JP2004232653A - 単筒型油圧緩衝器 - Google Patents
単筒型油圧緩衝器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004232653A JP2004232653A JP2003018287A JP2003018287A JP2004232653A JP 2004232653 A JP2004232653 A JP 2004232653A JP 2003018287 A JP2003018287 A JP 2003018287A JP 2003018287 A JP2003018287 A JP 2003018287A JP 2004232653 A JP2004232653 A JP 2004232653A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piston
- cylinder
- rod
- chamber
- free piston
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16F—SPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
- F16F9/00—Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
- F16F9/32—Details
- F16F9/3207—Constructional features
- F16F9/3235—Constructional features of cylinders
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16F—SPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
- F16F9/00—Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
- F16F9/06—Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium using both gas and liquid
- F16F9/061—Mono-tubular units
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16F—SPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
- F16F9/00—Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
- F16F9/06—Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium using both gas and liquid
- F16F9/064—Units characterised by the location or shape of the expansion chamber
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16F—SPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
- F16F9/00—Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
- F16F9/32—Details
- F16F9/48—Arrangements for providing different damping effects at different parts of the stroke
- F16F9/483—Arrangements for providing different damping effects at different parts of the stroke characterised by giving a particular shape to the cylinder, e.g. conical
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Fluid-Damping Devices (AREA)
Abstract
【課題】油温上昇等の温度に起因する内圧上昇が生じ難いガス室の構造を備えた単筒型油圧緩衝器を提供する。
【解決手段】シリンダ体21と、このシンダ体21内に往復動可能に収挿されてシリンダ体21内を高圧ガス室Gと油室Oとに分離するフリーピストン22と、シリンダ体21内にピストン体28を介して出没自在に挿入されたロッド体23とを備え、ロッド側室26側に設けられてロッド体23との間の隙間をシールするオイルシール25とを備えた単筒型油圧緩衝器において、フリーピストン22の外径F及びこのフリーピストン22が往復動するシリンダ体21におけるフリーピストン摺動部34の内径fを、ピストン体28の外径P及びこのピストン体28が往復動するシリンダ体21におけるピストン摺動部39の内径pよりも大きく設定したことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】シリンダ体21と、このシンダ体21内に往復動可能に収挿されてシリンダ体21内を高圧ガス室Gと油室Oとに分離するフリーピストン22と、シリンダ体21内にピストン体28を介して出没自在に挿入されたロッド体23とを備え、ロッド側室26側に設けられてロッド体23との間の隙間をシールするオイルシール25とを備えた単筒型油圧緩衝器において、フリーピストン22の外径F及びこのフリーピストン22が往復動するシリンダ体21におけるフリーピストン摺動部34の内径fを、ピストン体28の外径P及びこのピストン体28が往復動するシリンダ体21におけるピストン摺動部39の内径pよりも大きく設定したことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両のサスペンション装置に使用する単筒型油圧緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の単筒型油圧緩衝器としては、特許文献1に示すものを例示することができる。
