JP2004232753A - 分岐取出継手及び分岐継手用工具 - Google Patents

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信一 秋山
Takaaki Yoshii
崇朗 吉井
Shinji Aoki
伸次 青木
Toshiyuki Koide
壽之 小出
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Sanko Gas Seiki Ltd
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Hitachi Metals Ltd
Tokyo Gas Co Ltd
Sanko Gas Seiki Ltd
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Abstract

【課題】分岐管の接続が迅速で、且つ簡単にでき、しかもカッタ部材を再利用できる分岐取出継手を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂よりなる元管2に分岐管8を接続するために用いる分岐取出継手において、前記元管の表面に融着されるサドル部12と、該サドル部から前記元管の軸芯線2Aに略直交するように分岐する分岐管接続管部14と、前記サドル部から前記分岐管接続管部とは異なる方向へ分岐されて前記元管の側部を切断するカッタ部材18を挿通させるカッタ挿通管部16と、前記サドル部の内壁に揺動可能に支持されて外力により前記カッタ挿通管部の分岐口を密閉状態で閉じることが可能な蓋部材32と、前記蓋部材に設けられて前記蓋部材が過度に回転することを防止するストッパ部材38とにより構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス等の流体が流通している既設のポリエチレン樹脂等の熱可塑性樹脂製の元管から分岐管を分岐する際に、外部に流体を漏洩させることなく分岐管を接続して配管することができる分岐取出継手とそれに用いる分岐継手用工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ガス等を流す既設の熱可塑性樹脂製(合成樹脂製)の元管から分岐管を分岐させるための分岐取出継手としては、例えば実開平2−128892号公報(特許文献1)、特開平11−159683号公報(特許文献2)、特開2001−88082号公報(特許文献3)等で開示されたものが知られている。この従来の分岐取出継手では、例えばポリエチレン等の熱可塑性樹脂製の元管の外周面に分岐取出継手を熱で融着している。
そして、内装された、或いは外付けされたカッタにより、元管の壁面を切断して開口部を形成し、この開口部から分岐管側へガスを供給するようになっている。この場合、一般的には元管に実際にガスを流した状態で接続作業を行うことから、この作業の間は極力ガス漏れが生じないように接続作業を実施しなければならない。
【0003】
ここで、特許文献1の分岐取出継手の場合には、継手の内部にガス圧によって一方向へ開閉する逆止弁を設けており、これに分岐管を接続する時は分岐管の接続挿入によって逆止弁が自動的に開き、逆に分岐管を抜くと逆止弁が自動的に閉じるようになっている。
特許文献2の分岐取出継手の場合には、分岐取出継手に着脱可能に各種の工具を取り付ける構造とし、最初はシャッタ工具を取り付けて、このシャッタ工具にカッタ工具を取り付けて元管の側壁に開口部を形成し、この時にシャッターを作動させてガス漏れが生じないようにしている。そして、次にカッタ工具を取り外した後にプラグ装着工具を取り付けて継手の開口部を封止し、次に、プラグ装着工具を継手から取り外した後に、継手の開口部に閉止フランジを気密に取り付けてガス漏れが生じないようにしている。
また特許文献3の分岐取出継手の場合には、継手自体の中にカッタを内蔵させて、一度使用したカッタはそのまま、いわゆる埋め殺しにして再利用しない構造となっている。
【0004】
【特許文献1】
実開平2−128892号公報(第1−第4図)。
【特許文献2】
特開平11−159683号公報(第3頁、図1−図7)。
【特許文献3】
特開2001−88082号公報(第3−第4頁、図1−図5)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献1に開示の継手の場合には、ガス圧で逆止弁を閉じるようにした構造のため、シール性が不十分となる恐れが生ずる。また、この継手ではカッタの穿孔方向と分岐管の挿脱方向が同一方向になっているため、カッタによる穿孔後でないと分岐管が接続できず、分岐管の接続の際にある程度以上のガス漏れが生ずる恐れがある。
