(いずれも商品名:日本ゼオン社製)等に用いられているシクロオレフィンポリマーや、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルや、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられるが、透明性の面で優れるトリアセチルセルロース、アセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネートなどのセルロース誘導体やシクロオレフィンポリマーが好ましい。特にトリアセチルセルロースやシクロオレフィンポリマーは従来より偏光フィルムの保護層や視野角拡大フィルムとして用いられており、汎用性があることから好適に用いられる。
【0008】
また、該高分子フィルムの厚さは可塑剤を含まないことによる成形性や加工性の低下を低減するため、薄くすることが好ましく、0.1μm〜100μm、より好ましくは0.5μm〜80μm、さらに好ましくは1.0μm〜50μm程度が良い。また、フィルム表面は液晶性化合物が配向し、均一な位相差値を得るために平滑であることが好ましい。本発明で使用する高分子フィルムは、単独で使用してもよいし、他の高分子フィルムやガラス板などの基板上に形成されていてもよい。他の高分子フィルムとは厚さが10μm〜500μm程度である上記高分子フィルムと同じフィルムが挙げられ、本発明に用いられる上記高分子フィルムと同種であっても異種であっても良い。また、他の高分子フィルムには得られる本発明の位相差フィルムの高温、高温高湿雰囲気下に一定時間放置した際の位相差値の低下を引き起こさなければ、必要に応じて可塑剤が含まれていても良い。また、本発明で用いられる高分子フィルムの位相差値は液晶性化合物層本来の位相差値を極力利用する場合は、該フィルム面の法線方向の位相差値は小さいことが好ましく、その位相差値はある波長において0nm以上10nm以下、好ましくは0nm以上5nm以下がよい。ここである波長とは、400nm〜800nmのいわゆる可視光領域の範囲内にある波長から任意に選択することができるが、好ましくは500nm〜700nm、より好ましくは550nm〜600nm付近の波長を意味する。しかしながら、該フィルム自身は位相差値を有する位相差フィルムであっても良く、この位相差値は、該フィルム面に対して法線方向の位相差値に限らず、法線方向から傾斜した方向の位相差値も意味する。各方向の位相差値は目的とする液晶ディスプレイの光学特性を改善する条件によって適宜定められる。
【0009】
また、本発明に用いられる高分子フィルム中には、高温や高温高湿雰囲気下における位相差値変化に影響を与えないものであればその用途に応じて添加剤を適宜添加することができる。そのような添加剤としては例えば、該フィルムがロール状態のあるときのブロッキング性を改善するための微小なフィラーや、耐光性を改善するための紫外線吸収剤等が挙げられる。紫外線吸収剤としては例えば、ベンゾフェノン系、サリチレート系、およびベンゾトリアゾール系の化合物が挙げられる。ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては例えば、2,2’−ジヒドロキシ―4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ―4―メトキシベンゾフェノンおよび2−ヒドロキシ―4―n−ドデシルオキシベンゾフェノン等が挙げられる。サリチレート系紫外線吸収剤としては例えば、4−t−ブチルフェニルサリチレート等が挙げられる。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては例えば、2−(ヒドロキシ―5−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ―5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ3,5’−ジ―t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等が挙げられる。
【0010】
本発明で用いられる高分子フィルムは、例えば原料となる高分子を溶剤に溶解し、必要に応じて滑剤である微粒子や紫外線吸収剤等を添加し、他の高分子フィルムやステンレスベルト等の平滑な面に流延後、乾燥により溶剤を除去し、平滑面から剥離して、あるいは他の高分子フィルムと共に巻き取ることにより得られる。または、該高分子をガラス転移点以上に加熱し、スリットから押し出してフィルム状に成形することにより得ることができる。
【0011】
本発明で用いられる液晶性化合物は、特定の温度領域で液晶性を示し、一定の配向状態を示す化合物である。そのような液晶性化合物としては例えば、特許文献3に記載のメソゲン基を含有するモノエポキシド化合物と水酸基を有する化合物を含むモノマー混合物を重合することにより得られるポリエーテルや、特許文献4に記載の下記紫外線硬化型液晶性アクリレート化合物
【0012】
【化1】
【0013】
