JP2004231792A - 難燃性導電接着性組成物、フィルムおよびフラットケーブル - Google Patents
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Abstract
【課題】ハロゲンを含むことなく難燃性を有する導電接着性組成物、安価な非難燃性フィルムを用いても難燃性を有し且つアース接続できる導電性接着性フィルムおよび環境問題に対応できる、電磁波シールド機能を有するフラットケーブルを提供すること。
【解決手段】熱可塑性樹脂、導電性フィラーおよび難燃剤を含み、そして難燃剤がリン原子および/または窒素原子を含有する化合物および/またはリン単体を含む、難燃性を有する導電接着性組成物あるいはリン原子を含有する熱可塑性樹脂と導電性フィラーを含む難燃性を有する導電性接着性組成物、上記の導電接着性組成物を電気絶縁性フィルムに塗布して成る、難燃性を有する導電接着性フィルム並びに上記導電接着性フィルムを貼り付けたフラットケーブルからなる、電磁波シールド能を有するフラットケーブル。
【選択図】 なし
【解決手段】熱可塑性樹脂、導電性フィラーおよび難燃剤を含み、そして難燃剤がリン原子および/または窒素原子を含有する化合物および/またはリン単体を含む、難燃性を有する導電接着性組成物あるいはリン原子を含有する熱可塑性樹脂と導電性フィラーを含む難燃性を有する導電性接着性組成物、上記の導電接着性組成物を電気絶縁性フィルムに塗布して成る、難燃性を有する導電接着性フィルム並びに上記導電接着性フィルムを貼り付けたフラットケーブルからなる、電磁波シールド能を有するフラットケーブル。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性、接着性、および難燃性を併せ持つ組成物に関するものであり、さらには、それを塗布、乾燥したフィルム、およびそのフィルムを巻き付け、接着した電磁波シールド機能を有するフラットケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
銀に代表される導電性フィラーを有機系樹脂と混合した、いわゆる導電接着剤、もしくは導電ペーストは広く市販されている。また、これらの導電性組成物を基材に塗布もしくは含浸させて作製した、導電性テープ、導電性フィルムも市販されている。これらの導電性フィルム類は、電子部品等の電磁波シールド材として使用することができる。例えば、特許文献1や特許文献2においては、厚み10μm程度のフィルムに導電性ペーストを製膜したフィルムを使用し、電磁波シールド機能を有するフラットケーブルを作製している。また、特許文献3においては、導電性接着剤組成物を導電性繊維シートに含浸成形し、フレキシブル回路基盤(以下、FPCと略称する)用の電磁波シールド材を作製している。
【特許文献1】
特開平6−283053号公報
【特許文献2】
特開2002−279831号公報
【特許文献3】
特開2001−207143号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
フラットケーブルやFPC等の電子部品は難燃性が要求されており、そこに使用する電磁波シールド材についても難燃性が要求される。特開平6−283053号公報においては、基材フィルムに難燃性のフィルムを使用することが記載されているが、ポリイミド等の難燃性フィルムは概して高価である。特開2001−207143号公報においては接着層に難燃性を付与しているが、ブロム化樹脂を使用しているため、環境問題に配慮した、所謂、ノンハロゲン化が要求される部品類には、その部品の利点を損なう理由で使用できない。特開2002−279831号公報においても、実施例で示された具体的知見はブロム系難燃剤を使用したものに限定され、上記公報と同様である。
【0004】
ハロゲン系以外の難燃剤は各種知られているが、一般的に同等レベルの難燃性を発現させるためには多量の添加を必要とする。特に、薄層の場合、難燃性を発現させることは難しい。従って、他の難燃剤に置き換えるという単純な処方では問題を解決できない。
【0005】
本発明の第1の目的は、ハロゲンを含むことなく難燃性を付与し、かつ導電性と接着性を併せ持つ、環境問題に対応できる難燃性を有する導電接着性組成物を提供することにある。
【0006】
本発明の第2の目的は、ハロゲンを含むことなく難燃性を有する導電接着性フィルムを提供することにある。
【0007】
本発明の第3の目的は、ハロゲンを含むことなく難燃性を有する電磁波シールド機能を有するフラットケーブルを提供することにある。
【0008】
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、本発明の上記第1の目的は、熱可塑性樹脂、導電性フィラーおよび難燃剤を含み、該難燃剤がリン原子および/または窒素原子を含有する化合物ならびにリン単体よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含みそしてハロゲン系難燃剤を含まないことを特徴とする難燃性導電接着性組成物によって達成される。または、リン原子を含有する熱可塑性樹脂、および導電性フィラーを含むことを特徴とする難燃性導電接着性組成物によって達成される。
【0010】
本発明の上記第2の目的は、上記難燃性導電接着性組成物をフィルム上に塗布しそして乾燥してなる、難燃性を有する導電接着性フィルムによって達成される。
【0011】
本発明の上記第3の目的は、上記導電接着性フィルムをフラットケーブルに巻き付けかつ接着してなる、電磁波シールド機能を有するフラットケーブルによって達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる難燃剤は、リン原子および/または窒素原子を含有する化合物および/またはリン単体を含むものである。好ましくは、リン原子および/または窒素原子を含有する化合物および/またはリン単体を50重量%以上含み、かつ、該化合物はリン原子を8重量%以上および/または窒素原子を20重量%以上含む化合物である。難燃剤全体に対する該化合物の含有率が50重量%未満であったり、含有率が50重量%以上であっても、リン原子の含有率が8重量%未満かつ窒素原子の含有率が20重量%未満の化合物を用いた場合には、難燃性が不充分となりがちになる。このような難燃剤を用いると、良好な難燃性を得るためには、難燃剤が熱可塑性樹脂に対し140体積%以上を必要とし、その代わりに導電性もしくは接着性が低下するようになる。
