JP2004231636A - 芳香族カルボン酸の製造方法およびテレフタル酸の製造方法 - Google Patents

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【課題】スラリーを加圧するための設備がなくても濾材中に芳香族カルボン酸の結晶析出がないように強制的な濾過を行なえるスラリーの固液分離方法とすることである。
【解決手段】酢酸を溶媒とし、触媒存在下の液相中でアルキル芳香族化合物を酸化して芳香族カルボン酸スラリーを生成し、このスラリーを晶析した後に固液分離して芳香族カルボン酸結晶を回収する芳香族カルボン酸の製造方法において、前記晶析の最終工程を減圧沸騰状態で行なうと共に、次の固液分離工程ではスラリー側の操作圧力を前記減圧状態よりも高圧にして、操作温度が溶媒の沸点未満となるような条件下でスラリーを濾過することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、芳香族カルボン酸の製造工程における結晶を含有するスラリーの固液分離方法およびテレフタル酸の製造方法に関する。
一般に、テレフタル酸などの芳香族カルボン酸の工業的製造方法として、パラキシレンなどのアルキル芳香族炭化水素を、酢酸溶媒中、コバルト、マンガン、及び臭素を含有する触媒の存在下、分子状酸素で液相酸化反応させ、これによって生成したテレフタル酸などの芳香族カルボン酸の結晶を含むスラリーを固液分離機で処理して結晶を回収する方法が知られている。
固液分離装置の一例としては、ロータリーバキュームフィルターがあり、この装置は円筒状の濾材を回転させながら濾材内部を吸引し、スラリーの吸引濾過工程と、ケーキの洗浄工程とを順に行えるものである。
しかしながら、このようなロータリーバキュームフィルターにも、減圧によって濾液の一部が蒸発して濾液温度が低下すると、溶解していた不純物が析出して微紛が付着するようになり、濾材(濾布などのフィルター)が目詰まりを起こしやすいという問題点がある。
濾材が目詰まりを起こしそうになると、処理能力が低下し、ついには処理不能に陥る。この場合は、装置の稼動を止め苛性ソーダ水溶液などの洗浄液を濾材に浸透させて洗浄する操作を行うが、このような洗浄操作が頻繁に必要であると生産性を低下させることになる。
洗浄操作を行う機会を減らす方法としては、スラリーを加圧して、濾過液が過飽和とならないような温度と圧力条件を維持し、これによって濾材中に芳香族カルボン酸の結晶析出を抑制し、吸引濾過工程を行うという方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平1−299618号公報(特許請求の範囲)
しかしながら、上記した従来の芳香族カルボン酸の結晶を含有するスラリーの固液分離方法によると、ロータリーバキュームフィルターの外周面およびスラリーの液面を適度に加圧するための設備が必要になるという問題点がある。
そこで、この発明の課題は、上記した問題点を解決して、スラリーを加圧するための設備がなくても濾材中に芳香族カルボン酸の結晶析出がないように効率よく濾過を行えるスラリーの固液分離方法とすることである。
上記の課題を解決するために、この発明は、酢酸を溶媒とし、触媒存在下の液相中でアルキル芳香族化合物を酸化して芳香族カルボン酸スラリーを生成し、このスラリーを晶析した後に固液分離して芳香族カルボン酸結晶を回収する芳香族カルボン酸の製造方法において、前記晶析の最終工程を減圧沸騰状態で行うと共に、次の固液分離工程ではスラリー側の操作圧力を前記減圧状態よりも高圧にして、操作温度が溶媒の沸点未満となるような条件下でスラリーを濾過することを特徴とする芳香族カルボン酸の製造方法を採用することにより、上記課題を解決したのである。
この発明によると、晶析の最終工程を減圧沸騰状態で行うと共に、次の固液分離工程を前記の晶析最終工程より高圧にして操作温度が溶媒の沸点未満となる条件で行うので、スラリーを強制的に濾過する固液分離工程では、たとえば大気圧程度の常圧下で行うことができる。これにより、濾過機の濾材の外側、及びスラリーを加圧するための設備がなくても濾材中に芳香族カルボン酸の結晶が析出しにくい条件下で強制濾過することが可能になり、濾材の目詰まりを防止し、安定的に効率よく、スラリーの固液分離をすることができるという利点を有する。
前記の濾過は、濾材の表裏面の差圧0.01〜0.1MPaでの強制濾過であることが好ましい。これにより固液分離工程では、スラリーを加圧して濾材に強制通過させる装置の構造が簡単化し、特にロータリーバキュームフィルターなどの濾材の外側およびスラリーに対してこれらを一括して加圧するための設備がなくても、すなわち、常圧であっても濾材中に芳香族カルボン酸の結晶析出がないように、効率よく強制濾過を行うことができる。