また特許文献2に開示の継手の場合には、各種の工具を複数回取り替えなければならず、このため作業時間が長くなり、作業効率の低下を招来する。
更に特許文献3に開示の継手の場合には、高価なカッタを一度しか使用しないで埋め殺しにするので、継手自体のコスト高を招来してしまう。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、分岐管の接続が迅速で、且つ簡単にでき、しかもカッタ部材を再利用できる分岐取出継手及び分岐継手用工具を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、熱可塑性樹脂よりなる元管に分岐管を接続するために用いる分岐取出継手において、前記元管の表面に融着されるサドル部と、該サドル部から分岐する分岐管接続管部と、前記サドル部から前記分岐管接続管部とは異なる方向へ分岐されて前記元管の側部を切断するカッタ部材を挿通させるカッタ挿通管部と、前記サドル部の内壁に揺動可能に支持されて外力により前記カッタ挿通管部の分岐口を閉じることが可能な蓋部材と、よりなることを特徴とする分岐取出継手である。
【0007】
この場合、例えば請求項2に規定するように、前記蓋部材には、前記蓋部材が過度に移動することを防止するストッパ部材が取り付けられる。
また、例えば請求項3に規定するように、前記分岐管接続管部は、前記元管の軸芯線に略直交するように分岐されている。
また、例えば請求項4に規定するように、前記カッタ挿通管部の開口部には、閉止栓が気密に着脱可能に取り付けられる。
また、例えば請求項5に規定するように、前記閉止栓を覆うようにして閉止フランジが気密に着脱可能に取り付けられる。
また、例えば請求項6に規定するように、前記蓋部材は、全体が弾性部材により、或いは硬い芯材の周囲を弾性部材により覆って形成されている。
また、例えば請求項7に規定するように、前記ストッパ部材は、前記蓋部材が前記分岐口を離脱して自由回転した際には、前記分岐管接続管部に対する分岐口を塞がないような機能を併せ持つ。
【0008】
請求項8に係る発明は、上記いずれかに記載の分岐取出継手に着脱自在に取り付けられる分岐継手用工具において、カッタ挿通管部の開口部に密閉状態で連結される工具筐体と、前記工具筐体内に収容されて前記分岐取出継手に向けて進退可能になされて前記元管の側部を切断するカッタ部材と、前記蓋部材を引き上げて前記カッタ挿通管部に対する分岐口を密閉状態で閉じる引き上げ機構と、よりなることを特徴とする分岐継手用工具である。
この場合、例えば請求項9に規定するように、前記カッタ部材は、前記元管の軸芯線に対して偏心した位置に向かって進行して側部を押し切りするように構成されている。
【0009】
また、例えば請求項10に規定するように、前記引き上げ機構は、前記蓋部材に着脱可能に係合させるワイヤ部材と、該ワイヤ部材を巻き取る巻き取り部とを有するウインチ手段である。
また、例えば請求項11に規定するように、前記工具筐体には、前記蓋部材の移動の度合いを確認するために昇降可能になされた位置確認用昇降ロッドが設けられる。
また、例えば請求項12に規定するように、前記工具筐体には、該工具筐体の内部圧力を開放する開閉バルブと、前記工具筐体内の圧力を検出する圧力計とが設けられる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る分岐取出継手及び分岐継手用工具の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明の分岐取出継手を示す概略平面図、図2は図1に示す分岐取出継手の概略側面図、図3は分岐取出継手と分岐継手用工具の組み立て状態を示す断面図、図4は蓋部材を示す斜視図、図5はカッタ部材を示す下面図、図6は分岐継手用工具のフックを示す図、図7〜図11は分岐取出継手と分岐継手用工具の使用方法を説明するための説明図である。
【0011】
図1及び図2において、2は例えばポリエチレン等の熱可塑性樹脂(合成樹脂)よりなる元管であり、この中にガス等の流体が流れている。この元管2は、内径が例えば200mm程度、厚さは18mm程度に設定されている。この活管状態(ガス等を流した状態)の元管2に本発明の分岐取出継手4を接続し、これに融着ジョイント6を介して分岐管8を接続することにより分岐させる。
そして、上記元管2にカッタ部材で開口を形成する際には、図3にも示すように、上記分岐取出継手4に分岐継手用工具10をボルト接続して開口作業を行う。
【0012】