【0003】
この単筒型油圧緩衝器は、自動車のサスペンション装置に使用されるものであり、その構造を簡略化して示すと、図2に示すように、有底円筒状をなすシリンダ体1と、このシリンダ1体内に往復動可能に収挿されてシリンダ1体内を高圧ガス室Gと油室Oとに分離するフリーピストン2と、シリンダ体1の開口端に設けられてこのシリンダ体1から出没するロッド体13を支持するベアリング3と、このベアリング3よりシリンダ体1の開口端側に設けられてロッド体13との隙間をシールするオイルシール4と、シリンダ体1から出没するロッド体13の基端に連結されて前記シリンダ体1における油室O内をロッド室11と反ロッド室12に区画するピストン体5とを備えている。
【0004】
又、ピストン体5のロッド室側面11には圧側ポート6を開閉可能に閉塞する圧側バルブ7が設けられるとともに、ピストン体5の反ロッド室側12面には伸側ポート8を開閉可能に閉塞する伸側バルブ9が設けられている。
【0005】
従って、ロッド体13の伸び工程時には、加圧されたロッド室11内の作動油が伸側ポート8を介して伸側バルブ9を押し開き、反ロッド室12側に流れると同時に伸側の減衰力を発生する。又、ロッド体13の縮み工程時には、加圧された反ロッド室12内の作動油が圧側ポート6を介して圧側バルブ7を押し開き、ロッド室11側に流れると同時に圧側の減衰力を発生する。
【0006】
【特許文献1】
実開昭558‐69136号公報(図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように構成された単筒型油圧緩衝器においては、次に示すような問題点が考えられる。
【0008】
即ち、シリンダ体1からロッド体13が出没を繰り返す使用状態のうち、特に高温の環境下における使用状態では、油室O内の油温が上昇して体積膨張を引き起こすと同時に、この油室Oにフリーピストン2を介して隣接するガス室Gの温度も上昇させ、その内圧を上げる。
【0009】
この内圧の上昇はガス室Gの体積膨張を引き起こし、作動油自体の体積膨張と相俟ってベアリング3とロッド体13との摺動隙間やベアリング3に設けた油戻し孔10を介してオイルシール4に大きな圧力負荷を加えることになる。
【0010】
元来、この種の単筒型油圧緩衝器では、上述したようにロッド体13との摺動隙間や油戻し孔10を介してオイルシール4に圧力が直接加わる構造となっているので、オイルシール4としては高圧下における信頼性の高いものを採用しているが、上述した圧力負荷が頻繁にオイルシール4に加わると、オイルシール4自体の寿命を低下させるという問題点が考えられる。
【0011】
特に、ガス室G内の高圧ガスは温度に対する内圧上昇率が二次曲線的に高くなる性質を持っており、僅かな温度上昇によってガス室Gの内圧が上昇し、上記のオイルシール4に加わる圧力負荷を増大させるので問題となる。
【0012】
従って、本発明の目的は、油温等の温度上昇に起因する内圧上昇が生じ難いガス室の構造を備えた単筒型油圧緩衝器を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、シリンダ体と、このシンダ体内に往復動可能に収挿されてシリンダ体内を高圧ガス室と油室とに分離するフリーピストンと、同じくシリンダ体内にピストン体を介して出没自在に挿入されたロッド体と、上記油室内をピストン体を介して区画したロッド側室と反ロッド側室と、シリンダ体の開口端に設けられ上記ロッド体を支持するベアリングと、このベアリングよりシリンダ体の開口端側又はロッド側室側に設けられてロッド体との間の隙間をシールするオイルシールとを備えた単筒型油圧緩衝器において、フリーピストンの外径及びこのフリーピストンが往復動するシリンダ体におけるフリーピストン摺動部の内径を、ピストン体の外径及びこのピストン体が往復動するシリンダ体におけるピストン摺動部の内径よりも大きく設定したことを特徴とするものである。
【0014】
この場合、シリンダ体におけるフリーピストン摺動部と、ピストン摺動部との境界部分となる内径部分にフリーピストンの移動を規制する段差部が設けられていることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を自動車のサスペンション装置に使用する単筒型油圧緩衝器に具体化した実施の形態を図に基づいて説明する。
【0016】
この単筒型油圧緩衝器は、有底円筒状をなすシリンダ体21と、このシンダ体21内に往復動可能に収挿されてシリンダ体21内を高圧ガス室Gと油室Oとに分離するフリーピストン22と、同じくシリンダ体21内にピストン体28を介して出没自在に挿入されたロッド体23と、上記油室O内をピストン体28を介して区画したロッド側室26と反ロッド側室27と、シリンダ体21の開口端に設けられ上記ロッド体21を支持するベアリング24と、このベアリング24よりシリンダ体21の開口端側又はロッド側室側27に設けられてロッド体23との間の隙間をシールするオイルシール35とを備えており、基本的には従来技術で示したものと同様の構造を有している。