【0013】
本発明で使用されるリン原子を含有する化合物およびリン単体としては、例えば赤リン、リン酸エステル、アルキルホスフィンなどが挙げられる。リン原子含有率が8重量%以上であれば特に制限なく、好ましく用いられる。赤リン系難燃剤としては、吸湿時に導電性に影響の少ない、表面コート品もしくはブレンド品が好ましい。リン酸エステル系としては、表面へのブリードの少ない縮合リン酸エステル系が好ましい。リン原子を含む化合物およびリン単体としては、リン原子の含有率が高い、赤リンの表面コート品もしくはブレンド品が最も好ましい。
【0014】
本発明で使用される窒素原子を含有する化合物としては、例えばメラミンおよびその誘導体、イソシアヌル酸およびその誘導体等が挙げられる。難燃性の点から、窒素含有率の高いトリアジン骨格を有する化合物が好ましく、具体的には、メラミン、メラム、メレム、アルキル化メラミン、硫酸メラミン、グアナミン化合物、グアニジン化合物、メラミン・シアヌレート、メラミン樹脂等が例示できる。難燃性および後述のポリエステル樹脂への分散性の点からメラミン・シアヌレートがさらに好ましい。
【0015】
本発明で使用されるリン原子および窒素原子を共に含有する化合物としては、例えばポリリン酸メラミン、ポリリン酸メラム、ポリリン酸メレム、ホスファゼン化合物、リン酸アミド化合物等が挙げられる。
【0016】
本発明で使用されるリン原子および/または窒素原子を含有する化合物は、1種単独であるいは2種以上を一緒に使用してもよい。
【0017】
本発明においては、難燃剤として、ハロゲン原子、リン原子、窒素原子のいずれも含有しない他の難燃剤を難燃剤全体に対し50重量%未満で併用することができる。かかる他の難燃剤としては、例えば金属水酸化物、金属炭酸塩、金属ホウ酸塩、ケイ素系等が挙げられる。具体的には、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、ホウ酸亜鉛が好適に使用できる。これらの他の難燃剤を難燃剤全体に対し50重量%以上使用した組成物は、薄層では難燃性が不充分となり易く、難燃性を上げるために添加量を増すと、導電性もしくは接着性が低下する傾向にあり、かつ、耐水性も低下する傾向にあるので好ましくない。
【0018】
本発明では、熱可塑性樹脂として、製膜した塗膜が熱圧着性を有していれば特に制限無く使用することができる。好ましくは、軟化温度が40〜200℃のものが使用できる。軟化温度が200℃を超えると、熱圧着条件が高温長時間となって被塗フィルムや被着体に変質、変形等の影響を及ぼし易くなる。軟化温度が40℃以下になると、室温での凝集力が乏しくなって接着強度を低下させ易くなる。後述するように、本発明の効果の故に、被塗フィルムとしては安価な非難燃性のフィルムを使用するのが適している。非難燃性のフィルムは概して耐熱性が低いことを考慮し、熱可塑性樹脂は軟化温度が40〜150℃のものがさらに好ましい。
【0019】
本発明で用いられる熱可塑性樹脂としては、製膜した塗膜の柔軟性を確保するため、ガラス転移温度が50℃以下のものが好ましい。さらに好ましくは、ガラス転移温度が30℃以下のものである。
【0020】
本発明で用いられる熱可塑性樹脂としては、有機溶剤に可溶である。例えばアルキド樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、エチレンビニルアセテート樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂等が使用できる。本発明で用いられる熱可塑性樹脂は、被着体の材質に合わせて選ぶことが可能である。フラットケーブルの絶縁被覆材表面はポリエステル系であることが多いため、本発明のフラットケーブルにおいては、熱可塑性樹脂は接着性の点でポリエステル樹脂であることが好ましい。本発明で用いられるポリエステル樹脂としては、分子量5,000以上40,000以下の非晶性の飽和ポリエステルが好ましい。ポリエステルを合成する際、リン原子、もしくは窒素原子含有化合物を導入し、難燃性を付与したポリエステルがさらに好ましい。
【0021】
本発明で用いられるリン原子を含有する熱可塑性樹脂としては、リン原子を1重量%以上含有しているのが好ましい。リン原子の含有の仕方は、主鎖骨格に導入されていても側鎖に導入されていてもよい。側鎖に導入されている場合には、P−C結合を介して主鎖に結合しているのが好ましい。リン原子が側鎖に導入されている一例としては、化合物1の1官能基がC原子を介して主鎖に結合しているポリエステルが挙げられる。
【0022】
本発明で用いられる導電性フィラーとしては、導電性を有していれば使用することができる。例えば金属系、金属酸化物系、炭素系、また、それらで被覆した有機もしくは無機固形物フィラーが使用できる。具体的には、銀粉、ニッケル粉、銅粉、導電性カーボン類、および、これらの混合物、また、銀もしくはニッケルで被覆した、有機フィラーや無機フィラーが好適に使用できる。本発明で用いられる導電性フィラーは、1種でもよく、また、2種類以上を一緒にしてもよい。
【0023】
本発明で用いられる導電性フィラーの形状には、特に制限は無い。形状は、例えば不定形、球状、フレーク状、棒状、突起状、枝状等であることができる。フィラーは、形状の同じものを1種類で用いてもよく、また、形状の異なるものを2種類以上を一緒にして用いてもよい。本発明の導電接着性フィルムにおいて、金属層を有しない被塗フィルムを使用する場合には、フレーク状の導電性フィラーを使用するのが好ましく、それによって接着剤層の塗膜に対して接線方向の導電性が得られ易い。また、金属層を有する被塗フィルムを使用する場合には、不定形、突起状、もしくは枝状の導電性フィラーを使用するのが好ましく、それによって接着剤層の塗膜に対して法線方向の導電性が得られ易い。金属層を有する被塗フィルムを使用する場合に、フレーク状の導電性フィラーを併用して導電性の安定性を増すこともできる。
【0024】