上記分岐取出継手4は、その外殻の全体はポリエチレン樹脂のような熱可塑性樹脂により成形されている。具体的には、上記分岐取出継手4は、上記元管2の表面に融着されるサドル部12と、このサドル部12から元管2の軸芯線2Aに略直交するように分岐する分岐管接続管部14と、このサドル部12から上記分岐管接続管部14とは異なる方向へ分岐されて上記元管2の側部を切断するカッタ部材18を挿通させるカッタ挿通管部16とにより主に構成されている。図示例では、分岐管接続管部14は、元管2に対して水平面内において略直交するような方向に延び、カッタ挿通管部16は上方向へ垂直に延びている。尚、分岐管接続管部14の分岐方向は垂直方向に限定されず、斜め方向でもよい。
【0013】
上記サドル部12は、元管2の側面に沿って接する断面略半円状に成形されていると共にその中心部に開口13が形成されており、図3に示すように同じく半円状になされた締付け金具20を元管2の反対側に装着してボルト22によってサドル部12のフランジ24に締め付けることにより、このサドル部12を元管2に固定するようになっている。また、このサドル部12の上記開口13の周縁部に沿って熱融着用の加熱ヒータ26が埋め込むようにして設けられている。
上記カッタ挿通管部16の長さは例えば100mm程度であり、その開口部の周縁部には、ボルト接続用のボルト孔28Aを設けたフランジ28が設けられている。また、この開口部の内周面には、後述する蓋部材を螺合させて固定するためのネジ山30が形成されている。そして、この開口部には、最終的には、閉止栓31及び閉止フランジ33がそれぞれ気密に取り付けられることになる(図11参照)。
【0014】
また、このサドル部12内には、本発明の特徴とする略円板状の蓋部材32が設けられている。この蓋部材32は、例えば全体が厚さ8mm程度の弾性体、例えば合成ゴムにより成形されている。そして、この蓋部材32の上端部は、図3にも示すように、蝶番34により、カッタ挿通管部16と分岐管接続管部14の結合部、すなわち、図3中においてサドル部12の右側天井角部の内壁に揺動自在に支持されている。そして、この蓋部材32の直径は、上記サドル部12に対するカッタ挿通管部16の分岐口37の直径よりもある程度大きく設定されており、上記蓋部材32が引き上げられた時(図8参照)に蓋部材32の周縁部が弾性的に屈曲変形することで、この分岐口37を例えば気密に閉じることができるようになっている。尚、ここで完全に気密に閉じなくても、僅かな隙間があってもよい。この蓋部材32の、上記蝶番34の取付面とは反対側の表面の中央部には、後述するウインチ手段のフックを引っ掛けるためのフック孔36Aを有する係合突片36が取り付けられている。また、上記蓋部材32の中心を挟んで上記蝶番34とは反対側には、L字状に屈曲成形された例えば金属製のストッパ部材38が取り付け固定されており、後述するようにこの蓋部材32が引き上げられた時に過度に移動、すなわち過度に回転することを防止するようになっている(図9参照)。また、このストッパ部材38は、図3に示すように自重により自由回転する時には、上記分岐管接続管部14の、上記サドル部12に対する分岐口40の端部に当接してこの蓋部材32が宙に浮いたような状態となってこの分岐口40を閉塞しないように構成されている。尚、このストッパ部材38は、設置を省略してもよい。
【0015】
一方、上記カッタ挿通管部16に着脱可能に接続される分岐継手用工具10は、下方が開口された有天井の円筒体状の工具筐体42を有しており、この工具筐体42の下端の周囲に設けたフランジ部44を、上記カッタ挿通管部16のフランジ部28にボルト46でもって、強固に且つ気密に着脱可能に接続されている。この工具筐体42内には、昇降機構48によって上下方向へ移動可能に、すなわち上記分岐取出継手4に向けて進退可能になされた前記カッタ部材18が設けられている。このカッタ部材18は、図5にも示すように、下端部に円弧形状に成形された切り刃52を有している。
そして、このカッタ部材18は、支持部54及びアーム状支持部56を介して、上記昇降機構48の上下方向に延びる送りネジ棒58に螺合されている。従って、この送りネジ棒58を回転させて上記カッタ部材18を下方向へ徐々に送り込むことによって図7に示すように元管2の側壁を所定の幅だけ切り取って元管2の側壁に略円形の開口部60を形成できるようになっている(図8参照)。また、このカッタ部材18の内部には元管2の切片2Bを保持する弾性フック部材62が設けられており、この弾性フック部材62で切片2Bをカッタ部材18内に保持できるようになっている(図7参照)。
【0016】