【0017】
又、ピストン体28はロッド体23に対してナット29によって固定されるとともに、そのピストン体28のロッド室26側面には圧側ポート30を開閉可能に閉塞する圧側バルブ31が設けられ、ピストン体28の反ロッド室27側面には伸側ポート32を開閉可能に閉塞する伸側バルブ33が設けられている。
【0018】
そして、本発明の特徴とする構成は、フリーピストン22の外径F及びこのフリーピストン22が往復動するシリンダ体21におけるフリーピストン摺動部34の内径fを、ピストン体28の外径P及びこのピストン体28が往復動するシリンダ体21におけるピストン摺動部39の内径pよりも大きく設定するとともに、フリーピストン摺動部34と、ピストン摺動部39との境界部分となる内径部分に段差部35が設けられている点である。
【0019】
尚、36は、シリンダ体の底部に溶接固定された取付アイ、37は、フリーピストンに取付けられたOリング、38はベアリング24、に設けた油戻し孔38である。
【0020】
上記のように構成された単筒型油圧緩衝器においては、ロッド体23の伸び工程時には、加圧されたロッド室26内の作動油が伸側ポート32を介して伸側バルブ33を押し開き、反ロッド室27側に流れると同時に伸側の減衰力を発生する。又、ロッド体23の縮み工程時には、加圧された反ロッド室27内の作動油が圧側ポート30を介して圧側バルブ31を押し開き、ロッド側26室に流れると同時に圧側の減衰力を発生する。
【0021】
そして、このロッド体23の伸縮工程が頻繁に繰り返される使用状態のうち、特に高温の環境下における使用状態では、油室内の油温が上昇して体積膨張を引き起こすと同時に、この油室にフリーピストン22を介して隣接するガス室Gの温度も上昇し、その内圧を上げる。
【0022】
この内圧の上昇はガス室の体積膨張を引き起こし、作動油自体の体積膨張と相俟ってベアリング24に設けた油戻し孔38、及びロッド体23との隙間を介してオイルシール25に大きな圧力負荷を加えることになる。
【0023】
ところが、本実施の形態では、フリーピストン22が往復動するシリンダ体21におけるフリーピストン摺動部34の内径fを、ピストン体28が往復動するシリンダ体21におけるピストン摺動部39の内径pよりも大きく設定することによってガス室Gの容積を大きくしているので、その分、上述した温度上昇が起き難く、ガス室Gの内圧上昇を抑制することができる。
【0024】
従って、ガス室Gの内圧上昇によるオイルシール25への圧力負荷を低減でき、ひいては、オイルシール25自体の寿命を延ばすことができる。
【0025】
特に、高圧のガス室Gは温度に対する内圧上昇率が二次曲線的に高くなる性質を持っているので、上記の構造によって温度上昇に起因する内圧上昇を抑制することは、オイルシール25に加わる圧力負荷を増大させない点で大変有効である。
【0026】
又、本実施の形態では、フリーピストン摺動部34と、ピストン摺動部39との境界部分となる内径部分にフリーピストンの移動を規制する段差部35が設けられているので、ガス圧で移動可能なフリーピストン22の移動距離がフリーピストン摺動部34の長さで規制されることになる。
【0027】
従って、例えば、過大な圧力負荷によってオイルシール25部分からオイル漏れを起こしても、フリーピストン22はフリーピストン摺動部34の長さ以上にはシリンダ体21の開口端側に向かって移動しないので、ガス室Gのガス圧に起因するオイル漏れを最小限に抑制することができる。
【0028】
尚、本発明は前記実施の形態では、ベアリング24よりシリンダ体21の開口端側にオイルシール25を配置したものを示したが、これに限定されるものではなく、ベアリンング24よりロッド室26側にオイルシール25が配置されているものに具体化することも可能である。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば次の効果がある。
【0030】
1)請求項1の発明によれば、フリーピストンが往復動するシリンダ体におけるフリーピストン摺動部の内径を、ピストン体が往復動するシリンダ体におけるピストン摺動部の内径よりも大きく設定することによってガス室の容積を大きくしているので、油温等の温度上昇に起因する内圧上昇が起き難く、ガス室の体積膨張を抑制することができる。従って、ガス室の内圧膨張に起因するオイルシールへの圧力負荷を低減でき、ひいては、オイルシール自体の寿命を延ばすことができる。
【0031】
2)請求項2の発明によれば、フリーピストン摺動部と、ピストン摺動部との境界部分となる内径部分にフリーピストンの移動を規制する段差部が設けられているので、ガス室内のガス圧で移動可能なフリーピストンの距離がフリーピストン摺動部の長さで規制されることになる。従って、例えば、圧力負荷によってオイルシール部分からオイル漏れを起こしても、フリーピストンはフリーピストン摺動部の長さ以上にはシリンダ体の開口端側に移動しないので、ガス室のガス圧に起因するオイル漏れを最小限に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す単筒型油圧緩衝器の断面図である。
【図2】従来の単筒型油圧緩衝器を示す断面図である。
【符号の説明】
21 シリンダ体
22 フリーピストン
23 ロッド体
24 ベアリング
25 オイルシール
26 ロッド室
27 反ロッド室
28 ピストン体
34 フリーピストン摺動部