また、前記の最終晶析工程で、操作温度が50〜100℃であるように圧力調整(減圧)しておくと、それより高圧の固液分離工程では、100℃以下の沸騰していない状態で固液分離を行うことができる。
上記したテレフタル酸の製造方法の特に好ましい手段としては、下記の工程(i)〜(iv)を順に行い、かつ、工程(iii)と(iv)とを同一の装置内で行うテレフタル酸の製造方法において、工程(ii)のフラッシュ冷却ではエジェクターを用いて大気圧未満に減圧して50〜100℃に冷却し、工程(iii)及び(iv)では、工程(ii)の圧力よりも高圧にして、操作温度が溶媒の沸点未満となるような条件下でスラリーを濾過する方法があげられる。
(i)酢酸を溶媒とし、コバルト、マンガンおよび臭素を含む触媒存在下で、圧力1〜2MPaでパラキシレンを液相酸化してテレフタル酸含有のスラリーを生成する工程、
(ii)前工程で生成したスラリーをフラッシュ冷却することにより母液中に溶解しているテレフタル酸を晶析する工程、
(iii)前工程後で得られたテレフタル酸のスラリーを濾過によって固液分離する工程、
(iv)前工程で濾過されたケーキを酢酸及び/又は水で洗浄する工程、
また、上記のテレフタル酸の製造方法において、工程(iii)の濾過が、濾材の表裏面の差圧0.01〜0.1MPaでの強制濾過とするとより好ましい。
さらに、洗浄に用いる酢酸及び/又は水の供給温度を、工程(ii)において冷却された温度(T)℃に対し、(T−20)℃以上、より好ましくは(T)℃以上とするのがより好ましい。なお、上記供給温度の上限は、操作時の圧力における、酢酸及び/又は水の沸点未満がよい。
さらにまた、工程(iii)として、不活性ガスを供給しながら固液分離するものであって、不活性ガスの温度が、工程(ii)において冷却された温度(T)℃以上であることがさらに好ましい。なお、上記不活性ガスの温度の上限は、操作時の圧力における、上記テレフタル酸スラリーに含まれる溶媒の沸点未満がよい。
また、上記の高純度テレフタル酸の製造方法において、工程(iii)の濾過が、ロータリーバキュームフィルターまたは水平ベルトフィルターを用いて行う固液分離操作であることは好ましい。
この発明の実施形態として、パラキシレンを用いてテレフタル酸を製造する方法を代表例として以下に詳細に説明する。
この発明に原料として用いるアルキル芳香族化合物は、液相酸化により芳香族モノカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族トリカルボン酸等の芳香族カルボン酸に変換されるモノ、ジ、トリアルキルベンゼン等のアルキルベンゼンであり、そのアルキル基の一部が酸化されたものも含む。特にこの発明は、テレフタル酸の製造に適用するのが好ましく、この場合に原料となるアルキル芳香族化合物としてはパラキシレンが挙げられる。
この発明に用いる脂肪族カルボン酸溶媒としては、低級脂肪族カルボン酸の酢酸が好ましく、この溶媒の使用量は、通常、原料となるパラキシレンに対して2〜6重量倍である。また酢酸溶媒は、若干量の水、具体的には10重量%以下の水を含有しているものでも使用できる。
パラキシレンなどのアルキル芳香族化合物を酸化するには、分子状の酸素含有ガスを用いるが、簡単な設備で低コストであることから、通常は空気が用いられ、その他に希釈空気、酸素富化空気なども使用できる。
アルキル芳香族化合物を酸化する触媒としては、コバルト(Co)、マンガン(Mn)及び臭素(Br)を構成元素として含む触媒であり、このような触媒成分の具体的な化合物のコバルト化合物としては、酢酸コバルト、ナフテン酸コバルト、臭化コバルトなどが例示される。マンガン化合物としては、酢酸マンガン、ナフテン酸マンガン、臭化マンガンなどが例示される。臭素化合物としては、臭化水素、臭化ナトリウム、臭化コバルト、臭化マンガン、ブロムエタンなどを例示できる。
酸化反応は、酢酸溶媒中の触媒存在下に、140〜230℃、好ましくは150〜210℃の温度で分子状酸素含有ガスを連続的に供給しながらパラキシレンなどのアルキル芳香族化合物を酸化する。反応圧力は少なくとも反応温度で混合物が液相を保持できる圧力またはそれ以上の高圧であり、通常0.2〜5MPa、好ましくは1〜2MPaであり、さらに追酸化も行なわれる。
そして、追酸化された反応スラリーを適切な温度と圧力まで下げ、テレフタル酸スラリーを得る工程が晶析である。晶析の段数は、1段から6段が好ましく、より好ましくは2段から3段の晶析が最も好ましい。