また、上記昇降機構48の送りネジ棒58の上部は、摺動筒64に収容された状態でこの工具筐体42の天井部を上方へ貫通させて上下方向へスライド移動可能に設けられており、この摺動筒64の上端部には、ヘッド部66を回転させる回転ハンドル68が取り付けられている。この摺動筒64の貫通部には、Oリング等のシール部材69が介設されて、気密性を維持するようになっている。
また、この工具筐体42の側壁には、上記分岐取出継手4内の蓋部材32を引き上げるための引き上げ機構70が設けられている。具体的には、この引き上げ機構70はウインチ手段72よりなり、このウインチ手段72は、側壁に気密に設けたウインチボックス74内にハンドル76により正逆回転できるように設けた巻き取り部78と、この巻き取り部78に巻回させて設けたワイヤ部材80とにより構成されている。このワイヤ部材80の先端には、図6にも示すように可動ピンを有するカギ状の係合フック82を取り付けており、この係合フック82を上記蓋部材32の係合突片36に着脱可能に引っ掛け得るようになっている(図3参照)。
【0017】
また、この工具筐体42の側壁には、この工具筐体42内の圧力を検出する圧力計84及びこの工具筐体42の内部圧力を開放する開閉バルブ86が取り付けられている。更に、上記工具筐体42の天井部には、シール部材89を介してこれを上下方向へ貫通させて位置確認用昇降ロッド88が気密性を維持しつつ昇降移動可能に設けられている。この位置確認用昇降ロッド88は、上記蓋部材32の回転(移動)の度合いを確認するためのものであり、その下端部はサドル部12の近傍まで延びて回転してくる蓋部材32と当接するようになっている。そして、この位置確認用昇降ロッド88の上部には、カラーマーク等よりなる目印90が形成されており、上記蓋部材32が後述するように適正な位置まで回転してこのロッド88を押し上げた時にこの目印90を視認できるようになっている。図3中の符号92は、穿孔作業開始までの間、昇降機構48を最上の位置に係止しておくためのストッパである。
【0018】
次に、以上のように構成された分岐取出継手及び分岐継手用工具の使用方法について説明する。
まず、図1及び図2に示す仮想線のように、この分岐取出継手4を元管2の分岐すべき位置に融着により取り付け固定する。この場合、元管2は半円状のサドル部12と図3に示す半円状の締付け金具20とによって挟み込まれるように固定され、ボルト22でもって強固に結合される。
そして、サドル部12の加熱ヒータ26に通電することによって、両者を熱により融着させる。このようにして元管2に分岐取出継手4を融着したならば、次に図1及び図2に示すように、この分岐取出継手4の分岐管接続管部14に分岐管8を、融着ジョイント6を用いて融着接合する。
【0019】
このようにして、元管2に分岐取出継手4を融着し、更に、分岐管接続管部14に分岐管8を接合したならば、次にこの分岐取出継手4のカッタ挿通管部16の上端部に、図3に示すように分岐継手用工具10を接続固定する。この際、接続の直前に、ワイヤ部材80の先端に設けた係合フック82を、蓋部材32の係合突片36のフック孔36Aに引っ掛けておく。そして、このフック挿通管部16の上端のフランジ部28に工具筐体42の下端のフランジ部44を接合し、両者をボルト46により強固に接合することにより分岐継手用工具10を取り付ける。
【0020】
次にこの状態でカッタ部材18を下端部まで降下させることにより、図7に示すように元管2の側壁を切断する。具体的には、昇降機構48をまず下端部までスライド移動させて、その後、この回転ハンドル68を下方向へ押圧しつつ手動で回転することにより、ヘッド部66がねじ部67に嵌合して係止される。その後、送りねじ棒58を回転することによりカッタ部材18は徐々に下方向へ移動し、すなわち元管2の軸芯線2Aに対して偏心した位置に向かって進行して上述のように元管2の側壁(側部)を押し切りすることになる。尚、この押し切りと同時にガスが部分的に放出される。この際、押し切りによって切り取った切片2Bは、カッタ部材18内の弾性フック部材62により保持された状態となり、これより抜け出ることはない。
このようにして元管2の側壁の切断が完了したならば、図8に示すようにカッタ部材8を上昇させて元の位置に戻す。そして、工具筐体42の天井部に設けた位置確認用昇降ロッド88を手で下方向へ十分に押し下げておく。
【0021】
次に、図9に示すように、ウインチ手段72のハンドル76を手動で回転することによって巻き取り部78でワイヤ部材80を巻き取り、蓋部材32を徐々に上方へ向けて回転させ、最終的にこの弾性部材よりなる蓋部材32でサドル部12に対するカッタ挿通管部16の分岐口37を完全に閉じて密閉状態とする。この際、蓋部材32に設けたL字状のストッパ部材38が、元管2の開口部60の上端縁60Aに引っ掛かるので、蓋部材32がそれ以上、上方向へ過度に回転することを防止することができる。