およびその混合物や特許文献5に記載のディスコティック液晶性を示すアクリレート化合物や、特許文献6や、特許文献7に記載の液晶性を示すポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステルイミドや、特許文献8に記載のネマチック相またはスメクチック相を示す液晶オリゴマーの重合物等が挙げられる。これらの化合物の内、一定の配向状態を固定化するため、(メタ)アクリロイル基といった重合可能な置換基を有し、重合開始剤の存在下で重合することが可能な化合物が好ましい。そのような化合物としては例えば、特許文献3、特許文献4に記載の紫外線硬化型液晶性化合物およびその混合物や特許文献5に記載のディスコティック液晶性を示す紫外線硬化型液晶性化合物等が挙げられる。これら液晶性化合物を用い、例えば、ラビング処理をした本発明で用いる高分子フィルム上に塗布などの方法によって液晶性化合物層を形成し、その後加熱等により乾燥させることにより、あるいは乾燥後、液晶状態となる温度領域で一定時間保持することにより液晶性化合物を一定方向に配向させる配向処理を行った後、架橋処理や光重合開始剤の存在下で紫外線による硬化や急冷などの液晶性化合物の配向状態を固定化する処理を行うことによって本発明の位相差フィルムが得られる。
【0014】
液晶性化合物を塗布する方法は特に限定されないが、厚さのばらつきが得られる位相差フィルムの位相差値のばらつきとなるため、極力均一な厚さで塗布することが好ましい。そのような塗布方法としては、該化合物を適当な溶剤で溶解した溶液とし、塗工装置を用いて塗布する方法が好ましい。液晶性化合物を溶解する際に用いる溶剤は、用いる化合物の溶剤溶解性や、塗布される高分子フィルムへのぬれ性等によって異なるが、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノール等のアルコール類や、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、4−ヘプタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類や、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル等のエステル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン等の炭化水素類等が挙げられる。これら溶剤は単独で使用しても良いし、複数の溶剤を目的に応じた比率で混合した混合溶剤として使用しても良い。また、塗工装置としては、例えば、スピンコート方式、ワイヤーバーコート方式、グラビアコート方式、マイクログラビアコート方式、カレンダーコート方式、スプレーコート方式、メニスカスコート方式等などによる方法が挙げられる。液晶性化合物層の厚さは、用いる液晶性化合物が配向した際の複屈折性および所望とする位相差値によって異なるため適宜調節される。
【0015】
本発明で用いる高分子フィルムがラビング等の配向処理を行っても十分に液晶性化合物を配向させることが困難な場合や、液晶性化合物を溶液にして高分子フィルム上に塗布する際に、溶剤によって該フィルムの表面を著しく侵してしまうような場合には、該フィルムと液晶性化合物層との間に配向膜を設けてもよい。この配向膜の材料としては、例えば、ポリアミック酸を塗布後加熱処理してポリイミド化したものや、溶剤溶解性のポリイミド、ポリビニルアルコール、およびその誘導体、紫外線硬化型樹脂組成物などで設けられた層が挙げられる。このような配向膜は、例えば、用いる高分子フィルムの表面に影響を与えないような溶剤に溶解し、該フィルム上に塗布後、乾燥や加熱処理、紫外線照射等によって形成される。この配向膜の塗布においても塗布後の厚さのばらつきが後の液晶性化合物層の厚さの均一性に影響するため、極力均一な厚さで塗布することが好ましく、上記と同様の方法により塗布するのが良い。また、配向膜の厚さは、特に限定されないが、好ましくは0.01μm以上5μm以下、より好ましくは0.1μm以上1μm以下程度がよい。これら配向膜は例えばラビング処理や、偏光紫外線の照射等により、該膜上に形成された液晶性化合物層を配向させる機能を発現することができる。
【0016】
本発明の位相差フィルムは、例えば、上記の可塑剤を含まない高分子フィルム(もしくは高分子フィルム上に配向膜を形成後配向膜上を)をラビング処理し、次いで液晶性化合物を含む溶液を、該配向処理面上に上記の塗布方法を用いて塗布する。その後加熱等により乾燥させることにより、あるいは乾燥後、液晶状態となる温度領域で一定時間保持することにより液晶性化合物を一定方向に配向させる配向処理を行った後、架橋処理や光重合開始剤の存在下で紫外線による硬化や急冷などの液晶性化合物の配向状態を固定化する処理を行うことによって液晶性化合物層を形成することにより本発明の位相差フィルムが得られる。
【0017】
こうして得られた本発明の位相差フィルムは、高温または高温高湿の雰囲気下に一定時間放置しても安定した光学特性を維持することができる。その程度は、例えば、60℃、90%RH(相対湿度)の湿熱雰囲気下に放置する前のある温度における位相差フィルムのある波長における位相差値をR0(nm)、該雰囲気下で100時間放置後の放置前のある温度と同じ温度における該位相差フィルムの放置前とおなじ波長における位相差値をR100(nm)とするとき、下記式(1)のR0とR100との差の絶対値ΔRが0nm以上、10nm未満、より好ましくは0nm以上、7nm未満、さらに好ましくは0nm以上、5nm未満であるのがよい。