35 段差部
39 ピストン摺動部
P ピストン体の外径
p ピストン摺動部の内径
F フリーピストンの外径
f フリーピストン摺動部の内径
G 高圧ガス室
O 油室
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両のサスペンション装置に使用する単筒型油圧緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の単筒型油圧緩衝器としては、特許文献1に示すものを例示することができる。
【0003】
この単筒型油圧緩衝器は、自動車のサスペンション装置に使用されるものであり、その構造を簡略化して示すと、図2に示すように、有底円筒状をなすシリンダ体1と、このシリンダ1体内に往復動可能に収挿されてシリンダ1体内を高圧ガス室Gと油室Oとに分離するフリーピストン2と、シリンダ体1の開口端に設けられてこのシリンダ体1から出没するロッド体13を支持するベアリング3と、このベアリング3よりシリンダ体1の開口端側に設けられてロッド体13との隙間をシールするオイルシール4と、シリンダ体1から出没するロッド体13の基端に連結されて前記シリンダ体1における油室O内をロッド室11と反ロッド室12に区画するピストン体5とを備えている。
【0004】
又、ピストン体5のロッド室側面11には圧側ポート6を開閉可能に閉塞する圧側バルブ7が設けられるとともに、ピストン体5の反ロッド室側12面には伸側ポート8を開閉可能に閉塞する伸側バルブ9が設けられている。
【0005】
従って、ロッド体13の伸び工程時には、加圧されたロッド室11内の作動油が伸側ポート8を介して伸側バルブ9を押し開き、反ロッド室12側に流れると同時に伸側の減衰力を発生する。又、ロッド体13の縮み工程時には、加圧された反ロッド室12内の作動油が圧側ポート6を介して圧側バルブ7を押し開き、ロッド室11側に流れると同時に圧側の減衰力を発生する。
【0006】
【特許文献1】
実開昭558‐69136号公報(図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように構成された単筒型油圧緩衝器においては、次に示すような問題点が考えられる。
【0008】
即ち、シリンダ体1からロッド体13が出没を繰り返す使用状態のうち、特に高温の環境下における使用状態では、油室O内の油温が上昇して体積膨張を引き起こすと同時に、この油室Oにフリーピストン2を介して隣接するガス室Gの温度も上昇させ、その内圧を上げる。
【0009】
この内圧の上昇はガス室Gの体積膨張を引き起こし、作動油自体の体積膨張と相俟ってベアリング3とロッド体13との摺動隙間やベアリング3に設けた油戻し孔10を介してオイルシール4に大きな圧力負荷を加えることになる。
【0010】
元来、この種の単筒型油圧緩衝器では、上述したようにロッド体13との摺動隙間や油戻し孔10を介してオイルシール4に圧力が直接加わる構造となっているので、オイルシール4としては高圧下における信頼性の高いものを採用しているが、上述した圧力負荷が頻繁にオイルシール4に加わると、オイルシール4自体の寿命を低下させるという問題点が考えられる。
【0011】
特に、ガス室G内の高圧ガスは温度に対する内圧上昇率が二次曲線的に高くなる性質を持っており、僅かな温度上昇によってガス室Gの内圧が上昇し、上記のオイルシール4に加わる圧力負荷を増大させるので問題となる。
【0012】
従って、本発明の目的は、油温等の温度上昇に起因する内圧上昇が生じ難いガス室の構造を備えた単筒型油圧緩衝器を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、シリンダ体と、このシンダ体内に往復動可能に収挿されてシリンダ体内を高圧ガス室と油室とに分離するフリーピストンと、同じくシリンダ体内にピストン体を介して出没自在に挿入されたロッド体と、上記油室内をピストン体を介して区画したロッド側室と反ロッド側室と、シリンダ体の開口端に設けられ上記ロッド体を支持するベアリングと、このベアリングよりシリンダ体の開口端側又はロッド側室側に設けられてロッド体との間の隙間をシールするオイルシールとを備えた単筒型油圧緩衝器において、フリーピストンの外径及びこのフリーピストンが往復動するシリンダ体におけるフリーピストン摺動部の内径を、ピストン体の外径及びこのピストン体が往復動するシリンダ体におけるピストン摺動部の内径よりも大きく設定したことを特徴とするものである。
【0014】
この場合、シリンダ体におけるフリーピストン摺動部と、ピストン摺動部との境界部分となる内径部分にフリーピストンの移動を規制する段差部が設けられていることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を自動車のサスペンション装置に使用する単筒型油圧緩衝器に具体化した実施の形態を図に基づいて説明する。
【0016】
この単筒型油圧緩衝器は、有底円筒状をなすシリンダ体21と、このシンダ体21内に往復動可能に収挿されてシリンダ体21内を高圧ガス室Gと油室Oとに分離するフリーピストン22と、同じくシリンダ体21内にピストン体28を介して出没自在に挿入されたロッド体23と、上記油室O内をピストン体28を介して区画したロッド側室26と反ロッド側室27と、シリンダ体21の開口端に設けられ上記ロッド体21を支持するベアリング24と、このベアリング24よりシリンダ体21の開口端側又はロッド側室側27に設けられてロッド体23との間の隙間をシールするオイルシール35とを備えており、基本的には従来技術で示したものと同様の構造を有している。