また、蓋部材32が上方向へ回転すると、この蓋部材32に下方向へ押し下げられている位置確認用昇降ロッド88の下端部が当接し、この状態で更に蓋部材32を上方向へ回転するとこの回転に従ってロッド88は上昇することにより、最終的にロッド88の上端部に設けた目印90が上方に飛び出した状態となって操作者は、蓋部材32が適正な位置まで、すなわち分岐口37を完全に閉じる位置まで回転したことを認識することができる。
【0022】
また、この状態では、分岐管8内へはすでにガスが流入しているので、分岐取出継手4内は勿論のこと、分岐継手工具10の工具筐体42内も圧力の高いガスに満たされた状態となっている。ここで工具筐体42に設けている開閉バルブ86を一旦開状態として工具筐体42の内部圧力を抜いて大気圧程度にした後に直ちにこれを閉状態とし、この後に圧力計84を注視することにより、蓋部材32が完全密閉していれば圧力上昇は見られないので、これにより工具筐体42内側へのガス漏れの有無を判断することができる。
【0023】
図9に示す場合には、蓋部材32が分岐口37に正確に精度良く嵌まり込んでいるが、実際には、この蓋部材32はゴム状の弾性体よりなっているので、その周縁部は屈曲変形した状態でこの分岐口37に嵌まり込むことになる。このようにして、蓋部材32により分岐口37を完全に密閉することができたことを確認できたならば、工具筐体42の下端部のフランジ部44を固定しているボルト46を緩めて、図10に示すようにこの分岐継手用工具10を取り外す。この際、ワイヤ部材80の先端の係合フック82も、蓋部材32の係合突片36のフック孔36Aから取り出す。そして、この取り外した、カッタ部材18を内蔵する分岐継手用工具10は再利用されることになる。
このように、分岐継手用工具10を取り外したならば、図11に示すように、カッタ挿通管部16の上端部の内壁のネジ山30に円形状の例えばポリエチレン樹脂等の樹脂よりなる閉止栓31を、シール部材94を介して螺合させて嵌め込んでこの開口部を気密に閉じる。そして、更に気密性を向上させるためにこの上に、盲板よりなる例えば鋳鉄製の閉止フランジ33を、周縁部にシール部材96を介在させてボルト46により締め付け固定して作業を終了することになる。
【0024】
このようにして、本発明の分岐取出継手4や分岐継手用工具10を用いることにより、分岐管8の接続が、迅速で且つ簡単にでき、しかもカッタ部材も再利用することができる。
また、経年変化等によって蓋部材32の弾性が劣化して、これが分岐口37から外れ落ちて自由に回転した場合でも、このストッパ部材38が図3に示すように分岐管接続管部14の端面に当接するので、この分岐口40の部分が閉塞されることはない。従って、若干の流量の減少は生じるが、分岐管8側へは十分なガスが継続的に供給されることになる。
【0025】
尚、上記実施例では蓋部材32の構成は、これの全体を合成ゴムで形成した場合を例にとって説明したが、これに限定されず、例えば図12に示す断面図のように中心側を例えばステンレススチールのような硬い芯材100で形成し、これを中心に埋め込むようにしてその周囲全体を覆って合成ゴムのような弾性部材102を形成するようにしてもよい。或いは上記芯材100の外周部のみにリング状に弾性部材を形成するようにしてもよい。
また、ここでは引き上げ機構として、ガスに対して危険な火花等が出ないように手動によるウインチ手段72を用いたが、これに限定されず、例えば手動による油圧手段を用いるようにしてもよい。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の分岐取出継手及び分岐継手用工具によれば、分岐継手用工具以外の特別の工具を用いることなく、分岐管の接続が迅速で、且つ簡単にでき、しかもカッタ部材を再利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分岐取出継手を示す概略平面図である。
【図2】図1に示す分岐取出継手の概略側面図である。
【図3】分岐取出継手と分岐継手用工具の組み立て状態を示す断面図である。
【図4】蓋部材を示す斜視図である。
【図5】カッタ部材を示す下面図である。
【図6】分岐継手用工具のフックを示す図である。
【図7】分岐取出継手と分岐継手用工具の使用方法を説明するための説明図である。
【図8】分岐取出継手と分岐継手用工具の使用方法を説明するための説明図である。
【図9】分岐取出継手と分岐継手用工具の使用方法を説明するための説明図である。
【図10】分岐取出継手と分岐継手用工具の使用方法を説明するための説明図である。