本発明の組成物は、好ましくは、熱可塑性樹脂、導電性フィラーおよび難燃剤を、導電接着性組成物の不揮発分全量に対し、熱可塑性樹脂および導電性フィラーを体積基準でそれぞれ、40〜85%および1〜40%で含み、さらに難燃剤を熱可塑性樹脂に対し体積基準で15〜140%含む。熱可塑性樹脂の割合が、体積基準で40%未満になると製膜後の接着性が著しく低下する傾向がある。より好ましくは、同じ基準で50〜80%である。本発明における難燃剤として、リン原子含有率の高い赤リン系の化合物を使用する場合には、難燃剤の割合は熱可塑性樹脂に対し70体積%以下でよくそしてフレーク状の導電性フィラーを10体積%以上使用してより安定した導電性を得ることができる。本発明における難燃剤として、窒素原子を含有するメラミン系の化合物を使用する場合には、難燃剤の割合は熱可塑性樹脂に対し70体積%以上が好ましくそして突起状、もしくは枝状の、吸油量の大きな導電性フィラーを10体積%以下で使用すると共に、金属層を有する被塗フィルムを用いることが好ましい。
【0025】
本発明の主たる目的の1つは、ハロゲンを含むことなく難燃性を付与し、かつ導電性と接着性を併せ持つ、環境問題に対応できる難燃性を有する導電接着性組成物を提供することにあるが、本発明の難燃性導電接着性組成物としては、リン原子を含まないことがさらに好ましい。本発明のフラットケーブルの使用環境においては問題は無いが、より過酷な高温高湿下に曝される場合には、リン原子を含有する化合物、もしくはリン単体の加水分解が起こり易くなり、環境上懸念されている有機リン化合物の溶出を引き起こすことが危惧される。
【0026】
一方、本発明の組成物は、熱可塑性樹脂としてリン原子を含有する熱可塑性樹脂を用いたときには、リン原子を含有する熱可塑性樹脂がそれ自体で難燃性を示すため、前期の如き難燃剤を含有せず、リン原子を含有する熱可塑性樹脂および導電性フィラーからなることができる。この場合、本発明の組成物は、リン原子を含有する熱可塑性樹脂および導電性フィラーの合計重量に対しリン原子を含有する熱可塑性樹脂および導電性フィラーそれぞれを、体積基準で、40〜99%および1〜40%で含有するのが好ましく、65〜98%および2〜30%で含有するのがさらに好ましい。
【0027】
本発明の組成物には、発明の効果を阻害しない範囲内で、各種添加剤を添加することができる。例えば、酸化防止剤、イオン補足剤、カップリング剤、分散剤、レオロジー調整剤等を使用することができる。また、本発明の組成物の作製上もしくは該組成物の塗工上の理由で各種溶剤を含んでもよい。
【0028】
本発明に用いられる電気絶縁性フィルムとしては、市販品を特に問題無く使用することができる。本発明の効果の故に、安価な非難燃のフィルムを使用するのが適している。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等を素材とするフィルムを特に制限無く使用することができる。フィルムの厚さは、本発明のフラットケーブルの屈曲性を損なわないように、3〜50μmが好ましく、3〜25μmがさらに好ましい。また、より高い難燃性を持たせる目的で、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド等の難燃性フィルムを使用することもできる。これは、本発明の価値を失わせることには当らない。
【0029】
本発明においては、これらのフィルムに、貼り合せ、もしくは蒸着によって金属層を設けたフィルム(図1参照)を使用することができ、それによってさらに電磁波シールド能力を高めることができる。金属としては、例えば銀、アルミニウム等が好ましく用いられる。本発明の導電接着性フィルムをフラットケーブルに巻き付けて使用する場合には、フラットケーブルの屈曲性を損なわないように、該金属層は0.04〜10μmが好ましい。
【0030】
本発明の組成物を上記電気絶縁性フィルムもしくは金属層を有するフィルムに塗布する方法としては、通常のロールコート法、グラビアコート法、等で問題なく塗布できる。塗布後加熱乾燥炉を通過させ溶剤を除去することで、本発明の導電接着性フィルムを得ることができる。本発明の組成物を加熱乾燥して得られる導電接着剤層の乾燥膜厚は、10〜60μmが好ましい。10μmより薄いと接着力もしくは難燃性が低下し易く、60μmを超えると導電性が低下し易い。
【0031】
本発明で使用対象とするフラットケーブルとしては、通常使用されているものであり、特に制限は無い。フラットケーブルの絶縁被覆材は各種方法により難燃化されているが、本発明の価値を充分に提供するため、ハロゲンを含まない難燃仕様のものが好ましい。
【0032】
本発明の導電接着性フィルムを上記フラットケーブルに巻き付けかつ接着して電磁波シールド機能を有するフラットケーブルを作製する方法としては、フラットケーブル中の導体の少なくとも1本と本発明の導電接着性フィルムの接着層を接触させ、該導電接着性フィルムのグランド線(アース線)として機能させることが好ましい(図4参照)。その方法は例えば、グランド線として用いる導体上の絶縁被覆材をグランド線に沿って除去するか(図2参照)、もしくは、グランド線として用いる導体の端末露出部分を絶縁被覆部側に折り返す(図5参照)方法である。その後、本発明の導電接着性フィルムの導電接着剤層がこのグランド線に溶融接着できるように、該フィルムをフラットケーブル全体に巻き付けそして接着する(図3および図6参照)ことで、電磁波シールド機能を有するフラットケーブルが作製される。導電接着剤層をグランド線に十分接着させるためには、加熱プレスもしくは加熱ゴムロール等で熱圧着させればよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明により、ハロゲンを含むことなく難燃性を有する導電接着性組成物が得られる。さらに、本発明により、安価な非難燃性フィルムを用いても難燃性を有し、かつアース接続できる導電接着性フィルムを提供できる。さらに、本発明により、安価かつハロゲンを含まない故に、環境問題に対応できる、電磁波シールド機能を有するフラットケーブルを提供できる。また、本発明の難燃性を有する導電接着性フィルムを用いて、フラットケーブルのみならず、FPC、いわゆるリボン電線、ワイヤーハーネス、リジッド回路基板、電子回路パッケージ等の電磁波シールドができる。