【0017】
又、ピストン体28はロッド体23に対してナット29によって固定されるとともに、そのピストン体28のロッド室26側面には圧側ポート30を開閉可能に閉塞する圧側バルブ31が設けられ、ピストン体28の反ロッド室27側面には伸側ポート32を開閉可能に閉塞する伸側バルブ33が設けられている。
【0018】
そして、本発明の特徴とする構成は、フリーピストン22の外径F及びこのフリーピストン22が往復動するシリンダ体21におけるフリーピストン摺動部34の内径fを、ピストン体28の外径P及びこのピストン体28が往復動するシリンダ体21におけるピストン摺動部39の内径pよりも大きく設定するとともに、フリーピストン摺動部34と、ピストン摺動部39との境界部分となる内径部分に段差部35が設けられている点である。
【0019】
尚、36は、シリンダ体の底部に溶接固定された取付アイ、37は、フリーピストンに取付けられたOリング、38はベアリング24、に設けた油戻し孔38である。
【0020】
上記のように構成された単筒型油圧緩衝器においては、ロッド体23の伸び工程時には、加圧されたロッド室26内の作動油が伸側ポート32を介して伸側バルブ33を押し開き、反ロッド室27側に流れると同時に伸側の減衰力を発生する。又、ロッド体23の縮み工程時には、加圧された反ロッド室27内の作動油が圧側ポート30を介して圧側バルブ31を押し開き、ロッド側26室に流れると同時に圧側の減衰力を発生する。
【0021】
そして、このロッド体23の伸縮工程が頻繁に繰り返される使用状態のうち、特に高温の環境下における使用状態では、油室内の油温が上昇して体積膨張を引き起こすと同時に、この油室にフリーピストン22を介して隣接するガス室Gの温度も上昇し、その内圧を上げる。
【0022】
この内圧の上昇はガス室の体積膨張を引き起こし、作動油自体の体積膨張と相俟ってベアリング24に設けた油戻し孔38、及びロッド体23との隙間を介してオイルシール25に大きな圧力負荷を加えることになる。
【0023】
ところが、本実施の形態では、フリーピストン22が往復動するシリンダ体21におけるフリーピストン摺動部34の内径fを、ピストン体28が往復動するシリンダ体21におけるピストン摺動部39の内径pよりも大きく設定することによってガス室Gの容積を大きくしているので、その分、上述した温度上昇が起き難く、ガス室Gの内圧上昇を抑制することができる。
【0024】
従って、ガス室Gの内圧上昇によるオイルシール25への圧力負荷を低減でき、ひいては、オイルシール25自体の寿命を延ばすことができる。
【0025】
特に、高圧のガス室Gは温度に対する内圧上昇率が二次曲線的に高くなる性質を持っているので、上記の構造によって温度上昇に起因する内圧上昇を抑制することは、オイルシール25に加わる圧力負荷を増大させない点で大変有効である。
【0026】
又、本実施の形態では、フリーピストン摺動部34と、ピストン摺動部39との境界部分となる内径部分にフリーピストンの移動を規制する段差部35が設けられているので、ガス圧で移動可能なフリーピストン22の移動距離がフリーピストン摺動部34の長さで規制されることになる。
【0027】
従って、例えば、過大な圧力負荷によってオイルシール25部分からオイル漏れを起こしても、フリーピストン22はフリーピストン摺動部34の長さ以上にはシリンダ体21の開口端側に向かって移動しないので、ガス室Gのガス圧に起因するオイル漏れを最小限に抑制することができる。
【0028】
尚、本発明は前記実施の形態では、ベアリング24よりシリンダ体21の開口端側にオイルシール25を配置したものを示したが、これに限定されるものではなく、ベアリンング24よりロッド室26側にオイルシール25が配置されているものに具体化することも可能である。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば次の効果がある。
【0030】
1)請求項1の発明によれば、フリーピストンが往復動するシリンダ体におけるフリーピストン摺動部の内径を、ピストン体が往復動するシリンダ体におけるピストン摺動部の内径よりも大きく設定することによってガス室の容積を大きくしているので、油温等の温度上昇に起因する内圧上昇が起き難く、ガス室の体積膨張を抑制することができる。従って、ガス室の内圧膨張に起因するオイルシールへの圧力負荷を低減でき、ひいては、オイルシール自体の寿命を延ばすことができる。
【0031】
2)請求項2の発明によれば、フリーピストン摺動部と、ピストン摺動部との境界部分となる内径部分にフリーピストンの移動を規制する段差部が設けられているので、ガス室内のガス圧で移動可能なフリーピストンの距離がフリーピストン摺動部の長さで規制されることになる。従って、例えば、圧力負荷によってオイルシール部分からオイル漏れを起こしても、フリーピストンはフリーピストン摺動部の長さ以上にはシリンダ体の開口端側に移動しないので、ガス室のガス圧に起因するオイル漏れを最小限に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す単筒型油圧緩衝器の断面図である。
【図2】従来の単筒型油圧緩衝器を示す断面図である。
【符号の説明】
21 シリンダ体
22 フリーピストン
23 ロッド体
24 ベアリング
25 オイルシール
26 ロッド室
27 反ロッド室
28 ピストン体
34 フリーピストン摺動部
35 段差部
39 ピストン摺動部
P ピストン体の外径
p ピストン摺動部の内径
F フリーピストンの外径
f フリーピストン摺動部の内径
G 高圧ガス室
O 油室