|R0−R100|=ΔR(1)
また、ある波長とは400nm〜800nmのいわゆる可視光領域の範囲内にある波長から任意に選択することができるが、好ましくは500nm〜700nm、より好ましくは550nm〜600nm付近の波長がよい。
【0018】
本発明の位相差フィルムを用い、偏光フィルムと一定の角度で粘着剤等を用いて積層することにより、本発明の光学フィルムを得ることができる。特に本発明の位相差フィルムの位相差値が波長の1/4であり、偏光フィルムの吸収軸と該位相差フィルムの遅相軸とが45°の角度をなす場合は、本発明の光学フィルムの一形態である円偏光フィルムとしてCRT(cathode ray tube)ディスプレイやEL(エレクトロルミネッセンス)型ディスプレイの反射防止フィルターや反射型または反射半透過型液晶表示装置等に用いられる。また、本発明の位相差フィルムの位相差値が波長の1/2であり、偏光フィルムの吸収軸と該位相差フィルムの遅相軸とが45°の角度をなす場合は、本発明の光学フィルムの一形態である旋光フィルムとして液晶プロジェクターなどの偏光軸変換素子として使用することができる。また、ハイブリッド配向したディスコティック液晶層を有する場合は、偏光フィルムの吸収軸とディスコティック液晶層の遅層軸(ハイブリッド配向の場合は高分子フィルム上に配向方向を正射影させた時に得られる最も光学異方性の大きな方向)とを一致させて積層させた本発明の光学フィルムの一形態である視野角改良フィルムとすることによりツイステッドネマティック(TN)型液晶ディスプレイの視野角特性を改善することができる。図1には面光源5を有するTN型液晶ディスプレイの模式図が示してある。この図において、TN型液晶セル3は本発明のハイブリッド配向したディスコティック液晶層を有する位相差フィルム2と偏光フィルム1とを該偏光フィルムの吸収軸と該位相差フィルムのディスコティック液晶層の遅層軸(ハイブリッド配向の場合は高分子フィルム上に配向方向を正射影させた時に得られる最も光学異方性の大きな方向)とを一致させて積層させてなる本発明の光学フィルム4に挟まれた構成となっている。このとき、各フィルムは各々の偏光フィルム1の吸収軸が液晶セル3のラビング方向と平行もしくは直交になるように、粘着剤等を用いて液晶セル3と貼り合わされている。また、STNセルと同じ位相差値とツイスト角を持たせ、該セルと逆のねじれをもたせた液晶性化合物層を形成した本発明の位相差フィルムと偏光フィルムを粘着剤等を用いて積層した本発明の光学フィルムを用いることにより、スーパーツイステッドネマティック(STN)型セルの複屈折を補償し、STN型液晶ディスプレイの白黒表示を明瞭にすることができる。図2には面光源5を有するSTN型液晶ディスプレイの模式図が示してある。この図において、STN型液晶セル6は本発明のSTNセルと同じ位相差値とツイスト角を持たせ、該セルと逆のねじれをもたせた液晶性化合物層を有する位相差フィルム7と偏光フィルムとを積層させてなる本発明の光学フィルム8と偏光フィルム1に挟まれた構成となっている。このとき、各フィルムの各々の偏光フィルム1の吸収軸と液晶セル6のラビング方向との配置関係は、用いる液晶セル6の位相差値やツイスト角によって異なり、表示画像のコントラスト比が極力高くなるような配置で粘着剤等を用いて液晶セル6と貼り合わされている。このとき、液晶性化合物層が温度によって可逆的に位相差値を変化させることができる場合には、液晶セルの温度変化に伴う位相差値の変化を補償して、安定したコントラスト比を保持することができる。このように本発明の画像表示装置は用いる本発明の位相差フィルムによって種々の光学特性を付与するだけでなく、長期間安定した光学性能を維持することができる。
【0019】
【実施例】
以下実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1
トリアセチルセルロース(アルドリッチ社製)を5重量%となるよう塩化メチレンに溶解した。この溶液をガラス板上に流延し、ガラス棒にて厚さを均一にした後、室温にて乾燥させて厚さ約5μmのフィルムを得た。次にこのフィルムをEHC社製ラビングマシン(ラビングロール径45mm、ラビングロール回転数1500rpm、搬送速度1m/min.、1回処理)を用いてラビング処理した。次に、イルガキュアー369を2重量%、キラルドーパントZLI4571を0.35重量%含む公表2000−512768号公報の実施例16に記載のNo.20の化合物(2,3−ジヒドロキシプロピル2−メチル−2−プロペノエートと9−オキシラニルノニル2−メチル−2−プロペノエートと4−メトキシフェニル4−(4−オキシラニルブトキシ)ベンゾエートとの重合物からなる液晶性ポリエーテル)50重量%のメトキシベンゼン溶液を、該フィルムのラビング処理面上にスピンコートにて塗布し、40℃で30分乾燥後、60℃で30分放置したところ、偏光顕微鏡による観察において単一モノドメインであったことから液晶性化合物は均一に配向していることが分かった。さらに、窒素雰囲気中で紫外線(80W/cm)を照射させて本発明の位相差フィルムを得た。