【0034】
【実施例】
以下、本発明の具体例を示す。尚、下記実施例は、本発明を制限するものではない。実施例中、部に特にことわらない限り重量部を意味する。
【0035】
組成物の作製
組成物1を次のようにして作製した。先ず42部のポリエステル1を98部の溶剤に溶解させた。別途、39部のポリエステル2を91部の溶剤に溶解させた。2つの溶液を混合した後、赤リンを33部、銀粉を210部、それぞれ投入し、室温下、撹拌ペラで高速撹拌し、均一に分散された組成物1を得た。使用原料が異なる以外は組成物1と同様の方法で、溶剤についてのみ組成物の粘度を調整するために適宜追加し、組成物2〜14を得た。各組成物の配合を表1、表2に示す。尚、数値は体積基準である。溶剤量は概算値を示す。使用原料の詳細を下記に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
ポリエステル1:軟化温度120℃、分子量2万、比重1.2、(東洋紡績(株)製バイロン300)
ポリエステル2:下記式1の置換基が化学結合している軟化温度50℃、分子量3万、リン原子含有率3重量%の熱可塑性ポリエステル、比重1.3
【0039】
【化1】
【0040】
赤リン:リン含有率75%以上、比重2.2、(燐化学工業(株)製ノーバレッド120UF)
縮合リン酸エステル:リン含有率9%、比重1.1、(大八化学工業(株)製PX−200
メラミンシアヌレート:窒素含有率49%、比重1.5、(日産化学工業(株)製MC−610)
銀粉:フレーク状、平均粒径3〜10μm、比重10.4、(福田金属箔粉工業(株)製AgC−A)
ニッケル粉:突起状、平均粒径3〜7μm、比重8.9、(インコ・リミテッド社製タイプ123)
溶剤:MEK/トルエン(1/1重量比)
【0041】
実施例1〜8および比較例1〜7
被塗フィルムとして、厚み7μmのアルミ箔を貼った厚み12μmのPETフィルム(Al箔PETと略す)、もしくは、厚み0.1μmでアルミニウムを蒸着した厚み12μmのPETフィルム(Al蒸着PETと略す)を用い、被塗フィルムのアルミ面上に、表1、表2に示す各組成物を乾燥膜厚が30μmになるような厚みで塗布し、120℃、10分間加熱乾燥して、乾燥膜厚28〜32μmの塗布フィルムを得た。
【0042】
表3、表4に各塗布フィルムの接着力および難燃性の評価結果を示す。接着力は、被着体を厚み100μmのPETフィルムとし、温度130℃、圧力4kg/cm2で、30秒間、熱圧着し、180°剥離試験で測定し、200g/cm以上を合格とした。難燃性は、UL規格の難燃性試験VTMに準じて評価し、VTM−0〜2を合格とした。
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
実施例9〜11
表5に塗布フィルムの電気抵抗の評価結果を示す。被塗フィルムとして、厚み12μmのPETフィルム、Al箔PET、もしくはAl蒸着PETを使用し、上記製膜方法で得られた塗布フィルムを評価した。表面抵抗値は、1辺1cmの正方形電極を1cmの距離で相対させ測定した。1Ω/sq以下を合格とし、電磁波シールド機能を有すると判断した。
【0046】
電磁波シールド機能を有するフラットケーブルの作製
フラットケーブル用の導体として通常使用されている、錫メッキされた平角導体(厚さ0.035mm、幅0.7mm)を1mmピッチ(導体幅0.7mm+間隔0.3mm)で配置し、ハロゲンおよびリンを含まない難燃接着剤層(40μm)とPETフィルム(25μm)からなる絶縁被覆材(東海ゴム工業(株)製絶縁テープP−HFME(25−40))で上下を挟み、加熱ロールを用いて、ロール温度150℃、線速1m/分で熱圧着した後、切断し、16芯のハロゲンおよびリンを含まないフラットケーブルを作製した。次に、端から3本目の導体上の絶縁被覆材を剥ぎ取り、実施例3および8で作製した導電接着性フィルムをそれぞれ使用し、重ね合せ幅が1mm以上になるように巻き付け、加熱ゴムロールを用いて、ロール温度140℃、加重2kgで熱圧着し、電磁波シールド機能を有するフラットケーブルを2種類作製した。
【0047】
【表5】
【0048】
実施例12、13
表6に電磁波シールド機能を有するフラットケーブルの難燃性と電磁波シールド機能の評価結果を示す。難燃性は、UL規格758の難燃性試験に準じて評価し、VW−1を合格とした。電磁波シールド機能は、評価用として、フラットケーブルの長さを15cmで切断し、端から3本目と14本目の導体上の絶縁被覆材を剥ぎ取り、幅4cm、長さ12cmの導電接着性フィルムを巻き付けて作製したフラットケーブルを用いて、3本目の導体の一端と14本目の導体の反対側の端の間の抵抗を測定した。実測値を導電接着性フィルムの有効部分から単位面積換算し、導電接着性フィルムの表面抵抗値と変化ない場合を、グランド線とのアース接続が充分で電磁波シールド機能を有すると判断した。
【0049】
【表6】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電接着性フィルムの一例の模式断面図。
【図2】グランド線上の絶縁被覆材を除去したフラットケーブルの模式平面図。
【図3】本発明のフラットケーブルの一例の模式平面図。
【図4】本発明のフラットケーブルの一例の模式断面図。
【図5】グランド線の露出端部を折り返したフラットケーブルの模式斜視図。
【図6】本発明のフラットケーブルの一例の模式斜視図。
【符号の説明】
1 導電接着性組成物層
2 基材(被塗)フィルム
2a 金属層
2b 絶縁性フィルム
3 導電接着性フィルム
4 絶縁被覆材
5 導体
6 グランド線
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性、接着性、および難燃性を併せ持つ組成物に関するものであり、さらには、それを塗布、乾燥したフィルム、およびそのフィルムを巻き付け、接着した電磁波シールド機能を有するフラットケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