【図11】分岐取出継手と分岐継手用工具の使用方法を説明するための説明図である。
【図12】蓋部材の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
2 元管
2A 軸芯線
4 分岐取出継手
8 分岐管
10 分岐継手用工具
12 サドル部
14 分岐管接続管部
16 カッタ挿通管部
18 カッタ部材
31 閉止栓
33 閉止フランジ
32 蓋部材
38 ストッパ部材
42 工具筐体
48 昇降機構
70 引き上げ機構
72 ウインチ手段
78 巻き取り部
80 ワイヤ部材
84 圧力計
86 開閉バルブ
88 位置確認用昇降ロッド
100 芯材

Claims (12)

  1. 熱可塑性樹脂よりなる元管に分岐管を接続するために用いる分岐取出継手において、
    前記元管の表面に融着されるサドル部と、
    該サドル部から分岐する分岐管接続管部と、
    前記サドル部から前記分岐管接続管部とは異なる方向へ分岐されて前記元管の側部を切断するカッタ部材を挿通させるカッタ挿通管部と、
    前記サドル部の内壁に揺動可能に支持されて外力により前記カッタ挿通管部の分岐口を閉じることが可能な蓋部材と、
    よりなることを特徴とする分岐取出継手。
  2. 前記蓋部材には、前記蓋部材が過度に移動することを防止するストッパ部材が取り付けられることを特徴とする請求項1記載の分岐取出継手。
  3. 前記分岐管接続管部は、前記元管の軸芯線に略直交するように分岐されていることを特徴とする請求項1又は2記載の分岐取出継手。
  4. 前記カッタ挿通管部の開口部には、閉止栓が気密に着脱可能に取り付けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の分岐取出継手。
  5. 前記閉止栓を覆うようにして閉止フランジが気密に着脱可能に取り付けられることを特徴とする請求項4記載の分岐取出継手。
  6. 前記蓋部材は、全体が弾性部材により、或いは硬い芯材の周囲を弾性部材により覆って形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の分岐取出継手。
  7. 前記ストッパ部材は、前記蓋部材が前記分岐口を離脱して自由回転した際には、前記分岐管接続管部に対する分岐口を塞がないような機能を併せ持つことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の分岐取出継手。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の分岐取出継手に着脱自在に取り付けられる分岐継手用工具において、
    カッタ挿通管部の開口部に密閉状態で連結される工具筐体と、
    前記工具筐体内に収容されて前記分岐取出継手に向けて進退可能になされて前記元管の側部を切断するカッタ部材と、
    前記蓋部材を引き上げて前記カッタ挿通管部に対する分岐口を密閉状態で閉じる引き上げ機構と、
    よりなることを特徴とする分岐継手用工具。
  9. 前記カッタ部材は、前記元管の軸芯線に対して偏心した位置に向かって進行して側部を押し切りするように構成されていることを特徴とする請求項8記載の分岐継手用工具。
  10. 前記引き上げ機構は、前記蓋部材に着脱可能に係合させるワイヤ部材と、該ワイヤ部材を巻き取る巻き取り部とを有するウインチ手段であることを特徴とする請求項8または9記載の分岐継手用工具。
  11. 前記工具筐体には、前記蓋部材の移動の度合いを確認するために昇降可能になされた位置確認用昇降ロッドが設けられることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の分岐継手用工具。
  12. 前記工具筐体には、該工具筐体の内部圧力を開放する開閉バルブと、前記工具筐体内の圧力を検出する圧力計とが設けられることを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載の分岐継手用工具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008045584A (ja) * 2006-08-11 2008-02-28 Sankoo:Kk 分岐取出継手用穿孔工具
JP2013170595A (ja) * 2012-02-17 2013-09-02 Cosmo Koki Co Ltd 流体管分岐装置及び流体分岐方法

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