Claims (2)
- シリンダ体と、このシンダ体内に往復動可能に収挿されてシリンダ体内を高圧ガス室と油室とに分離するフリーピストンと、同じくシリンダ体内にピストン体を介して出没自在に挿入されたロッド体と、上記油室内をピストン体を介して区画したロッド側室と反ロッド側室と、シリンダ体の開口端に設けられ上記ロッド体を支持するベアリングと、このベアリングよりシリンダ体の開口端側又はロッド室側に設けられてロッド体との間の隙間をシールするオイルシールとを備えた単筒型油圧緩衝器において、フリーピストンの外径及びこのフリーピストンが往復動するシリンダ体におけるフリーピストン摺動部の内径を、ピストン体の外径及びこのピストン体が往復動するシリンダ体におけるピストン摺動部の内径よりも大きく設定したことを特徴とする単筒型油圧緩衝器。
- シリンダ体におけるフリーピストン摺動部と、ピストン摺動部との境界部分となる内径部分にフリーピストンの移動を規制する段差部が設けられている請求項1記載の単筒型油圧緩衝器。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003018287A JP2004232653A (ja) | 2003-01-28 | 2003-01-28 | 単筒型油圧緩衝器 |
US10/755,441 US20040145099A1 (en) | 2003-01-28 | 2004-01-13 | Mono-tube type hydraulic shock absorber |
CNA2004100024731A CN1519488A (zh) | 2003-01-28 | 2004-01-20 | 单管型液压减振器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003018287A JP2004232653A (ja) | 2003-01-28 | 2003-01-28 | 単筒型油圧緩衝器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004232653A true JP2004232653A (ja) | 2004-08-19 |
Family
ID=32732846
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003018287A Pending JP2004232653A (ja) | 2003-01-28 | 2003-01-28 | 単筒型油圧緩衝器 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20040145099A1 (ja) |
JP (1) | JP2004232653A (ja) |
CN (1) | CN1519488A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104405810A (zh) * | 2014-10-22 | 2015-03-11 | 湖北扬飞减震器有限公司 | 一种充气式单筒减振器的装配方法 |
KR101847810B1 (ko) * | 2018-01-09 | 2018-04-11 | 케이지에스(주) | 2단 댐퍼 |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7124865B2 (en) * | 2004-02-13 | 2006-10-24 | Progressive Suspension, Inc. | Pressure regulating dampers |
JP4909570B2 (ja) * | 2005-11-08 | 2012-04-04 | カヤバ工業株式会社 | 単筒型液圧緩衝器 |
DE102007025733A1 (de) * | 2007-06-01 | 2008-12-11 | Zf Friedrichshafen Ag | Schwingungsdämpfer, insbesondere Lenkungsdämpfer |
US8240642B2 (en) * | 2010-02-12 | 2012-08-14 | Bwi Company Limited S.A. | Fluid damper with internal compression spring |
US8950558B2 (en) | 2011-12-29 | 2015-02-10 | Fox Factory, Inc. | Dampers with thermal expansion compensation |
PL3039313T3 (pl) | 2013-08-27 | 2019-06-28 | Beijingwest Industries Co., Ltd. | Zespół amortyzatora jednorurowego |
JP6212337B2 (ja) * | 2013-09-13 | 2017-10-11 | Kyb株式会社 | 単筒型液圧緩衝器 |
CN103511534A (zh) * | 2013-10-15 | 2014-01-15 | 浙江亚之星汽车部件有限公司 | 一种单筒高压减振柱式减震器 |
CN108425980A (zh) * | 2017-02-14 | 2018-08-21 | 贺德克国际有限公司 | 液压气动式活塞缸装置 |
PL3585720T3 (pl) | 2017-02-21 | 2021-04-06 | Flexlift Hubgeräte Gmbh | Siłownik chwytający dla środka do podnoszenia ciężarów oraz środek do podnoszenia ciężarów z takim siłownikiem chwytającym |