銀に代表される導電性フィラーを有機系樹脂と混合した、いわゆる導電接着剤、もしくは導電ペーストは広く市販されている。また、これらの導電性組成物を基材に塗布もしくは含浸させて作製した、導電性テープ、導電性フィルムも市販されている。これらの導電性フィルム類は、電子部品等の電磁波シールド材として使用することができる。例えば、特許文献1や特許文献2においては、厚み10μm程度のフィルムに導電性ペーストを製膜したフィルムを使用し、電磁波シールド機能を有するフラットケーブルを作製している。また、特許文献3においては、導電性接着剤組成物を導電性繊維シートに含浸成形し、フレキシブル回路基盤(以下、FPCと略称する)用の電磁波シールド材を作製している。
【特許文献1】
特開平6−283053号公報
【特許文献2】
特開2002−279831号公報
【特許文献3】
特開2001−207143号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
フラットケーブルやFPC等の電子部品は難燃性が要求されており、そこに使用する電磁波シールド材についても難燃性が要求される。特開平6−283053号公報においては、基材フィルムに難燃性のフィルムを使用することが記載されているが、ポリイミド等の難燃性フィルムは概して高価である。特開2001−207143号公報においては接着層に難燃性を付与しているが、ブロム化樹脂を使用しているため、環境問題に配慮した、所謂、ノンハロゲン化が要求される部品類には、その部品の利点を損なう理由で使用できない。特開2002−279831号公報においても、実施例で示された具体的知見はブロム系難燃剤を使用したものに限定され、上記公報と同様である。
【0004】
ハロゲン系以外の難燃剤は各種知られているが、一般的に同等レベルの難燃性を発現させるためには多量の添加を必要とする。特に、薄層の場合、難燃性を発現させることは難しい。従って、他の難燃剤に置き換えるという単純な処方では問題を解決できない。
【0005】
本発明の第1の目的は、ハロゲンを含むことなく難燃性を付与し、かつ導電性と接着性を併せ持つ、環境問題に対応できる難燃性を有する導電接着性組成物を提供することにある。
【0006】
本発明の第2の目的は、ハロゲンを含むことなく難燃性を有する導電接着性フィルムを提供することにある。
【0007】
本発明の第3の目的は、ハロゲンを含むことなく難燃性を有する電磁波シールド機能を有するフラットケーブルを提供することにある。
【0008】
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、本発明の上記第1の目的は、熱可塑性樹脂、導電性フィラーおよび難燃剤を含み、該難燃剤がリン原子および/または窒素原子を含有する化合物ならびにリン単体よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含みそしてハロゲン系難燃剤を含まないことを特徴とする難燃性導電接着性組成物によって達成される。または、リン原子を含有する熱可塑性樹脂、および導電性フィラーを含むことを特徴とする難燃性導電接着性組成物によって達成される。
【0010】
本発明の上記第2の目的は、上記難燃性導電接着性組成物をフィルム上に塗布しそして乾燥してなる、難燃性を有する導電接着性フィルムによって達成される。
【0011】
本発明の上記第3の目的は、上記導電接着性フィルムをフラットケーブルに巻き付けかつ接着してなる、電磁波シールド機能を有するフラットケーブルによって達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる難燃剤は、リン原子および/または窒素原子を含有する化合物および/またはリン単体を含むものである。好ましくは、リン原子および/または窒素原子を含有する化合物および/またはリン単体を50重量%以上含み、かつ、該化合物はリン原子を8重量%以上および/または窒素原子を20重量%以上含む化合物である。難燃剤全体に対する該化合物の含有率が50重量%未満であったり、含有率が50重量%以上であっても、リン原子の含有率が8重量%未満かつ窒素原子の含有率が20重量%未満の化合物を用いた場合には、難燃性が不充分となりがちになる。このような難燃剤を用いると、良好な難燃性を得るためには、難燃剤が熱可塑性樹脂に対し140体積%以上を必要とし、その代わりに導電性もしくは接着性が低下するようになる。
【0013】
本発明で使用されるリン原子を含有する化合物およびリン単体としては、例えば赤リン、リン酸エステル、アルキルホスフィンなどが挙げられる。リン原子含有率が8重量%以上であれば特に制限なく、好ましく用いられる。赤リン系難燃剤としては、吸湿時に導電性に影響の少ない、表面コート品もしくはブレンド品が好ましい。リン酸エステル系としては、表面へのブリードの少ない縮合リン酸エステル系が好ましい。リン原子を含む化合物およびリン単体としては、リン原子の含有率が高い、赤リンの表面コート品もしくはブレンド品が最も好ましい。
【0014】
本発明で使用される窒素原子を含有する化合物としては、例えばメラミンおよびその誘導体、イソシアヌル酸およびその誘導体等が挙げられる。難燃性の点から、窒素含有率の高いトリアジン骨格を有する化合物が好ましく、具体的には、メラミン、メラム、メレム、アルキル化メラミン、硫酸メラミン、グアナミン化合物、グアニジン化合物、メラミン・シアヌレート、メラミン樹脂等が例示できる。難燃性および後述のポリエステル樹脂への分散性の点からメラミン・シアヌレートがさらに好ましい。
【0015】
本発明で使用されるリン原子および窒素原子を共に含有する化合物としては、例えばポリリン酸メラミン、ポリリン酸メラム、ポリリン酸メレム、ホスファゼン化合物、リン酸アミド化合物等が挙げられる。
【0016】
本発明で使用されるリン原子および/または窒素原子を含有する化合物は、1種単独であるいは2種以上を一緒に使用してもよい。
【0017】
本発明においては、難燃剤として、ハロゲン原子、リン原子、窒素原子のいずれも含有しない他の難燃剤を難燃剤全体に対し50重量%未満で併用することができる。かかる他の難燃剤としては、例えば金属水酸化物、金属炭酸塩、金属ホウ酸塩、ケイ素系等が挙げられる。具体的には、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、ホウ酸亜鉛が好適に使用できる。これらの他の難燃剤を難燃剤全体に対し50重量%以上使用した組成物は、薄層では難燃性が不充分となり易く、難燃性を上げるために添加量を増すと、導電性もしくは接着性が低下する傾向にあり、かつ、耐水性も低下する傾向にあるので好ましくない。