これら一連の晶析工程のうち、最終工程を減圧沸騰状態で行なう。具体的な減圧沸騰状態の操作は、フラッシュ冷却が好ましい。
図1の装置系統図で示すように、実施形態のスラリーの固液分離法は、酢酸を溶媒としてテレフタル酸を含有するスラリーを最終の晶析槽1にフラッシュバルブ2から供給して、この工程を減圧沸騰状態で行い、分離機供給タンク3を介して次のロータリーバキュームフィルター4を用いた固液分離工程では、濾材7の外側およびスラリー6を常圧雰囲気とし、スラリー6を回転する濾材7の内部7aを大気圧以下に吸引して強制濾過し、濾材7上に堆積したテレフタル酸のケーキを掻き落として回収するようにした固液分離工程からなる。なお、図中の符号8は、エジェクターであり、9は蒸発した酢酸溶媒を回収するための凝縮器(コンデンサ)、10はポンプである。また、11は真空ポンプ、12は加熱器、13は気液セパレーター、14は洗浄液供給ラインである。
濾材は、好適には金属ガーゼ(紗のような薄い金属)、または、例えばポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂などの有機材料から造られた織布で形成したものである。このような濾材は、好適にはエンドレスベルト状の濾材であり、これは連続的または間欠的に回転してテレフタル酸を主成分とする固形分(ケーキ)をベルト上に生成する。
上述のように強制濾過が行なわれると、濾材の表面は常圧に保たれ、かつ裏面は前記晶析の最終工程で減圧状態を保つので圧力差があり、スラリーが沈積するベルトの表面の圧力はベルトの裏面よりも高くなる。また、必要に応じて加圧すれば、濾材の表面を常圧以上に保つこともできる。
好適には濾材の表面と裏面との差圧は0.01〜0.1MPaである。
スラリーの供給温度は少なくとも50℃、好ましくは60〜100℃、特に70〜90℃が好ましい。最終晶析温度が低温であれば、回収される芳香族カルボン酸量が増加して有利であるが、温度が低すぎると減圧度が大きい減圧装置が必要となり不利となる。
このようにして、晶析工程を経て得られた芳香族カルボン酸スラリーは、濾材(フィルター)通過構造の固液分離装置を通過して、溶媒が分離された後、濾過されたケーキは酢酸溶媒または水で洗浄される。この分離と洗浄工程は、ロータリーバキュームフィルターを用いるばかりでなく、例えば実質的に水平方向に濾過面を有するベルトフィルターを使用することもできる。
ここで、この分離と洗浄工程とに使用される装置において、洗浄液は、洗浄液供給ライン14から供給され、濾過されたケーキを洗浄する。この洗浄液の温度は、工程(ii)で冷却された温度、すなわち、工程(iii)に送られるスラリーの温度(T)℃に対して、(T−20)℃以上の温度であることが好ましく、(T)℃以上であることがより好ましい。このようにすることにより、濾過ケーキの温度の低下を抑制し、濾過ケーキに付着する母液の結晶化を防ぐことができる。
さらに、この分離と洗浄工程に使用される装置において、吸引濾過の場合、真空ポンプ11によって濾材の下流側より分離液とともにガス成分が排出される。このため、装置の圧力を一定に維持するために、不活性ガスがガス供給ライン15から濾材上流側へ供給される。不活性ガスとは例えば、窒素や、工程(i)で排出されるプロセスガス等が用いられる。このガスの温度は、工程(ii)で冷却された温度、すなわち、工程(iii)に送られるスラリーの温度(T)℃に対して、(T)℃以上が好ましく、(T+10)℃以上がより好ましい。こうすることにより、装置内の操作温度の低下を抑制することができる。また、このガスの温度の上限は、(T)℃に対して、あまり高すぎる必要もなく、(T+100)℃以下であれば十分である。
酢酸を溶媒とし、Co/Mn/Brを含む触媒存在下で圧力1.5MPaでパラキシレンを液相酸化してテレフタル酸含有のスラリーを生成し、このスラリーを、エジェクターを用いて大気圧以下(0.05MPa)に減圧して90℃にフラッシュ冷却し、得られたテレフタル酸スラリーをロータリーバキュームフィルターによる濾過で固液分離する際には、ロータリーバキュームフィルターのスラリー接触面側を大気圧とし、濾過液側を前記の大気圧以下(0.05MPa)に吸引し、沸点以下のスラリー(テレフタル酸35重量%含有、90℃)を強制的に濾過し、粗テレフタル酸を分離した。
さらに、次工程で得られた粗テレフタル酸を水性媒体中に溶解し、この溶解物中の4−カルボキシベンズアルデヒドを第8族金属触媒の存在下に還元し、この還元処理物をフラッシュ蒸発で晶析し、これにより得られたテレフタル酸結晶を含有するスラリーを固液分離し、固形分を乾燥して高純度テレフタル酸を製造した。