AU2019358775C1 (en) * | 2018-10-12 | 2022-09-22 | Stoneage, Inc. | Viscous speed retarding device for rotary nozzles with internal piston for thermal expansion |
CN109973584B (zh) * | 2019-04-28 | 2021-08-24 | 无锡琼琚机械科技有限公司 | 一种重卡驾驶室减震器的温控设计方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE1184223B (de) * | 1960-04-01 | 1964-12-23 | Fichtel & Sachs Ag | Hydropneumatische Abfederung mit Daempfung und Niveauregelung, insbesondere fuer Kraftfahrzeuge |
US5577579A (en) * | 1995-10-30 | 1996-11-26 | General Motors Corporation | Method of manufacturing a suspension damper |
-
2003
- 2003-01-28 JP JP2003018287A patent/JP2004232653A/ja active Pending
-
2004
- 2004-01-13 US US10/755,441 patent/US20040145099A1/en not_active Abandoned
- 2004-01-20 CN CNA2004100024731A patent/CN1519488A/zh active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104405810A (zh) * | 2014-10-22 | 2015-03-11 | 湖北扬飞减震器有限公司 | 一种充气式单筒减振器的装配方法 |
KR101847810B1 (ko) * | 2018-01-09 | 2018-04-11 | 케이지에스(주) | 2단 댐퍼 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20040145099A1 (en) | 2004-07-29 |
CN1519488A (zh) | 2004-08-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2004232653A (ja) | 単筒型油圧緩衝器 | |
KR101983482B1 (ko) | 완충기 | |
JP4895974B2 (ja) | 複筒型緩衝器 | |
FI3519717T3 (fi) | Jousitusyksikkö | |
JP2006207649A (ja) | 単筒型油圧緩衝器 | |
RU2008112180A (ru) | Ячейка для исследования текучих сред при повышенных давлениях | |
GB2002492A (en) | Preventing cavitation in hydropneumatic shock absorbers | |
KR100986572B1 (ko) | 차량의 리프터 | |
CN103307187A (zh) | 一种减振器密封结构 | |
JP5481287B2 (ja) | 減衰バルブ | |
JP5346324B2 (ja) | 減衰バルブ | |
JP2004232845A (ja) | 単筒型油圧緩衝器 | |
JP5324529B2 (ja) | 減衰バルブ | |
JP2010084922A (ja) | フリクション調整構造 | |
JP2009121497A (ja) | 複筒型緩衝器 | |
JP2000145860A (ja) | ガススプリング | |
JP2010112423A (ja) | 液圧緩衝器 | |
KR20100089982A (ko) | 유압 스토퍼 구조를 갖는 모노 튜브식 쇽업소버 | |
JP2007016890A (ja) | 空圧緩衝器 | |
RU6367U1 (ru) | Амортизатор транспортного средства | |
JP4761466B2 (ja) | 空圧緩衝器 | |
RU2675968C2 (ru) | Клапан, в частности паровой клапан | |
KR100507529B1 (ko) | 기계식 리프터 | |
JPH08184342A (ja) | 油圧緩衝器 | |
KR20010092999A (ko) | 가스스프링 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050128 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061124 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070116 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070619 |