【0018】
本発明では、熱可塑性樹脂として、製膜した塗膜が熱圧着性を有していれば特に制限無く使用することができる。好ましくは、軟化温度が40〜200℃のものが使用できる。軟化温度が200℃を超えると、熱圧着条件が高温長時間となって被塗フィルムや被着体に変質、変形等の影響を及ぼし易くなる。軟化温度が40℃以下になると、室温での凝集力が乏しくなって接着強度を低下させ易くなる。後述するように、本発明の効果の故に、被塗フィルムとしては安価な非難燃性のフィルムを使用するのが適している。非難燃性のフィルムは概して耐熱性が低いことを考慮し、熱可塑性樹脂は軟化温度が40〜150℃のものがさらに好ましい。
【0019】
本発明で用いられる熱可塑性樹脂としては、製膜した塗膜の柔軟性を確保するため、ガラス転移温度が50℃以下のものが好ましい。さらに好ましくは、ガラス転移温度が30℃以下のものである。
【0020】
本発明で用いられる熱可塑性樹脂としては、有機溶剤に可溶である。例えばアルキド樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、エチレンビニルアセテート樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂等が使用できる。本発明で用いられる熱可塑性樹脂は、被着体の材質に合わせて選ぶことが可能である。フラットケーブルの絶縁被覆材表面はポリエステル系であることが多いため、本発明のフラットケーブルにおいては、熱可塑性樹脂は接着性の点でポリエステル樹脂であることが好ましい。本発明で用いられるポリエステル樹脂としては、分子量5,000以上40,000以下の非晶性の飽和ポリエステルが好ましい。ポリエステルを合成する際、リン原子、もしくは窒素原子含有化合物を導入し、難燃性を付与したポリエステルがさらに好ましい。
【0021】
本発明で用いられるリン原子を含有する熱可塑性樹脂としては、リン原子を1重量%以上含有しているのが好ましい。リン原子の含有の仕方は、主鎖骨格に導入されていても側鎖に導入されていてもよい。側鎖に導入されている場合には、P−C結合を介して主鎖に結合しているのが好ましい。リン原子が側鎖に導入されている一例としては、化合物1の1官能基がC原子を介して主鎖に結合しているポリエステルが挙げられる。
【0022】
本発明で用いられる導電性フィラーとしては、導電性を有していれば使用することができる。例えば金属系、金属酸化物系、炭素系、また、それらで被覆した有機もしくは無機固形物フィラーが使用できる。具体的には、銀粉、ニッケル粉、銅粉、導電性カーボン類、および、これらの混合物、また、銀もしくはニッケルで被覆した、有機フィラーや無機フィラーが好適に使用できる。本発明で用いられる導電性フィラーは、1種でもよく、また、2種類以上を一緒にしてもよい。
【0023】
本発明で用いられる導電性フィラーの形状には、特に制限は無い。形状は、例えば不定形、球状、フレーク状、棒状、突起状、枝状等であることができる。フィラーは、形状の同じものを1種類で用いてもよく、また、形状の異なるものを2種類以上を一緒にして用いてもよい。本発明の導電接着性フィルムにおいて、金属層を有しない被塗フィルムを使用する場合には、フレーク状の導電性フィラーを使用するのが好ましく、それによって接着剤層の塗膜に対して接線方向の導電性が得られ易い。また、金属層を有する被塗フィルムを使用する場合には、不定形、突起状、もしくは枝状の導電性フィラーを使用するのが好ましく、それによって接着剤層の塗膜に対して法線方向の導電性が得られ易い。金属層を有する被塗フィルムを使用する場合に、フレーク状の導電性フィラーを併用して導電性の安定性を増すこともできる。
【0024】
本発明の組成物は、好ましくは、熱可塑性樹脂、導電性フィラーおよび難燃剤を、導電接着性組成物の不揮発分全量に対し、熱可塑性樹脂および導電性フィラーを体積基準でそれぞれ、40〜85%および1〜40%で含み、さらに難燃剤を熱可塑性樹脂に対し体積基準で15〜140%含む。熱可塑性樹脂の割合が、体積基準で40%未満になると製膜後の接着性が著しく低下する傾向がある。より好ましくは、同じ基準で50〜80%である。本発明における難燃剤として、リン原子含有率の高い赤リン系の化合物を使用する場合には、難燃剤の割合は熱可塑性樹脂に対し70体積%以下でよくそしてフレーク状の導電性フィラーを10体積%以上使用してより安定した導電性を得ることができる。本発明における難燃剤として、窒素原子を含有するメラミン系の化合物を使用する場合には、難燃剤の割合は熱可塑性樹脂に対し70体積%以上が好ましくそして突起状、もしくは枝状の、吸油量の大きな導電性フィラーを10体積%以下で使用すると共に、金属層を有する被塗フィルムを用いることが好ましい。
【0025】
本発明の主たる目的の1つは、ハロゲンを含むことなく難燃性を付与し、かつ導電性と接着性を併せ持つ、環境問題に対応できる難燃性を有する導電接着性組成物を提供することにあるが、本発明の難燃性導電接着性組成物としては、リン原子を含まないことがさらに好ましい。本発明のフラットケーブルの使用環境においては問題は無いが、より過酷な高温高湿下に曝される場合には、リン原子を含有する化合物、もしくはリン単体の加水分解が起こり易くなり、環境上懸念されている有機リン化合物の溶出を引き起こすことが危惧される。
【0026】
一方、本発明の組成物は、熱可塑性樹脂としてリン原子を含有する熱可塑性樹脂を用いたときには、リン原子を含有する熱可塑性樹脂がそれ自体で難燃性を示すため、前期の如き難燃剤を含有せず、リン原子を含有する熱可塑性樹脂および導電性フィラーからなることができる。この場合、本発明の組成物は、リン原子を含有する熱可塑性樹脂および導電性フィラーの合計重量に対しリン原子を含有する熱可塑性樹脂および導電性フィラーそれぞれを、体積基準で、40〜99%および1〜40%で含有するのが好ましく、65〜98%および2〜30%で含有するのがさらに好ましい。
【0027】