前記のロータリーバキュームフィルターの濾過によって固液分離は、連続して行なったが、目詰まりする時間は、55時間であった。この結果から、通常のロータリーバキュームフィルターのスラリー側を0.25MPaに加圧し、濾過液側を0.20MPaで吸引した場合と、同等以上の連続濾過可能な時間が得られていることがわかった。
実施例1と同様にパラキシレンを酸化してテレフタル酸含有スラリーを製造した。このスラリー(テレフタル酸35重量%含有、91℃)を、ロータリーバキュームフィルターを用いて強制的に濾過し、粗テレフタル酸を分離した。このとき、フィルターの上流側に供給されるガスの温度は100℃であった。この粗テレフタル酸を、ロータリーバキュームフィルター装置内で、92℃の酢酸(粗テレフタル酸100重量部に対して酢酸30重量部)を用いて洗浄した。続いて、実施例1と同様にして高純度テレフタル酸を製造した。
前記のロータリーバキュームフィルターの濾過によって固液分離は連続して行ったが、目詰まりする時間は、55時間であった。
実施形態のスラリーの固液分離工程を示す系統図
符号の説明
1 晶析槽
2 フラッシュバルブ
3 分離機供給タンク
4 ロータリーバキュームフィルター
6 スラリー
7 濾材
7a 内部
8 エジェクター
9 凝縮器
10 ポンプ
11 真空ポンプ
12 加熱器
13 気液セパレーター
14 洗浄液供給ライン
15 不活性ガス供給ライン

Claims (9)

  1. 酢酸を溶媒とし、触媒存在下の液相中でアルキル芳香族化合物を酸化して芳香族カルボン酸スラリーを生成し、このスラリーを晶析した後に固液分離して芳香族カルボン酸結晶を回収する芳香族カルボン酸の製造方法において、
    前記晶析の最終工程を減圧沸騰状態で行うと共に、次の固液分離工程ではスラリー側の操作圧力を前記減圧状態よりも高圧にして、操作温度が溶媒の沸点未満となるような条件下でスラリーを濾過することを特徴とする芳香族カルボン酸の製造方法。
  2. 晶析の最終工程で、操作温度が50〜100℃であるように圧力調整する請求項1に記載の芳香族カルボン酸の製造方法。
  3. (i)酢酸を溶媒とし、コバルト、マンガンおよび臭素を含む触媒存在下で、圧力1〜2MPaでパラキシレンを液相酸化してテレフタル酸含有のスラリーを生成する工程
    (ii)前工程で生成したスラリーをフラッシュ冷却することにより母液中に溶解しているテレフタル酸を晶析する工程
    (iii)前工程後で得られたテレフタル酸のスラリーを濾過によって固液分離する工程
    (iv)前工程で濾過されたケーキを酢酸及び/又は水で洗浄する工程
    以上の工程(i)〜(iv)を順に行い、かつ、工程(iii)と(iv)とを同一の装置で行うテレフタル酸の製造方法において、
    前記工程(ii)のフラッシュ冷却ではエジェクターを用いて大気圧未満に減圧して50〜100℃に冷却し、前記工程(iii)及び(iv)では工程(ii)の圧力よりも高圧にして、操作温度が溶媒の沸点未満となるような条件下でスラリーを濾過することを特徴とするテレフタル酸の製造方法。
  4. 工程(iii)の濾過が、濾材の表裏面の差圧0.01〜0.1MPaでの強制濾過である請求項3に記載のテレフタル酸の製造方法。
  5. 洗浄に用いる酢酸及び/又は水の供給温度が、工程(ii)において冷却された温度(T)℃に対し、(T−20)℃以上であることを特徴とする請求項3又は4に記載のテレフタル酸の製造方法。
  6. 洗浄に用いる酢酸及び/又は水の供給温度が、工程(ii)において冷却された温度(T)℃以上であることを特徴とする請求項3又は4に記載のテレフタル酸の製造方法。
  7. 前記工程(iii)は、不活性ガスを供給しながら固液分離するものであって、不活性ガスの温度が、工程(ii)において冷却された温度(T)℃以上であることを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載のテレフタル酸の製造方法。
  8. 工程(iii)に用いられる装置が、ロータリーバキュームフィルター又は水平ベルトフィルターであることを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載のテレフタル酸の製造方法。
  9. 固液分離工程のスラリー側の操作圧力が常圧である請求項1乃至8のいずれかに記載の芳香族カルボン酸の製造方法。
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