【0020】
実施例2
フィルムの厚さを50μmとする以外は実施例1と同様の操作により、本発明の位相差フィルムを得た。
【0021】
【比較例】
比較例1
実施例1のトリアセチルセルロース溶液中に、トリアセチルセルロースに対して10重量%となるようにトリフェニルホスフェート(純正化学社製)を添加する以外は実施例1と同様の操作により、位相差フィルムを作製した。
【0022】
比較例2
実施例1のトリアセチルセルロース溶液中に、トリアセチルセルロースに対して10重量%となるようにエチルフタリルエチルグリコレート(東京化成工業社製)を添加する以外は実施例1と同様の操作により、位相差フィルムを作製した。
【0023】
比較例3
実施例1のトリアセチルセルロース溶液中に、トリアセチルセルロースに対して10重量%となるようにジオクチルナフタレート(東京化成工業社製)を添加する以外は実施例1と同様の操作により、位相差フィルムを作製した。
【0024】
比較例4
実施例1のトリアセチルセルロース溶液中に、トリアセチルセルロースに対して10重量%となるようにアジピン酸ヘプチルノニル(東京化成工業社製)を添加する以外は実施例1と同様の操作により、位相差フィルムを作製した。
【0025】
比較例5
実施例1のトリアセチルセルロース溶液中に、トリアセチルセルロースに対して10重量%となるようにセバシン酸−n−ブチル(東京化成工業社製)を添加する以外は実施例1と同様の操作により、位相差フィルムを作製した。
【0026】
比較例6
トリフェニルホスフェートを約9重量%含有するトリアセチルセルロースフィルム(TD80UF:厚さ80μm、富士写真フィルム社製)を用いる以外は実施例1と同様の操作により、位相差フィルムを作製した。
【0027】
次にこれらの位相差フィルムの25℃における波長590nmにおける位相差値R0を測定した。次に、60℃、90%RHの湿熱雰囲気下に100時間放置し、同様に25℃における波長590nmにおける位相差値R100を測定した。これらの測定値からΔRを求めた。結果を表1に示した。
【0028】
【0029】
実施例および比較例の結果から、本発明の位相差フィルムは、60℃、90%RHという高温高湿雰囲気下においても位相差値変化がほとんどなく、安定した光学特性を維持していることが分かる。
【0030】
【発明の効果】
本発明は、可塑剤を含まない高分子フィルムと配向した液晶性化合物層とからなる位相差フィルムであって、この位相差フィルムを様々な液晶ディスプレイに用いることにより、該ディスプレイの視野角特性やコントラスト比を改善することができるだけでなく、このフィルムは様々な環境下におかれても安定した光学特性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像表示装置の一例を示した模式図である。
【図2】本発明の画像表示装置の他の一例を示した模式図である。
【符号の説明】
1:偏光フィルム
2:本発明の位相差フィルム
3:TN型液晶セル
4:本発明の光学フィルム
5:面光源
6:STN型液晶セル
7:本発明の位相差フィルムの他の形態
8:本発明の光学フィルムの他の形態
Claims (8)
- 可塑剤を含まない高分子フィルムと配向した液晶性化合物層とからなる位相差フィルム。
- 可塑剤を含まない高分子フィルムがセルロース誘導体である請求項1に記載の位相差フィルム。
- 高分子フィルムの厚さが0.1μm〜100μmである、請求項1または2のいずれか1項に記載の位相差フィルム。
- 液晶性化合物層が紫外線硬化型液晶性化合物の硬化物の層である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の位相差フィルム。
- 可塑剤を含まない高分子フィルムと液晶性化合物層との間に配向膜が設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の位相差フィルム。
- 60℃、90%RH(相対湿度)の高温高湿雰囲気下に放置する前のある温度における位相差フィルムのある波長における位相差値をR0、該雰囲気下で100時間放置後の放置前のある温度と同じ温度における該位相差フィルムの放置前と同じある波長における位相差値をR100とするとき、下記式(1)のΔRが0nm以上、10nm未満であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の位相差フィルム。
|R0−R100|=ΔR (1) - 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の位相差フィルムと偏光フィルムとを積層してなる光学フィルム。
- 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の位相差フィルム、または請求項7に記載の光学フィルムを用いた画像表示装置。
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