本発明の組成物には、発明の効果を阻害しない範囲内で、各種添加剤を添加することができる。例えば、酸化防止剤、イオン補足剤、カップリング剤、分散剤、レオロジー調整剤等を使用することができる。また、本発明の組成物の作製上もしくは該組成物の塗工上の理由で各種溶剤を含んでもよい。
【0028】
本発明に用いられる電気絶縁性フィルムとしては、市販品を特に問題無く使用することができる。本発明の効果の故に、安価な非難燃のフィルムを使用するのが適している。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等を素材とするフィルムを特に制限無く使用することができる。フィルムの厚さは、本発明のフラットケーブルの屈曲性を損なわないように、3〜50μmが好ましく、3〜25μmがさらに好ましい。また、より高い難燃性を持たせる目的で、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド等の難燃性フィルムを使用することもできる。これは、本発明の価値を失わせることには当らない。
【0029】
本発明においては、これらのフィルムに、貼り合せ、もしくは蒸着によって金属層を設けたフィルム(図1参照)を使用することができ、それによってさらに電磁波シールド能力を高めることができる。金属としては、例えば銀、アルミニウム等が好ましく用いられる。本発明の導電接着性フィルムをフラットケーブルに巻き付けて使用する場合には、フラットケーブルの屈曲性を損なわないように、該金属層は0.04〜10μmが好ましい。
【0030】
本発明の組成物を上記電気絶縁性フィルムもしくは金属層を有するフィルムに塗布する方法としては、通常のロールコート法、グラビアコート法、等で問題なく塗布できる。塗布後加熱乾燥炉を通過させ溶剤を除去することで、本発明の導電接着性フィルムを得ることができる。本発明の組成物を加熱乾燥して得られる導電接着剤層の乾燥膜厚は、10〜60μmが好ましい。10μmより薄いと接着力もしくは難燃性が低下し易く、60μmを超えると導電性が低下し易い。
【0031】
本発明で使用対象とするフラットケーブルとしては、通常使用されているものであり、特に制限は無い。フラットケーブルの絶縁被覆材は各種方法により難燃化されているが、本発明の価値を充分に提供するため、ハロゲンを含まない難燃仕様のものが好ましい。
【0032】
本発明の導電接着性フィルムを上記フラットケーブルに巻き付けかつ接着して電磁波シールド機能を有するフラットケーブルを作製する方法としては、フラットケーブル中の導体の少なくとも1本と本発明の導電接着性フィルムの接着層を接触させ、該導電接着性フィルムのグランド線(アース線)として機能させることが好ましい(図4参照)。その方法は例えば、グランド線として用いる導体上の絶縁被覆材をグランド線に沿って除去するか(図2参照)、もしくは、グランド線として用いる導体の端末露出部分を絶縁被覆部側に折り返す(図5参照)方法である。その後、本発明の導電接着性フィルムの導電接着剤層がこのグランド線に溶融接着できるように、該フィルムをフラットケーブル全体に巻き付けそして接着する(図3および図6参照)ことで、電磁波シールド機能を有するフラットケーブルが作製される。導電接着剤層をグランド線に十分接着させるためには、加熱プレスもしくは加熱ゴムロール等で熱圧着させればよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明により、ハロゲンを含むことなく難燃性を有する導電接着性組成物が得られる。さらに、本発明により、安価な非難燃性フィルムを用いても難燃性を有し、かつアース接続できる導電接着性フィルムを提供できる。さらに、本発明により、安価かつハロゲンを含まない故に、環境問題に対応できる、電磁波シールド機能を有するフラットケーブルを提供できる。また、本発明の難燃性を有する導電接着性フィルムを用いて、フラットケーブルのみならず、FPC、いわゆるリボン電線、ワイヤーハーネス、リジッド回路基板、電子回路パッケージ等の電磁波シールドができる。
【0034】
【実施例】
以下、本発明の具体例を示す。尚、下記実施例は、本発明を制限するものではない。実施例中、部に特にことわらない限り重量部を意味する。
【0035】
組成物の作製
組成物1を次のようにして作製した。先ず42部のポリエステル1を98部の溶剤に溶解させた。別途、39部のポリエステル2を91部の溶剤に溶解させた。2つの溶液を混合した後、赤リンを33部、銀粉を210部、それぞれ投入し、室温下、撹拌ペラで高速撹拌し、均一に分散された組成物1を得た。使用原料が異なる以外は組成物1と同様の方法で、溶剤についてのみ組成物の粘度を調整するために適宜追加し、組成物2〜14を得た。各組成物の配合を表1、表2に示す。尚、数値は体積基準である。溶剤量は概算値を示す。使用原料の詳細を下記に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
ポリエステル1:軟化温度120℃、分子量2万、比重1.2、(東洋紡績(株)製バイロン300)
ポリエステル2:下記式1の置換基が化学結合している軟化温度50℃、分子量3万、リン原子含有率3重量%の熱可塑性ポリエステル、比重1.3
【0039】
【化1】
【0040】
赤リン:リン含有率75%以上、比重2.2、(燐化学工業(株)製ノーバレッド120UF)
縮合リン酸エステル:リン含有率9%、比重1.1、(大八化学工業(株)製PX−200
メラミンシアヌレート:窒素含有率49%、比重1.5、(日産化学工業(株)製MC−610)
銀粉:フレーク状、平均粒径3〜10μm、比重10.4、(福田金属箔粉工業(株)製AgC−A)
ニッケル粉:突起状、平均粒径3〜7μm、比重8.9、(インコ・リミテッド社製タイプ123)
溶剤:MEK/トルエン(1/1重量比)
【0041】
実施例1〜8および比較例1〜7
被塗フィルムとして、厚み7μmのアルミ箔を貼った厚み12μmのPETフィルム(Al箔PETと略す)、もしくは、厚み0.1μmでアルミニウムを蒸着した厚み12μmのPETフィルム(Al蒸着PETと略す)を用い、被塗フィルムのアルミ面上に、表1、表2に示す各組成物を乾燥膜厚が30μmになるような厚みで塗布し、120℃、10分間加熱乾燥して、乾燥膜厚28〜32μmの塗布フィルムを得た。
【0042】
表3、表4に各塗布フィルムの接着力および難燃性の評価結果を示す。接着力は、被着体を厚み100μmのPETフィルムとし、温度130℃、圧力4kg/cm2で、30秒間、熱圧着し、180°剥離試験で測定し、200g/cm以上を合格とした。難燃性は、UL規格の難燃性試験VTMに準じて評価し、VTM−0〜2を合格とした。
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
実施例9〜11
表5に塗布フィルムの電気抵抗の評価結果を示す。被塗フィルムとして、厚み12μmのPETフィルム、Al箔PET、もしくはAl蒸着PETを使用し、上記製膜方法で得られた塗布フィルムを評価した。表面抵抗値は、1辺1cmの正方形電極を1cmの距離で相対させ測定した。1Ω/sq以下を合格とし、電磁波シールド機能を有すると判断した。
【0046】
電磁波シールド機能を有するフラットケーブルの作製
フラットケーブル用の導体として通常使用されている、錫メッキされた平角導体(厚さ0.035mm、幅0.7mm)を1mmピッチ(導体幅0.7mm+間隔0.3mm)で配置し、ハロゲンおよびリンを含まない難燃接着剤層(40μm)とPETフィルム(25μm)からなる絶縁被覆材(東海ゴム工業(株)製絶縁テープP−HFME(25−40))で上下を挟み、加熱ロールを用いて、ロール温度150℃、線速1m/分で熱圧着した後、切断し、16芯のハロゲンおよびリンを含まないフラットケーブルを作製した。次に、端から3本目の導体上の絶縁被覆材を剥ぎ取り、実施例3および8で作製した導電接着性フィルムをそれぞれ使用し、重ね合せ幅が1mm以上になるように巻き付け、加熱ゴムロールを用いて、ロール温度140℃、加重2kgで熱圧着し、電磁波シールド機能を有するフラットケーブルを2種類作製した。
【0047】
【表5】
【0048】
実施例12、13
表6に電磁波シールド機能を有するフラットケーブルの難燃性と電磁波シールド機能の評価結果を示す。難燃性は、UL規格758の難燃性試験に準じて評価し、VW−1を合格とした。電磁波シールド機能は、評価用として、フラットケーブルの長さを15cmで切断し、端から3本目と14本目の導体上の絶縁被覆材を剥ぎ取り、幅4cm、長さ12cmの導電接着性フィルムを巻き付けて作製したフラットケーブルを用いて、3本目の導体の一端と14本目の導体の反対側の端の間の抵抗を測定した。実測値を導電接着性フィルムの有効部分から単位面積換算し、導電接着性フィルムの表面抵抗値と変化ない場合を、グランド線とのアース接続が充分で電磁波シールド機能を有すると判断した。
【0049】
【表6】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電接着性フィルムの一例の模式断面図。
【図2】グランド線上の絶縁被覆材を除去したフラットケーブルの模式平面図。
【図3】本発明のフラットケーブルの一例の模式平面図。
【図4】本発明のフラットケーブルの一例の模式断面図。
【図5】グランド線の露出端部を折り返したフラットケーブルの模式斜視図。
【図6】本発明のフラットケーブルの一例の模式斜視図。
【符号の説明】
1 導電接着性組成物層
2 基材(被塗)フィルム
2a 金属層
2b 絶縁性フィルム
3 導電接着性フィルム
4 絶縁被覆材
5 導体
6 グランド線
Claims (12)
- 熱可塑性樹脂、導電性フィラー、および難燃剤を含み、該難燃剤がリン原子および/または窒素原子を含有する化合物ならびにリン単体よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含みそしてハロゲン系難燃剤を含まないことを特徴とする、難燃性を有する導電接着性組成物。
- 導電接着性組成物の不揮発分全量に対し、熱可塑性樹脂および導電性フィラーをそれぞれ、体積基準で40〜85%および1〜40%含み、難燃剤を熱可塑性樹脂に対し体積基準で15〜140%含み、かつ、該難燃剤の50重量%以上が、リン原子を8重量%以上および/または窒素原子を20重量%以上含有する化合物ならびにリン単体よりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の難燃性を有する導電接着性組成物。
- 熱可塑性樹脂、導電性フィラー、および難燃剤を含み、該難燃剤が窒素原子を含有する化合物を含み、かつハロゲン系難燃剤およびリン系難燃剤を含まないことを特徴とする、難燃性を有する導電接着性組成物。
- 導電接着性組成物の不揮発分全量に対し、熱可塑性樹脂、導電性フィラーを体積基準でそれぞれ、40〜85%および1〜40%含み、さらに難燃剤を熱可塑性樹脂に対し体積基準で15〜140%含み、かつ、該難燃剤が、窒素原子を20重量%以上含有する化合物を難燃剤全量に対し50重量%以上含む請求項3記載の難燃性を有する導電接着性組成物。
- 前記窒素原子を含有する化合物がトリアジン骨格を有する請求項1〜4のいずれかに記載の難燃性を有する導電接着性組成物。
- 前記熱可塑性樹脂がポリエステルである請求項1〜5のいずれかに記載の難燃性を有する導電接着性組成物。
- リン原子を含有する熱可塑性樹脂、および導電性フィラーを含むことを特徴とする、難燃性を有する導電接着性組成物。
- 電気絶縁性フィルムに、請求項1〜7のいずれかに記載の接着性組成物を塗布そして乾燥してなる、難燃性を有する導電接着性フィルム。
- 片面に導電性の金属層を設けた電気絶縁性フィルムの金属層上に、請求項1〜7のいずれかに記載の接着性組成物を塗布しそして乾燥してなる、難燃性を有する導電接着性フィルム。
- 請求項8または9記載の導電接着性フィルムをフラットケーブルに巻き付けかつ接着してなる、電磁波シールド機能を有するフラットケーブル。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の導電接着性組成物を電磁波シールド用フィルムの接着層に用いる方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の導電接着性組成物をフラットケーブル用の電磁波シールド用フィルムの接着層に用いる方法。
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